ニコラス・クレーマー/BBCフィルの哲学者、ラメンタチオーネなど(ハイドン)

今日はちょっと心ときめくマイナー盤。

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ニコラス・クレーマー(Nicholas Kraemer)指揮のBBCフィルハーモニック(BBC Philharmonic)の演奏で、ハイドンの交響曲22番「哲学者」、26番「ラメンタチオーネ」、67番、80番の4曲を収めたCD。収録は哲学者が2008年6月26日、ラメンタチオーネが2009年1月28日、残り2曲が2007年6月21日、マンチェスターの新放送室第7スタジオでのライヴ。2009年のBBC music誌(Vol.17 No.11)の付録CD。

BBC music誌の付録はこれまでにもホグウッドの未発表録音だった交響曲76番、77番や、ジャナンドレア・ノセダの太鼓連打など、珍しい録音を何枚か手に入れています。今日取り上げるアルバムも含めてこれらは全て中古での入手。このアルバムもディスクユニオンで入手しました。

ニコラス・クレーマーはあまり知らない人と思いきや、以前に一度演奏を取り上げていました。

2010/10/09 : ハイドン–声楽曲 : アンドレアス・シュペリングのカンタータ集

上の記事のアンドレアス・シュペリングの祝祭カンタータ集の最後に収められた交響曲12番がクレーマーの指揮でした。シュペリングの繰り出す華やかな響きに対して、ゆったり慈しみ深い演奏が印象に残っています。

Wikipediaなどによるとニコラス・クレーマーは1945年スコットランドのエジンバラ生まれの指揮者、ハープシコード奏者。最初はハープシコード奏者として主にオーケストラのコンティニュオを担当していましたが、徐々に指揮する機会に恵まれ、1970年代にはイギリス室内管などの弾き振りなどで活躍、レパートリーもバロックから現代音楽まで拡大しました。その後1986年から92年までアイルランド室内管弦楽団、1985年から93年までロンドン・バッハ管弦楽団の音楽監督を務め、現在はマンチェスター・カメラータとシカゴのミュージック・オブ・ザ・バロックの首席客演指揮者、スイスのヴィンタートゥール・ムジークコレギウム管弦楽団の永世客演指揮者となっています。ライナーノーツによると、このアルバムのオケであるBBCフィルハーモニックとは日常的に仕事をしているそうです。

このアルバムに収められた4曲の交響曲ですが、これがまた癒しに満ちた素晴らしい演奏でした。

Hob.I:22 Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
冒頭からゆったりとしたオーケストラの美しい響きに癒されます。規則的なテンポに乗って各楽器が独特のシンプルなメロディーを受け継いでいきますが、録音は非常に良く、オケのそれぞれの楽器が溶け合って極上のとろけるような響き。弦楽器のビロードのような柔らかさ、木管楽器の自然な表情、そしてホルンの膨らみある柔らかさと言うことなし。BBCフィル素晴らしいですね。いきなりこの曲の真髄を突く演奏に惹きつけられます。
つづくプレストは穏やかながら躍動感満点。オーソドックスな演奏なんですが、このしなやかに躍動するリズムと、実に丁寧に繰り出される旋律の美しいこと。メロディーよりも支える内声部のハーモニーの美しさを意識したのか、若干弱めのメロディーがいいセンス。
メヌエットも穏やかながら実にキレのいい表現。奏者が完全にクレーマーのリズムに乗って素晴らしい一体感。ただ演奏するだけでハイドンの名旋律の美しさにとろけます。そしてフィナーレも期待どおり。ホルンがここぞとばかりにキリリとエッジを効かせてアクセントを加えます。素晴らしい疾走感。オケの響きは相変わらず極上。速いパッセージも落ち着きはらってさらりとこなす余裕があります。これは素晴らしい名演奏。名演の多いこの曲のベストとしても良いでしょう。放送用の録音ということでしょうか、最後に拍手が入ります。

Hob.I:26 Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
哲学者以上に好きな曲。仄暗い始まりはシュトルム・ウント・ドラング期のハイドン特有の気配を感じさせます。この曲はピノックのキビキビとした演奏や、ニコラス・ウォードの名演が印象に残っていますが、同じスコットランドのウォードの演奏と似たオーソドックスなスタイルながら、ニュアンスの豊かさと響きの美しさはウォードを凌ぐ超名演。この曲でも美しい響きとメロディーのしなやかな展開、さっと気配を変える機転とクレーマーの繰り出す音楽にノックアウト。これは素晴らしい。オケも素晴らしい安定感。ライヴのノイズも皆無なのにライヴらしい躍動感に溢れています。
聴きどころの2楽章は予想より少し速めのテンポでサラリと入ります。聴き進むうちにじわりとこの曲の美しさに呑まれていきます。1楽章の豊かな響きをサラリと流すような清涼感が心地よいですね。
フィナーレも素晴らしい充実度。微妙にテンポを動かして豊かな音楽に。いやいや参りました。

Hob.I:67 Symphony No.67 [F] (before 1779)
録音が少しクリア度を増した感じ。冒頭から素晴らしい迫力と躍動感に圧倒されます。オーソドックスな演奏なんですが、正攻法での充実した演奏に圧倒されます。時代は古楽器やノンヴィブラート流行りですが、こうした演奏を聴くと、小手先ではなく曲をしっかりふまえた演奏の素晴らしさこそが重要だと改めて思い知らされます。よく聴くと弱音部をしっかりと音量を落として、しっかりと彫りの深さを表現していることや、畳み掛けるような迫力と力を抜く部分の表現のコントラストを巧みにつけるなど、やることはしっかりやっています。
弱音器付きの弦の生み出すメロディーのユニークさが聴きどころの2楽章のアダージョ。うねる大波のような起伏と、木管の美しい響きを象徴的に配して、静けさのなかにアクセントを鏤める見事なコントロール。終盤のピチカートは聴こえる限界まで音量を落とす機転を利かせます。
堂々としたメヌエットにヴァイオリンのリリカルな演奏が印象的な中間部とこれも見事。大胆なコントラストをつけているのに落ち着ききった演奏。そしてフィナーレは素晴らしい覇気のオケの響きを楽しめます。前2曲よりも時代が下ったことでオーケストレイションも充実していることを踏まえての表現でしょう。この曲ではコントラストの鮮明さが印象的でした。この曲も見事。

Hob.I:80 Symphony No.80 [d] (before 1784)
最後の曲。さらに時代が下り、オケも迫力十分。クレーマーの丁寧なコントロールは変わらず、オケのとろけるような響きの良さと安定度も変わらず。この曲のみ低音弦の音量が他曲より抑えている感じ。
アダージョのしっとりと落ち着きながらのゆるやかに盛り上がる曲想の表現、メヌエッットの自然さを保ちながらのキビキビとしたリズムのキレ、フィナーレの掛け声の応報のようなコミカルな展開の汲み取り方など非常に鋭敏なセンスで演奏をまとめます。もちろんこちらも見事。

BBC music誌の付録としてリリースされたアルバムですが、これが類稀なる名演奏でした。指揮のニコラス・クレーマー、特に日本ではほとんど知られていないと思いますが、以前取り上げた交響曲12番とこのアルバムを聴くと、そのオーケストラコントロール力はかなりのもの。特にハイドンの交響曲のツボを押さえていますね。この優しい、しなやかな演奏を好む人は多いと思います。ニコラス・ウォードのハイドンを超える素晴らしい演奏です。ということで4曲とも評価は[+++++]とします。中古で見かけたら即ゲットをお勧めします。

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tag : 哲学者 ラメンタチオーネ 交響曲67番 交響曲80番 ライヴ録音

レイモン・レッパード/イギリス室内管の哲学者、47番(ハイドン)

はい、LPです(笑)

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レイモン・レッパード(Laymond Leppard)指揮のイギリス室内管弦楽団(English Chamber Orchestra)の演奏で、ハイドンの交響曲39番、22番「哲学者」、47番の3曲を収めたLP。収録に関する情報は記載されていませんが、別途リリースされているCDに含まれている47番が1968年12月の録音ということで、おそらく3曲とも1968年ころの録音だと思われます。レーベルは蘭PHILIPS。

