エーリッヒ・ペンツェル/コレギウム・アウレウムのホルン協奏曲(ハイドン)

久々の協奏曲のアルバム。最近オークションで手に入れたもの。

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エーリッヒ・ペンツェル(Erich Penzel)のホルン、コレギウム・アウレウム(Collegium Aureum)の演奏で、ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:3)と、以前はハイドンの作と見做されていた時期もあった、レオポルド・ホフマンのフルート協奏曲の2曲を収めたLP。収録はPマークが1966年との記載。シュツットガルト近郊にあるキルヒハイム(Kirchheim)にあるキルヒハイム城でのセッション録音。レーベルはdeutsche harmonia mundi。

エーリッヒ・ペンツェルは1930年、ライプツィヒに生まれたホルン奏者。ウィルヘルム・クリューガー(Wilhelm Krüger)とアルビン・フレーゼ(Albin Frehse)にホルンを師事し、1949年から1961年まで地元ゲヴァントハウス管のソロホルン奏者、1961年から1972年までケルンの西ドイツ放送交響楽団のホルン奏者を務めた人。また、バイロイト祝祭管のメンバーでもありました。教職ではデルモルト音楽院、ケルン音楽大学、マーストリヒト音楽大学などの教授を歴任し、多くのホルン奏者を育てました。

手元にペンツェルがホルンを吹くアルバムは数枚ありますが、いずれもハイドンの真作ではない曲の演奏。当ブログでも一度、2つのホルンのための協奏曲の演奏を取り上げています。

2011/10/05 : ハイドン–交響曲 : ヘルムート・ミュラー=ブリュール/ケルン室内管弦楽団の交響曲72番等

ということで、ようやく手に入れたハイドンのホルン協奏曲の演奏。名演奏の多い曲ですが、この演奏も負けず劣らず素晴らしいものでした。

Hob.VIId:3 Concerto per il corno [D] (1762)
絶妙のコンディションのLPから湧き出るしなやかなオケの響き。極めてキレの良いリズムで軽快な序奏が転がるように響き渡ります。ペンツェルのホルンはびっくりするほど柔らかく深い音色。オケのリズムのキレに劣らず素晴らしいリズム感で朗々とホルンを吹いていきます。音階の安定感、ハイドン特有の低音の響きの安定感も万全。コレギウム・アウレウムの素晴らしい伴奏に乗って、軽々とホルンを鳴らしていきます。ペンツェルの素晴らしいテクニックに惚れ惚れ。1楽章のカデンツァは音程のジャンプを多用したシンプルなものですが、微塵の揺らぎもない完璧な演奏で締めくくります。
聴きどころのアダージョは、ここでも伴奏のコレギウム・アウレウムのしっとりと濡れているような柔らかなオーケストラの響きだけで昇天しそう。そこにペンツェルの柔らかなホルンが加わってこの世のものとは思えない幸福感に包まれます。そして音程が下がっていくところのホルンの響きは実に自然。これほど美しいホルンの音色は聴いたことがないほど。極上のオケと極上のホルンの織りなす素晴らしい響きに酔いしれます。ハイドンの書いた美しいメロディーが染み渡ります。2楽章のカデンツァもテクニックではなく、美しい響きを楽しませるシンプルなもの。
予想通り落ち着いたフィナーレ。噛みしめるようにじっくりとしたリズムで入るオケに、ここでもペンツェルはさらりと軽やかにホルンの響きを乗せていきます。聴き進むうちにオケが音階をデフォルメする聴きどころを設けてハッとさせられます。実に自然な戯れにほくそ笑みます。最後のカデンツァは乱高下する音階を通してホルンの響きの魅力をじっくりと表現。いやいや素晴らしい演奏にノックアウトです。

ホルン奏者に詳しい訳ではありませんが、エーリッヒ・ペンツェルという人の印象はこのアルバムでしっかりと刻み込まれました。ホルンという楽器は演奏が難しいのはご存知の通りですが、このアルバムでのペンツェルの演奏は神々しささえ感じるほど見事なもの。テクニックは素晴らしいのでしょうが、アクロバティックな印象は皆無で、実に自然で美しい音色を自在に繰り出してきます。ジャケット裏面にはペンツェルがホルンを吹いている写真が掲載されていますが、優に60cmはありそうな円に巻かれたナチュラルホルンを吹く姿。このアルバムの演奏がこのナチュラルホルンだったとしたら超絶的なテクニックなのでしょう。

ふと出会ったアルバムでしたが、またまた宝物を見つけたレベルの名演でした。評価はもちろん[+++++]とします。

B面のハンス=マルティン・リンデのソロによるフルート協奏曲も演奏は絶品です。

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tag : ホルン協奏曲 フルート協奏曲 古楽器 LP

【新着】イル・ポモ・ドーロの協奏曲集-1(ハイドン)

最近リリーズされたばかりのアルバム。

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リッカルド・ミナーシ(Riccardo Minasi)とマクシム・エメリャニチェフ(Maxim Emelyanychev)の指揮するイル・ポモ・ドーロ(Il Pomo D'Oro)によるハイドンの協奏曲などを収めた2枚組のアルバム。収録曲によって指揮者と演奏者がいろいろなので、曲目は下記のレビューをご参照ください。収録は2014年2月7日から26日まで、イタリアヴェネト州ヴィツェンツァ県のロニーゴ(Lonigo)という街のヴィラ・サン・フェルモ(Villa San Fermo)でのセッション録音。

オケのイル・ポモ・ドーロは2012年に設立された若手中心の古楽器オーケストラ。活動はオペラが中心のようです。オケの名前は17世紀に活躍したイタリアのオペラ作曲家アントニオ・チェスティ(Antonio Cesti)のオペラ「黄金のリンゴ(Il Pomo D'Olo)」にちなんだものとのこと。

il pomo d'oro

オケのウェブサイトの写真を見ると本当に若いメンバーばかり。このアルバムは2枚組のCDですが、CD1がヴァイオリンソロも担当するリッカルド・ミナーシの指揮、CD2はハープシコードソロを担当するマクシム・エメリャニチェフの指揮と担当を分けています。ウェブサイトのオーケストラの略歴を見てみると、なんと2016年の1月までの首席指揮者がリッカルド・ミナーシで、新たな首席指揮者がマクシム・エメリャニチェフになるとのこと。このアルバムの録音は2014年ですが、この指揮者の円満な交代を象徴するように、交代の時期を狙ってアルバムを準備してリリースしてきたものと思われます。

リッカルド・ミナーシは1978年ローマ生まれのヴァイオリン奏者、指揮者。これまで、ジョルディ・サヴァール率いるル・コンセール・デ・ナシオン、アッカデミア・ビザンティーナ、コンチェルト・イタリアーノ、イル・ジャルディーノ・アルモニコなどのコンサートマスターを務めてきた実力派。また指揮者としてもリヨン国立歌劇場管弦楽団と合唱団、チューリッヒ室内管など多くのオケを振った経験がありますが、イル・ポモ・ドーロは設立された2012年から2015年まで首席指揮者を務めました。教育者としてもパレルモのベリーニ音楽院やニューヨークのジュリアード音楽院、ヘルシンキのシベリウス音楽院などでマスタークラスなどを開いています。

ハープシコードを弾くマクシム・エメリャニチェフは1988年ロシアのジェルジンスク生まれの鍵盤楽器奏者、指揮者。まだ若いですがロシア国内の多くのコンクールでの優勝経験があり、またロシアではかなりの数のオーケストラの指揮経験があるようです。最近話題のクルレンツィス指揮ムジカ・エテルナの「フィガロの結婚」で通奏低音フォルテピアノを担当しています。

