ジョン・ネルソン/オランダ放送室内フィルの「天地創造」(ハイドン)

久々の映像ものです。しかもこれがなかなか良い。

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ジョン・ネルソン(John Nelson)指揮のオランダ放送合唱団(The Netherland Radio Choir)、オランダ放送室内フィルハーモニー管弦楽団(The Netherlands Radio Chamber Ohilharmonic)の演奏で、ハイドンのオラトリオ「天地創造」のライヴ映像を収めたDVD。収録は2010年6月、オランダのアムステルダム近郊の五稜郭のような要塞都市ナールデン(Naarden)のナールデン大聖堂でのコンサートのライヴ。レーベルはEUROARTS。

天地創造をとりあげるのは久しぶりです。しかも今回は映像。前からちょっと気になっていたアルバムですが、入手していないことに気づき手に入れました。指揮者もオケもなじみのないものでしたが、同じ組み合わせでバッハのマタイ受難曲、ロ短調ミサやベートーヴェンのミサ・ソレムニスなどもセットになった宗教音楽集バージョンもリリースされているなどかなり本格的な内容。また天地創造の歌手は一流どころが揃っており、期待できそうな予感がありました。歌手は下記のとおり。

ガブリエル:リサ・ミルン(ソプラノ)
ウリエル:ウェルナー・ギューラ(テノール)
ラファエル:マシュー・ローズ(バリトン)
エヴァ:ルーシー・クロウ(ソプラノ)
アダム:ジョナサン・ベイヤー(バス)

指揮者のジョン・ネルソンは1941年、アメリカ人の両親のもと、コスタリカで生まれ、シカゴ近郊のホィートン・カレッジ(Wheaton College)、ニューヨークのジュリアード音楽院で学び、1976年から87年までインディアナポリス交響楽団の音楽監督、1985年から88年までセントルイス歌劇場の音楽監督、以後91年まで首席指揮者、1983年から90年まではニューヨーク州カトナーのカラマー国際音楽祭の音楽監督などを歴任。欧米の主要オケへの客演履歴も豊富で、欧米では知られた人のようです。1998年はら2008年までパリ室内管弦楽団の音楽監督。現在はパリに住み、古典的な宗教曲の普及や合唱指揮などで活躍しているとのこと。一連のDVDは最近の活動の記録ということでしょう。

このDVDを記事に取り上げたということは、もちろん演奏が良いからに他なりません。

Hob.XXI:2 "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
冒頭のメニュー映像は美しい要塞都市のナールデンの空撮映像から始まり、演奏会場となったナールデン大聖堂が素晴らしいロケーションにあることがわかります。大聖堂といっても十字のプランをもつゴシック様式の聖堂で小規模なオケと合唱で聖堂の半分がうまり、奏者と観客がほぼ同人数という規模。もちろん天井は高く石造りのため残響は豊かですが、鑑賞に問題があるほどではなく、録音は上手く処理しています。映像はカメラに動きがあってかなり凝ったもので、美しい聖堂でのコンサートを十分活かしたもの。
第1部のはじまりから、堅実な手腕でネルソンがオケをコントロールしていきますが、オケはまったく乱れを見せず、かなりの腕前揃いとみました。オケの規模の割に迫力は素晴らしく、タイトに引き締まっていい演奏。そしてコーラスも大聖堂に響きわたる迫力があり、オケとコーラスのコントロールは流石なところ。なにより素晴らしいのが歌手陣。最近では珍しい、5人構成でガブリエルとエヴァ、ラファエルとアダムはそれぞれ2人づつ設定されますが、ラファエルのマシュー・ローズが図太く鋼のような響きで存在感十分。ラファエルは天地創造の演奏の要だけに、この演奏の大きなポイント。ウリエルは古楽での登場が多いウェルナー・ギューラでしなやかな歌唱。そしてガブリエルのリサ・ミルンは可憐というよりよく響く声で迫力十分。ガブリエルのアリアの表情の豊かさはかなりもの。この3人の素晴らしい安定感がこの演奏の魅力の一つですね。そして聴き進むうちに、ネルソンの棒がオケをグイグイ引っ張り、ライヴらしい素晴らしい高揚感を表出していきます。盛り上げどころを心得た煽りが実に的確。オケも見事にそれに応え、第1部の終盤から小規模オケながら怒涛の高揚感に包まれます。そしてこうしたところでのコーラスの分厚いハーモニーが大聖堂に満ちていく幸福感。オケもコーラスも渾身の演奏でクライマックスを迎えます。

第2部は名曲の宝庫。ガブリエル、ラファエル。ウリエルともに聴かせどころを見事な歌唱でこなし、ネルソンはこんどはじっくりと歌手を支える側にまわって堅実な伴奏に徹します。速めのテンポで曲を進めるので見通しよく進め、第2部が間延びすることなく、美しい曲が代わる代わる響きわたるネルソンの酔眼。

第3部に登場するエヴァとアダムは如何にと思って聴き始めると、最初のウリエルのウェルナー・ギューラのあまりに見事な歌唱といままでで一番艶やかなオケの演奏に耳を奪われます。エヴァのルーシー・クロウは高音の透明感が素晴らしい歌唱。そしてデュエットの相手のアダムのジョナサン・ベイヤーもキリリと引き締まった硬質な声でいいアンサンブル。オケも曲の流れに乗って包み込むように歌手を支えます。ネルソンはかなり丁寧に指示を出して曲をまとめていきます。2つ目のアダムとエヴァのデュエットのなんという癒しに満ちた入り。デュエットも天上の歌声のよう。特にルーシー・クロウの声の抜けるような美しさは素晴らしいですね。そして終盤に差し掛かると大きなうねりの波に乗りながらも細かい指示で全メンバーのまとめて曲の大きな渦に乗せていきます。ハイドンが晩年に全精力を傾けて書いた名曲のすばらしさが圧倒的な高揚感のなかに浮かび上がります。そして終曲の冒頭の力みなぎる響きから、フーガのようにメロディーが繰り返されクライマックスへ。ネルソンは最後まで集中してオケとコーラスに指示を出しながら頂点を目指します。最後は神々しさを交えた響きに至り終了。大聖堂に暖かい拍手が満ちました。全員がスタンディングオベイション。この日の会場にいた観客は幸福感につつまれたでしょう。

ジョン・ネルソンという未知の指揮者による天地創造のライヴ。映像作品としてはコンサートの模様を丁寧に収録し、当日のライヴを見ているような感動を味わうことができる素晴らしいプロダクションです。歌手、コーラス、オケともにレベルが高く、しかも天地創造の演奏としては理想的なロケーションでのコンサートで、映像作品としては非常に楽しめるものに仕上がっています。演奏だけをとればこれより上の演奏もありますが、これはこれで貴重なもの。評価は[+++++]とします。オススメです!
惜しむらくはBlu-rayではないこと。ハイヴィジョン映像に慣れた現代の視聴環境にDVDの品質はちょっと難ありといったところでしょう。

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ワルシャワ・シンフォニアの天地創造、ジラール四重奏団のひばり(ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン)

昨日5月4日は、このところ毎年出かけているラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンへ。

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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016 「la nature ナチュール - 自然と音楽」

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンも今年で11年目とのこと。東京のゴールデンウィークの風物詩として定着しています。毎年決まったテーマでプログラムが組まれ、今年は 「la nature ナチュール - 自然と音楽」。当初は作曲家やお国をテーマとしていて、モーツァルトを特集した年には、おまけでハイドンも随分取り上げられましたが、最近は幅広い音楽を取り上げられるテーマ設定になっており、毎年ハイドンもパラパラとプログラムに入っています。ここ数年で聴いたコンサートの記事は下記のとおり。

2015/05/04 : コンサートレポート : ジャン=クロード・ペヌティエの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」(ラ・フォル・ジュルネ)
2014/05/06 : コンサートレポート : トリオ・カレニーヌのピアノトリオ(ハイドン)、アンヌ・ケフェレックの「ジュノム」(ラ・フォル・ジュルネ)
2014/05/04 : コンサートレポート : アルゲリッチ、クレーメルによる動物の謝肉祭(ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン)
2013/05/05 : コンサートレポート : 【番外】ラ・フォル・ジュルネで衝撃のブーレーズライヴ

今年もプログラムを見て、気になるコンサートをいくつかチェックして、つながりなどを考えてチケットを取ったのが2つのコンサート。

公演番号:236 ジラール四重奏団の「ひばり」、「ラズモフスキー2番」
公演番号:216 ワルシャワ・シンフォニアの「天地創造」

5月4日の19:30始まりで、間に15分おいた2つのコンサートということで予約した次第。もちろんお目当てはワルシャワ・シンフォニアの「天地創造」に他なりません。ワルシャワ・シンフォニアはラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでは毎年出演しているオケですが、私が生で聴くのははじめて。他の方は知りませんが、私はこのオケに格別な関心があります。それは、フォルカー・シュミット=ゲルテンバッハの振る「悲しみ」の超絶の名演を聴いたから。自然さを保ったなかでもヴァイオリンパートの切れ味は恐ろしいほど。これまでのレビューを通して、ポーランドのオケは自然で雄大な響きをつくるのが上手い印象ですが、このアルバムは別格の完成度。ということで天地創造をワルシャワ・シンフォニアが演奏すると知り、すかさずチケットをとりました。