このLPは先日開催した第2回ハイドンオフの当日、開催前の時間にディスクユニオンで仕入れたもの。レイモン・レッパードは地味な指揮者ですが、以前取り上げた演奏はなかなか良く、好きな指揮者の一人。そのレッパードのLPを見かけ、収録曲を所有盤リストで調べてみると、39番と47番は手許にCDがあるものの、哲学者については未所有音源だとわかり、手に入れたもの。しかも未所有の曲は好きな「哲学者」で、LPもオランダプレスのPHILIPS盤ということで、手に入れないわけには参りませんね。

2014/11/11 : ハイドン–交響曲 : レッパード、マッケラスの交響曲77番、34番、18番(ハイドン)
2014/03/27 : ハイドン–交響曲 : レイモン・レッパード/イギリス室内管の交響曲39番(ハイドン)
2013/06/01 : ハイドン–協奏曲 : モーリス・ジャンドロンのチェロ協奏曲1番、2番
2012/08/27 : ハイドン–交響曲 : レイモン・レッパード/イギリス室内管のラメンタチオーネ
2011/02/20 : ハイドン–協奏曲 : アルテュール・グリュミオーのヴァイオリン協奏曲
2010/11/03 : ハイドン–オペラ : ベルガンサのオペラアリア集
2010/06/05 : ハイドン–交響曲 : レイモン・レッパードのハイドン

レッパードの略歴などについてはラメンタチオーネの記事をごらんください。今日はこのアルバムに含まれている3曲のうち、冒頭の39番は米Haydn HouseのCD-Rを取り上げており、その原盤がこのLPということで、哲学者と47番を取り上げましょう。39番もCD-RとこのLPの音質比較などをする余地があるのですが、もともとHaydn HouseのCD-Rは湖国JHさんからお借りしていたものということで、手元にないため、比較は断念です。

Hob.I:22 Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
どうもこの曲は好みのツボがあるようで、冒頭から朴訥な音楽が流れると一瞬にしてハイドンの世界に引き込まれます。規則的に刻まれるリズムに乗って木管楽器と弦楽器によって奏でられるメロディーの心地よいこと。LPもミントコンディションで言うことなし。音量を絶妙にコントロールしながらゆったりとした起伏が描かれ、いきなりの味わい深さ。特に音量をスッとおとしながら弱音器つきの弦楽器が奏でるやさしい旋律に癒されます。何もしていないのですが、曲の真髄をえぐる演奏にアドレナリン噴出。
2楽章のプレストは実に落ち着いた演奏。キビキビとしているのですが、盤石の安定感で、オケも軽々と楽しみながら演奏しているよう。1楽章のアダージョでグッと聴かせたあとの爽快なプレスト。まさに展開の妙が味わえます。3曲入りのLPの2曲目ということで、2楽章の終わりでLPをひっくり返さねばなりません。

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3楽章のメヌエットも実に堂に入ったもので、コミカルかつ美しいメロディーの連続にハイドンの交響曲の楽しさが炸裂。適度にキレ良く、適度に弾み、適度に落ち着いたまさに名演奏。この自然さは素晴らしい。
そしてフィナーレに入るとここぞとばかりにオケが踊りだします。弾む弾む。これは演奏していたら楽しいですね。よくぞこれだけ曲に素直に楽しんで演奏できるものです。よく聴くとアクセントに独特なところもなくはないのですが、決して自己主張するようなことはなく、最後まで曲に素直な演奏で楽しませてくれます。これぞハイドン!

Hob.I:47 Symphony No.47 [g] (1772)
つづいて47番。この曲はマリナーの名前付き交響曲集に含まれているのでこのLPではじめて聴くわけではありません。後記するようにこの曲にもニックネームがついているために、マリナーの選集を補完す役割を担わされたということでしょう。演奏のスタイルは哲学者と変わらないものの、曲想にあわせて、冒頭からキレよく入ります。哲学者でもそうでしたが、ホルンの音色が実に美しい。オケの音色に華やぎが加わります。曲が速い分、オケの精度は哲学者より少し荒い気がしなくもありませんが、そんなことが気になるような演奏でもなく、冒頭から曲に引き込まれっぱなし。リズムがイキイキと弾み、弦のボウイングも鮮やか。
2楽章は流石に「告別」と同時期のシュトルム・ウント・ドラング期の最盛期に書かれた曲だけあって、仄暗い陰りと深みに溢れた名曲。レッパードは相変わらず安定感抜群で、邪念なくハイドンの曲に込められたこの時代の空気を再現することに集中しているよう。変に感傷的になることもなく、味わい深くもありながら淡々と曲を進め、曲自体の魅力を聴かせる役に徹します。次々と展開するメロディーの面白さに耳が釘付け。さらさらと筆が運ばれるしなやかな筆致。
3楽章のメヌエットは途中から逆行するためこの曲にはパリンドロウム(回文)というニックネームがついています。短い曲ながらハイドンの遊び心が込められた名旋律。
そしてフィナーレは1楽章のキレ味と呼応するようにオケが鮮やかさを取り戻します。曲の規模に対してフィナーレの充実度が勝るように感じるほどフィナーレは展開していきます。レッパードもここにきて畳み掛けるように攻めて終わります。

レイモン・レッパードと手兵イギリス室内管によるハイドンの交響曲集ですが、レッパードの無欲のコントロールがハイドンの交響曲の魅力を上手く引き出している感じ。録音も流石はオランダプレスのPHILIPSだけあって、1960年代としては十分瑞々しく、曲を存分に楽しむことができます。ちなみに哲学者はやはり一歩味わい深さが違いますね。47番の方はそれに比べると少し劣る感じがします。ということで評価は哲学者を[+++++]、47番を[++++]といたしましょう。

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tag : 哲学者 交響曲47番 ヒストリカル LP

【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第2巻(ハイドン)

なんとなく、このアルバムがリリースされているのは知ってましたが、手元に来たのはつい最近です。

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TOWER RECORDS / HMV ONLINEicon

ジョヴァンニ・アントニーニ(Giovanni Antonini)指揮のイル・ジャルディーノ・アルモニコ(Il Giardino Armonico)の演奏で、ハイドンの交響曲46番、22番「哲学者」、ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの交響曲(BR C-2)、ハイドンの交響曲47番ののあわせて4曲を収めたアルバム。収録は2014年6月16日から20日、ベルリンのテルデクス・スタジオでのセッション録音。レーベルはAlpha Productions。

このアルバム、ジョヴァンニ・アントニーニ指揮のイル・ジャルディーノ・アルモニコによるハイドンの交響曲全集の第2巻に当たるもの。第1巻については以前に記事にしております。

2014/11/08 : ハイドン–交響曲 : 【新着】イル・ジャルディーノ・アルモニコの交響曲全集第1巻(ハイドン)

全集の完成はハイドンの生誕300周年にあたる2032年と、東京オリンピックのさらに12年後という気の長い話ですが、ハイドンの全交響曲を演奏、録音するというプロジェクトの大きさを考えると妥当なものでしょう。デビュー盤の第1巻はなかなかの出来だっただけに、2枚目の出来は今後の全集の成否を占うものということで、これまた関心が集まるものです。世の中のハイドンファンもその出来に注目していることでしょう。また、現在全集の半ばまで来ているトーマス・ファイにとっては商業的なライバル出現ということで、うかうかしていられない存在ということかもしれません。

