ジュリア・クロードのピアノソナタ全集第4巻(ハイドン)

最近入手した気になるアルバム。またまた宝物に出会いました。

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ジュリア・クロード(Julia Cload)のピアノによるハイドンのピアノソナタ9曲(Hob.XVI:8、XVI:2、XVI:12、XVI:14、XVI:25、XVI:42、XVI:46、XVI:20、XVI:32)を収めた2枚組のCD。収録に関する情報は記載されていませんがPマークが2009年と記載され、ハイドンのアニヴァーサリーイヤーであるこの年にコンサートも開いたとのこと。レーベルは英Meridian。

ジュリア・クロードのピアノソナタ集はこれまでに3巻がリリースされていましたが、それぞれ1985年、1989年、1990年のリリースということで、第3巻から20年近く経ってから第4巻がリリースされたことになります。ということで第3巻を記事に取り上げた際には完結などと書いてしまいましたが、どっこいまだ完結していなかったことになりますね。以前に取り上げた際の記事はこちらをご参照ください。

2013/10/03 : ハイドン–ピアノソナタ : ジュリア・クロードのピアノソナタ集完結
2010/09/25 : ハイドン–ピアノソナタ : ジュリア・クロードのピアノソナタ集

ジュリア・クロードはハイドン研究の大家、ロビンス・ランドンが推薦していたピアニスト。そのあたりのことは完結の方の記事をご参照ください。これまでにリリースされたアルバムの演奏はランドンが推すだけのことはあって、くっきりとした右手のメロディーの輝きを感じさせるなかなかの演奏でした。この度手に入れたアルバムはこれまでリリースされたアルバムとは時代が変わって、ジャケットのデザインも変わり、録音も比較的最近のものということでクロードのくっきりとした演奏にさらに磨きがかかったものであろうと想像して、アルバムを聴き始めました。ライナーノーツを見てみると、ハイドンのピアノのソナタ「全」集の第4巻とはっきりと書かれているので、この第4巻のリリースによって停滞していたと思われた全集化の歩みは止まっていなかったわけですね。

Hob.XVI:8 Piano Sonata No.1 [G] (before 1760)
ごく初期の練習曲のようなシンプルなソナタですが、豊かな残響の中にピアノがくっきりと浮かび上がる見事な録音によって、シンプルなメロディーがくっきりとしかも豊かにに響きわたります。ジュリア・クロードはかなりリラックスして、このシンプルなソナタをまるで小人の国で遊びまわるように楽しげに演奏していきます。オルベルツのような芯のしっかりした面もあり、それでいて響きの美しさは超一級。これまでの3巻の演奏から奏者の熟成を感じる素晴らしい演奏。ピアノはヤマハのCFIIIですが、これほど研ぎ澄まされたヤマハの音を聴くのは初めて。Meridianの素晴らしい録音によって初期のソナタの美しさが最上の形に仕上がっています。

Hob.XVI:2 Piano Sonata No.11 [B flat] (c.1762)
初期のソナタが続きますが構成は随分進歩して、楽章間の対比もよりはっきりとしてきています。研ぎ澄まされた響きの美しさは変わらず、そしてハイドンの仕組んだリズムの面白さや、ふとした瞬間の翳り、ハッとするようなアイデアを丹念に拾って美音に包みこんだ名演奏。そして表現も深みを帯びてきました。少し前に取り上げた、エイナフ・ヤルデンの演奏が知性に訴えるような美しさだったのに対し、ジュリア・クロードの演奏は優しさに包まれた響きの美しさ。揺りかごに揺られながら聴く音楽のような安堵感に包まれます。

Hob.XVI:12 Piano Sonata No.12 [A] (before 1765)
入りの気配から洗練の極み。いつもながらハイドンの創意の多彩さに驚かされますが、それも極上の美音で聴くと一段と冴えて聴こえます。メロディーもリズムもハーモニーも全てが信じられないような閃めきの彼方からやってきたよう。脳の全神経が音楽に揺さぶられて覚醒。短いソナタにもかかわらず、なんと刺激に満ちた音楽なのでしょう。それも優しさと機知に飛んだユーモラスな刺激。この演奏によってこのソナタにこれほどの魅力があると気づかされました。

Hob.XVI:14 Piano Sonata No.16 [D] (early 1760)
曲を追うごとに創意の多彩さに打ちのめされるのがハイドンのソナタ集の常。予想外に展開する音楽に呑まれます。音符を音にしているのではなく音符に宿る魂を音楽にしているがごとき見事なクロードの魔術にかかっているよう。タッチのデリケートさは尋常ではなくこれ以上繊細にコントロールするのは難しいとも思える領域での演奏。散りばめられたそれぞれの音が溶け合ってまばゆい光を放っています。こればかりは聴いていただかなくては伝わりませんね。2楽章のメヌエットから3楽章のアレグロへの変化は誰にも想像がつかない見事な展開。独創的な3楽章に改めて驚きます。

Hob.XVI:25 Piano Sonata No.40 [E flat] (1773)
これまでの曲よりも少し下った時代の曲。曲の展開とメロディーの構成は一段と緊密になりますが、これまでの曲のシンプルさもハイドンらしい音楽として見事に仕上げてきていますので、聴き劣りしていたわけではありません。フレーズごとの描き分けはさらに巧みになり、音楽の起伏も大きくなっていきますが、聴きどころがクロードの演奏の見事さから、曲自体の素晴らしさに移ってきているようにも感じます。この曲から聴き始めていたら、もう少し普通の演奏に感じたかもしれません。それだけシンプルな曲におけるクロードの表現が素晴らしいということです。もちろんこの曲でもクロードのデリケートな表現力は変わらず素晴らしいものがあります。

Hob.XVI:42 Piano Sonata No.56 [D] (c.1783)
CD1の最後の曲。有名曲ですので聴き覚えのある方も多いはず。クロードの演奏は洗練の極み。この曲の私の刷り込み盤はブレンデル。この曲で最初に手に入れたアルバムだけに鮮明に覚えていますが、クロードの演奏を聴いてしまうと、今まで磨き込まれた名演だと思っていたブレンデルの演奏が無骨に聴こえてしまうほど透き通るような透明感に溢れた演奏です。ハイドンのソナタがこれほどの輝きを持つことに驚きます。ゆったりと語られる一音一音にそれぞれ意味が込められ、まさに絶妙に磨き込まれた孤高の響き。