2012/07/17 : ハイドン–交響曲 : ヴィシュニエフスキ/アメリカン・ホルン四重奏団+ワルシャワ・シンフォニアのホルン信号
2011/01/16 : ハイドン–交響曲 : シュミット=ゲルテンバッハ/ワルシャワ・シンフォニアの悲しみ

プログラムを見ると、ワルシャワ・シンフォニアはラ・フォル・ジュルネの期間中、今年は3日ですべて異なるプログラムを8公演もこなす激務。その内の一つが大曲天地創造。プロとはいえ重労働ですね。



さて、4日は天気も良く、コンサートの始まりも遅い時間帯だったので、ちょっと早めに家をでて、近くのマリオンで開催されていた、イタリア映画祭で映画を見てからの出陣。

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朝日新聞社 - イタリア映画祭2016

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こちらも今年で16回目を迎えるゴールデンウィークの定番イベントということですが、私ははじめて。毎年見ている友人に誘われて、コンサート前の時間を狙ってチケットをとっておきました。見たのは「俺たちとジュリア」というコメディー映画(作品情報)。これが実に面白かった。それぞれイマイチな人生を送っていた3人が何の因果かイタリアの片田舎の不動産を共同購入することになり、夢のようなホテルを創るというお話。長年サラリーマンをやってきた私も身につまされる話です。オチはマフィアの国イタリアらしいもの。イタリア語のテンポのよいセリフと手慣れたつくり込みが秀逸でした。



映画を楽しんだあと、イトシアの地下でカジュアルなイタリアンを楽しみ、いざ夜の東京国際フォーラムへ。

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いつものように中庭には屋台がたくさん出て賑やか。開演時刻がまもないため人混みをかき分けて最初のコンサートのあるB5ホールへ急ぎます。B5ホールは256席の室内楽用の規模のホール。本来は会議用途なのでかなりデッドであり室内楽を楽しむには少々難ありです。

奏者はジラール弦楽四重奏団(Quatuor Girard)。このクァルテットのアルバムは以前一度記事にしています。略歴などは記事を御覧ください。

2013/11/07 : ハイドン–弦楽四重奏曲 : ジラール四重奏団のOp.76のNo.5

記事にも書いたとおり、なんと4人は兄弟姉妹。メンバーの内何人かが兄弟というクァルテットはたまにありますが、4人とも兄弟とは珍しい。上のアルバムは2008年とデビュー早々の録音で、評価も今ひとつでしたが、この日の演奏はなかなか聴き応えがありました。
1曲目のハイドンの「ひばり」は、まさにこのクァルテットの現在の実力を表すいい演奏でした。優雅な曲調の曲ですが、各パートのボウイングがそろってしなやか。第1ヴァイオリンが目立つ演奏が多い中、4人の息がそろって穏やかな演奏。楽器もしくは会場の音響のせいか、第1ヴァイオリンの高音の伸びは今ひとつながら、非常に丁寧にフレーズを一つ一つ表現してバランスも良く、古典的な均衡を保った演奏。力まず力のいれ方の緩急も洗練されており、緊張感を保った演奏でした。フィナーレでようやくぐっと踏み込むところもいいセンス。上の記事の演奏から8年が経過して腕もかなり上がってきたということでしょう。

2曲目のベートーヴェンのラズモフスキー2番に入るとハイドンの演奏の時とは異なり、ぐっとボウイングに力が入るところがそこここにあり、演奏精度もなかなかのもの。現在ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集の録音に取り掛かっているとのことで、やはり得意としているのでしょう。このベートーヴェンを聴くと、ハイドンでは古典的な整然とした響きを狙っていたことがわかります。ベートーヴェンの方も4人の精度の高いアンサンブルでレベルの高い演奏を楽しみました。やはり間近で聴くクァルテットはいいですね。

拍手もそこそこに席を立ち、15分で隣の巨大なホールAに移動しなくてはなりませんので、先を急ぎます。エスカレーターで1階まで降りて、東京駅側のホールAのエントランスへ。またまたエスカレーターでホールまで上がります。

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ホールAは5000席の大ホール。席は18列のほぼ中央ということで、いい席でした。こちらは残響は多め。

ガブリエル/エヴァ(ソプラノ):リュシー・シャルタン (Lucie Chartin)
ウリエル(テノール):ファビオ・トゥルンピ (Fabio Trümpy)
ラファエル/アダム(バリトン):アンドレ・モルシュ (André Morsch)
アルト:ゾエリーヌ・トロイエ (Zoéline Trolliet)
ローザンヌ声楽アンサンブル(Lausanne Vocal Ensemble)
ダニエル・ロイス(Daniel Reuss)指揮のワルシャワ・シンフォニ(Sinfonia Varsovia)

ワルシャワ・シンフォニアは先に触れたとおりですが、指揮のダニエル・ロイスは全く知らない人。公演のチラシによれば現在ローザンヌ声楽アンサンブルの芸術監督を務めている人。経歴をみてもRIAS室内合唱団、エストニア室内フィル合唱団など振っていた経歴もあり、合唱指揮の人ですね。歌手も知らない人ばかりでしたが、それぞれかなりの実力者でした。

開演が20:45と普通のコンサートの終わるような時間。しかも休憩なしで「天地創造」を演奏するということで、オケにとってはかなりの重労働ですね。隣のホールから移動して着席してすぐ、定刻通りに演奏がはじまりました。

広大なホールですが、程よく残響をともなったオケの響きはホールの大きさにもまけず、力強いもの。指揮のダニエル・ロイスはじっくり遅めのテンポで雄大に天地創造の第1部の混沌を描いていきます。肝心のワルシャワ・シンフォニアは職人オケらしく指揮者の指示に忠実に、どちらかといえばおおらかに天地創造の各場面を描いていきます。奇をてらうようなところは全くなく、逆に弱音部のコントロールや間の取り方が丁寧で、雄大さばかりでなく緻密な音楽を聴かせ、次々の場面のかわる絵巻物を一貫した描写で描いていくよう。天地創造という美しいメロディーの宝庫たる音楽を楽しむのに最適な演奏といったところでしょう。歌手はソプラノのリュシー・シャルタンが絶品。聴きどころの第6曲のガブリエルのアリアの美しいこと。コケティッシュな魅力のある伸びのある美声を振りまいてました。そしてラファエルのアンドレ・モルシュは、話題のショーンなんとかさん似のイケメンバリトン歌手。声量も迫力もありテンポ感も良く、天地創造の引き締め役を見事に演じていました。ウリエルのファビオ・トゥルンピも柔らかさをもった軽さのあるテノールで役に相応しい声。おそらく指揮者のダニエル・ロイスが役に相応しい歌手を選んでいるのでしょう。一番よかったのはある意味当然ですが、コーラスを担当したローザンヌ声楽アンサンブル。ここぞというところの迫力と透き通るような透明感あふれるハーモニーの美しさは流石なところ。この天地創造、指揮者は合唱指揮出身ということでオケに雄弁に語らせるというより一貫してハーモニーの美しさとうねるようような大きな起伏を描くことに集中して、オケの力みは皆無。こんなにしなやかで力まない天地造像はある意味珍しいほど。第一部のクライマックスはもちろん盛り上がりますが、程よい力感で収めます。曲間の間の取り方もうまく、さっと次に移るので曲が途切れる印象がありません。第2部は美しいメロディーの宝庫らしく、歌の美しさを最重要視したおだやかなオーケストラコントロールが印象的。そして奏者のみ2〜3分の休憩をとったあとの第3部の2つのアダムとエヴァのデュエットも絶品。最後の終曲でコーラスの端にいたアルトのゾエリーヌ・トロイエが前に出てソロに加わるあたりは定番の演出ですが、終曲はテンポを落として堂々とした迫力を描き、それまでのしなやかな流れとは少しギアを入れ替え神々しさを強調します。天地創造とはもともと聖書の創世記などを描いた宗教劇ではありますが、このコンサートのタイトルは「大自然のスペクタクル〜天地創造の壮大な歌劇」とあり、ラ・フォル・ジュルネ全体のテーマに合わせて自然の描写をテーマにおいています。テーマに合わせて演奏を変えたわけではないでしょうが、この楽天的で自然な演奏は、宗教劇というよりは、まさに自然を描写したものという印象がぴったりとくるものでした。

天地創造は公演ではアーノンクールの最後の来日の際の演奏を聴いていますし、録音のレビューは随分な数取り上げていますが、これほどのびのび朗々とした演奏はありませんでした。自然さというか無欲の純心な演奏という意味ではペーター・シュライアー指揮の映像を思い起こさせるもの。お目当てのワルシャワ・シンフォニアは、「悲しみ」でのタイトさとは異なり、安定感抜群の職人オケとして長大な曲を手堅く演奏するプロという印象でした。終演後は万雷の拍手。ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンという企画上、天地創造をはじめて聴くお客さんも少なくなかったでしょうが、曲の魅力をしっかりと伝える演奏がお客さんの心に残るいいコンサートだったといっていいでしょう。