では、CD1から。指揮はリッカルド・ミナーシ。

Hob.VIIa:4 Violin Concerto [G] (c.1765/70)
まずは、ミナーシ自身がヴァイオリンを弾くヴァイオリン協奏曲。若々しく溌剌とした序奏。古楽器オケですが表現はダイナミックでどちらかというと楽天的な響きが特徴。すぐにミナーシのヴァイオリンソロが入りますが、弾き振りだけにオケとまったく同じスタイルでの演奏。演奏は自由闊達なもので、かなり自在なボウイングで適度な節度をもちながらも随所にアドリブを利かせます。型にはまった音楽とは正反対に、創意を凝らします。録音は鮮明なんですが、ちょっとマイクセッティングが独特なのか、ソロの響きに濁りというかキリリと定位しないきらいがあります。カデンツァも即興性が溢れ出す感じ。なかなか面白い。
アダージョも実に新鮮。ミナーシのヴァイオリンはさすがに実力者だけあって、音色の美しさは格別。しかもしなやかに躍動しながら、音楽が豊かに膨らみます。リズムの角が滑らかに削られ、木質系のしなやかな響きとおおらかな盛り上がり。そしてふと気づくとミナーシの美音の余韻が消え入る美しさに気づきます。弱音のデリケートさ、音量のしなやかなコントロールにうっとり。
フィナーレは古楽器の豊かな響きが速いテンポで引き締められ、豊かな疾走感に溢れた演奏。録音会場に響きわたる強音の余韻と千変万化する響きに打たれます。いやいや、これは新時代の古楽器演奏。音楽が実に楽しく響きます。

Hob.VIId:3 Concerto per il corno [D] (1762)
続いてホルン協奏曲。ホルンのソロはヨハンネス・ヒンターホルツァー(Johannes Hinterholzer)。ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス、ウィーン・アカデミー、ルーヴル宮音楽隊のホルンを務める人とのこと。オケは全曲同様、弾むリズムで楽天的かつ自在さに富んだ序奏を聴かせます。ヒンターホルツァーのホルンはあえてソロを浮き彫りにするというより、オケの1パートのような素朴な演奏。朗々という感じではなく、雅な音色を活かしてキレ良く聴かせるホルン。テクニックは確かで音が外れるような危うさはありません。実に楽しげなソロ。小気味良いテンポが古楽器ならでは。ホルンのカデンツァは古楽器のホルンから実に多彩な響きを聴かせ、テクニックも万全。
聴かせどころのアダージョは、素朴な古楽器の音色の魅力がしっかり伝わります。ホルンの音程が下がるところの響きのなんとスリリングなこと! 磨き抜かれた演奏とは真逆で、楽器それぞれの音色の微妙な響きの綾と、奏者それぞれの響きの違いを楽しめと言っているよう。これまで聴いた古楽器による演奏とはちょっと聴かせる角度が違います。結果的に実に豊かな音楽が流れます。再びホルンの音程が下がるところでオケの響きの中にホルンが吸い込まれていくような独特の雰囲気。ゾクゾクします。そしてカデンツァでは逆にオケの響きの中からホルンがすっと響いてくる面白さ。響きの変化に耳が集中。
そしてフィナーレもこのホルンとオケの響きの変化に引き込まれつづけます。一貫したリズムで落ち着いてテンポ刻みますが、ソロとオケが完全に一体化してめくるめく響きを繰り出してきます。これほど面白いホルン協奏曲は久しぶり。

Hob.XVIII:4 Concerto per il clavicembalo(l'fortepiano) [G] (c.1770)
そして、指揮はミナーシ、ハープシコードソロは次期指揮者のエメリャニチェフの組み合わせ。この曲オケの刻むのリズムの面白さが聴きどころ。この曲、手元の所有盤を確認したところ、ピアノかフォルテピアノで弾かれるのが普通で、ハープシコードで弾いているのはコープマン盤ぐらい。ソロが聴き劣りするかと思いきや、まったくそうは感じさせません。エメリャニチェフはハープシコードの繊細な音色を活かしながら、しなやかに響きを変化させ、楽器の音量の限界などを感じさせず、逆に繊細な響きの魅力で聴かせてしまいます。エメリャニチェフはハープシコードのリズムも自在にコントロールして、表現密度でオケに負けません。オケの方も静かなハープシコード相手ということで、若干音量を控えながらも、起伏に富んだダイナミックなサポート。
アダージョは草書体のような筆使いのオケのん伴奏。エメリャニチェフのソロは1楽章以上に実に表現力豊か。しっとりと弾かれる美しいメロディーに静かに聴き入ります。ハープシコードのソロがここまで心に響くとは思いませんでした。
一転してキレのいいフィナーレ。オケに溶け込むように繊細な音色のハープシコードが鮮やかなタッチで飛び回ります。オケとの音色差が大きいのでしっかり分離して聴こえます。もちろん力感は完全にオケ優先ですが、音域のせいか浮かびあがるのはハープシコード。この響きの面白さこそ、ピアノやフォルテピアノでは出せない面白さでしょう。そして最後のカデンツァも素晴らしく鮮やかなハープシコードの音階の嵐に惚れ惚れ。迎えに来たオケとの掛け合いも見事に決まってフィニッシュ。いやいやこの曲の新たな魅力を発見したような新鮮な気持ちになりました。

変わってCD2。今度はハープシコードを弾くマクシム・エメリャニチェフが指揮をとりますが、記事が長くなってきたので、久々に記事を分けて次の記事とすることにしましょう。

ということでCD1の3曲の演奏は全曲[+++++]とします。続きをお楽しみに!

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tag : ヴァイオリン協奏曲 ホルン協奏曲 ピアノ協奏曲XVIII:4 古楽器

ペーター・アルノルトのホルン協奏曲(ハイドン)

10月最初の記事は協奏曲。

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ペーター・アルノルト(Peter Arnold)のホルン、エルンスト・ウィダム(Ernst Wedam)指揮のボフスラフ・マルティヌー・フィルハーモニー(Bohuslav Martinů Philharmonie, Zlin)の演奏で、ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:3)、伝ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:4)、カール・シュターミツのホルン協奏曲、ミヒャエル・ハイドンのホルン協奏曲の4曲を収めたアルバム。収録は1992年1月19日から24日、チェコのズーリン(Zlin)のDům Umeníというコンサートホールでのセッション録音。レーベルはDEUTSCHE SCHALPLATTEN。

このアルバムもホルン好きな湖国JHさんから貸していただいているもの。アルバムの存在も奏者も未知のものゆえ、CDプレイヤーにかけ、最初の音が響くまでの緊張感がたまりません。

奏者のペーター・アルノルトは1952年、ルクセンブルク国境に近いドイツのトリール(Trier)という街の生まれ。バーデン=バーデン、ハイデルベルクで父、カール・アルノルトに学び、エッセンではホルンの巨匠、ヘルマン・バウマンに師事します。多くのホルンコンクールで優勝し、1974年にエッセンフィル、1976年にはSWF放送響の首席ホルン奏者に抜擢され、以後は室内楽やソリストとして国際的に活躍したとのことです。

ボフスラフ・マルティヌー・フィルハーモニーは1946年設立と歴史あるオケ。ヨーロッパでは知られた存在のようですが、録音が少ないせいか知名度はイマイチ。ただチェコのオケということで、それなりに良い響きが期待できそう。指揮のエルンスト・ウィダムについてはあまり情報がありませんし、録音もこのアルバム以外に目立つ録音もなさそうな人。

マイナー盤の香りが立ち昇って、目にしみる感じですが、このようなアルバムに良い演奏が多いという経験的な推論がジャストミート。このアルバム、なかなかの出来です。

Hob.VIId:3 Concerto per il corno [D] (1762)
年代なりの燻らせたような響きは感じるものの、冒頭の序奏から実にしっとりとオケが入ります。オケはかなりレガートを効かせて流れの良い演奏。音楽が躍動する見事な入り。アルノルトのホルンは最初は少し奥に定位して、控えめですが、ホルンの音色は実にしなやか。磨き抜かれて角がとれたまろやかな音色。録音は実に自然でオープンリールのマスターテープのような安定感。力みもなく、自然なテクスチャーで演奏が続きます。1楽章は力の抜け具合が尋常ではありません。どうしたらこれほど素朴に音楽が奏でられるのでしょうか。カデンツァではアルプスに響きわたるようなゆったり壮大なホルンのソロ。ホルンという楽器に宿る魂が自ら歌っているような超自然なホルン。ソロも指揮も、オケも私欲ゼロの素朴な音楽にゆったり浸かります。
聴きどころの2楽章。ゆったりしたテンポというか気配というか、癒しに満ちた時間が流れます。これほどしみるアダージョは久しぶり。オケの序奏だけで昇天しそうな安らぎ。ゆったりとホルンが入るとさらに癒しが深くなります。すぐに音程が下がりますが、これほどしっとりと鳴らすホルンは初めて。もはや協奏曲というソロとオケの緊張感は消え去り、ひたすら安らぎだけを紡いでいこうとしているよう。溶けてバターになっちゃいそうなほどのとろけ具合。ホルンの抑えた低音が心に滲みまくります。オケの伴奏がかなりの起伏で大波を送り、それにホルンが揺られるような心地良さ。この楽章のカデンツァはもはやホルンの魂そのもののような凝縮感。
ゆったりした気配を引き継いでフィナーレに入りますが、オケのしなやかさは変わらす、ホルンを綿で包むような優しいサポート。それにそっと寄り添うアルノルトのホルン。とんがったところは皆無。そしてオケに合わせて朗々と歌うホルンの魅力を垣間見せながら、ゆったりと音楽をつくっていく才能を持っています。最後のカデンツァで朗々と響きわたるホルンの音色を聴かせて終了。いやいや、これは絶品ですね。

