カンブルラン/読響:太鼓連打、巨人(東京芸術劇場)

4月8日土曜は以前からチケットを取ってあったコンサートに出かけました。

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読売日本交響楽団:第196回土曜マチネーシリーズ

現在読響の常任指揮者として活躍しているシルヴァン・カンブルランが、ハイドンの太鼓連打を取り上げるということでチケットを取ったもの。組み合わされる曲はマーラーの巨人。上のチラシのデザインを見ても明らかなとおり、メインディッシュはマーラーですが、もちろん私の興味は太鼓連打。

カンブルランが特別に好きなわけではありませんが、これまで随分コンサートに行っています。

2017/02/01 : コンサートレポート : カンブルラン/読響:メシアン「彼方の閃光」(サントリーホール)
2015/04/11 : コンサートレポート : カンブルラン/読響のリーム、ブルックナー(サントリーホール)
2014/04/18 : コンサートレポート : カンブルラン/読響のマーラー4番(サントリーホール)
2012/12/21 : コンサートレポート : カンブルラン/読響の第九(サントリーホール)
2012/04/16 : コンサートレポート : カンブルラン/読響の牧神の午後、ペトルーシュカ
2010/11/22 : コンサートレポート : カンブルラン/読売日響の朝、昼、晩
2010/07/14 : コンサートレポート : カンブルランのデュティユー
2010/05/02 : ハイドン–交響曲 : カンブルランのハイドン
2010/05/01 : コンサートレポート : カンブルランのハルサイ爆演

これまで読響のコンサートにはいろいろなプログラムが取り上げられましたが、私の聴いたなかでよかったのはやはり現代音楽。先日聴いたメシアンも素晴らしかったし、デュティユー、リームも絶品。最初にカンブルランを聴いたのが春の祭典でしたが、そのあと火の鳥もペトルーシュカも聴いて、こうしたプログラムでのカンブルランの色彩感豊かなコントロールが現代曲に華やかさを加え、フランス人らしいキレを感じさせているんですね。

逆にあまり良くなかったのはブルックナー。読響でブルックナーといえばスクロヴァチェフスキですが、カンブルランの演奏はフレーズがせかせかして明らかにブルックナーには合わない感じがしました。

やはりカンブルランは現代音楽で、独墺系の音楽に合わないのかといえば、さにあらず。2010年にはハイドンの朝、昼、晩を聴いていますが、これがなかなか良かったんですね。その記憶があって、今回は太鼓連打目的でチケットを取ったわけです。



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会場は池袋の東京芸術劇場。前日に母親が骨折の治療のため入院したのでバタバタしていましたが、前日中に手続きまで含めて終わりましたので、コンサートに行ける余裕ができました。

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マチネーということで開演は14時。いつもどおり少し早めについて、バーラウンジでワインを飲みながら腹ごしらえです。

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席は2階のステージ右脇。サントリーホールならRAあたりです。15分前くらいに席についてもらったチラシなど眺めながら開演時刻を待ちます。ステージ上は1曲目のハイドンに合わせて小編成のオーケストラ用の配置、、ですが、ハイドンの演奏に使うティンパニの後ろにはさらにティンパニが2台用意されており、後半のマーラー用のパーカッション群もちらほら見えます。

程なく開演時刻になり、オケのメンバーが登壇。コンサートマスターは荻原尚子さん。4月1日付でコンサートマスターに就任とのことで、このコンサートがデビューのようです。チューニングが終わり、カンブルランが登場。最初の入りはタクトで指示せず、ティンパニに任せます。遠雷のように入るものの最近の流行りか、途中から乱打に。1楽章は非常にシャープな演奏。ノンヴィブラート気味な弦の透明な響きをベースに、テンポよく各パートがクッキリ鮮明にメロディーを重ねます。カンブルランが首席指揮者になってからかなり演奏を重ねているので、各楽器もカンブルランの指示どおりに鮮やかな演奏。木管のニュアンスの豊かさに、金管群も非常に緻密な演奏で応えます。1楽章の構成感の見事さは惚れ惚れするほど。一部トランペットが音を外したところがある他は完璧な演奏でした。
素晴らしかったのが2楽章。一定のテンポでサクサク進めますが、音楽自体は非常に豊か。特に新コンサートマスターの荻原尚子さんのソロヴァイオリンのゆったりとした美音は別格。いい人をコンサートマスターに迎えましたね。
そしてメヌエットも見通しの良い展開。音量をスッと落としたり、気持ちよく吹き上がったりとスロットルコントロールの面白さが存分に活かされた演奏。
フィナーレは、この曲の総決算とばかり、古典の枠の中で自在に吹き上がるオケの小気味好いキレ味と、実にニュアンス豊かに鳴り響くメロディーの交錯に、最後は分厚く響き渡るオケの迫力を存分に聴かせて終了。やはりカンブルランの抑制を効かせながらも巧みにオケをコントロールするハイドンは素晴らしいですね。充実した演奏に会場からも万雷の拍手が降り注ぎます。

休憩中にステージ上は大オーケストラ用の配置に様変わり。休憩後もコンサートマスターは萩原さん。マーラーも実演では色々聴いていますが、1番「巨人」は初めて。カンブルランが登壇し、最初のフラジオレットの弱音が鳴り出し、遅めのテンポで入ります。カンブルランは弱音部を実にニュアンス豊かに丁寧に描いていくので、録音ではなかなかニュアンスが伝わりにくいところがしっかりと描かれていきます。1楽章ではステージ下手の扉を開け舞台裏からファンファーレが鳴り響く箇所が何箇所かありますが、扉の開き具合を微妙に変えて音量をコントロールしているのが印象的でした。太鼓連打同様、木管楽器の柔らかな響きと、金管陣の安定感は素晴らしいものがありました。流石にハイドンとは規模が異なる大オーケストラゆえ迫力はかなりのもの。静寂からオケの爆発に至るコントロールも見事に決まり1楽章を終えます。
2楽章はヴィオラやヴァイオリン、チェロ、コントラバスなどの弦楽器が大活躍。特にヴィオラの力感漲るボウイングは見事。オケを俯瞰できる席だったので、メロディーをパートごとに受け継いでいくやり取りの面白さが視覚的に入って来ます。タイトに引き締まったオケの響きがグイグイ迫ってくる快感。暗澹たる3楽章も実に丁寧なコントロールで聴きごたえ十分。3楽章までは冷静さも緊張感も保ち続けて見事な展開でした。
そしてフィナーレはオケの爆発に始まり、何度かの爆発を経て壮麗な最後に至りますが、このフィナーレの最後が少し力みが見られてちょっとくどい感じを残してしまいました。ここがマーラーの難しいところでしょう。4楽章の中盤までは理性的にコントロールが行き渡っていましたが、最後はゴリ押しした感じで惜しかったですね。もちろん会場のお客さんからはブラヴォーの嵐。ほおがびりつくほどの迫力でのフィナーレは素晴らしい迫力でした。読響も素晴らしい精度でカンブルランの指示に応じていましたので、カンブルランも満足そうに奏者を讃えていました。