Hob.XVI:46 Piano Sonata No.31 [A flat] (1767/70)
CD2は1770年代の名曲が3曲並びます。空中にピアノの美音が漂うような雰囲気満点の録音。磨き抜かれた宝石のようなピアノの美音が転がりだしてきます。この曲は、構成の面白さ、アイデアの豊富さ、メロディーの美しさなどこれまでの曲よりさらに一段高いレベルの曲ですが、このジュリア・クロードの演奏はその中でも響きの美しさとメロディーの美しさに踏み込んだ演奏。曲の骨格よりもハーモニーの美しさを追い込んでいきます。この演奏によってハイドンが最も生み出すのが難しいものと語ったメロディーの類稀な美しさにスポットライトが当たります。特にデリケートなタッチによってヂュナーミクの変化は無限の階調とも言えるしなやかさを帯び、ハイドンがまるでエンヤの音楽のように漂います。ちょっとやりすぎのような気がしなくもありませんが、これはこれでハイドンのソナタの一つの姿とも言えるでしょう。

Hob.XVI:20 Piano Sonata No.33 [c] (1771)
好きなXVI:20。一歩一歩踏みしめるようなたどたどしい入りに驚きます。響きの深さはこのアルバムに共通ですが、表現が少しづつ深くなります。徐々に歩みを速めていきますが、聴き進む間にテンポを自在に変化させ、ソナタの格にふさわしい表現の深さを聴かせます。まさに詩情あふれる演奏とはこのこと。2楽章のアンダンテが聴きどころと思っていたところ、その前にやられてしまいます(笑)。そして2楽章は予想どおり美しさを極めた演奏となります。クロードのタッチはこの曲でもデリカシーに富んだものですが、曲が曲だけにそのレベルは極まった感じ。フィナーレの達観したかのような落ち着きも見事。

Hob.XVI:32 Piano Sonata No.47 [b] (1776 or before)
最後も有名曲。タッチのキレに初めて殺気のような迫力を感じます。テンポが次々と変わり、CD2に入って自在な表現を極めてきた感じ。響きの美しさばかりでなく1楽章中盤からの畳み掛けるような迫力も加わり、過去に録音された3巻よりも明らかに表現のスケールが大きくなり円熟を感じます。より曲の本質に迫ろうとする意欲が音楽に乗っているのがわかります。メヌエットも直裁なキレを聴かせたかと思うと穏やかな膨らみで和ませ、キレ味を引き立てる見事な展開。そしてフィナーレは全方角から音の雫が降り注ぐようなこれも見事な表現に参ります。

1985年のシリーズ第1巻の録音から24年後、直近の第3巻の1990年の録音から19年を経て2009年に録音された2枚組の第4巻ですが、その間の時の流れを経ての録音であるとの説得力を感じさせる、円熟味が加わった見事な演奏。ジュリア・クロードというピアニストが人生を賭けてハイドンのソナタに取り組んでいるとわかる素晴らしい演奏でした。はじめは数曲取り上げるだけにしておこうかと思って聴きはじめましたが、あまりの面白さに3日かけてしっかり聴き通して記事にした次第。もちろん評価は全曲[+++++]とします。
これまでのリリース間隔から想像するに、すぐに第5巻がリリースされるとはいかないでしょうが、それでも2009年の録音から8年が経過しており、第5巻がそろそろリリースされてもおかしくないでしょう。次のアルバムが待ち遠しいですね。

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アンドリュー・ワイルドのピアノソナタ集(ハイドン)

旅行記にかまけておりましたので久々のレビューとなってしまいました。ハイドンを愛する正規の読者の皆さん、あいすみません。今日はピアノソナタの名盤です。

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アンドリュー・ワイルド(Andrew Wilde)のピアノによるハイドンのピアノソナタ3曲(Hob.XVI:20、XVI:42、XVI:44)とアンダンテと変奏曲(Hob.XVII:6)の4曲を収めたアルバム。収録は1991年10月、ロンドンの北東約20kmのところにあるラフトン(Loughton)のセント・ジョーンズ教会でのセッション録音。レーベルは英Collins CLASSICS。

このアルバムもしばらく前から湖国JHさんに貸していただいているもの。なぜか当家のCDプレイヤーと相性が悪く、ちょっと音飛びするところがあるのですが、試行錯誤しているとMacなら聴けることがわかりました。演奏はピアノの美しい響きと静寂の織りなす綾をうまく表現した名演盤。ハイドンのピアノソナタを謙虚に弾きつつ、その真髄を極めた演奏といっていいでしょう。

演奏者のアンドリュー・ワイルドはまったく未知の人なので、ちょっと調べてみますが、ライナーノーツには奏者の情報がまったくありません。ということでいつものようにネットで調べた情報。1965年イギリス生まれのピアニストでマンチェスターのチェザム音楽学校、ロイヤル・ノーザン・カレッジで音楽を学び、ピアニストとしてはショパンを得意としている人。活動は主にイギリスやアメリカのようで、ロンドンフィルをはじめとするイギリスの主なオケとは共演履歴があります。いずれにしても日本で知っている方は少ないのではないでしょうか。

Hob.XVI:20 Piano Sonata No.33 [c] (1771)
教会での録音らしくピアノの余韻の美しい録音。ピアノの響きの透明感はかなりのもの。録音のマイク設定などが上手いのでしょう。ワイルドのピアノはオーソドックスな演奏ですが、自然な流れの中にもテンポをすっと落とすところのさりげない美しさ、高音のメロディーがすっと抜けるような爽やかさが感じられる実に品のいい演奏。よく聴くとかなりテンポを自在に操っているんですが、それと感じさせない自然さがあります。作為的に聞こえる感じは皆無。ピアノ自体が音楽を語っているような印象。速いパッセージの音階は非常に軽やかで音階の大きな起伏だけが目立ち、細かい音階は小々波のように聞こえます。このXVI:20はハイドンのソナタの中でも格別美しいメロディーがちりばめられていますが、その美しさの結晶のような演奏。1楽章から引き込まれます。
綺羅星の輝きのような美しさに打たれる2楽章。ワイルドの自然なタッチと作為のない佇まいは冒頭から澄み切った冬の夜空に天の川を眺めるがごとき至福のひととき。あまりの自然さ、凛とした美しさに言葉になりません。淡々と進むピアノから自然に詩情が滲み出てくる感じ。
その自然さをそのまま引き継いでフィナーレに入り、ピアノを美しく響かせながら自然な感興で適度にダイナミックに攻めてきます。冒頭から一貫したスタンスの演奏。川の流れのようにしなやかに表現を変えながらここまで滔々と音楽が流れます。最後はピアノ全体を鳴らしきって終了。これはいいですね。

Hob.XVI:42 Piano Sonata No.56 [D] (c.1783)
つづいて2楽章構成の曲。ピアノの響きの美しさを存分に味わえる曲。高音の響きの美しさを聴かせたかと思うと、中音、低音もそれに合わせて実に深い響きで呼応。どの音も実に立体的に鳴り響きます。鍵盤からこれほど彫刻的な音が紡ぎ出せるのが不思議なほど。音の隅々までコントロールされた至高の名演です。ブレンデル盤やアックス盤以上にピアノの響きの美しさに酔える演奏。
2楽章はあっという間に終わる短い曲ですが、忙しく上下する音階の合間に楔のように強音を挟んで、素晴らしい力感を見せつけます。あまりの展開の見事さに息を呑むほど。