Hob.I:46 Symphony No.46 [B] (1772)
前作と同様、古楽器のざらついた音色による迫力あふれる演奏が特徴。冒頭から躍動感にあふれ、かなりオケに力が入り、アクセントを執拗につけていくスタイル。ヴィヴァルディを得意としているアントニーニの得意とするスタイルといっていいでしょう。曲はシュトルム・ウント・ドラング期の最高傑作45番「告別」交響曲と同じ頃の作品。演奏によっては構成の見事さに焦点を合わせてくるところですが、アントニーニは荒々しさと力感を強調してきます。前作でアントニーニのアプローチは新鮮に映りましたが、この曲で改めて聴くとハイドンのこの時期の交響曲の魅力の一面を強調しているものの、ちと迫力に焦点を合わせ過ぎというように聴く人もあるかもしれません。このあたりが古楽器演奏の難しいところ。
つづく2楽章のポコ・アダージョは、この時期のハイドン特有の仄暗い情感を味わうべき楽章ですが、アントニーニは表情と音量を抑えて逆にさらりとこなしてきます。1楽章の喧騒に対して、あえて抑えて対比を鮮明にしようということでしょう。
そしてメヌエットは、堂々としたというよりも、こちらも淡々とした表情で描きます。どうしてももう少し豊かな表情づけを期待してしまうのはこちらの聴き方の問題でしょうか。
そして、フィナーレは1楽章の迫力の再来を予感させ、音量を抑えて始まりますが、そここで炸裂を予感させるようなキレ味を垣間見せて、盛り上がり切らず、聴くものをじらすようなコミカルな展開。非常にユニークな構成の曲を力感ではなくユーモアで聴かせる器を見せます。フィナーレはいい仕上がり。

Hob.I:22 Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
なぜか惹きつけられるユニークなメロディーのこの曲。アントニーニはこのユーモラスな1楽章を古楽器独特のさらりとした表現でゆったりと描きます。音楽自体の愉悦感に加えて古楽器のちょっとしたフレージングの面白さを織り交ぜて遊び心を加えていきます。弦楽器による伴奏の音階の音量を極端に抑えて静けさのようなものを感じさせ、結果的にユニークなメロディーを引き立てるといった具合。このアプローチはいいですね。
2楽章のプレスト、よくコントロールされた躍動感が心地よい楽章。前曲1楽章のちょっと力任せなところは影を潜め、曲の面白さを踏まえた粋な表現。ところどころで聴かせるキレの良いアクセントが効果的。
前曲につづきこの曲でも、早めのテンポであえてあっさりとしたメヌエットの表現。この曲ではこの表現に一貫性を感じます。最後の一音をさっとたたむように鳴らすあたりにもそうしたアントニーニの意図が見えるよう。そしてフィナーレは快速な躍動感で一気に聴かせます。この哲学者はしっくりきました。

この後、なんとも独特なヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの曲を挟みますが、この全集、ハイドン第1巻にもハイドンと同時代のグルックの曲を挟んでいるところをみると、時代の空気を他の作曲家の作品から呼び込もうという狙いでしょうか。私にはハイドンの引き立て役と感じられます(笑)

Hob.I:47 Symphony No.47 [g] (1772)
このアルバム最後の曲。このアルバムで一番力入ってます。素晴らしい迫力ですが、私にはちと力みすぎに聴こえてしまいます。いきなり耳をつんざくようなアクセントの連続。響きも少々濁って楽器が美しく鳴る範囲を超えているような印象。曲自体はとても美しいメロディーがちりばめられた曲ですが、アントニーニは完全にスロットル全開できます。抑えるところはもちろん抑えているのですが、やはり力みすぎて単調に聴こえてしまうような気がします。
2楽章はこれまで同様、さらりと表情を抑えた速めのアプローチ。あえて歌いすぎないところは古楽器による演奏としては珍しくありません。そしてさらりとしたメヌエットですが、この曲では1楽章からの力感重視のスタイルからか、かなりアクセントを明確につけてきます。そしてフィナーレは予想どおり嵐のような盛り上がり。強音の迫力は1楽章同様ですが、不思議とここでは1楽章ほどクドさを感じません。鮮やかなキレ味でたたみかけて終わります。

ジョヴァンニ・アントニーニ指揮のイル・ジャルディーノ・アルモニコによるハイドンの交響曲全集の第2巻。名刺がわりの第1弾につづいて、アントニーニのやりたいことがより鮮明に表されたアルバムということでしょう。演奏評に書いたように、哲学者ではこの曲を面白さを踏まえて余裕あるコントロールで曲を表現しているのに対し、最後の47番ではフルスロットルで痛快という領域を超える灰汁の強い表現を聴かせます。聴く人によって評価が分かれる演奏かもしれません。私の評価は哲学者が[+++++]、冒頭の46番が[++++}、そして47番は[+++]としたいと思います。

膨大なハイドンの交響曲全集の2枚目ですが、力まかせの演奏はちょっと心配です。古楽器では全集に至らぬものの、ホグウッド、ピノック、グッドマンなどの先人の録音がありそれぞれ良さがあります。現代楽器でもファイの知的な解釈による全集がある中、アントニーニのこのシリーズがハイドンの交響曲全集に一石を投じることができるかは、今後のリリースにかかっているといっていいでしょう。

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tag : 交響曲全集 交響曲46番 交響曲47番 哲学者 古楽器

ジェルノ・ジュスムース/シンフォニア・クラシカの哲学者、受難など(ハイドン)

今日は交響曲ですが、アルバムにはディヴェルティメントと弦楽四重奏曲の管弦楽版が含まれた変わった趣向のもの。

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ジェルノ・ジュスムース(Gerno Süssmuth)指揮のシンフォニア・クラシカ(Sinfonia Classica)の演奏で、ハイドンのディヴェルティメント(Hob.X:3)、交響曲22番「哲学者」、弦楽四重奏曲Op.1のNo.1の管弦楽版、交響曲49番「受難」の4曲を収めたアルバム。収録は2007年、イングランド南西部のタウストック(Tawstock)にある教区教会でのセッション録音。レーベルは英LandorRecords。

このアルバム、例によって湖国JHさんから貸していただいているもの。だだの交響曲のアルバムと思いきや、そうではありませんでした。指揮者のジェルノ・ジェスムースは、以前取り上げたペターセン四重奏団の第2ヴァイオリン奏者。ペターセン四重奏団といえば、ハイドンの最初の弦楽四重奏曲Op.1のあまりに見事な演奏が記憶に新しいところです。

2014/08/09 : ハイドン–弦楽四重奏曲 : 絶品! ペターセン四重奏団の弦楽四重奏曲Op.1(ハイドン)

その緻密な構成をオケで再現したらと思うと、ちょっとゾクゾクします。しかも収録曲には管弦楽の演奏にもかかわらず、弦楽四重奏曲Op.1のNo.1まで含まれており、否が応でも期待が高まります。はやる期待を抑えて奏者の情報をライナーノーツなどからさらっておきましょう。

シンフォニア・クラシカは、2003年イングランド南西部のヨーヴィル(Yeovil)とバーンスタプル(Barnstaple)のホールでEU室内管弦楽団のメンバーとはじめてコンサートを行った新進オケ。以来この2都市で毎年のように演奏しています。今日取り上げるアルバムがデビュー盤のようです。
指揮者のジェルノ・ジュスムースは9歳でハイドンのヴァイオリン協奏曲を演奏会で演奏したという経歴があり、また若い演奏者のための様々なコンクールの入賞歴があります。1980年にベルリンのハンス・アイスラー音楽院に入学し、旧東独にあった音楽院のオケのリーダーを務めました。その後ベルリン放送交響楽団のコンサートマスターとして働き始め、2003年にはザルツブルクとイギリスで新ベルリン室内管弦楽団を率いてコンサートを開いています。先に触れたペターセン四重奏団には1991年から1999年まで所属し、その間多くの賞を受賞しており、フィレンツェで行われたヴィットリオ・グイ室内楽コンクールで1等を獲っているとのこと。以後バレンボイム率いるベルリン国立歌劇場で首席奏者、ワイマール国立歌劇場でコンサートマスターなどを務めました。近年ではハンス・アイスラー音楽院で教職についています。

