【新着】ジョヴァンニ・アントニーニの交響曲全集第6巻(ハイドン)

全集に向けた取り組みが順調に進んでいます。

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ジョヴァンニ・アントニーニ(Giovani Antonini)指揮のバーゼル室内管弦楽団(Kammerorchester Basel)の演奏で、ハイドンの交響曲3番、26番「ラメンタチオーネ」、79番、30番「アレルヤ」の4曲を収めたCD。このアルバムはアントニーニによるハイドンの交響曲全集の第6巻。収録は2017年3月2日から7日にかけてスイスのバーゼル近郊のリーエンという街にあるランドガストホフ・リーエンでのセッション録音。レーベルはレーベルはouthereグループのALPHA-CLASSICS。

このシリーズはこれまでに全巻取り上げています。

2017/11/22 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ジョヴァンニ・アントニーニの交響曲全集第5巻(ハイドン)
2017/04/18 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第4巻(ハイドン)
2016/10/09 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第3巻(ハイドン)
2015/06/08 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第2巻(ハイドン)
2014/11/08 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第1巻(ハイドン)

リリースは安定して続いていますが、今回取り上げる第6巻からアルバムの輸入元がマーキュリーからナクソスジャパンに変わっています。輸入元が変わると何が変わるかというと、以前のマーキュリーのパッケージには白沢達生さんの非常に詳しい解説の翻訳が付いていて、それが魅力だったんですね。ナクソスジャパンのパッケージはタイトルととアルバム内容が書かれたカバーがつけられているだけ。このシリーズは装丁、アートワーク、解説が充実しているだけに、今回の変更は資本の論理でしょうが残念なものですね。どうして変更されたのかと調べてみると旧輸入元のマーキュリーのウェブサイトを確認してみると、サイトが繋がらなくなっていますね。充実した訳と解説が気に入っていただけに残念ですね。

さて、このシリーズについてと奏者についてはこれまでの巻の記事をご覧ください。前巻からオケがバーゼル室内管に変わり、今回もバーゼル室内管。アントニーニの圧倒的なコントロールはオケの違いを感じさせないもので、演奏はキレキレで変わらず。

Hob.I:3 Symphony No.3 [G] (before 1762)
いきなり耳をつんざくようなヴァイオリンの響きにびっくり。この初期の曲から鋭利な響きを引き出すセンスに驚きます。先日のアルトシュテットの振るハイドンフィルもそうですが、古典期の曲をアヴァンギャルドなセンスでまとめる見事な手腕。アルバムの1曲目に挨拶がわりに置く選曲も見事です。けたたましい響きながらスリリングさが勝る1楽章のアレグロ。そして続くアンダンテ・モデラートは厳かささえ感じるほどにレガートを効かせて抑えてきます。メヌエットは舞踊より覇気が勝るキレキレなもの。弦のキレ味にホルンのリズム感の良さが印象的。そしてフィナーレは速いパッセージの連続波状攻撃に痺れ気味。この小曲が見事な仕上がり。

Hob.I:26 Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
アルバムタイトルもラメンタチオーネということで、メインとなる曲。予想通り1楽章はかなり速めのテンポで、仄暗さが勢いで吹き飛びそう。そう、このスリリングさがハイドンに生気を吹き込んでいるんですね。伴奏に回るヴァイオリンの音階が控え目ながらクッキリと浮かび上がる精緻なアンサンブル。そして波が繰り返し寄せてくるように盛り上がります。速いばかりではなく、フレーズの彫り込みの深さでこの1楽章の魅力を浮かび上がらせます。そして聴きどころのアダージョはこちらも予想通り抑えてきました。独特の雰囲気のあるメロディをあえて平板に表現することでアルカイックな印象が強まります。狭い音量さの中でも耳を澄ますとこのメロディー自体の美しさが心にじわりと沁みてきます。そしてメヌエットも前曲の覇気とは異なり八分のキレで優雅さを残し、最後に仄暗さのうっすらとした余韻を残す巧みな設計。

Hob.I:79 Symphony No.79 [F] (before 1784)
だいぶ時代は下って、朗らかな明るさを持った曲ですが、ただ朗らかに演奏するわけもなく、明るく屈託のないメロディにキレ味鋭い装飾を施してきます。パリセット直前の目立たぬ存在だったこの曲の面白さを再発見した気分。ワクワクするような見事な推進力をちりばめ、千変万化する表情を繰り出す手腕に魔法にかかったよう。転調しながら次々展開していく曲想を追いながらいつも通りハイドンのアイデアにも感心しきり。かなり大胆な音量コントロールが実に効果的。色彩感と躍動感が溢れる秀演。続くアダージョ・カンタービレはつぶやくようにトボトボとしたメロディーの面白さを強調するためかメロディを抑えて木管やホルンの柔らかい音色でアクセントを浮かび上がらせ、ヴァイオリンの繊細さを引き立てるコントラスト。後半のウン・ポコ・アレグロで弦のソリッドな音色が出てくることを想定した演出でしょう。3楽章のメヌエットはこれまでの曲で最も舞曲らしいもの。そしてフィナーレは実に軽やかな入り、と思った瞬間展開部に入ると牙を剥き、弦の表情の使い分けの多彩さを印象付けます。ハイドン自身もこれだけの表現の幅は想像できなかったでしょう。見事です。

Hob.I:30 Symphony No.30 "Alleluja" 「アレルヤ」 [C] (1765)
最後の曲。どの曲も新鮮に響きますが、このリズミカルなアレルヤの入り、古楽器の演奏は数あれど、このニュアンス豊かな表現は新時代のもの。楽器の音色で聞かせた初期の古楽器演奏とは異なり、古楽器の音色の幅を駆使して、色彩感も推進力もキレも伴い実に豊かなイメージを描いていきます。弦楽器の表現力は前曲同様。特に木管とホルンの巧みなコントロールは神業レベル。おまけに構成感も完璧で引き締まった1楽章。アンダンテは抑えた弦とクッキリと浮かび上がる木管などによるコントラストが再来。木管の響きの美しさ、とりわけフルートが見事な演奏。そしてフィナーレは比較的おおらかな響きで入りますが、徐々にキレを垣間見せ、語り口の巧さを見せつけます。最後はオーソドックスにまとめてきました。

ジョヴァンニ・アントニーニ指揮のバーゼル室内管によるハイドンの交響曲全集の第6巻。この巻も非常にレベルの高い仕上がり。アントニーニのキレ味鋭いコントロールと、多彩な表現力で時代をまたぐ4曲を巧みに料理して、どの曲も抜群に面白い出来。素晴らしい才能の持ち主ですね。このシリーズは冒頭にも書いたように、アートワークも装丁も素晴らしく所有欲を満たすもの。次の巻のリリースが待ち遠しいですね。もちろん評価は全曲[+++++]とします。



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tag : 交響曲3番 ラメンタチオーネ 交響曲79番 アレルヤ 古楽器

【新着】ハリー・クリストファーズ/ヘンデル&ハイドン・ソサエティのラメンタチオーネ、86番など(ハイドン)

ちょっと仕事が忙しくて間が空いてしまいました。今日は新着CD。

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ハリー・クリストファーズ(Harry Christophers)指揮のヘンデル&ハイドン・ソサエティ(Handel and Haydn Society)の演奏で、ハイドンの交響曲26番「ラメンタチオーネ」、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲3番、ハイドンの交響曲86番の3曲を収めたアルバム。ヴァイオリン協奏曲のソロはアイスリン・ノスキー(Aisslinn Nosky)。収録は2017年1月27日、29日、ボストンのシンフォニーホールでのセッション録音。レーベルはCORO。

ハリー・クリストファーズとヘンデル&ハイドン・ソサエティはこのところハイドンの初期の交響曲とパリセットの交響曲をセットにしたアルバムをシリーズ物としてリリースし続けています。その最新盤が今日取り上げるアルバム。このシリーズはこれまで2度ほど取り上げています。

