【新着】ポール・マクリーシュの四季(ハイドン)

色々あって間が空きましたが、新着アルバムを取り上げます。注目の大物リリースです。

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ポール・マクリーシュ(Paul McCreesh)指揮のガブリエリ・コンソート&プレイヤーズ(Gabrieli Consort & Players)、ヴロツワフ・バロック管弦楽団(Warocław Baroque Orchestra)、国立音楽フォーラム合唱団(National Forum of Music Choir)によるハイドンの最後のオラトリオ「四季」。収録は2016年6月20日から23日にかけて、ポーランドのチェコ国境に近い街、ヴロツワフの国立音楽フォーラム(National Forum of Music)でのセッション録音。レーベルは国立音楽フォーラムの自主制作だと思われますがリリース元はSignum Classics。

マクリーシュは、以前名門ARCHIVから天地創造や演奏会用アリアなどをリリースしていました。収録は天地創造が2006年、アリアが2004年ということで、かれこれ10年以上経過しています。

2010/07/30 : ハイドン–声楽曲 : マクリーシュ伴奏の歌曲
2010/05/29 : ハイドン–オラトリオ : ダイナミック! マクリーシュの天地創造

そのマクリーシュが今度はレーベルを変えて四季をリリースしたということで気になっていたアルバム。マクリーシュのこれまでのハイドンの録音は経費節減の現代にあっては珍しく全てセッション録音。今回はヴロツワフの国立音楽フォーラムの自主制作レーベルということで、ライヴレコーディングかと思いきや、これもセッション録音です。このあたりはマクリーシュのこだわりでしょうか。

調べてみるとこのアルバム、シリーズものの4枚目ということで、これまでベルリオーズのレクィエム、メンデルスゾーンの「エリア」、ブリテンの「戦争レクィエム」に続くリリースとのことで、それぞれ大規模オーケストラによる録音。ベルリオーズはライヴですが、他はセッション録音です。

今回四季を聴くにあたってARCHIVの天地創造の方も聴き直して見ましたが、こちらも大編成オケによる迫力の演奏。基本的に大オーケストラの迫力で聴かせることにポイントが置かれた演奏と言っていいでしょう。そして今回の四季についてもアルバムに掲載された収録風景を見ると古楽器としては異例の大編成。メンバー表を見て見ると第1第2ヴァイオリンがそれぞれ18人で合わせて36人、ホルンは10人という規模のものでした。

指揮のポール・マクリーシュは1960年ロンドン生まれのイギリスの指揮者。マンチェスター大学でチェロや指揮を学び、1982年には手兵ガブリエリ・コンソート&プレイヤーズを設立。早くから名門ARCHIVレーベルに先の天地創造を含む多数の録音を残しているため、ご存知の方も多いでしょう。マクリーシュはまたヴロツワフで開催されるオラトリオとカンタータの音楽祭の芸術監督も務めていることから、この一連のシリーズの録音がなされたのでしょう。

歌手陣は下記の通り。
ハンネ:キャロリン・サンプソン(Carolyn Sampson)
ルーカス:ジェレミー・オヴェンデン(Jeremy Ovenden)
サイモン:アンドルー・フォスター=ウィリアムズ(Andrew Foster-Williams)

Hob.XXI:3 "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)
冒頭から凄まじい打撃で入ります。大オーケストラによる渾身の分厚い響きがタイトに引き締まってグイグイ攻めて来ます。アンプのヴォリュームを上げるとまさにホールの中でオケの至近距離で聴いているようなリアリティ。第1曲でサイモン、ルーカス、ハンネの順に歌が入りますが、オケとの音量バランスが通常の録音よりも歌手の音量が低く録られているように感じます。これは実際の音量に近いバランスなのでしょう。セッション録音なのでもう少し歌手にスポットを当ててもよかった気がします。3人とも堅実な歌唱ですが、サイモンのアンドルー・フォスター=ウィリアムズがこの役としては少々軽めの個性的な声。美しいメロディーが続く四季ゆえ、メロディーを聴かせるところではリラックスしてゆったりと音楽を奏でていき、コーラムも大編成らしく大河の流れのような悠然とした分厚い響きが心地良いですね。春の最後の三重唱とコーラス「おお、今や何と素晴らしい」は前半の三重唱が終わると再び渾身の大音響に包まれます。ここは相当な大音量で聴いてこそ味わえる迫力でしょう。音量を絞ると弱音部が貧弱になってしまいます。本来ライヴだと手に汗握る迫力を感じるところでしょうが、セッション録音のせいか妙に冷静な印象も付きまといます。
以後、夏、秋、冬と演奏のレベルは一貫していて、流石にセッション録音らしい精度を感じさせますが、同様にライヴでしか味わえない音楽の流れの面白さはちょっと希薄になってしまっているようにも感じます。もちろん、これだけ大編成のオケの録音としては十分以上の精度での演奏で、表現上もクッキリとメリハリがつき、おまけに大爆発連発の演奏なんですが、比較的デッドでちょっと分析的な録音に加えて、一貫して冷静なコントロールがそう感じさせるのでしょう。

私もこの演奏に対する印象が固まらす、最初に聴いた時にまず迫力に驚き、伏線となる天地創造を聴き直して傾向を確認して、またまたこちらを聴き直してなんとなく共通する印象を汲み取り、さらに通勤時にApple Musicで聴き直してこの印象を確認した次第。私にしては珍しく、かなりの回数聴いてようやくこの演奏の本質というか傾向が見えてきた次第です。

ポール・マクリーシュによるハイドン最後のオラトリオ「四季」の最新の録音ですが、これまで触れたように大編成古楽器オケによるど迫力の演奏としてこの演奏を評価する人もいらっしゃるでしょう。マクリーシュのこだわりは音楽の流れというより、完成度の高い大オーケストラによる迫力の響き自体にあるような気がします。それゆえライヴ収録という手法をとらず、あえてセッション録音によって制作されましたが、私はライヴでの大きな音楽の流れの面白さが加わった方が良かったのではないかと思っています。全編均質な仕上がりの良さと冷静さが、このハイドンの大曲「四季」の本質的な面白さを表現仕切れていない印象を残してしまったように思います。評価は[++++]とします。

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tag : 四季

エノッホ・ツー・グッテンベルク/バッハ・コレギウム・ミュンヘンの「四季」(ハイドン)

すみません、年明けから怒涛の新年会ラッシュでだいぶ間が空いてしまいました。久しぶりに大曲四季を取り上げます。

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エノッホ・ツー・グッテンベルク(Enoch zu Guttenberg)指揮のノイボイエルン合唱団(Chorgemeinschaft Neubeuern)、バッハ・コレギウム・ミュンヘン(Bach Colleggium München)の演奏で、ハイドンのオラトリオ「四季」を収めたLP。収録は1988年4月24日、ミュンヘンのガスタイク・フィルハーモニーでのライヴ。レーベルは独obligat。

このアルバム、最近ディスクユニオンで仕入れたもの。売り場でこのアルバムを見たときはエノッホ・ツー・グッテンベルクの振る四季はCDが手元にあったはずだと思って所有盤リストを確認してみると、CDとしてリリースされている録音とは別物ということが判明したため、いそいそとレジに進みました(笑) CDの方は2004年のセッション録音で、オケはクラング・フェアヴァルトゥング管。それに対してこちらは1988年と16年遡った日のライヴでオケはバッハ・コレギウム・ミュンヘンです。指揮者のエノッホ・ツー・グッテンベルクはあまり知られた人ではありませんが、CDの方の演奏は引き締まった秀演だったため、ちょっと記憶に残っていました。

エノッホ・ツー・グッテンベルクは、1946年、ドイツのバイロイト近郊のグッテンベルク(Guttenberg)に生まれた指揮者。グッテンベルク家はバイロイト一帯を含むフランケン地方の貴族であり、父カール・テオドールは1967年から69年までクルト・ゲオルク・キージンガー内閣の首相府政務次官を務めた政治家、息子カール=テオドールはメルケル内閣で経済・科学技術相、国防相を務めた政治家。息子の方はメルケルの有力な後継者とみなされるほど人気があったそうですが2011年、バイロイト大学に提出した論文に盗用疑惑が持ち上がり辞任したとのこと。
本人もドイツの大規模なワイナリーの所有者だったりと貴族の流れを汲む資産家のようですね。もともと、このアルバムで合唱を担当するノイボイエルン合唱団を1967年に創設し、すぐにドイツ国内のコンクールなどで優勝し、1980年からはフランクフルト・チェチーリア協会の合唱指揮者にも就任し、以後2つの合唱団や各地のオケなどを指揮して様々な音楽祭に招かれ、特に現代楽器でのバッハの演奏で知られるようになります。レパートリーはオラトリオを中心に現代音楽までとのこと。