腕利きのヴァイオリン奏者であるジュスムースが率いる新進のシンフォニア・クラシカがペターセン四重奏団ばりの緊密な音楽を生み出すのでしょうか。興味津々。

Hob.X:3 / Divertimento : Baryton Octet Nr.3 [a/A] (1775)
実はジャケットには曲名がHob.X:10と記載されているのですが、聴いてみると明らかに違う曲。X系列の曲を他のアルバムで確認するとこれはHob.X:3であることがわかりました。もともとバリトン八重奏曲として書かれた曲ですが、弦楽合奏にオーボエとホルンのソロが加わったもの。バリトンが加わった演奏は何種か手元にあるのですが、バリトンの不可思議な音色と古楽器の音色のハーモニーを楽しむ曲です。ところがこの演奏ではキレの良いオケによって、バリトンでの演奏で薄れがちなメロディーをしっかり描いた面白さが存分に味わえます。
テンポは中庸、短調のほの暗い響きから入ります。オケはキリリとリズムが引き締まりながらも適度にリラックスして余裕のある演奏。そう、私の好きなタイプの演奏です。アダージョ、アレグロ、アレグレットの3楽章構成で、最後のアレグレットが長い変わったもの。2楽章は晴朗、快活なハイドンらしい曲。こうした曲では演奏のキレの良さが引き立ち、まさに弾むような音楽。ペターセン四重奏団の精妙な演出にはちょっと敵わないとは思いますが、基本的に質の高い演奏。特に第1ヴァイオリンのキレっぷりは見事です。旋律がクッキリと浮かび上がり曲の構造が透けて見えるようです。3楽章はオーボエとホルンのソロが活躍。変奏が次々と進み、バリトン八重奏曲というよりは普通のディヴェルティメントのように聴こえます。こうして聴くと実に穏やかないい曲。音楽の造りはペターセン四重奏団と共通する全体の見通しの良さが感じられます。

Hob.I:22 / Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
1楽章から独特の曲想がユニークな哲学者、聴き進むうちにトランス状態になりそうな実に穏やかな曲です。かなりクッキリとした規則正しい伴奏のリズムに乗って穏やかなメロディがホルンなどの楽器をつなぎながら奏でられていきます。特にヴァイオリンのメロディーのキレの良さが印象的なのは前曲同様。ハイドンの曲のツボを完全に掌握しています。各パートの丁寧な描写から穏やかな曲に潜む音楽の面白さがにじみ出るような秀演。やはり音楽の構成は精妙。
つづくプレストは竹を割ったような直裁な響きのオケが見事な一体感で攻めてきます。デュナーミクの精緻なコントロールが鮮やか。鮮明、クッキリなオケがグイグイ音楽をまとめていきます。一呼吸おいてさっとメヌエットに移ります。リズムの変化の繊細さも見事。途中から入るホルンも見事なアンサンブル。癖のない精緻なアンサンブルの魅力をストレートに聴かせてきます。フィナーレも慌てず、堅実なアンサンブルが続きます。最後に及んで、湧き上がる喜びのようなものを実にうまく表現していきます。メロディーのエッジをキリリと立てて隈取りクッキリ。素晴らしい推進力。

Hob.III:1 / String Quartet Op.1 No.1 [B flat] (c.1757-59?)
弦楽四重奏の演奏とは次元の異なる分厚い響きに最初から圧倒されます。同じく弦楽合奏ではエミール・クライン盤も素晴らしい演奏でしたが、クライン盤が優雅かつ典雅な方向の演奏だったのに対し、こちらはタイトでダイナミックに切り込む感じ。穏やかなばかりの演奏ではありません。楽章ごとに音の厚みというか奏者の人数を変え、楽章間のコントラストはかなりきっちりつけて曲の構造をクッキリと印象づけます。1楽章は分厚くタイトに切れ込み弦楽四重奏では出しにくい力感を見事に描きます。2楽章は少し力を緩めてメヌエットを描きますが、素晴らしいのは中間部のピチカートの部分。ゾクゾクするような立体感。そしてアダージョは弦楽四重奏そのままのように楽器を絞って精妙なハーモニーを聴かせます。4楽章のメヌエットは静けさを切り裂くような弦の強音から入り、強弱の対比をつけながら曲を展開。印象に残る響きを創るのが非常に上手いですね。フィナーレはさっとキレ良く終了。この曲の新たな魅力をまた知った感じです。

Hob.I:49 / Symphony No.49 "La passione" 「受難」 [f] (before 1768)
最後にシュトルム・ウント・ドラング期の名曲を持ってきました。基本的に鮮明でキレの良いオケですが、音楽に一貫した姿勢があり表現過多には聴こえず、むしろ曲ごとに緻密な設計があって、それを忠実に表現しているよう。この曲では出だしの印象的なアダージョはキレの良さよりも、しっとりとしたほの暗さをうまく演出して、徐々に明るい光が射していく場面への変化も見事です。一貫した味わいのある現代楷書のよう。表現手法はオーソドックスなのに、表現にキレがあり全体のバランスも実にいい感じ。オケの経験と力量からすると、ジェスムースが緻密にコントロールしているということでしょう。
2楽章のアレグロ・アッサイに入ると力感が増しますが、冷静に細部をコントロールしているようでもあり、没入してしまうことはありません。適度な高揚感のもと響きを磨き込むことを意識して、クリアにまとめます。メヌエットはほの暗さを保ったまま、比較的穏やかにまとめ、フィナーレに備えます。期待通りフィナーレに入るとオケのテンションが上がりパート間でせめぎ合います。ただし、曲が進むにつれてテンションがさらに上がるかと思いきや、だんだん抑えてきて最後にあっさりと終わるさらりと粋なところを見せます。

ペターセン四重奏団のメンバーだったジェルノ・ジェスムースの振るシンフォニア・クラシカのデビューアルバム。オケとしての演奏の精度は見事なものがあり、他の有名指揮者による演奏と比べてもクッキリとした表情の描き方は素晴らしいものがあります。最初のディヴェルティメントと哲学者ではその辺の長所が活きて、曲ともマッチしていたのですが、3曲目の弦楽四重奏曲では、その演出がちょっと強くなった分、曲の新たな魅力を引き出す一方、曲自体の面白さを生かした他の演奏との印象の違いも少々気になる部分を残してしまいました。最後の受難では指揮者のもう一段の踏み込みがあってもいいかもしれないという印象でした。ということで評価は前半2曲は[+++++]、後半2曲は[++++]とします。受難はきっちりとまとまり良い表現に一段良い評価をする人もあるかと思いますが、ちょっと響きに関心が集中しすぎてるのではとの思いです。

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tag : ディヴェルティメント 哲学者 弦楽四重奏曲Op.1 受難

アンセルメ/スイス・ロマンド管の哲学者、90番

今日は懐かしさ満点の演奏。

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エルネスト・アンセルメ(Ernest Ansermet)指揮のスイス・ロマンド管弦楽団(L'Orchestre de la Suisse Romande)の演奏で、ハイドンの交響曲22番「哲学者」、交響曲90番、トランペット協奏曲、フンメルのトランペット協奏曲を収めたアルバム。収録は、交響曲が1965年10月、トランペット協奏曲が1957年11月、スイス・ロマンド管の本拠地、ジュネーブのヴィクトリア・ホールでのセッション録音。豪DECCAのELOQUENCEシリーズ。

今日はこのアルバムから交響曲の2曲を取りあげます。

アンセルメはハイドンを振る指揮者というイメージはあまりないのですが、交響曲ではパリ交響曲集など何枚か録音しています。これまでに一度レビューに取りあげています。

2010/10/28 : ハイドン–交響曲 : アンセルメの交響曲85番「王妃」

以前レビューした演奏は、今日取り上げる交響曲の1年前の1964年のBBC響との録音ですが、今日は手兵スイス・ロマンドとの録音。前記事でも書きましたが、アンセルメと言えばファリャの三角帽子の身の毛もよだつような素晴しい迫力の演奏が耳に残っています。数学者でもあったアンセルメとハイドンの相性は良さそうな気もしますが、以前の演奏では今一本領を発揮しきれていませんでした。このアルバムでは哲学者という独特の詩情をもつ曲をアンセルメがどう料理しているかが聴き所でしょう。