終演は22:40頃とかなり夜もふけ、東京国際フォーラムの中庭も屋台が終わって静けさをとりもどしていました。

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ゴールデンウィークもあと少し。脚の怪我もだいぶおちついたので本日はスポーツクラブで泳いで体力回復に努めます(笑)

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ゼーフリート/クリップス/ウィーンフィルの天地創造から(ハイドン)

月末ですが、もう一つ小物をとりあげます。先日取り上げたヨーゼフ・クリップスとウィーンフィルの交響曲を取り上げた際に、ネットのディスコグラフィを調べていて発見したアルバム。

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新星堂とEMIによる”栄光のウィーンフィルハーモニー管弦楽団II~その指揮者とソリストたち~”というシリーズの第24集の「ウィーン国立歌劇場の名歌手たち」というアルバム。この中に「天地創造」からガブリエルのアリアを2曲が入っています。ガブリエルはイルムガルト・ゼーフリート(Irmgard Seefried)、ヨーゼフ・クリップス指揮のウィーンフィルの演奏。このアリアの演奏は1946年11月3日、4日です。

先日クリップスの振るウィーンフィルの素晴らしいハイドンに酔いしれましたが、冒頭に書いたとおり、他に録音がないかと調べていたところ、驚くべき録音が存在することがわかりました。ハイドンはハイドンでも天地創造であり、しかもガブリエルが好きなイルムガルト・ゼーフリート! アリアの抜粋とはいえ録音は1946年と戦後間もなく。録音が古いのが嬉しいのではなく、ゼーフリートのハイドンの中では一番若い時の録音ということで、ネットで発見して、マイクロセカンド単位の早業でamazonに注文を入れました。到着がこれほど待ち遠しいアルバムはありませんでした。

これまでゼーフリートの歌うハイドンは2度ほどレビューしていますが何れも天地創造。

2011/09/22 : ハイドン–オラトリオ : オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団の天地創造ライヴ-2
2011/09/20 : ハイドン–オラトリオ : オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団の天地創造ライヴ
2011/02/20 : ハイドン–オラトリオ : マルケヴィチ/ベルリンフィルの天地創造、ゼーフリート絶唱

マルケヴィチのアルバムでのゼーフリートのガブリエルのアリアを聴いたときの衝撃は忘れられません。アリアの音程がゆっくりと上がるのに合わせてこちらも昇天。この世のものとは思えない美しさに完全にノックアウトされました。この録音が1957年ということでゼーフリートは44歳、そして次に手にいれたヨッフムのアルバム1951年録音、ゼーフリート38歳。若干古目の録音からも可憐で艶やかなソプラノに痺れたものです。そして今回のアルバムは1946年録音ということでゼーフリート33歳。ちょっと平常心を失い気味です(笑)

このアルバムに収録されているのは第1部のガブリエルの第7曲のレチタティーヴォと第8曲のアリア、そして第2部冒頭の第14曲のレチタテイーヴォと第15曲のアリアです。

Hob.XXI:2 "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
(Recitativo: Und Gott sprach, Aria: Num beut die Flur)
LPから起こしたものでしょうか、わずかながらスクラッチノイズが聞こえますが、音の鮮度は悪くありません。レチタティーヴォから憧れのゼーフリートの若々しい声にうっとり。かえってノイズがノスタルジックな雰囲気を盛り上げます。ガブリエルのアリアに入ると序奏からクリップスはかなりゆっくり目のテンポでウィーンフィルからゆったりとした響きを引き出しています。それに合わせてゼーフリートも朗々とアリアを歌います。ゆったりとした静けさの支配するアリア。マルヴィッチとの歌唱は成熟した魅力に溢れていましたが、こちらは若々しく可憐な印象。声の伸びはマルケヴィチ盤ですが、この清純な感じもいいですね。最後にすっと突き抜ける高音の魅力を聴かせます。

(Aria: Auf starkem Fittige)
第二部の冒頭の序奏から入ります。クリップスは相変わらず落ち着いてウィーンフィルを捌きます。しっとりとした響きが古きよきウィーンフィルの良さ。ゼーフリートは声量を抑えて可憐に入ります。歌のテクニックは後年のものには敵いませんが、持って生まれた声の美しさで聴かせるもの。憧れのゼーフリートですが、アリアの聴かせどころの演出などは、まだまだ工夫の余地があり、やはりマルケヴィチ盤の素晴らしい完成度、ヨッフム盤の声の輝きとは一段差がありました。

若かりしゼーフリートの美声を味わえる貴重なアルバム。よくぞこのアルバムを企画してくれました。このアルバム自体は1998年のもので、リリースから17年も経ってしまったことになります。戦後のウィーンの時代の空気を味わったような暖かい心になるアルバムでした。ちなみに他にもエーリッヒ・クンツのレポレッロ、シュワルツコップのトゥーランドットなど1940年代後半の華やかなウィーン国立歌劇場のアリアを楽しめる好企画です。ハイドンのアリアは[++++]としておきましょう。

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【新着】フィリップ・ヘレヴェッヘ/シャンゼリゼ管の天地創造(ハイドン)

最近リリースされた大物、ヘレヴェッヘの天地創造。

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フィリップ・ヘレヴェッヘ(Philippe Herreweghe)指揮のシャンゼリゼ管弦楽団(Orchestre des Champs-Elysées)、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(Collegium Vocale Gent)の演奏で、ハイドンのオラトリオ「天地創造」を収めたアルバム。収録は2014年3月24日から26日、ベルギーのブリュッセルにあるフラジェー(Flagey)第4スタジオでのセッション録音。レーベルはヘレヴェッヘの録音を専門にリリースするφ PHI。

ヘレヴェッヘのハイドンは今日取り上げるアルバムと同じ合唱団、オケとの組み合わせで収録した「四季」を昨年5月に取り上げています。

2014/05/12 : ハイドン–オラトリオ : 【新着】フィリップ・ヘレヴェッヘ/シャンゼリゼ管の四季(ハイドン)

その時にも近いうちに天地創造もリリースされるであろうことはなんとなく予想していましたが、これほど早いリリースになるとは思ってもみませんでした。四季が未曾有の名演だったということもあり、この天地創造も期待のアルバムです。

ヘレヴェッヘの略歴などは四季のレビューの方をご参照ください。このアルバムに参加している歌手は下記のとおり。

ガブリエル/エヴァ(ソプラノ):クリスティーナ・ランズハマー(Christina Landshamer)
ウリエル(テノール):マクシミリアン・シュッミット(Maximilian Schmitt)
ラファエル/アダム(バス):ルドルフ・ローゼン(Rudolf Rosen)

歌手の方は四季とバスが違うだけで、ヘレヴェッヘのお気に入りの人でしょう。

Hob.XXI:2 "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
第一部
ヘレヴェッヘらしい、ニュートラルな響きの序奏。シャンゼリゼ管は古楽器オケではありますが、低音楽器も厚みがあり、迫力も十分。同じ古楽器オケで愛聴しているクリスティ盤と比べると、クリスティの方が響きを整理して旋律がくっきりと浮かび上がる感じ。一方こちらのヘレヴェッヘ盤はまさに混沌から秩序が生まれ出てくるようすそのままのよう。響きの柔らかさ、フレージングのしなやかさはこちらの方が上。よりニュートラルといったらいいでしょうか。中庸なテンポで自然に進行、まさに中庸の美学のような演奏。ソロはバスのルドルフ・ローゼンは迫力よりも風格で聴かせる歌。四季のフローリアン・ベッシュが圧倒的な声量の存在感で聴かせたのとは異なるスタイル。テノールのマクシミリアン・シュミットは実に柔らかな声。キレのいい歌唱で、曲が引き締まります。これもヘレヴェッヘの好みでしょう。ガブリエルのクリスティーナ・ランズハマーはコケティシュといっていいほど線が細い声ですが高音の響きが美しく可憐。録音はソロがオケに溶け込みながらすっと浮かぶいいバランス。第一部の終盤のクライマックスへの道程は静寂と間を存分に活かして、やはりニュートラルなもの。力みは皆無。オケが軽々と吹け上がり、音楽のエッセンスが盛り上がることが本質だと言わんばかり。弦楽器がキレよくコーラスを伴って幾重もの波となって押しかけるよう。

第二部
ヘレヴェッヘの演奏スタイルに最もマッチしそうなのが第二部。フレーズを丁寧に描きながらテンポよく曲が進みます。第一部よりもテンポを上げ、曲の見通しをよくしようということでしょうか。ソプラノのクリスティーナ・ランズハマーは第一部よりも滑らかになり、しっとりとした美声の魅力が引き立ちます。第二部の途中でCD2に変わる一般的な区切り方。後半はラファエル、ウリエルのレチタティーヴォと美しいメロディーのアリアがつづきますが、ここにきてラファエルのルドルフ・ローゼンの語り口が実に巧い。この演奏でも歌の巧さが聴きどころ。第二部終盤の合唱、三重唱、合唱と進むところでの盛り上がりでもローゼンが絶妙な語り口を聴かせます。さっぱりとしながらもグイグイオケが攻めてくる感じはヘレヴェッヘの真骨頂というところでしょう。最後のハレルヤコーラスはコレギウム・ヴォカーレ・ヘントの透き通るようなコーラスが絶品。