歌手は下記の通り。

ハンネ:平松 英子(Eiko Hiramatsu)
ルーカス:ウェルナー・ホルウェグ(Werner Hollweg)
シモン: アントン・シャリンジャー(Anton Scharinger)

Hob.XXI:3 "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)
後のCDの引き締まった演奏とは異なり、かなり自然でおおらかな入り。LPですがデジタル録音の時代に入っていますので、録音は自然かつ精緻で聴きやすいもの。LPもいいコンデションのためノイズもほとんどなくスピーカーの周りにホールの空間が広がります。シモンのアントン・シャリンジャー、ルーカスのウェルナー、ハンネの平松英子ともに、ホールによく響く通りの良い声。特にコーラスは大河の流れのように分厚いハーモニー。流石に合唱指揮出身のグッテンベルクのコントロールというところでしょう。ジャケットの中開きには演奏風景の写真がありますが、コーラスは100人規模の大編成。第4曲のシモンのアリア「農夫は今、喜び勇んで」に入ると美しいアリアのメロディーに乗ってオケがだんだん引き締まってきて、ライヴらしい陶酔感が漂います。そして第6曲のソロに合唱が加わるところが圧巻。まさにコーラスの海に包まれるような幸福感。ハイドンが農夫の喜びを描いた心情がまさに音楽の悦びとして歌われる至福の瞬間。ライヴそのままの盛り上がりを味わえます。グッテンベルクはオケをことさら煽らず、曲に素直に大局を見据えて自然なコントロールに徹しており、歌手もオーソドックスながら皆素晴らしい歌唱で支えます。そして、第8曲の「おお、今や何と素晴らしい」の冒頭、オケがホールいっぱいに響き渡る素晴らしい迫力。録音の素晴らしさも手伝って類い稀な高揚感。まさにコンサート会場にいるような盛り上がりに圧倒されます。

LPをひっくり返して夏。前曲最後の盛り上がりから一転して、暗く静かな音楽に変わりますが、音楽の自然でしなやかな流れは変わらず。最初のシモンのアリア「眠りを覚ました羊飼いは今」はしっとりと美しく響きます。そして「朝焼けが訪れて」の輝かしいクライマックスでは再び大河のようなコーラスに包まれます。オケとコーラスのスロットルコントロールが自然ながらかなりの幅で、フルスロットルのエネルギーはかなりのもの。この自然なダイナミクスのコントロールがグッテンベルクの魅力でしょう。この後、レチタティーヴォなどで代わる代わるしっとりとソロを聴かせたあと、終盤のコーラスによる「ああ、嵐が近づいた」で再びオケとコーラスが爆発。そして最後の「黒い雲は切れ」でもコーラスが加わると一段とハーモニーが厚みを帯びて音楽に生気が宿りが宿ります。まさにコーラスが曲の中心にあるよう。

レコードを替えて後半へ。秋は収穫の喜びが満ち溢れた曲が続きます。三重唱とコーラスによる「こんなに自然は、勤労に報いてくれた」で最初のクライマックスに至り、ハンネとルーカスによる美しいデュエット「町から来た美しい人、こちらへおいで!」、そしてシモンのアリア「広い草原を見渡してごらん!」では実にデリケートなオケの伴奏によって絶妙なニュアンスが引き出されます。そしてホルンのファンファーレが轟く「聞け、この大きなざわめき」では、ホルンが朗々と響き渡りますが、弱音のコントロール、遠方で鳴る響きのパースペクティブの演出まで含めて見事。オケのテクニックは素晴らしいものがあります。秋の終曲はコーラスによる「万歳、万歳、ぶどう酒だ」。舞曲が流れる中、コーラスが最高に盛り上がって終わります。

そして最後の冬。しっとりと沈んだ描写の美しさもこの演奏の特徴。音量を落としてもデリケートなニュアンスと陰影がしっかり描かれているので音楽が雄大に展開していきます。前半は歌手が絶妙なレチタティーヴォで引き締め、中盤の聴きどころの糸車の歌では、コーラスが土着的なメロディーを素朴に歌い上げます。その後もアリアとレチタティーヴォの美しいメロディーの連続にとろけそう。オケは要所でキリリと引き締まり、終曲で明るい和音が轟く瞬間の自然な輝かしさはなんとも言えない朗らかさ。節度を伴ってじんわり盛り上がる終曲のコントロールまで緊張感が保たれました。

エノッホ・ツー・グッテンベルクによるハイドン最後のオラトリオ「四季」の1988年のライヴでしたが、流石に合唱指揮者出身だけあって分厚く響くコーラスの魅力に溢れた名演でした。この大曲を実に自然な流れの中でまとめ上げる手腕は見事。オケのコントロールも素晴らしく、ハイドンの農民讃歌たるこの曲の理想的な演奏と言っていいでしょう。演奏のキレを聴かせるという意図は皆無で全編自然な音楽に溢れた演奏でした。残念ながらCD化はされていないようで、入手は容易ではないかとは思いますが、この素晴らしさは多くの人に聴いていただくべき価値があると思います。後年録音されたCDも引き締まったいい演奏ですが、私はこの自然な大河の流れのようなライヴの方が好みです。評価は[+++++]です!

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tag : 四季 ライヴ録音 LP

コリン・デイヴィス/BBC響の「四季」旧録音(ハイドン)

4月最初のレビューは最近手にいれたアルバム。

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サー・コリン・デイヴィス(Sir Colin Davis)指揮のBBC交響楽団(BBC Symphony Orchestra)の演奏でハイドンのオラトリオ「四季」。収録は1968年7月、ロンドン北西にあるワトフォードのワトフォード・タウン・ホール(Watford Town Hall)でのセッション録音。レーベルは今は亡きPHILIPS。

コリン・デイヴィスはハイドンの交響曲のPHILIPSへのアムステルダム・コンセルトヘボウ管との交響曲の録音で知られていますが、その録音は1970年代から80年代にかけてのもの。今日取り上げるアルバムはそれらの録音よりかなり前の1968年に収録されたもの。また、オケがアムステルダム・コンセルトヘボウではなくBBC響というのが珍しいところ。調べたところコリン。デイヴィスはアンタル・ドラティの後を受けて1967年から71年までBBC響の首席指揮者の地位にあったとのこと。

このアルバムを見かけるまでその存在に気づいていませんでしたが、CDプレイヤーにかけてみると、引き締まりまくった素晴らしい響きにすぐに耳を奪われました。デイヴィスの四季には2010年のロンドン交響楽団とのライヴの録音もありますが、デイヴィス特有の引き締まった響きが聴かれず、今ひとつピンとこない演奏でした。また、このアルバムと同じ体裁であるPHILIPS DUOシリーズのザロモンセットがLPで聴かれた彫りの深い見事な響きをまったく感じさせない劣悪なデジタルリマスタリングだったのでちょっと危惧しましたが、こちらはリマスタリングに問題なく、録音も万全。おそらくこの四季の録音の見事な出来栄えが、のちにコンセルトヘボウとの交響曲集の録音へつながったのではないかと推測しています。

さて、デイヴィスのハイドンはこれまで結構な数を取り上げています。デイヴィスのハイドンはキリリと引き締まり筋骨隆々としたオーケストラの響きの魅力で聴かせるものゆえ録音も非常に重要。最近LPも随分集めて、CDで聴くのとはやはり印象が違うことに気づいた次第。ザロモンセットはPHILIPSのCDよりもタワレコの復刻盤の方がはるかにいい音がしますので、これから入手されるかたは気をつけてください。もちろん状態のいいPHILIPSのLPが最高だと思います。

2014/07/21 : ハイドン–交響曲 : 【新着】コリン・デイヴィス/LSOのライヴ交響曲集(ハイドン)
2013/04/21 : ハイドン以外のレビュー : 【番外】コリン・デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウの「春の祭典」
2013/04/19 : ハイドン–交響曲 : 【追悼】コリン・デイヴィスの88番、99番
2011/10/28 : ハイドン–交響曲 : コリン・デイヴィス/バイエルン放送響の「ロンドン」ライヴ
2011/08/19 : ハイドン–交響曲 : コリン・デイヴィス/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団の熊、雌鶏
2011/08/13 : ハイドン–声楽曲 : 【お盆特番3】コリン・デイヴィス/バイエルン放送交響楽団のネルソンミサ
2011/06/16 : ハイドン–オラトリオ : コリン・デイヴィスの天地創造ライヴ-2
2011/06/14 : ハイドン–オラトリオ : コリン・デイヴィスの天地創造ライヴ-1
2010/07/17 : ハイドン–交響曲 : コリン・デイヴィスの時計ライブ