おなじみのカンブルランの振ったハイドンの太鼓連打とマーラーの巨人。大迫力の巨人を楽しんだ人も多かったと思いますが、私はカンブルランの太鼓連打が深く印象に残りました。交響曲の父が書いた古典の完成形としての交響曲の秩序と機知と美しいメロディーが溶け合った曲に対し、その100年近く後に交響曲がたどり着いた、世紀末の成熟と退廃。演奏の方も。古典の名曲を現代音楽の奇才がきっちり料理しきった演奏と、マーラーという作曲家の作品を丹念に描きつつも、その演奏の難しさも感じさせたコンサートでした。

この秋、カンブルランはメシアンの歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」を取り上げるとのこと。まずは手元のメシアン全集のケント・ナガノの演奏でも聴いて、どうするか決めようと思います。CD4枚分は長いですからね〜(笑)

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tag : 東京芸術劇場 マーラー 太鼓連打

【新着】ブルーノ・ヴァイル/カペラ・コロニエンシスの102番、太鼓連打、ロンドン(ハイドン)

室内楽にどっぷりとはまろうと思っていた矢先に届いたアルバム。

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TOWER RECORDS / amazon / HMV ONLINE

ブルーノ・ヴァイル(Bruno Weil)指揮のカペラ・コロニエンシス(Cappella Coloniensis)の演奏で、ハイドンの交響曲102番、103番「太鼓連打」、104番「ロンドン」の3曲を収めたSACD。収録は2013年2月16日、2014年3月23日の両日、ドイツ、エッセンにあるエッセン・フィルハーモニーのアルフレッド・クルップホールでのライヴ。レーベルは独Ars Production。

ブルーノ・ヴァイルとカペラ・コロニエンシスによるハイドンのザロモンセットの録音の4枚目、このシリーズの最後を飾る1枚です。ブルーノ・ヴァイルは手兵、ターフェル・ムジークとの交響曲やミサ曲、天地創造の録音があり、ハイドンの作品を古楽器オケで演奏したアルバムでは注目すべき存在でした。ターフェル・ムジークとの演奏はヴァイルの闊達なコントロールが聴きどころで、私もかなり高く評価していますが、その後、カペラ・コロニエンシスと組んでのこのザロモンセットのシリーズは、ターフェル・ムジークとの演奏と比べてしまっているからか、いまひとつキレを期待してしまうところがあり、ちょっとふっ切れない印象のものが多かったのが正直なところ。そのあたりは、過去の記事をご参照いただければわかるとおりです。

2013/12/17 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ブルーノ・ヴァイル/カペラ・コロニエンシスの交響曲99番、時計、軍隊(ハイドン)
2013/05/09 : ハイドン–交響曲 : ブルーノ・ヴァイル/ターフェルムジークの86番
2012/08/11 : ハイドン–管弦楽曲 : ブルーノ・ヴァイル/カペラ・コロニエンシスの「十字架上のキリストの最後の七つの言葉」
2012/01/24 : ハイドン–オラトリオ : ブルーノ・ヴァイル/カペラ・コロニエンシスの四季
2011/08/14 : ハイドン–声楽曲 : 【お盆特番4】ブルーノ・ヴァイルのテレジアミサ、ネルソンミサ
2011/01/10 : ハイドン–オラトリオ : ブルーノ・ヴァイルの天地創造
2010/12/25 : ハイドン–交響曲 : 【年末企画】ブルーノ・ヴァイルの交響曲50番、64番、65番
2010/03/08 : ハイドン–交響曲 : ブルーノ・ヴァイル、ザロモンセットへ

そのヴァイルのザロモンセットの締めくくりとなるアルバムがリリースされ、届いたということで、期待を込めて取り上げる次第。軍隊などを含む前のアルバムを取り上げたのが2013年の12月と2年前。久々のリリースでようやく完結しました。

ヴァイルの演奏に対する私の視点はこのシリーズの1枚目を取り上げた一番最後のブルーノ・ヴァイル、ザロモンセットへという記事に触れてあります。ハイドンの交響曲録音では、トーマス・ファイ、ギィ・ヴァン・ワース、ジョヴァンニ・アントニーニや、ニコラス・マギーガン、先日取り上げたロビン・ティチアーティらによる斬新な解釈による興味深いアルバムが次々とリリースされており、昔は斬新だったヴァイルも、ちょっと古めかしく感じられなくもありません。

Hob.I:102 Symphony No.102 [B flat] (1794)
非常に落ち着いた入り。古楽器ながら分厚い響きとスタティックな印象はブリュッヘンを思わせるもの。弦楽器群は地を這うような迫力を伴い、金管群は古楽器特有の鋭い音色ながら、こちらも分厚い響きで全般に迫力重視のコントロール。リズムはどっしりと安定し、最近の演奏の中ではかなり伝統的な部類の演奏。ただし、この102番の1楽章を堅実にがっちりと演奏することで、良い意味でこの曲の堅実な魅力が引き立ちます。
美しい響きが印象的なアダージョも、抜群の安定感でじんわりと曲の魅力がにじみ出てきます。どこかで斬新さを求めてしまう気持ちがある一方、このしなやかな迫力を帯びた堅実な演奏の魅力も捨てがたいと思う気持ちもあります。これまでヴァイルが切り開いてきた、古楽器によるハイドン演奏の角度がそういった気持ちにさせるのでしょうが、当の本人は我関せず、ハイドンの交響曲の魅力を虚心坦懐に表現しているだけかもしれませんね。
メヌエットでもスタイルは変えず、図太い響きと抜群の安定感で圧倒します。最近の多くの演奏が、鮮やかなリズムや、フレーズ毎の変化で楽しませてくれるので、メヌエットは若干単調に感じなくもありません。
そしてフィナーレに入ると、若干軽やかさに振れたあと、オケがフルパワーで炸裂。音楽のスタイルは終始一貫して、楽章ごとに力感のスロットルをコントロールしていきます。終楽章の迫力はかなりのもので102番の質実な起伏の変化を十分楽しめますが、ハイドンの交響曲にはもう少し違った楽しみもあるはずとの印象も残します。