第三部
ここまで、中庸の美学を保ちながら自然な演奏を繰り広げてきましたが、最後の第三部では染み入るようなしなやかな入りで緊張感が途切れません。実に美しい音楽。ウリエルのマクシミリアン・シュッミットの柔らかい歌唱が花を添えます。アダムとエヴァのデュエットはしなやかなな流れの中にパッと明かりが差したような華やかさ。長大な曲にもかかわらず、ディティールまで磨き抜かれたレベルの高い演奏。デュエットの最後の盛り上がりも一貫してしなやか。レチタティーヴォを挟んで、2番目のデュエットでもしっとりとした音楽が流れ、うっとりするばかり。金管の響きも絶妙にコントロールされていて、ところどころでアクセントをつけます。最後の合唱で再びコレギウム・ヴォカーレ・ヘントが透明な響きによる音の洪水のような素晴らしいコーラスを聴かせます。最後までしなやかさを失わない素晴らしい演奏でした。

フィリップ・ヘレヴェッヘによるハイドンのオラトリオ第二弾の天地創造ですが、聴けば聴くほど完成度の高さに唸らされる素晴らしい演奏。長大な曲があっという間に感じられるほどの夢のような時間でした。天地創造は演奏によっては力みを感じさせてしまうものですが、この演奏に力みは皆無。そして何より歌手とコーラスが素晴らしい出来です。聴き始めはバスが弱いかと思ったんですが、ルドルフ・ローゼン、実に印象的な語り口にグイグイ引き込まれます。美しいメロディーのアリアもいいのですが、表現力豊かなフォルテピアノによってレチタティーヴォも聴き応え十分。そしてヘレヴェッヘに隅から隅までコントロールされたシャンゼリゼ管も見事。天地創造の決定盤的存在と言ってもいいでしょう。評価はもちろん[+++++]とします。

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【新着】サヴァリッシュ/フィレンツェ五月音楽祭管天地創造ライブ(ハイドン)

リリースされたばかりのアルバムが到着!

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ウォルフガング・サヴァリッシュ(Wolfgang Sawallisch)指揮のフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団、フィレンツェ五月音楽祭合唱団(Orchestra e Coro del Maggio Musivale Fiorentino)の演奏によるハイドンのオラトリオ「天地創造」。収録は1999年6月11日、12日、フィレンツェのペルゴラ劇場(Teatro della Pergola)でのライヴ。レーベルはフィレンツェ五月音楽祭の自主制作。

日本でもN響の育ての親的存在として広く知られるウォルフガング・サヴァリッシュの振る天地創造の1999年のライヴ。あんまりハイドンを振った印象が残っていなサヴァリッシュですが、実はサヴァリッシュの振るハイドンは過去に3度ほど取り上げています。

2013/03/04 : ハイドン–交響曲 : 【追悼】ヴォルフガング・サヴァリッシュ ウィーン響との「驚愕」「軍隊」「時計」
2010/11/15 : ハイドン–オラトリオ : サヴァリッシュ、N響の天地創造ライヴ
2010/06/10 : ハイドン–オラトリオ : 重厚、サヴァリッシュの四季

このうち天地創造は1991年に行われたBMWジャパン設立10周年を記念してサントリーホールで行われた演奏会の様子を収録して顧客に配られたもので市販品ではありません。私がBMWの優良顧客なわけもなくこのアルバムはいつも通りディスクユニオンで中古盤を仕入れたものです。このサントリーホールライヴはサヴァリッシュらしい重厚ながら見通しの良い秀演。特にバスのクルト・モルの図抜けた存在感が聴きどころでした。

今日取り上げるライヴ盤は先のサントリーホールでの91年のライヴから下ること8年の1999年、フィレンツェ五月音楽祭でのライヴ。なんとバスは同じくクルト・モルで、テノールも同じくヘルベルト・リッペルトということで、この2人、サヴァリッシュのお気に入りということででしょうか。ソプラノはアンドレア・ロスト(Andrea Rost)という布陣。この演奏当時75歳のサヴァリッシュがどのようにオケと歌手をコントロールしているかが聴きどころでしょう。

Hob.XXI:2 "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
冒頭から力感に満ちつつも枯れた表情も見せる大迫力のオーケストラサウンド。比較のために取り出したN響を振ったサントリーホールライヴがスタイリッシュに聞こえるほど、こちらの方がテンポが遅く、構えが大きく聴こえます。録音はライヴとしては水準レベルですが迫力は十分つたわります。いきなり驚かされるのがクルト・モルのラファエルの第一声のど迫力。録音のバランスかもしれませんが、圧倒的な声量でいきなり度肝を抜かれます。以前アーノンクールの来日公演でのフローリアン・ベッシュの同じくラファエルの第一声のホール中に轟く声に驚かされたのを思い出させます。人間の声がオケを圧倒するほどのの迫力を持つこともあるんですね。最初のクライマックスで床を踏み鳴らす音が聞こえますが、指揮台の上のサヴァリッシュでしょうか。テノールのヘルベルト・リッペルトは声量は普通ながらキレの良い通りの良い声での安定した歌唱。ソプラノのアンドレア・ロストはテンションの高い高音よく通る声。聴きどころのガブリエルのアリアでは癒しというよりは艶やかな強い女を演じる感じ。ゆったりと歩んできた第一部ですが、第12曲の「いまや輝きに満ちて、陽は光を放ちながら昇る」からのクライマックスへのじっくりとした盛り上がりは、まさに晩年のサヴァリッシュの面目躍如。あわてずにじっくりと歩みを進めながら確実に頂点に近づいていく巨匠の技。ソロ、コーラス、オケが渾然一体となって昇り詰め、観客もその勢いに応えて拍手してしまいます。

CDを入れ替え第二部。迫力の第一部に対しアリアの美しさ、メロディーの面白さでは第一部以上に期待できる第二部ですが、サヴァリッシュも歩みをかなり遅くとった第一部に対して、すこし流れの良さを聴かせようとする方向にシフトしたのか、メロディーラインをくっきりと浮かび上がらせることに意識が向いてきたよう。最初のガブリエルのアリアは第一部よりもしなやかに演出します。続く三重唱とコーラスではソロがそれぞれ突き抜けるようにアリアを聴かせた上で再び頂点を迎え、サヴァリッシュが実に自然な歩みでクライマックスを築きます。そして第二部の一番の聴きどころのラファエルのアリア「いまや天は光に溢れて輝き」はクルト・モルの絶唱。生で聴いたらその声量と迫力に圧倒されたでしょう。身震いするほどの見事なコントロール。続くウリエルのレチタティーヴォとアリアに至ってサヴァリシュは音楽の純度を高め、透き通るようなリッペルトの声質をしなやかにサポートします。そして第二部の終曲は素晴らしいアリアの洪水の締めくくりとしてリズミカルにハレルヤコーラス。中間部のソロではクルト・モルが圧倒的な存在感。再びハレルヤコーラスに包まれ音楽は陶酔の彼方へ。

最後の第三部。冒頭から癒しに満ちた音楽。最初はちょっと鈍重だったオケも、第二部で完全に音楽を掌握し、第三部に至ってサヴァリッシュの棒に完全に一体となって音楽がいきいきと弾むようになってきました。第三部の聴きどころ、アダムとエヴァのデュエット、純度は最高潮。まさに至福に時の流れ。クルト・モルはこれまでの圧倒的な声量をあえて抑えて、エヴァをやさしく支えます。サヴァリッシュは天地創造に込められた音楽の素晴らしさをしなやかに表現することに徹して、水も漏らさぬコントロール。このゆったりとした音楽の流れを保つ円熟の棒捌き。ゆったりとゆったりと音楽が波打ち、湧き上がる感興に純粋に身を任せる喜び。第三部を神がかったような集中力でコントロール。まさに滔々とした大河の流れのよう。アダムとエヴァの第二のデュエットに至り、クルト・モルとアンドレア・ロストの至芸に完全にノックアウト。眼前で繰り広げられる迫真のデュエットを浴びるよう。そして徐々に終曲に近づく足音のようなメロディの緊張感。たまりません。本当の終曲はいきなりギア5段チェンジ! なんという展開。オケの音量が突然一気に上がります。これは録音レベルの調整でしょうか。天地創造の終曲はあっさりと終わる演奏もある中、この演奏は無理やりというか確信犯的に終曲に最高到達点をもってきました。驚愕のフィナーレ! 最後は拍手で終わりますが、これは衝撃的なフィナーレです。

日本のクラシックファンの育ての親的存在のウォルフガング・サヴァリッシュの振る天地創造のライヴ。重厚な演奏であろうことは以前のライヴからも想像できましたが、この展開は予想外。最後の外連味あふれる展開はまったく想定していませんでしたのでかなり驚きました。冒頭の第一部はちょっと重苦しい面もあり、第一部を聴いた時点では以前のN響のライヴの方に分があるとの印象でした。ただし、第二部、第三部と進むにつれ、サヴァリッシュの円熟の棒に引き込まれ、天地創造に込められた素晴らしい音楽の流れの魅力に圧倒されることになります。天地創造は第一部のドラマティックな展開が聴きどころでもありますが、最近は第二部、第三部の素晴らしい音楽にこそこの曲の真の魅力があると思うようになり、このサヴァリッシュの演奏はまさに第二部、三部が真の聴きどころということになります。評価は第一部の鈍重さを補って余りある後半のすばらしさを買って[+++++]とします。

