ベリーナ・コスタディノヴァによるピアノソナタXVI:24(ハイドン)

今日は久々に癒し系、美貌のピアニストの演奏です。

Kostadinova.jpg
TOWER RECORDS / amazon / ローチケHMVicon

ベリーナ・コスタディノヴァ(Belina Kostadinova)のピアノによる、ハイドンのピアノソナタ(Hob.XVI:24)、ショパンの4つの練習曲(Op.10)、
リストの「葬送」、バルトークのブルガリアのリズムによる6つの舞曲(ミクロコスモス第6集より)の4曲を納めたアルバム。収録は2007年7月13日から14日にかけて、スイスのチューリッヒの放送スタジオでのセッション録音。レーベルはgega new。

このアルバム、最近オークションで手にいれたもの。ハイドンのピアノソナタが含まれているアルバムということで入手しましたが、気になるのはジャケットの写真。ベリーナ・コスタディノワというピアニストは未知の人ですが、ぐっと惹きつけられる美貌の持ち主。ということで、オークションの一覧でこの写真と「目が合った」という感じで出会いました。

BELINA

ベリーナ・コスタディノヴァはブルガリアのピアニスト。5歳のときに叔父と母の弾くピアノを聴いてピアノを志すようになり、ブルガリアの黒海沿岸の街ブルガス(Bourgas)の音楽高校、そして首都ソフィアのソフィア音楽アカデミーで専門的教育を受けました。アカデミーではレフ・オボーリン(Lev Oborin)門下生で、ロシアピアニズムの継承者と見做されていたマーシャ・クラステワ(Mascha Krasteva)とともに学び、古典派からロマン派にかけての音楽にとロシア音楽もレパートリーに加えるよう取り組み、また、祖国ブルガリアの音楽にも取り組みました。1989年にルドルフ・ブッフビンダーと出会い、スイスのバーゼル音楽院で彼に師事し、以後アレクシス・ワイゼンベルクやパウル・バドゥラ=スコダらのマスタークラスに参加し、ヨーロッパ各国で活躍しているとのこと。

このアルバムはコスタディノヴァのデビューアルバムで、彼女にとっては、デビューまでの間に思い入れのある曲を集めた特別な選曲のアルバムということです。ハイドンとリストの曲は若い頃から好んで演奏し、特にハイドンはハイドンの大家とされたブッフビンダーの前で最初に弾いた曲。そしてブルガリア人としてバルトークのブルガリアのリズムによる6つの舞曲も研究しつくしてきた曲。ショパンは、ゲサ・アンダの録音が決定的な影響をもたらした曲とのことです。

Hob.XVI:24 Piano Sonata No.39 [D] (1773)
粒立ちの良いピアノの響きでテンポよく入りますが、経歴からの想像力が働いたのか、ロシアのピアニスト特有のグイグイと引っ張っていく勢いも感じられます。女性ならではのタッチのしなやかさもあるんですが、それを上回る流れの良さと色彩感がポイント。音がコロコロと弾んでゆく心地よさに耳を奪われます。フレーズ毎にあえて印象的な間というか、リズムの分断を設けるのが個性的。1楽章はオーソドックスなようでよく聴くと個性的な仕上がり。
アダージョはしっとりではなく訥々とした表情が印象的。冒頭のきらめくような緊張感から暖かい風に包まれるような展開が一般的な入りなんですが、その瞬間に緩まず、緊張感を保ち、寂しさを突き詰めていくようなストイックさがあります。やはりロシア的な感性がそうさせるのでしょうね。
フィナーレはサクサクと入り、あえてサラサラとした感触を保ち、よく聴くと激しく展開する曲をサラリとこなしていきます。最後はリズムとフレーズを誇張してキリリと引き締めて終わります。

つづくショパン、リスト、バルトークもコスタディノヴァがそれぞれ得意としていた曲というのがよくわかります。ハイドン同様、楽譜に込められた情感に至るまで弾きこなしており、思い入れを感じる演奏でした。特にバルトークのキレ味鮮やかながら、しっとりとした演奏は流石と思わせるものでした。

美貌のピアニスト、ベリーナ・コスタディノヴァのハイドンのソナタですが、ジャケットの造りから想像されるアイドル系の演奏とは異なり、なんとなく奏者の芸術的表現の吐露と思わせる息吹を感じる本格的なものでした。タッチが冴え渡る演奏は他にもいろいろあり、そういう視点での優れた演奏というより、ブルガリア出身の彼女がピアノで世界に羽ばたいたバックボーンとうか、苦労の積み重ねが詰まった音楽と聴こえました。選曲と解説によって奏者の息吹が浮かび上がる好企画ですね。ハイドンのソナタは[+++++]とします。

美貌の奏者のアルバムに癒しを感じるおじさん層のために、このアルバムを含めて「美人奏者」というタグをつけました。意外とマーケットでは重要な要素ですネ(笑)

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノソナタXVI:24 美人奏者

エイナフ・ヤルデンのピアノソナタ集(ハイドン)

今日も湖国JHさんから送り込まれたアルバムです。最新盤で手に入れようと思っていましたが、まだ未入手だったアルバム。最近中古LPの方に関心が移っている隙を突かれた感じです(笑)

EinavYarden.jpg
TOWER RECORDS / amazon / ローチケHMVicon

エイナフ・ヤルデン(Einav Yarden)のピアノによる、ハイドンのピアノソナタ6曲(Hob.XVI:29、XVI:24、XVI:25、XVI:26、XVI:31、XVI:32)を収めたSACD。収録は2015年12月3日から5日、オランダのロッテルダムの隣町、スキーダム(Schiedam)のウエストフェスト教会でのセッション録音。レーベルは優秀録音の多いCHALLENGE CLASSICS。

ジャケットを見ての通りの美しい容姿のピアニスト。名前からどこの国の人かわかりませんでしたが、調べて見るとイスラエル。1978年にテル・アヴィヴに生まれ、イスラエル音楽院、テル・アヴィヴのルービン音楽アカデミー、アメリカボルチモアのジョン・ホプキンス大学などで学び、2006年ミネソタ国際ピアノ-e-コンクールで優勝、2009年ベートーヴェン国際コンクール第3位入賞と頭角を現しました。今日取り上げるアルバムが彼女の2枚めのアルバムで、デビュー盤は同じくCHALLENGE CLASSICSからリリースされたベートーヴェンとストラヴィンスキーのアルバムです。ジャケット同様、美しくデザインされた彼女のサイトがありますのでリンクしておきましょう。

Einav Yarden

若手のピアニストが、ピアニストの表現力を丸裸にしてしまう難しさを持ったシュトルム・ウント・ドラング期直後のハイドンの中期のソナタに挑むということで、興味津々。

Hob.XVI:29 Piano Sonata No.44 [F] (1774)
流石にSACD、広い空間の少し先にピアノがふっと浮かび上がる見事な録音。超低音の暗騒音が奏者の動きの気配まで伝えます。演奏は非常にバランスの良いもの。ハイドンのソナタのツボはきちんと押さえて、八分の力でタッチの軽さとリズムのキレの良さをベースにさらさらと弾きこなしていきます。この曲はどうしても巨人リヒテルの素晴らしい力感のこもった演奏と比べて聴いてしまうのですが、ヤルデンは逆にそうした力感のトラウマを全く感じさせず、サラサラと曲をこなしていくので、逆にハイドンの書いた音楽をゆったりとトレースしながら聴くことに集中できます。
続く流麗なアダージョもさっぱりとこなしていきます。1曲1フレーズの表現を極めるのではなく、このアルバムに収められた曲集を、遠くからながめて、山脈の絵を描くように、大きな視点で捉えた演奏。先日取り上げ激賞したデニス・コジュヒンの演奏とも共通するところですが、この冷静なのに深みをもたらす姿勢、若手ピアニストとはいえ、かなりの音楽性の持ち主と見ました。
終楽章のメヌエットも見事なもの。鏡のように澄み切った心境から生まれる落ち着いた演奏の中からハイドンの機知がにじみ出てきます。短調の仄暗さにも輝きがあり、華のある演奏です。タッチは鮮やかでかなりの腕前ですが、テクニックを誇示するようなところはなく自然な表現。1曲めから来てます!

