カール・ミュンヒンガー/シュツットガルト室内管の告別、オックスフォード(ハイドン)

年末でいろいろバタついており、ちょっと間が空いてしまいました。今日はコレクションの意外な盲点だったアルバム。

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カール・ミュンヒンガー(Karl Münchinger)指揮のシュツットガルト室内管弦楽団(Stuttgarter Kammerorchester)の演奏による、ハイドンの交響曲45番「告別」、92番「オックスフォード」の2曲を収めたアルバム。収録年や場所はこのアルバムには記載がありません。レーベルはINTERCORD。
カール・ミュンヒンガーはバロック音楽の巨匠という存在ですが、ハイドンの録音もそこそこあり、ウィーンフィルや、シュツットガルト室内管との交響曲や天地創造にミサ曲、フルニエとのチェロ協奏曲などがあります。これまで2度ほど取り上げておりますので、略歴などは小オルガンミサの記事をご参照ください。

2012/08/30 : ハイドン–協奏曲 : ピエール・フルニエ/カール・ミュンヒンガーのチェロ協奏曲2番
2011/08/03 : ハイドン–声楽曲 : カール・ミュンヒンガー/ウィーンフィルの小オルガンミサ

所有盤リストに登録するにも録音年がわからないアルバムは悩みの種。ネットでいろいろ調べてみると告別の方は1951年10月1日、スイス、ジュネーヴのヴィクトリアホールで録音したというLPの情報がでてきますが、今日取り上げるCDの録音はステレオで1951年録音というクォリティではなく、音の鮮度はかなりいいもの。他に今日のアルバムの2曲に48番「マリア・テレジア」、88番を加えた4曲を収めた2枚組のLPがINTERCORDからリリースされており、そのアルバムの表記に1980年とあることから、1980年頃の録音ではないかと想像していますが、あまり自信もありません。この辺のことがわかる方がいらっしゃいましたら是非情報をいただきたいところです。
ミュンヒンガーは1915年生まれで1988年で引退していますので、もし1980年頃の演奏だとすれば65歳の頃ということになります。
このアルバムを取り上げたのは、もちろん演奏が素晴らしいからに他なりません。落ち着いて堂々とした古き良き時代のハイドンの交響曲の演奏の代表例といっていいでしょう。

Hob.I:45 Symphony No.45 "Farewell" 「告別」 [f sharp] (1772)
ゆったりとした、しかし揺るぎない構築感を感じるテンポでの入り。先に触れたように録音はステレオで実体感もあり、残響も程よく乗った非常に聴きやすいもの。弦楽器の響きの美しさもなかなか。1楽章はインテンポで攻めてくる演奏も多いですが、ミュンヒンガーはじっくりとテンポを動かさず、確信に満ちた堂々とした演奏が当然と言わんばかりの安定感重視の入り。
弱音器をつけた弦楽器によるアダージョの入りも同様、一定のテンポでしっかりとした足取り。ただしこの楽章の要であるデリケートなニュアンスの表現は秀逸。よく聴くとフレーズごとに非常に表情豊かで、しっかりと起伏と変化をつけていきます。ホルンや木管の響きの美しさも手伝って、聴き応え十分。
メヌエットでもこのテンポしかないと感じるほどの安心感を感じる入り。弦楽器に音を重ねるホルンの響きの美しさが印象的。テンポがしっかりと安定することで、素晴らしい安定感をもたらすということがよくわかります。
そして、この曲の目玉のフィナーレ。やはりここで、少しギアチェンジして緊張感が高まります。ここではじめてインテンポになりますが、程よい範囲で曲想の変化をしっかり印象付けます。そして奏者が一人ずつ退場していく後半のアダージョも実に落ち着いた表現で淡々と曲想に沿ってメロディーを進めていきますが、淡々とした表情がかえって情感を深めていくよう。最後にヴァイオリンが残るあたりもヴァイオリンの音色が徐々に失われる描写が見事。ミュンヒンガーの演奏は古さを全く感じさせないオーソドックスな名演と言っていいでしょう。

Hob.I:92 Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
2曲目はオックスフォード。こちらも告別同様、録音は悪くはありません。おそらく同時期の録音と想像できます。演奏スタイルは告別と同じくオーソドックスなもの。そしてしっかりと地に足のついたテンポで曲を描き、ハイドンの描く美しいメロディーから沸き立つ情感をあますところなく伝える名演奏。1楽章のキリリと引き締まった表情、2楽章の実にニュアンス豊かな表現、そしてメヌエットのおおらかさとハイドンの交響曲の普遍的な魅力を実によく踏まえた演奏。フィナーレの入りはやはり格別軽やかな表情が魅力的。以前聴いた朝比奈隆盤で、この楽章の入りのメロディーについて認識を新たにしたんですが、ミュンヒンガーもそれに劣らず、繊細な扱いをみせました。適度な推進力と落ち着いたテンポで進み、最後は落ち着き払って堂々たるフィニッシュを迎えます。このオックスフォードもハイドンの交響曲のオーソドックスな名演と言っていいでしょう。

昔はヴィヴァルディの四季の演奏で日本でもよく知られていたカール・ミュンヒンガーと、手兵、シュツットガルト室内管によるハイドンの名交響曲2曲の演奏。録音年代が今ひとつはっきりしませんが、この演奏は見事。ハイドンの交響曲の面白さをよくわかった演奏であり、この揺るぎない説得力は流石と言わざるを得ません。録音のコンディションも良く、お勧めのアルバムですが、残念ながら入手は難しいでしょう。評価は[+++++]とします。

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tag : 告別 オックスフォード

【新着】コリン・デイヴィス/LSOのライヴ交響曲集(ハイドン)

久々に交響曲の新着アルバム。待望のアルバムですね。

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HMV ONLINE / amazon / TOWER RECORDS

サー・コリン・デイヴィス(Sir Colin Davis)指揮のロンドン交響楽団の演奏によるハイドンの交響曲92番「オックスフォード」、93番、97番、98番、99番の演奏を収めたアルバム。収録は2010年から11年にかけて、ロンドンのバービカンセンターでのライヴ。収録日は各曲のレビューに記載しましょう。レーベルはご存知LSOの自主制作LSO Live。

コリン・デイヴィスはアムステルダム・コンセルトヘボウ管とザロモンセットなどをPHILIPSに録音したアルバムが有名ですが、CD化されたPHILIPS盤は音質が往時のLPのキレの良い響きの魅力まで届かず、私はLPの方を愛聴しています。コリン・デイヴィスのアルバムはいままで結構取りあげているんですね。

2013/04/21 : ハイドン以外のレビュー : 【番外】コリン・デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウの「春の祭典」
2013/04/19 : ハイドン–交響曲 : 【追悼】コリン・デイヴィスの88番、99番
2011/10/28 : ハイドン–交響曲 : コリン・デイヴィス/バイエルン放送響の「ロンドン」ライヴ
2011/08/19 : ハイドン–交響曲 : コリン・デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の熊、雌鶏
2011/08/13 : ハイドン–声楽曲 : 【お盆特番3】コリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団のネルソンミサ
2011/06/16 : ハイドン–オラトリオ : コリン・デイヴィスの天地創造ライヴ-2
2011/06/14 : ハイドン–オラトリオ : コリン・デイヴィスの天地創造ライヴ-1
2010/07/17 : ハイドン–交響曲 : コリン・デイヴィスの時計ライブ