Hob.XVI:44 Piano Sonata No.32 [g] (c.1771)
もう1曲2楽章構成の曲。今度は短調でリズムの面白さを聴かせる曲。なかなか巧みな選曲。ピアノの響きを美しく聴かせる曲をうまく選んでいる感じ。いい意味で弾き散らかすようなタッチの面白さを感じさせます。2楽章もリリカルな曲調が美音で際立ち、磨き抜かれた響きの中にメロディーがくっきりと漂う絶妙な音楽。ここまで完璧な演奏。この完成度は尋常ではありません。そしてピアノのコンディションも完璧。全てが調和した奇跡の瞬間のような音楽。

Hob.XVII:6 Andante con Variazioni op.83 [f] (1793)
最後は数多の名演ひしめく名曲。これまでの演奏からその出来についてはまったく不安はありません。どれほどの起伏と翳りの深さを聴かせてくれるのでしょうか。冒頭の入りはこのあとの展開を際立たせるためか、実に穏やかな入り。変奏が進むにつれて徐々に起伏が大きくなり、曲もうねりを伴って展開していきます。それでも自然さと、フレーズごとにしっかり休符をとって曲の構成を浮かび上がらせる手腕は前曲までと変わらぬレベル。オーソドックスではあってもこの名曲の名演に名を連ねるレベルに仕上がっています。

まったく未知の存在だったアンドリュー・ワイルドによるハイドンのピアノソナタ集ですが、ピアノから美しい響きを紡ぎ出すことにかけては一流どころに引けを取るどころか、十分勝負になる演奏。この人のアルバムはベートーヴェンのソナタ集の他数枚しかリリースされていないようですが、マーケットはこれほどの腕前のピアニストを見過ごしていたのでしょうか。ハイドンに関する限り、このアルバムはピアノソナタのおすすめ盤として、ブレンデルやアックス盤以上の魅力をもっています。評価は全曲[+++++]としておきます。

このアルバムをリリースしているCollins CLASSICSですが、このレーベル、ロバート・ハイドン・クラークの交響曲集など、ハイドンに関しては素晴らしいアルバムをリリースしており、ハイドンファンにはとりわけ重要なレーベルだと思います。こういう素晴らしいレーベルが生き残っていないのは大きな損失ですね。

2015/04/09 : ハイドン–弦楽四重奏曲 : ヴァンブラ弦楽四重奏団のラルゴ(ハイドン)
2010/07/19 : ハイドン–交響曲 : ロバート・ハイドン・クラークの交響曲集

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tag : ピアノソナタXVI:20 ピアノソナタXVI:42 ピアノソナタXVI:44 アンダンテと変奏曲XVII:6

友田恭子のピアノソナタ集(ハイドン)

今日は久しぶりの日本人演奏者のアルバム。また一枚、名演盤をみつけました。

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友田恭子(Yasuko Tomoda)のピアノによるハイドンのピアノソナタ4曲(Hob.XVI:42、XVI:37、XVI:34、XVI:46)と、アンダンテと変奏曲(XVII:6)の合わせて5曲を収めたアルバム。収録は2002年8月28日から30日、青森県鯵ヶ沢にある音楽ホール、日本海拠点館あじがさわでのセッション録音。レーベルはコジマ録音というマイナーレーベル。

このアルバムの奏者である友田恭子さんはもちろんはじめて聴く人。売り場でこのアルバムをみつけてコレクションにないものということだけで、たまたま手に入れたものですが、帰ってライナーノートを読んでみると、この友田さん、アルバムリリース当時は青森県の明の星高校の音楽科の非常勤講師。青森の高校の音楽の講師が青森のホールで録音したアルバムということで、なんとなくアルバムの立ち位置を勝手に想像して、さして期待もせず聴き始めましたが、一音目からあまりに研ぎすまされた響きにのけぞりました。なんたるギャプ! いや、これは素晴しい演奏です。青森県はハイドン王国なのでしょうか?

あらためて友田さんについて調べてみました。彼女のサイトがみつかりましたので、紹介しておきましょう。

ピアニスト友田恭子 Official Website

出身は桐朋学園大学で、卒業後ヨーロッパに渡り、いくつかのコンクールで入賞し、ソロや室内楽、オケとの共演などヨーロッパでの演奏活動ののち1992年に帰国。国内では東京、大阪、神戸、青森などでリサイタルを開いたり、ペレグリーニ四重奏団と共演するなどの活動を行っているとのこと。姉の笠原純子とのピアノデュオではヨーロッパでもリサイタルを開き評判をとったそうです。レコーディングはおそらくこのハイドンのソナタ集がデビュー盤で、他にモーツァルトのソナタ集が4枚、笠原純子とのデュオによるシューベルトなどの録音があります。モーツァルトのソナタ集は評価が高いようで、ピアノ好きな方の間では知られた存在なのかもしれませんね。

このアルバム、ハイドンのソナタの中から詩的な響きの美しい曲を選りすぐった選曲。曲の並びからも並々ならぬ意気込みが伝わってきます。

Hob.XVI:42 / Piano Sonata No.56 [D] (c.1783)
実に落ち着いたタッチで入ります。広めのホールに気持ちよく広がる残響をうまく捉えた録音。ライヴで聴いているような実体感のあるピアノの音が美しく響き渡ります。奏者も録音スタッフもハイドンのピアノソナタが美しく響くツボををよく理解しているような素晴しい録音。右手のメロディのきらめき感がポイント。リズムも落ち着いてしっとりとしたもの。曲の美しさを知り抜いた人のさりげない演奏と言う感じ。岩清水のような清澄さに溢れています。濃い音楽ではなくあくまでも清らかさを主体とした日本人奏者ならではの研ぎすまされた感覚です。

Hob.XVI:37 / Piano Sonata No.50 [D] (c.1780)
キレのいいタッチが印象的な入り。実にオーソドックスな演奏ながら、音楽が適度に弾んで豊かに展開します。さりげないパッセージにも音楽が息づいているあたり、この奏者の力量が示されている感じ。良く聴くと大きな流れの起伏もしっかりついて、しかもディティールの磨き方も非常に自然なもの。この曲でも2楽章のラルゴの、沈みながらもほのかに明るさを保ったフレージングの見事さに上手さが光ります。一貫して爽やかさを保ちながらの詩情の表現。音の流れ、時の流れに身を任せながらゆったりと楽しめます。
たっぷりと間をとって、その間の気配をふまえたフィナーレの入り。このしなやかながら鋭敏な感覚。狂気を感じるようなキレではなく実におだやかな鋭敏さ。最後も爽やかな余韻で終わります。