Hob.XVI:24 Piano Sonata No.39 [D] (1773)
美しい入りのメロディーが印象的な曲。そのメロディーの輝き絶妙にスポットライトを当て、曲の美しさが惚れ惚れするように表現されます。テンポは少し速めな印象ですが、ところどころですっと落とすので音楽に動きが生じて活き活きとした印象。早いパッセージのタッチの鮮やかは変わらず。
途中の転調の絶妙な瞬間が聴きどころの曲ですが、ヤルデンはそこに焦点を当てるのではなく、曲全体の流れの中にハイドンの見事な創意を自然に浮かび上がらせるという、これまた見事な表現。一音一音が宝石のように輝きながら空間に置かれていきます。美しすぎる見事な演奏。
フィナーレは癒しに満ちた静けさを断ち切るように鮮やかなタッチでまとめます。

Hob.XVI:25 Piano Sonata No.40 [E flat] (1773)
一転して低音によるリズムの面白さで曲が変わったことを印象付けます。一峰一峰の容姿の違いを克明に描きますが、それが山脈の変化に富んだ姿であるように、不思議とまとまりを感じる演奏。ヤルデンの恐ろしいばかりの表現力。ここまで来て、ヤルデン、ハイドンのソナタの真髄に迫っていると確信します。途中高音に一音のみアクセントつけたり、ほんのわずかにスパイスを効かせます。このソナタの肝が推進力であると思い起こさせる見事な表現。
この曲は2楽章構成。気まぐれなハイドンの筆の面白さをちゃんと拾って、さりげない変化のさりげない面白さをしっかりと味あわせてくれます。一音一音を追いかけながら音楽の展開に引き込まれます。

Hob.XVI:26 Piano Sonata No.41 [A] (1773)
この時期のソナタの展開の面白さに耳が行っているところに、それを知って弾いてくるようなヤルデンの演奏。ハイドンの音楽の面白さを本質的に理解しているのがよくわかります。単にわたしの聴き方との相性なのかもしれませんが、これだけすっと入ってくる演奏はなかなかありません。音楽の流れと音楽に宿る創意を汲み取る力は素晴らしいものがあります。時折響きを強調するところのセンスの良さも出色。それらが一貫してさりげない雰囲気でまとめられているのがハイドンにふさわしいですね。
続くメヌエットは曲の面白さを読みきり、あえて少しコミカルにまとめます。そして流れるように自在にテンポを動かすフィナーレ。ここに来て表現の幅を広げてきました。

Hob.XVI:31 Piano Sonata No.46 [E] (1776 or before)
この6曲を一連の物語りと捉えて、一節一節、展開にふさわしい語り口で語られるので、どんどん物語りに引き込まれていきます。美女の素晴らしい表現力の語りにうっとりといったところ。演奏が型にはまった感じは皆無。音符に仕込まれた創意を素直にどんどん音楽に変換していくの楽しんでいるよう。この曲でも1楽章のリズムの面白さ、2楽章の沈み方をあえて浅めに捉えて流れの良さにスポットライトを当てるところ、終楽章のタッチのキレの良さと、それぞれの楽章の本質を捉えてまとめます。

Hob.XVI:32 Piano Sonata No.47 [b] (1776 or before)
最後に有名曲を持ってきました。名演ひしめく名曲です。堂々とした入りから、ところどころにヤルデンらしい爽やかなアクセントで華やかさを演出します。力で押す演奏が多い中、クリアな響きを保ちながら、フレーズ毎の変化と創意の面白さをバランスよく組み込みますが、この曲ではオーソドックスな演奏の範囲にとどめているのは見識でしょう。皆の頭に焼くつくこれまでの素晴らしい演奏に敬意を払っているよう。これまでの曲で自身のハイドンをじっくり聴かせているので、最後はアルバムを引き締めるようなフォーマルさを感じさせます。
メヌエットはさらりと曲の面白さを感じさせるヤルデンならではの演奏。そしてフィナーレではこのアルバム一番のキラメキ。右手の輝かしいアクセントが印象的です。最後はタイトに引き締まったピアノを聴かせて終わります。

イスラエルの若手美人ピアニスト、エイナフ・ヤルデンの弾くハイドン中期のピアノソナタ集。これは名盤です。ハイドンのピアノソナタの面白さを十分に引き出しながらも、一貫した冷静さを保ち、そしてそこここに美しい響きを散りばめるという理想的な演奏。録音も鮮明で言うことありません。先日取り上げたデニス・コジュヒン同様、素晴らしい才能の持ち主です。ぜひハイドンのピアノソナタの全曲録音に挑んで欲しい、これからが楽しみなピアニストです。評価は全曲[+++++]とします。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノソナタXVI:29 ピアノソナタXVI:24 ピアノソナタXVI:25 ピアノソナタXVI:26 ピアノソナタXVI:31 ピアノソナタXVI:32 美人奏者 SACD

デニス・コジュヒンのピアノソナタ集(ハイドン)

今日はピアノソナタの名演盤です。

Koahukhin.jpg
TOWER RECORDS / amazon / ローチケHMVicon

デニス・コジュヒン(Denis Kozhukhin)のピアノによるハイドンのピアノソナタ4曲(Hob.XVI:49、XVI:23、XVI:32、XVI:24)を収めたアルバム。収録は2014年1月6日から8日にかけて、ベルリンのテルデックススタジオでのセッション録音。レーベルはonyx。

このアルバム最近リリースされたものですが、当方の所有盤リストにないことを見抜いた湖国JHさんが、最近送っていただいた何枚かのアルバムに忍ばせていただいたもの。一聴してすぐにハイドンのソナタ演奏のツボを押さえた見事な響きに聴き惚れ、取り上げた次第。

ピアニストのデニス・コジュヒンはもちろん初めて聴く人。1986年、ロシアのモスクワの東方にあるニジニ・ノヴゴロド生まれのピアニスト。バラキレフ音楽学校で学び、その後ルガーノでマルタ・アルゲリッチプロジェクトなどの他、各地の音楽祭になどで腕を磨き、
2009年リスボンで開催されたヴァンドーム・コンクールで第1位、2005年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールで優勝し頭角を現しました。日本にも2011年と2013年の2度来日し、NHKでも放送されたそうですのでご存知の方も多いかもしれません。ウェブサイトが見つかりましたのでリンクしておきましょう。

Denis Kozhukhin - Piano

ウェブサイトを見てみると、このハイドンのアルバムは彼の2枚目のアルバムで、デビュー盤がプロコフィエフのソナタ集、そして最新のリリースがグリークとチャイコフスキーの協奏曲、しかも指揮はワシーリー・シナイスキーと強力。シナイスキーは思い出深い指揮者で、少し前に読響に客演した際にコンサートにも出かけています。ということで目下売り出し中のピアニストということでしょう。

Hob.XVI:49 Piano Sonata No.59 [E flat] (1789/90)
スタジオ録音ですが、残響は豊か。ピアノの音は厚みがあり艶やか。コジュヒンのタッチは極めてオーソドックス。キレ良く、適度にダイナミックで流麗。このバランスがなかなか出せないんですね。特にハイドンらしい展開の面白さと古典の均衡を両立させるセンスが重要なのですが、コジュヒンは冒頭から絶妙なセンスでまとめ、安定感も抜群。ハイドンのソナタの晴朗な美しさ、ピアノの響きの美しさ、機知に富んだ展開が苦もなく示されています。コジュヒンと比べるとブレンデルも独特のクセがおるように聴こえるほどニュートラルな印象。
続くアダージョ・カンタービレも磨き抜かれたピアノの響きの美しさに溢れた演奏。どちらかと言うとさっぱりとした演奏なんですが、そのさっぱりさが曲自体の純度の高い美しさをうまく表現している感じ。特に中音域から高音域の響きの美しさはかなりのもの。右手のタッチの感度が絶妙なのでしょう。ウルトラニュートラル。この繊細な感覚、ロシアのピアニストという先入観を打ち砕きます。
フィナーレはちょっとしたリズムの弾み方が冴えまくっています。このリズム感で曲がしなやかに躍動します。躍動感とフレーズ間の間のコントロールが醸し出す音楽の豊かさ。自然さのなかに冴えた感覚が見え隠れします。1曲目から見事な演奏。