なんと、コリン・デイヴィスの略歴を今まで紹介してきませんでしたので、このアルバムを聴きながら、ちょっと調べてみました。生まれは1927年、イングランドのロンドンの南のサリー州のウェーブリッジ(Weybridge)。貧しい家だったようでピアノを買う事ができず、最初は安価に入手できたクラリネットを学びはじめ、ロンドンの王立音楽大学にすすみます。どうもあまりピアノが上手くなかったようで、指揮者になりたいと思う一方、大学では指揮を学ぶ事ができなかったそう。また一時兵役につき、近衛騎兵連隊のクラリネット奏者として働いていました。ウィンザーに駐留中、ビーチャムやブルーノ・ワルターのコンサートを何度も聴く機会に恵まれ、兵役を終えると、王立音楽大学のかつての生徒を集めてカルマー管弦楽団を立ち上げフリーランスで指揮活動をしていました。クラリネット奏者として働く一方、指揮者としての最初のチャンスは設立されたばかりのチェルシー歌劇場で「ドン・ジョヴァンニ」を振り、すぐにバレエ団の指揮者に就任しますが、3ヶ月で倒産してしまいました。ようやく1957年にBBCスコテッシュ管の副指揮者となり活躍し始めます。転機は1959年、ロイヤル・フェスティヴァル・ホールで体調不良のクレンペラーに代わってドン・ジョヴァンニを振り、これが評判を呼んで有名になりました。また翌年にはグラインドボーンで今度はビーチャムの代役で「魔笛」を振りこれも成功。以後はサドラーズ・ウェルズ・オペラ、ロンドン交響楽団、BBC交響楽団などで活躍しました。1971年からはショルティの後任として、コヴェント・ガーデン王立歌劇場の首席指揮者に就任。その他、ボストン交響楽団の首席客演指揮者、バイエルン放送交響楽団首席指揮者、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団名誉指揮者、そして1995年にこのアルバムのオケであるロンドン交響楽団首席指揮者に就任。オケの自主制作レーベルであるLSO Liveからはかなりの数のアルバムがリリースされています。とくにティペット、シベリウス、ベルリオーズを得意としている人という印象。亡くなったのは昨年の2013年の4月、85歳ということでした。

ということで、このアルバムはデイヴィスが80歳を超えた最晩年の貴重なライヴ。ザロモンセットが揃わないのが惜しいところですが、選曲も実に渋いところを突いています。特に、97、98、99番を取り上げるところなど、ハイドンの真髄はここにありと言わんばかりの渋さ。

聴くとすべての邪心を捨て、虚心坦懐にオケを鳴らすまさに燻し銀のハイドン。もともとアポロン的構築感と中庸の美学を重んずるハイドンを聴かせていただけに、最晩年に至って、力が抜け、オケに身を任せながらハイドンの交響曲の面白さを描ききる素晴しい演奏です。録音もSACDらしい自然なリアリティに富んだ素晴しいもの。いや、以前聴いた天地創造がちょっと期待と異なる演奏だっただけに、これほどの演奏とは思いませんでした。曲ごとに聴き所を書いておきましょう。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
2011年10月2日、4日のライヴ。バービカンセンターに轟くオケの分厚い響きが痛快。音量を上げて聴くと、部屋がバービカンセンターになったような素晴しい迫力。会場のノイズや咳払い、拍手はカットされていますが、リアリティは失われていません。スピーカーから等身大のオケが吹き出してくるよう。デイヴィスのコントロールは極めてオーソドックス。奇を衒うようなところは皆無。1楽章は分厚いオケに圧倒されます。
アダージョに入っても大河の流れのように、滔々とした音楽の流れが印象的。時折デイヴィスの声らしき鼻声がうっすらと聴こえます。すこし穏やかになったと思いきや、中間部でオケが炸裂。またしてもオケの風圧を感じるような図太い響き。終盤になるに従って音が溶け合うようになり、長い間と木管の掛け合いの美しい響きにとろけそう。
メヌエットは予想どおり、グイグイとオケの迫力で聴かせます。楽章間のバランスのよい構成はデイヴィスなならでは。そして聴き所のフィナーレの入りは軽やか、すぐに怒濤のオケに飲み込まれます。オケのスロットルのコントロールが見事。フルオーケストラの分厚い響きと軽やかなヴァイオリンの音階を自在に切り替えながら、ハイドンの名旋律を落ち着いて聴かせます。リズム感の良さは流石デイヴィス。演奏スタイルどうこうを全く意識させない、正統派の堂々としたハイドンの名演奏。

Hob.I:93 / Symphony No.93 [D] (1791)
2011年12月11日、13日のライヴ。前曲とは別の日ですが、音響は非常に良くそろっています。分厚いLSOの響きはそのまま。威風堂々とした序奏にたじろぎます。主題に入ってもあまりに素晴しいオケの響きにのけぞらんばかり。正統派の演奏の魅力にただただ立ちすくみます。93番がこれほど力感に満ちて響くとは。キレは適度ながら、推進力とリズムの正確さは素晴しいものがあります。1楽章は均整のとれたギリシャ彫刻のごとく圧倒的な存在感。
ラルゴは独特の情感を醸し出しながら、やはりオケの迫力の素晴しさで聴かせます。抑えた表現のところでもそのうちオケの響きに飲み込まれる予感が緊張をはらみます。
メヌエットは畳み掛けるよう。次々と響きの波が襲いかかり、手に汗握る展開。そしてフィナーレは少し推進力をおとしてじっくりと攻める感じで入り、ところどころリズムに力が漲って、最後の盛り上がりへ向けてオケが空ぶかしで煽ります。最後は冷静に盛り上がってフィニッシュ。

Hob.I:97 / Symphony No.97 [C] (1792)
2010年5月6日、9日とこのアルバムでは一番古い日付。好きな97番。デイヴィスのこの演奏スタイルで聴かされるとあって、聴く前から身構えます。デイヴィスは1楽章の機知にあふれた曲想を相変わらず大局的な視点でグイグイ音にして行きます。前2曲にくらべて少し枯れて聴こえはするものの、オケの迫力は相変わらず。人間80歳を越えてこのような迫力に溢れた音楽を生み出せることに驚きます。アダージョ、メヌエットは前2曲同様、オケの迫力をベースにした上での自然な表現。フィナーレも最後に間をしっかりとってハイドンの仕込んだユーモアをきっちり描いて終わります。いやいや見事。

CDを入れ替えて2枚目。

Hob.I:98 / Symphony No.98 [B flat] (1792)
2011年12月4日、6日のライヴ。冒頭から力漲るサウンド。やはり前曲でちょっと枯れた印象があったのは録音の期日が古かったからでしょうか。この曲では響きは鮮明、デイヴィスのコントロールは手綱のテンションが少し下がって、オケに身を任せているようです。刻むリズムの迫力に徐々に打たれて行きます。コントロールはしなやかさを増し、実に柔らかい響きを造っています。このアルバムでもっとも自然体な演奏スタイル。1楽章終盤はすこしリズムが重く感じました。
アダージョははじめてぐっと沈み込みます。これまで中庸なリズムと大河のような流れの一貫性で聴かせてきたデイヴィスですが、この曲のアダージョに至って情が深くなり、音楽に陰りが見えまず。ほんの少しの違いですが、すこし感情移入の方にに振れてきました。
メヌエットに入っても力の抜け具合はいい感じ。フィナーレは意外に朴訥な感じで入ります。最後に鍵盤がコミカルに加わるイメージがあるので、そこここにその前振りがあり、このころの交響曲でも独特のユーモラスな曲調。デイヴィスも力が抜けてゆったりとコントロールしているよう。最後はリズムを強調して、珍しく誇張した表現。金管が一音とちりますが、気にせず終了。

Hob.I:99 / Symphony No.99 [E flat] (1793)
2011年5月28日、6月2日のライヴ。1楽章はこのアルバムでも一番踏み込んだ演奏。穏やかかに聴かせる演奏が多い曲ですが、リズムが活き活きとして快活。デイヴィスの棒が冴えているのがわかります。穏やかな曲なのに素晴しい高揚感と引き締まった響きにぐっと来ます。
アダージョに入るとオケの奏者のソロが絶妙なキレを聴かせ、絡み合うメロディーの綾に魅せられます。時折大波のように押し寄せる弦楽器の艶やかなこと。絶品。デイヴィスも唸ってます。中間部の展開の迫力はこのアルバム共通。
メヌエットはやはりスロットルコントロールによってオケが自在に吹き上がる快感に溢れたもの。ティンパニのリズムが冴え、ホールの空気を自在に揺らしている感じ。最後はかなり溜めてフィナーレの入りを引き立てます。
フィナーレはアルバムの最後にふさわしく神々しいばかりに堂々とした演奏。途中のコミカルなフレーズは抑え気味でオケの迫力を際立たせるのでしょうか。正統派のオケの魅力を振りまくような素晴しい迫力。最後は本当に怒濤の迫力で締めます。バービカンセンターに本当は鳴り響いたであろう拍手がカットされているのが惜しいところ。素晴しい演奏でした。

コリン・デイヴィスの亡くなる2年前の最晩年に手兵ロンドン交響楽団を振ったハイドンの交響曲5曲を収めたアルバム。夕暮れのビッグベンを写したジャケットの写真といい、ホールの雰囲気をそのまま伝える鮮明な録音といい、そしてライヴらしい活きた音楽の流れといい、ハイドンを聴くには絶好のアルバム。コリン・デイヴィスと言う人の生き様を音にしたような、素晴しいライヴでした。人は80歳を越えて、これほど純粋無垢な音楽を奏でられるものなのでしょうか。特に99番は絶品。フィナーレこそ岩のような堅牢さを聴かせたものの、デイヴィスが踏み込むようすがよくわかる演奏。そして冒頭のオックスフォード、93番も名演です。期待した97番、98番は他の3曲の素晴しさと比べるとちょっと差がついてしまうというのが正直なところ。オックスフォード、93番、99番を[+++++]、他2曲は[++++]ということにしておきましょう。

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tag : ライヴ録音 SACD オックスフォード 交響曲93番 交響曲97番 交響曲98番 交響曲99番

オットー・クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア管の「オックスフォード」、「ロンドン」(ハイドン)

所有盤リストを眺めながら、これまで取りあげていない大物のアルバムをさがしていると、ありました!