Hob.I:103 Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
そんなに遠くないところで雷が鳴るような冒頭の太鼓。基本的にヴァイルのスタンスは変わらず、迫力重視の質実な演奏ですが、102番の時よりオケに色彩感があり、表現がしなやかに聴こえます。ほんの僅かなニュアンスの違いなんですが、この太鼓連打では、ソロとオケの対比の面白さ、ゆったりと落ち着いた曲の運び、パート間の音色の違いの面白さなどが印象的。前曲がモノクロのすこしラチュードの狭い写真だったのが、こちらは鮮やかとまでいかないまでもナチュラルなカラー写真のような印象。ほんの僅かな違いなのに不思議なものです。力の抜けた部分の存在がそう感じさせるような気がします。ヴァイルも演奏を楽しんでいるような余裕があるのがいいですね。
2楽章に入るとオケ全体に軽やかさが宿り、ライヴらしいノリも感じられます。フレーズごとの曲の描き分けも巧みでテンポも比較的速めに進めることで曲の面白さが際立ち、要所で迫力ある分厚いオケが威力を発揮するので、前曲の剛直な印象は皆無。これはいい。
このスタンスがメヌエットでも活きて、オケが反応よく響きます。結果的にオーソドックスなメヌエットの魅力が際立ち、適度な起伏とリズム感の面白さが前に出てきました。
フィナーレも入りの軽さから徐々に力感が漲っていくダイナミクスの変化は見事。軽さがあるから力感が際立つ好例。オケが軽やかに吹き上がる快感。適度に粗さもあるのがかえってライヴらしくていいですね。古楽器らしいホルンの音がなんとも言えずいい雰囲気。そしてティンパニ奏者が要所で煽る煽る。なかなか見事な演奏。これまで聴いたヴァイルのザロモンセットでは一番の出来です。

Hob.I:104 Symphony No.104 "London" 「ロンドン」 [D] (1795)
最後のロンドン。102番のイメージの延長からもう少し堂々と来るかと思いきや、意外とあっさりとした序奏。これはこれで悪くありません。古楽器演奏らしいさっぱりとしたフレージングですが、響きは重厚で迫力十分。ロンドンの聴きなれたメロディーの垢が落とされて、新鮮に響きます。オケの吹き上がりはこのオケならでは。図太い低音をベースにしながら、次々とメロディーが展開していく面白さ。ヴァイルのスロットルコントロールがピタリとハマって、この名曲が実に新鮮に響きます。
アンダンテはかなり軽さを意識した入り。サラサラと進みます。1楽章の雄大さも抑え気味だっただけにこのサラサラ感で丁度いい対比がつきます。中間部はテンポを落とさずぐっと力を込めることで起伏を印象付けます。続くメヌエットも速めで非常に見通しの良い設計。オケもかなりリラックスして軽々とこなします。時折りキレの良い吹き上がりを見せ、聴きどころを作ります。中間の2つの楽章をかなりあっさりと流すことで、1楽章とフィナーレの面白さを際立たせようということでしょうか。
そしてフィナーレもさらりと入るのですが、なんとなく緊張感が違います。このあとの盛り上がりへの期待を煽るような気配があり、案の定、オケが徐々に迫力を帯びていきます。演奏によってはくどさを感じさせる終楽章ですが、そんな気配は微塵もなく、この堂々とした名曲を古楽器オケのオーセンティックな魅力でさらりとまとめ上げる手腕の見事さが印象的。人によってはちょっと物足りない印象を持つかもしれませんが、私にはこの響きと展開は新鮮で魅力的でした。最後はヴァイルが煽ってオケもそれに応えて爆発。拍手が入ってないのが惜しいところ。

ブルーノ・ヴァイルとカペラ・コロニエンシスによるハイドンのザロモンセットの締めくくりの1枚。冒頭の102番が固かったので、最初はあまりいい印象を持ちませんでしたが、続く太鼓連打は名演。そして最後のロンドンもこの曲の雄大さを新鮮に表現するこちらも名演ということで、締めくくりにふさわしい出来でした。ターフェル・ムジークとの闊達な魅力の印象が強かったヴァイルですが、カペラ・コロニエンシスとのこの1枚で新たな魅力がわかった気がします。評価は102番が[++++]、他2曲は[+++++]とします。

さて、ヴァイルは昨今のハイドンの新録音ブームの中、今後何をリリースしてくるでしょうか。パリセットの再録などはどうでしょうかね!

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tag : 交響曲102番 太鼓連打 ロンドン ライヴ録音 SACD

【新着】トーマス・ファイ/ハイデルベルク響のの98番、太鼓連打(ハイドン)

トーマス・ファイの交響曲全集、久々の新盤です。

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トーマス・ファイ(Thomas Fey)指揮のハイデルベルク交響楽団(Heidelberger Sinfoniker)の演奏で、ハイドンの交響曲98番、103番「太鼓連打」の2曲を収めたアルバム。収録は2013年9月5日、6日、10月21日、22日、ドイツのハイデルベルク近郊にあるドッセンハイムのマルティン・ルター・ハウスでのセッション録音。レーベルはいつもどおりhänssler CLASSIC。

ご存知のとおり、ファイの交響曲集はリリースされる度にかなりの枚数とりあげています。

2013/12/01 : ハイドン–交響曲 : 【新着】トーマス・ファイの交響曲99番,軍隊(ハイドン)
2013/04/12 : ハイドン–交響曲 : 【新着】トーマス・ファイ/ハイデルベルク響のラメンタチオーネ他
2012/11/20 : ハイドン–交響曲 : 【新着】トーマス・ファイ/ハイデルベルク交響楽団の交響曲1番他、爆速!
2012/07/08 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/ハイデルベルク交響楽団の90番、オックスフォード
2012/06/11 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/ハイデルベルグ交響楽団のマリア・テレジア、56番
2012/05/03 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイ/シュリアバッハ室内管の「時の移ろい」「告別」
2011/07/06 : ハイドン–交響曲 : 【新着】トーマス・ファイの「帝国」、54番
2010/12/26 : ハイドン–協奏曲 : 【新着】トーマス・ファイのホルン協奏曲、ホルン信号
2010/08/01 : ハイドン–交響曲 : トーマス・ファイの69番、86番、87番