なおこのアルバムは歌詞がドイツ語ではなく、英語版です。このアルバムの奏者は下記のとおり。

ハンネ:ヘザー・ハーパー(Heather Harper)
ルーカス:ライランド・デイヴィス(Ryland Davies)
シモン:ジョン・シャーリー=クァーク(John Shirley-Quirk)
合唱:BBC合唱団(BBC Chorus)

Hob.XXI:3 "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)
冒頭から隅々までコントロールが行き渡った引き締まった響き。言われなければアムステルダム・コンセルトヘボウ管だと思ってしまいます。テンポは遅めでフレーズをくっきり丁寧に描いていきます。流れよりもリズムを強調したいのか、一拍一拍にキリッとアクセントがつけられ、まさにボディービルダーのごとき筋骨隆々とした力強い響きに圧倒されます。オケは分厚い弦楽セクションが迫力十分。シモンのジョン・シャーリー=クァークは、くっきりとしながらもちょっと響きが個性的なバリトン、サイモンのライランド・デイヴィスはよく通る抜けの良いテノール、そして目玉のハンネのヘザー・ハーパーは悪くありません。しなやかで可憐な表情をもつソプラノ。そしてコーラスはオケの後ろに大海原のように広がる量感豊かな響き。オケの引き締まった響きと調和がとれていい感じです。コリン・デイヴィスのコントロールは、フレーズごとにテンポを大きく変えながら実に丁寧に描いていきます。音楽がイキイキと踊りますが、一貫して彫りが深く、音楽の表情も引き締まって聴こえます。第6曲の「慈悲深い天よ、恵みを与えてください」では、ハイドンらしい晴朗さに満ちあふれたメロディーを三重唱とコーラスで描きますが、劇的というより理性的にコントロールされた晴朗さを保ち、曲の面白さ自体に語らせるデイヴィスらしいアプローチ。そして春の終曲である第8曲の「おお、今や何と素晴らしい」のクライマックスでは陽光に輝く白亜の神殿のような構築感に圧倒されます。このあたりの演出の巧みさは流石デイヴィスといったところ。

夏では、春で聴かせた迫力だけでなく、冒頭の憂鬱な音楽に代表されるしっとりとした部分で情感溢れる表情をつくり、オケが爆発する部分との見事な対比で聴かせます。後年のデイヴィスよりも表情の描きかたが丁寧で、長大な四季であっても集中力が途切れることがありません。特になにげないフレーズの表情をイキイキと聴かせるところはこれまで聴いた現代楽器の四季の中でも出色。ハイドンが最晩年にたどり着いた音楽的成熟の極みであるこの曲を実に楽しげに奏でます。夏の音楽がこれほどまでに美しく響くことに改めて驚きます。第15曲のハンネのアリア「何という爽やかな感じでしょう」はヘザー・ハーパーのソプラノも素晴らしいのですが、デイヴィスの伴奏も絶品。終盤の「ああ、嵐が近づいた」での荒れ狂うオケから、終曲の三重唱と合唱「黒い雲は切れ」に入って幸福感に満ちた三重奏とコーラスによる大きなうねりへの変化も見事。

CDを変えて秋から冬へ。オケもソロも集中力は変わらず、秋の聴かせどころ第26曲の「聞け、この大きなざわめき」でのホルンのファンファーレもホルンが超絶的な巧さ。これほどキレの良いホルンは久しぶり。BBC響、見事です。収穫の秋の喜びの音楽が天真爛漫に響きわたり、秋を終えます。そして暗い冬の景色の描きかたも見事。凍てつく雪原を想起させる情景描写。第34曲の「くるくる回れ」(糸車の歌)の軽いコミカルな伴奏に乗ったヘザー・ハーパーのしっとりとしたソプラノ、第38曲のシモンのアリア「これを見るが良い、惑わされた人間よ」のゆったりとした伴奏に乗ったシャーリー=クァークの朗々としたアリアとぐっと引き込まれるような聴きどころがあります。そして終曲の三重唱と合唱「それから、大いなる朝が」でクライマックスを迎えますが、最後までオケの引き締まった響きの魅力を保ち、情に流されないシンフォニックな響きで聴かせます。

コリン・デイヴィスとBBC響による1968年、デイヴィス41歳の時に録音されたハイドンの「四季」。この演奏、これまで聴いたデイヴィスのハイドンではベストといえる出来です。晩年のすこしゆとりをもった演奏とは異なり、キリリと引き締まった響きをオーケストラから引き出していますが、それに加えてさりげないフレーズにも実に豊かな音楽が流れ、まさに緩急自在。ハイドンの音楽に内在する理性的な面、ユーモラスなところ、機知に富んだところをバランスよく踏まえて、タイトなばかりではない素晴らしい表情を引き出しています。録音もPHILIPSの黄金期の空気感を感じさせる素晴らしいもの。現代楽器の四季のなかでもオススメ盤の一つと言っていいでしょう。評価は[+++++]とします。手に入るうちにどうぞ。

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アニク・マシスの宗教曲アリア集(ハイドン)

久々の歌モノです。

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アニク・マシス(Annick Massis)のソプラノ、ダニエル・インバル(Daniel Inbal)指揮のコロンヌ合唱団&管弦楽団(Chœurs & Orchestre Colonne)の演奏で、モーツァルトの宗教曲の中のアリア5曲、ハイドンの宗教曲からのアリア6曲を収めたアルバム。収録は2003年10月21日、パリ、リュクサンブール公園近くのノートル・ダム・デュ・リバン教会(Eglise Notre-Dame du Liban)でのライブ収録。レーベルはスイスのCASCAVELLE。

ソプラノのアニク・マシスはHMV ONLINEの解説によれば、フランスではナタリー・デセイと人気を二分する存在とのこと。生まれは1960年(私より年上!)、最初は学校の教師とした働いていたそうですが、パリのフランシス・プーランク音楽院で学び歌手の道に入ったとのこと。デビューは1990年代にトゥールーズ歌劇場でモーツァルトのオペラやビゼーの真珠採りなどを歌ったということです。以来ヨーロッパ、アメリカの歌劇場などで活躍しています。彼女のサイトも紹介しておきましょう。

Annick Massis, Soprano: The Official Website

今日取り上げるアルバムのジャケット写真ではちょっと婦長さん的イメージで写っていますが、オフィシャルサイトでのイメージは妖艶なソプラノです(笑)

指揮者のダニエル・インバルは名前からお察しのとおり、エリアフ・インバルの息子とのこと。パーヴォやカルロス並みに親を超える存在なのでしょうか、興味深々。

このアルバムの収録曲目のうちモーツァルトの5曲は下記のとおり。

証聖者の盛儀晩課(K.339)
エクスルターテ・ユビラーテ(K.165)
戴冠式ミサ(K.317)
ミサ曲第16番(K.427(417a))
聖体の秘蹟のための連祷(K.243)

ハイドンの曲はレビューをしながら紹介しましょう。

Hob.XXI:1 / "Il ritorno di Tobia" 「トビアの帰還」 (1775)
「トビアの帰還」の第2部からラッファエッレのアリア「天の使いが皆さんに語っているものとして」(No.10b Aria:"Come se a voi parlasse um messagier del cielo" )。実にゆったりとしたオケの伴奏から入ります。オケはエリアフ・インバルの息子ダニエル・インバルのコントロールと知って聴くと、素直に空気感を生かしたストレスのない演奏に合点がいきます。アニク・マシスのソプラノは空中に浮かぶようにちょっと非現実的に定位する不思議な録音。肝心の歌唱は朗々とした高音の伸びが聴きどころのベルカント風の歌唱。録音のせいか低音部が細く、表情の変化は少なく、表現の幅があとすこし広がればと思わせなくはありません。終盤、オーケストラのユーモラスな旋律に乗ってソプラノの絶唱に至る部分が登場しますが、高音の伸びと声量でかなりのインパクトを与えます。

Hob.XXI:3 / "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)
つづいて「四季」から2曲。夏からハンネのレチタティーヴォ「さあ、暗い森にきました」に続いてアリア「なんという爽やかな感じでしょう」、冬からハンネのカヴァテーナ「光と命は衰え」。やはりオケの空気感は心地良いですね。教会での録音ゆえたっぷりした残響を伴い、実に癒しに満ちた伴奏。曲が成熟したからか、伴奏と歌も落ち着いてじっくり音楽を描いていく感じ。マシスはここぞというところまでは表情を抑えて、前曲よりも抑制が効いている感じ。ソプラノの定位は前曲ほどの違和感がなく実態感が増した感じ。オーボエのトロけるような美音が伴奏を彩り、歌以上にオケに癒されます。レチタティーヴォからアリアに入るとマシスの歌が雄弁に変わり、音量を上げて聴くとマシスの存在感が一層際立ちます。最後の超絶高音がど迫力。
冬のカヴァティーナではふたたび空中に漂うソプラノに戻ります。