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amazon / amazon(新装盤)/ TOWER RECORDS(新装盤)

オットー・クレンペラー(Otto Klemperer)指揮のニュー・フィルハーモニア管弦楽団(New Pilharmonia Orchestra)の演奏で、ハイドンの交響曲88番、92番「オックスフォード」、95番、98番、100番「軍隊」、101番「時計」、102番、104番「ロンドン」の8曲を収めたアルバム。今日はこの中からCD3に収められた「オックスフォード」と「ロンドン」を取りあげましょう。収録は「オックスフォード」が1971年9月、「ロンドン」が1964年10月、ロンドンのアビーロード・スタジオでのセッション録音。レーベルは英EMI。

もちろんクレンペラーのハイドンは何回か取りあげていますし、このセットからも88番をレビューしています。

2010/12/28 : ハイドン–交響曲 : オットー・クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団の88番
2010/10/29 : ハイドン–交響曲 : オットー・クレンペラーのトリノの時計
2010/10/26 : ハイドン–交響曲 : オットー・クレンペラーの時計

なぜかマニアックにライヴの時計を2枚取りあげていますが、肝心のこのセットからは88番のみということで、このセットの真価を紹介しきれていないわけですね。しかも演奏者の背景を知り演奏を聴くことを旨としている当ブログですが、クレンペラーについては過去にきちんと紹介しておりませんので、簡単にさらっておきましょう。

オットー・クレンペラーは1885年、当時ドイツ領だったブレスラウ、現ポーランドのヴロツワフ生まれの指揮者、作曲家。もちろん近代の巨匠指揮者の一人とみなされていることは皆さんご存知のことでしょう。4歳でハンブルクに移り、母親にピアノの手ほどきを受けた後、フランクフルトのホッホ音楽院で学び、ベルリンでは作曲、指揮、ピアノを専攻しました。22歳の時マーラーの推挙でプラハのドイツ歌劇場の指揮者となって以降、ヨーロッパの歌劇場で指揮を重ね、またベルリンフィルでデビューするなどしましたが1933年、ナチスの台頭などにともないアメリカに亡命しました。アメリカではロサンジェルスフィル、ピッツバーグ交響楽団を指揮しますが1939年、脳腫瘍で倒れ、その後後遺症や躁鬱などにともないアメリカでの活躍は終わる事となりました。
戦後1947年から、ハンガリー国立歌劇場の音楽監督に就任しますが、3年で共産党政権と衝突し辞任。その後ロンドンでの客演がEMIのウォルター・レッグの耳にとまり、1952年からEMIとレコーディング契約を結びます。1954年からフィルハーモニア管弦楽団とのレコーディングを開始し、多くの録音をリリース。それがヒットし巨匠として世界的な名声を得る事となったとのことです。その後1964年からは楽団がニュー・フィルハーモニア管弦楽団となったあとも関係は続きましたが、1972年1月には体の衰えが進み、楽壇から引退し、1973年、スイスの自宅で亡くなりました。

今日取り上げる録音のうちロンドンはニュー・フィルハーモニア管となった頃、そしてオックスフォードは、クレンペラー最晩年の録音ということになりますね。これらの経歴を知ってこの2曲を聴くと歴史のパースペクティヴが一層よくわかります。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
幽玄さすら感じさせる雄大な序奏。なぜかクレンペラーは巨大なものを感じさせるんですね。主題に入ってもテンポは雄大なまま、慌てるそぶりはなく、ゆったりと言うより岩のような堅牢さで進みます。オケは一切の小細工を禁じられ、禁欲的にさえ思えるほど表情を変えず、一貫して重たいリズムを刻みます。ただし演奏には不思議と生気が宿り、なにか気迫にみちた熱気を帯びています。岩の巨人がのしのし歩いてくるような迫力。録音はそこそこ鮮明。特にヴァイオリンパートはかなりの鮮明さで切れ込んできます。これぞクレンペラーのハイドン。
普通の演奏では伸びやかな感興が聴き所のアダージョですが、最晩年のクレンペラーの手にかかると、まさに枯淡の境地。ゆったりではなくやはり幽玄。東洋的な、禅の境地のような緊張感が漂います。ハイドンの機知に富み、活き活きと美しく響くはずのアダージョが三途の川のBGMのように響きます。中間部の木管楽器の演奏を聴きながらがなぜか恐山の宇曽利湖の記憶が浮かびます。
メヌエットもかなり遅めで来るかと思いきや、意外と普通のテンポで逆にビックリ。間をたっぷりとって立体感を際立たせます。徐々にリズムが重さを帯び、忍び寄る迫力は殺気すら感じさせます。
指揮者によっては踊り出すような躍動感を感じさせるフィナーレの入りですが、クレンペラーはそこはあっさりこなし、すぐに重量感あふれるオケがフルスロットルに。大排気量のスポーツカーがブォーっと爆音をたてて走りすぎて行くよう。最晩年のクレンペラーの鬼気迫る気迫がオケに伝わってもの凄い迫力。険しい岩のようなオックスフォードでした。

Hob.I:104 / Symphony No.104 "London" 「ロンドン」 [D] (1795)
クレンペラーらしい堅固な印象は感じさせつつも、こんどは表情にしなやかさと生気が宿り、クレンペラー全盛期の余裕が感じられるサウンド。ニュー・フィルハーモニア管として生まれ変わったオケとの充実した演奏。ロンドンという記念碑的な曲に相応しい祝祭感も感じさせ、響きも前曲よりかなり柔らか。まさにロンドンに期待される神々しさを帯びた素晴しい響き。ところどころに岩の塊のような堅固な響きをちりばめ、要所でリズムの重さを聴かせます。中盤から終盤にかけての盛り上がりは79歳の頃の演奏ということを考えると信じられないようなエネルギーを発散しています。クレンペラーの凄さを再認識しました。
続くアンダンテは、やはり枯れてました。侘び寂びを感じるような淡々として、また音色にも和の印象が感じられるような枯れ方。この曲でも幽玄な世界は健在。ただ、オックフォードほど枯れきっていない感じ。オックスフォードは葉の落ちた冬の梅の古木の様な世界でしたが、こちらは晩秋の紅葉の終わりのような風情。と思っていたら中間部で恐ろしく覇気に満ちた爆音を轟かせ、本当にビックリ。
ロンドンでもメヌエットはテンポが上がり、素晴しい躍動感。むしろ速いくらい。クレンペラーは全体に遅いテンポと思いがちですが、このメリハリがあるから素晴しいのでしょうね。
フィナーレはオーソドックスなんですが荘厳さを帯びて聴こえるのがクレンペラーらしいところ。ところどどころ力が抜けて、盛り上げるばかりではなく、かなりメリハリをつけながら、それでも一貫して頑固な印象を与えるところは流石。ロンドンの終楽章は力任せにいくと一本調子に聴こえてしまうことを踏まえてか、クレンペラーにしてはきめ細かくアクセルをコントロールしている感じ。最後は弦楽器群がグッと図太い響きを聴かせて素晴しいクライマックス。

実に久々にちゃんと聴き直したクレンペラーのハイドン。やはり余人には真似の出来ない演奏であることは間違いありません。最晩年の演奏であるオックスフォードはクレンペラーのハイドンの中でももっとも枯れた演奏。オックスフォードの演奏としては相当マニアックな演奏です。逆にロンドンはオーソドックスな範疇に入る名演奏。クレンペラーのハイドンを代表する演奏と言ってもいいでしょう。評価は特にオックスフォードが難しいですね。元は[+++]としていましたが、聴き手の器の問題かもしれませんね。今回あらためて聴き直してみると、やはりクレンペラーの覇気が満ちた名演ということが出来ると思いますが、オックスフォードの演奏としては変わり種。ということで[++++]につけ直すことにします。また、ロンドンは[+++++]のままとします。