全集も半ばを越え、このアルバムで22枚目。私は当初、ファイのかなり外連味のある演奏に抵抗がありましたが、聴き進むうちに、これもハイドンの醍醐味ということで、耳が馴れて、ファイの外連を楽しめるようになりました。これまでの演奏の中ではアーノンクールに近いものですが、アーノンクールが形式的に聴こえるほどに、曲ごとに変幻自在の演奏を聴かせ、聴くものを飽きさせません。そして今回は太鼓連打に98番と、ファイがどのような演奏をしてくるか興味津々といったところでしょう。

前置きはほどほどにして、早速レビューに入りましょう。

Hob.I:98 / Symphony No.98 [B flat] (1792)
ファイのこのシリーズ、不思議と一枚一枚録音会場が異なり、このアルバムも最近のレビューではNo.15のアルバムで使ったマルティン・ルター・ハウスでの録音。かなり響きを抑えた直接音重視の録音で、迫力重視。ヴォリュームを上げると間近にオケが定位するかなり鮮明な録音。98番の冒頭のゴリゴリした展開、まさにオケによってゴリゴリ鳴らされていきます。奏者の演奏は若干粗く、冒頭は音程が若干不安定なところもあるスリリングな演奏。ただしこれはファイの確信犯的演出かもしれません。曲が進むにつれて、徐々にフォーカスが合ってきて、起伏に富んだハイドンの旋律をファイのえぐるような露骨な響きで構成していきます。灰汁の濃いリズムと短く切った金管による縁取りが効いて、旋律は迫力十分。
続くアダージョは過度にさらりとしたテイストで入ります。曲の構造を浮かび上がらせようとしているのか、サラサラとしたテイストながら徐々に起伏がクッキリさせ、迫力を増して行きます。途中で音量をぐっと落として静寂を巧く使った演出。ハイドンの書いたメロディーの巧みな設計が引き立ちます。
メヌエットは一層さらりとしたテイスト。もちろんそれなりの迫力で、なかなかスペクタクルな演奏なんですが、もうひとキレ欲しいと思うの私だけしょうか? そして間をおかずフィナーレに突入。ザクザクとオケを鳴らして、聴き慣れた旋律ですがファイ流に迫力と新鮮味を加えて進めます。オケの鳴らし方がいつもの閃きを感じさせるかといえば、若干一本調子に聴こえなくもありません。曲に対するアプローチにいつものキレがちょっと欠けているでしょうか。誰が聴いてもファイの演奏とはすぐにわかる特徴をもっていますが、ここでももうひとキレ欲しいと思わせてしまいます。最後のクライマックスへの盛り上げ方は流石。ハイドンが仕組んだ最後のフォルテピアノによるメロディーの演出も上手いんですが、フォルテピアノだけが近くに定位する不思議な録音。最後にビシッと締まりますが、ファイにはもう一段のキレっぷりを期待してしまうのが正直なところです。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
続いて太鼓連打。もちろんオーソドックスな遠雷タイプの太鼓ではありませんが、それほど変化に富んだ太鼓でもありません。意外に穏やかにきました。こちらの曲は冒頭から緊張感が支配する演奏。厳かさと前衛的な感じが拮抗する序奏。主題に入るとエネルギーが満ちて、覇気が迸る演奏。ファイの面目躍如。聴き慣れたメロディーですが、ファイによる斬新なメリハリで曲に生気が漲ります。1楽章の終わりの太鼓はなんと普通の遠雷タイプ。オケも乗っているのか1楽章は素晴しい充実ぶり。
2楽章は前曲同様さらりとした練らない入り。徐々にリズムがクッキリと浮かび上がり、木管によるテーマもかなり浮き立たせてクッキリとしたわかりやすい演奏。途中から副旋律を目立たせて今度はメロディーの絡みあうようすを強調するよう。このへんの細かい演出はファイならではでしょう。テンポや強弱などもずいぶん動かしていくので、こちらも集中力が途切れません。なかなか聴かせますね。展開部の怒濤の迫力と静寂の対比を繰り返して終盤に至るところは聴き応え十分。
前曲とは異なりメヌエットもキレてます。オケに力が漲り、フレーズのひとつひとつが弾みます。アクセントとレガートを巧みに使い分けて旋律を立体的に浮かび上がらせていきます。中間部のユーモラスな旋律もちょっと普通では思いつかない変わった演出。
フィナーレは敢えてレガートを効かせた抑えた入り。爆発を際立たせようということでしょうか。主題に入るとコラールのような荘厳さを思わせる演奏。この抑えた表現からぐぐぐっと沸き上がってくるようなオケの迫力は痛快。このフィナーレはまさにファイならではのユニークな演出。これは聴いていただかなくてはわかりませんね。擦るようにように奏でられる弦のモチーフのなかからオケの大音量が沸き上がってくる快感。独特の表情の効果抜群。最後は期待通り灰汁の強いクライマックスにもちこんで盛り上げます。

さてさて、毎度楽しみにしているファイのハイドンの交響曲シリーズですが、今回のアルバムは98番に太鼓連打という玄人好みの選曲。特に太鼓連打はファイがどう来るか特に楽しみにしていた曲です。アルバムのジャケット写真は譜面を見ながらヘッドフォンで録音をチェックしているようなファイの姿が写っていますが、その表情には若干迷いもありそうな印象。このアルバム、98番は1楽章こそ抜群のメリハリで入ったものの、以降にいつものファイの閃きが聴かれず、若干迷いを含んでいるよう。まさに98番のテイクを聴いている写真ではと邪推しています。一方太鼓連打はファイの面目躍如。冒頭の太鼓をどう鳴らすかというような野次馬的聴衆の感心を見事に裏切り、曲自体をファイにしかできない演出で聴かせてくるあたり、流石と言わざるを得ません。評価は98番を[++++]、太鼓連打は[+++++]とします。

シリーズを追いかけている方、今回ももちろん買いです(笑)