Hob.VIId:4 Concerto per il corno [D] (1781) by Michael Haydn?
現在ではハイドンの作品ではないであろうと思われている曲ですが、録音は少なくありません。表情を抑えながらもホルンの魅力ある音色で吹き続けるアルノルトの妙技に惚れ惚れとします。オケも前曲と変わらず好サポート。どちらかと言うと雄弁なオケに、ゆったりとしたホルンが寄り添っている感じ。難しそうな音程のジャンプをそれなりに難しそうに演奏するあたりが、アルノルトの巧さと見ました。自然なカデンツァがここでも好印象。ホルンの語り口の巧さが光ります。
短調のリリカルなメロディーが印象的な2楽章、入りからオケが鳴きまくりです。ホルンは逆にかなり表現を抑えて淡々、朗々、ゆったりと音楽を紡いでいきます。抑えた表現から情感が滲み出る名演。ソロもオケもしっとりと濡れたようなしなやかさがあり、それが音楽を静かに生き生きと進めさせます。
フィナーレも抜群の安定感。ここまで、テンポは揺らさず、しっとりと控えめな表情は変えず、一貫した演奏。それなのに楽章間の対比が単調だと感じさせることは皆無、音楽は弾みながら静かに躍動します。これはなかなかできることではありません。ホルンもオケも見事すぎる素晴らしさ。最後のカデンツァも自然さを保ちながらのホルンの妙技に痺れました。完璧。

この後のシュターミツ、ミヒャエル・ハイドンの協奏曲も見事。特にシュターミツのホルン協奏曲がこれほど面白い曲だと初めて知りました。

未知のホルン奏者、ペーター・アルノルト。ホルンはテクニックではなく、音色をコントロールしながら、どう響かせ、どう歌わせるかだとでも言いたげな素晴らしい演奏。デニス・ブレインの図太い直裁なホルン、師であるヘルマン・バウマンのきっちりとコントロールされたホルンとも異なるしなやかな演奏ですが、説得力はブレイン、バウマン以上に感じます。伴奏のエルンスト・ウィダムとボフスラフ・マルティヌー・フィルハーモニーも、無名ながら、実に味わい深い演奏でソロを支えています。このアルバム、これまでに聴いたホルン協奏曲のベスト盤だと思います。チェロ協奏曲における、エアリング・ブロンダル・ベンクトソン盤のような存在。しなやかな癒しに満ちた名盤です。評価は両曲とも[+++++]とします。湖国JHさん、これは見事ですね!

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【新着】驚愕! フェリックス・クリーサーのホルン協奏曲(ハイドン)

新着アルバムが続きます。BERLIN Classics、東西ドイツ統合後もなかなかいいアルバムを出し続けています。

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フェリックス・クリーサー(Felix Klieser)のホルン、ルーベン・ガザリアン(Ruben Gazarian)指揮のハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団(Württembergisches Kammerorchester Heilbronn)の演奏で、ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:3)、伝ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:4)、ミヒャエル・ハイドンのホルン協奏曲、モーツァルトのホルン協奏曲(KV 370b/371)の4曲を収めたアルバム。収録は、2014年11月24日から26日、2015年1月26日、シュツットガルト北方のハイルブロン郊外のオフェナウ(Offenau)にある製塩文化フォーラム(Kulturforum Saline)でのセッション録音。レーベルは旧東独の雄、BERLIN Classics。

一見して若いホルン奏者のフェリックス・クリーサー。まずは聴いてみるかとCDプレイヤーにかけてみると、非常に滑らかなホルンが心地よい素晴らしい演奏。それではブログに取り上げようかと思い立って、奏者のことを調べ始めてビックリ! なんとフェリっクス・クリーサー、生まれつき両腕がない人というではありませんか! あらためてアルバムをしげしげと見てみると、クリーザーがホルンを吹いている写真が何枚か載せられていますが、よく見るとホルンのバルブを操作しているのは足の指ではありませんか。器具でホルンを支えているので椅子に腰掛けてホルンを構える位置は普通の人とさして変わりません。ただしよく見ると左足をホルンのバルブの位置まで振り上げた足で操作しています。このあたりのことは映像で見ていただくのが一番。

話題の動画:両腕のないホルン奏者 フェリックス・クリーザーの素晴らしい演奏【プロも驚き!】

脚を起用に使ってホルンを乗せる器具を組み立てるところから、実際にホルンを演奏するところまで、あまりに見事な脚さばきに驚きます。そして何より素晴らしいのがその音色の滑らかさ。普通の人でもホルンという楽器を滑らかに演奏するのは大変難しいことは当ブログの読者の方ならもとよりご存知のことでしょう。

調べてみるとフェリックス・クリーサーは1991年、ドイツのゲッチンゲン(Göttingen)生まれのホルン奏者。生まれつき両腕がありませんでしたが、4歳でホルンに興味を持ち、5歳からレッスンを受け始め、左足でバルブを操作することを習得します。またホルンからソフトで暗い音を手をかざさずに鳴らすことを習得します。その後ゲッチンゲン音楽学校、ハノーファー音楽演劇大学で学び、ベルリンフィルの首席ホルン奏者だっマルクス・マスクニッティ(Markus Maskuniitty)、ペーター・ダムらに師事。国立ユースオーケストラのホルン奏者となります。すでにBERLIN Classicsからアルバムをリリースしており、昨年秋にはエコークラシック賞を受賞するなど、すでに広く知られた存在のようです。

今日取り上げるアルバムですが、ことさら両腕のないホルン奏者とはアルバムをちょっと見ただけではわかりません。要はそうしたハンディはまったく関係なく勝負できる演奏ということです。

Hob.VIId:3 Concerto per il corno [D] (1762)
最新の録音の鮮明で自然な響きが心地よい序奏。ハープシコードの繊細な響きが加わりオケが典雅に響きます。ホルンはハンディを感じさせるどころかのびのびと朗らかな音色の魅力がいきなり噴出。実に滑らかな音色に引き込まれます。特に高音の柔らかい音色は秀逸。オケのキビキビとした表情とホルンのおおらかな音色のコントラストが絶妙。この曲独特のホルンの低音の持続音も難なくこなします。カデンツァに入るとホルンの妙技を披露。ホルンの膨らみのある優雅な音色を生かした素直なカデンツァ。1楽章からあまりに見事な演奏にアドレナリン噴出。
ホルンの音色の特色を生かしたアダージョ。出だしのオケもガザリアンのコントロールが行き届いて繊細な響きが絶妙。クリーサーのホルンは優雅そのもの。音程が下がるスリリングな部分も危なげなく低音に移ります。脚でホルンをコントロールしているのではなく、まさに心でコントロールしているような演奏。驚くのがこの楽章のカデンツァ。なんとゆったりとした美しい音色。普通はテクニックを見せつけるのですが、このカデンツァは無欲の美しさのようなものが宿る宝石のような輝き。
フィナーレのオケの序奏は変わらず典雅。いい意味で軽さが表現され、そよ風のような爽やかさがあります。そしてクリーサーのホルンもオケに乗ってなめらかに音階をこなしていきます。カデンツァは曲の締めくくりにふさわしい、ホルンの音程の幅広さと響きの余韻の美しさを存分に表現したもの。最後まで安定感抜群の演奏でこの曲の面白さをうまく演出した演奏でした。