クレンペラーのハイドンを取りあげるということで、最後にライムンドさんのブログを紹介しておきましょう。やはりクレンペラーはライムンドさんの縄張りですから(笑)

いまでもしぶとく聴いてます:クレンペラーのロンドン交響曲 ニュー・フィルハーモニア管

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tag : オックスフォード ロンドン ヒストリカル

デニス・ヴォーン/ナポリ管の91番、オックスフォード、協奏交響曲(ハイドン)

いやいや良く降りました。東京は金曜日中から土曜の朝まで雪が降り続き、うちのまわりは30センチくらい積もってました。先週に引き続き記録的な大雪です。ということで、道やらガレージなど雪かきして、また腰が痛い(笑) ちなみに先週の雪かきで腰は少し鍛えられましたので、痛みは先週ほどではありません。要は慣れの問題でしょう。

さて、いろいろあって2日ほど明けてしまったので、レビューをしなくてはなりませんネ。

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デニス・ヴォーン(Denis Vaughan)指揮のナポリ管弦楽団(Orchestra of Naples)の演奏で、ハイドンの交響曲91番、92番「オックスフォード」、協奏交響曲の3曲を収めたアルバム。収録は1960年代の録音と記されています。レーベルは米Haydn House。

例によってこのアルバムも湖国JHさんに貸していただいているもの。指揮もオケも全く未知のものゆえ、ちょっと調べておきましょう。

デニス・ヴォーンは1926年、オーストラリアのメルボルン生まれの指揮者。メルボルン大学で音楽の学位をとり、その後イギリスの王立音楽大学でオルガンとコントラバスを学んだそう。その後オルガン奏者としてイギリスで活躍しましたが、1950年にロイヤルフィルに加わり、トーマス・ビーチャムともにアメリカツアーに参加します。1954年にはロイヤルフィルの合唱指揮者と副指揮者となり、ビーチャム合唱団を設立。他にも1950年代から60年代にかけて、彼を含む4人のハープシコード奏者で毎年コンサートを開くなど活動は多彩。指揮者としてはスカラ座、ハンブルク、ミュンヘンの歌劇場で働き、バイロイトではクナの助手を務めたり、トスカニーニの招きでクレンペラー、チェリビダッケ、バーンスタイン、マゼールらとともにイタリア、パルマの記念コンサートで指揮するなど、ずいぶん活躍したことが伝えられています。1966年にローマに移り、その後、ナポリ管弦楽団とのシューベルトの交響曲全集とハイドンのパリセット前後の12曲のを含む一連の録音によって有名になりました。このアルバムに収録されているのはまさにその一部。その後、1972年から80年までミュンヘン国立歌劇場、1981年から84年までオーストラリアのアデレード歌劇場の音楽監督を務めました。プッチーニ、ヴェルディ、ドヴォルザークの自筆譜の研究者としても知られているそう。近年では2005年にロイヤル・フェスティバル・ホールでロンドン・フィルを振っているようです。また前立腺がんであることを公表し治療にあたっているとのことです。

経歴を見る限り、若い頃は華々しい活躍をした人のようですが、現在彼のことを知るひとは少ないかもしれませんね。だからこそ、当ブログではちゃんと取りあげなくてはならないわけです。

Hob.I:91 / Symphony No.91 [E flat] (1788)
意外と言っては失礼ですが、冒頭から雄大なオケの響きに圧倒されます。ナポリ管弦楽団というよりはドイツのオケのような佇まい。オケをのびのびと鳴らし、細かいところではなく音楽の骨格を面でとらえるようなおおらかかつ豪快な演奏。いつもながらHaydn Houseの板起こしは安定度抜群で図太い音色が心地よいですね。まさにハイドン演奏の王道を行くようなおおらかな演奏。
アンダンテに入ると1楽章よりもキビキビとするという意外な展開。良く聴くと弦楽パートの伸びやかなボウイングでイタリアのオケだと納得する次第。弦楽器の分厚くのびのびとしたフレージングはこのアルバムの聴き所でしょう。続くメヌエットでも分厚いオケの迫力あるフレージングは健在。録音は近接マイクの音を主体とした実体感重視のもの。往年のDECCAを思わせる迫力重視の録音です。中間部のやわらかい音楽をじっくり聴かせるところは流石。ハイドンの音楽を良く知った人ととの印象です。
フィナーレは弦楽器群の畳み掛けるようなせめぎ合いがポイント。木管とホルンの響きがうっすらと滲んで、オケも覇気に溢れた演奏です。かなりの力感にザロモンセット作曲前夜の興奮がつたわってくるよう。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
聴き慣れたオックスフォードですが、やはり音楽の骨格をがっちりと描いていく才能を持ち合わせているようですね。テンポはやや遅めなんですが、それでも音楽がキビキビと進むように流れるあたりにヴォーンの真骨頂がありそうです。各パートの演奏のキレは素晴しいものがあります。特にヴァイオリンパートの彫刻的にさえ感じる立体感は素晴しいですね。
こちらも2楽章はテンポは落ちてもキビキビ。タイトな音楽が曲全体を引き締めます。終盤の印象的な間の取り方も絶妙。ここは聴き所でしょう。つづくメヌエットの迫力も前曲同様。引き締まったボディービルダーの筋肉を見るよう。オケの鳴りの良さが際立ちます。間奏ではハープシコードの繊細な響きが加わりえも言われぬ雰囲気になります。やはり弦の分厚い推進力溢れる響きが音楽を造っていきます。
有名なフィナーレの入りのメロディーを聴いて、デニス・ヴォーンの才能に確信がもてました。弾むような推進力とキレが高度に融合した素晴しい音楽。畳み掛けるようにオケが迫力ある響きで加わり、このフィナーレの構造の素晴しさを誇るようにアクセルをコントロールしていきます。際立つヴァイオリンのキレ。少々クラシカルではありますが、この演奏の素晴しさには目を見張るものがあります。ザクザクと切れ込む超名演です。

Hob.I:105 / Sinfonia Concertante 協奏交響曲 [B] (No.105) (1792)
一転しておおらかな響きに戻ります。ソロは下記のとおり。

ヴァイオリン:Franco Gulli
チェロ:Giacinto Caramia
オーボエ:Elio Ovchinnekoff
ファゴット:Ubaldo Benedettelli

確信に満ちた指揮にしたがってオケは盤石の安定感。4人のソロもオケの上でおおらかに戯れるように安定した演奏。1楽章は演奏見本のような素晴しい完成度。ソロのテクニックも確か。時折リズムを際立たせるような変化を聴かせますが、基本的に安定した演奏。図太いオケの響きに酔いしれます。カデンツァのヴァイオリンの美音は見事です。
アンダンテはソロの妙技のせめぎ合いのよう。良く聴くと4人とも自身の音楽をしっかり持っており、あわせると言うレベルではなく、個性のぶつかり合いから生まれる豊穣な魅力に溢れた音楽になっています。
そしてフィナーは堂々とした構築感で聴かせます。ヴァイオリンの印象的なフレーズを受けて、オケも間を工夫した受けで応えます。アルバムの終わりに相応しい高揚感。最後の音まで存分に響かせて終わります。

このアルバム、これほどの演奏だと思いませんでした。今や知る人ぞ知るデニス・ヴォーンですが、ゆったりした音楽の中にもハイドンの機知が溢れ、実に個性的な演奏となっています。特筆すべきは録音(リマスターか?)の良さ。往年のDECCAのようなオンマイクながら精緻に切れ込む、印象的な録音。ソロとオケのバランスも的確です。大波のように押し寄せるオケの響きが快感です。流石にハイドンの交響曲を12曲録音している人。評価は1曲目の交響曲91番が[++++]、その後の2曲が[+++++]とします。

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tag : 交響曲91番 オックスフォード 協奏交響曲 ヒストリカル

【新着】アンチェル/コンセルトヘボウの「オックスフォード」ライヴ

皆様、1000記事への祝福、激励、叱咤、強力pushありがとうございます!