2016/05/01 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ハリー・クリストファーズ/ヘンデル&ハイドン・ソサエティの昼、雌鶏など(ハイドン)
2013/09/26 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ハリー・クリストファーズ/ヘンデル&ハイドン・ソサエティの朝、熊など(ハイドン)

それぞれアメリカの古楽器によるハイドンの交響曲の演奏の現在を伝えるなかなかのものでした。このシリーズ、プログラミングについては明確な企画意図がありそうですね。これまでの演奏から今回のアルバムまでの曲構成を整理してみましょう。

交響曲6番「朝」、ヴァイオリン協奏曲VIIa:4、交響曲82番「熊」(2013年)
交響曲7番「昼」、ヴァイオリン協奏曲VIIa:1、交響曲83番「雌鶏」(2016年)
交響曲8番「晩」、ヴァイオリン協奏曲VIIa:3、交響曲84番(2017年)

そして今回のアルバムが、

交響曲26番「ラメンタチオーネ」、モーツァルトヴァイオリン協奏曲3番、交響曲86番(2017年)

ということで、この後パリセットの85番「王妃」、87番が来るのは確実でしょう。組み合わされる初期交響曲の方は44番「悲しみ」、49番「受難」と来るか、22番「哲学者」、31番「ホルン信号」と来るのか何となく楽しみです。間に挟まれる協奏曲はオケのヘンデル&ハイドン・ソサエティのコンサート・ミストレスのアイスリン・ノスキーがソロを担当するヴァイオリン協奏曲が続いていますので、こちらはモーツァルトのヴァイオリン協奏曲4番、5番というのが順当なところでしょう。このような企画ものの面白さを味合わせてくれる好企画ですね。

演奏の方も最初の方は硬さを感じさせるところもあったんですが、ここにきて響きの自然さが際立つようになり、いい感じになってきました。

Hob.I:26 Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
この曲の刷り込みはハイドンにのめり込むきっかけとなったピノック盤ですが、ピノック盤に近い颯爽とした入りが好印象。速めのテンポで爽快感あふれる演奏。響きはピノックよりしなやかで、ファイやアントニーニらのようなキレキレな弾けた感じはなく、古楽器の響きの自然な美しさを生かした演奏。これまでリリースされた4枚の中では力が抜けて自然な美しさが聴きどころとなるまでの洗練を感じさせてきました。程よいしなやかさに、程よいアクセント。単調さはなく音楽がしっかり脈打ってハイドンの曲の面白さがいきいきと描かれます。
独特の美しいメロディーで知られるアダージョは、クリストファーズの自然なデュナーミクのコントロールによって淡々と演奏されることで、かえって深い情感を感じさせる秀演。このアダージョや哲学者の1楽章はシンプルな音形だからこそか、淡々とした演奏が深みを感じさせます。よく聴くとオケのパート間の音量バランスや溶け合うような響きが緻密なコントロールによって生まれていることがわかります。凛とした美しいいメロディーから時代の気配が立ち上ります。まさに至福のひととき。
意外に良かったのが終楽章のメヌエット。仄暗い短調のメロディーを適度な緊張感と透明感の心地よいバランスでまとめた演奏。そしてトリオではセンス良く力を抜いてメリハリをつけます。流れの良さと響きの自然さが際立つ見事なコントロールで曲をまとめました。

続くモーツァルトも基本的に外連味なく素直にまとめた演奏ですが、同様にバランスよくしなやかさで聴かせる演奏ですが、古楽器の響きの美しさが抜きん出ているので聴きごたえ十分。アイスリン・ノスキーのヴァイオリンも流石にこのオケのコンサート・ミストレスだけあって見事な調和。協奏曲のソロとしてはもう少し踏み込みを期待したいところもありますが、ソロの存在感ではなくアンサンブルの楽興で聴かせるという珍しい例として悪くありません。ライナーノーツに写るノスキーの姿はちょっとパンクロッカー風ですが、その姿でオーセンティックな響きの魅力を繰り出すという存在がパンクなのでしょう(笑) これはこれで楽しめる演奏でした。

Hob.I:86 Symphony No.86 [D] (1786)
さて、期待の86番。ラメンタチオーネの演奏から想像するに、悪かろうはずはありません。序奏はアッサリした感じも残しながら、響きの美しさで聴かせる演奏。主題に入ると予想通り速めのテンポで畳み掛けるようにグイグイいきます。やはりこの曲はリズムのキレが最もインパクトがありますね。起伏も見事について素晴らしい躍動感に包まれます。速めでキレのあるリズムの連続による血湧き肉躍る陶酔感。この曲に仕込まれたハイドンの機知を見事に汲み取り、様々な楽器が代わる代わるにリズムを打っていく見事な連携。ディティールも何気に凝ったところも散りばめられ、一筋縄では行かないところを印象付けます。1楽章の見事さにすっかり呑まれました。
続くラルゴもアッサリしなやかながら濃い情感をまといます。速めのテンポによる見通しの良さも併せ持ち、続くメヌエットでは、その見通しの良さを保ちながらダイナミックに弾みます。響きの余韻を味わいながらの重なる響きとのコントラストを楽しむ余裕があります。そしてトリオでのコミカルな展開でスッと力を抜いて再びダイナミクスに圧倒される見事な構成。一貫した推進力。
このアルバムの最後を飾るフィナーレはこのオケの機能美を見せつける素晴らしい展開。ハイドンのフィナーレはこうでなくては! 各パートのソロのふわりとした軽さとオケの全奏部の重厚感の対比をくっきりと浮かび上がらせながら頂点に向けて盛り上がっていく快感。強奏部分でもフォルムの美しさを保っているのが完成度の高さを印象付けます。最後は見事にフィニッシュ。これは名演ですね。

ハリー・クリストファーズと手兵、ヘンデル&ハイドン・ソサエティによる交響曲集の4枚目ですが、ここにきて演奏レベルが上がって、これまでの4枚の中では一番の出来。昨今古楽器、あるいは古楽器風の演奏も少なくありませんが、アントニーニやファイやアーノンクール、ピノックなどそれぞれに個性的な響きを持つ中、このアルバムの録音会場となったボストンのシンフォニーホールの響きの良さも手伝って、オーソドックスなタイプの演奏の中でも、最も聴きやすい録音の名演奏盤というのがこのアルバムの位置づけでしょう。もちろんファイやアントニーニもいいんですが、この演奏を聴くとハイドンの曲の純粋な良さを味わえる気がします。評価はハイドンの良曲とも[+++++]とします。

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tag : ラメンタチオーネ 交響曲86番 モーツァルト

アントニオ・ヤニグロ/ウィーン祝祭管の哲学者、ラメンタチオーネ(ハイドン)

ちょっと間が空いてしまいました。最近手に入れたLP。

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アントニオ・ヤニグロ(Antonio Janigro)指揮のウィーン祝祭管弦楽団(Orchestra of the Vienna Festival)の演奏で、ハイドンの交響曲22番「哲学者」、歌劇「騎士オルランド」序曲、交響曲26番「ラメンタチオーネ」、歌劇「無人島」序曲の4曲を収めたLP。収録に関する情報はレーベル面にヨーロッパで1965年に録音されたとだけ記載されています。レーベルはVANGUARD。

アントニオ・ヤニグロのアルバムは何度か取り上げています。

2013/07/18 : ハイドン–協奏曲 : ヘルムート・ウォビッシュ/アントニオ・ヤニグロのトランペット協奏曲
2012/04/26 : ハイドン–交響曲 : アントニオ・ヤニグロ/ラジオ・ザグレブ交響楽団の「受難」
2012/04/24 : ハイドン–交響曲 : アントニオ・ヤニグロ/ラジオ・ザグレブ交響楽団の「悲しみ」

ラジオ・ザグレブ交響楽団との2枚組のCDが有名で、交響曲の録音はそのアルバムに含まれる6曲のみかと思っておりましたが、さにあらず。好きな「哲学者」と「ラメンタチオーネ」が含まれるこのLPを見つけた時はちょっと過呼吸になりました(笑)。このLP、モノラル盤ですが、ステレオ盤もあるということで、そちらも見かけたらゲット予定です。