Hob.VIId:4 Concerto per il corno [D] (1781) by Michael Haydn?
そして、今となってはハイドンの作ではないとみなされるホルン協奏曲2番。リズミカルに始まり、前曲よりもより曲を掌握しているように感じほど音程のジャンプやリズムがしっくりはまってます。おそらくこの曲の方が演奏が難しそうですが、クリーサーの(脚の)指づかいも一層なめらか。惚れ惚れするような音階のキレ。長大なカデンツァに自信が漲っています。あえてこの曲をアルバムに入れた理由がなんとなくわかります。
叙情的な曲調が印象的なアダージョではオケが程よく翳り、ホルンも程よく鳴きます。ハープシコードが妙に沁みる響き。さらりと翳りを表現するセンスもなかなかです。フィナーレは爽快な躍動感で一気に聴かせます。オケを含めてこの曲をさらりとまとめる手腕は見事の一言。

続くミヒャエル・ハイドンのホルン協奏曲、モーツァルトの珍しいKV 370b/371もゆったりとした見事な演奏で楽しめます。前者の朗々としたカデンツァ、絶品です。

このアルバム、両手のないホルン奏者の演奏という断りは一切不要。そんなことは一切関係なく、第一級の演奏として広く皆さんに聴いていただくべき名演奏です。音楽は虚心坦懐。作為のない純粋な奏者の心情がストレートに伝わってきます。音楽にはオリンピックとパラリンピックの違いはありません。身体能力に差こそあれ、心や感受性には差はありません。このフェリックス・クリーサーの見事な演奏を聴くと、私たちもまだまだ努力しなくてはいけないことがたくさんあると考えさせられます。もちろん2曲とも評価は[+++++]とします。

それにしてもこのアルバム、ジャケット写るクリーサーの控えめに微笑む姿に彼の姿勢が表れていていいですね。なんとなく応援したくなるアーティストです。

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エルヴェ・ジュランのホルン協奏曲など(ハイドン)

本日はホルンもの。

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ホルンのエルヴェ・ジュラン(Hervé Joulain)が様々な演奏家を招いて、ハイドンのホルン三重奏曲(Hob.IV:5)、ホルン協奏曲(VIId:2)ほか合わせて8曲を収めたアルバム。ホルン三重奏曲のヴァイオリンはジャン・ジャック・カントロフ(Jean-Jacques Kantorow)、チェロはロラン・ピドゥー(Roland Pidoux)、ホルン協奏曲はフィリップ・ヘレヴェッヘ(Philippe Herreweghe)指揮のフランス放送フィルハーモニー管弦楽団(Orchestre Philharmonique de Radio-France)の演奏。収録は1994年の3月から5月にかけて、パリのフランス放送103スタジオでのセッション録音。レーベルは仏ARION。

アルバムの企画はジュランが有名奏者を招いて様々なホルンの難曲を弾くというリサイタルのような仕立て。ハイドンの2曲の他はシニガリア、モーツァルト、リヒャルト・シュトラウス、ケックラン、フランツ・シュトラウス、グリエールのホルンが活躍する曲。

エルヴェ・ジュランは1966年ボルドーの北にあるサン=ロマン=レ=メル(Saint-Romans-lès-Melle)生まれのホルン奏者。1987年に20歳の若さでマルク・ヤノフスキ時代のフランス放送フィルの首席ホルン奏者に就任したとのことで早くから才能が開花。10年後にはシャルル・デュトワ時代のフランス国立管の首席ホルン奏者に、そしてその後マゼール率いる、イタリアパルマのトスカニーニフィルの首席奏者となっています。オーケストラでのみではなく、パリ・バスティーユ吹奏八重奏団のメンバーとして多数の録音があり、またソリスト、室内楽でも活躍しているとのことで、共演者はバーンスタイン、メータ、バレンボイム、ブーレーズ、マゼール、ジュリーニ、ムーティ、小澤征爾など一流どころが並んでいます。

私自身ホルン奏者に詳しいわけではありませんので、ジュランのアルバムを聴くのは初めてのこと。しかもハイドンのホルンの難曲、ホルン三重奏曲でカントロフ、ホルン協奏曲ではヘレヴェッヘとの共演ということで興味津々ですね。遅ればせながらこのアルバムも湖国JHさんに借りているものです。いつもながらマイナーではありますが、実に興味深い演奏を送り込んでこられます。

Hob.IV:5 Divertimento à tre [flat] (1767)
聴きなれたシンプルな曲。ジュランのホルンは軽快。バウマンのように磨きぬかれた正確な安定感という感じではなく、さらりと爽快な印象。リズム感は抜群で、音に力があります。音階のキレも素晴らしいですね。録音のバランスは自然なままなのでしょうが、ホルンの音量が勝る感じ。スタジオでの収録ですが適度に残響もあり、部屋に響く感じが程よく加わって、小ホールでの録音のような印象。カントロフのヴァイオリンは軽々としたタッチで、曲の軽さをよく表現しています。アンサンブルの制度は抜群。最後のカデンツァのような部分でホルンが法螺貝のごときテクニックで聴かせる音階のジャンプが見事。

Hob.VIId:3 / Concerto per il corno [D] (1762)
こちらも速めのテンポでの軽快な入り。ヘレヴェッヘは古楽器のイメージがありますがフランス放送フィルは現代楽器オケ。ヴィブラートは抑え気味で響きに透明感があります。ジュランのホルンは前曲そのまま軽快そのもの。変に緻密な感じがなく、適度に開放感があっていい感じ。オケも同じテイストで、楽天的な軽快さ。イキイキとした表情は流石ヘレヴェッヘ。こちらも録音はそこそこいいのですが、ホルンのソロとオケが一体となって聴こえ、協奏曲としてはもう少しオケを引いて録ったほうたソロが引き立ちますね。1楽章のカデンツァはジュランの自然ながらさりげない軽さとホルンの音色の存在感を感じさせる見事なもの。
聴きどころのアダージョ。ヘレヴェッヘはゆったりとしながらも、適度な規律を感じさせる流石のサポート。ジュランは爽やかさたもちながら、徐々に音程とテンポを落とし、ホルンの絶妙な音色を紡ぎ出していきます。ジャケットの姿通り爽やかなイケメンキャラを崩しません。何度聴いてもゾクゾクするホルンの低音の唸るような音色。ハイドンの楽器の音色の魅力を踏まえた音楽の素晴らしさに打たれるところ。カデンツァは短いながら深々としたホルンの音色の魅力を際立たせます。
フィナーレでもヘレヴェッヘは素晴らしい安定感でオケをコントロール。軽さと節度を保ちながらイキイキとした表情を作っていきます。ジュランは一貫して爽やか。フランス人らしい華やかさも持っているので実に上品な演奏。よく聴くと音階の切れ目のアクセントが効いているのでこの活気が感じられることがわかります。最後のカデンツァでのホルンの高音と低音のコントラストをうまくつけて聴かせています。実に爽やかな演奏でした。

フランスのホルン奏者エルヴェ・ジュランのホルンによるハイドンの名曲2曲。ジュランのホルンはやはりフランスらしい華やかな爽やかさを基調としたもので、ハイドンの名曲に独墺系の演奏とは異なる華やかな余韻が感じられる名演でした。共演するカントロフのヴァイオリンやヘレヴェッヘ/フランス放送フィルのサポートも万全。ジュランのこだわらない自然な妙技が楽しめるいいアルバムでした。ハイドンの2曲の評価は[+++++]とします。

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tag : ホルン三重奏曲 ホルン協奏曲

アラン・モリア/トゥールーズ室内管の管楽協奏曲集(ハイドン)

皆様、明けましておめでとうございます。

いつも通りの正月、御節にお酒にとのんびり過ごしております。東京は幸いいい天気に恵まれておりますが、日本海側などは豪雪に見舞われているとのこと。雪かきに忙しい正月の方もあるかもしれませんね。

さてさて、正月にのんびりとばかりはしていられませんので、そろそろレビューに入りたいと思います。今年最初の取り上げるのはこちら。

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アラン・モリア(Alain Moglia)指揮のトゥールーズ室内管弦楽団(Orchestre de Chambre National de Toulouse)の演奏でハイドンのトランペット協奏曲、ホルン協奏曲1番(Hob.VIId:3)、伝ハイドン作のホルン協奏曲(Hob.VIId:4)、ミヒャエル・ハイドン作のホルンとトロンボーンのための協奏曲の4曲を収めたアルバム。トランペットソロはティエリー・カンス(Thierry Caens)、ホルンソロはアンドレ・カザレ(André Cazalet)、トロンボーンソロはミシェル・ベッケ(Michel Becquet)。収録は1994年9月19日から21日、フランス南部のトゥールーズのカルメル会礼拝堂(Chapelle des Carmélites)でのセッション録音。レーベルは仏disques PIERRE VERANY。

