ロベール・ヴェイロン=ラクロワ/オーリアコンブ/トゥールーズ室内管の協奏曲集(ハイドン)

またしてもLPにぐっときました。

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ロベール・ヴェイロン=ラクロワ(Robert Veyron-Lacroix)のハープシコード、ルイ・オーリアコンブ(Louis Auriacombe)指揮のトゥールーズ室内管弦楽団(Toulouse Chamber Orchestra)の演奏で、ハイドンのハープシコードとヴァイオリンのための協奏曲(Hob.XVIII:6)、ハープシコード五重奏曲(XIV::1)、ハープシコード小協奏曲(XIV:4)の3曲を収めたLP。収録の情報は記載されていませんがLPのリリーズは1978年。レーベルは米SERAPHIM。

さて、いつものように奏者の情報をさらっておきましょう。まずはハープシコードの独奏を務めるロベール・ヴェイロン=ラクロワですが、1922年にパリで生まれ、パリ音楽院ピアノ科を卒業。ジャン=ピエール・ランパルの伴奏者として知られる人。ハープシコードではバッハ、クープラン、ラモーなどを得意としていました。1991年に亡くなっています。ハイドンの演奏はこのアルバムの他に協奏曲集がもう1枚あるようです。

指揮者のルイ・オーリアコンブは1917年、フランスのスペイン国境に近い街ポー (Pau) に生まれた指揮者。トゥールーズ音楽院で学び、指揮はイーゴリ・マルケヴィチに師事しました。1953年にトゥールーズ室内管弦楽団を結成、程なく世界に知られるようになり、多くの録音を残しました。1982年に亡くなっています。

今はあまり顧みられていない2人よるハイドンですが、LPで聴くとリステンパルトなどと同様、えも言われぬ味わい深い演奏に触れることができます。

Hob.XVIII:6 Concerto per violino, cembalo e orchestra [F] (1766)
実に華やかな伴奏。これぞフランスのオケというクッキリとした表情。ピアノではなくハープシコードだから醸し出される雅な雰囲気。ヴェイロン=ラクロワのハープシコードはキリリとしたテンポの小気味良い演奏。ヴァイオリンソロはジェラール・ジャリー(Gérard Jarry)ですが、オケとともにクッキリとした表情を創っていく感じが悪くありません。安定したテンポに安定した演奏が創る至福の味わい。1楽章からじわりと伝わる音楽の心。
その音楽は続くラルゴに入ると、もはや染み入るような浸透力を帯びてきます。ピチカートの伴奏にのったヴァイオリンとハープシコードの典雅なやりとりは言葉にできないほどの癒しに満ちています。LPも素晴らしいコンディションでノイズなくゆったりと音楽を生み出していきます。空間に消え入るピチカートの響きの余韻に吸い込まれそうになります。そして深く響く弦楽器のくすんだ音色。ハープシコードとヴァイオリンのクッキリとした表情を伴奏が引き立てます。
フィナーレは適度に溌剌としたオケの響きが癒しに満ちた雰囲気を塗り替えます。ソロとオケは見事な一体感で演奏を進めますが、クッキリと浮かぶハープシコードがオケの演奏を引き立てます。最後は絢爛豪華な絵巻物の最後の場面のような華やかな終結。抜群の安定感につつまれたハイドンでした。

Hob.XIV:1 Quintett [E flat] (c.1760)
LPを裏返すと今度はホルン2本、チェロ、ヴァイオリン、ハープシコードの5重奏。録音時期の違いか、少々音が痩せ気味というか、録音場所がデッドな環境に変わった感じ。実際の音量バランスではホルンがもう少し存在感がありそうですが、ハープシコードとヴァイオリンを強調して、ホルンは脇役として奥で控えめに鳴ってます。編成が小さい分小気味良さはこちらが上回りますが、デッドな響きで少し潤いが足りない印象。ただしそれぞれのパートの演奏は皆素晴らしいもので、完成度は非常に高くまとまっています。ハープシコードの演奏がモデラート、メヌエット、プレストと各楽章の表情を鮮明に描き分けます。ホルンもキレ味よくリズムを刻みます。アンサンブルの精度で聴かせる、この小曲の理想的な演奏と言っていいでしょう。

Hob.XIV:4 Divertimento [C] (1764)
このアルバムで一番録音が鮮明。ワクワクするような推進力に煽られて、ハープシコードが自在な音程を飾ります。1曲目よりもハープシコードのタッチが冴え渡り、オケに格別な立体感が宿ります。安定感の素晴らしさは変わらず、オーリアコンブの率いるオケも抜群の仕上がりで一糸乱れぬアンサンブルを聴かせます。単純な曲想の曲ですが、演奏と録音の見事さにつられて一気に聴いてしまいます。
つづくメヌエットは、足音が聞こえそうなほど人間の歩くさまをリズムにしたような不思議な曲。中間部で短調に転調する切り替えの見事さ、落ち着いたリズムの運びの巧みさ、そしてメヌエットらしい雰囲気。どれをとっても素晴らしい演奏。
フィナーレはヴェイロン=ラクロワのハープシコードの妙技に圧倒されます。間断なく繰り出される音階の堅固な表情は、この曲をハープシコードで弾くからこそ浮かび上がる表情。最後まで痛快さを失わない素晴らしい演奏でした。

フランス人奏者による、ハイドンの協奏曲などを収めたLPでしたが、あふれんばかりのフランスの香りが漂う演奏でした。独墺系の演奏とは一味も二味も異なるセンスに包まれ、ハイドンがフランスの貴婦人向けにも通用する曲を書いていたのだと思わせるものがあります。ハイドンがこうした雰囲気を想像していたかどうかはわかりませんが、このアルバムで聴かれる演奏はまったく不自然ではなく、むしろ実に自然に聴こえてくるのが不思議なところ。やはりこれはロベール・ヴェイロン=ラクロワのハープシコードの印象が大きいでしょう。私は気に入りました。評価は全曲[+++++]とします。

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オリヴィエ・ロベルティのピアノ協奏曲集(ハイドン)

少々間があいてしまいました。今日は知る人ぞ知るマイナー盤です(笑)

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オリヴィエ・ロベルティ(Olivier Roberti)のピアノ、クルト・レーデル(Kurt Redel)指揮のイギリス室内管弦楽団(English Chamber Orchestra)の演奏でハイドンのピアノ協奏曲(Hob.XVIII:9)、ピアノとヴァイオリンのための協奏曲(Hob.XVIII:6)、ディヴェルティメント(Hob.XIV:8)、ピアノ協奏曲(Hob.XVIII:5)の4曲を収めたアルバム。収録は1993年1月28日から30日にかけて。収録場所は記載されていません。レーベルは仏PIERRE VERANY。

このアルバム、最近ディスクユニオンで見かけて手に入れたもの。聴いてみてなかなか素晴らしい演奏ということで取りあげた次第です。同じ奏者による別のピアノ協奏曲集(Hob.XVIII:11、4、F2、XIV.4)が手元にあり、そちらは1991年の録音。今回聴き比べてみたところ、たった2年さかのぼった録音なだけですが、そちらはピアノもオケもキレがイマイチ。曲の仕上がりにかなりの差があります。前に出たアルバムを聴いてたいしたことないやと思って次にリリースされるアルバムに手を出さないというのはよくあることですが、今回のように、前のリリースよりもはるかにいい演奏という場合もあるので侮れません。

さて奏者の情報ですが、ピアノのオリヴィエ・ロベルティについてはライナーノーツにも情報の記載がなくネットにもあまり詳しい情報がありません。おそらくベルギー生まれのピアニストで、ブリュッセル王立音楽院、ジュネーブ音楽院などで学び、カルロ・ゼッキ、レオン・フライシャー、クラウディオ・アラウなどに師事しています。録音はこのハイドンの協奏曲2枚の他にはメンデルゾーンの協奏曲くらいしかない模様ですが、ヨーロッパでは広く演奏活動をしていたようで、2004年からは小澤征爾がスイスで設立した国際音楽アカデミーの音楽監督をしています。
指揮者のクルト・レーデルは1918年生まれのドイツの指揮者。終戦までドイツ領で現ポーランド領のブレスラウ(ウロツワフ)音楽院で指揮、フルートなどを学び、1938年、20歳の時にマイニンゲン州立オーケストラの首席フルート奏者になりました。1942年にはバイエルン国立オーケストラの首席奏者に就任、1952年にはミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団を創設し音楽監督となりエラートレーベルなどに多くの録音を残していますが、2013年に亡くなられています。日本では今ひとつ知られていない人ですね。