ヤニグロについては「悲しみ」の記事をご覧ください。

入手したLPはジャケットも盤面も見事なコンディション。いつものようにVPIのクリーナーと必殺美顔ブラシで綺麗にクリーニングして針を落とします。

Hob.I:22 Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
1楽章のアダージョは独特のリズムが整然と刻まれながら入ります。多少古びた響きの印象はありますが、淡々としながら実に彫りの深い見事な演奏にのっけからぐっときます。特に単調なリズムに乗って奏でられるヴァイオリンの透明感溢れる美しい響きやホルンの柔らかな響きが印象的。聴いているうちにこの曲の不思議な雰囲気にのまれます。
続く2楽章がアレグロで、ギアを2段上げて、颯爽とした演奏に切り替わります。1楽章で響きの美しさを聴かせたヴァイオリンが、今度は松脂が飛び散らんばかりのボウイングできりりと引き締まって音階を刻みます。素晴らしい推進力に圧倒されます。メヌエットも覇気溢れる堂々としたもの。弦楽器の見事に揃ったボウイングで分厚い響きが素晴らしい迫力を感じさせます。そしてフィナーレでもその弦の迫力が聴きどころ。ホルンや木管も見事に揃って素晴らしい一体感。湧き上がるような見事なクライマックスで締めます。

Hob.XXVIII:11 "Orlando Paladino" 「騎士オルランド」 (before1782)
3分少々の短い序曲。短い曲にも関わらずオペラの幕が開ける前のざわめきを伝えるハイドンの見事な構成に唸ります。前曲同様ウィーン祝祭管の弦楽陣の優秀さを感じさせる精緻なアンサンブル。

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LPをひっくり返してB面です。

Hob.I:26 Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
シュトルム・ウント・ドラング期独特の仄暗い1楽章の入り。彫り深くタイトな響きは哲学者同様。メロディーラインが明確な曲なんですが、ヤニグロのコントロールで聴くと内声部が豊かに響きます。速めのテンポで颯爽とした展開。
聴きどころの2楽章のアダージョは幽玄さを感じさせるような味わい深いもの。淡々としながらも実に丁寧にメロディーを紡いでいき、古風な雰囲気と陰りのある音色が絶妙な響きを作り、心を震えさせます。これは見事。ハイドンがこの曲を書いた時代にタイムスリップします。時折り印象的なアクセントを打ち込みます。
フィナーレまでオケの燻んだ音色の魅力は続きます。ただ古風な演奏というのではなく、ヤニグロが絶妙な味わい深さを加えています。これまた見事に曲を閉めました。

Hob.XXVIII:9 "L'isola disabitata" 「無人島」 (1779)
最後の曲。こちらは7分少々の曲でオルランド序曲よりも展開の面白さが味わえます。序奏に続いて湧き上がるような主題に入り、続いて物語りの展開を暗示させる典雅な音楽。そして再びタイトな主題で締める完璧な構成。ヤニグロ流の彫りが深く起承転結が明快なコントロールでこの緊密な序曲をキリリと仕上げました。

イタリアの名匠アントニオ・ヤニグロによる、あまり知られていなかった「哲学者」、「ラメンタチオーネ」他序曲2曲を収めたLPでしたが、有名なラジオ・ザグレブ交響楽団との交響曲集に劣らず素晴らしいものでした。自身がチェリストであるためか、弦楽器の扱いが秀逸で、響きを巧みにコントロールして分厚さとキレを両立させた見事な響きを作り上げていました。少々古風な印象もありますが、この哲学者とラメンタチオーネという曲にはそれが味わい深さとして見事にマッチしています。評価は全曲[+++++]とします。

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tag : 哲学者 ラメンタチオーネ 騎士オルランド 無人島

ニコラス・クレーマー/BBCフィルの哲学者、ラメンタチオーネなど(ハイドン)

今日はちょっと心ときめくマイナー盤。

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ニコラス・クレーマー(Nicholas Kraemer)指揮のBBCフィルハーモニック(BBC Philharmonic)の演奏で、ハイドンの交響曲22番「哲学者」、26番「ラメンタチオーネ」、67番、80番の4曲を収めたCD。収録は哲学者が2008年6月26日、ラメンタチオーネが2009年1月28日、残り2曲が2007年6月21日、マンチェスターの新放送室第7スタジオでのライヴ。2009年のBBC music誌(Vol.17 No.11)の付録CD。

BBC music誌の付録はこれまでにもホグウッドの未発表録音だった交響曲76番、77番や、ジャナンドレア・ノセダの太鼓連打など、珍しい録音を何枚か手に入れています。今日取り上げるアルバムも含めてこれらは全て中古での入手。このアルバムもディスクユニオンで入手しました。

ニコラス・クレーマーはあまり知らない人と思いきや、以前に一度演奏を取り上げていました。

2010/10/09 : ハイドン–声楽曲 : アンドレアス・シュペリングのカンタータ集

上の記事のアンドレアス・シュペリングの祝祭カンタータ集の最後に収められた交響曲12番がクレーマーの指揮でした。シュペリングの繰り出す華やかな響きに対して、ゆったり慈しみ深い演奏が印象に残っています。

Wikipediaなどによるとニコラス・クレーマーは1945年スコットランドのエジンバラ生まれの指揮者、ハープシコード奏者。最初はハープシコード奏者として主にオーケストラのコンティニュオを担当していましたが、徐々に指揮する機会に恵まれ、1970年代にはイギリス室内管などの弾き振りなどで活躍、レパートリーもバロックから現代音楽まで拡大しました。その後1986年から92年までアイルランド室内管弦楽団、1985年から93年までロンドン・バッハ管弦楽団の音楽監督を務め、現在はマンチェスター・カメラータとシカゴのミュージック・オブ・ザ・バロックの首席客演指揮者、スイスのヴィンタートゥール・ムジークコレギウム管弦楽団の永世客演指揮者となっています。ライナーノーツによると、このアルバムのオケであるBBCフィルハーモニックとは日常的に仕事をしているそうです。

このアルバムに収められた4曲の交響曲ですが、これがまた癒しに満ちた素晴らしい演奏でした。

Hob.I:22 Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
冒頭からゆったりとしたオーケストラの美しい響きに癒されます。規則的なテンポに乗って各楽器が独特のシンプルなメロディーを受け継いでいきますが、録音は非常に良く、オケのそれぞれの楽器が溶け合って極上のとろけるような響き。弦楽器のビロードのような柔らかさ、木管楽器の自然な表情、そしてホルンの膨らみある柔らかさと言うことなし。BBCフィル素晴らしいですね。いきなりこの曲の真髄を突く演奏に惹きつけられます。
つづくプレストは穏やかながら躍動感満点。オーソドックスな演奏なんですが、このしなやかに躍動するリズムと、実に丁寧に繰り出される旋律の美しいこと。メロディーよりも支える内声部のハーモニーの美しさを意識したのか、若干弱めのメロディーがいいセンス。
メヌエットも穏やかながら実にキレのいい表現。奏者が完全にクレーマーのリズムに乗って素晴らしい一体感。ただ演奏するだけでハイドンの名旋律の美しさにとろけます。そしてフィナーレも期待どおり。ホルンがここぞとばかりにキリリとエッジを効かせてアクセントを加えます。素晴らしい疾走感。オケの響きは相変わらず極上。速いパッセージも落ち着きはらってさらりとこなす余裕があります。これは素晴らしい名演奏。名演の多いこの曲のベストとしても良いでしょう。放送用の録音ということでしょうか、最後に拍手が入ります。