正月早々どマイナーなアルバムですが、これがまた素晴らしい演奏。これだからやめられません。もちろん、このアルバムはホルンものをこよなく愛する湖国JHさんから貸していただいているもの。昨年から貸していただいておりまして年を越してしまいました。まことに申し訳ありません。

さて、奏者についてさらっておきましょう。このアルバム、解説はハイドンと曲についてのごく簡単なもののみで、奏者の情報などは名前のみでしたので、ネットでちょっと調べてみました。
指揮のアラン・モリアは1943年生まれで、パリ国立高等音楽院を卒業し、すぐにコロンヌ管弦楽団のコンサートマスターに就任します。その後もパリオペラ座管弦楽団、フランス室内管弦楽団などの奏者として活躍しますが、中でも気になるのが、ブーレーズ率いるアンサンブル・アンテルコンテンポランのメンバーだったこと。アンサンブル・アンテルコンテンポランは2013年のラ・フォル・ジュルネに来日した際にそのコンサートを生で聴きましたがカミソリのような切れ味の精緻な演奏に鳥肌がたったものです。

2013/05/05 : コンサートレポート : 【番外】ラ・フォル・ジュルネで衝撃のブーレーズライヴ

現代音楽の中でも特に演奏の難しいブーレーズの作品を完璧に演奏するアンサンブル・アンテルコンテンポランのメンバーであったということでもモグリアの手腕は素晴らしいものだったと想像できます。1977年から1991年まではバレンボイムに招かれパリ国立管弦楽団のコンサートマスターを務め、その後1992年から2002年まで、今日取り上げるアルバムのオケであるトゥールーズ室内管の音楽監督を務めました。教育者としてはパリ国立高等音楽院の弦楽器科主任教授を務め多くの弦楽器奏者を育てたそうです。こうした経歴のモグリアのコントロールするオケということで、弦の扱いの上手さが期待できるわけです。

トランペットのティエリー・カンスは1958年、フランスのディジョン生まれのトランペット奏者。彼のサイトがありましたので紹介しておきましょう。

Accueil | Thierry Caens

なんと、そこに日本語の経歴がありますのでリンクしておきましょう。

ティエリー・カンス トランペット奏者

モーリス・アンドレに師事したフランスのトランペット奏者ということですが、経歴で気になったのは映画「シラノ・ド・ベルジュラック」の音楽を担当したとのこと。昔BSの深夜枠でやっていてあまりに面白かったので通しで見ちゃった記憶があります。なんとなくご縁がある奏者ということでしょう。また、このアルバムでソロを担当しているホルンのアンドレ・カザレとトロンボーンのミッシェル・ベッケと3人でトリオを組んで演奏活動をしていたということで、このアルバム自体、気心の知れたメンバーでの演奏ということでしょう。
ホルンのアンドレ・カザレは1955年生まれのフランスのホルン奏者。カザレもアンサンブル・アンテルコンテンポランのメンバーだったということで、テクニックは折り紙つきでしょう。その後パリ管の首席ホルン奏者となっています。1985年からはパリ音楽院でホルンの教授とのこと。
ということで、このアルバムのソロはフランスの管楽器の一線級の奏者ということがわかりました。

Hob.VIIe:1 / Concerto per il clarino [E flat] (1796)
とろけるようなオケ。非常に滑らかなティエリー・カンスのトランペット。録音も自然で言うことなしです。オーソドックスなタイプの演奏ですが、オケもトランペットもフランス人奏者だからか、どこか華のある演奏です。無骨さはなく響きが隅々までコントロールされた演奏。特に高音の抜けるような華やかさはフランスのオケの管楽器に共通したものでしょう。オケの方もアラン・モリアによる流石のコントロール。自然ながらかなりアクセントをつけてメリハリのある伴奏。1楽章のカデンツァではまさにカンスの華麗なトランペットが炸裂。アドルフ・ハーセスほどの突き抜けた高音や、モーリス・アンドレほどの輝かしさほどではありませんが、非常に流麗、磨き抜かれたコントロールで華やかさを醸し出しています。
2楽章のアンダンテは伸び伸びとしたカンスのトランペットに聴き惚れます。ゆったりとした伴奏に乗って孤高のトランペットという感じ。そしてフィナーレはオケの伴奏が躍動感と精緻さが同居した素晴らしいもの。流石に隅々までコントロールが行き届いています。ブーレーズに比べれば音数は一桁以上違いそうですからコントロールは容易なのでしょう、盤石の安定感。なにげにクレッシェンドの冴えなども聴かせてオケのキレの良さを印象づけます。これはなかなかの名演。

Hob.VIId:3 / Concerto per il corno [D] (1762)
序奏から爽快感炸裂。モーツァルト以上に音階が転がり、実に軽快。ホルンのアンドレ・カザレも軽々とメロディーを吹いていきます。ホルンという楽器がまるで簡単にメロディーを描けると誤解しかねないほどの軽快さ。ドイツ系のホルン奏者とは音楽の造りが異なります。こちらも非常に華やか。先ほどのトランペット協奏曲では軽快ながら程よくダイナミックだったんですが、この曲ではあえてダイナミクスを抑えて、速めのテンポで軽快感を強調しているよう。オケとホルンの軽やかさの相乗効果で程よい陶酔感。時折鳴らされる低音も軽々とした印象が悪くありません。
聴きどころの2楽章は、軽やかさを残しながらも、オケがぐっと抑えてホルンを引き立てます。ホルンは磨き抜かれた金属のはなつ光沢感を帯びた、極めて滑らかな音色。まったく不安定なところは見せず、伸び伸びと美しいメロディーを奏でていきます。オケはあえて表情を抑えているので、ホルンの艶やかな音色が引き立ちます。まさに至福の境地。アンドレ・カザレ、絶品です。カデンツァのホルンの伸びやかなことといったら例えようもありません。
フィナーレでようやくカザレのテクニックの冴えを確認。これまでも安定した演奏だったんですが、フィナーレの速いパッセージを事もなげに吹き抜いていくホルンにあらためて驚きます。やはりフランスの金管陣の優秀さは並ではありませんね。隅々までコントロールが行き渡ったホルンは見事。モグリアの伴奏も完全一体でサポート。

Hob.VIId:4 / Concerto per il corno [D] (1781) by Michael Haydn?
ミヒャエル・ハイドンの作とも言われるホルン協奏曲2番。曲想は前曲と比較すると単純になりますが、ホルンソロがあまりに見事なので、グイグイ引き寄せられてしまいます。リズミカルな伴奏に乗ったこのホルンは見事。オケの方もなにげに生気に富んだ見事な演奏ですが、それに合わせてホルンはものすごい立体感。ホルンという楽器がこれほどメリハリをつけられる楽器だったと再認識。カデンツァはあまりに見事な吹きぶりが圧巻。これは聴いていただかなければわかりませんね。
聴き進むと前曲のハイドンのホルン協奏曲よりホルンがキレているのがわかります。ちょっとホルンの神様が降りてきています。自在にホルンを操り、シンプルなメロディーを類い稀な音楽に昇華させています。
フィナーレではホルンの名演に応えて、オケも異様な立体感。先日聴いたアレグリーニのホルン三重奏曲のホルンも良かったんですが、このカザレの演奏もそれに劣らず素晴らしいもの。ちょっと鳥肌ものの超絶技巧。まったくほころびを見せず、活き活きとメロディーを置いていきます。最後のカデンツァも圧巻。いやいやスバラシイ!