Hob.I:22 / Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
なにやらアンセルメのちょっと武骨さもある直裁なリズムにのって、聴き慣れた哲学者のメロディーが聴こえてきます。録音はDECCAらしいガッチリしたオケの骨格の実体感を見事にあらわしたもの。ヴィクトリア・ホールでのスイス・ロマンドの録音には名録音が多く手慣れた感じです。弦楽器はすこしザクザクした感触を残しながら、美しい響きをよくとらえています。木管楽器の饐えた感じの音色もこの頃のスイス・ロマンド独特のもの。淡々としたメロディーの繰り返しを聴いているうちにトランス状態になりそう。やはりこの哲学者はアンセルメの芸風に合っています。1楽章は淡々とした演奏から沸き上がる情感。この曲の真髄に触れる演奏です。
2楽章のプレストは、かなり構えが大きく、テンポを落としてがっしり感を感じさせるもの。やはりアンセルメらしくテンポは揺らさず、滔々と音楽を流します。おおらかというか、大げさな印象もある独特の表情付け。聴いているうちに曲の面白さにハッとさせられます。オケは大きなマスはそろっているのですが、適度に粗く、木炭デッサンでヴォリュームの表現は的確なのに細部には印象的な粗さがあるような風情。細かい事は気にせず、大きく音楽を描く一貫したスタイルは流石アンセルメというところ。
そのスタイルはメヌエットに入ると一層堅固になります。独特の筆の勢いは衰えず、個性的な筆致に圧倒されます。音量を上げて聴くと素晴しい迫力。オケのメンバーも微動だにしないアンセルメの指示に忠実に従い、音を置いていきます。ホルンのまろやかな音色と木管の味わい深い響きにうっとり。
フィナーレも風格十分。意外にオケの各奏者の演奏がきっちりしているのにあらためて感心します。ホルンと木管の見事なメロディーのリレー。ハイドンの素朴な音楽から諧謔性にスポットライトを当てて、独特の覇気で味付けしているよう。あまりに堂々とした演奏に圧倒されます。ん~、見事。

Hob.I:90 / Symphony No.90 [C] (1788)
アンセルメの選曲は流石。哲学者に90番を合わせてくるとは、ハイドンの交響曲をすべて把握して、自身の芸術性に最も合った曲を2曲選んでいるに違いありません。やはり遅めのテンポの堂々とした演奏。素朴な曲なのに、巨大な構築物のような迫力。小細工は一切無し。図太い筆で、マスをガッチリとらえた見事なデッサン。流麗ではなく武骨なんですが、力加減のバランスがよく、全体を非常によく見通したコントロール。巨大な蒸気機関車が煙を吐きながら莫大なトルクで坂を上っていくような迫力。ハイドンのこの交響曲に潜むエネルギーを見事に表現しています。三角帽子のあの素晴しい高揚感を彷彿とさせます。ちょっとハマってます(笑)
アンダンテはすこし手綱をゆるめて、流し気味。アンセルメの一貫してがっしりとしたコントロールは健在ですが、蒸気圧が少し落ちて落ち着きを取り戻します。一貫したリズムの刻みに乗ったフルートのメロディーの素朴な感触と、分厚い弦楽器によるアクセントの繰り返しが素朴ながら、規律を重んじるアンセルメらしさを感じさせます。朗らか一辺倒ではないアンダンテ。
この曲でもメヌエットの風格ある迫力は健在。筋骨隆々、疾風怒濤。清々しさもほんのりと乗った覇気溢れる演奏。中間部の木管の演奏はスイス・ロマンドとすぐにわかる音色。
この曲はラトルが、終わりそうで終わらないというパフォーマンスを好んで取りあげる曲。アンセルメは予想通り骨格のしっかりしたフォーマルな構築感を前面に出した演奏ですが、繰り返しが残っていることを意識させない終わらせ方はやはりハイドンのウィットを理解していました。派手な演出ではありませんが、ちょっと微笑んでしまうフィナーレでした。

このあとのトランペット協奏曲はちょっとさかのぼって1957年の録音。録音はかなりクォリティーが下がってしまうのと、あからさまにトランペットが古風な演奏ゆえ、ちょっとお薦めしにくいものでした。そのあとのフンメルは1968年と録音は良いのですが、こちらは予想に反して、結構快速テンポ。なかなか一筋縄ではいきませんね。

今日のレビューの対象とした哲学者と90番は流石アンセルメという演奏でした。このがっちりとした構築感と迫力、武骨さもある独特の雰囲気はアンセルメの演奏に親しんだ世代の方なら、懐かしさを感じていただけるでしょう。総マホガニー張りのヴィクトリア・ホールに轟くスイス・ロマンド管の音色にノックアウトです。アンセルメがこの2曲を選んで録音したということに、ハイドンへの深い理解が感じられます。この演奏もハイドンの本質的な魅力の一面をしっかりとつかんだものといえるでしょう。評価は両曲とも[+++++]とします。

さて、次の記事はアニヴァーサリーなんです。なんでしょう??

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tag : 哲学者 交響曲90番 ヒストリカル

アダム・フィッシャー/オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団の哲学者、24番

クリスマスやら忘年会やらで、ちょっと間が空きました。今日は前記事で「哲学者」を取りあげて、その独特の調べを他の演奏で聴きたくなって取り出したアルバム。

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アダム・フィッシャー(Adam Fischer)指揮のオーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団(Austro-Hungarian Haydn Orchestra)の演奏による、ハイドンの交響曲全集から、今日はCD6の交響曲22番「哲学者」、24番を取りあげます。この2曲の収録は1989年4月、オーストリアのアイゼンシュタット、エステルハージ宮殿のハイドン・ザールでのセッション録音。レーベルはBRILLIANT CLASSICS。

ハイドンファンの方ならおそらく必ずこの全集は所有しているでしょう。ドラティの交響曲全集よりも廉価で手に入れやすいので、ハイドンの交響曲全集の入門盤として偉大な存在となっています。今日は哲学者目当てでこのアルバムのCD6を取り出してCDプレイヤーにかけたのですが、同時期の録音の24番が素晴らしいのでその2曲を取りあげる事にした次第。
アダム・フィッシャーはハイドンの交響曲を演奏したアルバムの中では重要な人なんですが、マイナー盤志向の強い当ブログでは過去2度ほど取りあげたのみ。

2011/01/23 : ハイドン–交響曲 : アダム・フィッシャーのマーキュリー、悲しみ、告別
2010/01/24 : ハイドン–交響曲 : アダム・フィッシャー全集その後

アダム・フィッシャーのハイドンの交響曲全集は手に入れやすさだけがポイントではありません。特に初期の交響曲でははち切れんばかりのエネルギーと推進力によって、ハイドンの交響曲の魅力をしっかり伝える名演奏にほかなりません。ちょっと残念だったのはハイドン没後200年の2009年に開催された「天地創造」のコンサートのもようを伝えるDVDが演奏が粗く、過去の名盤とはちょっと差がついてしまっていたことでしょうか。いずれにせよアンタル・ドラティに次ぐ交響曲全集をリリースするという偉業を成し遂げたわけですから、ハイドン演奏史に名を残した事は間違いありません。

このアルバムのCD6は4曲が収められています。今日取り上げる哲学者と24番は1989年の録音となりまが残りの2曲は2000年と11年も後の録音。この11年の時がフィッシャーの成熟につながったのでしょうか。

Hob.I:22 / Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
前記事のベルンハルト・クレーほど弦、管楽器の対比を意識せず、純粋にメロディーラインをトレースしていくよう。おなじみの朴訥なメロディーラインの自然な佇まいはなかなか。良く聴くと各楽器が非常にデリケートなフレージングを聴かせています。楽器の精妙な響きの重なり具合が絶妙で非常にコントロールが行き届いています。徐々にホルンの響きの存在感が増していき、弦楽器の対比をしっかりつけるように変わってきて、最後はまた穏やかな表情に戻ります。
アダム・フィッシャーの真骨頂は速い楽章の生気漲る躍動感。これぞハイドンという躍動感でオケが畳み掛けます。不自然を感じさせない歌心もあって、ハイドンの交響曲のスケールに合わせた古典的躍動という感じが実にしっくりきます。
メヌエットは前楽章の流麗なプレストと明確に対比を表現したいのか、振りかぶったようにリズムを強調。楽章ごとの構造的な対比は見事。途中から現れるホルンが良く響いてまるでハイドン・ザールにいるような気分。
フィナーレはまさに躍動感の塊のような演奏。各パートが実にクッキリと浮かび上がりながらも、全体として非常にまとまった演奏。ハイドンの交響曲のフィナーレのツボを実によく押さえた演奏。