ジャケットに写るサヴァリッシュの表情をまぶたに思い浮かべながら聴く第三部はまさにハイドンの音楽の素晴らしさにどっぷりと浸れる至福の時間でした。サヴァリッシュが亡くなってから2年余りが過ぎようとしていますが、あらためてその音楽の素晴らしさに触れられましたね。あちらでハイドンと仲良くやっているのでしょうか、、、

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アニク・マシスの宗教曲アリア集(ハイドン)

久々の歌モノです。

AnnickMassis.jpg
HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

アニク・マシス(Annick Massis)のソプラノ、ダニエル・インバル(Daniel Inbal)指揮のコロンヌ合唱団&管弦楽団(Chœurs & Orchestre Colonne)の演奏で、モーツァルトの宗教曲の中のアリア5曲、ハイドンの宗教曲からのアリア6曲を収めたアルバム。収録は2003年10月21日、パリ、リュクサンブール公園近くのノートル・ダム・デュ・リバン教会(Eglise Notre-Dame du Liban)でのライブ収録。レーベルはスイスのCASCAVELLE。

ソプラノのアニク・マシスはHMV ONLINEの解説によれば、フランスではナタリー・デセイと人気を二分する存在とのこと。生まれは1960年(私より年上!)、最初は学校の教師とした働いていたそうですが、パリのフランシス・プーランク音楽院で学び歌手の道に入ったとのこと。デビューは1990年代にトゥールーズ歌劇場でモーツァルトのオペラやビゼーの真珠採りなどを歌ったということです。以来ヨーロッパ、アメリカの歌劇場などで活躍しています。彼女のサイトも紹介しておきましょう。

Annick Massis, Soprano: The Official Website

今日取り上げるアルバムのジャケット写真ではちょっと婦長さん的イメージで写っていますが、オフィシャルサイトでのイメージは妖艶なソプラノです(笑)

指揮者のダニエル・インバルは名前からお察しのとおり、エリアフ・インバルの息子とのこと。パーヴォやカルロス並みに親を超える存在なのでしょうか、興味深々。

このアルバムの収録曲目のうちモーツァルトの5曲は下記のとおり。

証聖者の盛儀晩課(K.339)
エクスルターテ・ユビラーテ(K.165)
戴冠式ミサ(K.317)
ミサ曲第16番(K.427(417a))
聖体の秘蹟のための連祷(K.243)

ハイドンの曲はレビューをしながら紹介しましょう。

Hob.XXI:1 / "Il ritorno di Tobia" 「トビアの帰還」 (1775)
「トビアの帰還」の第2部からラッファエッレのアリア「天の使いが皆さんに語っているものとして」(No.10b Aria:"Come se a voi parlasse um messagier del cielo" )。実にゆったりとしたオケの伴奏から入ります。オケはエリアフ・インバルの息子ダニエル・インバルのコントロールと知って聴くと、素直に空気感を生かしたストレスのない演奏に合点がいきます。アニク・マシスのソプラノは空中に浮かぶようにちょっと非現実的に定位する不思議な録音。肝心の歌唱は朗々とした高音の伸びが聴きどころのベルカント風の歌唱。録音のせいか低音部が細く、表情の変化は少なく、表現の幅があとすこし広がればと思わせなくはありません。終盤、オーケストラのユーモラスな旋律に乗ってソプラノの絶唱に至る部分が登場しますが、高音の伸びと声量でかなりのインパクトを与えます。

Hob.XXI:3 / "Die Jahreszeiten" 「四季」 (1799-1801)
つづいて「四季」から2曲。夏からハンネのレチタティーヴォ「さあ、暗い森にきました」に続いてアリア「なんという爽やかな感じでしょう」、冬からハンネのカヴァテーナ「光と命は衰え」。やはりオケの空気感は心地良いですね。教会での録音ゆえたっぷりした残響を伴い、実に癒しに満ちた伴奏。曲が成熟したからか、伴奏と歌も落ち着いてじっくり音楽を描いていく感じ。マシスはここぞというところまでは表情を抑えて、前曲よりも抑制が効いている感じ。ソプラノの定位は前曲ほどの違和感がなく実態感が増した感じ。オーボエのトロけるような美音が伴奏を彩り、歌以上にオケに癒されます。レチタティーヴォからアリアに入るとマシスの歌が雄弁に変わり、音量を上げて聴くとマシスの存在感が一層際立ちます。最後の超絶高音がど迫力。
冬のカヴァティーナではふたたび空中に漂うソプラノに戻ります。

Hob.XXI:2 / "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
天地創造からは、まずは有名な第1部のガブリエルのレチタティーヴォとアリア。このアリアはカラヤン盤などで歌うヤノヴィッツの心に刺さる歌が記憶に残るところですが、このアニク・マシスも悪くありません。これまでの曲で聴かれた少々腰高な印象は消え去り、このガブリエルのアリアではゆったりと響きわたるオケに乗ってかなりリラックスした歌を聴かせます。やはり終盤のきかせどころで高音の音階を惜しげもなく披露。
もう1曲は第2部冒頭のガブリエルのレチタティーヴォとアリア。こちらもオケの心地よい響きを十分楽しんだ上でのアリア。若干浮き足立つようなインテンポでマシスが入りますがオケは慌てずゆったりとした演奏を維持。第2部ということで少しリラックスする時間があったのか、いい具合に癒しエネルギーが発散されています。

Hob.XXbis / "Stabat Mater" 「スタバト・マーテル」 [g] (1767)
最後のスタバト・マーテルからの曲はライナーノーツでは第3曲という記載になってますが、他のアルバムと聴き比べると第4曲の誤りですね。このアルバムに収録されたハイドンの曲としては一番作曲年代が早い曲が最後に置かれました。スタバト・マーテルといえばハイドンが病から回復した時に感謝の意を込めて作曲した曲。このアルバムでもそのような感謝の心が眼に浮かぶような祈りに近い清澄な音楽が流れます。マシスのソプラノ以上にダニエル・インバル率いるオケの自然なソノリティに惹きつけられる演奏でした。

久々に取り上げた歌モノ。ソプラノのアニク・マシスは触れ込み通り本格的なソプラノで、高音の伸びと音量で聴かせるベル・カント・ソプラノ。古典期のハイドンの宗教曲に合うのかとの危惧もありましたが、アルバムを聴くと朗々とした高音の魅力は聴かせどころとして申し分ありません。こうしてベル・カントで歌われているのを聴くと、ハイドンの宗教曲も後の世代の音楽とは根本的に異なるものの、声の魅力を生かして書かれていることがよくわかります。アニク・マシスの歌いぶりもさることながら、このアルバムの魅力の半分はダニエル・インバル率いるオケの非常に自然な演奏にあります。決定盤とはいわないものの、ハイドンの宗教曲のアリアをまとめたアルバムとしては、かなりいい線いっていると思います。評価は全曲[++++]としたいと思います。

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【新着】ハイティンク/バイエルン放送響の天地創造ライヴ(ハイドン)

書きかけの記事があるのですが、大物が手に入ったので、横入りでレビューです! 湖国JHさん、スミマセン!

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HMV ONLINEicon / TOWER RECORDS

ベルナルド・ハイティンク(Bernard Haitink)指揮のバイエルン放送合唱団、バイエルン放送交響楽団の演奏で、ハイドンのオラトリオ「天地創造」。合唱指揮はペーター・ダイクストラ(Peter Dijkstra)。収録は2013年12月19日から20日にかけて、ミュンヘンのヘラクレスザールでのライヴ。レーベルはバイエルン放送響の自主制作BR KLASSIK。

このアルバム、巨匠ハイティンクの最新のライヴということで、リリースが発表されたときより心待ちにしていたもの。注文をいれておいたものがようやく届き、早速のレビュー。ハイティンクのハイドンは正規録音は少なく、CD-Rがほとんど。これまでとりあげたハイティンクのハイドンの演奏はどれも素晴しいものでした。

2014/02/22 : ハイドン–交響曲 : ハイティンク/コンセルトヘボウ管の奇跡、99番(ハイドン)
2014/01/20 : ハイドン–交響曲 : ハイティンク/クリーヴランド管 交響曲86番1976年ライヴ(ハイドン)
2011/07/21 : ハイドン–交響曲 : ベルナルド・ハイティンク/ベルリンフィルの95番ライヴ
2011/06/28 : ハイドン–交響曲 : ハイティンク/ドレスデン・シュターツカペレの86番ライヴ!
2011/05/12 : ハイドン–交響曲 : ベルナルド・ハイティンク/ウィーンフィルの時計ライヴ

今日取り上げるアルバムはハイティンクのハイドンの正規録音としては非常に貴重なものです。しかも曲目は天地創造、昨年のライヴということで否が応でも期待が高まります。ハイティンクのビシッとオケを引き締めた筋肉質の演奏がきかれるでしょうか。