しばらく、皆さんからいただいたコメントの嬉しい余韻に浸りたい嬉しい気分ではありますが、地道にレビューを続けることこそ当ブログの使命と思い、普段通りレビューに戻りたいと思います。

1001記事目は、皆様に聴いていただきたい絶品のアルバム。しかも入手しやすい国内盤です。昨夜仕事帰りにTOWER RECORDS新宿店に立ち寄り、ゲットしたもの。

AncelOxford.jpg
HMV ONLINEicon / amazon

カレル・アンチェル(Karel Ančerl)指揮のアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏でハイドンの交響曲92番「オックスフォード」とフランクの交響曲の2曲を収めたアルバム。収録は1970年1月21日、アムステルダム・コンセルトヘボウでのライヴ。レーベルはtahraですが、日本のキングレコードがtahraのディスクを国内向けにパッケージした国内盤。ディスク自体はtahraのものです。

このアルバム、「カレル・アンチェル没後40年記念企画」と題されたシリーズ。標題のとおり、アンチェルの没後40年を記念してtahraのからリリースされていたアンチェルのディスクのうち、現在入手困難になっている6枚をキングレコードからのプッシュで再生産されたもの。素晴しいのは上で触れたとおり、CD自体がtahraのものである点。輸入盤を盲目的に崇拝する教義はありませんが、音の雰囲気や物としての雰囲気はやはり輸入盤の方がいいことが多いのが正直なところ。

以前アンチェルのアルバムは何れもtahra盤を2回取りあげています。

2013/02/13 : ハイドン–交響曲 : カレル・アンチェル/オランダ放送フィルの「ロンドン」ライヴ
2010/06/13 : ハイドン–交響曲 : 剛演、アンチェルの93番

93番の記事を読んでいただければわかるとおり、アンチェルのハイドンは、文字通り剛演。この93番を初めて聴いた時には本当に腰をぬかさんばかりにのけぞりました。93番にハイドンが込めたエネルギーをアンチェルは見逃しませんでした。まさに戦慄の演奏。

今日取り上げるオックスフォードはもともとtahraから1995年にリリースされていたものですが、ながらく廃盤となっており、私も入手できていなかったもの。これがまさに復刻されたと言う事で、期待大です。調べてみると発売日は10月23日ということで、リリースされたてのホヤホヤ! アンチェルの規律正しい、しかも鋼を打ち出すような迫真の演奏でオックスフォードを聴くことができるということで、CDのビニールカバーを開けるところから既に過呼吸気味(笑)

アンチェルの略歴などはオランダ放送フィルのロンドンの記事で触れておりますので、そちらをご覧ください。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
流石アムステルダム・コンセルトヘボウという広い空間にゆったりと心地よく広がる序奏の響き。序奏からのびのびとした非常に自然なライヴ録音。主題に入るとあの93番の素晴しい鋼のような響きまではいきませんが、クッキリと規律正しいメロディーが流れます。非常に清潔感のある響き。93番の極端にヴァイオリンのキレを強調した演奏からすると、逆に非常に整ったバランス。ヴァイオリンの正確無比な刻みが印象的。触ると直ちに切れそうな日本刀の名刀のような凛としたキレ味。低音弦群が畳み掛けるように被さり、1楽章のクライマックスに向けて盛り上がります。キレ味、迫力満点ながらアポロン的均衡も保った素晴しい演奏。1楽章から圧倒的。
アダージョもこれ以上ないほど正統的、オーソドックスな演奏。ゆったりの流れる分厚い弦楽器群のメロディーをオーボエ等が暈取ってくっきりとした表情。それにしてもオケの響きの柔らかくて美しいこと。アムステルダム・コンセルトヘボウ管の面目躍如。中間部の力感と再び柔らかい弦の癒しに満ちた響きにやられます。
メヌエットはテンポを予想より落として、構築感をじっくりと表現。フレーズを丁寧に丁寧に描いていくので、ゆったりしているのに非常に緻密な音楽に聴こえます。彫り込みの深い彫刻を眺めるような快感。
期待のフィナーレ冒頭は、弾むというよりそよ風のような入り。主題でいきなり突風に変わり、オケもすぐにギアチェンジ。朗らかな曲想のメロディーですがオケがフルスロットルで爆走。粗い感じは微塵も感じさせず、ハイドンの秩序の中での巧みなアクセルワーク。素晴しい吹き上がりとブレーキのコントロール。神がかったような自然なバランスと嵐のような力感の制御。めくるめく絡み合っていくメロディー。最後までコンセルトヘボウ管の素晴しい演奏が健在。最後はやはり嵐のような拍手に迎えられます。

93番の名演の印象からか、もう少しグロテスクさのある演奏かと思っていたんですが、これは一流、洗練、古典の均衡の中での最上級の演奏というのが正しいでしょう。ハイドンの交響曲をこれほどまでに高貴で規律溢れたフォルムに仕立てるあたり、やはりアンチェルの手腕は素晴しいものでした。これだけオーソドックスなフォルムを描きながら、キレと迫力も尋常ではなく、これは希有な名演と言うべきでしょう。ハイドンのあとに置かれた、同日に演奏されたフランクの交響曲も冒頭から緊張感が漲る素晴しい演奏。ハイドンの評価はもちろん[+++++]です。

このアルバムの復刻に携わったキングレコードのスタッフの方に感謝ですね。1500円とリーズナブルな値段で国内盤として流通され、多くの人にハイドンの魅力をつたえる伝道師となるべきアルバムです。

追伸)オックスフォードの所有盤に占めるレビュー盤の比率が高いとの緻密な分析をいただいておりますが、偏りを是正つもりはあるものの、素晴らしい演奏は素晴しいということで、あえてオックスフォードを採用致しました(笑)

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tag : オックスフォード

ハンス・ロスバウト/ベルリンフィルのオックスフォード、ロンドン

前記事で聴いたアーノンクール/ベルリンフィルの熊があまりにも素晴しかったので、手元にあるベルリンフィルの演奏をあれこれ物色。そして選んだのがこれ。

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HMV ONLINEicon(発売予定のSHM-CD)/ amazon

ハンス・ロスバウト(Hans Rosbaud)指揮のベルリンフィルの演奏で、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲4番、ハイドンの交響曲92番「オックスフォード」、104番「ロンドン」の3曲を収めたアルバム。ヴァイオリン独奏はウォルフガング・シュナイダーハン。収録はオックフフォードが1956年3月、ロンドンが1957年3月、何れもベルリンのイエス・キリスト教会でのセッション録音。レーベルは名門Deutsche Grammophone。

手元の所有盤リストでベルリンフィルのハイドンの交響曲の演奏を探すと、もちろんカラヤン、ラトル、以前ライヴを取りあげたザンデルリンクなどが出てくるのですが、あとはチェリビダッケやリヒターといったところ。これまで取りあげた事のない指揮者という意味てロスバウトを選んだ次第。

ライナーノーツには、冒頭に高名なハイドン研究者であるロビンス・ランドンが1950年代に書いた批評が紹介されています。ランドンはこのロスバウトのオックスフォードとロンドンの演奏のことを「Grammophoneの録音の歴史上、これから録音されるであろう数多の演奏も含めて、最も完成度の高い演奏である」との言葉を残しているそう。これはちょっと気になります。

そのハンス・ロスバウトですが、1895年、オーストリアのグラーツに生まれた指揮者。母はピアニストで、フランクフルトのホーホ音楽院に進み、1920年からはマインツ市立音楽学校の校長となります。指揮者としては1929年にフランクフルト交響楽団の音楽監督となり、ヒンデミット、バルトーク、ストラヴィンスキー、シェーンベルクらの作品を上演して、現代音楽を積極的に紹介しました。戦後はミュンヘンフィル、南西ドイツ放送交響楽団、チューリッヒ・トーンハレ管の指揮者として活躍し、1962年にスイスのルガーノで亡くなっています。エルネスト・ブールとともに指揮者としてのピエール・ブーレーズに影響を与えたということです。

フルトヴェングラーの急逝によってカラヤンがベルリンフィルの芸術監督となったのが1955年ということですから、このロスバウトの演奏はその直後の録音ということになります。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
現代音楽が得意と聞いてこの入りを聴くと、実に緻密なコントロールに聴こえるのが不思議なところ。朝陽が差すような淡いトーンからオケが踏み込んでくるまでの序奏の変化は非常に巧みな演出だと感じます。ちょっと古びた音色に違いありませんが、録音を脳内補正して聴くと、オケはやはりベルリンフィルらしい覇気に満ちあふれています。実に引き締まった良い表情。引き締まったタイトな響き。ベルリンフィルはベルリンフィルなんですね。
流石なのが続くアダージョ。音楽の流れが大きくなり、深い呼吸としっとりした響きがえも言われぬ柔らかさ。タイトさとこの柔らかさの対比が絶妙。そしてメヌエットは、沈着冷静な進行。出来るだけ客観的に演奏しようとしているのか、テンポは揺らさず、淡々と、しかし引き締まったダイナミックさは保とうとしているよう。
フィナーレの有名な入りは弾む感じとキレ、推進力の高度なバランスを保った演奏。速めのテンポで快活が前面に出ます。オケの吹き上がりは流石ベルリンフィル、意外に端正なロスバウトの指揮に、オケの方から煽りを入れてくるような印象もあります。オケがインテンポで次々と畳み掛けてきます。オケのキレを楽しめる素晴しいフィナーレ。