Hob.I:24 / Symphony No.24 [D] (1764)
哲学者と同時期の作品ですが、こちらの曲はハイドンらしい晴朗さとしっとりとした郷愁を感じる曲調の初期の佳曲。鮮烈な開始からオケが絶好調。哲学者のフィナーレよりもさらに躍動感にあふれた素晴らしい感興。そこここにちりばめられた創意工夫に目がくらむような展開。一瞬はさまれた短調のフレーズの儚い美しさと、躍動感溢れる明るいメロディーの織りなす万華鏡のような曲をフィッシャーが渾身のコントロール。こうしたハイドンらしい晴朗な交響曲の表現はアダム・フィッシャー盤の最もよいところ。
アダージョはフルートの美しいソロが聴き所。フルートは誰が吹いているのかわかりませんが、かなりの名手。厚みのある美しい音色がハイドン・ザールに響き渡ります。
フィッシャーのメヌエットはかなりしっかりと拍子を刻みます。オケはハイドン演奏のツボを心得ていて、フィッシャーのコントロールか、はたまた奏者の自主性かリズムもデュナーミクも完全に一つの音楽をみんなで奏でているような素晴らしい一体感。ハイドンを演奏する喜びがはじけ出すような演奏。
そしてフィナーレは、躍動することの悦びを我慢するような抑えた入りから、徐々にエネルギーが満ちて、音楽がめくるめく展開。慎み深い瞬間をはさみながらも曲を回想するような変奏が重なり、特に弦楽器が弓をフルに使ったような素晴らしいボウイングでメロディーを浮かび上がらせます。やはりハイドンのフィナーレの最上の見本のような演奏で締めくくります。

このアルバムは交響曲の番号順の収録なので、21番、22番、23番、24番と配置されていますが、今日取りあげなかった21番と23番は先に触れたように2000年と11年も後の録音。良く聴くと録音はやはり鮮明さが一段あがりますが、22番、24番に聴かれたすばらしい躍動感はすこし後退し、演奏も現代的な印象が強くなります。基本路線は変わらないものの印象は少し異なります。私の好きなのはやはり今日とりあげた古い時期の録音の方。アダム・フィッシャーがハイドンの交響曲全集に賭ける意気込みのようなものが伝わってくる熱いものを感じる演奏です。ということで、今日取りあげる演奏の評価は2曲とも[+++++]とします。残りの曲はやはりちょっと差がつくのが正直なところ。これは成熟というよりは、全集の録音がすすむにつれてアダム・フィッシャーの覇気がだんだん枯れてきていると解するべきでしょうか。

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tag : 交響曲全集 哲学者 交響曲24番

ベルンハルト・クレー/プラハ室内管の哲学者

クリスマスが近づきました。クリスマスになるとなぜか私は独特の癒しをもった「哲学者」が聴きたくなるんですね。

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ベルンハルト・クレー(Bernhard Klee)指揮のプラハ室内管弦楽団(Prager Kammerorchester)によるハイドンの交響曲6番「朝」、7番「昼」、8番「晩」、22番「哲学者」の4曲を収めたアルバム。収録は1974年7月、プラハのDejvice Kolejniスタジオでのセッション録音。レーベルはメジャー系廉価盤シリーズの先駆け、Deutsche GrammophonのGALLERIA。

今日はこのアルバムから、「朝」、「昼」、「晩」に目もくれず「哲学者」を取りあげます。

プラハ室内管弦楽団は当ブログでもいくつかの演奏を取りあげていますが、指揮者のベルンハルト・クレーはもちろんはじめて。最近のアルバムでも「哲学者」は取りあげています。

2012/10/17 : ハイドン–協奏曲 : ミハル・カニュカ/プラハ室内管によるチェロ協奏曲、哲学者
2012/10/14 : ハイドン–交響曲 : ブラハ室内管弦楽団の「驚愕」
2012/05/21 : ハイドン–協奏曲 : ティルシャル兄弟/コシュラー/プラハ室内管の2つのホルンのための協奏曲

プラハ室内管と言えば指揮者なしの室内管弦楽団を標榜していることは、驚愕の記事、カニュカとのチェロ協奏曲の記事にも記した通りで、驚愕の演奏はまるで豪腕指揮者がコントロールしたような迫力溢れる演奏でした。またカニュカとのアルバムに収められた2003年から2004年の録音は逆にバランスの良い味わい深い演奏でした。

このアルバムは1974年と今から40年近く前の録音であり、ベルンハルト・クレーという指揮者をおいた演奏であり、指揮者なしを標榜するプラハ室内管がどのような演奏を聴かせるかがポイントでしょう。

ベルンハルト・クレーは1936年、ドイツのチェコ国境に近いシュライツ(Schleiz)生まれの指揮者。Wikipediaなどによれば、ライプツィヒの聖トーマス教会聖歌隊を経てケルン音楽大学で学んだ後、1957年にケルン歌劇場のコレペティトールとして腕を磨きました。1959年にはウォルフガング・サヴァリッシュのアシスタント、1962年からザルツブルク、オーバーハウゼン、ハノーファー、リューベックなどの歌劇場の音楽監督を歴任、1976年から1978年までハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者でした。1977年から1987年まではデュッセルドルフ交響楽団の首席指揮者、1985年から1989年まではBBC交響楽団の首席客演指揮者など様々なオケで活躍した人。その後はフリーで指揮活動を行っているとのことです。調べてみるとクレーが指揮したアルバムもちらほらリリースされていますが、日本ではあまり知られていない人だと思います。

こうゆう知らない人の指揮するアルバムを聴くのはマイナー盤好きの私には楽しみな事です(笑) 迫力溢れるプラハ室内管からどのような響きを聴かせるのでしょうか。

Hob.I:22 / Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
前に置かれた朝、昼、晩よりも、一段鮮明な録音。いきなりしなやかな癒しに満ちた哲学者の美しいメロディーラインに惹き付けられます。ホルンやイングリッシュホルンの独特の単調なメロディーに対して、弦楽器がかなりニュアンスに富んだデリケートな演奏。他の録音で聴くプラハ室内管の演奏にくらべて弦楽器のニュアンスが豊かであり、これはクレーのコントロールによるものでしょう。ある意味吹きっぱなしに聴こえる管楽器に対し非常に豊かな表情をもつ弦楽器の対比が見事。非常に豊かな音楽が流れます。1楽章から絶品です。
続くプレストは予想より遅いテンポで、じっくりメロディーを描くことに主眼をおいているよう。やはり弦楽器の表情の豊かさが根底にあり、ごく自然な演奏の味わいを深めています。ザクザク切れ込むプラハ室内管は影を潜め、穏やかな表情が素晴らしいですね。
メヌエットも自然なのに味わい深いデュナーミクの変化が素晴らしい演奏。ひとつひとつのフレーズが穏やかながら活き活きとしていて、非常に豊か。
そしてオケの腕の見せ所のフィナーレ。導入はこれからはじまる音楽のざわめきを予感させる気配のようなものが非常に上手く表現され、ゾクゾクするような緊張感。主題に入るとテンポはあまり上げず、やはりメロディーラインをしっかりしなやかに描くことに手中しているよう。この曲のメロディーの美しさを余すところなく表現した演奏でした。

プラハ室内管の演奏の先入観を持って聴くと、あまりにしなやかで、じっくり落ち着いた演奏なことに驚きますが、やはりこれはベルンハルト・クレーのコントロールによるものでしょう。哲学者という癒しに満ちた曲の真髄を突く非常にしなやかな演奏。本当に癒しに満ちた音楽が流れました。前に置かれた朝、昼、晩よりも一段良い出来ゆえ、この曲を取りあげましたが、哲学者の演奏として広くお薦めできる演奏です。ただし、いつも紹介しているHMV ONLINEにもamazonにもTOWER RECORDSにも登録がないところを見ると、現在は流通していないようですね。中古で見かけたら入手すべき演奏だと思います。もちろん評価は[+++++]とします。