ソロは下記のとおり。

ガブリエル/エヴァ:カミラ・ティリング(Camilla Tilling)
ウリエル:マーク・パドモア(Mark Padmore)
ラファエル/アダム:ハンノ・ミュラー=ブラッハマン(Hanno Müller-Brachmann)

ソプラノのカミラ・ティリングははじめて聴く人。1971年生まれのスウェーデンのソプラノ。テノールのマーク・パドモアはマクリーシュの天地創造でもウリエルを歌ってました。そしてバス=バリトンのハンノ・ミュラー=ブラッハマンはアンドレアス・シュペリングの天地創造で、ラファエルとアダムを歌っている人。決して豪華な布陣ではありませんが、堅実な歌手をそろえているといっていいでしょう。オケと合唱は名門バイエルン放送響ということで、ハイティンクの相手としては申し分ありません。

Hob.XXI:2 / "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
冒頭からこれ以上図太い響きはないほどの渾身の一撃。録音は流石に最新のものだけあって、広大なダイナミックレンジを感じさせるもの。響きの良いヘラクレスザールらしく、ホール内に響きの余韻が消え入るようすが手に取るようにわかります。ゆったりとしたテンポながらタイトに攻めていくのはハイティンクならでは進行。第1部は特に静けさの表現が見事。静寂から轟音が轟く場面の迫力は素晴しいものがあります。ヴォリュームの調整を誤るともの凄い音量になります。ウリエルのパドモアはヴィブラートがかかった独特の歌唱。ミュラー=ブラッハマンは声量よりもエッジを立ててクッキリと語るように聴かせる声。そして期待のカミラ・ティリングは余韻がふくよかななかなか美しい声。ハイティンクの重厚なコントロールに従い、それぞれ独特ながら落ち着いた歌唱を聴かせます。第1部のガブリエルのアリアはすこしメロディーがふらつくもののティリングは独特の色っぽさのある歌唱を聴かせます。期待の第1部終盤の盛り上がりはやはりハイティンクの盤石のコントロール。消え入るような弱音からクライマックスに至る盛り上がりは、オケの奏者全員が筋肉質に鍛え上げられたような力感あふれるもの。どうしても耳が歌手よりもオーケストラにいってしまいます。重厚に響くオケとコーラスの快感。ヘラクレスザールに響きわたる大音響。大津波のようなクライマックス! 汗かいちゃいます(笑)

ここでCDを入れ替えて、第2部以降を聴きます。第1部は重厚長大な印象が強かったんですが、第2部に入ると、軽やかな表情も見せ始めます。ガブリエルのティリングはやはり独特な雰囲気を感じさせる個性的な歌唱で冒頭のレチタティーヴォとアリアを支配。純粋に美しい音楽を楽しめる第2部、やはりハイティンクの操るオケの魅力が際立ちます。分厚い響きに乗ってソロとコーラスを交えて昇天。特に低音弦の迫力はちょっと類が無いほど。素晴しく自然で鮮明な録音のおかげで自宅がヘラクレスザールになったようにスピーカーのまわりに響きが満ちあふれます。次々と流れる素晴しいメロディーの数々に痺れます。それぞれ個性的な歌手の声にも馴れて、心地よく響きを楽しめるようになってきました。オケがこれほどに気持ちよく鳴る演奏がこれまであったでしょうか。ハイティンクの絶妙なオーケストラコントロールに完全にやられてます。オケもコーラスも渾然一体になってハイティンクにグイグイドライブされていきます。第2部の終結部のハレルヤコーラスも天から光が射してくるような神々しい雰囲気に満たされ、最後は響きの坩堝に巻き込まれるよう。

第3部は、自然なメロディーをハイティンクの作為はないものの自然な迫力を加えた演奏で聴きます。ここにきてウリエルの歌唱がしなやかさを増し、実にいい感じ。アダムとエヴァのデュエットはハイティンクの純粋無垢な伴奏が心を打ちます。さっぱりとしていながらも、柔らかな厚みで支える円熟の境地。ここはソロを引き立て、オケもコーラスも絶妙に抑えます。デュエットの後のじわりと盛り上ってくるところの燻し銀の演出にも痺れます。ハイドンの曲に宿る気配のようなものまで含めて、ダイナミックに、しかもしっとりと描いて行く手腕な見事。特に第2部以降の自然な佇まいは神がかっています。終曲にいたるまで、ハイティンクのコントロールに圧倒されっぱなしでした。終曲のオケ、コーラス、ソロの渾然一体となった壮麗さにも打たれました。

巨匠ベルナルド・ハイティクの指揮する名門バイエルン放送響の2013年12月の天地創造ライブ。ヘラクレス・ザールの素晴しい響きをそのままアルバムにしたような完璧な録音によって会場の興奮がつたわります。この天地創造はハイティンクの見事なオーケストラコントロールが圧倒的な魅力になっています。歌手はハイティンクの好みかもしれませんが、かなり個性的な布陣。歌手だけスポットライトを当てれば、このアルバムよりすぐれたものは沢山ありますが、オケとコーラスの圧倒的な存在感はこのアルバムを越えるものはあまりないでしょう。ハイティンクはこの演奏時84歳。円熟は感じさせても老いは一切感じさせない力強い音楽は流石です。このアルバム、大音量で聞くとまさに天地を創造しているよう。これは名演です。歌手の分を割り引くと言う考えもありましたが、ハイティンクの圧倒的な音楽に敬意を評して[+++++]とします。

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【新着】カール・フォルスターの天地創造(ハイドン)

実に、実に久しぶりに天地創造のアルバムを聴きます。

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カール・フォルスター(Karl Forster)指揮のベルリン交響楽団(Berliner Symphoniker)、ベルリン聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊(Chor der St. Hedwigs-Kathedrale Berlin)の演奏で、ハイドンのオラトリオ「天地創造」。収録は1960年1月27日から30日、2月17日、ベルリンのグリューネヴァルト教会(Grünewaldkirche)でのセッション録音。レーベルはEMI CLASSICSのELECTROLA COLLECTION。

ソロは次のとおり。

ガブリエル/エヴァ:エリザベート・グリュンマー(Elisabeth Grümmer)
ウリエル:ヨゼフ・トラクセル(Joseph Traxel)
ラファエル/アダム:ゴットローブ・フリック(Gottlob Frick)

このアルバム、タワーレコードの店頭で発見したもの。2013年にリリースされたものながらネットショップでは見つかりません。なぜでしょうか。

LP時代、ドイツプレスのEMI盤であるELECTROLA盤は、フランスプレスのPATHE MARCONI盤とともに音が良いので知られていましたが、CD時代に入ってELECTROLAの名前を見ることはなくなりました。このアルバムは久々にELECTROLAの名を冠したアルバムと言う意味でも感慨深いものがあります。

指揮者のカール・フォルスターは1904年ドイツのバイロイト東方、チェコ国境に近いティルシェンロイト近郊のグロースクレナウ(Grossklenau)生まれの指揮者、合唱指揮者。最初はレーゲンスブルクで哲学、神学を学び、その後ミュンヘンのルートヴィッヒマクシミリアン大学で教会音楽や音楽学を学ぶようになり、1934年から亡くなるまで、このアルバムの合唱を担当するベルリン聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊のカペルマイスターとして活躍しました。1963年に若くして亡くなっていますので、この録音は亡くなる3年前、56歳での録音ということになります。私はこのアルバムではじめてカール・フォルスターの音楽を聴きました。

歌手も当ブログではなじみのない人なのでさらっておきましょう。

ソプラノのエリザーベート・グリュンマーは1911年生まれのドイツのソプラノ。アーヘン歌劇場でカラヤン指揮のもと1940年にデビューし、その後デュイスブルグ、プラハの歌劇場で歌うようになり、戦後ベルリンに移って、ベルリン市立歌劇場(現ベルリン・ドイツ・オペラ)に出演するようになります。その後ヨーロッパやアメリカの主要な歌劇場に出演するようになりますが、出演はドン・ジョバンニのドンナ・アンナ、パルジファルの花の乙女、魔弾の射手のアガーテなど、ごく限られたものに制限していたそう。1986年に亡くなっています。

テノールのヨゼフ・トラクセルは1916年マインツ生まれのドイツのテノール。ダルムシュタット音楽院で学びましたがすぐに徴兵されますが、病気で離隊した後、1942年にドン・オッターヴィオ役でデビュー。その後捕虜としてイギリスにで過ごしたあと1946年にニュルンベルクで音楽界に復帰、シュツットガルト歌劇場、ザルツブルク音楽祭、バイロイト音楽祭などに出演。モーツァルトやワーグナーを得意としていたよう。亡くなったのは1975年。手元のアルバムでは同じ天地創造のウリエルをカイルベルト盤で歌っています。