Hob.XVI:34 / Piano Sonata No.53 [e] (c.1782)
刷り込みはブレンデルの磨き込まれた演奏ですが、友田さんの演奏も磨きこまれ方は劣りません。ただ、日本人らしい爽やかさを基調としている根底のところが違うだけ。左手のアクセントもブレンデルの厚みのある強靭さには及びませんが、逆に、バランスを保った強さと言う意味でいいところを突いています。和音の変化の余韻が美しいので、聴き飽きません。
楽章間のコントラストは程々に、ゆったりとしたアダージョに入ります。淡々と進めながらも儚い美しさ、高音のきらめくような音階の美しさをうまく表現しています。フィナーレに入ると意図的なのか、ちょっとタイミングをはずすような休符で変化をつけ、緩急の変化の面白さを引き出します。やはりフレーズ毎の描き分けも見事なので、詩情も濃くなります。

Hob.XVI:46 / Piano Sonata No.31 [A flat] (1767/70)
終盤にちょっと響きの変わった曲を配置。この曲で際立つのは速いパッセージの音階の鮮やかなキレ。曲ごとの聴かせどころを踏まえて、実に巧みな演出。この曲こそ緩急の面白さが際立ちます。この縦横無尽な音階をさらりとこなすあたり、テクニックはかなりのものと見受けました。
この曲でもアダージョの美しさは格別。オーソドックスなのに音楽が溢れてくる名演奏。音数が少ない曲ゆえ、一音一音の磨き抜かれた響きの美しさがグッと沁みます。あえて音量を落として夜空の星の瞬きのような深みを感じさせます。ほんのりと暖かい音楽に移り変わって行くところの変化の見事さ。フィナーレは今までで一番快活。グイグイ来ます。

Hob.XVII:6 / Andante con Variazioni op.83 [f] (1793)
最後に傑作をもってきます。ここまでの演奏ですっかり聴き惚れてますので演奏スタイルは予想がつくものの、実際に曲が進み、美しいメロディーが変奏となって交錯するところの美しさはなみなみならぬもの。メロディーの描き方が上手いので、音楽が淀まず、清潔感ただよう色気のようなものに聴き惚れます。これまでのソナタで聴かせた清澄な印象は決して構成の弱さなどにつながらず、むしろ美しさを際立たせる方向に作用して、独特の輝きを生んでいます。このアルバム、冒頭にもふれましたが録音が素晴しく、ピアノの響きの美しさと実体感をともに感じる理想的なもの。鯵ヶ沢町のホールでの録音ですが、有名なラ・ショー=ド=フォンで録ったといわれてもおかしくない仕上がり。演奏は最後までゆるまず、素晴しい緊張感がつづきました。

まったく知らなかった友田恭子さんのハイドンのソナタ集。レビューを読んでいただければわかるとおり、大変気に入りました。選曲も演奏もハイドンの面白さを知り尽くした人のものと唸らされるもの。日本人らしい清らかな響きに彩られたハイドンのソナタの演奏として広くオススメできます。評価はもちろん全曲[+++++]とします。友田さんには是非ハイドンのソナタ集の続編の録音を期待したいところです。最近ではダリア・グロウホヴァのショパンのようなハイドンのピアノソナタ集が印象に残っていますが、それに劣らず、日本らしい美しさを帯びたハイドンとして全世界にその素晴らしさを問いたいものです。友田さん、レコード会社の方、是非ご検討ください!

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キャロル・セラシのフォルテピアノ/クラヴィコードによるソナタ集

3月に入りましたね。しばらく弦楽四重奏曲を取りあげてきましたので、少し雰囲気を変えて。

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キャロル・セラシ(Carole Cerasi)のフォルテピアノとクラヴィコードによる「変奏曲の芸術」とタイトルがつけられたハイドンのピアノソナタ4曲(XVI:48、XVI:40、XVI:19、XVI:42)と「アンダンテと変奏曲」(XVII:6)の5曲を収めたアルバム。XVI:19のみクラヴィコードで、それ以外はフォルテピアノによる演奏。収録はクラヴィコードによる演奏が2009年6月5日、ロンドンの北の街、ハートフォードシャーのプレストン教区教会、フォルテピアノによる演奏が同年6月17日から18日、イギリス西部、ブリストル近郊のダイラム・パークでのいずれもセッション録音。レーベルは英METRONOME。

このアルバムは以前取りあげたクラヴィコード奏者で製作者でもあるデレク・アドラムの演奏を聴いて、クラヴィコードの素晴らしさに開眼し、クラヴィコードの演奏によるハイドンのソナタのアルバムをいろいろHMV ONLINEに注文していたものがようやく到着したもの。全5曲のうちクラヴィコードによる演奏は1曲のみですが、フォルテピアノの演奏とクラヴィコードによる演奏の響きの違いが鮮明に聴き取れ、しかも演奏も極上のもの。古楽器奏者の演奏にはいろいろなタイプがありますが、響きの細部にわたるまで完全にコントロールされた精緻な演奏。あえて言えばインマゼールの演奏に近いでしょうか。しかも録音も非常によく、フォルテピアノとクラヴィコードの音色を存分に楽しむ事ができます。

奏者のキャロル・セラシについて調べておきましょう。オフィシャルサイトはこちら。

Carole Cerasi's Website

キャロル・セラシはセファルディ(中世にスペインとポルトガルに居住したユダヤ人の子孫)とトルコ人を親にもち、スウェーデンに生まれたフォルテピアノ奏者。しかもフランス語環境で育ったという特異なオリジンを持つ人。1982年からロンドンを拠点に活動しています。
11歳でハープシコードの演奏に興味をもつようになり、しばらくしてアントワープのケネス・ギルバートのコースに最年少で参加しています。その後師事したジル・セヴァーズに音楽的に決定的な影響を受け、またグスタフ・レオンハルトやトン・コープマンの薫陶も受けたとのこと。現在はユーディ・メニューイン・スクールのハープシコード講座の教授、ギルドホール音楽学校と王立音楽アカデミーでハープシコードとフォルテピアノの講座の教授として活躍しています。セラシの最初のソロアルバムである、エリザベト=クロード・ジャケ=ド=ラ=ゲール(Élisabeth-Claude Jacquet de la Guerre)のクラブサン曲集は英グラモフォン・アワードのバロック器楽部門賞を受賞して有名になったとのことです。