こういった未知の演奏者の素晴らしい演奏を聴くのは無上の喜びなんですね。

Hob.XVIII:9 Concerto per il clavicembalo(l'fortepiano) [G] (before 1767)
みずみずしく小気味好いオケの序奏。残響は適度で響きの良い会場での録音のよう。オリヴィエ・ロベルティのピアノはオケのキレ味の良さを受けて、絶妙のリズム感。シンプルな曲ほどタッチのキレの鮮やかさが活きてきます。ピアノが実に軽々とリズムを刻み、曲の華やかさが浮かびあがります。この曲自体はハイドンの真作ではない可能性が高い曲ですが、晴朗なメロディーの美しさはなかなかのもの。ハイドンらしい凝った構成感や展開の意外さは少々劣りますが、なかなかいい曲です。鮮度の高い演奏で曲の面白さが際立ちます。
アダージョはしなやかで叙情的な曲。まるでロマン派の曲を聴くよう、オケもピアノもすっと沈み、音色も柔らか。ところどころで明るい響きが射すような微妙な表情の変化が実に美しい。ピアノとオケは完全に一体化して見事に息が合っています。とろけるようなひと時。カデンツァは程よい陰りと美しいピアノの響きがバランスよく表現されています。
フィナーレも力が抜けて余裕たっぷりに流す感じがいいですね。ロベルティのピアノもタッチの軽さを保ったままさらりといきます。そしてクルト・レーデルの振るイギリス室内管もさらりと受け、演奏自体を純粋に楽しむようなおおらかさが滲みます。これだけリラックスしたフィナーレはなかなかありません。1曲目から極上のリラックスした演奏。

Hob.XVIII:6 Concerto per violino, cembalo e orchestra [F] (1766)
ヴァイオリン独奏は、マチェイ・ラコフスキ(Maciej Rakowski)。この曲でもみずみずしく小気味好いオケの序奏は変わらず。ソロもオケもうまく聴かせようというのではなく、やはり演奏を奏者自身で楽しむような愉悦感に溢れています。ロベルティのピアノは前曲同様。ラコフスキのヴァイオリンはことさら存在感を感じさせるのではなく、ヴァイオリンパートがソロになったような自然なもので、ピアノやオケのとの掛け合いも自然。かえってこの曲のこの演奏ではいい感じにまとまってます。作曲年代的にはシュトルム・ウント・ドラング期のもので、まるでエステルハーザの楽団でニコラウス侯に聴いてもらうための演奏のような素朴なまとまり。
演奏によっては透徹した美しさを引き出してくる2楽章のラルゴですが、ここでも等身大の演奏するための音楽といった風情は変わらず、むしろ素朴な美しさの方が浮かび上がってきます。これはこれで素晴らしい演奏です。
フィナーレでも流れの自然さと余裕は変わりません。協奏曲とはステージ上ではなく、練習場で弾いて楽しむものかもしれないと思ってしまいます。表現意欲にあふれた演奏という感じではありませんが、抗しがたい魅力を持っています。

Hob.XIV:8 Divertimento [C] (c.1768/72)
3楽章で10分弱の小曲。これまでの協奏曲同様の演奏ですが、小編成な分、より響きが純粋になり、虚心坦懐な演奏。ロベルティとレーデルの特質がより活きて、しなやかな演奏。これ以上のどのような演奏も必要ないような説得力に満ちた自然さ。純粋無垢な奏者の心を写したような演奏。絶品です。

Hob.XVIII:5 Concerto per il clavicembalo(l'fortepiano) [C] (before 1763)
このアルバム最後の曲。完全にロベルティとレーデルの術中にはまっています。冴え冴えとしたテクニックを聴かせるばかりが音楽ではないと言われているよう。演奏する喜びが満ち溢れ、手作りの音楽の素朴な美しさがハイドンの真髄なのでしょう。聴いているうちにメロディーの美しさ、ピアノの響きの美しさ、管弦楽のとろけあうハーモニーの美しさと、音楽のもっとも基本的な魅力の絶大な威力に圧倒されて、聴いているこちらがとろけてしまいそう。オケもピアノも演奏のイメージが完全に重なってソロとオケの対決姿勢など微塵もなく、平和そのもの協奏曲。
つづく2楽章のアンダンテはオケの温かい響きとピアノの響きが溶け合いながら癒しに満ちたメロディーを紡いでいき、そしてフィナーレでは、ピアノが晴れ晴れとしたクリアな響きでオケをリードしながら美しい響きの響かせ合いのごとき風情。さらりと終えるところもなかなかのセンスです。

聴き終えると音楽の喜びに満たされたような幸せな気持ちになる素晴らしいアルバム。もちろん、これだけの演奏をするにはかなりのテクニックが必要だとは思いますが、そういったことをまったく感じさせない自然な音楽が満ち溢れ、純粋にハイドンの書いた音楽の素晴らしさに触れられるような演奏です。これはピアノのオリヴィエ・ロベルティと指揮のクルト・レーデルの目指す音楽が完全に一致しているからこそのものと思います。私は激気に入りました。もちろん全曲[+++++]をつけさせてもらいます。

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【新着】イル・ポモ・ドーロの協奏曲集-2(ハイドン)

前記事のつづき。

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TOWER RECORDS / amazon / ローチケHMVicon

リッカルド・ミナーシ(Riccardo Minasi)とマクシム・エメリャニチェフ(Maxim Emelyanychev)の指揮するイル・ポモ・ドーロ(Il Pomo D'Oro)によるハイドンの協奏曲などを収めた2枚組のアルバム。

今日はCD1から指揮者が変わったCD2を取り上げます。アルバムや奏者については前記事をご参照ください。

2016/02/15 : ハイドン–協奏曲 : 【新着】イル・ポモ・ドーロの協奏曲集-1(ハイドン)

CD2から指揮はハープシコードを弾くマクシム・エメリャニチェフ。今年の1月から前任のリッカルド・ミナーシの後を継いでイル・ポモ・ドーロの首席指揮者となった人。録音時の2014年は26歳という若さです。

Hob.I:83 Symphony No.83 "La Poule" 「雌鶏」 [C] (1785)
1曲目はなぜか交響曲で「雌鶏」。マクシム・エメリャニチェフが得意としているということでしょうか。金管をかなり象徴的に鳴らして古楽器の音色の面白さを強調した入り。オケは同じですが、オケの音色はCD1から変わります。マクシム・エメリャニチェフの指揮はリッカルド・ミナーシよりも金管の音色以外は全般にオーソドックス。古楽器による均整のとれたバランスの良い演奏。金管の鳴らし方が変わらないので若干単調な印象もなくはありません。どちらかと言うとリッカルド・ミナーシの方が若々しい印象です。安全運転な感じ。
アンダンテも実に落ち着いた演奏。CD1の面白さを味わっているので、もう少し踏み込みを期待してしまうところ。演奏は端正でオケのアンサンブルも精度高く質の高い演奏ですが、やはり少々かしこまった感じ。
メヌエットからフィナーレも実にオーソドックスな展開。もちろん古楽器による適度な力感、高揚感、バランス感覚もあり、それなりに盛り上がりを見せますが、あと一味工夫が欲しいところ。そしてフィナーレの終盤、オケがこれまでとは異なり、ちょっと乱れるところもあり、指揮者のコントロール力は少々差があるというのが正直なところ。

Hob.XVII:4 Fantasia (Capriccio) op.58 [C] (1789)
CD2の2曲目はマクシム・エメリャニチェフのハープシコードソロでファンタジア。こちらは音量差のつきにくいハープシコードを縦横無尽に弾きまくった陶酔感を感じさせる部分と余韻で聴かせる部分のコントラストがクッキリとついたなかなかの演奏。先ほどの雌鶏のオーソドックスさとは異なり表現意欲に溢れた演奏です。途中、若干調律のずれたように聴こえる部分がありますが、何らかのペダル操作の影響でしょうか。このへんは楽器にくわしくないためわかりません。

Hob.XVIII:11 Concerto per il clavicembalo(l'fortepiano) [D] (1784)
そして、CD2のハイライトの最も有名なコンチェルト。なぜか序奏から別次元の生気! オケの精度は今ひとつながら、明らかに演奏に気合が漲っています。リッカルド・ミナーシのコントロールに近い印象もありますが、ちょっと荒いでしょうか。ソロのハープシコードは流石にキレキレ。ここでも雌鶏同様、金管が独特の音色を聴かせて格別の存在感を呈しますが、鳴らし方が単調な印象。オケは全般に表現意欲旺盛でアクセントもガッチリキメてきます。指揮者の若さがそのまま音楽に乗っている感じと言えばいいでしょう。それなりにスリリングでたのしめます。
2楽章も同様、適度に荒いところが面白さにつながり、冷静にタッチを進めるハープシコードに対してオケがかなり自在なサポートを聴かせます。リズムがちょっと前のめりになったり、意外なバランスを聴かせたりするところもあって、本当にスリリング。一転カデンツァでははっとするような新鮮な響きを引き出したり、なかなか先の読めない面白さがあります。オケの各奏者が周りの出方を探りながら演奏している感じ。
フィナーレは若さと才気が素直にエネルギーとなって表出したような演奏。相変わらずオケは自在。弾き振りなのにソロとオケの微妙なズレによる緊張が走ります。ハープシコードの見事さと、オケの素人っぽいところの対比が妙に面白い演奏です。