Hob.XVI:23 Piano Sonata No.38 [F] (1773)
ちょっと遡った時期の曲。素直なタッチは変わらず、リズムのキレと機知に富んだ展開が鮮やか。相変わらず安定感は抜群というか、ハイドンのソナタの理想像と言っても良い一貫した演奏が続きます。耳を澄ますと、大きな骨格のメリハリがしっかりしていて、それをつなぐ音階がキレ良く流れているのがポイントのよう。この人、ハイドンのソナタ全集を録音した方がいいと思います。オルベルツの地位を脅かすような安定感を感じます。フレーズごとに閃きもちりばめられ刺激十分。
アダージョは逆に穏やかな表情で安心させ、きらめく星空のような素晴らしい時間が流れます。消え入るような静寂を感じさせ、緩急のコントロールセンスも抜群。
静寂を断ち切る一音。フィナーレの入りでハッとさせ、やはりリズムが踊り、程よいダイナミクスで余裕たっぷりに音符にそって音を置いていきます。やはりデッサンが正確というか、構造が明確になるポイントを押さえながら、他の音符をさらりと加えて行くセンスの良さで聴かせ切ってしまいます。見事。

Hob.XVI:32 Piano Sonata No.47 [b] (1776 or before)
1曲1曲にドラマを感じる展開。最初の入りから曲のイメージが鮮明に浮かび上がります。ちょっと前にシフのピアノがしなやかにニュアンスを加えて行くのに対し、コジュヒンは骨格の確かさを保ちながらニュアンスをちりばめているので、ハイドンのソナタとの相性は一段上かもしれません。確かな骨格の存在がハイドンの機知をさらに洗練させているのでしょう。明確なアクセントで空間を仕切っていくので、曲の構造がくっきりと浮かび上がります。ハイドンの音楽のツボを押さえている感じはここから来るのでしょう。
独特の曲想のメヌエットですが、やはり速めのサッパリとした演奏で逆に曲想の面白さが引き立ちます。曲の見通しが非常によく、楽章間の対比の面白さに興味が移ります。
フィナーレも同様、快速な展開でメロディーの面白さを早送りで楽しむよう。残響豊かな空間にピアノの美音で描かれるハイドンの機知に富んだメロディー。この面白さを知っているからこその演奏。またまた見事。

Hob.XVI:24 Piano Sonata No.39 [D] (1773)
最後のソナタ。最後にハッとするような美しい響きの入りで驚かせます。シンプルな音楽の流れですが、そこここに知的刺激がちりばめられて、脳が冴えまくります。さりげないメロディーにつけられた微妙な表情の変化がこちらの期待を超えて響き、それに合わせて聴きに行きながら次の刺激に反応する繰り返し。聴きなれたメロディーなのにあちこちに仕掛けが施され、音楽がコジュンヒンの感性で再構築されていきます。豊かな音楽とはこのようなことの繰り返しでしょう。実に自然に流れる音楽なのに、実に豊か。
少し速めのアダージョはこのアルバム共通。このアダージョ、転調が印象的な曲ですが、その転調の瞬間のニュアンスがあまりに素晴らしく、ゾクゾクします。その瞬間の鮮やかさを強調するように、それまでは実に穏やかに音楽が流れます。
名残惜しさを感じさせながらさらりとフィナーレに入り、いたずら心に溢れたメロディーが弾みます。どこにも力みを感じさせずに、軽々とメロディーを絡ませていき、最後はさらりとまとめます。

これは絶品。途中にも書きましたが、コジュヒン、ハイドンのソナタ全集を録音すべきです。このアルバムに収められた4曲の演奏が上手いのではなく、ハイドンのソナタの本質を突くような絶妙な演奏であり、他のソナタもこのタッチなら間違いなく名演奏になるはずだとの安心感があります。まったくムラなく、まったく迷いなく、確信に満ちた演奏。録音も見事で言うことなし。このアルバム、すべての人に聴いていただきたい名盤と言っていいでしょう。もちろん評価は[+++++]とします。いつもながら湖国JHさんの深謀遠慮にやられました。いつもながらありがとうございます!

にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノソナタXVI:49 ピアノソナタXVI:23 ピアノソナタXVI:32 ピアノソナタXVI:24

【新着】オリヴィエ・カヴェーによるピアノソナタ集(ハイドン)

最近リリースされ、届いたばかりのアルバムです。

OlivierCave.jpg
TOWER RECORDS / amazon

オリヴィエ・カヴェー(Olivier Cavé)のピアノによるハイドンとスカルラッティのピアノソナタ集。ハイドンのソナタはHob.XVI:37、XVI:6、XVI:10、XVI:23、XVI:24の5曲でハイドンとスカルラッティの短いソナタ5曲が交互に置かれた珍しい構成。収録は2015年1月4日から6日にかけて、ブレーメンの放送ホールでのセッション録音。レーベルはæon。

このアルバム、”chiaro e scuro”とイタリア語でタイトルがつけられていますが「明暗」とでも訳すのでしょうか。いままでありそうであまり見かけなかったハイドンのソナタとスカルラッティのソナタを交互に構成したアルバム。ハイドンとスカルラッティといえば当ブログにコメントをいただくpascal_apiさんの提唱する「ハイドン良ければ、スカルラッティもまた良し」という法則がありますが、その法則を知ってのこのアルバムを構成したわけではないでしょう。ただしハイドンのソナタの演奏に必要なセンスというかバランス感覚とスカルラッティに必要なそれに共通するものがあるというのは頷けるところでしょう。

このアルバムのライナーノーツにはアルバムのコンセプトとその辺の核心に触れる記述が冒頭に記されていますので、訳して載せておきましょう。なかなか難しい文章なので、アルバムをお持ちで英語の才がある方、訂正などあれば宜しくお願いします。

ハイドンとスカルラッティに共通する芸術的感覚があることはあまりにも知られていなさすぎます。変幻自在な多様性、リズムの創意、哀愁への展開、変化に富んだ表情の二拍子を好んで用いたことなど、絶えず私たちに音楽的発見をもたらしてくれます。私たちは創造の喜びを実感しています。加えて2人の作曲家は、作曲技法よりも聴衆の求めにどれだけ応えられるかに細心の注意を払い、このことに関して驚くほど類似した方法で自己表現しているのです。


時代は大分異なるものの、ハイドンとスカルラッティに共通するものがあることは世界的にもあまり知られていないなか、日本のハイドンコミュニティでは、すでにそれを見抜いていたということでしょう。

ピアニストのオリヴィエ・カヴェーはスイス人ながらナポリにルーツを持つ人のようです。アルド・チッコリーニ、マリア・ティーポらナポリ出身のイタリア人ピアニストらに師事し、デビューしたのは1991年、メニューヒン率いるカメラータ・リジー・グシュタートとの共演。メニューヒンの愛弟子、アルベルト・リジーのヴァイオリンによるヴァイオリン協奏曲の演奏は以前取り上げ、素晴らしい演奏が記憶に新しいところ。近年では2008年、このアルバムと同じaeonからリリースされたスカルラッティのソナタ集が評判を呼び、その後クレメンティのソナタ集、バッハの協奏曲集をリリース。このハイドンとスカルラッティのソナタ集が4枚目のリリースとなります。