セラシのアルバムはすべてMETRONOMEレーベルからリリースされていて、このハイドンが8枚目ということになります。

最初の2曲はフォルテピアノの演奏。楽器は1795年頃に造られたウィーンのヨハン・シャンツ(イギリスのバースにあるホルバーン美術館所蔵のもの)で、シャンツといえば、以前にパウル・バドゥラ=スコダのソナタ集で取りあげましたが、ハイドン自身が「シャンツこそ最も優れたフォルテピアノ工房である」と言っている楽器です。

2013/01/13 : ハイドン–ピアノソナタ : ハイドンの時代の響き パウル・バドゥラ=スコダのフォルテピアノ作品集

クラヴィコード目当てで手に入れたアルバムですが、なにやらフォルテピアノの方も気になってきました(笑)

Hob.XVI:48 / Piano Sonata No.58 [C] (1787/9)
適度な残響を伴った鮮明な録音。良く響く部屋で収録されているようです。ワンポイントマイクによる収録のような広大な空間にフォルテピアノが浮かび上がります。楽器の音色はハイドンの言葉がうなずける素晴らしいもの。鮮明なタッチとその余韻が心地よく広がります。この楽器、中低音のしっかりとした音色は、楽器の骨格の堅牢さを感じさせる素晴らしい安定感。キャロル・セラシの演奏はピアノに近いダイナミックさを感じさせながらも古楽器である事を踏まえた節度もあります。ゆったりとしたテンポとフレーズごとにしっかりとの表情をつけていく事で、ハイドン成熟期の詩情溢れる音楽が立ちのぼります。非常におちついた大人の演奏。
2楽章は転がるような速いテンポのパッセージのキレが見事。音楽のメリハリもしっかりついて、躍動感も十分。楽器の響きの隅々までコントロールして、ダイナミクスも楽器のキャパシティー十分に踏まえたもの。音が割れる寸前まで楽器を鳴らし、駆け抜けるような見事な指の回転。1曲目から、相当の実力者とわかる圧倒的な制御力。

Hob.XVI:40 / Piano Sonata No.54 [G] (c.1783)
次も2楽章構成。フレーズのメリハリの付け方が非常にうまく、ハイドンらしい古典の範疇での適度な立体感。一線を踏み越えると台無しになってしまいますので、この辺の音楽性、バランス感覚は確かなものでしょう。訥々と語っていくような絶妙な語り口でメロディーを重ねていきます。
2楽章は前曲と同様、クッキリとしたフレーズと吹き抜けるような速いパッセージが見事な、完璧な演奏。テクニックが確かなことは言うまでもありませんが、テクニックの誇示にならない理性が働き、爽やかな余韻が残る、言うことなしの出来です。

Hob.XVI:19 / Piano Sonata No.30 [D] (1767)
期待のクラヴィコード。音量は落ちますが、フォルテピアノの鮮明な響きに慣れた耳に、いきなり優しい音色がしっとりとしみ込んできます。クラヴィコードは1998年カリン・リヒターのもの(1771年頃に造られたクリスティアン・ゴットローブ・フーベルトのコピー)。フォルテピアノもクラヴィコードもa=415Hzに調律されています。録音会場も異なるため、音色も響く空間も異なります。フォルテピアノが少し遠くに定位していたのに対し、クラヴィコードは近くで弾いているように感じる録音。こちらも録音は見事。何より見事なのは曲と楽器の選択。前2曲がハイドン成熟期である1780年代のものなのに対し、クラヴィコードで弾かれたこの曲は1760年後半とシュトルム=ウント=ドラング期に入らんとする時期のもの。素朴な曲調に素朴な音色がマッチして、実に絶妙な響き。繊細な高音の響き、指のタッチそのままの柔らかいアタック感、張られた弦同士が微妙に響き合う事から生じる精妙さ、そして、限られた範囲で非常に繊細にコントロールされた音量の変化。クラヴィコードの響きの宇宙に引き込まれます。まるで別世界のような繊細きわまりない音楽に飲み込まれてしまったよう。キャロル・セラシはフォルテピアノとはタッチも演奏スタイルも見事に切り替えて、クラヴィコードの繊細な響きに合わせて音楽を創っていきます。自室で音楽を語り聞かされるような親密さです。デレク・アドラムのキレのよい語り口のクラヴィコードも良かったんですが、このセラシの精妙な響きに引き込まれるようなクラヴィコードも絶妙です。

Hob.XVI:42 / Piano Sonata No.56 [D] (c.1783)
フォルテピアノの鮮明な響きにもどり、夢から覚めたよう。この曲の刷り込みはピアノを色彩感豊かに響かせたブレンデル盤ですが、フォルテピアノでも素晴らしいな色彩感が得られることがわかります。ハイドンのソナタのなかでも格別濃い詩情が漂う名曲ですが、現代ピアノによる演奏に慣れた耳にも、フォルテピアノによる演奏の方が説得力があると思わせる素晴らしい演奏。最初の2曲でも触れましたが、フレーズひとつひとつの描き方が非常にうまく、落ち着いた古典の品格もある素晴らしい演奏。3楽章を通して、非常に安定感があり、セラシによる極上の演奏をただただ楽しむべき演奏という印象です。もはやこれを超える演奏は考えられないような神憑ったものと聴こえます。

Hob.XVII:6 / Andante con Variazioni op.83 [f] (1793)
最後に名曲でアルバムを締めます。「変奏曲の芸術」とのタイトルをつけられている意味がここに来てはっきりわかりました。一つ一つの変奏の見事な描き分けの積み重ねが描く音楽の豊穣さがこのアルバムのテーマであったわけです。この最後の大曲でその表現を極めようということですね。これまでの曲と同様、丁寧なフレージングでじっくりと曲を描いていくばかりではなく、後半予想外にテンポを上げてダイナミックスさと荘厳な躍動感を極めようと言う意図まで見えてきて、セラシの音楽の大きさを思い知ることになりました。この人、只者ではありません。

初めて聴くキャロル・セラシのハイドンのソナタ集。クラヴィコードへの興味からたどり着いたアルバムでしたが、クラヴィコードの演奏のみならず、フォルテピアノの演奏も恐ろしく冴えたものでした。冒頭響きの細部までコントロールされているところをインマゼールの演奏に近いと例えましたが、レビューを通して得た印象は、ブラウティハムのダイナミックさをもちながらもより古典のバランスを踏まえた演奏であり、シュタイアーのような自在な表現力を持ちながら、過度な踏み込みを避けるバランス感覚を持ち合わせるなど、フォルテピアノの演奏者として、特にハイドンの演奏ではこれまで聴いた素晴らしい演奏に勝るとも劣らない素晴らしいものだと感じました。今まで全く知らない人ですが、要注目です。ハイドン以外にリリースされたアルバムも聴いてみたくなりました。評価はもちろん[+++++]とします。