Hob.XVIII:6 Concerto per violino, cembalo e orchestra [F] (1766)
最後はヴァイオリンとハープシコードが活躍する曲。両指揮者がソロでも腕くらべといったところでしょう。リッカルド・ミナーシの存在があるからか、前曲のようにオケが暴れることもなく、適度な生気とバランスの保たれた伴奏に乗って2人のソロは冴え冴えとメロディーを奏でます。やはり変化に富んだボウイングのミナーシと繊細なキレを聴かせるエメリャニチェフのソロは非常に聴き応えがあります。ソロとオケ、表現意欲とバランス、静と動のうまく噛み合ったいい演奏。
つづくラルゴの序奏は抑えていたエメリャニチェフの表現意欲が噴出。いきなりグッと力が入ります。美しいメロディーのヴァイオリンとハープシコードが絡みながらのソロはやはり流石。何となくソロよりオケが前に出てソロ以上に存在感を出そうとしています(笑) この辺はまだまだ指揮者の経験不足というところでしょうか。普段聴く協奏曲とは異なるアプローチに、逆に協奏曲のオケの演奏のツボを教わった感じがします。そういう意味ではいろいろ考えさせられる演奏であります。
このアルバム最後のフィナーレは適度なキレと力感がバランスした演奏。2楽章でちょっと踏み込んだ以外はなかなかバランスの良い演奏でした。

ちょっとCD1とは違うトーンのレビューとなりましたが、このアルバム、2枚組ですが価格はレギュラー盤1枚の値段。しかも前記事で書いたとおり、リッカルド・ミナーシの振ったCD1は素晴らしい出来ということで、アルバム自体はオススメしていいものです。CD2の方はソロはともかく指揮はまだまだこれから経験を積む必要があることを感じさせるもの。最近レビューで取り上げるアルバムは厳選された一級のアルバムばかりでしたので、こうしたレビューは久しぶり。逆に聴く方の脳はいろいろ考えさせられるという意味で刺激的なもののでした。素晴らしい演奏も、これからの成長を期待する演奏も聴けるという意味でも面白いアルバムだと思います。ちなみにCD2の評価ですが、ファンタジアと最後のHob.XVIII:6は[++++]、残り2曲は[+++]とします。

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tag : 雌鶏 ファンタジアXVII:4 ピアノ協奏曲XVIII:11 ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6 古楽器

ラ・ディヴィナ・アルモニアの協奏曲集(ハイドン)

12月最初のアルバムは古楽器もの。聴くと幸せになる演奏です。

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ロレンツォ・ギエルミ(Lorenzo Ghielmi)指揮のラ・ディヴィナ・アルモニア(La Divina Armonia)の演奏で、ハイドンのオルガン協奏曲(Hob.XVIII:2)、ヴァイオリン協奏曲(VIIa:4)、ヴァイオリン、オルガンと弦楽合奏のための協奏曲(VIII:6)、オルガン協奏曲(VIII:10)の4曲を収めたアルバム。ヴァイオリン協奏曲のヴァイオリンはステーファノ・バルネスキ(Stefano Barnesch)。収録はイタリア北部のロンバルディア州ソンドリオ県ヴァッレ・ディ・コロリーナにある聖囚人聖堂でのセッション録音。レーベルはベルギーのpassacaille。

このアルバムはTOWER RECORDS新宿店で先日手に入れたもの。ネットでは国内盤と輸入盤がありますが、国内盤は輸入盤にマーキュリーが和訳解説をつけてパッケージしたものですので、実質は同じもので、日本語解説の有無のみの違いです。ちなみに私はマーキュリーのものは国内仕様を買うことにしています。少々値段は上がりますが、こうして丁寧に国内向けに地道な仕事をしてくれる会社を応援したいからという趣旨です。ちなみに国内盤に起こしたものはなんとなくアルバムから香る雰囲気まで抜けてしまうような気がしてイマイチ好きになれませんので、こうして輸入盤に国内向けの解説をつけてくれるだけでも十分であり、十分というより、これがベストだと思います。

普段は輸入盤でも英語の解説やネットの情報をコツコツ調べて記事にしていますので、日本語の解説、しかも輸入盤の解説そのものの訳をつけてくれるありがたさは身にしみております(笑)

さて、せっかくなので解説からかいつまんで、奏者の情報を紹介しておきましょう。オケのラ・ディヴィナ・アルモニアはこのアルバムでオルガンと指揮を担当しているロレンツォ・ギエルミによって2005年に設立された古楽器オーケストラ。イタリアを中心に古楽器の腕利き奏者が集まったオケで、2008年以降、ヨーロッパで活躍しているそうです。なんと、昨年、2013年末には来日公演もあったそう。全く知りませんでした。
ロレンツォ・ギエルミはイタリアの古楽鍵盤奏者でオルガン奏者。1991年以来ミラノのサン・シンプリチアーノデイ聖堂のオルガンの奏者を務め、ここで1992年から94年にかけてバッハの作品の連続演奏会を開催して話題となりました。またドイツのブルーンスに関する研究書、フレスコバルディの楽譜の校訂、16~17世紀のオルガン音楽に関する記事の執筆など研究者としても活躍しています。それゆえミラノ市立音楽院での教職、バーゼルのスコラ・カントルムでオルガンの今日教授などの立場にあったそうです。日本には目白の東京カテドラルのオルガンの設置の監修を担当しています。
奏者としては先日ハイドンの第4の交響曲全集の作成に踏み切ったイル・ジャルディーノ・アルモニコの最初期のメンバーとして活躍していました。そんな中、2005年のラ・ディヴィナ・アルモニアを設立し、以後はその音楽監督として活躍しています。
ヴァイオリンのステーファノ・バネルスキはイル・ジャルディーノ・アルモニコのヴァイオリン奏者として活躍した人で、2011年からはイル・ジャルディーノ・アルモニコの音楽監督でもあるそうです。

イタリアの気鋭の古楽器奏者の集まったオケでのハイドンの協奏曲集。いかなる出来でしょうか。

Hob.XVIII:2 / Concerto per il clavicembalo(l'organo) [D] (before 1767)
リズミカルに響く古楽器オケの序奏。最近では珍しい一貫したリズムに乗ったノリのよいオケ。ロレンツォ・ギエルミのオルガンも小気味良いリズムに乗ってキレの良い演奏。オルガン協奏曲ではコープマンの古くはPHILIPSの録音が懐かしいところですが、最新の古楽器の録音にしては珍しいオーソドックスな演奏。リズムに素直な演奏が微笑ましくもありますが、表現は徐々に幅が広くなり、色彩感に富んだ千変万化する響き。フレーズの描きかたも丁寧で実に味わい深い音楽です。オルガン協奏曲に共通するちょっとおもちゃっぽい響きの面白さが一貫したリズムでかえって強調されるよう。1楽章も終盤になるとかなりメリハリの効いたヴァイオリンが存在感を主張。オルガンとオケのリズミカルなメロディーのやりとりが続くことでトランス状態寸前に。
2楽章のアダージョ・モルト。1楽章でトランス状態になりかけたんですが、これぞ至福の境地。オルガンの不可思議なメロディーの面白さにすぐに引き込まれます。オルガンはキレの良さばかりではなく聴かせる演奏。途中で転調するところとぐっと音程を下げるところの表現が絶妙。オルガンの低音が出切らないところにゾクゾクします。このメロディーをどうやって描いたかを考えるとハイドンのとてつもない才能に今更驚きまます。オケはすでに癒しに満ちたサポート役に徹して、渾然一体となった素晴らしい音楽に酔いしれます。
フィナーレはこれ以上軽さをうまく表現できないような、そよ風のような入りですが、すぐにリズミカルに響き古楽器の魅力に包まれます。クッキリとアクセント効かせての演奏に慣れているせいか、ラ・ディヴィナ・アルモニアのエッジを落とした柔らかな響きがやけに新鮮に感じます。しなやかな伴奏とはこのこと。フィナーレはやはりオルガンとオケのトランス状態然とした演奏を楽しみます。オルガンという楽器の魅力を万全に表現したハイドンの筆致に感嘆。変奏がドンドン進んで最後は表現が大きくなって遊園地のコーヒーカップをぐるぐる回して目が回ってしまったような陶酔感に包まれます。めくるめく音楽の快感!