Olivier Cavé

はたしてこのアルバム、pascal_apiさんの法則の普遍性を立証することになるのでしょうか。

Hob.XVI:37 Piano Sonata No.50 [D] (c.1780)
鮮烈な音色の感覚をもつ曲。実に輝かしいイタリア風の音色をもつ人。チッコリーニに師事したというのも頷けます。ハイドンのソナタの演奏に必要な軽さというか、機知に富んだタッチを身につけ、さらりとこなしていきます。くっきりとアクセントがついた旋律を速めのテンポでこなしていきますが、まるで陽光に輝くイタリアの風景のように感じる明るさがあります。タッチのキレも最高。
驚くのは2楽章のラルゴ。ぐっとテンポを落として深い淵を覗くような濃密な音楽に変わります。いきなり香り立つ詩情。1楽章で見せたキレと輝きからデリケートなタッチに急変。休符を長くとって音楽の陰影が一気に深まります。
静けさから光が射すように明るい音楽が戻るフィナーレ。強音のタッチのキレは素晴らしく、音楽のキレにつながっています。ハイドンの小曲のなかにこれだけの表情の変化を込めるあたり、かなりの実力と見ました。

間に挟まれたスカルラッティのKk 425は小曲ながらも鮮やかなタッチが眩しい演奏。

Hob.XVI:6 Piano Sonata No.13 [G] (before 1760)
このアルバムに収録されたハイドンのソナタは初期から中期のもの。前曲同様軽めのタッチが心地よい演奏。1楽章は速めの楽章をクッキリと明るく描き、特に高音の明晰な音色はこの人の特徴ですね。この曲は2楽章がメヌエットで3楽章がアダージョ。メヌエットではタッチの軽さと諧謔ささえ感じる表現の幅が冴えて短い楽章をじっくり聴かせます。そして短調のアダージョでは前曲のアダージョ同様ゆったりとした音楽のなかに閃きと深みを感じさせる至福の時間が流れます。そしてフィナーレでは再び軽さをとりもどしてまとめます。ハイドンのソナタのツボを完全に掌握して軽々と終えるあたり、流石です。

続くスカルラッティのKk 495は、ハイドンの軽快さを受けつぐようなタッチの軽さとメロディーの面白さに溢れた曲。途中無限ループに入ったような不思議な感覚を感じさせます。この軽さ、尋常ではありませんね。

Hob.XVI:10 Piano Sonata No.6 [C] (before 1760)
タッチのキレは安定しています。ハイドンの初期のソナタの面白さを存分に感じさせます。この曲は2楽章がメヌエットの3楽章構成。アダージョのじっくりした魅力を味わえないのが残念ですが、メヌエットが十分聴かせどころになるという凄腕。これほど表情豊かにしっとりと耳に入るメヌエットはなかなかありません。よほどに鋭敏な感覚を持った人ですね。

このあとのスカルラッティはKk 432と、鮮やかなタッチが印象的。

Hob.XVI:23 Piano Sonata No.38 [F] (1773)
シュトルム・ウント・ドラング期直後のソナタに入ります。これまでの演奏ですでにハイドン奏者としての才は把握しているつもりで聴き始めますが、この1楽章の恐ろしいほどのキレと落ち着きは予想を上回るもの。最近ではアムランのソナタ集が殺気を感じるほどの冴えを聴かせたんですが、アムランのハイドンにはハイドンの時代の空気のようなものは感じられず、あくまで現代の視点での演奏といった感じなのに対し、このカヴェーの演奏はハイドンの作品に潜む明るさや明晰さ、機知などの魅力をふまえたより音楽的な魅力をもっているように感じます。完全にカヴェーの術中にはまった感じ。2楽章のアダージョのしっとりと落ち着き払った佇まいも完璧。そしてフィナーレも余裕たっぷりに鮮やかなタッチでさっと終えます。

スカルラッティの4曲目はKk 342。多くの音符の織りなす綾のようなものをくっきりと浮かび上がらせて音楽的快感を感じる演奏。

Hob.XVI:24 Piano Sonata No.39 [D] (1773)
ハイドン最後のソナタ。前曲同様シュトルム・ウント・ドラング期直後のソナタ。軽いタッチで速いパッセージをキレよくクッキリとこなしていくところは前曲同様。この曲で素晴らしいのはやはりアダージョ。そっと鍵盤に触れるようなタッチから入り、ハイドンの書いた美しいメロディーを空間においていくよう。研ぎ澄まされた凜とした風情。これ以上の癒しはないほど。ふと暖かい表情の和音につつまれる瞬間の幸福感。絶品ですね。そしてその幸福感も時の流れだと言わんばかりに軽快なフィナーレに移り、サラリとフレーズをこなして終わります。いやいや本当に素晴らしい。

最後のスカルラッティはKk 128。短調のうら悲しい表情が印象的なゆったりとした曲。ハイドンの曲と言われてもわからないような雰囲気もあります。5分少々とスカルラッティの中では最も長い曲。じっくりとメロディーをかみしめるような演奏でこの曲の芳しいような魅力が引き立ちます。

暗闇に不敵な笑みを浮かべてライティングで浮かび上がるオリヴィエ・カヴェーの姿が印象的なジャケット。ハイドンの新譜ということで何気なく手に入れたアルバムですが、よく見てみるとハイドンとスカルラッティを交互に組み合わせた、通好みの選曲。このアルバムの企画から、この演奏の素晴らしさは予想されたかもしれませんね。もちろんpascal_apiさんの法則の普遍性まで検証されたことになります。このアルバム、ハイドンの初期のソナタの魅力を余すところなくつたえる名盤として皆さんにオススメすべき名盤です。カヴェーはスイス人ということですが、チッコリーニやティーポに習い、スカルラッティがデビュー盤ということでイタリアナポリの血が流れているのではと思うほどです。評価はもちろん全曲[+++++]とします。スカルラッティも素晴らしいですよ。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノソナタXVI:37 ピアノソナタXVI:6 ピアノソナタXVI:10 ピアノソナタXVI:23 ピアノソナタXVI:24

ジュリア・クロードのピアノソナタ集完結(ハイドン)

ながらく探していたアルバム、最近ようやく出会いました。

JuliaCload24.jpg
amazon

ジュリア・クロード(Julia Cload)のピアノによる、ハイドンのピアノソナタ5曲(Hob.XVI:24、XVI:26、XVI:29、XVI:35、XVI:36)を収めたアルバム。収録はPマークが1990年、ロンドンのモッティンガムにあるエドワード懺悔王教会でのセッション録音。レーベルは英Meridian。

ジュリア・クロードによるハイドンのピアノソナタ集は、これまでこのアルバムを含めて3枚リリースされており、そのうちの1枚は当ブログで約3年前に取りあげています。

2010/09/25 : ハイドン–ピアノソナタ : ジュリア・クロードのピアノソナタ集

前記事をよんでいただければわかるとおり、ジュリア・クロードはハイドン研究の大家、ロビンス・ランドンが推薦しているピアニスト。アルバムのジャケットに書かれた推薦文を前記事から転載しておきましょう。

「ハイドンのピアノソナタはジュリア・クロードの演奏によって新たな次元に。彼女の情熱的な音楽的才能と強靭な個性はこの演奏からも明らかに感じられる。彼女は今やハイドンの解釈の第一人者だ。」 H. C. ロビンス・ランドン


そして、今日取り上げるアルバムのジャケットにも何やら小さな字で、同じくランドンの推薦文が。こちらも訳して乗せておきましょう。

「ジュリア・クロードは、把握するのが決して容易ではないハイドンの音楽の全体像を把握する豊かな能力をもっている。そしてまた、類いまれなルバートのセンスをもっている」 H. C. ロビンス・ランドン



ジュリア・クロードは1946年、ロンドンに生まれたピアニスト。ロンドンの王立音楽大学、ブダペストのフランツ・リスト・アカデミー等で学び、ロンドンのウィグモア・ホールでデビューしました。ロンドンやプダペストを中心に活動し、Meridianに録音したバッハのゴールドベルク変奏曲で有名になりました。Meridianへのこのハイドンのソナタ集は全集を目指しているようですが、もしかしたらリリースされている3枚がすべてかもしれません。

いずれにせよ、ハイドンの大家であるロビンス・ランドンにここまで言わせる存在として非常に気になっていました。3枚の中では一番最近のリリースである、このアルバムの出来は如何なものでしょう。