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マーシャ・ハジマーコスのクラヴィコードによるソナタ集

今日は古の響きへ。

Hadjimarkos.jpg
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マーシャ・ハジマーコス(Marcia Hadjimarkos)のクラヴィコードによるハイドンのピアノソナタ6曲(Hob.XVI:32、XVI:44、XVI:48、XVI:20、XVI:41、XVI:42)を収めたアルバム。収録は1993年10月、スイスの北端バーゼル近郊のヴァルデンブルクという街でのセッション録音。レーベルはharmonia mundi傘下のZIG ZAG TERRITOIRES。

マーシャ・ハジマーコスの参加したアルバムは、以前一度取りあげています。

2011/03/19 : ハイドン–声楽曲 : 【新着】エマ・カークビーの歌曲集

ハジマーコスの略歴を前記事から引用しておきましょう。

マーシャ・ハジマーコスはアメリカ人のよう。幼少の頃からピアノに親しみ、マイケル・グレイブスのショートケーキのようなポストモダン建築の代表作、ポートランド市庁舎で有名なオレゴン州ポートランドで学び、ピアノとフランス文学をアイオワ州立大学で学んだよう。その頃ハープシコードなど古楽器への興味を持つようになったとのこと。後にヨーロッパに移り、フランス国立音楽院でインマゼールなどとともに学んだとのこと。その後はフォルテピアノとクラヴィコードのスペシャリストとして活躍しているようです。

前記事を書いた時に触れたハイドンのソナタ集というのが今日取り上げるアルバムです。このアルバムは先日ディスクユニオンでようやく見つけて手に入れたものです。

このアルバムの特徴は何といってもクラヴィコードというフォルテピアノやハープシコードよりも古い楽器による演奏ということでしょう。クラヴィコードは机上において弾く長方形の箱形の楽器で16世紀から18世紀に広く使われた楽器。音量はフォルテピアノよりも遥かに小さく、また音の強弱の幅もかなり限られます。ライナーノーツによれば、ハイドンより一世代前のC.P.E.バッハは自身の即興的な曲の演奏にクラヴィコードを推奨していたとの事。ハイドンの時代にもおそらくクラヴィコードは使われていたでしょうが、ハープシコードやフォルテピアノなど、よりダイナミックな演奏が可能な楽器も現れてきていたはずです。このアルバムはこのクラヴィコードによる雅な響きがポイントになるわけです。楽器はトーマス・シュタイナー(Thomas Steiner)という人の昨。

Hob.XVI:32 / Piano Sonata No.47 [b] (1776 or before)
音量を上げて聴くと意外と張りのある音色。低域の強音はビリつき、明らかに楽器の限界を感じさせてしまいますが引き締まった音で鍵盤楽器というよりギターとかベースの強音に近い響き。ハジマーコスの演奏は速めのテンポでグイグイ攻め込むもの。楽器の限界はなんのそので、強音もかなりの力の入ったもの。この強音のビシッと引き締まったアクセントが特徴でしょう。フレーズの切れ目はすこしテンポを落とし、連続する音階に入ると素晴らしい推進力。この緩急の切り替えの面白さもハジマーコスの特徴かもしれません。
2楽章のメヌエットは楽器のダイナミックレンジが狭いので曲の構造を音量ではなくタッチの微妙な変化でつけていきます。繊細なフレーズコントロールがなかなか。
フィナーレはなぜか、それまでよりも残響が美しく響き、クラヴィコードの響きの魅力が一層引き立ちます。相変わらず左手の引き締まった強音がかなりの迫力で聴き応えがあります。楽器の限界を感じさせながらも、その範囲で楽器のキャパシティ一杯に弾きまくる感じ。後半は楽器が何度もビリつくほどのアタックで迫力溢れるもの。1曲目からクラヴィコードの演奏から予想した響きとはかなり異なるダイナミックな演奏でした。

ハジマーコスの演奏は曲によってスタイルは変化しますが、質はムラのないもの。以降各曲の聴き所のみ簡単にふれることにしましょう。

Hob.XVI:44 / Piano Sonata No.32 [g] (c.1771)
この曲は2楽章構成。短調の入りはクラヴィコードのほの暗い音色が似合います。聴き進むうちにすっかりクラヴィコードの音色の魅力にハマりました。曲想にあわせて、今度はとぼとぼとつぶやくような演奏。デリケートな音色とフレーズコントロールに耳を奪われますが、鮮明な録音によって楽器のフリクション音やハジマーコスの息づかいまで聴こえてきます。2楽章もとぼとぼとした感じが一貫して続きますが、やはり千変万化する響きに聴き入ります。

Hob.XVI:48 / Piano Sonata No.58 [C] (1787/9)
この曲も2楽章構成。ブレンデルの磨き抜かれた現代ピアノの音のイメージが染み付いた曲ですが、そのイメージを一瞬にしてぬぐい去るような雅な響き。かなりピアノによる演奏を意識したような演奏。ピアノそのままのような弾き方で、ピアノと全く異なる余韻を楽しめと言っているよう。クラヴィコードの響きに聴き入ります。この曲は曲想もあって素直な演奏に聴こえます。2楽章に入るとかなり速めのテンポで颯爽と吹き抜けるよう。前曲ではたどたどしかったような指の引っかかりが嘘のように指が良く回ってます。

Hob.XVI:20 / Piano Sonata No.33 [c] (1771)
2楽章の美しい調べが有名な曲。1曲目のダイナミックな演奏が嘘のようにしんみりと響くしとやかなクラヴィコードの音。この曲も短調の曲調に合わせた演奏スタイルでしょうか。期待の2楽章はおとぎ話のBGMのように沁みる響き。ピアノによるキラ星のような澄んだ美しさもいいですが、クラヴィコードの響きの余韻も悪くありません。3楽章は力強さと左手のアタックが戻って曲が締まります。

Hob.XVI:41 / Piano Sonata No.55 [B] (c.1783)
明るくダイナミックな演奏。冒頭から左手のアタック炸裂。1曲目同様音階部分とフレーズの切れ目の速度の変化が聴き所。終始切れのいい演奏。

Hob.XVI:42 / Piano Sonata No.56 [D] (c.1783)
どちらかというと3曲目のXVI:48に近い、ピアノの響きをトレースしたような演奏。速めのテンポで自然な余韻の美しさを上手く表現した演奏。

マーシャ・ハジマーコスのソナタ集はクラヴィコードという楽器での演奏の認識を改めるべきと感じた演奏。もとからダイナミックな音は表現できないものと思い込んでいましたが、逆に楽器の限界を感じさせることで、ダイナミックさを表現し、結果としては十分ダイナミックにも聴こえます。独特の音色と余韻は懐古趣味ということではなく、純粋に複雑かつデリケートな印象を生み、曲に新たな表情を与えます。曲によって演奏スタイルを変化させ、曲の聴き所のツボを見事にとらえています。聴き方によっては地味な演奏という評価もあるかと思いますが、私はこのアルバム、実に興味深く聴きました。従って評価は全曲[+++++]とします。