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tag : 哲学者

ミハル・カニュカ/プラハ室内管によるチェロ協奏曲、哲学者

前記事で聴いた指揮者なしのプラハ室内管弦楽団のアルバムをもう一枚。

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ミハル・カニュカ(Michal Kaňka)のチェロ、指揮者なしのプラハ室内管弦楽団(Prague Chamber Orchestra)の演奏で、ハイドンのチェロ協奏曲1番、2番と交響曲22番「哲学者」の3曲を収めたアルバム。収録は2003年11月29日、30日、2004年1月5日、6日にかけて、プラハのドモヴィナ・スタジオでのセッション録音。SACDのマルチチャネル録音です。レーベルはharmonica mundi系列のPRAgA Digitals。

前記事で指揮者なしのプラハ室内管の「驚愕」を聴いて、もう少しプラハ室内管の演奏を聴いてみたくなって急遽amazonに注文したもの。幸い在庫ありとのことで、すぐに到着しました。

プラハ室内管については前記事を参照いただく事として、チェロを担当するミハル・カニュカについて調べてみましょう。彼のオフィシャルサイトがありますが、日本のコジマ・コンサートマネジメントに詳しい略歴が乗せられていますので、そちらをご参照ください。

Michal Kaňka - Cello | Welcome
コジマ・コンサートマネジメント:ミハル・カニュカ

カニュカはプラジャーク四重奏団のチェロ奏者との事。以前プラジャーク四重奏団は一度取りあげていますが、同じPRAgA Digitalsからリリースされていたもの。蛙のユニークな演奏が印象的でした。

2012/03/30 : ハイドン–弦楽四重奏曲 : プラジャーク四重奏団のOp.50

木質系のいい音色のチェロだったと記憶していますが、チェロ協奏曲のソロはどうでしょうか。また、指揮者なしを標榜するプラハ室内管のサポートは「驚愕」の出来でしょうか(笑)

Hob.VIIb:1 / Cello Concerto No.1 [C] (1765-7)
録音は最新のものらしく鮮明で透明感の高いもの。クリアな1番の入りですが、クッキリ,カッチリとした印象をつけ過ぎてちょっと教条的な印象もあります。それにつられてチェロのカニュカもかなりエッジを強調して硬直した弓さばき。鮮度と生気はあるものの、オケが主導する演奏のトーンは、前記事の「驚愕」で感じた力感とは異なり、ちょっと予想と異なるものです。チェロもオケも正確で几帳面な演奏なんですが、リズムの刻みがちょっとくどい印象があり、音楽を単調に聴かせてしまうところが気になってしまいます。非常に微妙な違いなんですが、音楽が型にはまって聴こえ、晴朗闊達なハイドンの魅力は薄まっています。カデンツァでチェロの印象は一転、低音を主体とした自由闊達な弓さばきが印象的。
アダージョに入ると、音楽は自然さを取り戻し、チェロの音色も深さを増していきます。練りも過度にならずに、プラジャーク四重奏団と共通する木質系の深い響きの魅力を楽しめるようになります。曲の作りの大きさよりも情に流されない古典期の範囲でチェロのフレージングの美しさを存分に聴かせる演奏。1楽章から印象が大きく変わります。クニュカのチェロは神憑ったような澄み切った美しさ。深遠な音色に引き込まれます。クニュカのチェロに合わせるようにプラハ室内管もしっとりとした伴奏になります。
フィナーレは1楽章の硬直感を感じさせるほどのくどさにはならず、陶酔感を感じさせるような、いい意味でノリの良い演奏になります。テンポもアップし、ライヴのような閃きと即興性のある音楽。チェロもオケも前のめりで火花散るようなスリリングさ。1楽章の杓子定規さが嘘のような閃きに溢れた演奏。これだけスタイルが変化する演奏もめずらしいですね。

Hob.I:22 / Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
いやいや、どの演奏で聴いても哲学者の1楽章はいいですね。前曲とは異なり変に癖のある入りではなく、実に自然な演奏。オケの精度はほどほどですが、広い空間にオケが鮮明に定位する最新の録音がとらえたオケの佇まいと穏やかな音の重なりのは文句なしに魅力的。慈しみ深い自然な響きにただただ身を任せる感じ。イングリッシュホルンの独特の音色により時折彩られる、とぼとぼと素朴にすすむ1楽章はハイドンの真骨頂。
続く2楽章のプレストは程よいテンションと弦楽器の響きの良さ、そして徐々に沸き上がる推進力と、この楽章に求められる魅力を良く踏まえた演奏。それにしてもこの曲は録音の良さが際立ちます。部屋にオーケストラがやってきたような鮮明さ。
メヌエットも癖のない自然な表情で進みます。リズムもフレージングも極めてオーソドックス。自然な演奏がそれ自体音楽の魅力を語るよう。
フィナーレに入るとこのオケ独特のクッキリとしたフレージングが顔をのぞかせ始めます。特にヴァイオリンパートを浮き立たせるようなカッチリしたフレージングはプラハ室内管ならでは。適度なメリハリは音楽の自然さを保ちます。哲学者は非常にオーソドックスなアプローチが功を奏しました。

Hob.VIIb:2 / Cello Concerto No.2 [D] (1783)
そしてチェロ協奏曲の2番の方へ。1番の導入にみられたくどいほどのフレーズとリズムの強調は影をひそめ、メロディーを適切に浮かび上がらせる自然な範囲の演奏。録音は1番の演奏に近いもの。カニュカのチェロはもはやちょっと枯れた表情をも感じさせるような、円熟した表情。オケとチェロが穏やかに鬩ぎ合う感じが良く出ています。変化を付けようとしているのか、1楽章の後半に至ってカニュカのチェロがだいぶ練るようになり、そのままのテンションでカデンツァに入りますが、このカデンツァはかなりテクニックを要する複雑な物。
2番のアダージョはなぜか、前曲のようなしなやかさは影を潜め、ちょっとおどおどした表情をみせるようになり、このオケは曲によってスタイルをいろいろいじってくる印象。もう少し深みが欲しいと思わせてしまいます。
そしてフィナーレも同様、ちょっと浮き足立った表情を見せてしまいます。ハイドンのチェロ協奏曲2番のフィナーレは郷愁溢れるメロディーの美しさが聴かせどころですが、肝心の深みが上手く出ていません。ただカデンツァではチェロ一本でかなりの詩情を感じさせ、カニュカがリカバーします。最後はかなりアクセントを効かせて終了。

同じPRAgA Digitalsからリリースされているカニュカがメンバーを務めるプラジャーク四重奏団の演奏もそうでしたが、1枚のアルバムに収められた曲でも、スタイルと出来にかなりムラがあります。チェロ協奏曲は1番が1楽章のかなり個性的な解釈が災いしていますが、2楽章以降はなかなかいい演奏。2番の方は逆に1楽章はいいのですが、後半に単調なイメージを残してしまいます。このアルバムで一番いいのは哲学者の演奏ということになります。これは指揮者なしというプラハ室内管の組織に起因するものでしょうか。曲ごとにコンサートマスターを変えているのでしょうか。同じレーベルのプラジャーク四重奏団の演奏でも同様の大きなムラがあることを考えると、レーベルの録音管理の問題かもしれませんね。ということで、評価は哲学者が[+++++]、チェロ協奏曲は両方とも[+++]とします。哲学者は録音の素晴らしさも手伝って、非常に自然なオススメの演奏です。

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ジェラード・シュワルツ/スコットランド室内管の「哲学者」

ホルンつながりを一休みして、交響曲のアルバムを。と思って取りあげましたが、この曲もホルンが活躍していました(笑)

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ジェラード・シュワルツ(Gerard Schwarz)指揮のスコットランド室内管弦楽団の演奏による、ハイドンの交響曲22番「哲学者」、ピアノ協奏曲(Hob.XVII:11)、交響曲104番「ロンドン」の3曲を収めたアルバム。収録は1987年1月、エジンバラのクィーンズ・ホールでのセッション録音。レーベルはアメリカのDELOS。

このアルバムはかなり前に手に入れていたもの。CDラックの整理をしていて最近久しぶりに取り出したもの。ジャケットにはハイドンに対して書かれた気になる言葉が。

「彼だけが私の興味をそそり、私の魂に触れるものをもっている」ー W.A.モーツァルト

モーツァルトがハイドンを尊敬し、親交を結んでいた事は有名ですが、モーツァルト自身のこのことばこそ、ハイドンの音楽のすばらしさをわかりやすく示したものでしょう。これと同じ言葉が書かれたシリーズのアルバムが手元には4枚ありますが、今日は好きな哲学者が入っているこのアルバムを選びました。