Hob.VIIa:4 / Violin Concerto [G] (c.1765/70)
1曲目からノックアウトですが、頭をリセットしてヴァイオリン協奏曲に入ります。まるでハイドン遊園地で無心に遊びまわるような気分。音楽が躍動し、すべての音楽が耳に心地よく入ってきます。アーティスティックという印象ではなく、躍動する音楽が心にドンドン沁みてくる感じ。ヴァイオリンのステーファノ・バルネスキの弓裁きは自己主張ではなく、やはり遊びまわるような無邪気な音楽の面白さをストレートに表したもの。テクニックは確かで、あまりに自然なリズム感に技巧をまったく感じさせない、真のテクニシャンのよう。微笑みながら演奏を楽しんでいるような実に愉快なヴァイオリンソロ。これもギエルミの指示によるものでしょうか。実に楽しい協奏曲。カデンツァは音楽の神様にいたずら心を捧げるような自在な音楽。これほど聴いて幸せになるヴァイオリン協奏曲ははじめてです。凛々しいハイドンではなくいたずら心を素直に表すようなハイドン。
2楽章のアダージョは圧巻の出来。しなやかな音楽が天上の音楽のように響きます。ヴァイオリンの実にせつない弓裁きに聴き入りますが、オケも合わせてこちらの期待を超える浸透力で音楽をグイグイ進めていき、ただただ聴き惚れるのみ。
フィナーレは弓裁きの妙技を味わうような楽章。コープマンのリズムを超える自在な陶酔感。ヴァイオリンのテクニックも冴え渡りますが、テクニックを誇示するというよりは、あまりに見事なフレージングにテクニックを超越した音楽に到達。やはり遊びまわるような自在さにノックアウト。

Hob.XVIII:6 / Concerto per violino, cembalo e orchestra [F] (1766)
そして、名曲ヴィアオリンとオルガンのための協奏曲。演奏のスタイルは変わらず、完成度も完璧。なにより音楽の素朴な躍動に打たれっぱなし。遊びまわるようなヴァイオリンにトランス状態のようなオルガンに感極まりそうなのでレビューは中断(笑) あとは自身で聴いて楽しんで下さい! いやスバラシイ!

Hob.XVIII:10 / Concerto per il clavicembalo(l'organo) [C] (before 1771,1760?)
最後は録音が少ないXVIII:10。曲想が複雑になりますが、ギエルミのオルガンもオケも程よくキレて素晴らしい演奏。この曲でも一貫して音楽を楽しむスタンスは抜群です。

ロレンツォ・ギエルミ操るラ・ディヴィナ・アルモニアの演奏ですが、古楽器かどうかなどまったく問題にならない、素晴らしい音楽への没入感。ハイドンの協奏曲でこれほど楽しい演奏ははじめてです。虚心坦懐に演奏を楽しんでいるのがよくわかります。まさに聴いていて幸せになる演奏です。ギエルミは先日ハイドンの交響曲全集の第1巻をリリースしたイル・ジャルディーノ・アルモニコの初期メンバーでもあり、そのイル・ジャルディーノ・アルモニコの演奏にも共通するノリの良さを持っています。現代楽器演奏のアンチテーゼとしての古楽器演奏の時代は終わり、ファイに代表される自在な表現と、この演奏に見られる表現を超えた虚心坦懐な音楽を奏でる演奏の時代に突入したのでしょう。あまりの素晴らしさにびっくりしたというのが正直なところです。もちろん評価は全曲[+++++]。皆さん、この演奏を聴いて幸せを感じて下さい!

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モスクワ室内管のチェロ、ヴァイオリン、ピアノとヴァイオリンのための協奏曲集

しばらくの湖無沙汰でした。葬儀や手続きなども一段落して、ようやく落ち着いてきました。今週は日常に戻るために少し記事を書こうと思っていましたが、ほとんど実家泊まりでブログを書く時間がとれず、結局週末になってしまいました。

今日は未聴盤ボックスの一番上にあった気になるアルバム。

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モスクワ室内管弦楽団(The Moscow Chamber Orchestra)によるハイドンの協奏曲3曲を収めたアルバム。レフ・マルキス(Lev Markiz)指揮、ナターリャ・グートマン(Nataria Gutman)のチェロによるチェロ協奏曲1番、ルドルブ・バルシャイ(Rudolf Barshai)指揮、ウラディーミル・スピヴァコフ(Vladimir Spivakov)のヴァイオリンでヴァイオリン協奏曲(VIIa:1)、そしてヴァレンチン・ジューク(Valentin Zhuk)指揮、ナターリャ・ゼルツァロワ(Nataria Zertsalova)のピアノとイーゴリ・オイストラフ(Igor Oistrakh)のヴァイオリンでピアノとヴァイオリンのための協奏曲(XVIII:6)。収録は曲順に1974年6月23日、1972年6月15日、1984年5月20日、何れもラジオモスクワのコンサートホールでの録音。拍手はないので放送用録音でしょうか。

モスクワ室内管弦楽団は以前、コンスタンチン・オルベリアンの指揮で告別交響曲の素晴らしい演奏が記憶に残っています。以前の記事はこちら。

2011/09/05 : ハイドン–交響曲 : コンスタンチン・オルベリアン/モスクワ室内管の告別

このアルバムは先月ディスクユニオンで手に入れたもの。指揮者は異なるものの、あの濃密な響きか聴けるかということで手に入れました。

モスクワ室内管弦楽団はライナー・ノーツによると1956年にルドルフ・バルシャイによって設立された室内管弦楽団。当時の国内のコンクール入賞者などをメンバーにして設立されたもので、発足当初から名手ぞろいのオケ。当時のソビエト国内はもとより国際的に活躍し有名になったとのこと。バロック期から現代音楽まで幅広いレパートリーを誇り、ショスタコーヴィチの交響曲14番「死者の歌」はモスクワ室内管が初演した曲。またレオニード・コーガン、ダヴィッド・オイストラフ、リヒテル、メニューイン、カサド、ギレリスなどロシアの一流のソリストとも共演しています。歴代の音楽監督はルドルフ・バルシャイ以後、1977年から1981年までイーゴリ・ベズロドヌイ、1986年から1991年までヴィクトル・トレチャコフ、1991年から2009年までコンスタンティン・オルベリアン(ロシア語版)、2010年からアレクセイ・ウトキンと続いています。

オケは共通ながら指揮者もソロも別ということで、曲のレビューごとに奏者を紹介しましょう。

Hob.VIIb:1 / Cello Concerto No.1 [C] (1765-7)
指揮のレフ・マルキスはモスクワ室内管の初代コンサートマスター。チェロのナターリャ・グートマンは1942年生まれのソ連出身のチェリストである。夫はヴァイオリニストのオレグ・カガン。

反応の良いオケは期待通り。速めのテンポでキビキビとした入りの序奏。チェロのグートマンはテンポ感良く非常にオーソドックスな演奏。チェロの表情は中低音のふくよか響きを中心としたもの。オーソドックスなチェロとオケの掛け合いを堪能できる安心して聴ける演奏。腕の確かな奏者とオケが余裕たっぷりに弾流すような演奏。録音は1970年代としては水準でしょうか。適度に柔らかく定位感もそこそこあり、響きのブレンドが美しい録音。もう少し鮮明であれば言う事はありません。グートマンのチェロは自然体で楽器を良く鳴らした癖のないもの。1楽章のカデンツァもテクニックは十分ながら破綻なく無理のない演奏。高い音楽性を感じる演奏。
見事なのは2楽章のアダージョ。かなりテンポを落として、訥々とした孤高の表現。オケがゆったりと伴奏を奏で、チェロは表情を抑え気味にしながらも長く糸を引くような非常に印象的な演奏。決して流麗で表情豊かな演奏ではありませんが、独特の表情付けが心に染み入るフレージング。時折聴かせる低音の深い慟哭のようなアクセントが印象的。次第に音量と表現の幅を大きくしていき、大きな起伏をつけます。徐々にチェロがむせび泣くような激しい表現を見せるようになり、ハイドンの規律ある音楽の湧く一杯の感情表現。この楽章の深い表現は見事。
フィナーレはテンポは中庸ながら、鮮度の高いオーケストラの魅力を冒頭から遺憾なく発揮。流石モスクワ室内管というべき絢爛豪華な響き。見事な切り替えでチェロも軽さを取り戻し、オケの流れに上手く乗っていきます。前楽章と対比を鮮明につけるためにリズム感を強調した演奏。チェロの上下する音階を上手くこなして、要所で美音を聴かせます。テクニシャン揃いのモスクワ室内管に一歩もひけをとらないチェロ。協奏曲のソロとオケの掛け合いが安定したテンポの流れに乗ってスリリングに展開する様は協奏曲を聴く醍醐味。1曲目からなかなか素晴らしい出来でした。

Hob.VIIa:1 / Violin Concerto [C] (c.1765)
つづいてルドルブ・バルシャイの指揮、ウラディーミル・スピヴァコフのヴァイオリンでのヴァイオリン協奏曲。バルシャイは日本でも有名な人でしょう。1924年ロシアの黒海に近いラビンスカヤ生まれの指揮者。ラビンスカヤを地図で見ると次回冬期オリンピックが開催されるソチのすぐ近くですね。バルシャイは先に触れたようにモスクワ室内管の生みの親であり、1976年にイスラエルに亡命以降は西側でも活躍し、日本にも1966年以来たびたび来日しN饗も振っているとのこと。ショスタコーヴィチなどを得意としているほかハイドンの交響曲の録音もあります。ウラディーミル・スピヴァコフは1944年生まれのロシアのヴァイオリニスト、指揮者。当ブログでも以前モスクワ・ヴィルトトゥージ室内管弦楽団を指揮したナカリャコフとのトランペット協奏曲を取りあげています。