Hob.XXI:2 / "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
天地創造からは、まずは有名な第1部のガブリエルのレチタティーヴォとアリア。このアリアはカラヤン盤などで歌うヤノヴィッツの心に刺さる歌が記憶に残るところですが、このアニク・マシスも悪くありません。これまでの曲で聴かれた少々腰高な印象は消え去り、このガブリエルのアリアではゆったりと響きわたるオケに乗ってかなりリラックスした歌を聴かせます。やはり終盤のきかせどころで高音の音階を惜しげもなく披露。
もう1曲は第2部冒頭のガブリエルのレチタティーヴォとアリア。こちらもオケの心地よい響きを十分楽しんだ上でのアリア。若干浮き足立つようなインテンポでマシスが入りますがオケは慌てずゆったりとした演奏を維持。第2部ということで少しリラックスする時間があったのか、いい具合に癒しエネルギーが発散されています。

Hob.XXbis / "Stabat Mater" 「スタバト・マーテル」 [g] (1767)
最後のスタバト・マーテルからの曲はライナーノーツでは第3曲という記載になってますが、他のアルバムと聴き比べると第4曲の誤りですね。このアルバムに収録されたハイドンの曲としては一番作曲年代が早い曲が最後に置かれました。スタバト・マーテルといえばハイドンが病から回復した時に感謝の意を込めて作曲した曲。このアルバムでもそのような感謝の心が眼に浮かぶような祈りに近い清澄な音楽が流れます。マシスのソプラノ以上にダニエル・インバル率いるオケの自然なソノリティに惹きつけられる演奏でした。

久々に取り上げた歌モノ。ソプラノのアニク・マシスは触れ込み通り本格的なソプラノで、高音の伸びと音量で聴かせるベル・カント・ソプラノ。古典期のハイドンの宗教曲に合うのかとの危惧もありましたが、アルバムを聴くと朗々とした高音の魅力は聴かせどころとして申し分ありません。こうしてベル・カントで歌われているのを聴くと、ハイドンの宗教曲も後の世代の音楽とは根本的に異なるものの、声の魅力を生かして書かれていることがよくわかります。アニク・マシスの歌いぶりもさることながら、このアルバムの魅力の半分はダニエル・インバル率いるオケの非常に自然な演奏にあります。決定盤とはいわないものの、ハイドンの宗教曲のアリアをまとめたアルバムとしては、かなりいい線いっていると思います。評価は全曲[++++]としたいと思います。

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tag : トビアの帰還 四季 天地創造 スタバト・マーテル

【新着】フィリップ・ヘレヴェッヘ/シャンゼリゼ管の四季(ハイドン)

久々の新着アルバムです。

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HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

フィリップ・ヘレヴェッヘ(Philippe Herreweghe)指揮のシャンゼリゼ管弦楽団(Orchestre des Champs-Elysées)、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(Collegium Vocale Gent)の演奏で、ハイドン最後のオラトリオ「四季」を収めたアルバム。収録は2013年4月10日から13日、オーストリアのインスブルック公会堂でのセッション録音。レーベルはヘレヴェッヘの録音を専門にリリースするφ PHI。

古楽器演奏においては知らぬ人はいないヘレヴェッヘですが、手元のアルバムを調べてもヘレヴェッヘの指揮するハイドンの録音はありませんでした。唯一クイケンの指揮する天地創造で合唱指揮を担当してるアルバムがあるのみでした。手元にあるのはharmonia mundiに大量に録音したバッハのカンタータ集の録音が十数枚ほどとヨハネ、マタイ受難曲など。ヘレヴェッヘのバッハは透明感とほどよいしなやかさからハイドン以外では結構集めたほうです。

フィリップ・ヘレヴェッヘは1947年、ベルギーのヘント生まれの指揮者。少年時代はイエズス会の少年聖歌隊員だったそうで、実家が医者であったことから精神科医を目指してヘント大学医学部で心理学を学びましたが、ヘント音楽院でピアノ、チェンバロ、オルガンなどを学び、結局医学をあきらめ音楽家になることになりました。1970年代には指揮活動に従事し、コレギウム・ヴォカーレ・ヘントを創設。その演奏がアーノンクールらに注目され、レオンハルトなどと共同で進められていたバッハのカンタータ全集の一部を担当したということです。1977年にはルネサンスから現代音楽までをレパートリーとするシャペル・ロワイヤルを設立、他にもルネサンス音楽を専門に演奏するヨーロッパ声楽アンサンブル、ロマン派などを中心に演奏するシャンゼリゼ管弦楽団、現代音楽を専門とするアンサンブル・ミュジック・オブリークなどを主宰。現代楽器のオケでは王立フランダース・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督に就任するなど活動は多彩です。

歌手は下記の通り。
ハンネ(ソプラノ):クリスティーナ・ランズハマー(Christina Landshamer)
ルーカス(テノール):マクシミリアン・シュッミット(Maximilian Schmitt)
シモン(バス):フローリアン・ベッシュ(Florian Boesch)

Hob.XXI:3 / "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)
第一部「春」
バッハのカンタータなどで親しんだ柔かな肌合いの古楽器の演奏。適度な覇気に落ち着いたテンポでじっくりと踏みしめていくような展開。メロディーの語り口の上手さは流石ヘレヴェッヘというところ。録音は癖のない自然なもの。残響も適度で非常にバランスの良いものです。冒頭からティンパニの自然な迫力を感じる理想的な録音と言っていいでしょう。
歌手は、バスのフローリアン・ベッシュはクッキリとエッジの利いた硬質の声。テノールのマクシミリアン・シュミットは柔らかい透明感に溢れた声。そしてソプラノのクリスティーナ・ランズハマーは高音の伸びが素晴しい可憐な声。そしてやはり合唱はヘレヴェッヘの演奏に共通した柔らかなハーモニーが特徴。天地創造のクリスティ盤と同様、自然な歌を楽しめる名盤の予感です。曲がすすむにつれて自然なハーモニーの美しさに徐々に引き込まれていきます。ハイドン最晩年の澄みきった心情を表すように淡々と演奏が進んでいきます。最後の三重唱と合唱による「おお、今やなんと素晴らしい!」では自然さを保ちながら、オケが渾身の響きで入り、リズミカルに美しいメロディーを奏で、清透なコーラスのやまびこのように重なっていく様は、清らかな迫力。この演奏の特徴が最も良く出たところでしょう。第一部から高い完成度にもかかわらず、それを感じさせない自然な演奏にうっとりです。

第二部「夏」
物憂い雰囲気ではじまる夏もヘレヴェッヘの自然な語り口は変わらず、淡々と音楽が流れ、徐々に起伏の面白さに引き込まれていきます。迫力で聴かせる演奏ではなく、音楽の流れと語り口の面白さでで聴かせる演奏。夏の前半のハイライト「朝焼けが訪れて」では、オケとコーラスがここぞとばかりに盛り上がりますが、それまでのしなやかさがあっての盛り上がりが映えるというもの。力まかせなところはなくてもかなりの起伏です。そしてルーカスのカヴァティーナ「自然は、重圧に喘いでいる」ではマクシミリアン・シュッミットが染み渡るような柔らかい声でじっくりメロディーを聴かせます。そしてハンネのアリア「何という爽やかな感じでしょう」ではクリスティーナ・ランズハマーのどこまでも延びていく高音の魅力にうっとり。ちょっと好みです。ざっくりと生成りの肌合いのオケに乗って気持ち良さそうに歌うランズハマーの美声に酔います。終盤はティンパニによる雷鳴が近づいてくるところの静寂感から嵐に変わるところの演出の見事さで、再びガッチリとつかみます。最後の「黒い雲は切れ」では癒しに戻ります。

第三部「秋」
CDを換えて2枚目。ヘレヴェッヘの指揮は緩む事なく淡々と進み、ハイドンの書いた音楽のとおり進みます。やはり、3曲目の「ごらんなさい、あそこのしばみの茂みの方へ」でオケが大波が来たように盛り上がります。軽快な曲の多い秋ですが、ここに来てオケの演奏精度の高さは流石というべきところ。終盤の狩のホルンによるファンファーレが高揚感ばかりでなく渋い表情も併せ持ち、このあたりのコーラスも見事。いつ聴いても盛り上がる最後の「万歳、万歳、ぶどう酒だ」もコーラスの圧倒的存在感。オケよりもコーラスが主導権をとっているよう。舞曲が宴席の興奮を伝え、まるでオペラのような展開に。オケとコーラスと鳴りものが渾然一体になって陶酔します。