ライナーノーツによれば、ピアノはFAZIOLI、マイクはAKG C24と音質にもこだわっていることが窺える記載。

Hob.XVI:24 / Piano Sonata No.39 [D] (1773)
女性らしい高音の綺麗なピアノの響き。左手はあえて弱めのバランスて、シュトルム・ウント・ドラング期の終わりごろのソナタをクリアに奏でていきます。たしかにルバートを多用して、詩的な印象を強く残します。録音は十分鮮明で、教会に響く残響が美しいもの。1楽章のバランスの良い演奏から、2楽章に入ると宝石のように磨かれた美しいピアノによる響きの結晶のような音楽。ゆったりとした音楽が流れますが、ランドンの言うように、全体のフォルムをきっちり把握してメリハリは十分。フィナーレは縦横無尽に飛躍する音階の表現が秀逸。響きの美しさと、タッチの鮮明さ、そして全体設計をふまえたバランスのよい構成と、あらためてクロードの良さが出た演奏。

Hob.XVI:26 / Piano Sonata No.41 [A] (1773)
2曲は流し弾きのようなあっさりとした演奏から入ります。曲の特徴によってタッチを変えてきます。ハイドンの曲の面白さをよく捕らえた演奏。楽章が進んでも流し弾きのようなスタイルは変わらず、軽いタッチで通します。この曲ではそのタッチの面白さが活きて、悪くありません。

Hob.XVI:29 / Piano Sonata No.44 [F] (1774)
リヒテルの素晴しい力感の演奏が耳に残っているこの曲。クロードは速めのテンポで、力感ではなくリズムの面白さと、やはり美しい宝石が転がるような美音を聴かせどころにしています。速い所はタッチが際立つようになおさら速く弾いているよう。逆に力感は抑えて、クリアに響きの余韻だけを残すような演奏。この曲では好き嫌いというか、好みが別れるような気がします。アダージョに入ると一転、呼吸の深さが印象的に。抑えた音量で響きを磨きぬいていき、メロディーの美しさが際立ちます。一旦おちついたことで、フィナーレもしっとりとした表情が活きてきます。クロードの磨かれた美しい音の魅力が良く発揮された楽章でした。

Hob.XVI:35 / Piano Sonata No.48 [C] (c.1780)
いままでのなかでは、落ち着いた演奏の方に歩があります。この曲は落ち着いた方の演奏。軽快な曲を美音を駆使してしっかりリズミカルに進めていくだけですが、曲の面白さはこれが一番。メロディーラインがクッキリ浮かび上がり、非常に見通しの良い演奏。アダージョは非常にやわらかいタッチが冴えます。無音の空間にピアノの磨かれた響きを一つ一つ置いていくよう。これは絶品。フィナーレに入ってもタッチが冴え渡り続け、ハイドンの創意が結晶になっていくよう。この曲はオーソドックスなアプローチながら、クロードの良さが最も出た感じ。

Hob.XVI:36 / Piano Sonata No.49 [c sharp] (before 1780)
最後の曲ですが、最初にハッとするような変化をかませて聴き手を驚かせます。ときおり垣間見せる機知が冴え渡ります。この曲も落ち着いてじっくり来ていますので、前曲同様キレてます。じっくりと間を取りながら、じっくりと曲を料理していきます。ハイドンの曲の面白さを知り尽くした演奏と言っていいでしょう。スケルツァンド、メヌエットとつづきますが、右手のタッチの冴えにうっとり。詩情溢れる演奏にノックアウトです。

ジュリア・クロードのハイドンのソナタ集。3枚目にしてクロードの真髄に触れた感じです。冒頭に紹介したランドン博士の言葉の意味がよくわかりました。ハイドンのソナタの楽譜に込められたニュアンスをこれほど豊かな詩情を伴って演奏できる人はそういません。深い思慮にもとづいた演奏、ピアノの美しい響き、素晴しい録音と三拍子そろった素晴しいアルバムです。評価はXVI:29のみ減点して[++++]、それ以外は[+++++]とします。愛聴盤になりそうです。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノソナタXVI:24 ピアノソナタXVI:26 ピアノソナタXVI:29 ピアノソナタXVI:35 ピアノソナタXVI:36

デレク・アドラムのクラヴィコードによるソナタ集

先日、マーシャ・ハジマーコスのクラヴィコードによるハイドンのソナタを取りあげた記事に、クラヴィコード製作者のclavier_takahashiさんからコメントをいただきました。そのコメントをきっかけにamazonに注文していたアルバム。

DerekAdlam.jpg
amazon / TOWER RECORDS

デレク・アドラム(Derek Adlam)のクラヴィコードによるハイドンのカプリッチョ「豚の去勢にゃ8人がかり」(Hob.XVII:1)、ピアノソナタ(XVI:32)、変奏曲(XVII:7)、ピアノソナタ(XVI:24)、ピアノソナタ(XVI:29)、アンダンテと変奏曲(XVII:6)の6曲を収めたアルバム。収録は2002年9月17日から20日まで、イギリス中部にある聖カスバード・マリア修道院の北側翼廊でのセッション録音。レーベルは英Guild。

入手するきっかけとなったハジマーコスの記事はこちら。コメントとともにご確認ください。

2012/12/22 : ハイドン–ピアノソナタ : マーシャ・ハジマーコスのクラヴィコードによるソナタ集

当ブログは基本的に現代楽器も古楽器も何でもござれというスタンスですが、特に古楽器に詳しい訳でもなく、これまで主に聴き手の立場でいろいろな演奏を取りあげてきました。クラヴィコードを製作をされている方からコメントを戴くに至り、これはクラヴィコードについても、少し踏み込んでみたくなりました。

手元に何枚かクラヴィコードでハイドンのソナタなどを弾いたアルバムはあるのですが、clavier_takahashiさんのおっしゃる響きとは少しニュアンスが違うような気がしていました。そこでコメントに触れてあったこのアルバムを注文して手に入れてみたという流れです。このアルバムを聴いて、ようやくクラヴィコードの素晴らしい響きにに出会った気がします。このアルバムで聴かれる響きが素晴らしいのには理由がありました。

なんと、このアルバムの奏者であるデレク・アドラムは、このアルバムの演奏で使われた楽器の製作者でもあったのです。もちろんクラヴィコード奏者もクラヴィコードの美しい音色を引き出すよう演奏しているはずですが、楽器の製作者でもある人ならば、楽器が音を奏でるメカニズムを完全掌握した上での演奏でしょうから、楽器が最上の響きを奏でるタッチが染み付いているに違いありません。なるほどclavier_takahashiさんが勧められた理由が納得できる素晴らしい響きな訳です。

ということで、いつものように奏者の情報をライナーノーツで確認しておきましょう。

デレク・アドラムはロンドンでピアノを学んでいましたが1969年に楽器製作に着手。1611年製のアイオアネス・ルッカース(Ioannes Ruckers)のアントワープ・ミューゼラー(ハープシコードの一種)を原型にしたヴァージナルという楽器を作りはじめました。フォルテピアノ奏者のリチャード・バーネット(Richerd Burnett)と協力して楽器の修復や、製作をすすめ、世界中の古楽器演奏家や博物館、教育機関に納入してきました。演奏家としてもヨーロッパや米国でリサイタルを行い、また英国クラヴィコード協会の代表でもあるとのことです。今日取りあげているアルバムの演奏に使われているのは、1982年にデレク・アドラム自身が製作したクラヴィコードで、元になった楽器は、エジンバラのラッセル・コレクションに保存されている、1763年ハンブルクのヨハン・アドルフ・ハースが製作した楽器ということです。専門的なことはよくわかっておりませんが、記述によると真鍮の弦が張られ、音域は5オクターブでフレットのないタイプ、低音域には4フィートの追加弦が張られ、調律は18世紀半ばのハンブルグで標準だったものに近いa1=405Hz、転調しやすく和音の色感を保ちやすい1/6コンマの中全音律で調律されているとのこと。
楽器を製作されている方や調律をされる方には、この記述の意味がわかるのでしょう。繊細な響きのために、あらゆるコンディションが調整されているという事でしょうか。