指揮者がバルシャイに変わり分厚い響きから入ります。ちょっと荒々しさも加わり同じオケ、近い時期の演奏にもかかわらず、響きが変わります。堂々とした序奏。スピヴァコフのヴァイオリンは張りつめた強音を主体とした浸透力のある響き。旋律をクッキリと線で描いていく感じです。前曲のチェロ協奏曲よりは濃いめの表現。ヴァイオリンも練り、溜めが多くまた表情も鮮明につけてくるのでロマン派風というよりロシア風なテイスト。ハイドンの協奏曲としてはかなりロマンチックな演奏と言えるでしょう。録音はちょっと饐えたような音色で時代を感じますが鮮明さはそこそこあります。1楽章はクッキリした造形を良く表現した演奏。
このオケの伝統なのか、2楽章のアダージョは前曲同様、ゆったりしたテンポ、訥々とした伴奏に、張り詰めたヴァイオリンの美音によるメロディーが鳴り響く独特の音楽。スピヴァコフのヴァイオリンの表情の濃さが影を潜め、非常に浸透力のあるメロディーラインをきっちり描いていきます。2楽章は前曲に続き素晴らしいテンション。
フィナーレも見事に切り替え、曲の骨格をしっかりと描くようなリズムを強調した演奏。むしろ遅目のテンポで、オケの伴奏はざっくりとリズムを刻み、その上でソロが秩序を保ちながらの自在さを表現していきます。すこし時代がかった演奏にも聴こえます。

Hob.XVIII:6 / Concerto per violino, cembalo e orchestra [F] (1766)
だいぶ時代が下って1984年の演奏。ヴァレンチン・ジューク指揮、ナターリャ・ゼルツァロワのピアノとイーゴリ・オイストラフのヴァイオリン。指揮者のヴァレンチン・ジュークはモスクワ生まれで父はボリショイ劇場管弦楽団、のちの国立交響楽団のコンサートマスター、ボリショイ弦楽四重奏団の第1ヴァイオリンとして知られた人。自身もモスクワ・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターをつとめ、スヴェトラーノフ、コンドラシン、ロジェストヴェンスキー等と共演しています。イーゴリ・オイストラフは名ヴァイオリニスト、ダヴィッド・オイストラフの息子。そしてピアノのナターリャ・ゼルツァロワはその奥さんという事です。

この録音は80年代の録音ということで鮮明さがだいぶ上がり、最近の録音と遜色ない音響。くっきり定位するソロと後ろに広がるオーケストラが鮮明に録られてています。入りはそよ風のような軽やかなオケ。音階を軽々と表現して、曲を虚心坦懐に音に変えていく感じ。ジュークの指揮は鮮度高くクッキリと旋律を描いていくことを狙っているようですね。非常にオーソドックスに鮮明な音響を作っています。ピアノとヴァイオリンは流石夫婦だけあって絶妙の相性。特にピアノ鮮明な響きが印象的。ヴァイオリンは父親譲りかと思いきや、音色に面影はあるもののピアノに主導権を譲りながら控えめにリズムを刻む感じ。ピアノも晴朗さと透明感を主体とした非常に美しい音色でこの協奏曲をもり立てます。
そしてここでも2楽章のラルゴが絶品。この曲のメロディーラインの美しさを万全に表現した名演。ゆったりと控えめなピチカートの伴奏につづき、ヴァイオリンとピアノによるきらめくような名旋律。中間部を挟んで再度メロディーラインが繰り返されるフレーズでは美しさが極まり、淡々と演奏される数少ない音符が宝石のごとく輝きを放つ至福の時間。このアルバムの2楽章はどれも絶品。
3楽章は普通のテンポで鮮度高い演奏。ヴァイオリンもピアノもリズムに上手く乗って、キレのよい演奏。このアルバムではじめてのオーソドックスなテンポのフィナーレです。

名手ぞろいのモスクワ室内管によるハイドンの協奏曲を集めたアルバム。指揮者もソロも異なるのになぜか2楽章がそれぞれ訥々と語るような素晴らしい出来のアルバム。2楽章だけで言えば全曲ともに最高の出来。特に最後のピアノとヴァイオリンのための協奏曲のラルゴは絶品ですね。モスクワ室内管もチェロ協奏曲とヴァイオリン協奏曲の70年代はかなり濃密な響きを聴かせましたが、ピアノとヴァイオリンのための協奏曲は80年代でかなり引き締まったクリアな響きに変貌。メンバーもだいぶ入れ替わったのではないかと想像されます。評価はチェロ協奏曲とピアノとヴァイオリンのための協奏曲が[++++]、ヴァイオリン協奏曲は[+++]とします。両端の曲ともにいいのですが、やはりオルベリアンの告別と比べると差があるのも事実。ということで[++++]にとどめました。



ここ2週間ほど自宅を開けがちたったのか、ベランダのエアコンの室外機の下の隙間に鳩がきていましたが、よく見ると卵が! まわりの枯れ葉等も鳩がもってきたもののようです。しばらく自宅に誰もいなかったからでしょうか。

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ただ、人の気配を感じて昨日あたりから鳩は来なくなりました。冷えてしまうと生まれないのでしょうね。この卵どうしたらいいでしょうか。

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tag : チェロ協奏曲 ヴァイオリン協奏曲 ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6

オリヴィエ・ヴェルネ/アンサンブル未開人によるオルガン協奏曲集

今日もマイナー盤。

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オリヴィエ・ヴェルネ(Olivier Vernet)のオルガン、ジェレミー・ローレル(Jérémie Rhorer)指揮のアンサンブル未開人(Ensemble ”Les Sauvages”)の演奏でハイドンのオルガン協奏曲(Hob.XVIII:1)、ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲(Hob.XVIII:6)、オルガン協奏曲(Hob.XVIII:2)の3曲を収めたアルバム。収録は2001年5月24日~27日フランス西部のナントの東にあるサン=ルー=シュル=トゥエ教会でのセッション録音。レーベルはフランスのLigia Digital。

なんとなく最近、協奏曲を多く取りあげています。このアルバムも最近ディスクユニオンで手に入れたもの。ジャケットからは怪しい妖気が漂ってますが、この上にオレンジ色のモダンなデザインのカバーがかかっており、妖気を感じて買ったものではなく、買って開けたら妖気が漂っていたというのが正確なところ。妖気の元は不敵な笑みとケルト文様のような不思議なフォント。

オルガンを弾くオリヴェエ・ヴェルネは1964年、フランス中部リヨンの西およそ100kmの街、ヴィシー(Vichy)生まれのオルガニスト。私と同世代です。若い頃からオルガンに情熱を傾け、パリ近郊のサン=モール=デ=フォッセ市立音楽院で学び、いくつものオルガンコンクールで優勝したとのこと。同じくパリ近郊のリュエイユ=マルメゾン市立音楽院でマリー=クレール・アラン、パリ市立音楽院でミシェル・シャピュイらといったフランスの大家のもとで学び、その後も数々の国際コンクールで1位を獲得したオルガンの名手。現在はオルガンのソリストとして国際的に活躍し、このアルバムをリリースしているLigia Digitalからは多数のアルバムがリリースされています。バッハやリストのオルガン音楽全集などを録音しているなど、膨大なレパートリーを誇っています。

指揮のジェレミー・ローレルはハープシコード奏者でもあります。パリ国立音楽院で学び、ケネス・ギルバート、クリストフ・ルセなどに師事。エミール・チャカロフの薦めで指揮を学ぶようになり、Les Musiciens de la Preeという室内管弦楽団を設立し、現代音楽を含むレパートリーを演奏した。その後マルク・ミンコフスキのもとフランダース歌劇場、ラジオフランス・フィルハーモニー管弦楽団、マーラー室内管弦楽団などでアシスタント指揮者を務め、またクリストファー・ホグウッドやブルーノ・ヴァイルの助手も務めています。このアルバム録音当時は ルーヴル宮音楽隊やパリ室内フィルハーモニーの客演指揮者の地位。

Hob.XVIII:1 / Concerto per il clavicembalo(l'organo) [C] (1756)
鮮烈、流麗なオケの伴奏、音色からすると古楽器ですね。オルガンも伴奏にあわせてソロの入りの前にも装飾を加えています。序奏からえも言われぬ楽興が漂います。オルガンはサン=ルー=シュル=トゥエ教会のベルナール・オーベルティン製のオルガン。ハイドンのオルガン協奏曲としては分厚く感じるデラックスな音色。豊富な装飾音によりオルガンの色彩感が濃く感じられます。オケは鮮度の高い演奏。やはりフランスらしさを感じる華やかさがあります。
2楽章のラルゴは弦楽器が引きずるような印象を与える入り。オルガンは音量を抑えてひとり自在に遊び回るような演奏。やはりオルガンの腕は素晴らしいですね。オルガンが音階を刻んで上下を繰り返すうちににトランス状態に入りそうな微妙な高揚感があります。かなり低い音まででていますので、部屋に重低音が流れます。カデンツァは音楽的に良く練れたもので曲に良く合っています。
フィナーレはやはりオルガンの色彩感が聴き所でしょう。ハイドンの曲の魅力というよりヴェルネの華やかなオルガンの演奏がポイントになる演奏。オケの方はことさら自己主張する事なくキビキビとした響きで上手くサポートできています。オルガンとオケの音色と華やかさが良くマッチしていると言っていいでしょう。曲の大きな構造を表現するというような演奏ではなく華やかな音色によるキビキビとした壮麗、自然な演奏という感じ。