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tag : 交響曲98番 太鼓連打

ヴェーグ/カメラータ・アカデミカのブダペストライヴ

どうした流れか、最近手に入れたアルバムに「あたり」が続いています。HMV ONLINEにいろいろ注文していたもの中の1枚。これが飛び切りの名演。コンサートの感動がそのまま収められた素晴しいライヴアルバムです。

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HMV ONLINEicon / TOWER RECORDS

シャーンドル・ヴェーグ(Sándor Végh)指揮のカメラータ・アカデミカ・ザルツブルク(Camerata Academica Salzburg)の演奏でベートーヴェンの「コリオラン」序曲、モーツァルトの交響曲35番「ハフナー」、ハイドンの交響曲103番「太鼓連打」、シューベルトの交響曲9番「ザ・グレイト」の4曲を収めた2枚組のアルバム。ハイドンの収録は1995年3月20日、ブダペストの会議センターでのライヴ。レーベルは初めて手に入れるHungary BMC。

ヴェーグのハイドンの交響曲はOrfeoからライブがいろいろリリースされていて、その一部をこれまでも取りあげています。

2010/11/27 : ハイドン–交響曲 : シャーンドル・ヴェーグの時計、102番ライヴ
2010/11/25 : ハイドン–交響曲 : シャーンドル・ヴェーグの太鼓連打、ロンドンライヴ

Orfeoからリリースされているカメラータ・アカデミカ・ザルツブルクの一連のライヴ4枚の録音は何れも1992年から96年にかけてのもので、今日取り上げるアルバムとほぼ同時期のもの。Orfeoのアルバムがザルツブルクでのザルツブルク音楽祭のライヴなのに対して、今日取り上げるアルバムはヴェーグの故郷でもあるハンガリーのブダペストでの公演であること。ヴェーグは正確にはルーマニア生まれですが、ハンガリー語圏でもあり、学んだのがブダペスト音楽院ということで、この公演は手兵、カメラータ・アカデミカ・ザルツブルクを引き連れての故郷への凱旋公演というところ。

このアルバム、非常に丁寧な造りで、ヴェーグの写真と、冒頭にヴェーグの言葉、そしてヴェーグを讃える評論、丁寧な経歴などが添えられた、ヴェーグに対するリスペクトに溢れたアルバム。

そして、CDをかけると、まず最初のコリオラン序曲の素晴しい響きに圧倒されます。ヴェーグ渾身の演奏が素晴しい響きで録られたもの。あまりの力感にのけぞらんばかり。スピーカーからヴェーグの覇気が襲いかかってくるよう。アルバムの日本語の帯につけられた「感動的な93年、95年の里帰り公演」に偽りなしです。正直カルロス・クライバーのライヴを超えるような圧倒的な迫力。これを80歳を超えた指揮者が振っていると言う事自体が奇跡と言わざるを得ないでしょう。
続くハフナーも奇跡的な出来。これほどまでにエネルギーに満ちたハフナーは聴いた事がありません。素晴しい録音によって、部屋にオケがやってきたよう。最初の2曲で圧倒され、もはやハイドンを聴く体力が残されていませんが、レビュー故、ハイドンに挑みます。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
腹に来る太鼓連打。スピーカーのまわりに実物大のオケがいるよう。Orfeoの太鼓連打も聴き直しましたが、それとは比較にならない、図太いサウンドと盤石の安定感。陽光に照らされた大理石の神殿が圧倒的な迫力でそびえ立つような素晴しい安定感。陰影も深く、輝きに満ちた存在。そしてなにより優雅にそびえる姿にほれぼれするような存在感。この曲に求められるものがすべて満たされているよう。これほどまでに優雅で気品に溢れ、しかも迫力に満ちた演奏はこれまで聴いたことがありません。カラヤンもヨッフムもショルティも到達できなかった高みがここにあります。ライヴだけに演奏の生々しさは半端ではなく、まさにそこで演奏しているようなリアリティ。ヴェーグの真骨頂に直に触れたよう。最後の太鼓が鳴るあたりでは既に聴く方はふぬけ状態。あまりの素晴しさに魂抜けました(笑)
続くアンダンテは、これ以上テンポを落とすと危険な寸前までテンポを落としてきます。1楽章の興奮を冷ませと言われているような超低速な入り。オケもヴェーグのテンポに忠実にしたがって、とぼとぼとメロディーを刻んでいきます。このテンポで弾き通すにはかなりの確信があってのことでしょう。ゆっくりとメロディーが進みますが、途中の室内楽的なアンサンブルも遅いテンポに合わせてじっくりメロディーを紡いでいきます。
メヌエットはオケの響きがホール中に響きわたるのを楽しむような入り。中間部の軽さもありますが、基本的に全奏の迫力を活かした演奏。繰り返す時の力の抜き方は予定通りでしょう。素晴しいメロディーを支える伴奏の方もかなり踏み込んでいます。
フィナーレはこのコンサートにかけるヴェーグの気合いが乗り移ったような素晴しいもの。ティンパニのバチさばきにも気合いが乗り移ったよう。次々と畳み掛けるようにやってくるメロディーライン。ライヴならではの興奮。素晴しい盛り上がり。この曲にハイドンが込めたエネルギーが噴出します。ヴェーグあっぱれ!

あまりの素晴しさに言葉が出ません。やはりライヴとは、演奏者、場所、そして観客が一体となったもの。このライヴはヴェーグを迎えるブダペストの観客の期待がホール中に漲る中での演奏。ザルツブルクでのライヴもいいのですが、演奏は2段上。ハイドンばかりでなく、このアルバムに収められたすべての曲が奇跡的ともいえる時間の記録として、類いまれな価値があります。シャーンドル・ヴェーグという人の音楽の頂点を共有できる素晴しいアルバムとしてすべての人にお薦めしたい名盤です。太鼓連打の評価はもちろん[+++++]です。

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tag : 太鼓連打 ライヴ録音

オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送響の91番、太鼓連打

今日は手に入れたばかりのLP。

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交響曲91番-CD:HMV ONLINEicon / amazon / TOWER RECORDS