第四部「冬」
モノクロームの冬の暗い風景のような序奏から入りますが、徐々に色彩が戻ってくるようにオケの表情がはっきりとしてきます。このあたりの微妙な表情の変化のコントロールは実に緻密。半ばでハンネと合唱による不思議なメロディーが出現。いつもこの曲の響きに惹き付けられます。「くるくる回れ」という糸車の歌。終曲の前のシモンのアリア「これを見るが良い、惑わされた人間よ」から、終曲三重唱と合唱「それから、大いなる朝が」は派手さはない展開なんですが、この大オラトリオの最後にふさわしい、神々しい雰囲気が漂います。最後に明るい響きが鳴り響くところは、フィガロの最後のすべてを許すメロディーが鳴る場面を彷彿とさせる癒しに満ちた聴き所。最後のコーラスによるフーガ締めくくります。

フィリップ・ヘレヴェッヘが満を持して録音した、ハイドン最後のオラトリオ「四季」。期待に違わぬ素晴しい出来です。私の好きなウィリアム・クリスティの「天地創造」と同様、古楽器ながら実に素朴にハイドンの名旋律をじっくりと奏でていき、歌の素晴らしさ、コーラスの素晴らしさに溢れた演奏。歌手、コーラス、オケそれぞれ万全。そして自然でじっくりと盛り上がりを楽しめる録音の良さもポイントです。久しぶりの大型プロダクションということで聴く方も力が入りました。手元のアルバムは輸入盤に丁寧な日本語訳をつけたマーキュリーのリリース。いつもながら丁寧な仕事に感服です。評価はもちろん[+++++]です。久々に四季の素晴らしさに打たれました!

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トーマス・ビーチャム/ロイヤル・フィルの四季

しばらくぶりの声楽曲。なぜか今まで一度も取りあげていないビーチャムです。

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サー・トーマス・ビーチャム(Sir Thomas Beecham)指揮のビーチャム合唱協会、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏でハイドンの最後のオラトリオ「四季」。収録は1956年から58年にかけてロンドンのアビーロードスタジオでのセッション録音。もともとEMIの録音かと思いますがSomm Recordingsというイギリスのレーベル。

ソロは下記の通り。

ハンネ:エルシー・モリソン(Elise Morison)
ルーカス:アレクサンダー・ヤング(Alexander Young)
サイモン:マイケル・ラングドン(Michael Langdon)

このアルバム、気になるのはジャケットに"Premier CD Release"との表記があること。演奏者と録音年代表記が同じCDがEMIからもリリースされていますが、こちらの方がリリースが早かったのでしょうか。このアルバムは2003年、EMIの四季の現行2枚組盤が2004年とありますので、やはりこちらが先だったということかもしれません。版権など詳しいことはわかりませんが、このアルバムは解説や歌詞などアルバムの造りもしっかりしており、"Premier CD Release"という気概に溢れた表示も納得です。

ビーチャムはイギリスの古き良き時代の指揮者と言うイメージもあります。ハイドンではザロモンセットの録音があり、そのザロモンセットも骨格のしっかりした十分にコントロールされユーモアと驚きもある素晴らしいもの。このアルバムのライナーノーツによると、ビーチャムはコンサートのプログラムに常にハイドンの曲を入れていたとのこと。1905年6月5日のベヒシュタイン・ホール(現在のウィグモア・ホール)でクィーンズ・ホール管弦楽団との太鼓連打の演奏から、1960年5月7日のポーツマスのギルドホールでの彼の最後のコンサートでの軍隊の演奏まで、ハイドンの曲が欠けた事がないとのこと。

サー・トマス・ビーチャムはWikipediaなどによれば、1879年イギリスのイングランド北西部にあるランカシャー州セント・ヘレンズ生まれの指揮者。なんとビーチャム製薬というグラクソ・スミスクライン製薬の前身の製薬会社の御曹司という恵まれた立場。音楽はいろいろな機会に学んだものの専門教育は受けていないという事です。アマチュア・オーケストラの指揮者として経験を積んだあと、1899年に代役でハレ管弦楽団を指揮する機会を得てプロの指揮者としてデビューしました。その後、私財を投じて巡業オペラ団や自前のオーケストラを創設します。1910年からはロイヤル・オペラ・ハウスを借り切って自身で選んだオペラを上演、1915年にはイギリス・オペラ・カンパニーを創設し、しばらくはオペラ指揮者として活動しました。つづいて1932年にロンドン・フィルハーモニー管弦楽団を創設。また同年にロイヤル・オペラ・ハウスの音楽監督に就任し、再び自分の望みどおりのオペラ上演に専念できるようになりました。この頃からイギリス国外での指揮活動も始め、ニューヨーク・フィルやザルツブルク音楽祭(1931年)のにも出演するようになりました。大戦中はアメリカとオーストラリアで活動を行い、メトロポリタン歌劇場にしばしば出演するようになります。アメリカでの活動が多くなることでロンドン・フィルを手放す結果となったため、1946年には新たにロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団を創設するなど生涯にわたりイギリス音楽界に多大なる貢献をしたとのことです。そして1960年、ロイヤル・フィルの次期首席指揮者にルドルフ・ケンペを指名して、現役を事実上引退し、翌1961年に亡くなりました。

ということでこの四季は亡くなる数年前のビーチャム最晩年の録音ということになります。

Hob.XXI:3 / "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)
冒頭からかなり遅いテンポで入ります。じっくりじっくり噛み締めていくような演奏。アビーロードスタジオの録音に共通した、直接音重視の迫力ある響き。録音はステレオで、1950年代の録音としては悪くありません。
歌詞はドイツ語ではなく英語翻訳版を使っています。コーラスが入ると絢爛豪華な感じが一層増します。ソロはルーカスのアレクサンダー・ヤングが浸透力あるテノール、ハンネのエルシー・モリソンは可憐でコケティッシュなソプラノ、サイモンのマイケル・ラングドンは鋼のようなバスと盤石の布陣。春のクライマックスに至る盛り上がりもじっくりした陶酔感。あらかじめ緻密な設計があったことを思わせる明解な骨格設計が聴き所です。全体の骨格を明確にするために、ディティールもキレの良い演奏。夏の穏やかな表情、秋のじわりと盛り上がる表情と地響きをともなうホルンの号砲、冬の険しい表情と最後に見せる祝祭感の見事さなど、あらかじめ演奏設計がきちんとしていることを窺わせる渾身のコントロールです。

短いレビューでしたが、ビーチャムのハイドンはやはり安心して聴いていられる抜群の安定感が特徴と言えるでしょう。演奏をとおしてきっちりした骨格と、ディティールではそこここに歯切れの良さを聴かせ、また入り込みすぎないバランスの良いコントロールとハイドンの演奏に必要なすべての要素がちりばめられています。ハイドンをことさら愛したビーチャムならではの演奏と言うことができるでしょう。これは四季の基本的名演として多くの人にお勧めしたいアルバム。交響曲のドラティ盤と同様のハイドン演奏史に残る演奏と言えるでしょう。評価はあらためて[+++++]とします。

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ブルーノ・ヴァイル/カペラ・コロニエンシスの四季

昨日は月曜にもかかわらず、予定外の飲みで大酒喰らってしまいました(笑)。まあ石巻の名酒「日高見」などを美味しくいただきましたのでよしとしましょう。最後はあんまり覚えてません(苦笑)
今日は気を取り直して、先週土曜の歌舞伎見物のあと銀座山野楽器で手に入れたアルバム。

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HMV ONLINEicon / TOWER RECORDS

ブルーノ・ヴァイル(Bruno Weil)指揮のカペラ・コロニエンシス、テルツ少年合唱団の演奏でハイドン最後のオラトリオ「四季」。収録は2010年3月21日、ドイツ、エッセンにあるエッセン・フィルハーモニーのアルフレート・クルップ・ホールでのライヴ収録。レーベルはArs Produktion。ソロは下記のとおり。

ハンネ(ソプラノ):シビッラ・ルーベンス(Sibylla Rubens)
ルーカス(テノール):ヤン・コボウ(Jan Kobow)
シモン(バリトン):ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Hanno Müller-Brachmann)

ヴァイルの四季。昨年リリースされたのは知っていましたが、SACDだからか意外に値段が高くHMV ONLINEでも注文からはずしていました。ブルーノ・ヴァイルは古楽器の交響曲やミサ曲の名演奏が多く、好きな指揮者の一人です。そのヴァイルの四季と巡り会ったので、値段は安くはありませんでしたが、いただくことにした次第。

ヴァイルのハイドンは過去に何回か取りあげています。ヴァイルの紹介は2番目の交響曲の記事をご参照ください。

2010/03/08 : ハイドン–交響曲 : ブルーノ・ヴァイル、ザロモンセットへ
2010/12/25 : ハイドン–交響曲 : 【年末企画】ブルーノ・ヴァイルの交響曲50番、64番、65番
2011/01/10 : ハイドン–オラトリオ : ブルーノ・ヴァイルの天地創造
2011/08/14 : ハイドン–声楽曲 : 【お盆特番4】ブルーノ・ヴァイルのテレジアミサ、ネルソンミサ