Hob.I:104 / Symphony No.104 "London" 「ロンドン」 [D] (1795)
変わってハイドン最後の交響曲「ロンドン」。録音は1年新しいのですが、音のクォリティーはさして変わらず。なんとなくロンドンの方がスケール感のある演奏を期待して、同じレベルの録音なのに、耳がスケール感を求めてしまって損している感じ(笑)
オックスフォードのリズムがキレていたので、ロンドンの1楽章は若干重い感じに聴こえます。ただ、淡々と立体感溢れる音楽を紡ぎ出してくるあたりは流石の出来です。聴き進むと重さもスケール感を出そうとしてのことだとわかります。1楽章は徐々に盛り上がって最後は覇気炸裂。
アンダンテはかなり大胆にテンポを落とします。一貫してキリッとした表情から、覇気が滲み出してくる演奏。やはりベルリンフィルの合奏力あってのコントロールでしょう。こうゆうオケを指揮するのは楽しいのでしょうね。
そしてメヌエットも録音年代を考えるとモダンな演奏。オケの合奏力によるメリハリが素晴しいので、淡々とした表情が活きます。
フィナーレは言わずもがな。耳が慣れて録音をちゃんと割り引いて、当時の響きを聴き取ろうとしてますので、迫力は十分。この余裕のある覇気はベルリンフィル独特のものでしょう。素晴しい陶酔感すら感じるフィナーレの展開。途中、テンポをかなり意識的に落として沈み込むあたり、ハイドンを知り尽くした至芸と聴こえます。最後は響きの坩堝のようになって終了。

ハンス・ロスバウトの指揮するベルリンフィルは、1950年代にもかかわらず、ベルリンフィルらしい素晴しい覇気のある演奏でした。オケの伝統とはこれほどの歴史があるものと再認識。オケの響きは長年かかってそのオケらしい音が形作られていくものだとあらためて再認識した次第。この録音をちゃんと聴くとベルリンフィルの素晴らしさがよくわかります。評価は両曲とも[+++++]としました。

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tag : オックスフォード ロンドン ヒストリカル ベルリンフィル

セル/クリーヴランド管「オックスフォード」1966年ライヴ

今日は最近オークションで手に入れたCD-R。ジョージ・セルの未入手音源。

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ジョージ・セル(George Szell)指揮のクリーヴランド管弦楽団の演奏で、ハイドンの交響曲92番「オックスフォード」とシューベルトの交響曲8番「未完成」の2曲を収めたCD-R。収録は両曲とも1966年1月27日のライヴ。収録場所の記載はありませんが、シカゴでの収録でしょうか。レーベルはILLUMINATIONというCD-R専門のレーベル。

ジョージ・セルほハイドンは今までいろいろと取りあげています。端正かつタイトな響き。そして時に牙を剥く大迫力。やはりハイドンの交響曲の名演奏からセルをはずす訳には参りません。セルのハイドンはこれまでずいぶん取りあげています。

2011/04/12 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ジョージ・セルボックスの88番比較
2011/04/10 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ジョージ・セルのハイドン交響曲ボックス
2011/01/03 : ハイドン–交響曲 : セル/クリーヴランド管の99番(1966年2月ライヴ)
2010/08/26 : ハイドン–交響曲 : セル/クリーヴランド管の93番、驚愕
2010/08/25 : ハイドン–交響曲 : セル1954年の93番ライヴ録音2種
2010/08/17 : ハイドン–交響曲 : セル/クリーヴランド管のロンドン他
2010/08/16 : ハイドン–交響曲 : セルの1959年ザルツブルク音楽祭ライヴ

以前の記事にも書いたとおり、セルのハイドンは古い録音のものほど、エネルギー感あふれる覇気のある演奏、後年のものほど落ち着いたバランス重視の演奏になります。今回のライブは1966年と、1970年に亡くなったセルの晩年のもの。オックスフォードについては、1949年クリーヴランド管とのセッション録音、1959年フランス国立放送管とのザルツブルク音楽祭ライヴ、1961年のクリーブランド管とのセッション録音など3種の録音が手元にありますが、なかでも1959年のザルツブルク音楽祭のライヴが音質はともかくセルが最もキレた素晴しい演奏として印象に残っています。今回のものが最も録音年代が新しくなります。また、1966年の録音には、今日取り上げる録音の直後の2月16日の同じくILLUMINATIONのCD-Rで99番のライブがあり、これは晩年のセルの演奏ではなかなか素晴しいものでした。ということでこの1966年1月のライヴは期待できそうです。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
音質は聴きやすく柔らかいのですが、会場ノイズがテープヒスのようにサーっという持続した音で入ってます。それほど気になるレベルではありません。序奏は晩年の演奏らしく落ち着いて、テンポもゆったり。主題に入るとオケの力強さは流石ライヴだけあって、なかなかのもの。ゆったりしているのに力漲るオケ。セルらしい古典的均衡を感じる揺るぎない構築感、そして、弦楽器の図太い音色が素晴しい存在感。セルのあまりに王道な演奏に場内が圧倒されているよう。音楽は小細工なく、ざっくり進むんですが、ブルドーザーが轟音を立てて進むような迫力があり、響きの塊の突進に会場が静まり返ります。
続くアダージョは大波に乗っているようなおおらかな入り。オケの力感はそのままなので、太い筆でグイグイメロディーを書き上げていくような迫力もあります。特に中間部の力感は素晴しく、ザクザクと音を刻みながらホールを揺るがすように響きを満たします。そして再び安らかな大波に戻ります。テンポはほとんど揺らさず達観したかのような音楽。
メヌエットも予想通りおおらかながらザクザクと切れ込む迫力で聴かせる流れ。良い意味でざらついた弦の響きが迫力を増します。メヌエットの最後は渾身の一撃。
そして、この曲一番の聴き所のフィナーレ。有名なメロディーは軽やかにやり過ごし、すぐに怒濤の迫力、ザルツブルク音楽祭のライヴが突き抜けたキレで、CBSのセッション録音がバランスの良い感興で聴かせたのに対し、この演奏は図太いオケの怒濤の迫力がポイント。オケの存在感はなみなみならぬものがあります。クライマックスに向けて重戦車の進軍のような迫力。最後の一音が響き終わらないうちに会場の拍手にのまれます。いやいや、70歳を超えたセルが強烈なドライブをかけました。

ジョージ・セルと手兵クリーヴランド管による1966年1月27日のライヴを収めたCD-R。あらためてセルの鬼気迫るハイドンの素晴らしさを堪能しました。壮年期のエネルギー漲るハイドンとも異なり、音楽自体は悟ったようなところもありますが、オケの煽り方は凄まじく、一音一音に漲る力感は素晴しいものがありました。CD-Rゆえ入手はしにくいかと思いますが、セルのハイドンを好む方は一聴の価値があるアルバムです。評価はもちろん[+++++]をつけます。ちなみに、ハイドンの後に置かれた未完成。神々しいばかりの超絶的な名演。ハイドンで驚いていたんですが、こちらはさらに上をいきます。当日の観客はあまりの迫力に圧倒された事でしょう。

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tag : オックスフォード CD-R ライヴ録音 ヒストリカル

ロリン・マゼール/ベルリン放送響のオックスフォード、太鼓連打

やはりLPが続きます。桃源郷ですね(笑)

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ロリン・マゼール(Lorin Maazel)指揮のベルリン放送交響楽団(Radio-Symphonie-Orcheser Berlin)の演奏で、ハイドンの交響曲92番「オックスフォード」、103番「太鼓連打」の2曲を収めたLP。収録は1969年とだけ記載されています。レーベルはConcert Hall Societyの日本盤。