オイゲン・ヨッフム(Eugen Jochum)指揮のバイエルン放送交響楽団の演奏で、ハイドンの交響曲91番と103番「太鼓連打」を収めたLP。収録年はLP自体には記載されていませんが、同じ演奏と思われる91番の演奏のCDの記録を見ると、1958年3月とのこと。太鼓連打もおそらく同時に録られたものだと思いますが、記録はたどれません。レーベルは独Deutsche Grammophone。LPのジャケットの裏面右下には4/66と記載されていますので、1966年4月のプレスのようです。

ヨッフムのハイドンの交響曲はもちろんロンドンフィルと同じDeutsche Grammophoneに入れたものが定番でしょう。それ以外にもヨッフムのハイドンは当ブログでもずいぶん取りあげてきています。

2012/03/20 : ハイドン–交響曲 : オイゲン・ヨッフム/ウィーン響の驚愕、95番ライヴ
2012/01/25 : ハイドン–声楽曲 : オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送響のチェチーリア・ミサ
2011/12/30 : ハイドン–交響曲 : 【600記事記念】オイゲン・ヨッフム/ロンドンフィルの「ロンドン」
2011/09/22 : ハイドン–オラトリオ : オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団の天地創造ライヴ-2
2011/09/20 : ハイドン–オラトリオ : オイゲン・ヨッフム/バイエルン放送交響楽団の天地創造ライヴ
2011/06/07 : ハイドン–交響曲 : オイゲン・ヨッフム/ロンドンフィルの93番
2011/05/28 : ハイドン–交響曲 : オイゲン・ヨッフム/ドレスデン・シュターツカペレの93番
2010/12/29 : ハイドン–交響曲 : オイゲン・ヨッフム/ロンドン・フィルの軍隊、時計ライヴ

冒頭にふれたロンドンフィルとのザロモンセットについては、曲ごとにちょっとムラもあり、いろいろ聴いたところヨッフムの良さはライヴ盤の方に分がありそうというのが正直なところ。また、録音年代もハイドンに限っては古いものの方が良いように感じます。モーツァルトやブルックナーの演奏では、最晩年に澄みきった素晴しい演奏を残しているのですが、晩年にハイドンを録ったものは今のところなさそうですね。

今回このアルバムはディスクユニオンで発見したもの。91番は5枚組のロンドンフィルとのザロモンセットなどを収めたアルバムに収録されていますが、太鼓連打のほうはその存在も知らなかったもの。しかも名手ぞろいのバイエルン放送響との録音とくれば、気にならないはずはありません。店頭で盤面にキズ等ないことを確かめ、他の方の視線を気にしながらすました顔でレジに向かい、内心ほくそ笑みながらお会計です。手に入れた時にはちょっと過呼吸になりました(笑)

家に帰って、食事をささっとすませて、厳かにジャケットからLPを取り出し、愛機THORENSのターンテーブルに乗せます。意外と重く厚いしっかりとしたプレス。

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Hob.I:81 / Symphony No.81 [G] (before 1784)
何と瑞々しいバイエルン放送響の響き。ヨッフムのゆったりとしたコントロール。音は力強いのに力みを感じないヨッフム独特のさらりとした表現。LPの実体感のある響きで聴く実に味わい深いオーケストラの響き。リズムを練らずに流麗にまとめていくヨッフムの手腕に聞き惚れます。良く聴くと非常に鋭敏な感覚で、こともなげにハイドンの名旋律を美しくまとめあげるヨッフム全盛期の素晴しい覇気が感じられます。この完成度は素晴しい。1楽章の自然に聴こえてしまうほど精緻なコントロールにアドレナリン大噴出。すこしスクラッチノイズが目立つ部分もありますが、まったく気にする余地がないほどに演奏が充実しています。
つづくアンダンテもヨッフムらしい自然な佇まい。特に弦楽器の深みのある響きは見事。1958年とは思えない鮮烈な録音。途中からセンター奥から加わってくる木管のリアルな響きにもゾクゾクします。低音弦のカッチリとしたアンサンブルも素晴しい精度。奥行き感が非常に鮮明に表現される見事な録音。このアンダンテ、あまりの素晴しさに痺れます。広大な空間に浮かぶ弦楽器、木管、金管のアンサンブルの鮮明さは驚くほど。長岡鉄男ものけぞる鮮明さ。
アンダンテが終わって、一呼吸ついてやおらメヌエットに入る展開。ハイドンの楽章転換の面白さをよくわかった間の取り方。楽章感の無音の時間と呼吸さえも緻密にコントロールしているよう。ゆうがにざっくり入りますが、途中からテンポを落とし、実にゆったりした表情を聴かせる部分、力の抜き方や、ホルンの朗らかな重ね方が最高。やはり録音が素晴しく鮮明で聴き応え十分。
フィナーレのそよ風のような入りからの沸き上がるような高揚感とめくるめく展開、つくづくハイドンは天才だと感じる部分。ヨッフムのコントロールはここでも完璧。ヴァイオリンオ刻む音階の正確なリズムと流麗な仕上がりにただただうっとりするばかり。喉風邪気味で風邪薬を飲んでいるのでラリっているのでしょうか、今日は音楽が脳髄に直接刺さります。1曲目から完全にノックアウト。今まで聴いたヨッフムのハイドン中間違いなく最上の出来です。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
遠雷タイプの太鼓連打。実に厳かな導入。ちょっとスクラッチノイズが多いですが、ノイズの奥から聴こえてくる響きは前曲同様、広大な空間の中にオケが鮮明に定位した素晴しい録音。瑞々しさはこちらの方が上かもしれません。骨格は細めなのに響き自体には力があり、しなやかに展開する音楽。非常にノーブルな響き。オケも軽さとしなやかさを活かしながら美しいメロディーを紡いでいきます。ヴァイオリンの響きは艶やかさの限りを尽くし、木管楽器は空間にぱっと浮かんだ花のよう。要所で沸き上がるオケ。音量を落とした静かな部分に宿る凄み。もの凄い演奏です。
アンダンテに入ると、テンションを保ちながら音量を抑えて、穏やかな表情を見せます。各楽器のさらりとしているのに陰影が濃い響きによって、穏やかなのに深みのある音楽が淡々と流れます。
メヌエットに入ると、オケの響きの柔らかい部分が一層ゆったりと響き、まさにヨッフムのコントロールにオケが自在に反応してえも言われぬ感興。艶やかなオケの柔軟かつ俊敏な反応の快感に襲われます。
フィナーレに至るまで艶やかさは変わらず。こちらもヨッフムのハイドンの交響曲では最上のものの一つといって良いでしょう。