(2013年1月27日追記)
デレク・アドラムの演奏を聴き、全曲[++++]へ評価を修正しました。

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【新着】グリュミオー三重奏団のピアノソナタ編曲集

今日は珍盤。久しぶりに府中の山野楽器の店頭で手に入れた国内盤。アルテュール・グリュミオーの芸術と題されたシリーズの第2巻。最近最発売されたシリーズです。

GrumiauxTrio.jpg
HMV ONLINEicon / amazon

グリュミオー三重奏団(Grumiaux Trio)の演奏でハイドンのピアノソナタ3曲(Hob.XVI:40、XVI:41、XVI:42)をフランツ・アントン・ホフマイスター(Franz Anton Hoffmeister)が弦楽三重奏のために編曲したとされる曲とベートーヴェンの弦楽三重奏曲1番Op.3の4曲を収めたアルバム。ハイドンの収録は1969年2月、収録場所は記載がありません。レーベルはDECCAマークの国内盤。グリュミオーということで旧PHILIPS盤ではないでしょうか。

アルテュール・グリュミオー(Arthur Grumiaux)は良くご存知でしょう。以前にヴァイオリン協奏曲の記事で取りあげています。

2011/02/20 : ハイドン–協奏曲 : アルテュール・グリュミオーのヴァイオリン協奏曲

演奏者の情報はリンク先をご覧ください。もちろん、私の刷り込みは先の記事でもふれているようにハスキルとのモーツァルトのヴァイオリンソナタ集。グリュミオーのヴァイオリンの図太い美音とこちらも灰汁の抜けきったハスキルのピアノはもはや神憑ったような緻密さで、モーツァルトの素晴らしいメロディーを演奏していきます。図太い美音はグリュミオーならではの圧倒的な存在感を残しました。

今日取り上げるピアノソナタ3曲はもともと1783年頃の作曲で翌1784年にマリー・エステルハージ公爵夫人に献呈され出版されたもの。これが1788年に出版を盛んにしていたホフマイスターからヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽三重奏として出版されたもの。編曲はホフマイスターとする説もあるが、よくわからないとのこと。3曲ともピアノソナタとしては良く聴くものですが、この弦楽三重奏曲版もなかなか侮れない出来。まるで最初から弦楽三重奏曲のために書かれたような素晴らしい演奏です。

グリュミオー三重奏団のメンバーは下記の通り。

ヴァイオリン:アルテュール・グリュミオー(Arthur Grumiaux)
ヴィオラ:ジョルジュ・ヤンツェル(Georges Janzer)
チェロ:エヴァ・ツァコ(Eva Czako)

Hob.XVI:40 / Piano Sonata No.54 [G] (c.1783)
驚くのが録音の鮮明さ。1969年の録音としては素晴らしいもの。グリュミオーの美音がいきなり炸裂です。張りのある素晴らしいヴァイオリンの音色に圧倒されます。明るく少し郷愁を感じさせる聴き慣れたピアノソナタのメロディーが、素晴らしいテンションで弾かれます。リズムとかキレとかではなく、耳に飛び込んでくる素晴らしい緊張感。ヴィオラとチェロはあまりのヴァイオリンのテンションにやはり伴奏に回らざるを得ないでしょう。耳を突き抜けて心に刺さる音楽。小細工のない正面突破の演奏の迫力は素晴らしいものがあります。3人のアンサンブルは完璧。今日取り上げる3曲はすべて速いテンポの2楽章構成。2楽章は鮮明かつ素晴らしいキレの演奏。速めのテンポですが、その彫りの深さは切れ味の良い斧でザクザク丸太を刻むような趣。ただ切れ味鋭いだけではありません。ちょっとツボにはまりました。1曲目からもの凄い迫力に圧倒されっぱなし。

Hob.XVI:41 / Piano Sonata No.55 [B] (c.1783)
2曲目もテンションは衰えず、蒸気機関車が爆音を轟かせて走り去るところを眼前に観るよう。目の前で本当にヴァイオリンを弾いているようなリアリティ。これほどの強く美しい音色のヴァイオリンは知りません。全音域ハイテンション。うっすらと自動車の走るような暗騒音が聴こえるのが、不気味な迫力を増しています。この曲は曲想が穏やかで、休符を長めにとった印象的な演奏なんですが、それでもヴァイオリンの圧倒的な存在感は微塵もゆらがないのが凄いところ。アンプのヴォリュームを少し揚げて、美爆音に身を委ねる快感。良く聴くとヴィオラとチェロも少しざらつくような迫力ある音色でグリュミオーと音色が良く合っています。2楽章に入って少し流すような雰囲気も加わりますが、手加減はなし。

Hob.XVI:42 / Piano Sonata No.56 [D] (c.1783)
原曲は非常に美しいメロディーで好きな曲。編曲ものにありがちな不自然さは一切なく、これが原曲といわれても疑問はまったくありません。ホフマイスターの編曲だとしたら、相当な腕前と言わざるを得ないでしょう。もちろんグリュミオーの美爆音による素晴らしい演奏が合ってそう聴こえているのだと思います。弦楽三重奏の演奏を聴きながら脳内でピアノの響きが鳴り響きます。脳の老化防止に絶妙な効果がありそう。この曲ではチェロのエヴァ・ツァコの素晴らしい音色も堪能できます。脇も手堅いですね。
2楽章の速いパッセージもドンピシャのリズムとアンサンブルで完璧な演奏。痺れます。弦楽器の浸透力にしびれる演奏。

グリュミオーの美音が聴けるだろうというような軽い期待で聴いたこのアルバムですが、あまりのテンションの高さと突き抜けるような迫力に圧倒されっぱなしでした。正直弦楽四重奏曲の最高の演奏よりも、弦楽器の音色の魅力がダイレクトに味わえる素晴らしい演奏。人類の至宝レベルの演奏です。ハイドンのオリジナルの作品ではない可能性が高いですが、編曲も見事故ハイドンの作品と同等以上に緊密かつ機知に富んだ曲と言える出来。通りがかりに手に取り偶然みつけたアルバムですが、この素晴らしさは圧倒的でした。評価はもちろん全曲[+++++]とします。

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絶品、ブレンデルのピアノソナタ

今日から9月。初秋というには暑すぎますが、気分だけでも芸術の秋にするため、本格派の演奏を。ブレンデルのピアノによるピアノソナタ集を。

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このアルバムは私がハイドンのピアノソナタの魅力にハマるきっかけとなったアルバム。ブレンデルはスタジオ録音でこれ以外に3枚、都合4枚の録音を残していますが、どれも非常にいい演奏。ただし、私にとって他の3枚と比べて、このアルバムが一番のお気に入り。録音はロンドンのヘンリーウッドホールで1984年3月4日~10日のもの。