このアルバム、奏者でもあり、楽器製作者でもあるデレク・アドラムのクラヴィコードの繊細な響きに対する情熱といか執念のようなものを感じる素晴らしい出来。録音は音量の低いクラヴィーコードの音色が実に鮮明に録られたもの。眼前にクラヴィコードが定位し、教会に響く残響も適度なもの。マイクの感度を上げているためか、外を走る車の低い音がはっきりわかるもの。遮音性の高いスタジオでの録音ではクラヴィコードの良さがつたわらないでしょうから、録音場所としては理解できるものです。
アドラムのタッチはハジマーコスとは全く異なり、クラヴィコードがビリつくような強靭なアクセントはつけず、まさにクラヴィコードのフリクションが適切な音量をならす範囲内のもの。ダイナミックではないという意味ではなく、聴くとダイナミクスを感じます。音量の変化の幅は大きくはありませんが、その幅を無理なくつかって実に穏当ながらしっかりとしたメリハリをつけていきます。
楽器の音色はチェンバロなどのクッキリした響きとは異なり、中音域の柔らかな響きと高音域のいつも感じるツィンバロンのような響きが乗った繊細な響きが特徴。今まで聴いたどのクラヴィコードのアルバムよりも音域のバランスがいいですね。
アドラムはまさにこの美しいクラヴィコードの音に集中しろと言わんばかりに、速めのテンポによるオーソドックスな演奏。フレーズごとの表情もしっかりつけて、また、ここぞというときにはクラヴィコードがビリつく寸前まで強めのタッチでクラヴィコードを鳴らしきります。
これがハイドン自身が聴いていた音なのかと思うと感慨も一入。ハイドンが作曲していた部屋でハイドン自身の演奏を聴いているような錯覚に襲われます。実に興味深い響きです。低音域の車のノイズでふとこれは現代のものと気づきます。演奏は非常に安定しており、以下に曲ごとにに少々コメントを。

Hob.XVII:1 / Capriccio "Acht Sauschneider müssen sein" 「豚の去勢にゃ8人がかり」 [G] (1765)
オーストリア民謡の子供の数え歌の素朴な調べをもとにした変奏曲。1765年とハイドンがエステルハージ家の楽長に昇進する前年の作品。ハイドンならではのユーモアが曲に込められる端緒となった曲でもあります。歌詞は「男が8人いれば豚の去勢が出来る。2人は前から、2人は後ろから、2人は捕まえて、1人は縛って、、、」というような感じ。ジャケットのブリューゲルによる「村のダンス」はこの曲のイメージを伝えるものでしょう。演奏は数え歌を変奏曲にした感じが良く出て、素朴な音色で、くっきりとユーモラスなメロディーを奏でていきます。まさにブリューゲルの絵を彷彿とさせる情景が思い浮かびます。

Hob.XVI:32 / Piano Sonata No.47 [b] (1776 or before)
ピアノで聴き慣れた曲ですが、古楽器の演奏だとどうしてもこれまで聴き劣りした印象がつきまとっていました。アドラムの演奏はまさにクラヴィコードの音色で再構成した演奏。まったく聴き劣りするどころか、こちらがオリジナルだと思わせる説得力があります。迫力が劣るどころか、非常に迫力を感じる演奏。独特の高音域の響きが深い味わい。2楽章のメヌエットで特に印象的です。

Hob.XVII:7 / Variazioni [D] (1766)
録音数も少ない珍しい変奏曲。1曲目と同様、ユーモラスな曲調ですが、演奏はじつに楽しげ。この曲のベストと言っていいでしょう。クラヴィコードの音色が実にいい味を出しています。アドラムの演奏は曲の真髄をつく実にキレのいいフレージング。クラヴィコードの底力がわかりました。ハイドンが楽しげに作曲している現場に居合わせているよう。

Hob.XVI:24 / Piano Sonata No.39 [D] (1773)
この曲もピアノで聴きなれた曲ですが、入りの一音からクラヴィコードの最上の響きにうっとり。クラヴィコードが奏でるもっとも美しい音を知り尽くした人の演奏だけに、まるでおとぎの国の音楽のように聴こえます。本格的なソナタですが、クラヴィコードの演奏がベストと思える素晴らしい響き。

Hob.XVI:29 / Piano Sonata No.44 [F] (1774)
冒頭からタッチのキレに鳥肌が立ちそう。クラヴィコードの宇宙に吸い込まれます。これだけの楽器と演奏の腕前をもっていたら幸せでしょう。まさにハイドンのソナタは自ら弾いて楽しむというものであることがよくわかります。速いパッセージの流れるような鮮やかさはクラヴィコードの音色もあって、目もくらむよう。

Hob.XVII:6 / Andante con Variazioni op.83 [f] (1793)
最後に大曲が配置されています。ここまで演奏を聴いてクラヴィコードの表現力と音色の魅力が十分に理解できていますので、このハイドンの成熟期の大曲をクラヴィコードで演奏する事にまったく違和感はありません。アドラムの秀逸な表現力、しかも自然さとダイナミックさも感じられる演奏によって、この曲のまた新しい魅力が浮き彫りになります。さりげないフレーズの美しさが際立つと同時に、緻密な構成と劇的な展開に打たれます。

このアルバム、ちょっと言葉では言い尽くせない感動とともに、いままでクラヴィコードという楽器のこれほどまでの素晴らしさを知らなかったということに対する反省も感じました。奏者でもあり、楽器製作者でもあるデレク・アドラム入魂の演奏。まさにクラヴィコードを知り尽くした人にしか到達しえない高みを感じます。晴天の山頂にたどり着いた人しか見る事のできない紺碧の宇宙のような深い空と絶景、そして風と空気、静けさ。まさにそんな気持ちにさせられる素晴らしいアルバム。部屋にハイドンが来て弾いているよう。もちろん全曲[+++++]としました。

以前書いたハジマーコスの記事ですが、書いた時にも迷いが少々ありましたが、このアルバムを聴いて、評価を見直し、一つ下げました。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 豚の去勢にゃ8人がかり ピアノソナタXVI:32 ピアノソナタXVI:24 ピアノソナタXVI:29 アンダンテと変奏曲XVII:6 変奏曲XVII:7 古楽器 クラヴィコード

ジャン=エフラム・バヴゼのピアノソナタ集Vol.1

今日はピアノソナタ集。しかも飛び切り音色の美しいもの。

Bavouzet1.jpg
HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

ジャン=エフラム・バヴゼ(Jean-Efflam Bavouzet)の弾くハイドンのピアノソナタ集の第1巻。収録曲はHob.XVI:24、XVI:32、XVI:46、XVI:36の4曲。収録は2009年10月6日~8日、ロンドンの北東約100Kmの街サフォークにあるポットン・ホールでのセッション録音。レベールはなにげにいい演奏の多い英CHANDOS。

ジャン=エフラム・バヴゼは、1962年、フランスのドイツ国境近くの街メス生まれのピアニスト。メス音楽院を経て、パリ音楽院に学び、バドゥラ=スコダやニキタ・マガロフらに師事しました。1986年ケルンの国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクールで第1位、1989年のヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールの室内楽部門でも入賞し国際的に活躍するようになった人。フランス人らしくCHANDOSレーベルで全5巻となるドビュッシーのピアノ作品全集を完成させています。本人のサイトがありましたので、いつものように紹介しておきましょう。

Jean-Efflam Bavouzet - Official Website

このアルバムがパヴゼのハイドンのピアノソナタ集の第1巻にあたるもの。現在までに3巻までリリースされていますが、有名曲がその3枚の中に網羅されている訳ではないので、全集を目指すのでしょう。また、今回のアルバムジャケットの裏面にはYAMAHA PREMIUM PIANOSというロゴが配されています。YAMAHAのピアノでの録音のようです。非常に芯のしっかりした響きの美しいピアノの音色はYAMAHAの楽器だったわけですね。どことなくグールド晩年のゴールドベルク変奏曲の録音のピアノの音に似ていなくもありません。