このアルバム、調べたら、なんとamazonに輸入盤のLPの在庫ありです! 今になって、これだけマニアックなアルバムのLPの在庫ありとはどうなっているのでしょう。

マゼールのハイドンは以前にCD-Rを一度取りあげています。

2011/07/12 : ハイドン–交響曲 : ロリン・マゼール/ウィーンフィルの85年オックスフォードライヴ

以前の記事にも書いたように、わたしはマゼールは嫌いではありません。ちょっとグロテスクな演奏をするときもあり、怖いものみたさ的な興味をそそる指揮者。歌舞伎で言うと外連味溢れるといったところでしょう。

今日取り上げるアルバムはそのマゼールのかなり若い時の演奏。マゼールは1930年生まれということで、このアルバムはマゼール39歳の時の録音ということになります。

あらためてマゼールの略歴を調べてみると、マゼールの凄さを再認識しました。1930年、フランスのパリ近郊の街に生まれ、父はユダヤ系ロシア人、母はハンガリーとロシアのハーフとの事で、マゼールにはユダヤ、ロシア、ハンガリーの血が流れています。生後しばらくで家族でアメリカに移住。5歳からヴァイオリン、7歳から指揮の勉強をはじめますが、8歳でニューヨークフィルハーモニックを指揮してデビューし、9歳でストコフスキーの招きでフィラデルフィア管を指揮、11歳でトスカニーニに認められNBC交響楽団を指揮する等、10代半ばまでに全米のほとんどのメジャーオーケストラを指揮したそうです。
ピッツバーグ大学にすすみ、在学中には前記事でアンドレ・プレヴィンの指揮で取りあげたピッツバーグ交響楽団の団員として活躍しました。1960年には史上最年少でバイロイト音楽祭に登場し、指輪を指揮したそう。そして1965年からはベルリン・ドイツ・オペラとこのアルバムのオケであるベルリン放送交響楽団の音楽監督に就任しました。どちらもフェレンツ・フリッチャイの後任です。
以後は、クリーブランド管、ウィーン国立歌劇場、フランス国立管、バイエルン放送交響楽団、ニューヨークフィルハーモニック、ミュンヘンフィルなど有名オケの音楽監督を総なめしているのはご存知の通りです。凄すぎる経歴ですね。

マゼールのハイドンの録音は少なく貴重なものです。若かりしマゼールの才気は爆発するでしょうか。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
やはり期待したよりは大人しく、しかも若々しい演奏。音楽の造りがディテールの積み上げで、大きな流れよりもクッキリとしたフレージングひとつひとつが聴き所なのがマゼールらしいところでしょう。日本盤のせいかはわかりませんが、録音はキレが今ひとつ。良く撮られたLP独特のカッチリした印象が弱く、音場がすこしせまくまとまった感じがします。1楽章は腕試しのような位置づけ。
つづくアダージョ・カンタービレはかなり音の角を意図的に落としてかなり柔らかさを意識した演奏。それでもどこか冷静なコントロールが行き渡っている印象があり、叙情的にはなりません。
メヌエットに入り、マゼール流の各パートそれぞれが交互に鮮明なフレージングで交錯する面白さが浮かび上がってきました。それぞれのパートが鮮明にデュナーミクの変化をつけながらアンサンブルが進む面白さはなかなか。音楽全体の流れよりもパートパートの絡み合いが聴き所。
そしてフィナーレは冒頭のメロディーが不思議に浮かび上がるフレージング。追ってオケが重なっていきますが、各パートそれぞれがキレていて非常に面白い。マゼールの面目躍如ですね。精密な歯車がそれぞれ回りながら時を刻む時計のメカニズムを眺めているような演奏。アンサンブルがかみ合って進んでいく面白さがあります。終楽章は見事にマゼール流。もうちょっと外連を交えてほしいと期待もありましたが、十分面白い演奏でした。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
オーソドックスな遠雷タイプの太鼓連打から入ります。1楽章はやはりオーソドックスに入りますが、キビキビと小気味好い力感が心地いい演奏。やはり各楽器に次々とスポットライトが当たり、マゼールの緻密なコントロールが行き渡っている印象があります。テンポ感とキレの良さ、安定感は流石なところ。
2楽章のアンダンテは前曲とは異なり穏やかな部分もほどほどで、鮮度の高い部分との対比をカッチリつけていきます。全体の中での2楽章の位置づけよりも、2楽章中でのメリハリを重視しているよう。ディテールに格別のこだわりをもつマゼールならではの展開でしょう。非常に聴き応えのある2楽章です。
メヌエットに入ると普通なら雰囲気が変わるのですが、前楽章と同じような拍子がつづくので、少々くどい感じを残してしまいます。テンポが近いのと、またリズムも結構重いのが原因でしょう。音楽はクリアですが、ハイドンでリズムが重いのは命取りです。
フィナーレに入っても独特のリズムの余韻が残り、普通だったら見事な吹き上がりに圧倒されるところですが、ちょっとくどい印象は変わらず。マゼール独特の節回しが災いしている感じです。

LPを聴くシリーズで取りあげたロリン・マゼールの若き日の演奏ですが、良くも悪くもマゼールの個性が感じられる演奏。オックスフォードではオケの各パートをクッキリと浮かび上がらせるマゼールの手腕が活きたのに対し、太鼓連打では、特に2楽章以降の演奏がマゼールの練るリズムでちょっと癖のある演奏という印象を残してしまいました。聴く方としてはマゼールのグロテスクな演奏も期待のうちですが、外連のキレがわるいというか、もう少し派手にやっていただきたいというのが正直なところです。評価はオックスフォードが[++++]、太鼓連打は[+++]とします。

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tag : オックスフォード 太鼓連打 LP

ウィレム・ファン・オッテルロー/ハーグフィルのオックスフォード

東京も紅葉が終盤にさしかかりました。新宿中央公園の銀杏の黄色が青空に映えます。今日は晩秋の紅葉のような燻し銀の演奏。

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ウィレム・ファン・オッテルロー(Willem van Otterloo)指揮のハーグ・フィルハーモニー管弦楽団(The Residency-Orchestra(The Hague)の演奏で、ハイドンの交響曲92番「オックスフォード」とグリークの「ペール・ギュント」第2組曲、第1組曲を収めたアルバム。ハイドンの収録は1950年12月28日、29日、アムステルダム・コンセルトヘボウでのセッション録音。レーベルは今は亡きPHILIPSの国内盤。

ウィレム・ファン・オッテルローは1907年、オランダのドイツ国境沿いの街、ウィンタースウェイク生まれの指揮者、チェリスト、作曲家。当初はユトレヒト大学で薬学を学んでいましたが、アムステルダム音楽院でチェロと作曲を学ぶことに転向しました。ユトレヒト市立管弦楽団のチェリストとして活動している間に、アムステルダム・コンセルトヘボウの作曲コンクールに組曲3番が入賞。1932年、その曲を演奏する指揮者としてコンセルトヘボウにデビューしました。その後ユトレヒト市立管弦楽団の指揮者を経て、1949年から1973年まで、このアルバムの演奏を担当するハーグ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者のポストにありました。また、オーストラリアとも縁があり1967年から70年までメルボルン交響楽団、1971年から78年までシドニー交響楽団の首席指揮者を務めました。亡くなったのは1978年になります。

オッテルローの名前は知っていたものの、その演奏を聴くのははじめてのこと。このアルバムは「PHILIPS秘蔵名盤」と題されたシリーズで、ディスクユニオンのハイドンの交響曲の棚に静かに鎮座していたものを発見して手に入れたもの。PHILIPSレーベルは1950年に発足したとの事で、この録音はまさにPHILIPSレーベル草創期の録音という事になります。レーベル草創期の息吹が感じられるアルバムです。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
録音はもちろんモノラル。もちろん年代なりの録音ですが、音に瑞々しさがあって悪くありません。ゆったりしながらも凛とした風情の序奏につづき、キレのいいオケが主題をザクザク刻んでいきます。音を切り刻みながら猛烈な推進力で突進していく感じ。この時代の演奏は引き締まったタイトな響きを軸にした演奏は少なくありませんが、推進力とバランスはなかなかのもの。オケもびしっと引き締まってたいとなオケの魅力を発散。古き良き時代の演奏という意味だけではなく、現代でも通じるタイトな魅力を発散しています。
素晴らしいのが続くアダージョ・カンタービレ。さっぱりしているのに深い情感をたたえた演奏。フレーズ一つ一つは特に練っているわけではなく、意外とさっぱりしているのに曲として聴くとじつに慈しみ深い演奏。オッテルローの音楽の芯を見た気がします。中間部の踏み込みはやはりタイトさが印象的。ぐさっとくる太い鉈のような力強さ。録音には厚みも実体感もあり、かなりのリアリティ。木管楽器の美しい響きも含めて、流石PHILIPSというところ。
メヌエットはビックリするほどの力強さ。非常に素直な演奏ですが、漲る力感で圧倒される感じ。いい演奏の特徴でもある弱音部の自然で表情豊かな表現も感じられ、それだけに強音がカッチリ浮かび上がります。オッテルローが指揮棒を振りかぶっておろす姿見えるような溜め。
フィナーレはヴァイオリンの音の粗さはあるものの、推進力で押し切ってしまいます。推進力はまったく衰えず、どんどん加速していきそうなエネルギーを感じさせます。各楽器のリズムにズレがあるような箇所もありますが、素晴らしい推進力でかき消されてしまうようです。豪腕正統派ピッチャーのような力でグイグイ推していく演奏と聴き受けました。