偶然出会ったヨッフムとバイエルン放送交響楽団によるハイドンの交響曲91番と太鼓連打のLP。このLPの1958年録音とは思えない素晴しい録音により、ヨッフムの最上のハイドンの交響曲の演奏が蘇りました。特に91番の素晴しさは筆舌に尽くし難いもの。ザロモンセット直前の目立たない曲ながら、この演奏で聴く91番はザロモンセットに全くひけをとらぬばかりか、独特の面白さが際立つ名演です。ヨッフムも全盛期の素晴しい覇気漲る演奏。この演奏を埋もれさせておくのは人類の損失です。最新の5枚組のCD(上記リンク参照)には91番は含まれていますが、手元にあるのはその一つ前の4枚組のアルバム。CDの録音状態はわかりません。やはりそのうち手に入れなければならないのでしょうね。今日の両曲はもちろん[+++++]です。

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tag : 交響曲91番 太鼓連打 ヒストリカル

ロリン・マゼール/ベルリン放送響のオックスフォード、太鼓連打

やはりLPが続きます。桃源郷ですね(笑)

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ロリン・マゼール(Lorin Maazel)指揮のベルリン放送交響楽団(Radio-Symphonie-Orcheser Berlin)の演奏で、ハイドンの交響曲92番「オックスフォード」、103番「太鼓連打」の2曲を収めたLP。収録は1969年とだけ記載されています。レーベルはConcert Hall Societyの日本盤。

このアルバム、調べたら、なんとamazonに輸入盤のLPの在庫ありです! 今になって、これだけマニアックなアルバムのLPの在庫ありとはどうなっているのでしょう。

マゼールのハイドンは以前にCD-Rを一度取りあげています。

2011/07/12 : ハイドン–交響曲 : ロリン・マゼール/ウィーンフィルの85年オックスフォードライヴ

以前の記事にも書いたように、わたしはマゼールは嫌いではありません。ちょっとグロテスクな演奏をするときもあり、怖いものみたさ的な興味をそそる指揮者。歌舞伎で言うと外連味溢れるといったところでしょう。

今日取り上げるアルバムはそのマゼールのかなり若い時の演奏。マゼールは1930年生まれということで、このアルバムはマゼール39歳の時の録音ということになります。

あらためてマゼールの略歴を調べてみると、マゼールの凄さを再認識しました。1930年、フランスのパリ近郊の街に生まれ、父はユダヤ系ロシア人、母はハンガリーとロシアのハーフとの事で、マゼールにはユダヤ、ロシア、ハンガリーの血が流れています。生後しばらくで家族でアメリカに移住。5歳からヴァイオリン、7歳から指揮の勉強をはじめますが、8歳でニューヨークフィルハーモニックを指揮してデビューし、9歳でストコフスキーの招きでフィラデルフィア管を指揮、11歳でトスカニーニに認められNBC交響楽団を指揮する等、10代半ばまでに全米のほとんどのメジャーオーケストラを指揮したそうです。
ピッツバーグ大学にすすみ、在学中には前記事でアンドレ・プレヴィンの指揮で取りあげたピッツバーグ交響楽団の団員として活躍しました。1960年には史上最年少でバイロイト音楽祭に登場し、指輪を指揮したそう。そして1965年からはベルリン・ドイツ・オペラとこのアルバムのオケであるベルリン放送交響楽団の音楽監督に就任しました。どちらもフェレンツ・フリッチャイの後任です。
以後は、クリーブランド管、ウィーン国立歌劇場、フランス国立管、バイエルン放送交響楽団、ニューヨークフィルハーモニック、ミュンヘンフィルなど有名オケの音楽監督を総なめしているのはご存知の通りです。凄すぎる経歴ですね。

マゼールのハイドンの録音は少なく貴重なものです。若かりしマゼールの才気は爆発するでしょうか。

Hob.I:92 / Symphony No.92 "Oxford" 「オックスフォード」 [G] (1789)
やはり期待したよりは大人しく、しかも若々しい演奏。音楽の造りがディテールの積み上げで、大きな流れよりもクッキリとしたフレージングひとつひとつが聴き所なのがマゼールらしいところでしょう。日本盤のせいかはわかりませんが、録音はキレが今ひとつ。良く撮られたLP独特のカッチリした印象が弱く、音場がすこしせまくまとまった感じがします。1楽章は腕試しのような位置づけ。
つづくアダージョ・カンタービレはかなり音の角を意図的に落としてかなり柔らかさを意識した演奏。それでもどこか冷静なコントロールが行き渡っている印象があり、叙情的にはなりません。
メヌエットに入り、マゼール流の各パートそれぞれが交互に鮮明なフレージングで交錯する面白さが浮かび上がってきました。それぞれのパートが鮮明にデュナーミクの変化をつけながらアンサンブルが進む面白さはなかなか。音楽全体の流れよりもパートパートの絡み合いが聴き所。
そしてフィナーレは冒頭のメロディーが不思議に浮かび上がるフレージング。追ってオケが重なっていきますが、各パートそれぞれがキレていて非常に面白い。マゼールの面目躍如ですね。精密な歯車がそれぞれ回りながら時を刻む時計のメカニズムを眺めているような演奏。アンサンブルがかみ合って進んでいく面白さがあります。終楽章は見事にマゼール流。もうちょっと外連を交えてほしいと期待もありましたが、十分面白い演奏でした。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
オーソドックスな遠雷タイプの太鼓連打から入ります。1楽章はやはりオーソドックスに入りますが、キビキビと小気味好い力感が心地いい演奏。やはり各楽器に次々とスポットライトが当たり、マゼールの緻密なコントロールが行き渡っている印象があります。テンポ感とキレの良さ、安定感は流石なところ。
2楽章のアンダンテは前曲とは異なり穏やかな部分もほどほどで、鮮度の高い部分との対比をカッチリつけていきます。全体の中での2楽章の位置づけよりも、2楽章中でのメリハリを重視しているよう。ディテールに格別のこだわりをもつマゼールならではの展開でしょう。非常に聴き応えのある2楽章です。
メヌエットに入ると普通なら雰囲気が変わるのですが、前楽章と同じような拍子がつづくので、少々くどい感じを残してしまいます。テンポが近いのと、またリズムも結構重いのが原因でしょう。音楽はクリアですが、ハイドンでリズムが重いのは命取りです。
フィナーレに入っても独特のリズムの余韻が残り、普通だったら見事な吹き上がりに圧倒されるところですが、ちょっとくどい印象は変わらず。マゼール独特の節回しが災いしている感じです。