Hob.XVI:24 / Piano Sonata No.39 [D] (1773)
非常に粒立ちのいいピアノの音色からはじまります。ほんの少し奥に定位するような印象の録音ですが、鮮明さは十分。引き締まったピアノの音色の魅力が十分堪能できます。言われてみるとSteinwayとは少々異なる響き。強音の押し出し感と存在感が特徴でしょうか。あと高音が綺麗に響く音域がすこし低めの音域にシフトしている感じ。バヴゼはこのYAMAHAのピアノの特徴を上手く生かして、右手の小気味好い音階と左手の弾むようなタッチが印象的な演奏。なぜか音量を落として聴いた方が美しく聴こえます。1楽章は軽快なテンポにのったキレのいい演奏。
2楽章は美しい音楽の流れが印象的な曲。高音域のさざめきのようなメロディーの合間に実に柔らかい和音が一瞬挟まりはっとさせられます。この辺の流れを実に上手く表現して、ピアノの美しい音色を印象づけます。
休む事なくフィナーレに入り、小気味好くアクセントを効かせたメロディーを刻んでいきます。テクニックの正確さは速いパッセージのキレからもよくわかります。力も抜けているのですが、弱音域をもう少し効果的に使う事で表現の幅がさらに広がるような気がします。

Hob.XVI:32 / Piano Sonata No.47 [b] (1776 or before)
YAMAHAの音色とバヴゼのタッチがより生きる曲調の曲。高音の美しさと低音域のアタックの鮮烈さが必要な曲ですが、バヴゼは左手のバランス感覚がよく、この変化に富んだ曲をうまく表現できています。強弱の起伏も十分。力感の変化と曲の推進力がうまく折り合ったいい演奏。
2楽章はあえて淡々と進めます。もう少し豊かに情感を表現する演奏もありますが、この淡々さがハイドンの曲調に合っているかもしてません。聴き進めるうちにバヴゼの狙いがだんだんわかってきました。ピアノ音質には実はあまりこだわりはなく、ハイドンの素朴な側面に少しシフトすることで、あえてハイドンらしさを表現しようとしているように感じられます。
フィナーレは速めのテンポで美しいピアノの音色を生かしながらも素朴な力感を表現。リヒテルのしなやかで雄大な力感、ブレンデルの磨き込まれた変化に富んだ力感、オルベルツの古典の均衡の範囲での力感とは少しづつ異なるものの、これもハイドンのソナタの真髄に近い表現と何となく納得する次第です。

今日は時間の都合で2曲のみ。

フランス人ピアニストながら、ドイツに近い地域の生まれのためか、フランスっぽいという面もあり、ドイツ的な側面もあるジャン=エフラム・バヴゼのハイドンのソナタ集。YAMAHAピアノの特徴を生かし、実体感のある美しい響きをもつソナタの演奏でした。美しい音色のなかに素朴な表現もあり、それがハイドンのソナタの演奏としてはなかなかいい味わいを持っている演奏です。評価はこの2曲とも[++++]としました。手元には第2巻もありますが、まだ手を付けていません。未入手の第3巻には好きなXVI:20が含まれており、聴いてみたくなりました。ハイドンのピアノソナタ全集としても注目すべき全集となると思います。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシックCD鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノソナタXVI:24 ピアノソナタXVI:32

リヒテルの1993年のソナタ録音

今日はリヒテルのピアノソナタを。

Richter24_52.jpg
HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

スヴャトスラフ・リヒテル(Sviatoslav Richter)の演奏するハイドンのピアノソナタXVI:24とXVI:52の2曲。DECCAの録音で録音は1993年とされており、XVI:24の方は拍手入りなのでライヴ、XVI:52の方は拍手は入っていません。

リヒテルのソナタについては以前記事にしていますので、リンクを張っておきましょう。

ハイドン音盤倉庫:リヒテルのソナタ録音

まさに、この記事で紹介しているDECCAからリリースされているリヒテルのハイドンは持っているんですが、売り場で自身の所有盤リストをしげしげとチェックしながら物色していると、同じDECCAでも録音年が異なります。いままでDECCAのリヒテルは持っていると言う先入観で気にしてきませんでしたが、もしかするとこれは未入手の演奏と言うことで手に入れました。

帰って調べると、この”RICHTER THE MASTER”というシリーズは以前PHILIPSレーベルからリリースされていた、「スヴャトスラフ・リヒテル・エディション」という22枚組などの録音から再編したもの。ということで、同じDECCAレーベルでも違う演奏ということなんですね。

まずXVi:24の方ですが、直前のDECCAのアルバムの演奏と非常に良く似た演奏です。ただ、86年録音とされるDECCAの方が派手なというか、音量が大きく高音の残響が多めでかつちょっと混濁感のある録音で、今回のPHILIPS原盤の方は音量は控えめながらピアノがホールの少し遠目に響く、透明感のある感じで、音質的には結構異なり、今回のアルバムの方に軍配が上がります。タイミングや拍手のようすから違う演奏であるのははっきりしています。
ライヴらしく会場ノイズがありますが雰囲気を盛り上げるという範疇で鑑賞には全く差し支えありません。ピアノの実体感が素晴しい録音。特に2楽章に入るとピアノから醸し出される音楽性にホール内が釘付けになるような緊張感がすばらしいですね。この2楽章はハイドンの神髄の表現としてすばらしいもの。途中に転調して和音を響かせる部分があるんですが、その前の静寂と和音の余韻はリヒテルならではの力感と詩情というべきでしょう。他の誰もこの深みを表現できないレベル。それまでの訥々とした表現と、その後のさっぱりした表現の間に心の楔を打ち込むような静かな感動ですね。
3楽章は2楽章の余韻からそのまま浮かび上がる感じで入ります。眼前でリヒテルが弾いているようなライヴ感溢れる音響。右手の高音だけ追いかけていても素晴しい演出。音符が生きているようなメロディーの連続に卒倒寸前。XVI:24の素晴しさを満喫ですね。最後は拍手で。

続いてXVI:52。音響がだいぶ変わり最初は鼻をつまんだような高音の閉塞感を感じますが、リアリティは悪くなく、すぐに慣れてしまいます。XVI:52の特徴である1楽章の分厚い和音の出だしが心地よい演奏ですが、前曲とはかわりスタジオでの収録なのかちょっとデッドな音響。鍵盤へのタッチを虫眼鏡でみるようなミクロ的な雰囲気もある録音に変わります。こちらはリヒテルの雄大さというよりはちょっとせせこましい感じもあり、万全ではありません。右手のフレージングがところどころグールドに近いと言うか、グールドが愛したチッカリングピアノに近い音がするというか、そうゆう雰囲気が特徴の演奏。
2楽章は詩情が迸ると思いきや、ちょっと慌てたような雰囲気があり、十分な状態とはいえません。リラックスしきれていない感じ。全般にXVI:52の方は録音がちょっとオンマイクすぎというか深みに欠けるきらいがあるせいでちょっと損をしていますね。
3楽章は巨匠の一筆書きのように一気に聴かせる演奏。さきほど触れたように録音の印象でちょっと損をしていますが、ピアノを縦横無尽に弾くような感じはリヒテルならでは。高音を中心に完全にリヒテルペースの演奏。素晴しい支配力ですね。こちらは拍手なしの録音。

評価はXVI:24の方が[+++++]、XVI:52は[++++]としました。XVI:24の2楽章の深遠なる音楽だけでもこのアルバムの存在意義は大きいと思います。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ピアノソナタXVI:24 ピアノソナタXVI:52 ライヴ録音

プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

最新記事
カテゴリ
ハイドン所有盤リスト
Joseph Haydn Discography at H. R. A.
所有盤をジャンル別にリスト化しています。基本的に録音年順とし、録音年不明のものは末尾に記載。演奏者名はジャケットなどの表記に合わせています。

2017年7月のデータ(2017年7月31日)
登録曲数:1,361曲 登録演奏数:10,291
タグリスト
クリックするとそのタグに関する記事が表示されます。特定の曲に関する記事の表示ができます。