このあとのミヒャエル・ハイドン作のホルンとトロンボーンのための協奏曲ですが、ヤスパー・デ・ワール盤でも触れたとおり、なかなか面白い曲。ホルンとトロンボーンのえも言われぬ掛け合いが実に興味深い曲。

2014/05/02 : ハイドン–協奏曲 : ヤスパー・デ・ワール/コンセルトヘボウ室内管のホルン協奏曲(ハイドン)

ここではトロンボーン奏者のミシェル・ベッケの見事なトロンボーンが味わえます。2楽章構成ですが、2楽章は躍動感あふれる旋律の中でホルンとトロンボーンの音色の微妙な違いに耳が釘付けになります。こちらもおすすめ。

このアルバム、調べたところなかなか入手は容易ではなさそう。私もこの素晴らしさを聴いて、ぜひ手元に置いておきたいものですが、中古を丹念に探すほかなさそうです。オケでもフランスの金管は優秀と言われていますが、このアルバムを聴くとまさにそのとおり。このような名演盤は是非入手可能な状態にしておいてほしいものです。音楽好きな方には絶対のオススメ盤です。もちろん評価は全曲[+++++]といたします。

なかなかレビュー頻度を上げられておりませんが、今年もお付き合いのほどをよろしくお願いいたします。いつもながらですが、ツッコミ、叱咤、激励などいつでも受付中でございます。本年のよろしくお願いいたします。

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tag : トランペット協奏曲 ホルン協奏曲

ペーター・ダム/ヘルムート・コッホのホルン協奏曲VIId:4(ハイドン)

今日は珍しいアルバム。

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ヘルムート・コッホ(Helmut Koch)指揮のベルリン室内管弦楽団(Berlin Chamber Orchestra)の演奏でベルギーの作曲家アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリのバレエ組曲「共和主義者ロジエール(La Rosière républicaine)」、シュターミツのチェロ協奏曲、テレマンの2本のオーボエ、2本のホルンのための協奏曲、伝ハイドン作(ミヒャエル・ハイドン作?)のホルン協奏曲(Hob.VIId:4)、レオポルド・モーツァルトのトランペットと2本のホルンのための協奏曲の5曲を収めたアルバム。収録年、場所などの記載はありませんが、ヘルムート・コッホは1975年に亡くなっており、このアルバムのオケであるベルリン室内管の音楽監督であったのが1970年までとのことで、収録は1970年以前と想像できます。レーベルは独PILZ。

このアルバムはお察しのとおり、いつも私の所有盤リストにないアルバムを送り込まれてくる湖国JHさんからの課題曲。特にホルンものを偏愛されており、今回はホルン系のアルバムをいろいろお借りしております。今日はその中からの1枚。

アルバムを手にとってみるとジャケットには"East German Revolution BERLIN CHAMBER ORCHESTRA"と誇らしげなタイトルが付けられており、「東独の革命的存在、ベルリン室内管弦楽団」とでも訳せば良いのでしょうか。あまりに気になるタイトルゆえ、早速聴いてみると、ヘルムート・コッホ指揮のベルリン室内管の名演奏集に偽りなし。どの曲もしっとりとした響きの魅力と力感が絶妙なバランス。この中に収められた伝ハイドンのホルン協奏曲もこれまた味わい深い名演ということで、ハイドンの真作ではありませんが、純粋に楽しめる演奏として取り上げました。

ヘルムート・コッホの演奏は過去に4回取り上げています。コッホの略歴などは天地創造新盤の記事を御覧ください。

2012/07/03 : ハイドン–協奏曲 : ウィリー・クルッグ、ヘルムート・コッホ/ベルリン室内管のトランペット協奏曲
2011/12/11 : ハイドン–声楽曲 : ヘルムート・コッホ/ベルリン放送響のネルソンミサ
2011/07/31 : ハイドン–オラトリオ : 【新着】ヘルムート・コッホの天地創造旧盤
2011/07/26 : ハイドン–オラトリオ : ヘルムート・コッホの天地創造新盤

ホルン協奏曲でホルンを吹いているペーター・ダムについても一度取り上げています。ダムの略歴などは下の記事をご参照ください。

2013/11/18 : ハイドン–協奏曲 : ペーター・ダムのホルン協奏曲(ハイドン)

さて、肝心のホルン協奏曲のレビューをしておきましょう。

Hob.VIId:4 / Concerto per il corno [D] (1781) by Michael Haydn?
ちょっと古びた録音ですが、燻らしたような響きがむしろいい味。オケの響きは実に艶やか。落ち着いた伴奏が実にいい雰囲気。ホルンの入りも実に落ち着いたもの。ゆったりと響くオケに合わせて、ホルンは意外に正確なリズムを刻みながら合わせてきます。ホルンのテクニック的には難しくない曲でしょうから、落ち着いて美音を響かせることに集中しているよう。この作為のない演奏こそ曲の面白さが引き立つというもの。シンプルなメロディーながら中盤以降、ちょっと難しそうな音階を事も無げに、しかも注意深く吹いていきます。カデンツァではまろやかなホルン独特の音色の面白さが際立ちます。コッホのコントロールするオケの艶やかさが印象的。
ぐっと沈んだ短調のアダージョ。ここでもオケのしっとりとした音色が素晴らしいです。ハープシコードもゆったりと伴奏を刻むことで癒しのような伴奏となり滔々と流れる音楽にうっとり。こうした深い呼吸のフレージングがはまって曲の美しさがいっそう強調されます。旧東独の堅実な演奏の魅力炸裂です。ハイドンの作かどうかの真贋など気にならなくなる演奏の深み。指揮者と奏者の完璧な信頼感に裏付けられた演奏と言っていいでしょう。このアダージョは見事。
アダージョの暗い淵のような曲調から、さっと陽の光が射したような明るい表情に変わります。テンポはゆったりしたままですが、音楽の表情の変化の鮮やかさが見事。ゆったりしてはいても推進力と躍動感もかなりあり、表情のコントロールの巧みさに驚きます。ダムのホルンもしっとりとした音色を保ちながら、表情の変化の面白さを十分意識してメロディーを刻んでいきます。最後のカデンツァも落ち着いた演奏で締めました。

先に書いたように、ハイドンの作かどうかなど全く気にならず、このホルン協奏曲の演奏じっくりと楽しめる名演奏といっていいでしょう。現代の演奏は音楽の美しさを純粋にこれだけ引き出すことを忘れてしまっているかもしれません。古典派の曲に仕組まれた美しさと癒しをここまで引き出す音楽性は並ではありません。ヘルムート・コッホしかり、ペーター・ダムもしかりです。これはこれで素晴らしい演奏と言っていいでしょう。評価は[+++++]です! 幸いamazonでは安く手に入りますので、是非、この癒しに満ちた演奏に触れてみてください。

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tag : ホルン協奏曲

ヤスパー・デ・ワール/コンセルトヘボウ室内管のホルン協奏曲(ハイドン)

今日は好きなホルン協奏曲。

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HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

ヤスパー・デ・ワール(Jasper de Waal)のホルン、コンセルトヘボウ室内管弦楽団(Concertgebou Chamber Orchestra)などの演奏で、ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:3)、モーツァルトのホルン四重奏曲からロマンス、ミヒャエル・ハイドンの作曲とされるホルン協奏曲(Hob.VIId:4)、ハイドンのディヴェルティメント(Hob.IV:5)、ミヒャエル・ハイドンのセレナーデからホルンとトロンボーンのためのアダージョ、アレグロモルトの5曲を収めたSACD。収録は2009年6月、9月、アムステルダム中心部のワールセ教会(Waalse Kerk)でのセッション録音。レーベルはCHANNEL CLASSICS。

このアルバム、もちろん現役盤なのですが、当方の所有盤ではなく、湖国JHさんから貸していただいたもの。いままで何度か注文しようとしていたのですが、HMV ONLINEの在庫が切れていたりなどの理由で巡り合わせが悪かったもの。当方の所有盤リストの隙を見事についてアルバムを貸していただくといういつもの流れで、手元にやってきました。

ヤスパー・デ・ワールはアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席ホルン奏者を2004年から2012年まで務めた人とのこと。1983年から84年にかけてオランダの数々の音楽コンクールで優勝します。その後オランダ南部のティルブルフ(Tilburg)にあるブラバント音楽院を1988年に卒業、1990年にはハーグ王立音楽院で学位を得ました。そして1990年から2004年までハーグ管弦楽団の第一ホルン奏者を務め、そしてコンセルトヘボウの首席ホルン奏者となったんですね。現在ではソリストとして活躍しています。