また、カペラ・コロニエンシスの演奏はヴァイル以外のアルバムも取りあげています。カペラ・コロニエンシスの情報はこちらをご覧ください。

2011/05/24 : ハイドン–交響曲 : ジョシュア・リフキン指揮カペラ・コロニエンシスのホルン信号、72番

このアルバム、ヴァイルのタイトなコントロールよる素晴らしい演奏ですが、さらに素晴らしいのが引き締まった録音。これまで聴いた四季のなかではダントツのクオリティ。自宅に素晴らしい臨場感でオケとコーラスが出現です。

Hob.XXI:3 / "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)

最初の一撃からライヴらしい一体感のある響きではじまります。冒頭からおどろおどろしく腰に来る低音の魅力炸裂です。演奏自体は先を見通してあまり溜めをつくらず淡々と進める自然体の演奏といっていいでしょう。淡々としながらも徐々に響きに聴き入らずにはいられなくなり、曲に没頭してしまうような演奏。最初にソロが聴こえるシモンのミュラー=ブラッハマンは鋼のごとき強い芯のある声。声量も十分。ルカースのヤン・コボウは優しい声でちょっと大人しい感じ。そしてハンネのシビッラ・ルーベンスは透き通るようなヴィブラートとが美しい声。つづくコーラスはいつもながら美声のテルツ少年合唱団。ヴァイルの演奏ではおなじみです。
第4曲のシモンのアリア「農夫は今、喜び勇んで」でミュラー=ブラッハマンのクッキリ良く通る、そして表現力豊かな歌唱が印象的。天地創造のラファエル同様、四季ではシモンが全体の構成に与える影響が大きく、ミュラー=ブラッハマンのシモンはこのアルパムの聴き所の一つでしょう。
第6曲の三重唱とコーラス「慈悲深い天よ、恵みを与えてください」(祈りの歌)はオケの奏でるメロディーラインの上でソロとコーラスが絡み合うところが極めて自然で、まさに今ここでライヴを聴いているような臨場感を感じます。そして最後の第8曲 三重唱と合唱「おお、今や何と素晴らしい」(喜びの歌)は、前半の軽い部分をそつなく終えて、後半に入る号砲から別次元の集中力。鮮明な録音が手伝って部屋に実物大のオケが出現したような素晴らしい響き。まさに生でオケを聴いているような鮮明さ。


平日なので夏以降は簡単にかいつまんで。ライヴだけに前曲とのつながりは非常に自然。演奏に傷もなく、粗いところも目立ちません。非常に質の高いライヴ演奏。聴き所は第11曲 レチタティーヴォ「朝焼けが訪れて」。透明な空気を感じさせる朝焼けから吹き上がるオケとコーラス。自然さを保ったまま迫力をうまく表現できています。以後夏の暑さと重々しい曲がつづき、そして第18曲 三重唱と合唱「黒い雲は切れ」で再びオケが大爆発。録音がいいぶん大音量の部分の聴き応えは十分。ドン・ジョバンニの地獄落ちの場面を彷彿とさせるようなおどろおどろしい音楽が荒れ狂い、そして最後に平穏な音楽で終わるところも似ています。


秋も最初からミュラー=ブラッハマン鋼の歌声が印象的。演奏スタイルには一貫性があり、自然なフレージングゆえ、ハイドンの曲自体の素晴らしい筆致を楽しむのに好適なもの。秋の聴き所は第26曲 合唱「聞け、この大きなざわめき」のホルンの号砲でしょう。ライヴにも関わらず傷もなく素晴らしいホルン陣のテクニックを堪能できます。


暗く沈みきった曲から、春の訪れまでを描いた曲ですが、ヴァイルのコントロールはここでもあくまで淡々と曲を自然に演奏し、鮮明な録音によって、自然さ抜群の起伏を表現するスタイル。終曲で明るい兆しを告げる和音が鳴ったときの光明はぐっとくるものがありますね。最後はハイドンの曲独特の諧謔性を感じさせるような音楽的充実もきっちりこなして、長大な四季の幕を閉じます。

ブルーノ・ヴァイルの最新録音によるハイドン最後のオラトリオ「四季」は、鮮明な録音によって、ライヴならではの一貫して自然な演奏が楽しめる素晴らしいアルバム。録音は若干デッド気味ですが、それだけにオケやソロ、コーラスの存在感、定位感は抜群。歌手はシモンのハンノ・ミュラー=ブラッハマンが鋼のごとき強い声で秀逸。いつものテルツ少年合唱団も抜群の透明感です。先日取りあげたクレメンス・クラウスの四季のごとき四季の真髄をえぐるような演奏ではありませんが、古楽器オケによるタイトな音響で描かれた四季の模範的な演奏として多くの人に勧められるアルバムだと思います。評価は[+++++]とします。

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クレメンス・クラウス/ウィーンフィルの四季

一昨日は仕事に出たんですが、帰りがけにストレス発散にディスクユニオンに(笑) 大物に出会いました。

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クレメンス・クラウス(Clemens Krauss)指揮のウィーンフィル、ウィーン国立劇場合唱団の演奏によるハイドン最後のオラトリオ「四季」。収録はなんと1942年6月、ウィーンのムジークフェラインでの放送用録音。歌手は下記のとおり。

ハンネ(ソプラノ):トルーデ・アイッパーレ(Trude Eipperle)
ルーカス(テノール):ユリウス・パツァーク(Julius Patzak)
シモン(バス):ゲオルク・ハン(Georg Hann)

レーベルはオーストリアのPREISER RECORDS。調べたところ、このアルバム、PREISER RECORDSのオリジンたるアルバムでした。PREISER RECORDSのホームページは何と日本語に対応しており、その沿革に経緯が書かれていますので是非ご覧ください。

PREISER RECORDS:沿革(日本語)

ちゃんと知りませんでしたがPREISER RECORDSはハイドンに非常にゆかりが深い会社だったんですね。創立者オットー・プライザーはハイドン研究者のロビンス・ランドンとともにハイドンの全作品の楽譜やレコードを販売するためにハイドン・ソサイエティを1949年に設立しそれが母体となった会社。設立翌年にプライザーが経営を引き継ぎ以後現在に至る会社です。会社を軌道に乗せたのは戦時中ウィーン楽友協会で録音されたクレメンス・クラウス指揮のハイドン「天地創造」と「四季」の2作品のレコードのオーストリアにおける独占販売権を獲得したことのようで、その四季が今日取り上げる録音です。天地創造についても手元にアルバムがありますが、残念ながらPREISER RECORDSのものではありませんので、そのうちPREISER RECORDS盤も手に入れなくてはなりませんね。

クレメンス・クラウスは日本では何といってもウィンナワルツで知られた存在でしょう。特にウィーンフィルとのヨハン・シュトラウスの「天体の音楽」は何とも言えない幽玄な世界が印象に残っています。また以前にホルン信号の演奏を取りあげています。

2010/04/18 : ハイドン–交響曲 : 典雅の極み、クレメンス・クラウスのホルン信号

ソプラノのトルーデ・アイッパーレは美声で一部マニアの方には知られた存在。1908年シュツットガルト生まれのオペラ歌手。ウィスバーデン、ニュルンベルク、ミュンヘン、ケルンなどで活躍。クレメンス・クラウスの天地創造でもガブリエルとエヴァを歌っています。
テノールのユリウス・パツァークは1898年ウィーン生まれのテノール歌手。当初は指揮や作曲を学んでいたものの途中で歌手となることを決断、ミュンヘン州立歌劇場、ウィーン国立歌劇場などで歌うようになりました。何といってもキャスリーン・フェリアーとワルターとの「大地の歌」が有名でしょう。
バスのゲオルク・ハンは1897年ウィーン生まれのバス歌手でコミカルな役を得意としていた人。ミュンヘン州立か劇場、ウィーン国立歌劇場、ザルツブルク音楽祭、ベルリン国立歌劇場などで活躍しレポレッロ、ファルスタッフなどが当たり役だったようですね。1950年に若くして亡くなっています。

このアルバムのラーナーノーツに3人の写真が写っていますので載せておきましょう。

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左からパツァーク、アイッパーレ、ハンの順。

Hob.XXI:3 / "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)