バスのゴットローブ・フリックは1906年、シュツットガルト近郊のエールブロン=デュロン出身のバス。シュツットガルト州立歌劇場合唱団のメンバーから、フライブルク、ケーニヒスブルク(現ロシアカリーニングラート)などで働き、ケーニヒスブルクでカール・ベームに見いだされ、ドレスデン州立歌劇場と契約することになりました。その後ベルリン・ドイツオペラに移りましたが、以降はヨーロッパの主要な歌劇場に出演するようになります。亡くなったのは1994年。フルトヴェングラーから「ドイツで最も闇を感じるバス」と称された声の持ち主とのこと。録音はワーグナーが多いようです。手元のアルバムではヨッフム盤でもアダム/ラファエルを歌っています。

調べてみるとソロは大物揃いということがわかりました。

Hob.XXI:2 / "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
第1部
歌手の起用から予想は出来ましたが、朗々としたソロが聴き所の演奏。適度に粗いオケはまさにオペラのよう。ちょっと時代がかった演奏スタイルではありますが、これがすぐに慣れてしまって、違和感はありません。それよりも、まずはフリックの鋼のような芯のあるラファエル、意外に堂々とキレのあるトラクセルのウリエル、体中に余韻が響き渡るグリュンマーのガブリエルと、ソロの素晴しい存在感に圧倒されます。オペラ黄金期の覇気が伝わるような歌唱。これでは現代の演奏が敵いそうにありません。フォルスターの指揮はベテランのオペラ指揮者のごとく、歌手を引き立てながら、所々で個性的なフレージングで自己主張。火の玉のような熱くたぎる音楽が吹き出していきます。聴き所のガブリエルのアリアは夢の国のよう。グリュンマーの美しすぎるソプラノに完全にノックアウトです。高音から低音まで磨き抜かれた美声。特にヴィブラートが良くかかった高音の美しさは筆舌に尽くし難いもの。溺愛するヤノヴィッツ、ゼーフリート以上かもしれません。第1部のクライマックスを構成する第10曲から13曲までの盛り上げは、コーラスがずば抜けた迫力。粗さはあるものの、荒削りな表情だけがもつ迫真の迫力を感じさせるもの。フォルスターのコントロールは堅実かつ要所をビシッと決め、静けさも戦慄を感じさせるなど、ポイントを押さえた職人らしいもの。特に第13曲の大神殿のような構築感は見事。鳴門の渦潮に巻き込まれていくような陶酔感、あ〜れ〜っ。

第2部
間をおかずすぐに第2部。名曲連発の第2部はこのアルバムの真の聴き所。すぐにガブリエルのアリアで、再びグリュンマーの美声にうっとり。適度にノリのいいフォルスターの伴奏にグリュンマーも歌いやすそう。つづいて圧倒的な迫力のゴットローブ・フリックのレチタティーヴォ、それから三重唱を経て第2部前半のクライマックスですが、最後の部分をテンポを落として朗々と演奏するあたり、古風ではありますが、独特の迫力を帯び、悪くありません。多くの演奏で三重唱でテノールが聴き劣りするんですが、トラクセルはむしろ対等以上の覇気を感じさせます。
CD2に変えて第2部後半。オケは調子が上がって鳴りが非常に良くなっています。ラファエルのアリア、第22曲「いまや天は光に溢れて輝き」の遠くから響き来る荘厳な輝き、ウリエルのアリア、第24曲「威厳と気高さを身につけ」の弾むような華麗さも盤石。トラクセルの表情豊かな伸びやかな声もこの曲のベストと思わせるもの。第2部のクライマックスのハレルヤコーラス、三重唱、ハレルヤコーラスでの三重唱の沈み込むコントロールが効いていて、対比の効果抜群。最後のコーラスはやはりテンポを落として荘厳に。

第3部
聴き所のアダムとエヴァの最初のデュエットは期待通りの素晴しさ。極上のオペラの一場面のような息のあったデュエット。アダムのフリックがあまりに揺るぎないので可憐というより鉄壁という感じ。2番目のデュエットはグリュンマー、絶唱。そして第34曲は、荘厳な入りから、例によって落としたテンポで神々しいばかりのクライマックス。演奏によっては構築感が出にくい難しい終曲をしっかりまとめる手腕は見事でしょう。

久々に聴いた大曲天地創造。歴史を感じさせる時代がかった演奏でもありますが、3人の名歌手と怒濤の迫力を生むコーラスをまとめあげ、劇的に展開するカール・フォスターの手腕は見事と言う他ありません。ソロはソプラノのグリュンマーが特に素晴しいと言いたいのですが、聴いてみると3人とも素晴しい出来。どのパートも天地創造のベストと言っても過言ではありません。このアルバムがこれまで眠っていたのは人類の損失です。評価はもちろん[+++++]をつけます。大変気に入りました。

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エドワード・ヒギンボトムの天地創造

実に久しぶりの天地創造。これまでいろいろレビューしていますが、久しぶりに取りあげたいアルバムに出会いました。

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エドワード・ヒギンボトム(Edward Higginbottom)指揮のオックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団(Choir of New Collage Oxford)、オックスフォード・フィロムジカ(Oxford Philomusica)の演奏による、ハイドンのオラトリオ「天地創造」。収録は2008年4月14日から17日にかけて、ロンドン郊外の聖ユダ・オン・ザ・ヒル教会(St Jude-on-the-Hill)でのセッション録音。レーベルはオケの自主制作レーベルでしょうか、op(Oxford Philomusica Records)というもの。

ソロは下記のとおり。
ガブリエル/エヴァ:ムハイリ・ローソン(Mhairi Lawson)
ウリエル:ルフス・ミュラー(Lufus Müller)
ラファエル/アダム:デイヴィッド・ストウト(David Stout)

このアルバム、先日銀座山野楽器店頭で見かけて手に入れたもの。天地創造などオラトリオのアルバムは、見かけるものはほとんど手中にあるため、店頭では滅多に新たなアルバムに出会わないのですが、やはり未知のアルバムはまだあるものですね。演奏者もレーベもはじめてのものですが、CDプレイヤーにかけてみると、私の好きな自然な響きの引き締まった演奏が聴こえてくるではありませんか。意外に素晴しい演奏にすっかり聴きほれてしまいました。特に合唱の精妙なコントロールが素晴しいく、ソロも粒ぞろいなんですね。合唱は少年と男性による合唱団のようです。

エドワード・ヒギンボトムは調べてみると、ホグウッドの天地創造のCDとDVDの演奏で、オックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団の合唱指揮を担当していた人。ホグウッド盤ではエンシェント室内合唱団も加わっており、こちらの合唱指揮はサイモン・ハルセイでした。

ヒギンボトムはイギリスでも著名な合唱指揮者。ケンブリッジでオルガンを学んでいた時に指揮を学ぶ機会があり、その後のキャリアが開かれました。1976年からこのアルバムの合唱を担当するオックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団の音楽監督を務めており、近年はエンシェント室内管やこのアルバムの演奏を担当するオックスフォード・フィロムジカなどの器楽オケの指揮もするようになったとのこと。このアルバムを聴く限りかなり堅実な手腕の持ち主。オケのオックスフォード・フィロムジカはオックスフォード大学のレジデントオケ。

Hob.XXI:2 / "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
最新の録音らしく、じつに自然な音響。適度な残響の教会にゆったり轟くオーケストラの響き。迫力もかなりあり、分厚いながらも自然さを失わず、劇的な入りの曲を、特に大きな誇張もなく堅実に演奏していきます。歌は英語。ラファエルのストウトは余裕たっぷりの艶やかな歌唱。何より素晴しいのが少年合唱による女性パートを含むコーラス。清透ながらしっとりとした歌いぶりは流石。ウリエルのミュラーもストウトと声のタイプが近く、非常に艶やか。ソロは有名どころではないようですが、レベルは高いですね。適度な迫力に適度な緊張感。しなやかに曲を進めるようすは以前聴いたペーター・シュライアー盤に近い自然な良さをもったもの。ガブリエルのローソンも悪くありません。ソロも合唱もヒギンボトムの好みとコントロールが行き届いているのでしょう、非常に安定感がありますね。純粋に曲を楽しむのにうってつけ、メロディーラインの美しさが沁みてきます。全編癒しを感じる柔らかな感触に満ちてます。第一部の聴き所、ガブリエルのアリアは、ローソンのコケティッシュな魅力で聴かせるもの。時折抜けるような高音の美しい上昇がアクセントになってます。第一部の終結へ向けたクライマックスの表現は流石に一流オケとは迫力で差がつきますが、機敏さを保って緩む所はないのはかなりの実力とみました。

美しいメロディー連発の第二部はこのアルバムの聴き所。ヒギンボトム、しなやかに合唱とオケを歌わせるところは素晴しいコントロール。迫力や構成で聴かせる演奏が多い中、実に良く歌う演奏です。各奏者が非常に活き活きと演奏しているのが印象的。おそらく奏者どうしのつながりも深いものと想像できます。通例CDが2枚目に変わる第二部の前半の終結部、しなやかに盛り上がって、実に清々しい。終わると思ったら次に続きます。このアルバムでは第二部は終わりまでがCD1におさまってます。第二部後半のラファエル、ウリエルそれぞれのアリアは歌が沸き上がってくるような素晴らしい高揚感。単に自然な演奏というレベルではなく、しなやかさの限りを尽くした非常に美しい演奏というのが正しい認識でしょう。第二部はまさに歌が溢れ出てくる素晴しさ。

ようやくCDを変えて第三部。入りのウリエルのレチタティーヴォからとろけます。聴き所の2つのアダムとエヴァのデュエットは期待通り天上のセッションのような清らかさ。少年の声を活かしたコーラスも素朴な美しさも華を添えます。最後まで一気に聴いてしまう素晴しいメロディーの連鎖。終曲の何と神々しい事。ぐっさり刺さる演奏でした。

ここ数日何度か聴き直してのレビューですが、このアルバム、実に深い演奏。歌の美しさの限りを尽くした名演奏といっていいでしょう。正直期待した演奏を遥かに超える素晴しさ。天地創造がこれほどまでに美しいメロディーに満ちた「歌の曲」であると気づかされたというのが正直な所。久々に天地創造に打ちのめされました。評価はもちろん[+++++]を進呈です。このアルバム、歌曲好きな方には絶対のオススメ盤です。だまされたと思って手に入れるべし!