オケのコンセルトヘボウ室内管弦楽団は、1987年にコンセルトへボウ管の主要メンバーを集めて設立された室内管弦楽団ということです。

名手ぞろいのコンセルトヘボウのメンバーによるハイドンということで期待十分ですね。

Hob.VIId:3 / Concerto per il corno [D] (1762)
非常に透明感の高いオケ。古楽器のようなノンヴィブラートの響きですが、現代楽器による演奏ですね。キビキビとしたテンポのオーケストラの伴奏に乗って、ホルンも蒸留水のような清らかな響き。清透な響きの美徳に溢れた演奏。健康にこだわった食事が少し物足りない印象を残すのと同様、スッキリクリアな演奏ですが、もう少し個性というか灰汁が欲しいと言う気になってしまうところもあります。
つづくアダージョもスタンスは変わらず、爽やかな序奏から入り、ホルンもまったくストレスなく、さりげない演奏。ホルンのワールは、テクニックは確か。こともなげにホルンのメロディーを正確に吹いていきます。あまりに軽々と吹いていくのでご利益が感じられないほど(笑) このアダージョの聴かせどころであるホルンの低音の魅力も、あまりに淡々と吹いていくので肩すかしを食った気がします。ただ、カデンツァに入ると只ならぬ安定感で高音のフレーズを吹き抜き、はっとさせられます。
フィナーレは、軽やかさがようやく曲想にマッチして、華やかさを帯びた美音の響宴の趣。あまりに正確なホルンの音階がここにきて快感に変わります。オケも透明一途。特にヴァイオリンの線の細いきらめきが繊細感をもたらします。最後のカデンツァもワールの屈託のないホルンの上昇感が聴き所。

つづくモーツァルト、そしてハイドンの作とされてきたミヒャエル・ハイドンのホルン協奏曲は、1曲目のハイドンのホルン協奏曲よりもメリハリがついて、正直すこし上の出来。オケの響きにもリアリティが増し、軽やかさばかりではない清楚な印象が残ります。

Hob.IV:5 Divertimento à tre [flat] (1767)
難曲ホルン三重奏曲。この曲でもワールの軽やかなホルンさばきは変わりません。この曲は先日聴いたヘルマン・バウマン盤の圧倒的な存在感の演奏を取りあげたばかりですが、その演奏とは異なり、ワールのテンポ感の良いクリアなホルンの響きがスルスルと通り過ぎていくよう。難しい曲を演奏している風情も重要であると再認識した次第。あまりに軽々と演奏しているので練習曲のように聴こえてしまうくらい。演奏の精度は高く、やはりワールのテクニックの確かさが印象にのこりました。

実はこのアルバムでもっとも心に残ったのが最後のミヒャエルハイドンのセレナーデからの2曲。適度な溜めと癒しに満ちた音楽。曲自体もハイドン程の構成の面白さはないものの、高揚感に満ちたメロディーの面白さはなかなかのもの。ホルンとトロンボーンの織りなすえも言われぬとろけるような響きに、オケもこころなしか弾み気味。これは文句なし!

はじめて聴くヤスパー・デ・ワールのホルン。非常に清潔感あふれる、キリリとした演奏でしたが、上手いだけでは上手く聴こえないということを感じさせた演奏。やはり音楽は心で聴くもの。当たり前の事ですが奏者の個性がもうひと踏み込み欲しいという余韻がのこりました。特にハイドンの曲にはもうすこしメリハリがあったほうがいいでしょう。逆に末尾のミヒャエルハイドンのセレナーデでは、穏やかな演奏から滲み出る癒しが感じられる名演奏でした。これは奏者と曲の相性の問題か、はたまた、演奏のムラの問題なのかはわかりません。ハイドンの評価は両曲ともに[++++]とします。

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tag : ホルン協奏曲 ホルン三重奏曲 SACD

アイフォー・ジェームスのホルン協奏曲集(ハイドン)

しばらく意図してメジャー盤を取りあげてきましたところ、マイナー盤聴きたい症候群が再発。今日はド・マイナーなアルバム。妙に嬉しいです(笑)

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ジャケットからもマイナーな雰囲気が滲み出て、ワクワクします(笑)

アイフォー・ジェームス(Ifor James)のホルン、ヴラディスラフ・ツァルネッキ(Vladislav Czarnecki)指揮の/南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団(Südwestdeutsches Kammerorchester Pforzheim)の演奏で、ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:3)、伝ハイドンでミヒャエル・ハイドンの作と思われるホルン協奏曲(Hob.VIId:4)、ケルビーニのホルンと弦楽合奏のためのソナタNo.1、No.2、ネルーダのホルン協奏曲の全5曲を収めたアルバム。ハイドンの収録は1986年12月4日、ドイツ南部のシュツットガルトとカールスルーエの間にあるプフォルツハイムのコミュニティーセンターでのセッション録音。レーベルは独ebs recording。

ホルン奏者のアイフォー・ジェームスははじめて聴く人ですが、調べたところ有名な人でした。1931年、イギリス中部のカーライル生まれで、父は有名なコルネット奏者、母はソプラノ歌手とのこと。早くも4歳にしてブラスバンドでコルネットを吹き、3年後には劇場で仕事としてトランペットを吹くまでになります。その後カールスルーエのカテドラルでアシスタントオルガニストを経験。1951年、ホルン奏者に戻り、ホルンを独学で勉強して王立音楽アカデミーに入り、デニス・ブレインの父、オウブレイ・ブレインにホルンを師事します。以後、ハレ管弦楽団、王立リバプールフィルなどでホルン奏者を務め、再びハレ管弦楽団で首席ホルン奏者となり、ソロや室内楽などもこなすようになりました。ロンドンに移ってからは多くのオケや室内楽団で首席ホルン奏者を務めました。イギリス室内管やあのフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルなどが有名なところ。また教育者としては、王立音楽アカデミー、マンチェスターの王立ノーザンカレッジ、フライブルク音楽院などでホルンを教え、多くの名演奏家を輩出したとのことです。2004年に亡くなっています。

南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団は戦後間もなくの1950年にヒンデミットの生徒だったフリードリッヒ・ティレガントによって設立された室内管弦楽団で、1971年から81年まで、ポール・アンゲラー、1986年からこのアルバムの指揮を務めているヴラディスラフ・ツァルネッキ、2002年以後はセバスチャン・テヴィンケルが指揮をとっています。ちなみにセバスチャン・テヴィンケルの振るアルバムを以前に一度取りあげておりました。

2011/03/06 : ハイドン–交響曲 : セバスチャン・テヴィンケル/南西ドイツ室内管の悲しみ

さて、ちょっとマイナーなアルバムながら、曲は好きなホルン協奏曲。このアルバム、テヴィンケルの時とは異なり、実にゆったりとした癒される演奏でした。名盤の予感的中です!

Hob.VIId:3 / Concerto per il corno [D] (1762)
序奏の響きは小編成のオケとは思えないほどゆったりと響くもの。テンポもゆったり、指揮も実にリラックスして屈託のないもの。アイフォー・ジェームスは朗々とホルンを鳴らし、純粋に曲の演奏を楽しんでいるよう。かといって一本調子なところは微塵もなく、演奏技術はホルンもオケも確かなものがあります。良く聴くとゆったりと吹いているようで、リズムは非常に正確、細かいデュナーミクのコントロールも緻密で、技術に裏付けられたゆったり感であることがわかります。1楽章のカデンツァはホルンのまろやかな響きのいいところだけを取り出したような絶妙に磨かれた演奏。米を削り込んだ大吟醸のごときまろやかさ。
スタイルを変化させるという選択肢の存在すら感じさせず、くつろいだままアダージョに入ります。我を出した表現がはばかられるほどの自然な音楽の流れ。超自然体。ホルンはまるでアルプスの山頂で谷中に響きわたるように朗々と吹いているよう。ただただハイドンの書いた音符を自然に響かせることがこの曲の最も美しい演奏であることを知っているかのような確信犯的演奏。このアダージョはホルンの低音の魅力が炸裂する曲ですが、音程が徐々に下がって行く場面でもアイフォー・ジェームスの演奏は安定感抜群。脳内に癒しホルモンが広がります。シュワ~~ッ(笑) カデンツァは短いのですが、ホルンの存在感のある響きにグッと引き寄せられる妙技を披露します。
フィナーレに入ると軽やかなオケに乗ってホルンも実に軽やか。速いパッセージの音階が異常にスムーズな事で、アイフォー・ジェームスの超絶テクニックが垣間見えました。技術があってこその自然さですね。カデンツァも素晴しいキレ。技術を誇示しない真のテクニシャンということでしょう。