序奏とレチタティーヴォ「見よ、厳しい冬も」
力強い一撃から実にゆったりとしたテンポでの入り。音響は1942年と戦中のものにしてはそこそこ鮮度感があり悪くありません。ウィーンフィルの柔らかい音色と燻したような響きとクレメンス・クラウスのザクザクと骨格のしっかりしたコントロールが相俟って聴き応え十分。出だしから力感溢れるギリシャ彫刻のような彫りの深い彫刻的な音響に圧倒されます。オケは最初から振り切れんばかりの圧倒的な迫力で迫ります。第一声はバスのハン。古風ながらキリッとした輝きのある声。そしてパツァークのテノールに旋律が受け継がれます。パツァークは大地の歌そのままの若々しさのある良く通る声。ヴンダーリヒと双璧でしょう。そしてアイッパーレのソプラノは絶品。何という可憐さ。
合唱「来い、のどかな春」
穏やかな名曲。コーラスはかなりばらけた感じですが、それが欠点に感じない味わいがあります。
レチタティーヴォ「天の牡羊座から、今」アリア「農夫は今、喜び勇んで」
短いレチタティーヴォにつづいてシモンのアリア。確かにレポレッロが似合いそうなハンの声質。オラトリオとしては輝きは十分ながら、オペラの一場面のような劇的な感じも感じられます。
レチタティーヴォ「農夫は今、骨惜しみをせず」三重唱と合唱「慈悲深い天よ、恵みを与えてください」(祈りの歌)
春の聴き所。パツァークの痺れるようなテノールの名唱が絶品。そしてアイッパーレのソプラノも天上に迫らんばかりの伸びやかさ。天に恵みを乞う素晴らしいメロディー。ハイドンのすべての曲のなかでも最も美しい曲の一つ。クレメンス・クラウスはテンポをゆったりとって美しい曲をじっくり描きます。テンポを落としても筆の勢いを失わないコントロールは流石。戦中に録音されたことを考えるとこのメロディーの美しさには別の意味もあったかも知れませんね。
レチタティーヴォ「私たちの願いは聞き届けられました」三重唱と合唱「おお、今や何と素晴らしい」(喜びの歌)
アイッパーレの透き通るような声のレチタティーヴォに続いて3人のアンサンブル。阿吽の呼吸というか歌手とオケとコーラスの絶妙の掛け合いが楽しめます。ここでもクレメンス・クラウスのコントロールが効いています。
合唱「永遠にして、全能の、恵み深い神よ!」
古い音から伝わってくる春の終曲の大迫力の音響。ギリシャの大神殿の伽藍を俯瞰するような素晴らしい構築感。ゆったりしたテンポで描かれるハイドンの旋律。3人のソロが静寂を打ち破るようにそれぞれ一言を発しコーラスがそれに続きます。粗い大波のようなコーラスが徐々に力感を増して、曲をクライマックスに導きます。最後は低音弦によるメロディーが大地を揺るがすように響き渡って終わります。


序奏とレチタティーヴォ「灰色のヴェールに包まれて」アリア「眠りを覚ました羊飼いは今」
ルーカスによる染み入るような夏の日の出をを描いたレチタティーヴォにつづきシモンの農民を起こすレチタティーヴォ、ホルンによるのどかな旋律を契機にシモンの羊飼いのアリア。ハンのバスは相変わらずクッキリと線が明確にでた声。シモンの神々しさにはクッキリし過ぎがも知れませんが、安定感は抜群です。
レチタティーヴォ「朝焼けが訪れて」
感動的な朝日の場面。アイッパーレの日が昇るという言葉に続いてオケとコーラスがナイアガラの滝のごとく怒濤の大音響で迫ります。ソロの3人のアンサンブルが途中で乱れる部分がありますが大迫力の流れに飲まれてしまいます。
レチタティーヴォ「今、まわりの全てのものが活動を始め」カヴァティーナ「自然は、重圧に喘いでいる」
シモンによる畑のようすを伝える、そしてルーカスによる夏の厳しい太陽が照りつけるようすをつたえるレチタティーヴォ。そしてルーカスによるカヴァティーナは夏の日差しの猛威を嘆く歌。ハイドンの美しいメロディーが非常に印象的。パツァークの切々たる歌が心に刺さります。
レチタティーヴォ「さあ、暗い森に来ました」アリア「何という爽やかな感じでしょう」
ハンネによる夏の日差しを避ける深い森の素晴らしさを語るレチタティーヴォ。続いてその心境を歌うアリア。アイッパーレは突き抜けるような可憐な高音域の魅力を存分に発揮。
レチタティーヴォ「おお見よ、蒸し暑い空気の中で」合唱「ああ、嵐が近づいた」
嵐を告げる3人のレチタティーヴォ。途中ティンパニによる遠雷が不吉な前兆を告げます。続いて荒れ狂う雷と嵐を描いた場面。迫力ある自然描写と言う意味でも素晴らしい音楽。ティンパニ大活躍。
三重唱と合唱「黒い雲は切れ」
前曲の穏やかな閉じ方からつづいて、嵐の後の夕刻の陽の光をようすや牛、鶉、コオロギ、蛙による落ち着いたひと時の描写、そして美しい夕陽の様子等が穏やかな音楽にのって歌われます。


序奏とレチタティーヴォ「はじめが、春が花を咲かせて」合唱付き三重唱「こんなに自然は、勤労に報いてくれた」
CDを変えて実りの秋に感謝する序奏から。なんと美しい入りのメロディー。クレメンス・クラウスのコントロールはここでもゆったりとした自然さをクッキリとしたフレージングで引き締めて表現。
シモンの歌からはじまる三重唱。後半の聴き所の一つ。美しいメロディーと収穫に感謝する歌詞。収穫というより勤労に感謝する歌詞を読むにつけ、今年もよく働いた自分への讃歌に聞こえてちょっとぐっと来ます(笑)
レチタティーヴォ「ごらんなさい、あそこのはしばみの茂みの方へ」二重唱「町から来た美しい人」
レチタティーヴォは続いて木を揺すって実をとる子供、恋人を待つ若い農夫、果実を摘む娘のようすから。そしてルーカスとハンネの美しい二重唱。二人が愛を語る美しい旋律の宝庫のような曲。最後に声を合わせて歌う場面に至るまでの切々たる歌唱は素晴らしいもの。アイッパーレとパツァークの心に染み入る絶唱です。
レチタティーヴォ「今、裸に剥かれた畑に」アリア「広い草原を見渡してごらん!」
収穫物に溢れる畑を襲う獣のことを歌うシモンのレチタティーヴォとアリア。非常に存在感のはるハンの良く通る声が曲を引き締めます。
レチタティーヴォ「ここで、野兎をねぐらから」合唱「聞け、この大きなざわめきを」
続いてルーカスが歌う野うさぎが捉えられる場面のレチタティーヴォですがその終わりから鳴り響くホルンのファンファーレ。音楽的な秋の聞かせどころです。ホルンの遠吠えはテクニックも確かで流石ウィーンフィルですね。
レチタティーヴォ「ぶどうの樹には、今」合唱「万歳、万歳、ぶどう酒だ」
そして秋のクライマックスへ。葡萄酒の収穫を歌うレチタティーヴォと合唱。合唱は収穫されたぶどうから作られたぶどう酒を飲みながらなの大合唱。その気持ちわかります(笑) 私も今日は今年の一の蔵しぼりたてを飲みながらのレビューです(笑) 最後は舞曲でにぎやかに終わります。


序奏
凍てつく大地を表すような序奏。情景描写は相変わらす鋭い感覚が行き渡って素晴らしいものがあります。この演奏が長年にわたって聴き続けられている理由がわかるような気がします。
レチタティーヴォ「今、色褪せた年が沈み」カヴァティーナ「光と命は衰え」
シモンによる冬の到来を告げる、そしてハンネによるラップランドから冬がやってくることを告げるレチタティーヴォ。続いて長い夜の到来を告げるハンネのカヴァティーナ。夜の闇を表現するような透徹したアイッパーレの歌唱。
レチタティーヴォ「広い湖も凍りつき」アリア「旅人が今ここで」
冬の到来で湖も凍りつき大地の生気と魅力は絶え、荒涼とした大地のみが残ったことを伝えるレチタティーヴォ。そして旅人がその大地を訪れる様子を歌ったアリア。ここはパツァークの声の魅力十分ですが、最後に圧倒的な高音を聴かせる見事な歌。
レチタティーヴォ「そこで旅人が近づいてみると」合唱付きリート「くるくる回れ」(糸車の歌)レチタティーヴォ「亜麻布を紡ぎ終えて」合唱付きリート「ある時、名誉を重んずる娘が」
旅人が小屋に入ると暖炉のある暖かい小屋では農夫がにぎやかに過ごしており、糸車をまわす農婦たちの様子を伝える合唱。続いてハンネによる笑い話の紹介。最後はハッハッハという笑い声で曲を閉じます。
レチタティーヴォ「乾燥した東のほうから」アリア「これを見るが良い、惑わされた人間よ」
ここにきてハンのシモンの素晴らしいバスの迫力ある歌唱が本領を発揮します。東からの寒風を伝える大魔王のような迫力ある歌唱。そして収穫の悦びを諌める教訓を歌うアリアも迫力十分。ハンの迫力の歌唱が圧倒的。
三重唱と合唱「それから、大いなる朝が」
そして終曲。ハンの迫力を引き継ぎながらルーカスとハンネも加わり、冬の厳しさを乗り切ったものだけが訪れることができる天の門について歌い上げます。長い曲の終曲に相応しい素晴らしい盛り上がりで終えます。