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tag : 天地創造

マーティン・パールマン/ボストン・バロックによる天地創造SACD

12月最初の記事はハイドンの最高傑作「天地創造」の最近リリースされたアルバム。

PearlmanCreation.jpg
HMV ONLINE

マーティン・パールマン(Martin Pearlman)指揮のボストン・バロック(Boston Baroque)の演奏によるハイドンの「天地創造」。収録は2011年10月19日、20日、22日、23日、アメリカボストン近郊のウースター(Worcester)にあるメカニクスホールでのセッション録音。レーベルはイギリスのオーディオメーカーLINN。

このアルバムは最近HMV ONLINEで見つけて購入したものですが、なぜかamazonやTOWER TECORDSで検索しても引っかかりません。ジャケット写真は火山から溶岩が噴出する、まさに天地創造を想起させるもの。指揮者のパールマンもオケのボストン・バロックも聴いた事のない団体だったんですが、2011年と最新の録音かつ、溶岩ドバーのインパクトあるジャケット写真ということで、躊躇なく発注しました。

ということで指揮者とオケを紹介しておきましょう。

指揮者のマーティン・パールマンは1945年、シカゴ生まれの指揮者、ハープシコード奏者、作曲家で古楽を得意としている人。イリノイ州のオークパークで育ち、作曲、ヴァイオリン、ピアノ、音楽理論などを学び、コーネル大学で学位を取得。その後オランダに渡り、アムステルダムでグスタフ・レオンハルトにハープシコードを師事。イエール大学で学んだ後、1973年にこのアルバムの演奏を担当するボストン・バロック(当初はバンケット・ムジカーレと呼ばれていた)を設立し、北米で最初の古楽器による演奏を行った楽団ということになっています。ボストン・バロックはオペラや声楽曲の古楽器による世界初演、アメリカ初演となる演奏を重ね、モーツァルト、バッハ、ヘンデル、モンテヴェルディなどの作曲家の作品も含まれています。録音では高音質の録音で知られたTELARCに多くの作品の録音を残しています。TELARCの録音にはバッハからモーツァルトの有名曲の録音がそろっており、TERARCレーベルの一翼を担う存在であることが窺えます。

このアルバムの収録場所であるメカニクス・ホールは非常に美しいホール。こちらもホールのウェブサイトへのリンクを張っておきましょう。

Mechanics Hall - Concert Hall, Weddings, Banquet Hall

このアルバムのソリストは下記のとおり。おそらく3人とも初めて聴く人。

ソプラノ:アマンダ・フォーサイス(Amanda Forsythe)
テノール:キース・ジェイムソン(Keith Jameson)
バス・バリトン:ケヴィン・ディーズ(Kevin Deas)

そして合唱はボストン・バロックの合唱団でライナーノーツのリストによると総勢25名と程よい規模のもの。

久々に聴く天地創造の新録音ゆえ、緊張が走ります。

Hob.XXI:2 / "Die Schöpfung" 「天地創造」 (1796-1798)
第一部
流石に最新のSACDらしく自然な音場が広がります。第1曲の冒頭からの流れは古楽器の小編成オケながら、淡々とオーソドックスな展開で、自然な録音も相俟って迫力ある入り。曲ごとの表情付けなどはほとんど感じず、文字通り淡々と進めていきます。ウリエル役のキース・ジェイムソンはアメリカのテノールらしく、正確なテンポと美しい響きを持った歌唱。こちらも個性はほとんど感じずかっちりと曲を歌っていきます。ラファエル役のケヴィン・ディースも同様、個性よりは正確、清潔な歌唱が信条。これは指揮のパールマンの好みでしょうか。特にリズム感はキリッと締まって正確な印象を強くしています。肝心のガブリエルのアマンダ・フォーサイスもまさに前の二人と特徴が重なります。歌手、合唱、ソロのすべてに張りつめる引き締まったリズム感と、ある意味表情付けを抑えたプレーンな解釈がパールマンの意図でしょうか。まさに演奏見本のような転換。過度に劇的にもならず、淡々と曲を進めていく事で曲の壮大さを描こうという事でしょう。曲をすすめても抜群の安定感は揺らぎません。いつも気になる第一部のガブリエルのアリアは、フォーサイスの可憐な美声が楽しめますが、パールマンのコントロールにより聴き所にもかかわらず、淡々とすすめることで、さっぱりとした印象です。
このあと第一部のクライマックスへむけた第10曲から第13曲までのながれは、良くそろった正確なオケと合唱、ソロのアンサンブルの聴かせどころ。響きに陰りがなく、全編健康的に聴こえるのがパールマンのコントロールの特徴でしょう。それだけに曲自体の展開に集中できます。ちょっと違和感があるのが定位感。SACDマルチチャネルで聴くとそれなりなんでしょうが、我が家の正統派2チャンネル(つまり普通のステレオ)で聴くと特に歌手がとらえどころのない定位感。精度と迫力は十分なので2チャンネルへのミックスダウンの問題でしょう。

第二部
第一部はちょっととらえどころのない演奏という印象でしたが、美しい曲の連発である第二部は、パールマンの演奏の特徴が活きて、美しい曲が適度な緊張感で次々と奏でられる様子を楽しめます。1楽章のクライマックスで感じた定位感の違和感も第二部ではほとんど気になりません。このアルバムではDISC1とDISC2の切り替えが第二部の終わりに設定されているので、第二部は一気に聴き通せますが、この一体感はなかなかのもの。第一部でとらえどころがないと思った要素は、ここぞという時の踏み込みや表情のメリハリが今ひとつ弱いところでしたが、第二部ではそれがかえって音楽の一体感を感じさせる事に。歌手も全員素晴らしい安定感。特に天地創造のキーとなるラファエルのディースの図太いバスの響きはこの演奏のポイントになりますね。第二部を聴くうちにパールマンの真意がつかめたような気がします。第二部のクライマックのハレルヤコーラスは適度な盛り上がりのなかにじわりと伝わる暖かさ。

第三部
こうなると第三部が非常に期待が持てます。出だしのウリエルのレチタティーヴォは抑えた表情の美しさ、ジェイムソンの甘いテノールと金管楽器の響きが絶妙な美しさ。そしてアダムとエヴァのデュエットは二人の声の美しさもさることながら、オケと合唱を含むアンサンブルが極上の音楽を紡ぎ出します。最初のデュエットのクライマックスも適度に抑えて、音楽の熟成を感じさせるもの。最初淡々としたと感じたパールマンのスタイルは、淡々とではありますが、大曲を曲自体に語らせるような一貫した抑えた表情であることがわかります。第三部に至り、その真意がよくわかりました。レチタティーヴォをはさんで2つ目のアダムとエヴァのデュエットも聴き所。そして最後の34曲に至っても、盛り上がりは適度で、指揮者もオケもソロも非常に冷静に曲を的確に盛り上げていくところは流石。

マーティン・パールマンとボストン・バロックによる天地創造は全曲通して非常に精度の高い、良くコントロールされた演奏でした。特にオケの精度は抜群。かなりのテクニシャン揃いだと思います。歌手も皆粒ぞろいで欠点らしい欠点はありません。この演奏のポイントはパールマンのコントロールによる誠実な演奏でしょう。以前取りあげたシュライアー指揮のものにスタンスは似ていますが、こちらは古楽器の雅やかさが感じられる演奏。評価は最初は[++++]としようかと思いましたが、この精度とスタンスは素晴らしいものということで[+++++]を進呈します。

引越し後の我が家の環境には父のつかっていたマランツのSA-15S1というSACDがありますので、以前と違ってSACDの良さは聴き取れるようになりましたが、流石にマルチチャネルの再生環境はありませんので、このアルバムの録音上の真価はわかりません。マルチチャネルからすばらしい響きが聴き取れれば、このアルバムの価値はさらに上がるでしょう。環境をお持ちの方、是非感想をお聞かせください。

IMG_3701.jpg

オーディオセットは今までリビングルームにありましたが、引越し後は専用の部屋に昇格しました。まだまだ片付け中です(笑)

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Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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所有盤をジャンル別にリスト化しています。基本的に録音年順とし、録音年不明のものは末尾に記載。演奏者名はジャケットなどの表記に合わせています。

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