ジェラード・シュワルツは1947年、アメリカ、ニュージャージー州生まれの指揮者で、トランペット奏者でもあります。両親はオーストリア人とのこと。ニューヨークのジュリアード音楽院を卒業後、1973年までニューヨーク・フィルやアメリカン・ブラス・クインテットなどでトランペット奏者として活動し、1966年から指揮者としても活動も始めました。1982年から2001年にかけてニューヨーク州のモストリー・モーツァルト・フェスティバルの音楽監督を務めました。個人的にはシュワルツの音楽が鮮明に印象に残っているわけではありませんので、今回、わりと新鮮な耳でこのアルバムを聴き直しました。

Hob.I:22 / Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
前記事で取りあげたホルンのためのディヴェルティメントとほぼ同時期のハイドンがエステルハージ家の副楽長時代の作品。冒頭からのどかさ炸裂。1楽章のアダージョはゆったりしたテンポとゆったりした呼吸による、哲学者の聴き慣れたメロディーラインが訥々と奏でられていきます。かなり朴訥な感じですが、不思議と重さは感じません。ホルンとイングリッシュ・ホルン、弱音器付きの弦楽器によるえも言われぬ旋律。ゆったり推移する曲想。糸を引くように音楽を引きずりながら、なだらかな丘陵を散歩するように音楽が進みます。非常に微妙な強弱が音楽を豊かに響かせます。実に不思議な音楽。
2楽章は同じテイスト、音調のままプレストになりますが、テンポは比較的ゆったりしています。鮮烈さを感じるような楽譜ですが、音楽は実に穏やかに流れます。ここでもじっくり腰を据えた強弱の変化の推移が実に効果的。木質系のオケの響きの美しさも独特。記憶のなかのスコットランド室内管はもっとクッキリした響きですが、ここでは実に柔らかい音色を聴かせます。シュワルツの意図でしょうか。
続くメヌエットは一転してリズムのエッジを強調したクッキリとした音楽。テンポはやはりちょっと遅めなので、基調となる穏やかさは健在。ここでもホルンとイングリッシュホルンの特徴的な音色の美しさがポイント。
フィナーレはさらに一転して、なんとスピーディかつスリリングな音楽。穏やか系のフィナーレを予想していた脳細胞が完全に裏をかかれて、かなり刺激的な展開。ホルンや弦楽器はキレよく演奏。ここに来て前3楽章が意図的に穏やかな演奏だった事がわかります。なかなか味のある演出でした。

ピアノ協奏曲とロンドンが続きますが、このレビューはまたの機会に。

哲学者は非常に変わった曲想で好きな曲ですが、ジェラード・シュワルツのこの演奏は、哲学者の曲想の面白さを際立たせる演奏としてなかなかいい味を出しています。なだらかな丘の連なりを眺めるようにじわりと強弱を変化させていくことで非常に有機的な音楽になっています。フィナーレでキレを聴かせる構成も秀逸。最近好評か続きですが、この哲学者も評価は[+++++]を進呈します。やはりハイドンの音楽に対する深い理解と愛情が演奏からにじみ出ており、ハイドンの素晴らしさを伝える名演奏に違いありません。

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ピンカス・ズーカーマン/ナショナル・アーツ・センター管の「哲学者」

今日は手元のアルバムから好きな演奏を取りあげます。

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ピンカス・ズーカーマン(Pinchas Zukerman)の指揮とヴァイオリン、ナショナル・アーツ・センター管弦楽団の演奏で収録順にハイドンのヴァイオリン協奏曲(Hob.VIIa:1)、交響曲22番「哲学者」、ヴァイオリン協奏曲(Hob.VIIa:4)の3曲を収めたアルバム。収録は約20年前で1991年2月20日~21日、カナダの首都オタワのナショナル・アーツ・センターの歌劇場でのセッション録音。レーベルは懐かしいRCA VICTORのRED SEAL。

今日はこのアルバムからヴァイオリニストのズーカーマンだけにヴァイオリン協奏曲を、、、と言いたいのですが、取りあげるのは交響曲の哲学者です。このアルバムの演奏はヴァイオリン協奏曲もいいのですが、何といってものどかなのに締まった哲学者の演奏が最高です。哲学者はハイドンの機知が感じられる非常にユニークな曲。その哲学者を実にゆったりと歌い上げる名演奏です。

ズーカーマンのハイドンは以前に一度、同じくRCAのアルバムを取りあげています。

2010/10/02 : ハイドン–協奏曲 : カーシュバウム/ズーカーマンのチェロ協奏曲2番

以前取りあげたアルバムは1993年の録音とこのアルバムの2年後の録音でオケもイギリス室内管と異なるオケです。

今日取り上げるアルバムのオケであるナショナル・アーツ・センター管弦楽団は1969年にナショナル・アーツ・センターの新設にともない設立されたオーケストラ。初代指揮者はマリオ・ベルナルディ、その後何人か指揮者がかわりこの演奏を録音した1991年からはトレヴァー・ピノックが音楽監督で1998年にはズーカーマンが引き継いでいます。Wikipediaの情報ではその後もズーカーマンがその地位にあるようですね。

Hob.I:22 / Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
1楽章のアダージョは実にゆったりしたテンポでの入り。弦楽器がゆったりと規則正しく刻むリズムに乗ってハイドンが交響曲ではこの曲でしか使わなかったインングリッシュ・ホルンやホルンの奏でるのどかなメロディが響きます。確信犯的な遅いテンポ。イングリッシュ・ホルンの深みのある響きは最高。そしてこの後訪れるハイドン創作の前半の頂点であるシュトルム・ウント・ドラング期の成熟を予感させるほの暗い陰りを感じる美しいメロディーが心に迫ります。あえて機械的に刻んでいく弦楽器のリズムに対してデリケートに表情を変えていくメロディーラインは弦楽器奏者であるズーカーマンの素晴らしく緻密なコントロールによるものでしょう。録音もこれ以上ないほどにいい雰囲気でオケと指揮が奇跡的に一体化した素晴らしい瞬間を捉えています。適度な残響とゆったりとしたオケの存在感。ハイドンの時代にトリップしそうです。1楽章は絶品。これ以上の演奏はあり得ません。
2楽章はプレストですが、それほど速くありません。1楽章の余韻を噛み締めるようにリズムを強調してじっくりとした演奏。遅めならではの丁寧なメロディーのトレース。弦の各パートが手に取るようにわかるクッキリとしたコントロール。明らかに1楽章のイメージを汲んだものでしょう。
3楽章はメヌエット。一貫してゆったりした演奏。途中から入るホルンの響きの美しいこといったらありません。このようなオーソドックスな演奏で楽しませるには、おそらくかなり確かな技術がなければこれだけの自然さはだせないでしょう。弦楽器に被さるイングリッシュホルンによって非常に深い響きがもたらされます。チェンバロも繊細な響きを加えます。
フィナーレは流石にテンポを上げますが各楽器のクッキリとしたフレージングは変わらず、管弦楽の楽しみを目一杯味わえる演奏。吹き上がるホルンの迫力。気づいてみると響きは弦楽器主体で木管、金管は控えめに音を乗せている感じの演奏。それゆえ弦主体の一体感が生まれているようです。弦楽器はボウイングがきちんとそろっているからこそのこのクッキリ感でしょう。この時期のハイドンの交響曲はオーソドックスに演奏するだけで溢れ出る魅力を感じられますね。最後は粋なアクセントをつけてフィニッシュ。

いや、ハイドンの初期の交響曲を聴く悦びに浸れる素晴らしい演奏です。弦楽器奏者ならではのオーケストラコントロールと曲の真髄を見極めたテンポ設定、最上の雰囲気溢れる録音と言うことなし。もちろんヴァイオリン協奏曲も素晴らしいのですが、この哲学者は別格の出来と言っていいでしょう。評価はもちろん[+++++]です。残念ながら現役盤ではないようですが、中古でも見かけたら是非聴いていただきたい名演奏です。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 哲学者 ハイドン入門者向け

プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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