他の3枚に比べ、録音が明らかに良く、空間にピアノが浮かぶような見事な音響。そしてブレンデルのピアノの磨き抜かれた響きの美しさが際立ってます。鍵盤とペダルからこれだけ多彩な響きを生み出せるということだけで驚愕の演奏。
普段は先入観を避けるため、聴く前に雑誌やネットの情報を見ないようにしているんですが、聴き慣れたこのアルバムを紹介するために現役盤のHMV ONLINEの情報をみたところ、ドンピシャなキャッチコピーが。「巨匠ブレンデルの絶頂期を記録した究極のハイドン」とはまさにこの演奏のことでしょう。

1曲目はXVI:34。アルバムの出だしに相応しい曲。1楽章は左手の探るような音階から始まり右手の特徴的なきらめくようなメロディーラインが美しい曲。2楽章もひとつひとつの音の宝石のような粒立ちが見事。つぶやくような表情で表現の深さを際立たせます。3楽章は軽やかさが加わりロンド風の曲想をまとめます。

2曲目のXVI:32も1曲目とにた曲想。左手のアクセントにたいして右手のメロディーを乗せていく感じの曲。右手の一音一音のきらめきが見事の一言。

3曲目のXVI:42は右手のきらめきが絶頂に! なんという響き、なんという余韻。ハイドンのピアノソナタの至福の瞬間が満ちあふれてます。

4曲目はファンタジア。これまでの曲とは曲想が変わり、速いパッセージの魅力を堪能。

そして最後に私の最も好きな小品、XVII:9のアダージョ。アルバムの最後におくのに絶好の作品。5分ちょっとの小品で、ハイドンのピアノ曲のなかでは録音も多くないんですが、これは名曲。自分の葬式で流してほしいくらいの音楽の結晶のような作品。もちろん、ブレンデルの演奏が最高です。

評価はファンタジアが[++++]、それ以外が[+++++]としました。

フィリップスのアルバムはレーベルのデッカへの統合で、当初のリリースのものはほぼ廃盤。現行盤は4枚組で廉価になってリリースされてます。

BrendelSet.jpg
HMV ONLINEicon

今晩は仕事のからみで都市対抗野球の応援に東京ドームへ。七十七銀行対NTT東日本。仕事の絡みはもちろん、仙台在住経験と駐在時のメインバンク、そして家の目の前に支店があったなど、数々のよしみで七十七銀行を全力で応援しました。

最初は打ち込まれるかと思いましたがピッチャーの小林が力投。守備も鉄壁の守りでなんと10回まで1-1の同点。都市対抗野球の特別ルール「タイブレーク」で11回から1アウト満塁から始まるという展開。最後は後攻のNTT東日本に外野フライを打たれ、タッチアップでのタッチの差でサヨナラ負け。
負けたものの応援のし甲斐がありました。久々の野球観戦でしたが、非常に充実した試合内容で大満足。七十七銀行の皆様、心から楽しませていただきありがとうございました。

球場ではもちろんビール、銘柄はもちろんサントリーのプレミアムモルツ。エビスの売り子さんが幅を利かせる中、探してサントリーを注文。野球を観ながらアロマホップののどごしを堪能。府中工場製のプレミアムモルツに拘ってます。

そうです、私は義理堅いんですね(笑)

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グールド最晩年の輝き

今日はグールドのハイドン。

Gould.jpg
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グールドといえばバッハ。バッハと言えばグールドです。
多くのバッハの録音を残したグールドですが、ハイドン後期のソナタも6曲録音してます。しかも死の迫る80年、81年の録音です。グールド特有のカチカチした乾いた感じのピアノで、うなり声を伴った録音。音は十分いい録音です(グールドは82年没)。

グールドのハイドンは、もはやハイドンな感じがしません。ハイドンの音符を解体してグールド流に再構築した壮大な構造物で、現代音楽のような存在感。ダイナミックな部分、トップスピードで飛ばす部分、止まりそうな超低速な部分が頻繁にギアチェンジして、ものすごいインパクトを持った演奏になってます。

ハイドンの楽譜からここまで突き抜けた解釈はグールド以外には出来ないでしょう。
ハイドンのソナタを初めて聴く人は絶対に手を出してはいけません。そのあと聴くグールド以外のすべての演奏がインパクト不足にきこえてしまいます。
私はこのアルバムは非常に気に入ってますので、高く評価してますが、間違いなくマニア向けのアルバムでしょう。グールドのコアなファンか、ハイドンを聞き込んだマニアか、恐いもの見たさでアルバムを買える人向けといったところでしょう。

あなたはだんだん聴きたくなってきた、、、(笑)

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珍盤! アコーディオンソナタ

今日はちょっと変わったものを。

Dimetrik.jpg
HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

アコーディオンソナタではなく、アコーディオン向けに編曲し、アコーディオンで弾いたハイドンのピアノソナタ集です。もちろんメロディーラインはピアノソナタで親しんだものですが、アコーディオン独特な寂しげな音色が妙にマッチしていて、アコーディオン向けに書かれたソナタのような完成度。

ただ、このCD、珍盤としたのは激しい誤りがあるからです。曲番号と曲名が明らかに違ってます。
裏面によるとトラック1はXVI:42から始まるとありますが、実際のトラック1はXVI:29の一楽章になってます。以後正しくは、XVI:33、XVI:28、XVI:42の順でトラックが進みます。ここまで曲順があからさまに間違っているのははじめてです。これは輸入盤ですが、HMV ONLINEで購入したもので、先のリンク先の日本語紹介もライナーノーツ通りに間違っているのはともかく、この誤りがこのCDのリリース時にチェックされてないことがちょっと驚きです。
録音を集めてリストを作り始めてから、ライナーノーツの曲名、調性、演奏者などの記述には時たま誤植があることは気づいてました(以外と少なくないんです)がここまでのものは正直初めてです。もしかしたら私が気づいてないだけで、まだまだあるんでしょうかね。

切手の世界だと、このような誤植ものはプレミアがついたりして、コレクション価値が上がったりするようですが、CDではどうでしょう。今売ってるものが修正され、誤植が非常に貴重なもので、盤自体の価値が非常に高いなんてことがなければ、ただの誤植盤として何の価値も生じないような気がします。

肝心の演奏はわりと気に入りましたので、あまり気にしないこととします。(笑)

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プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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Joseph Haydn Discography at H. R. A.
所有盤をジャンル別にリスト化しています。基本的に録音年順とし、録音年不明のものは末尾に記載。演奏者名はジャケットなどの表記に合わせています。

2017年7月のデータ(2017年7月31日)
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