Hob.XVIII:6 / Concerto per violino, cembalo e orchestra [F] (1766)
続いてヴァイオリンとオルガンのため協奏曲。ヴァイオリンの独奏はステファニー=マリー・デギャン(Stéphanie-Marie Degand)という人。サイトを見ると若い美人ヴァイオリニスト。演奏は基本的に前曲と同様、鮮烈なオケの伴奏とオルガンの織りなす華やかな音楽が基本で、ヴァイオリンソロもその流れにぴたっとはまったもの。ヴァイオリンは上手いですね。ヴァイオリンは全体の音楽の流れに合わせてかなりデリケートにデュナーミクをコントロールしてソロの音色を音楽に乗せている感じ。耳の良い人なんでしょうね。ヴェルネのオルガンは一貫してテンポ良く華やかなものです。なかなかいいですね。
2楽章のラルゴは、こちらも前曲同様抑えたオルガンによる自在なメロディーがえも言われぬ陶酔感をもたらしますが、やはりデギャンが素晴らしいヴァイオリンソロで華を添えます。この音色の変化と冷静客観的に音を乗せていくところは並の奏者ではありませんね。
フィナーレはオケとオルガンとヴァイオリンが素晴らしい精度のアンサンブルを繰り広げます。オルガンの音階のキレも見事、ヴァイオリンの自在な弓さばきも同様、そしてオケの起伏に富んだサポートも素晴らしいもので、力みはなく自然な音楽が進んでいきます。

Hob.XVIII:2 / Concerto per il clavicembalo(l'organo) [D] (before 1767)
このコンビの演奏は安定感抜群。この曲の入りも期待通りのもの。ただし、この曲がもっとも色彩感が鮮やかでしょう。リズム感もよく、オケもヴェルネも乗っている感じです。前2曲よりもオルガンのソロがクッキリ浮かび上がり、推進力もアップしています。1楽章は一体感溢れる素晴らしい感興が感じられます。
圧巻は2楽章。もとももと好きな楽章ですが、この演奏は素晴らしいです。オルガンがこのアルバムのなかでは一番踏み込んだ演奏。フレージングにもかなりメリハリのあるアクセントが入って、絶妙な間合いを表現。オルガン協奏曲としてソロのオルガンの圧倒的な存在感が際立ちます。途中に聴かれる低い音域に沈み込むメロディーのあたりは鳥肌が立たんばかりの静寂感。
フィナーレはオケがキレまくってます。出だしから殺気を感じるようなただならぬ緊張感。それを受け継いでヴェルネのオルガンも素晴らしいノリ。指の動きがこちらもキレまくってます。そしてオケは鋭利な刃物のような素晴らしいアクセントのキレ。ここへ来てハイドンのすばらしい音楽の真髄にせまる音楽的興奮。この楽章も圧倒的な出来。いや素晴らしい。

ジャケットのただならぬ妖気はハッタリではありませんでした。ハイドンのオルガン協奏曲の新たな名盤です。やはりレパートリーが広い人らしく、ハイドンへの特別な没入感はなく、最初はフランス風の華やかな演奏という風に受け取りましたが、3曲目に至って羊の皮をぬいだオオカミに変身。音楽的に素晴らしいものでした。評価は1曲目が[++++]、2曲目はヴァイオリンのデギャンの素晴らしいソロ、3曲目はヴェルネもオケもキレまくっていることを鑑み[+++++]とします。世の中にはまだまだ素晴らしい演奏があるものですね。

最後に2曲目のヴァイオリンソロが良かったステファニー=マリー・デギャンのサイトへのリンクを張っておきましょう。

Stéphanie-Marie Degand(仏文)

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サグレスターノ/ムジチ・デ・プラハのトランペット、ホルン協奏曲、ハープシコードとヴァイオリンのための協奏曲

室内楽の中休み第2弾です。かなり久しぶりの協奏曲。

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ルイジ・サグレスターノ(Luigi Sagrestano)指揮のムジチ・デ・プラハ(Musici de Praga)の演奏によるハイドンのトランペット協奏曲、ホルン協奏曲、ハープシコードとヴァイオリンのための協奏曲の3曲を収めたアルバム。ソロはトランペトはベルナルト・スーストロ(Bernard Soustrot)、ホルンがヨーゼフ・ブラズダ(Joseph Brázda)、ハープシコードがマーティン・ディラングス(Martin Derungs)、ヴァイオリンがヴァーツラフ・フデチェク(Václav Hudeček)。収録は1984年6月、チューリッヒのアルトシュテッテンでのセッション録音。レーベルはリステンパルトなどのアルバムをリリースしているACCORD。

ACCORDのアルバムにはなぜかいいものが多いので、見かけたら即ゲットです。昨日のアルバム同様ディスクユニオンで見つけたもの。長谷川等伯の幽玄な世界のような背景に音楽を楽しむ家族を描いたような絵のジャケット。ジャケットを見た途端霊気を感じました。

オケのムジチ・デ・プラハは1966年設立の室内管弦楽団。設立以来チェコでは指折りの室内オーケストラで、指揮はヴァーツラフ・スメターチェクやリボール・ペシェクなどチェコの名のある指揮者と共演してきました。最近のメンバーはプラハ交響楽団のメンバーがつとめ、バロック音楽から20世紀の現代音楽まで幅広いレパートリーを持っているようです。ソリストで知っている人はいませんが、名前からチェコのひとが多いようです。

まさに未知のアルバムですが、ジャケットから漂う霊気は只者ではないと予感させます。果たして予感は的中するでしょうか。

Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
年代なりの音響ですが、冒頭からとろけるようなオケの序奏。久々のトランペット協奏曲のメロディーに感情が高まります。ハイドンの古典の真髄をえぐるようななオケの響きがぐっときます。スーストロのトランペットは落ち着き払って、まずは伴奏と完全に一体化するようなマナーのいいトランペット。とろけるようなフレージングで名曲をさりげなく吹き抜いていきます。落ち着いて演奏を楽しむような余裕たっぷりの演奏。オケの方も力む事なく美しい響きに寄っているよう。流石ACCORDの録音。後半に来てオケの響きの刻みのキレが良くなってきます。スーストロのカデンツァは朗々と会場内に響き渡る堂々としたもの。トランペットの美音を欲しいままにするような孤高の響き。
2楽章のアンダンテはさらにリラックス。オケもトランペットも十分にリラックスしてゆったりと聴き慣れたメロディーを奏でていきます。赤く焼ける夕焼けのような情感を伴ったアンダンテ。ロマンティックというよりは古典的な優しさを感じる演奏。
ちょっと意外な入りなのがフィナーレ。なんととろけるような音色はそのまま、ザクザク刻むような荒々しい入り。テンポはこれまでオーソドックスでしたがフィナーレははっきりと遅めを狙っているよう。堂々としたオケと朗々と吹き抜けるトランペットがとろけるように絡み合う楽章。クライマックスは気品ある迫力を見せます。見事。

Hob.VIId:3 / Concerto per il corno [D] (1762)
トランペット協奏曲も見事でしたが、それを上回る出来。冒頭からワクワク感に包まれるような流麗さと緊張感。ホルンのブラズダは天才的なフレージング。もしかしたらデニス・ブレインよりもいいかもしれません。ブレインの図太い存在感にはかないませんが、緻密なテュナミークのコントロールと抑えた音量の部分のコントロールは絶品。カデンツァに至ってはアルペンホルンのような深い響きと軽々としたフレージング、そして心に触れるような低音域の音色。いやこれは凄い。オケも程よいテンポと推進力で万全のサポート。
2楽章のアダージョは磨き抜かれた究極の美しさ。ホルンの低音の安定感は恐ろしいほど。そしてオケの美しさも際立っています。ただただ美しい音色を楽しめと言っていっているよう。
フィナーレはトランペット協奏曲とは異なり、普通に速めのテンポで入ります。抜群の生気とキレ。ホルンはは既に神業の域に。速いパッセージのキレと抜群の安定感にオケも万全のサポートで応えます。カデンツァは神と戯れるような自在さ。完璧です。