天地創造交響曲5番交響曲61番ピアノソナタXVI:46ストラヴィンスキーシューベルトチャイコフスキーピアノソナタXVI:52ピアノソナタXVI:20チェロ協奏曲ピアノ協奏曲XVIII:11ライヴモーツァルト弦楽四重奏曲Op.2序曲軍隊バッハヴィヴァルディベートーヴェンオペラ序曲アリア集パイジェッロ弦楽四重奏曲Op.76皇帝ヒストリカル日の出ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6すみだトリフォニーホールピアノソナタXVI:49ピアノソナタXVI:34ラヴェルブーレーズサントリーホール弦楽四重奏曲Op.74弦楽四重奏曲Op.71アルミーダ哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェチマローザ無人島変わらぬまこと騎士オルランド英語カンツォネッタ集ピアノ協奏曲XVIII:4ピアノ協奏曲XVIII:3ピアノ協奏曲XVIII:1弦楽四重奏曲Op.20交響曲3番古楽器アレルヤ交響曲79番ラメンタチオーネチェロ協奏曲1番交響曲88番驚愕オックスフォード交響曲27番交響曲19番交響曲58番アンダンテと変奏曲XVII:6ショスタコーヴィチ紀尾井ホールドビュッシーピアノ三重奏曲ミューザ川崎協奏交響曲LPオーボエ協奏曲ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタピアノソナタXVI:40ピアノソナタXVI:50ピアノソナタXVI:32ピアノソナタXVI:38ピアノソナタXVI:29スタバト・マーテルピアノソナタXVI:48ピアノソナタXVI:37ピアノソナタXVI:39ブルックナーマーラー十字架上のキリストの最後の七つの言葉告別交響曲90番交響曲97番奇跡交響曲99番交響曲18番ひばり弦楽四重奏曲Op.64フルート三重奏曲悲しみ交響曲102番交響曲86番ヴァイオリン協奏曲哲学者ミサブレヴィスニコライミサ小オルガンミサ交響曲95番交響曲93番交響曲78番時計ピアノソナタXVI:23王妃SACD武満徹ライヴ録音交響曲80番交響曲全集交響曲81番マリア・テレジア交響曲21番クラヴィコード豚の去勢にゃ8人がかりBlu-ray東京オペラシティ交響曲9番交響曲12番交響曲11番交響曲10番太鼓連打ロンドン交響曲2番交響曲4番交響曲15番交響曲1番交響曲37番弦楽四重奏曲Op.54ピアノソナタXVI:42ピアノソナタXVI:25ピアノソナタXVI:14ピアノソナタXVI:8ピアノソナタXVI:2ピアノソナタXVI:12ピアノソナタXVI:5ピアノソナタXVI:4ピアノソナタXVI:1ピアノソナタXVI:3ディヴェルティメントリヒャルト・シュトラウス東京芸術劇場交響曲98番ピアノソナタXVI:7ピアノソナタXVI:36ピアノソナタXVI:35ロッシーニライヒャドニぜッティ弦楽三重奏曲シェーンベルク東京文化会館フルート協奏曲ホルン協奏曲弦楽四重奏曲Op.17弦楽四重奏曲Op.9剃刀弦楽四重奏曲Op.103弦楽四重奏曲Op.77ピアノソナタXVI:31ファンタジアXVII:4ピアノソナタXVI:26タリスアレグリモンテヴェルディバードパレストリーナピアノソナタXVI:6美人奏者四季交響曲70番迂闊者ピアノ協奏曲XVIII:7アコーディオンバリトン三重奏曲スコットランド歌曲ガスマンヴェルナー交響曲67番ピアノソナタXVI:24交響曲46番交響曲35番交響曲51番DVD交響曲47番テレジアミサピアノソナタXVI:21ピアノソナタXVI:28アリエッタと12の変奏XVII:3ラ・ロクスラーヌ帝国ハイドンのセレナードピアノソナタXVI:51ラルゴ五度ピアノソナタXVI:44ラウドン将軍弦楽四重奏曲Op.33弦楽四重奏曲Op.1騎士交響曲17番ピアノソナタXVI:27シベリウス時の移ろい交響曲42番ベルリンフィルホルン信号弦楽四重奏曲Op.55交響曲87番トランペット協奏曲ピアノソナタXVI:10リュートピアノ五重奏曲チェチーリアミサラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン東京国際フォーラム雌鶏交響曲39番冗談ナクソスのアリアンナピアノ協奏曲XVIII:5ピアノ協奏曲XVIII:9ヴァイオリンソナタ交響曲52番ピアノ協奏曲XVIII:2ロンドン・トリオドイツ国歌モテットカノンオフェトリウム弦楽四重奏曲Op.50よみうり大手町ホールパッヘルベルアダージョXVII:9受難パリセット交響曲84番ベルク主題と6つの変奏オペラアリアピアノソナタXVI:41スクエアピアノ交響曲57番交響曲68番リラ・オルガニザータ協奏曲リーム交響曲89番交響曲50番偽作CD-Rトビアの帰還ホルン三重奏曲薬剤師オルガン協奏曲火事交響曲38番リベラ・メピアノ協奏曲XVIII:10交響曲34番交響曲77番温泉フルートソナタドイツ舞曲誕生日校長先生ピアノソナタXVI:11ピアノ小品ピアノソナタXVI:47bis音楽時計曲カートリッジ雅楽プロコフィエフヘンデルサン=サーンス交響曲36番リストオーディオバリトン二重奏曲交響曲75番交響曲91番交響曲66番長岡鉄男歌舞伎おすすめ盤ピアノソナタXVI:47第九読売日響オペラ歌舞伎座スケルツァンド弦楽四重奏曲op.33ザルツブルク音楽祭ピアノソナタXVI:22変奏曲XVII:7天地創造ミサジャズネルソンミサ弦楽四重奏曲Op.42交響曲76番ピアノソナタXVI:43古楽器風東急文化村ノットゥルノヴェーベルン府中の森芸術劇場裏切られた誠実バリトン五重奏曲ハイドン入門者向け歌曲ピアノソナタXVI:G1ウィーンフィル月の世界交響曲72番建築ファリャ交響曲56番マリアテレジア2つのホルンのための協奏曲展覧会ピアノソナタXVI:19弦楽四重奏曲全集シャンゼリゼ劇場皇帝讃歌交響曲24番大オルガンミサ新橋演舞場テ・デウムサルヴェ・レジーナカッサシオン室内楽曲ピアノソナタXVI:45ベトナム料理国立新美術館高音質CD交響曲28番交響曲13番交響曲62番交響曲107番交響曲108番ジプシー・ロンドチェンバロ四重奏曲スカルラッティカンタータ声楽曲戦時のミサ珍盤ザロモンセットN響ハルモニーミサミサ曲全集NHKホールハインリッヒミサピアノソナタ全集ジュピターレコードマーキュリー管弦楽曲室内楽変奏曲XVII:5交響曲54番交響曲41番ギターピアノソナタXVI:33府中ピアノソナタXVI:30カラヤンスウェーリンク書籍交響曲65番交響曲71番アプラウスピアノソナタXVI:13魂の歌仙台ヤナーチェク現代音楽狩りピアノソナタ

月別(表示数指定)
リンク
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カウンター
カレンダー
11 | 2018/12 | 01
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
ブログ内検索
Translation(自動翻訳)
ブログランキング等
当Blogへお越しの際は、下のバナーをクリックの上お仲間のBlogも是非お楽しみください。
クラシック音楽鑑賞の情報満載。
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

クラシックの膨大なブログランキング。更新もクイック。
人気ブログランキングへ

大家さんFC2のクラシックブログランキング。


おすすめ(音楽)
当ブログが発掘した超名演盤
ViventeR.jpg
衝撃の爆演(記事1 記事2

PetersenQ.jpg
Op.1の超名演(記事

Destrube.jpg
美音の饗宴(記事

書籍もCDも送料1点から無料。配送クイック


クラシックの独自企画・復刻盤は要注目


クラシックのアルバム・日本語解説が一番充実
HMVジャパン
HMV & BOOKS ONLINEでハイドンのアルバムを検索icon
HMV & BOOKS ONLINEでハイドン関係書籍・楽譜を検索 icon

おすすめ(音楽以外)





アクセスランキング(FC2)
[ジャンルランキング]
音楽
105位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
クラシック
11位
アクセスランキングを見る>>
twitter
ブログの更新情報などをつぶやいています。
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