続いてッミヒャエル・ハイドン作とされるホルン協奏曲ですが、こちらも盤石の演奏。実に説得力のある自然な演奏です。ホルン協奏曲好きな方のツボを射止める演奏ですね。

このアルバム、例によってディスクユニオンの棚で発見したマイナー盤。出会ったときに、さりげないジャケットにピンと来ましたが、勘が冴えていました。ハイドンのホルン協奏曲の自然な演奏として実に味わい深いもの。ホルンの落ち着き払った自然な表情、ホルンの美しい音色、完璧すぎるくらいリラックスしたオケのサポートと言うことなし。火花散る緊張感もいいのですが、こうした音楽の楽しさに浸れる演奏は貴重です。まさに演奏者がよほど上手くないとこの癒しは得られませんね。部屋の中に美しいホルンの響きが満ちあふれる至福の演奏でひた。決して個性的な演奏ではありませんが、私はこう言うハイドンが好きなのです。やはりこれは[+++++]です。

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ダニエル・ブルグ/カメラータ・ド・ヴェルサイユのホルン協奏曲(ハイドン)

ホルン協奏曲がつづきます。こちらも先日TOWER RECORDS新宿店の店頭で発見したもの。

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ダニエル・ブルグ(Daniel Bourgue)のホルン、アモーリ・ドゥ・クルーセル(Amaury du Closel)指揮のカメラータ・ド・ヴェルサイユ(Camerata de Versailles)の演奏で、ハイドンのホルン協奏曲(Hob.VIId:3)、歌劇「変わらぬまこと」序曲、歌劇「報いられた誠意」序曲、歌劇「薬剤師」序曲、そしてハイドン作とされていたホルン協奏曲(Hob.VIId:4)の5曲を収めたアルバム。収録は1987年5月、パリのシテ島から南に下ったパンテオンのすぐ裏にあるノートルダム・ドゥ・リバン教会でのセッション録音。レーベルは仏Forlane。

ダニエル・ブルグは1937年、南仏アヴィニョン生まれのホルン奏者。地元の音楽院でチェロやホルンを学び、国立パリ高等音楽院のホルン科を首席で卒業し、ソロ及び室内楽で活動するようになりました。その後パリオペラ座の首席ホルン奏者として活躍。教育者としてはヴェルサイユ国立音楽院の教授の他、ロサンジェルスのアメリカン大学、ポツダム、ボルチモアなどでマスタークラスを持っていたそうです。またフランスホルン奏者協会の理事長も務めているとのことで、フランスホルン界の代表的な人でしょう。

カメラータ・ド・ヴェルサイユは今日取り上げるアルバムの指揮者であるアモーリ・ドゥ・クルーセルが1982年に設立したオケ。アモーリ・ドゥ・クルーセルは1956年パリ生まれの指揮者で、フランスの他ウィーンでも学び、ハイドンをはじめとして古典派からロマン派の音楽を得意としているそう。

このアルバム、前記事のペーター・ダムほどの力強さはないものの、フランスらしいとろけるような柔らかさで、またもや素晴しい演奏なんですね。

Hob.VIId:3 / Concerto per il corno [D] (1762)
教会での録音らしく少し遠めにゆったりと定位するオケ。表情の濃さは控えめながら、速めのテンポで爽やかに流れる序奏。ブルグのホルンはフランス人らしい華やかかつ軽めの音色。レガートを強めにかける部分もあり、個性的なところもありますが、一貫してホルンもオケも爽やかな演奏。まるでモーツァルトのように転がるような音階の美しさ。カデンツァではやはりテクニックと美音が炸裂。流石にフランスホルン奏者協会の代表を務めているだけあります。
アダージョはペーター・ダムの聴かせた深い淵のような芸術性に対して、美しい花束のような華やかさのある演奏。オケのとろけるような響きも抜群。アンサンブルは素晴しい一体感。ゆったりとした呼吸が最上のくつろぎを提供します。これほどの癒しを感じる演奏はなかなかありません。
フィナーレに入ってもホルンとオケのとろけるような響きは変わりません。極上の響きに言葉が見つからないほど。カデンツァでブルグのホルンのテクニックにあらためて気づかされますが、テクニックを感じさせない音楽のしなやかさ。ペーター・ダム盤も素晴しかったですが、こちらも負けず劣らずです。

Hob.XXVIII:8 / "La vera costanza" 「変わらぬまこと」 (before 1779)
アモーリ・ドゥ・クルーセルとカメラータ・ド・ヴェルサイユ、侮れません。ハイドンの小曲の楽しさのツボを押さえた素晴しい演奏。協奏曲の伴奏も良かったんですが、この序曲も、オペラの幕が上がる前のソワソワ感と、沸き上がるような推進力を実にうまく表現していて、豊かな残響に美しい音楽が漂う名演奏。3楽章構成で交響曲のようなこの曲の変化を巧みに描いていきます。

Hob.XXVIII:10 / "La fedeltà premiata" 「報いられた誠意」 (before1781)
ホルン大活躍の曲で交響曲73番の終楽章にも転用されています。アダム・フィッシャー盤のレビューでも取りあげましたし、アダム・フィッシャーの来日公演のアンコールでもとり上げられたスペクタクルな曲。クルーセルはこの曲の面白さを活かしながらもしなやかな筆致でまとめることで、曲自体をじっくり聴かせていきます。やはりオケのまとまりは見事です。

Hob.XXVIII:3 / "Lo speziale" 「薬剤師」 (1768)
3曲置かれた序曲、それぞれの曲想の面白さを描き分けてメロディーが活き活きと弾みます。この「薬剤師」序曲もよく聴くとフレーズの音階の一音一音のメリハリがかなり巧みにつけられていることで、この躍動感が出ていること気づかされます。ハイドンにたいする深い畏敬を感じる演奏です。非常に繊細なハープシコードの音色も典雅。この曲も3部構成で緩急自在。実に見事な演奏です。

この3曲を聴くと今一マイナーなハイドンのオペラの序曲はもうすこし世の中で取りあげられてもいいのではと思ってしまいます。これは傑作ですよね。誰に同意を求めているのでしょう?(笑)

Hob.VIId:4 / Concerto per il corno [D] (1781) by Michael Haydn?
最後はおそらくミヒャエル・ハイドン作であろうと考えられているホルン協奏曲。ハイドンの作としては、すこしメロディーも固く、構成の閃きも劣る感じがする曲。ただし演奏は冒頭のハイドン自身のホルン協奏曲に劣らず素晴らしい物。ホルンの安定感と、オケの一体感はやはり見事。2楽章の憂いに満ちた表現も華やかさを孕んだ次元の高い表現。ホルンは天から降り注ぐよう協奏曲を超越した演奏。フィナーレは次につづく音楽の気配のようなものを鋭敏に感じる演奏。オケの演奏も一人一人の奏者の感覚が冴え渡って、全員の感覚が鋭敏に働いているよう。聴いているこちらの感覚も冴えてくるような演奏です。最後のカデンツァはアルペンホルンのような深い響きと余韻が絶妙。こちらも素晴しい演奏。

ホルン、指揮、オケ、すべてはじめて聴くものでしたが、いやいや素晴しい。このアルバムに収められた曲を、完全に掌握して、すべて自身の音楽として弾いており、曲のまとまりは一分の隙もありません。爽快で優雅、優美。ハイドンの音楽の美しさを完璧に表現している演奏と言っていいでしょう。ホルンのダニエル・ブルグも完璧。ペーター・ダムとはまた違った華やかなホルンの響きを聴かせる人。なぜかフランスっぽく聴こえるのが伝統と言うものでしょうか。取りあげた全曲[+++++]とします。偶然ではありますが、このところ素晴しいアルバムつづきで毎晩至福のひと時を過ごしています。

今日は母親の通院付き添いで会社をお休み。夕食はきりたんぽ鍋に福井の銘酒「一本義」で、こちらも至福なんです(笑)

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ジャンル : 音楽

tag : ホルン協奏曲 オペラ序曲

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Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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