Hob.I:26 Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
哲学者以上に好きな曲。仄暗い始まりはシュトルム・ウント・ドラング期のハイドン特有の気配を感じさせます。この曲はピノックのキビキビとした演奏や、ニコラス・ウォードの名演が印象に残っていますが、同じスコットランドのウォードの演奏と似たオーソドックスなスタイルながら、ニュアンスの豊かさと響きの美しさはウォードを凌ぐ超名演。この曲でも美しい響きとメロディーのしなやかな展開、さっと気配を変える機転とクレーマーの繰り出す音楽にノックアウト。これは素晴らしい。オケも素晴らしい安定感。ライヴのノイズも皆無なのにライヴらしい躍動感に溢れています。
聴きどころの2楽章は予想より少し速めのテンポでサラリと入ります。聴き進むうちにじわりとこの曲の美しさに呑まれていきます。1楽章の豊かな響きをサラリと流すような清涼感が心地よいですね。
フィナーレも素晴らしい充実度。微妙にテンポを動かして豊かな音楽に。いやいや参りました。

Hob.I:67 Symphony No.67 [F] (before 1779)
録音が少しクリア度を増した感じ。冒頭から素晴らしい迫力と躍動感に圧倒されます。オーソドックスな演奏なんですが、正攻法での充実した演奏に圧倒されます。時代は古楽器やノンヴィブラート流行りですが、こうした演奏を聴くと、小手先ではなく曲をしっかりふまえた演奏の素晴らしさこそが重要だと改めて思い知らされます。よく聴くと弱音部をしっかりと音量を落として、しっかりと彫りの深さを表現していることや、畳み掛けるような迫力と力を抜く部分の表現のコントラストを巧みにつけるなど、やることはしっかりやっています。
弱音器付きの弦の生み出すメロディーのユニークさが聴きどころの2楽章のアダージョ。うねる大波のような起伏と、木管の美しい響きを象徴的に配して、静けさのなかにアクセントを鏤める見事なコントロール。終盤のピチカートは聴こえる限界まで音量を落とす機転を利かせます。
堂々としたメヌエットにヴァイオリンのリリカルな演奏が印象的な中間部とこれも見事。大胆なコントラストをつけているのに落ち着ききった演奏。そしてフィナーレは素晴らしい覇気のオケの響きを楽しめます。前2曲よりも時代が下ったことでオーケストレイションも充実していることを踏まえての表現でしょう。この曲ではコントラストの鮮明さが印象的でした。この曲も見事。

Hob.I:80 Symphony No.80 [d] (before 1784)
最後の曲。さらに時代が下り、オケも迫力十分。クレーマーの丁寧なコントロールは変わらず、オケのとろけるような響きの良さと安定度も変わらず。この曲のみ低音弦の音量が他曲より抑えている感じ。
アダージョのしっとりと落ち着きながらのゆるやかに盛り上がる曲想の表現、メヌエッットの自然さを保ちながらのキビキビとしたリズムのキレ、フィナーレの掛け声の応報のようなコミカルな展開の汲み取り方など非常に鋭敏なセンスで演奏をまとめます。もちろんこちらも見事。

BBC music誌の付録としてリリースされたアルバムですが、これが類稀なる名演奏でした。指揮のニコラス・クレーマー、特に日本ではほとんど知られていないと思いますが、以前取り上げた交響曲12番とこのアルバムを聴くと、そのオーケストラコントロール力はかなりのもの。特にハイドンの交響曲のツボを押さえていますね。この優しい、しなやかな演奏を好む人は多いと思います。ニコラス・ウォードのハイドンを超える素晴らしい演奏です。ということで4曲とも評価は[+++++]とします。中古で見かけたら即ゲットをお勧めします。

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tag : 哲学者 ラメンタチオーネ 交響曲67番 交響曲80番 ライヴ録音

クイケン/ラ・プティット・バンドのラメンタチオーネ、52番、帝国(ハイドン)

本日はなぜかクイケン/ラ・プティット・バンドの初期交響曲集。ずいぶん前に手にいれたものです。

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シギスヴァルト・クイケン(Sigiswald Kuijken)指揮のラ・プティット・バンド(La Petite Bande)の演奏で、ハイドンの交響曲26番「ラメンタチオーネ」、52番、53番「帝国」の3曲を収めたアルバム。収録は1988年3月、アムステルダム近郊のハールレム(Haarlem)にある統一メノナイト教会(Doopsgezinde kerk)でのセッション録音。レーベルはVirgin classics。

クイケンは指揮者としてもヴァイオリン奏者としても、最近はスパッラ奏者としても活躍しており、室内楽のアルバムも多数リリースしています。指揮者としてハイドンの曲を振ったアルバムだけでもこれまでずいぶんな数を取り上げています。

2016/01/05 : ハイドン–協奏曲 : エヴァルト・デマイヤー/ラ・プティット・バンドのハープシコード協奏曲集(ハイドン)
2012/11/18 : ハイドン–交響曲 : 【新着】クイケン/ラ・プティット・バンドの「朝」、「昼」、「晩」
2011/09/14 : ハイドン–声楽曲 : シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンドのテ・デウム
2011/07/04 : ハイドン–オラトリオ : クイケン/ラ・プティット・バンド1982年の天地創造ライヴ
2010/03/22 : ハイドン–交響曲 : クイケンのザロモンセット
2010/03/21 : ハイドン–交響曲 : クイケンのパリ交響曲集

というか、クイケンの構えなく自然な演奏の中に深い音楽を感じさせる演奏、私はとても気に入っているということなんです。また、4年前にはコンサートにも出かけ、最近のクイケンのOVPPで透明度を増しながらも音楽の真髄に近付こうとする純度の高い演奏に生で触れる事ができました。

2011/07/02 : コンサートレポート : シギスヴァルト・クイケン/ラ・プティット・バンドのブランデンブルク協奏曲

クイケンを取り上げようと思ったのは、今週末に再びクイケン/ラ・プティット・バンドのコンサートに出かけるから。今週末のプログラムは、実はちょっと苦手にしているマタイ受難曲。普段は晴朗かつ変化に富んだハイドンの音楽ばかり聴いているので、バッハの中でも受難曲という重くドラマティックな曲を長時間聴き続けるのにはかなりの努力を要するわけです。ということで、クイケンのキレのいいハイドンで脳をリフレッシュしておこうという狙いです(笑)

Hob.I:26 Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
古楽器のシャープな音色による疾走する入り。いきなり鮮度高く、キレのいい古楽器オケのタイトなアンサンブルが響きわたります。冴え冴えとしたリズムのキレが印象的。独特の仄暗さを感じさせるこの曲の1楽章をキリリと締め上げのっけから見事。
美しいメロディーが印象的な2楽章のアダージョ。哲学者の1楽章同様、淡々とメロディーを置いていきますが、その淡々としたメロディーがよく聴くと実にくっきりと浮かび上がります。単調さとは無縁の際立つ孤高感。古楽器だけにゆったりとした感じはしないのですが、逆にしっかりと引き締まった響きから詩情がにじみ出る感じ。こりゃ絶品です。
3楽章はメヌエット。かっちり引き締まったオケから、キレのいいアクセントと木管の加わった独特の響きが雰囲気を盛り上げます。この曲に宿るハイドンの時代の空気のようなものが立ち上るような感覚を覚えます。古楽器の演奏のなかでも冴え渡るオーケストラの魅力を最も感じる演奏と言っていいでしょう。

Hob.I:52 Symphony No.52 [c] (before 1774)
続いて52番。いきなりこの曲のリズムの面白さと素晴らしい躍動感に圧倒されます。小編成ゆえ重低音は期待できないのですが、代わりに引き締まりまくったタイトな響きの魅力は並ではありません。クイケンはオケをグイグイドライブしていきます。今更ながら古楽器オーケストラの真の魅力に触れた感じ。
続く弱音器つきの弦楽器によるアンダンテも引き締まったオケが冴え渡ります。記憶の中の演奏より数段キレています。流石にクイケンといったところ。ゆったりとした歩みなのに冴え冴えとした感覚に包まれる恍惚感、さりげないメロディーなのにものすごい立体感が見事。メロディーが繰り返されながら至福の境地に至ります。
メヌエットは深い憂いに包まれた音楽。この曲のメヌエットがここまで深みを帯びて聴こえるとは改めて驚きを感じるほど。音楽が進むにつれてしなやかに響きが変化し、起伏も大きく大胆さまで感じるほどに成長します。
フィナーレも陰りがつきまといます。冒頭から想像力の限りを尽くした展開が圧巻。このメロディーの綾を成長させて大きな流れを作っていくハイドンの筆致とそれをあまりに見事に織り上げるクイケン/ラ・プティット・バンドの演奏に圧倒されます。偉大な創造力にひれ伏します。言葉にならないほど完璧な演奏。