もう少し簡単にレビューするつもりでしたが、あまりの演奏の迫力についついのめり込んでしまいました。今からほぼ70年前の戦中にウィーンフィルによって演奏されたハイドンの最後の大作、オラトリオ「四季」。その演奏は大きな筆でしっかりとした骨格をもって描かれており、大曲の構造が非常に明確にわかるもの。クレメンス・クラウスの素晴らしいコントロールによるもの。歌手はソプラノのアイッパーレとテノールのパツァークが秀逸。バスのハンも声質にはちょっと違和感を感じるところがあるもののテクニックと迫力は素晴らしいものでした。コーラスは当時のことを考えるとこの程度でしょうが、味わいの面では悪くありません。評価は最初すこし減点しようかと思っていましたが、[+++++]とします。私のもっている四季のアルバムでは最古の録音ですが、四季の演奏史の原点たる演奏ですね。このアルバム、PREISER RECORDSの原点たるアルバムでもあり、その価値は揺るぎないものである事に間違いありません。

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アイヴァー・ボルトン/モーツァルテウム管弦楽団の四季ライヴ

今日も仕事が遅かったので、週末に聴きかけたアルバムを取り上げます。

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アイヴァー・ボルトン(Ivor Bolton)指揮のザルツブルクモーツァルテウム管弦楽団の演奏で、ハイドンのオラトリオ「四季」の演奏。録音は2004年9月30日と10月1日、ザルツブルクのモーツァルテウムの大ホールでのライヴ録音。ソロはソプラノがミーア・ペールソン、テノールがジョン・マーク・エインズリー、バスがデイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン、合唱がザルツブルク・バッハ合唱団。

このアルバムは前から気になっていたもののずっと未入手にしていたものですが、最近売り場で目にして手に入れた次第。

HMV ONLINEの情報では、モダン楽器のオーケストラにティンパニとトランペットのみ古楽器という構成。ホルンは臨機応変にナチュラルホルンと現代楽器を吹き替えているようです。現代楽器と古楽器の折衷スタイルと言う方向でしょう。

アイヴァー・ボルトンはイギリス人で、モーツァルテウム管弦楽団の首席指揮者を務めていますが、おそらく日本ではほとんど知られていないんじゃないでしょうか。このアルバムも売り場でちょくちょく見かけながら、いつも手に入れることなく来ましたが、CDをかけたとたん、部屋の空気が一変。素晴しく引き締まった、推進力のある響き。これは同じ組み合わせの天地創造も手に入れなくてはなりません。

アイヴァー・ボルトンの公式ウェブサイト(英文)

演奏は基本的に速めのテンポによるヴィブラートを押さえ気味にしたキレの良い現代楽器オケによるキビキビ感溢れた演奏。テンポの変化を適度につけて、フレーズの表情付けが巧みな演奏。溜はあるんですが、推進力をとぎらせないため、音楽が生き生きとしています。金管陣の迫力溢れる強音が全体の響きを引き締め非常にいい響きに。春のクライマックスのトラック9は引き締まったオケの大迫力が圧巻。惜しむらくはティンパニのキレとテンポ感がちょっと弱いこと。
ソロ陣はソプラノのミーア・ペールソンがコケティッシュながら伸びの美しい高音で魅了。どこかで聴いたと思ったらBISレーベルのマンフレート・フスによるオペラアリア集で歌ってました。あとはバスのデイヴィッド・ウィルソン=ジョンソンがレポレッロのようなオペラ風の歌い方で曲の表情を豊かにするのに貢献。テノールのジョン・マーク・エインズリーは少し軽めの声ながらなかなかの歌を聴かせます。粒ぞろいのソロでしょう。コーラスも実体感のあるいい響き。

昨日1枚目、今日は2枚目を中心に聴きましたが、2枚目の秋のはじまりもさりげなくも心地よいテンポ感のある良い入り。トラック9のホルンの号砲も炸裂、トラック11の秋のクライマックスの合唱も見事。

全般に金管のキレとタイトな展開がとても良い演奏。もしかしたら先日聴いて非常に良かったノリントン盤よりもいいのではないかとも思います。評価は[+++++]としました。
現代楽器による古楽器風の演奏の四季ではノリントン盤とならんでおすすめ盤ですね。

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 四季 ライヴ録音 古楽器風

前田ニ生/ムジカ・アウレアのオラトリオ四季

今日は先日手に入れた珍しいアルバムを取り上げましょう。

TsugioMaeda.jpg

前田ニ生(まえだつぐお)指揮のムジカ・アウレアの演奏でハイドン最後のオラトリオ「四季」です。合唱は東京レディース・シンガーズと新東京室内合唱団、ソロはなぜかハンネが3人で、馬原裕子、内田郁美、常磐容子、ルーカスが畑儀文、サイモンが末吉利行という布陣。オーケストラのムジカ・アウレアのコンサートマスターは昨日聴きにいった読売日本交響楽団のコンサートマスターの1人である藤原浜雄さん。録音は2004年1月20日、東京の紀尾井ホールにおけるライヴ収録。

いままで、全くその存在を知らなかったアルバムですが、なんとBOOK OFFで見つけて手に入れた次第。もちろん、物珍しさとということもありますが、ご覧のジャケット写真を見てもわかるように、なかなかクラシカルなしっかりしたプロダクションもなにやら良さげな印象。ライナーノーツのつくりもしっかりしています。

レーベルはAURORA classicalというこちらもはじめてのレーベル。検索するとアマゾンなどに何枚かアルバムが出ているようですが、あまり情報がありません。

ようやく見つけた情報は合唱を担当した東京レディース・シンガーズのウェブサイト。この合唱団の指揮者は前田ニ生さんということですね。

東京レディース・シンガーズ

この合唱団はなぜか10枚以上もCDをリリースしており、西村朗、池辺晋一郎、中田喜直などをはじめとして、日本の歌など、サイト上23枚ものアルバムが紹介されています。中でも目を引くのが、本盤とオーストリアのPREISERレーベルからリリースされているアイネムのアルバム。いったいどうなっているのでしょうか。

ちょっとライナーノーツを見てみると、指揮者の前田ニ生さんは海外における活動が多く、1989年以降、16年連続でウィーン楽友協会(いわゆるムジークフェライン)における「ウィーン芸術週間コンサート」、「ハイドン記念週間コンサート」、「ウィーンの春音楽祭」等の主要イベントに16年間連続出演しているとのこと。

いやいや、全く知りませんでした。さて、では肝心の演奏は如何なるものでしょう。

春は冒頭から図太いオケのいい音。柔らかいオケの響きでリズム感がはっきりと出た演奏。オケは技術的にはほぼ問題ないですね。畳み掛けるようなキレはないんですが、穏やかな迫力があると言うか、農民の悦びを曲にした四季にはぴったりの素朴な音色でむしろ好感がもてるもの。ただ、外国語をカタカナで話すような本来のフレージングをわかりやすく解釈直して弾いているような日本人特有の表現も感じられなくはありませんが、この辺は逆にこの演奏ではわかりやすい演奏と言う意味でプラスにとらえられる範疇です。トラック8の後半に至り、オケのエンジンが出力を増して春のクライマックスを盛り上げます。力むところもなく、余裕をもちながら曲の頂点へ導くようなコントロール。

夏はくすんだ音色のオケから始まります。ハンネの美しいアリアなどを経たあと、第17曲の合唱「ああ、嵐が近づいた!」に至り、再びオケに力が漲ります。

CDの2枚目も最後の39曲のハイドン渾身の「それから、大いなる朝がやってきた」まで一気に聴いて、全体に大河の流れのような演奏の完成度にビックリした次第。最後は盛大な拍手を浴びて終了です。

録音は悪くありませんが、ソロがもうちょっと前に出てくるとなお良かったと思います。歌手は総じてまずまずの出来。場内を圧倒するというレベルではないんですが、安定感は悪くないですね。

評価は[++++]としました。オール日本人プログラムとしては大変良い出来だと思います。どうせだったら勢いにのって、天地創造のリリースもお願いしたいところですね(笑) 私は買います!

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 四季 ライヴ録音

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Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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2017年7月のデータ(2017年7月31日)
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