Hob.XVIII:6 / Concerto per violino, cembalo e orchestra [F] (1766)
この曲でも生気抜群のオケの序奏。サグレスターノのコントロールは見事の一言。ディラングスのハープシコードはハープシコードの繊細な音色を生かした穏当な演奏。フデチェクのヴァイオリンは中音域に独特の響きが乗った個性的な音色。両者ともにテンポ感がいいので、オケのリズムに乗って非常に自然な曲の流れとなっています。この曲ではオケが完全に主導権を握っています。
2楽章のラルゴに入るとヴァイオリンの音色の美しさが際立ちます。ピチカートのオケに対してヴァイオリンが控えめながら磨き抜かれた演奏を披露。ハープシコードの音色が加わって雅さも引き立ちます。オケは慈しみ深い分厚い音色で支えます。
フィナーレは理性的でもあり耽美的でもあり、ハイドンの協奏曲の最高の演奏の一つでしょう。抜群の生気、覇気、迫力が冷静にコントロールされていると言えば良いでしょうか。この曲のベスト盤といっていいでしょう。

ふと出会ったACCORDの協奏曲を3曲収めたアルバム。期待に違わぬ名盤でした。どの曲も抜群の出来。有名なソリスト、有名オケの演奏ではありませんが、このアルバムの存在を考えると才能あふれる人はまだまだいるのでしょう。トランペットもホルンもヴァイオリンもハープシコードもすべて素晴らしい出来。評価は3曲とも[+++++]とします。ハイドンが好きな方は必聴の素晴らしさです。

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デリアン四重奏団のピアノ協奏曲、弦楽四重奏曲Op.33-1

今日は朝方仕事のようすをみに出社。順調なのを確認して午前中には帰宅。ブログを書こうと思ったらスポーツクラブのプールとお風呂が営業再開とのことで、久しぶりに泳いできました。地震でしばらくプールもお風呂おやすみでした。久々にしっかり泳いで汗を流しました。

ということでおそくなりましたが昨日の実に素晴らしいデリアン四重奏団の演奏のつづきを。アルバムの情報は再掲しておきましょう。

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デリアン四重奏団(delian::quartett)の演奏によるハイドンの弦楽四重奏曲Op.76 No.4「日の出」(Hob.III:78)、ピアノ協奏曲(Hob.XVIII:4)、ヴァイオリンとピアノのための協奏曲(Hob.XVIII:6)、弦楽四重奏曲Op.33 No.1(Hob.III:37)の4曲を収めたアルバム。ピアノ協奏曲のピアノはアンドレアス・フレーリヒ(Andreas Frölich)、ヴァイオリンはジル・アパップ(Giles Apap)。収録は2008年9月4日、5日、10月6日、7日、フランクフルトのヘッセン放送ホールでのセッション録音。レーベルはスクロヴァチェフスキのブルックナーなどで知られるOHEMS CLASSICS。

今日は2曲目から。

ピアノ協奏曲(Hob.XVIII:4)1770年頃作曲
前の記事のナターシャ・ヴェリコヴィッチのアルバムにも含まれていた曲。1楽章は弦楽四重奏が伴奏なのでタイトで鮮明な伴奏。速めのテンポでエッジをきっちり立てたキリッとしたフレージング。速めと言ってもフレーズごとの表情の変化は前の「日の出」同様きっちりとつけられています。伴奏だけでも身を乗り出して聴くような緊張感。フレーリヒの弾くピアノはテンポのキレもよく、ダイナミックかつ軽やか。かなりの腕前ですね。最初の響きは協奏曲とピアノ三重奏曲の間のような響き。協奏曲のダイナミックさとピアノ三重奏曲のテンションの高い掛け合いの両方の魅力をもっているような演奏。全員が緩急自在のキレで非常にテンション高い演奏。
2楽章は、弦楽四重奏のアダージョのようなゆったりしたアンサンブルから入りピアノが加わり素晴らしい感興。音楽を聴く歓びの瞬間。ピアノと室内楽の響きを楽しむ極上のひととき。途中のピアノの特徴的な音階から先は、ピアノと弦のつぶやくようなメロディーのやりとりを進め、完璧にコントロールされた濃い時間。カデンツァは詩情満点。至福のひとときですね。
3楽章は再びタイトな響きに戻ります。メリハリをキリッとつけたピアノと弦楽四重奏の見事な掛け合いが痛快。途中テンポを自在にあやつり曲の面白さを際立たせます。最後は爽やかなスピードにのせてフィニッシュと思いきや、カデンツァで再び自在にテンポを操り、静寂も感興も織り交ぜて終了。いやいや、あまりの素晴らしさに脱帽。

ヴァイオリンとピアノのための協奏曲(Hob.XVIII:6)1766年作曲
今度はヴァイオリンとピアノがソロを担当する協奏曲。ヴァイオリンのプレゼンスが前曲とは全く異なり、ソロ楽器としての役割が濃くなります。ヴァイオリンソロはアパップ。デリアン四重奏団のヴァイオリンよりちょっと音色がきつい印象ですが楽器の違いでしょうか。ヴァイオリンが主導権を握りますが、若干固い感じ。ピアノは逆に伴奏にまわるような部分もあります。1楽章はヴァイオリンとピアノの拮抗する響きが聴き所。
2楽章は、弦のピチカートに乗ってヴァイオリンとピアノが交互に素朴で美しいメロディーを奏でていくシンプルな曲想。ヴァイオリンもだんだん調子が上がり、ヴァイオリンとピアノの醸し出す名旋律をただただ楽しむ楽章。
3楽章はヴァイオリンの音程が上がり、かなり高い音を中心としたメロディーを多用。クイックな掛け合いの妙。ピアノは依然キレまくってます。これも良い演奏。

弦楽四重奏曲Op.33 No.1(Hob.III:37)1781年作曲
再び弦楽四重奏曲へ。1楽章は昨日レビューした「日の出」と同様、しなやかかつ精緻な響きが特徴の完璧なアンサンブル。ヴァイオリンもヴィオラもチェロも単独の楽器としても素晴らしい演奏。音程とフレーズごとの表情づけが巧み。音程によって音色を使い分け、高音の伸びと少し抑えた音の影のある音色の対比。これらが非常に統一感がある響きを構成。というか抜群の一体感ということでしょう。
2楽章はスケルツォ。硬軟折りませた弦の響きが心地よい楽章。
3楽章はアンダンテ。ハイドンの弦楽四重奏曲の楽しみを存分に味わえる素朴なメロディーに溢れた楽章。伸びのあるヴァイオリンの音色の美しさ、深い響きのチェロの音色の美しさが際立ちます。
4楽章は快速テンポで一気に責め立てます。疾風のように速い入りからハイドン独特の終楽章の複雑な音符を音にしていきますが、まさに疾風のような速さ。弦楽四重奏の魅力をたっぷり味わえる名演奏です。

昨日から記事を分けて取り上げたデリアン四重奏団の弦楽四重奏曲、ピアノ協奏曲を集めたこのアルバムですが、今日取り上げた曲は、ピアノ協奏曲(Hob.XVIII:4)と弦楽四重奏曲Op.33 No.1(Hob.III:37)は[+++++]、ピアノとヴァイオリンのための協奏曲(Hob.XVIII:6)は[++++]としました。ピアノとヴァイオリンのための協奏曲のヴァイオリンがちょっと弱い他は完璧な演奏。

このアルバムはハイドンの室内楽を聴く歓びに溢れた名演奏。室内楽の最上の響き、音楽性、面白さを満喫できる素晴らしい演奏です。「日の出」を聴いたときにそのただならない完成度からビビっときました。このアルバムはハイドンの室内楽を聴くのに欠かせない素晴らしい録音であり、今後歴史に残るべき名演奏だと思います。2007年設立とまだまだ歴史の浅いこの四重奏団ですが、今後の録音に注目したいと思います。もちろんアルバムを通してハイドン入門者向けタグをつけました。これからハイドンの室内楽を聴く方には、絶好の一枚。このアルバムでハイドンの室内楽の素晴らしさを多くの人に知っていただきたいものですね。

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tag : ピアノ協奏曲XVIII:4 弦楽四重奏曲Op.33 ハイドン入門者向け ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6

ダントーネのハープシコード協奏曲

シュタイアーのピアノ協奏曲つながりで、今日は古楽器のピアノ協奏曲を取り上げます。今日手に入れたばかりのため、まったく感触なしでの採用です(笑)

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オッタヴィオ・ダントーネのハープシコード、ステファノ・モンタナーリのヴァイオリンによるピアノ協奏曲などを収めた1枚。採用としたのはシュタイアーのアルバムで興味をもったピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6が含まれていることもあって。果たして、その出来は如何なるものでしょう。

まずは演奏者につてほとんど知識というか情報がないため、少々検索。
ハープシコードのオッタヴィオ・ダントーネ、自身のサイトがありました。ついでにアカデミア・ビザンティナも。

http://www.ottaviodantone.com/
http://www.accademiabizantina.it/

ダントーネは根っからのハープシコード奏者のようですね。オケのアカデミア・ビザンティナはイタリアのラヴェンナの古楽器オケ。

1曲目はピアノ(ハープシコード)協奏曲XVIII:11。いつもの聴き慣れたメロディーを想像していたところ、脳天をたたき割られんばかりの衝撃。古楽器オケなんですが、オケがものすごい筋肉質の演奏。それもただの筋肉質ではなく、オイルで黒光りしているボディービルダーの怪しいまでにデフォルメされた筋肉質。そして、ソロは強弱のメリハリがほとんどつかないハープシコード。音色としてはランドフスカのゴールドベルク変奏曲と変わらない古雅な響き。なんと言うミスマッチなんでしょう。耳に直撃する前衛。唖然とはこのことです。