Hob.I:53 Symphony No.53 "L'Imperiale" 「帝国」 [D] (1778/9?)
このアルバム最後の曲。冒頭から陽光に輝く白亜の神殿のような堂々とした響きに驚きます。次々に変化するメロディーと意表をつく展開に手に汗握ります。恐ろしいばかりのハイドンの想像力。どうしたらこのような展開が思いつくのか凡人には理解できません。次々と繰り出されるアイデアが有機的に絡まり、大きな幹に育っていく様子はまさに天才的なもの。そしてクイケンもそうした創造の産物を実に巧みに織り上げ、引き締まった響きで料理していきます。この曲の面白さをあらためて認識した次第。
続くアンダンテの弾むようなリズムの活き活きとした様子はこれまた見事と思っていたら、あっという間に陰りのあるしなやかな中間部に変化しています。曲想に追いつくのに脳細胞が覚醒して対応。あまりの展開の面白さにこちらも冴え渡ります。オーケストラは楽器の音色の変化も加わることで、変化の面白さも格別。
メヌエットはオーソドックスで逆に驚きます。常に聴き手の期待の矛先をかわすいたずら心に満ちています。中間部はそれを面白がるようなコミカルな曲想。ほくそ笑むハイドンの顔が見えてきそうです。
フィナーレは流線型のフォルムに包まれた明るい音楽。フレーズごとに表情を微妙に変えながら展開、印象的な転調、はっとするような展開をいくつも経てクライマックスへ向かいますが、迫力ではなくあまりにキレたアイデアの連続に圧倒される感じ。いやいや聴き終わるとアイデアを追いかけるのに総動員した脳細胞がエクスタシー状態。ハイドンの創意にノックアウトされます。

実に久しぶりに取り出したクイケンのアルバムですが、記憶に残る演奏とは段違いのすばらしさに改めて驚きました。ハイドンのシュトルム・ウント・ドラング期からそれ以降にかけての交響曲の演奏の頂点と言ってもいい素晴らしい演奏でした。全編に冴え渡り、タイトな響きに包まれ、そしてハイドンの創意の真髄に触れる面白さ。録音も古楽器演奏の魅力を万全にとらえた見事なもの。今でこそ古楽器演奏はいろいろ選択肢はありますが、このころの演奏の中で頭ひとつ抜けた特別の存在と言っていいでしょう。評価は[+++++]に付け直しました。

さて、週末のマタイ、クイケンの現在の音楽と私の器が合いますでしょうか、、、

(追伸)Ponisさん、貴重な情報ありがとうございます!

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tag : ラメンタチオーネ 交響曲52番 帝国 古楽器

【新着】トーマス・ファイ/ハイデルベルク響のラメンタチオーネ他

しばらく続いたLP特集は一旦お休みにして、今日届いたばかりの新着アルバムを紹介。

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HMV ONLINE / amazon / TOWER RECORDS

おなじみトーマス・ファイ(Thomas Fey)指揮のハイデルベルク交響楽団(Heidelberger Sinfoniker)の演奏で、ハイドンの交響曲26番「ラメンタチオーネ」、27番、42番の3曲を収めたアルバム。収録は2012年7月17日から20日にかけて、ハイデルベルク近郊のヒルシュベルク=ロイタースハウゼンにあるユダヤ教旧会堂でのセッション録音。レーベルはhänssler CLASSIC。

このアルバム、彼らのハイドンの交響曲全集の第19巻です。

2012/11/20 : ハイドン–交響曲 : 【新着】トーマス・ファイ/ハイデルベルク交響楽団の交響曲1番他、爆速!
2012/07/08 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/ハイデルベルク交響楽団の90番、オックスフォード
2012/06/11 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/ハイデルベルグ交響楽団のマリア・テレジア、56番
2012/05/03 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/シュリアバッハ室内管の「時の移ろい」「告別」
2011/07/06 : ハイドン–交響曲 : 【新着】トーマス・ファイの「帝国」、54番
2010/12/26 : ハイドン–協奏曲 : 【新着】トーマス・ファイのホルン協奏曲、ホルン信号
2010/08/01 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイの69番、86番、87番

ファイの振るハイドンは目が離せません。最近取りあげた交響曲1番を含む初期交響曲集もテンポ設定が爆速で、しかもハイドンの書いた楽譜からめくるめくような知的刺激に溢れた音楽が流れ出す演奏。単に前衛的というだけでなくハイドンの音楽の本質をつく面白さに溢れています。その最新のリリースが今日取り上げるアルバム。シュトルム・ウント・ドラング期の傑作交響曲「ラメンタチオーネ」を含むものゆえ、到着を心待ちにしていましたが、HMV ONLINEに一緒に注文していたものの入荷に引っ張られて、到着が少し遅くなりました。

Hob.I:26 / Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
ホルンの鋭い音色に隈取られた1楽章の導入。キリッとエッジが立ってキビキビと進みます。一筋縄ではいかないファイのめくるめくようなフレージング。ビシッとタイトな演奏は多いものの、ラメンタチオーネの1楽章からこれだけ変化を聴かせるのはファイの才能でしょう。畳み掛けるような部分と手綱を緩める部分の交錯。ほの暗い雰囲気と青白く光り輝く前衛の才気。1楽章からなみなみならぬ素晴らしさ。音楽の方向は異なりますが、クライバーのバラの騎士の序曲を聴くような興奮を感じます。
2楽章は美しい美しいメロディーが心に沁みいる楽章ですが、ファイの手にかかるとじっくりとした演奏ながら、フレーズの節々に創意が漲り、まるで美しいフレーズで遊び回るような印象。この美しさを出すために創意は控え、しっとりとした表情ながら、絡み合う副旋律の表情や間の取り方がキレていて、常に新鮮な印象を保ちます。後半はメロディーを象徴的に浮かび上がらせたり、装飾をかなり加えてこの楽章の陰影を一層深く感じさせる秀逸な演出。
3楽章はメヌエットでこの楽章が終楽章。前楽章の落ち着いた表情を引き継いではじまり、力感を抑えながら、フレーズに巧みに変化をつけて、静かに旋律を変化させることで生じるニュアンスの多様さを楽しむような演奏。非常にあっさりと終わってしまいます。

Hob.I:27 / Symphony No.27 [G] (before 1766)
ごく初期の推進力あふれる音楽が印象的な作品。ハイドンの初期の交響曲の明朗快活な面白さがつまった作品。ファイの解釈は前曲の諦観とのコントラストを楽しむように、遊び心と推進力に溢れた演奏。いつも通り、フレーズというより音単位でめくるめくように表情を変化させ、ハイドンの曲に猫がじゃれるがごとき演奏。以前より演奏から力が抜けて、軽妙さが際立つようになりました。オケも演奏を完全に楽しんでいるようです。
つづくアンダンテ・シチリアーノは弱音器つきのヴァイオリンのメロディーがそよ風のように吹き抜ける演奏。後年のシュトルム・ウント・ドラング期の彫りの深いほの暗さとは比べるべくもありませんが、この時期のハイドン独特のセンチメンタルなメロディー構成が印象的。
フィナーレは、楽章の対比をことさら強調するように鮮明な入り。やはり力みなく鮮明な表情を生み出すファイのコントロールは流石。19巻まできて、演奏も新たな地平が見えたような自在さが際立ちます。