ウィレム・ファン・オッテルローの指揮するハーグ・フィルハーモニー管弦楽団による「オックスフォード」ですが、想像していたよりもタイトで力強い演奏でした。1950年という録音年代が信じられないような迫力ある音響。ヒストリカルなアルバムなんですが懐古的な耳で聴くのは間違い。現代にも通じる実にダイナミックな正統派の演奏。背筋のピンとはった老紳士のような清潔感と正義感のようなものを感じます。これはこれで一本筋がとおってます。評価は[++++]とします。

今日は、下取りキャンペーンが今月末までというかけ声に乗って、iPhoneを4Sから5に機種変更してきました。LTEは速いので利便性は上がりましたが、デザインとプロダクトの完成度という点では4Sに軍配でしょうか。物としての存在感は少し軽くなった感じです。下取りということで手元の4Sを返却しなくてはなりませんね。ジョブスの息のかかった最後のプロダクツだけに手元に残しておきたい気持ちもちょっとあります。

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tag : オックスフォード ヒストリカル iPhone

トーマス・ファイ/ハイデルベルク交響楽団の90番、オックスフォード

しばらく更新が滞っていました。嫁さんが入院したので、病院と実家を行き来していて音楽をゆっくり聴く時間がとれませんでした。幸い嫁さんの方の経過は順調で、先程自宅に戻りようやく落ち着きました。ここはハイドン啓蒙の志の高さを疑われてはいけませんので、疲れた体にむち打って記事を書いておきます。というか、ハイドンの音楽を聴く事で私自身も癒されたいという心境です。

本当は整理中のBrilliantのスコットランド歌曲集を取りあげようと思ったのですが、もう少し整理に時間がかかりそうですので、今日は未聴盤ボックスからこのアルバム。

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HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

トーマス・ファイ(Thomas Fey)指揮のハイデルベルク交響楽団の演奏でハイドンの交響曲90番、92番「オックスフォード」の2曲を収めたアルバム。ファイのハイドンの交響曲全集の第16巻に当たるもの。収録は2011年5月25日、26日、ドイツ、ハイデルベルク西方のバート・デュルクハイムのナチュラル・ホルン・アカデミーでのセッション録音。レーベルはhänssler CLASSIC。

ファイは何度もこのブログで取りあげていますので今更紹介の必要はないでしょう。過去の記事はこちら。

2012/06/11 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/ハイデルベルグ交響楽団のマリア・テレジア、56番
2012/05/03 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/シュリアバッハ室内管の「時の移ろい」「告別」
2011/07/06 : ハイドン–交響曲 : 【新着】トーマス・ファイの「帝国」、54番
010/12/26 : ハイドン–協奏曲 : 【新着】トーマス・ファイのホルン協奏曲、ホルン信号
2010/08/01 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイの69番、86番、87番

ファイの交響曲集は順調にリリースされ、リリースされるごとにこれまでの垢を落とすような快心の演奏で、我々を楽しませてくれます。このアルバムはこれまで未入手だったものをHMV ONLINEに注文していたもの。ポイントは名曲オックスフォードをファイがどう料理するかでしょう。

Hob.I:90 / Symphony No.90 [C] (1788)
今まで聴いたファイの演奏と近い響きですが、若干音の厚さが増しているような録音。冒頭からテンポをかなり積極的に動かしてスリリングなはじまり。途中で突然早いテンポへの鮮烈なギアチェンジが何度かあり、ファイの表現意欲が漲っているのがわかります。ティンパニがかなり踏み込んで、強打をかまします。メロディーの流れよりもリズム感と炸裂感を主体とした演奏。1楽章の大迫力のフィニッシュにファイの創意が集約されます。ティンパニが恐ろしいまでにクレッシェンドして皮を突き破るような爆発。
アンダンテは、いつもながらの上手い場面転換で抑えた素朴な表情から入ります。今後爆発するとわかってはいますが、この穏やかな入りが音楽には必要ですね。中間部は止まりそうなほどテンポを落として表情を引き締めます。それぞれの場面の性格に応じた描写の使い分けが巧みですね。フルートと弦楽器のみによる間奏部分や、いくつかの部分でかなりテンポを落とした表現は孤高さが際立ちます。美しいアンダンテ。
メヌエットはファイのいつも通りの展開。大胆さのなかに変化を織り交ぜた高度な表現。意外とソロ等の細部の出来も緻密さを感じさせたり、メロディーラインの美しさを感じさせる流麗さも織り込まれています。
フィナーレはメロディーラインの面白さと祝祭感炸裂の演奏。オーケストラが爆発のしどころ心得ており素晴らしい吹き上がり。この曲はラトルが終わりそうで終わらない演出で観客をなごませる演奏を得意としているもの。ファイは終わりそうで終わらないというところコミカルにではなく、かなりタイトに攻めて、怒濤のようなクライマックスの波が繰り返し襲ってくるような迫真の演技で会場を凍り付かせるような演奏。ここでもティンパニが荒れ狂ったような激しさで炸裂。リズムと炸裂感の激しさが印象に残りました。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
つづいてオックスフォード。冒頭の優しい序奏のチェロの音色の生々しさにちょっとビックリ。ちょっとしたところにファイの仕掛けが仕組まれています。主題は凡庸にならないよう、速めのテンポにかなりゴツゴツした表情でグイグイ進めます。もはやティンパニは雷鳴に近いものになっています。カルロス・クライバーがアンコールで振ったヨハン・シュトラウスの「電光と雷鳴」の地響きのようなティンパニを思い起こさせます。1楽章はこれまでの演奏の垢を強引に落としにいくような力みがちょっとありますでしょうか。変化とアクセントは今までのファイ通りなんですが、ちょっと力が入りすぎていなくもありません。力感の嵐のような演奏。
続いて美しいメロディーラインが有名な2楽章。冒頭はやはり表現を抑えて入り、流麗さすら感じさせるもの。そして中間部にはいると、鋭い楔を何本も打つような激しい表現に顔をのぞかせます。ここはファイの真骨頂でしょう。再び穏やかな表現に戻って曲全体のバランスを撮るような棒さばき。
メヌエットも前曲と同様の傾向の演奏ですが、表情の変化の幅が大きくなくなり、古楽器の音色を生かした純粋な演奏で、テンポも遅めのところが多いもの。
期待のフィナーレは、やはり速いですね。先日取りあげたルネ・ヤーコプスの演奏よりも荒々しさを感じるもの。有名なメロディーラインが完全にファイ節に変容。どんどんスピードがあがり、オケがついていけるか心配になるほどのテンポですが、これが見事にオケがついていき、速いパッセージのキレも見事。ヴァイオリン、金管とティンパニのキレは尋常ではありません。狂乱のようなフィナーレ。ここでも繰り返しを巧く使って、終わりそうで終わらない演出を意図しているよう。最後は古楽器のダイレクトな音色もあって耳に刺さるようなダイレクトな大爆発で終わります。

トーマス・ファイ指揮のハイデルベルク交響楽団の演奏によるハイドンのザロモンセット前夜の傑作交響曲2曲。アーノンクールの弟子らしい灰汁の強さと、鍛え上げられたオケに寄る吹き上がるような高揚感、荒れ狂うリズムとクレッシェンドが堪能できる演奏。期待に違わぬ演奏でした。やはり今後が楽しみなシリーズです。評価は両曲とも[+++++]としました。

ファイのシリーズは現在最新が17巻。是非完成までこぎ着けてほしいものです。

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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 交響曲90番 オックスフォード 古楽器

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Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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