ジャケットの怪しい目つきにもう少し注意を払っておくべきでしたね。

1楽章はオケの迫力とおそらく音量的には生では敵いそうにないハープシコードの掛け合い。ハープシコードは基本的には快速に飛ばしますが、ところどころテンポを落としてアクセントをつけます。
2楽章はハープシコードの繊細なメロディーによる魅力を表現するために、オケも八分の力で合わせます。
3楽章は再びムキムキ。1楽章の違和感は耳が慣れたせいか、少々薄らいできました。印象的なメロディーによる中間部のハープシコードのそろで突然のギアチェンジで快速に変化、途中でまた普通の速さにギアチェンジ。最後はオケの迫力の響きを残して終了。

2曲目はヴァイオリン協奏曲。演奏のコンセプトは前曲と変わりありませんが、ソロが音質的に近いヴァイオリンということもあり、違和感はだいぶ押さえられました。流麗さは陰を潜め、過度に近いメリハリによりメロディーを浮き彫りにしてきます。ソロのモンタナーリはオケであるアカデミア・ビザンティナのコンサートマスターといった役割でしょうから、オケとソロの融合という意味では見事。この演奏は弾く立場の人からは評価が高いかもしれませんが、聴く立場としては、個性的に過ぎてハイドンの曲を楽しむといった心境になれないかもしれませんね。
曲を通してこの印象が支配していた演奏と言うべきでしょう。

3曲目はハープシコードとヴァイオリンのための協奏曲。シュタイアー盤では1楽章にちょっと違和感があったものの、こちらの演奏では、逆に1楽章は面白く聴けました。非常に明確な表情付けが曲の構造を浮き彫りにできているからでしょう。フォルテピアノではなくハープシコードであることで、コンティニュオのような位置づけとなっていることが曲を聴きやすくしている可能性もありますね。
2楽章は特にハープシコードの伴奏としての役割が引き立つ曲想。違和感がないどころか、ヴァイオリンを引き立てる役割で大活躍。
3楽章に至ってはヴァイオリン協奏曲のコンティニュオのような位置づけが板についていい感じ。このアルバムでもっとも説得力がある演奏になってますね。

評価はXVIII:11とヴァイオリン協奏曲は[+++]、ピアノ(ハープシコード)とヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6については[++++]としました。古楽器によるピアノ協奏曲という意味ではお薦めできる盤というわけにいきませんかね。非常に個性的な演奏であることは間違いありませんので、マニア向けといったところでしょう。
このアルバムを評価するのは、演奏者視点もしくはハイドンの協奏曲を数多聴き込んでいるベテランの方なんじゃないかと思います。

今日はお腹に卵がつまった鮎の塩焼きで一杯やりながら夕食。写真撮り忘れましたが、鮎が絶品。今の季節だけの贅沢ですね。日本酒と行きたいところでしたが、汗だくで帰宅したためいつものようにクリネリッシュのハイボールを飲みながら鮎などをつまみました。
夜は暑さが少し和らいできたんでしょうか。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノ協奏曲XVIII:11 古楽器 ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6

シュタイアーのピアノ協奏曲

昨日のウィスペルウェイにつづき古楽器のテクニシャンつながりで、今日はシュタイアーのピアノ協奏曲。

StaierGoltz.jpg
HMV ONLINEicon(別装丁の現役盤)

収録曲目はハイドンのピアノ協奏曲の代表曲を3曲。ピアノ協奏曲XVIII:4、ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6、ピアノ協奏曲XVIII:9。コッドフリード・フォン・デア・ゴルツ指揮のフライブルク・バロック・オーケストラによる演奏。録音は2004年3月ベルリンのテルデックススタジオでのスタジオ録音。

アンドレアス・シュタイアーはもう説明の必要はないのではないでしょうか。現代最高のフォルテピアノ奏者といってもいいでしょう。1955年ゲッティンゲン生まれ。ゲッティンゲンは調べたところハノーファーとフランクフルトの間にある町。ドイツとオランダで音楽を学び、ムジカ・アンティクァ・ケルンのハープシコード奏者を担当の後、1986年からソロ奏者として活躍しているとのこと。

シュタイアーのウェブサイトがありましたので貼っておきましょう。

ANDREAS STAIER cembalo fortepiano

まずは、XVIII:4。この曲はフォルテピアノと弦楽のみの構成。管楽器は入りません。手元の解説書によれば1770年頃の作曲。交響曲では疾風怒濤期の短調の激しい曲調の作品を多く生み出していた時期ですが、この曲自体は明解で親しみやすい曲調。これはエステルハージ家での演奏用ではなく他の都市での公開演奏会用に作曲された可能性をロビンス・ランドンが指摘しているとのこと。

1楽章の冒頭は、ぐっと溜めの効いた弦楽合奏が印象的。古楽器らしい爽やかさを保ちながら、小節が効いた節回しが小気味好い感じです。シュタイアーはいつも通り非常に表現の幅が大きく、テンポを大胆に揺らしてメロディーにメリハリをつけます。ゴルツ指揮のオケもうまくあわせて、変化の幅が大きいにもか関わらず一体感に破綻をきたしません。リズムの変化の付け方が巧く非常に表情が豊かです。カデンツァは高音の美しさを際立たせて始まり、鍵盤を縦横無尽に行き来する素晴らしいテクニックを披露。
2楽章はじっくり。寄せては帰す波のように、ひとつひとつのメロディーのブロックごとに深い呼吸でフレーズを表現。素晴らしい瞬間です。
3楽章は弦楽器のキレが最高。オケの腕は素晴らしいですね。フォルテピアノと弦の掛け合いはエキサイティング。最後はフォルテピアノだけでも火花飛びまくりの剛演です。

続いてピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6。フォルテピアノとヴァイオリンの絡みが独特の雰囲気をつくる曲ですね。最初は普通にフォルテピアノとオケの絡みなんですが、進むにつれ、ヴァイオリンが主旋律を担当してフォルテピアノが伴奏するような部分もあり、それとオケの絡みということで、音響的にはやはり特殊な感じがします。形式としては実験的な感じが伴いますね。

1楽章は基本的に、フォルテピアノとヴァイオリンのソロをオケが支える展開ですが、それぞれのソロが前曲と違って振り切れるような部分はなく、少々大人し目の展開。基本的には表現の幅は大きい演奏ですが、ちょっとそれぞれ遠慮している感じもあります。カデンツァも大人しめ。
2楽章に入って、ソロに火がついた感じ。それぞれ伸びやかさが増して、オケとの連携、解け合いも見事。切ないメロディーの美しさもあっていい曲ですね。カデンツァもテクニックではなくメロディーの美しさが聴き所となってます。
3楽章はフォルテピアノとヴァイオリンとオケの掛け合いの面白さが聴き所。あっさりした曲ながら曲の面白さが楽しめる曲ですね。

最後はおなじみのXVIII:11。冒頭から素晴らしい推進力。フォルテピアノの粒立ちも生き生きとして最高。表現の幅の広さもこれまでの曲と同様、このアルバムの魅力になってます。弦楽器の俊敏な反応も抜群。聴き慣れた曲ですが脳内の記憶が刷新されるようなフレッシュな演奏。細かいレビューは不要でしょう。フォルテピアノとオケの巧さが際立つ演奏。素晴らしいキレと生気に溢れた演奏。

評価はもちろん3曲とも[+++++]としています。ハイドンの古楽器によるピアノ協奏曲の一押しのおすすめ盤ですね。

昨夜は伊勢丹で越後もち豚のロースが美味そうだったので、いつも通り、サルビア焼きに。

IMG_0574.jpg
フライパンで中弱火でじっくり焼きます。フライパンは使い込んだアレッシのLA CINTURA DI ORIONE。20年以上使ってそろそろ変え時かしら。

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ワインは安いイタリアンの赤。

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パスタはスパゲティーニで大きめのアサリとトマトソース。仕上げにバジルの葉をあしらって。

アサリの旨味とトマトの甘み、ニンニクの香りでとてもいい味に。
レビューを書いてたんですが、ワインを飲み過ぎ、そのまま寝ちゃいましたので、翌日のアップとなりました(笑)
昨夜はあんまり暑いんで夜中何度も起きちゃいましたね。いつまで暑さが続くのでしょうか、、、

今日もこれからプールでひと泳ぎしてきます。

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tag : ピアノ協奏曲XVIII:4 ピアノ協奏曲XVIII:11 おすすめ盤 古楽器 ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6

プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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