Hob.I:42 / Symphony No.42 [D] (1771)
ラメンタチオーネとほぼ同時期の作品。冒頭から躍動感に溢れ、オケの吹き上がりも見事。ハイドンの交響曲の面白さがいろいろ詰まった缶詰のような曲。次から次へとでてくるでてくる名旋律。この旋律の面白さとめくるめく変化にスポットライトを当てたファイも流石です。聴き慣れたメロディーですがそこここにファイの仕組んだ変化が待ち受けており、聴きながら脳の音楽中枢に刺激が途絶えません。いやいやハイドン自身もこれほどの演奏を想像しなかったでしょう。これほど面白い42番は初めてです。13分もの長さがあっという間。オケはファイの指示をどう演奏してやろうかと待ち受けている感じ。知的刺激の連続にノックアウトです。
つづく2楽章も13分超と長いですね。曲自体に潜む静謐な印象をファイ流にさらさらとこなし、メロディーの美しさをさりげなく聴かせながらじっくり進んでいきます。このアルバムでも比較的オーソドックスな展開の楽章。終盤見事に沈み込み、音楽の深さを上手く表現できています。
メヌエットはキレのいい響きを強調しますが、すぐにレガートをかけたり、鮮度を強調したりファイ流の変化で聴かせるようになります。途中のヴァイオリンソロもニュアンスたっぷりな表情ながら抑えた響きが美しさを強調しています。
フィナーレに至り、変化の面白さは頂点に。力みのない愉悦感に溢れた演奏。速いパッセージの痛快な展開。ハイドンの書いたフィナーレをこれだけ力を抜いて演奏したものは他に知りません。

いやいや、このアルバムも期待以上に素晴らしい出来でした。ファイの解釈も力が抜けて、才気が冴えまくってます。ファイのハイドンの交響曲全集は19巻に至り、新たな次元に到達した印象があります。強奏にたよらず、曲の自在な解釈によって、音響的な迫力ではなく、解釈の突き抜けた冴えで聴かせていくというスタイルへ進化しています。ファイのハイドンは一体どこまで進化するのでしょうか。まだまだ先が楽しみです。評価はもちろん3曲とも[+++++]とします。

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tag : ラメンタチオーネ 交響曲27番 交響曲42番 ハイドン入門者向け

レイモン・レッパード/イギリス室内管のラメンタチオーネ

最近取りあげたマリナーの86番の記事をきっかけに、マリナーの名前つき交響曲集を取り出し、ちょっと聴き直しています。蘭PHILIPSのマリナーとアカデミー室内管の演奏による29曲のハイドンの名前つき交響曲集。すべてマリナーの演奏だと思っていましたが、ライナーノーツをよく見ると、この中にマリナー以外の演奏が入っていました。今日はその演奏。

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ネヴィル・マリナー(Sir Neville Marriner)指揮のアカデミー室内管(Academy of St Martin in the Fields)によるハイドンの名前つき交響曲集。そのなかの26番ラメンタチオーネと47番の2曲だけがレイモン・レッパード(Laymond Leppard)指揮のイギリス室内管弦楽団(English Chamber Orchestra)の演奏です。今日はその中からCD2の1曲目に収録されている26番ラメンタチオーネを取りあげます。ラメンタチオーネの収録は1970年5月となっています。

レイモン・レッパードの演奏は過去に取りあげていますが、昔の記事なのでちゃんとレビューしていません(笑)

2010/06/05 : ハイドン–交響曲 : レイモン・レッパードのハイドン

レイモン・レッパードは1927年ロンドンに生まれ、イングランド西部のバース(Bath)で育った指揮者、ハープシコード奏者。ケンブリッジのトリニティ・カレッジでハープシコードとヴィオラを習い、最初は合唱指揮者、そしてケンブリッジ・フィルハーモニー協会の音楽監督になりました。1960年代に入るとバロックオペラの復興にともない、演奏に力を入れるようになり、そして、バロックオペラを指揮する著名な指揮者に名を連ねました。後にバロック音楽に留まらず幅広いレパートリーを演奏するようになりました。1960年代から1970年代にはこの演奏のオケであるイギリス室内管弦楽団に頻繁に客演するようになりました。1973年から1980年までBBCノーザン管弦楽団(現BBCフィルハーモニック)の首席指揮者、その後アメリカ渡りインディアナポリス交響楽団の音楽監督となり、現在同楽団の名誉指揮者の地位にあります。

Hob.I:26 / Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
このアルバムに収められたマリナーの演奏が、キビキビ感と透明感を主体とした演奏であるのと比べると、ちょっとざらついたオケの響きと、じっくり慈しみ深い演奏が特徴。シュトルム・ウント・ドラング期の傑作交響曲ラメンタチオーネの1楽章はキビキビとした中にもほの暗さと、強い情感を持った曲。リズムがほんの少し練るような重いようなトーンではありますが、力強い推進力があるせいで、あまり鈍い感じはしません。非常に生真面目に太い筆でじっくり描く書を観るような心境。
有名なアダージョはじわりと来るじっくりした演奏。ただ演奏するだけで情感がにじみ出る曲ですが、ほんとうにただ楽譜通りに、ちょっと単調な演奏。ただ、この単調さというか無骨さが貴重なんでしょう。テンポもデュナーミクも変化は最小限。なぜかあまり悪い印象を与えず、むしろ無骨の美学のように聴こえるのが不思議なところ。切々と演奏され、ちょっと心に刺さります。
終楽章はメヌエット。この楽章は逆に無骨さがちょっと裏目にでています。流麗ではない墨のあとが残る書のような趣ですが、全体の印象がちょっと固く、もう少しの洗練が欲しいと思わせてしまいます。オケの線もちょっとそろわず、演奏の記録としても、もうひと超え欲しいところです。2楽章では朴訥さがいい方向に働きましたが、フィナーレでは単調さにつながってしまいました。

マリナーの影に隠れた存在であるレイモン・レッパードの交響曲26番「ラメンタチオーネ」。朴訥なタッチによって描かれるシュトルム・ウント・ドラング期の名曲ですが、他の名演盤と比べると、音楽的な熟成には差があるのが正直なところ。ただ朴訥な演奏はメインの2楽章ではいい方に働きます。楽章間の対比はほどほどで、一貫した調子であることで、曲の変化の幅もちょっと限られる感じです。評価は[+++]としたいと思います。

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ハルトムート・ヘンヒェン/C.P.E.バッハ室内管のラメンタチオーネ、受難、悲しみ

今日はお気に入りのハルトムート・ヘンヒェンの名前つき交響曲集から。

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ハルトムート・ヘンヒェン(Hartmut Haenchen)指揮のカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ室内管弦楽団の演奏によるハイドンの名前つき交響曲集。全6枚に交響曲18曲、序曲1曲を収めたアルバム。今日はその中からCD1の交響曲26番「ラメンタチオーネ」、49番「受難」、44番「悲しみ」、歌劇「無人島」序曲(Hob.Ia:13)の4曲を取りあげます。収録は1987年11月と手元の記録にはありますが、ライナーノーツには記載されていません。レーベルはedel CLASSICS。

このアルバムからは以前「哲学者」を取りあげていますが、すばらしい演奏でした。演奏者などの情報はこちらの記事をご参照ください。

2011/01/26 : ハイドン–交響曲 : ハルトムート・ヘンヒェンの哲学者

なんとなく交響曲のいい演奏が聴きたくなり取り出したアルバム。今日はシュトルム・ウント・ドラング期の傑作交響曲を選びました。

Hob.I:26 / Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
柔らかい音色のオーケストラが繊細なハープシコードの響きを伴って、この曲独特のほの暗い旋律を生気溢れる演奏で描いていきます。ヴァイオリンの軽さと低音弦の迫力、リズムのキレの良さが抜群。小編成オケでしょうが響きのまとまりは非常に良く、まさにこの曲独特の雰囲気を万全に表していきます。活き活きとしたメロディ、哀愁に満ちた響き、小気味好いキレ。必要十分というか完璧です。
2楽章のアダージョは爽快さを感じさせるほどの速めのテンポ。メロディーラインの描き方が上手く、速いながらも情感は十分。こなれた音響によるすばらしい感興。録音は鮮明さは最新のものに劣るものの鑑賞には十分。繊細なハープシコードの響きが雅さを加えています。オケは奏者全員が高い音楽性を身につけているよう。
フィナーレはこれ以上ないほどの生気が漲る演奏。インテンポで入るアタックのキレが素晴らしく、肩に力が入っていないのに踊り出すような音楽。中世のバシリカの窓から差し込む光が、重厚な石積みの立体感を活き活きと浮き彫りにしているよう。ラメンタチオーネにはニコラス・ウォードの中庸の美学を極めた名演盤がありますが、このヘンヒェンの演奏も速めのテンポによる、爽快なのに実に味わい深い名演と言えるでしょう。

Hob.I:49 / Symphony No.49 "La passione" 「受難」 [f] (before 1768)
深く沈み込むオーケストラの音色。大きく表情を浮き彫りにする素晴らしいフレージング。彫りの深い演奏はまるで部屋にパルテノン神殿が出現したよう。絶妙の呼吸とデュナーミク。暗黒の淵を覗くような深い情感。名演の予感です。冒頭から素晴らしい響き。ハープシコードもじつに効果的。1楽章は圧巻の出来です。ヘンヒェンのコントロールは情感と立体感をバランス良く表現。くどさもわざとらしさも感じさせず、見事という他ありません。
2楽章に入り速度はあまり上げませんが、やはりエネルギーが満ちてきます。高低に変化する旋律の対比がすばらしいですね。音階が音の連なりの糸を引くようなところがなく非常にキレのいいのが特徴。音色も柔らかくするところとカッチリするところメリハリが見事。なにより音楽が活き活きとしていて、ハイドンの見事な音楽がまさに生きているような進行。
メヌエットも安心して聴いていられる安定感。弦楽器に宿るうら悲しいエネルギーが顔を出すたびに、この曲がシュトルム・ウント・ドラング期の作品であることを思い起こさせます。
フィナーレは、予想していたのとは少し異なり、流すような流麗なもの。最後にこの力の抜き具合は見事です。1楽章の圧倒的な存在感がこの演奏のポイント。

Hob.I:44 / Symphony No.44 "Trauer" 「悲しみ」 [e] (before 1772)
名曲「悲しみ」。穏やかに入りますが、最初のテーマの速い音階にちょっと癖のある表情で変化をつけます。前2曲にくらべて、力が抜けた演奏と言えるでしょう。1楽章の聴き所であるヴァイオリンの音階はことさらキレを強調する事なく、音楽全体の流れを重視するようですが、音楽がすすむにつれて徐々にエネルギーが満ちていき、最後にクライマックスを持っていくあたりが流石。
メヌエットはハイドンのこの時期の交響曲のなかでも素晴らしい出来のもの。メヌエットなのに情感が溢れ出す素晴らしいもの。ヘンヒェンはこのメヌエットの魅力を余裕たっぷりに表情をつけ、じっくりと描いていきます。やはりフレージングの上手さが際立ち、さりげないのに表現の彫りの深さは素晴らしいですね。
アダージョも絶品。立ちのぼるシュトルム・ウント・ドラング期の香り。ハイドンの時代にタイムスリップしたよう。
フィナーレは弦楽器のキレが最高潮に。弦楽器のキレがメロディーを見事に浮き上がらせ、ザクザクとメロディーを刻んでいきます。最後に迫力を見せつけて終了です。

Hob.XXVIII:9 / "L'isola disabitata" 「無人島」 (1779) 序曲
最後はオペラの序曲。シュトルム・ウント・ドラング期のちょっと後の作曲。序奏から独特の劇性があり、じっくりと畳み掛ける主題、ほのかな明るさを感じさせる中間部と、なかなか聴き応えのある曲。ここでもヘンヒェンはじっくりとオペラの幕が上がる前のざわめき感を上手く聴かせて、このアルバムの素晴らしい演奏を締めくくります。

ハルトムート・ヘンヒェンとカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ室内管弦楽団の演奏によるハイドンのシュトルム・ウント・ドラング期の傑作交響曲3曲の演奏。昔から好きなアルバムでしたが、あらためて取り出して聴くと、その素晴らしさはやはり図抜けています。やはり説得力がちがうというか、ハイドンの時代にタイムスリップしたような素晴らしい響きを聴かせてくれます。評価は序曲を含めて4曲全曲[+++++]です。

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tag : ラメンタチオーネ 受難 悲しみ オペラ序曲 ハイドン入門者向け

ヘスス・ロペス=コボス/ローザンヌ室内管のアレルヤ、ラメンタチオーネ、ホルン信号

今日は東京は昼間は気温が上がったんですが、夜は再び寒くなってきました。何の脈絡もありませんが、久しぶりに「ラメンタチオーネ」が聴きたくなり、ラックから取り出した1枚。

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ヘスス・ロペス=コボス(Jesús López-Cobos)指揮のローザンヌ室内管弦楽団の演奏で、ハイドンの交響曲30番「アレルヤ」、26番「ラメンタチオーネ」、31番「ホルン信号」の3曲を収めたアルバム。収録は1995年2月8日~10日、スイスのラ・ショー=ド=フォンで。レーベルはDENON。現役盤と思いきや、そうではないようです。

ヘスス・ロペス=コボスは1940年スペインのマドリードの北西約200キロの街トロ生まれのスペイン人指揮者。マドリード・コンプルテンセ大学にて哲学を学び、ウィーン国立音楽大学にてフランコ・フェラーラやハンス・スワロフスキーに指揮を学びました。その後の経歴は、1981年から1990年までベルリン・ドイツ・オペラの総監督、1984年から1988年までスペイン国立管弦楽団の音楽監督、1986年から2000年までシンシナティ交響楽団の首席指揮者、1990年から2000年までローザンヌ室内管弦楽団の首席指揮者、そして2003年からはマドリード王立劇場の音楽監督となっています。ヨーロッパを中心に主要なオケや歌劇場のトップを歴任してきたことになります。このアルバムを録音した95年頃はちょうどローザンヌ室内管弦楽団のトップとして5年が経過し、オケを掌握していた時期でしょう。

これまでロペス=コボスはDENONからアルバムが多くリリースされているので、名前は知っていますが、ちゃんと聴いたのは、このブログで以前取りあげたナカリャコフのトランペット協奏曲の伴奏がはじめて。前記事のリンクを張っておきましょう。

2011/01/10 : ハイドン–協奏曲 : ナカリャコフのトランペット協奏曲

鮮度が高く端正なコントロールが心情の人でしょう。このアルバムを手に入れたのはおそらく10年以上前。もちろん演奏の印象もあまりはっきりとしません。それゆえ久々に取り出した次第。

Hob.I:30 / Symphony No.30 "Alleluja" 「アレルヤ」 [C] (1765)
流石DENONの録音。しかも響きの良さで知られるラ・ショー=ド=フォンでの収録。適度な残響に適度な実体感、1995年録音ですが、鮮明かつ穏やかさもあるほぼ完璧な録音。冒頭から非常に端正な演奏。小編成オケのクリアな響きでテンポ良くハイドンの楽譜を音にしていきます。傾向としてはデニス・ラッセル・デイヴィスの演奏に近いですが、デイヴィスの演奏が端正さに極度に向いた演奏であるのに対し、ロペス=コボスのコントロールはバランス重視というところでしょう。
2楽章のアンダンテも鮮明な響きで穏やかというよりは、几帳面な感じもするもの。教科書的なオーソドックスさと言えばいいでしょうか。ただ、ここの楽器の表情は豊かで、悪い意味で教科書的というのではなく正統的、標準的な名演奏という感じ。これはこれでなかなかいい感じです。
この曲は3楽章構成。フィナーレはメヌエット。フィナーレに入り、わずかですが力感のレベルを上げ、メリハリを強くし、隈取りをつけるような演出。リズムを少し強調しながら曲を終える感じをうまく表現しています。教科書的な演奏としては、骨格がしっかりして、癖がなく、響きもいい演奏。

Hob.I:26 / Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
期待のラメンタチオーネ。速めの一貫したテンポでなかなかいい入り。曲の骨格をしっかり表現しており、細かいところもいいのですが、ボリューム感をしっかり捉えたデッサンのような堅実な演奏。曲が進むにつれて畳み掛けるような感じも感じさせて迫力も十分。立体感を感じさせるいい演奏ですね。
アダージョは情感と知性のバランスのよい演奏という趣。抑制された中にメロディーラインの美しさが光ります。訥々と弾かれる旋律に素朴な美しさ宿り、徐々に心に沁みてくる感じ。ラメンタチオーネの演奏では以前取りあげたNAXOSのニコラス・ウォードのアダージョが絶品ですが、ロペス=コボスのより抑えた表現も秀逸ですね。
この曲も3楽章構成。フィナーレは端正な悲しみといえばわかりますでしょうか。やはりフィナーレは力強さが増して立体感が見事。ここに来て弦楽器のキレも増し、管弦楽の醍醐味も少し味わえます。

Hob.I:31 / Symphony No.31 "Hornsignal" 「ホルン信号」 [D] (1765)
意外と言っては失礼ですが、このホルン信号の入りはこのアルバム一番の出来。肝心のホルンはことさら強調することなく、むしろ控えめですが、これが非常にいいセンス。ロペス=コボス流の端正で一貫したリズムにのって、この曲の純粋な魅力がよくわかる演奏。特にヴァイオリンパートの美しさが印象的。ダイナミクスは抑え気味で、キレの良いリズム感で聴かせるという設計でしょう。この曲では教科書的という表現から、抑制の美学というような領域に入り、完成度もかなり上がってます。ホルンは目立ちませんが、音程、リズム感、デュナーミク、どれをとっても言うことなし。非常に高いテクニックをもっているのでしょう。
2楽章のアダージョは音楽に情感が宿りはじめ、音楽が濃密さを帯びてきました。ところどころ音を切りアクセントをつけますが、抑えた音量で淡々と音楽をこなして聴き所をつくっていきます。大人の音楽。ホルンの演奏もとろけるような響きを聴かせるようになり、この楽章は一段踏み込んだ表現。
続くメヌエットは弦楽器の鋭敏な反応が素晴らしいですね。キレてます。やはりオケのメンバーも集中力が上がり、一人一人のフレージングが明らかに綿密になってます。ここでも力ではなくキレで聴かせる演奏。玄人好みの演奏。
フィナーレは、セッション録音とはいえ、ここまでの楽章でリスナーの心をしっかりつかんでいるので、流したような演奏ながら、勘所がピタリと定まり実に愉悦感ある演奏。各変奏では木管楽器の美しさも絶品。チェロのリズムが若干重いのが少々気になりますがそれ以外は節度あるゆったり感、のんびり感をしっかり感じさせて完璧な演奏。音量を抑えたところもしっかり沈んで表現の幅を広げます。最後のコーダも力みなく終えるのが秀逸。

久々に聴いたロベス=コボスのハイドンのシュトルム・ウント・ドラング期の前夜から頂点に至る時期に作曲された3曲をまとめたアルバム。ロペス=コボス独特の端正なキレの良い演奏が基調ながら、アレルヤでは、曲の深みに依存するのかもしれませんが、すこし教科書的な演奏に聴こえ、ラメンタチオーネでは端正さが曲の新たな美しさを浮かび上がらせました。聴き所はホルン信号で表現が一段踏み込んだもの。やはり精緻、端正だででは音楽の深みにはたどり着かないという事でしょう。評価はアレルヤが[++++]、その他が[+++++]としました。

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tag : アレルヤ ラメンタチオーネ ホルン信号

ピノックのラメンタチオーネ、受難、58番

相変わらず仕事が忙しく更新がままなりませんが、今日は一枚行きます。

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トレヴァー・ピノック(Trever Pinnock)指揮のザ・イングリッシュ・コンソートの演奏で、ハイドンの交響曲26番「ラメンタチオーネ」、49番「受難」、58番の3曲を収めたアルバム。収録はラメンタチオーネが1989年2月、その他が1988年4月、何れもロンドンのヘンリーウッド・ホールでのセッション録音。

もちろん現役盤ではありませんが、中古ではよく見かけるものゆえ、比較的入手しやすいと思います。このシリーズは6枚発売されましたがその6枚をボックスセットにしたものが現役盤。

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今日は実は我が家の結婚記念日。しかも20周年。20年前の慌ただしい結婚式の準備の頃を思い出していたら、そのころよく聴いていたこのアルバムを思い出し今日取り上げようと思った次第です。ちょっと思い出のアルバムでもあります。特によく聴いていたのが冒頭におかれたラメンタチオーネ。詩情溢れるこの曲を当時はこのアルバムではじめて聴き、その美しさに酔いしれていました。アルバムのリリースが1989年ということで、結婚した91年の少し前にリリースされたものですね。手に入れたのはたしか六本木WAVE。ピノックのハイドンのこのシリーズはまた、私がハイドンに本格的に興味をもつきっかけになったアルバムでもあります。このブログの読者の方には何度か紹介しましたが、私がハイドンにのめり込むことになった経緯は以前の記事をご覧ください。

2010/01/21 : ハイドンねた : 私はなぜハイドンにはまったのか?
2010/01/23 : ハイドンねた : 私はなぜハイドンにはまったのか?-2
2010/01/24 : ハイドンねた : 私はなぜハイドンにはまったのか?-3

ピノックのこのシリーズのアルバムは当時の私にとっては衝撃的な出会い。モーツァルトにちょっと飽きた耳に響いたハイドンの疾風怒濤期の影のある美しい響きは、モーツァルトとはまた違った美しさの衝撃をもたらしました。

交響曲26番「ラメンタチオーネ」1770年以前の作曲
今聴いても新鮮なピノックのコントロールするザ・イングリッシュ・コンソートの古雅な音色による、キビキビとした1楽章の序奏。今更ながらエネルギー感に圧倒されます。インテンポで攻めに攻める1楽章が新鮮。やはりハイドンは生気。抜群のノリです。破裂音の迫力溢れるホルン、ざらついた音がさらに迫力を増す弦楽器、オケ全員が素晴らしい集中力で進める楽章。最後は低音弦のリズムのアクセントが印象的。
2楽章は有名なメロディーを速めのテンポで爽やかに表現。ラメンタチオーネの絶妙の美しさをここまでさっぱりと弾かれてはノックアウトです。私のラメンタチオーネの刷り込みはこの演奏。ヴァイオリンの奏でる旋律は速めのテンポであってもメリハリキリッとつけ次々とやってくる波を非常にうまく表現。
3楽章はメヌエットで終楽章。速めのテンポでかつ悲痛な表情のメロディーが心に刺さります。直接音重視の録音も相俟って迫力十分。ピノックのコントロール独特のテンションの高いオケの響きも迫力を増す要因に。途中の木管楽器の柔らかな音色が逆にアクセントになってます。聴いていて懐かしさと曲の魅力と両方に久々に打たれます。

交響曲49番「受難」1768年以前の作曲
ラメンタチオーネと非常に良く似た演奏。1楽章のアダージョからただならぬ迫力。ピノックのハイドンの最良の演奏の一つと言っていいでしょう。テンションの高い音色によって描かれるハイドンの名曲の風情。この曲の魅力もピノックの演奏によって知りました。

交響響58番 1775年以前の作曲
穏やかなはじまりが印象的な58番。この曲もピノックの演奏によって知った曲。やはり刷り込まれた演奏ゆえ、耳に心地よい響きだけが印象に残ります。

このアルバムは私にとって思い出のアルバムゆえ、評価という視点になりにくいんですが、ラメンタチオーネが格別の思い出の分[+++++]、その他の曲が[++++]としました。

今日は、20年記念ということで以前に安く手に入れていたお宝ワインの栓を抜きました。その味の印象はまたの機会に。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ラメンタチオーネ 受難 交響曲58番 おすすめ盤 古楽器

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Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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2017年7月のデータ(2017年7月31日)
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