LPを聴くシリーズで取りあげたロリン・マゼールの若き日の演奏ですが、良くも悪くもマゼールの個性が感じられる演奏。オックスフォードではオケの各パートをクッキリと浮かび上がらせるマゼールの手腕が活きたのに対し、太鼓連打では、特に2楽章以降の演奏がマゼールの練るリズムでちょっと癖のある演奏という印象を残してしまいました。聴く方としてはマゼールのグロテスクな演奏も期待のうちですが、外連のキレがわるいというか、もう少し派手にやっていただきたいというのが正直なところです。評価はオックスフォードが[++++]、太鼓連打は[+++]とします。

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tag : オックスフォード 太鼓連打 LP

ゲオルク・ティントナーの太鼓連打、ロンドンライヴ

手元にあるにもかかわらず、あんまり印象が残っていなかったこのアルバム。ちょっと取り出して、、、

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ゲオルク・ティントナー(Georg Tintner)指揮のシンフォニー・ノヴァ・スコシア(Symphony Nova Scotia)の演奏でハイドンの交響曲103番「太鼓連打」、104番「ロンドン」の2曲を収めたアルバム。収録は太鼓連打が1988年4月10日、カナダの東端、ノヴァ・スコシア半島の中心都市、ハリファックスにあるダルハウジー・アーツ・センターのサー・ジェームス・ダン劇場でのライヴ、ロンドンが1988年4月20日、同じくダルハウジー・アーツ・センターのレベッカ・コーン・ホールでのライヴです。レーベルは廉価盤中興の祖、NAXOS。

ゲオルク・ティントナーはNAXOSレーベルのブルックナーの交響曲全集を担当していて、それまであまり知られていなかったのに突然凄いブルックナーだと話題になった人です。手元にもNAXOSのブルックナー全集があり、構えの大きな音楽の人との印象があります。

今日取り上げるハイドンの交響曲のアルバムはティントナー・メモリアル・エディションと名付けられたシリーズの第4巻にあたるもの。オケがノヴァ・スコシアとかなりの僻地のオケであるのが珍しくて手に入れ、入手時の印象は、オーソドックスで、小細工なく、大きな音楽のつくりのものとの印象があるだけでした。今日はラックを眺めつつ、何を取りあげようかと逡巡したあげく、たまたま手に取ったという流れ。それではということで、いつものように略歴などを調べていたら、ティントナーという人、数奇な運命の人だとわかりました。

ゲオルク・ティントナーの情報は日本語版のWikipediaにかなり詳しく書いてありました。

Wikipedia:ゲオルク・ティントナー

ティントナーは1917年、ウィーンに生まれた指揮者。6歳からピアノを習い、10歳でウィーン少年合唱団に入りますが、このときオーディションの審査にあたったのがブルックナーの弟子であった指揮者のフランツ・シャルク。シャルクの指揮でブルックナーのミサ曲を歌ったこともあるそう。1931年からはウィーン音楽アカデミーでピアノと作曲を学ぶが、1938年ヒトラーがオーストリアに進駐した事からユダヤ人であるティントナーは、当時務めていたフォルクス・オーバーの仕事を追われ、以後長年に渡る海外生活がはじまる事になります。それ以降、指揮者としてニュージーランドのオークランド、オーストラリア、南アフリカのケープタウン、イギリス、オーストラリアのパース、シドニーと渡り歩き、1986年にこのアルバムのオケの本拠地、カナダのハリファックスに移り、シンフォニー・ノヴァ・スコシアの指揮者となりました。
ティントナーが世界的に有名になるきっかけとなったのは1994年に香港でNAXOSの社長であるクラウス・ハイマンに出会ったためで、NAXOSの「無名でも実力のある演奏家を録音に起用する」というポリシーにティントナーが合うということで、当時探していたブルックナーの交響曲全集の指揮をまかされることになりました。ただ、ティントナーはその前年の1993年から皮膚がんを患っていたため躊躇もあったとのことですが、ティントナーの素晴らしい演奏を聴いて決断に至ったとの事。
ブルックナーの交響曲全集は1998年に録音が完了し、1999年には英グラモフォン誌の表紙を飾り、2000年の来日も決まっていたにもかかわらず、1999年、病状を苦にしてハリファックスの自宅マンションから飛び降り自殺して亡くなったとのことです。

今日取り上げるアルバムのティントナー・メモリアル・エディションとは、NAXOSがティントナーが生前に残した様々なコンサートの放送音源やスタジオ録音を買い取り、全12枚のシリーズとして発売したもの。オーケストラはシンフォニー・ノヴァ・スコシアとカナダのナショナル・ユース・オーケストラが担当し、ティントナーのブルックナー以外のレパートリーに触れることが出来るもの。そのなかの貴重な1枚が今日取り上げるアルバムというわけです。

ティントナーと言う人、まさに流浪の人です。クラシック音楽の世界から見ればかなり辺境となる国々のオケを鍛えて実力をつけ、NAXOSという音楽の流通の流れを大きく変えたレーベルに出会い、ようやく世界中に彼の音楽が知られるようになったわけですが、きらめきは一瞬の間だけでした。NAXOSにとっても大きな支柱を失ったことになります。ティントナーの晩年の録音をシリーズとしてリリースすることとしたNAXOSの決断は讃えるべきですね。このアルバムの貴重さがわかった上で、レビューに移りましょう。

このアルバム、冒頭の1トラック目にティントナー自身によるハイドンの曲のイントロダクションが4分ほど収録されています。ティントナーはブルックナーの交響曲の解説も自身で執筆するほどでしたので、曲と歴史を紐解いて観客に伝えるのを常としていたのでしょうか。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
遠雷タイプの太鼓につづいて荘重なオケの入り。オケの腕前、悪くありません。艶やかな弦楽器が非常に安定した演奏。テンポは一貫して遅めですが、フレーズごとに音量の変化をつけて、揺るぎないのに静的になりすぎないよう配慮したような演奏。所謂巨匠風、クレンペラー風の堅固かつ巨大なものを感じさせる演奏に近いのですが、根底にあるのは、強烈な個性という事ではなく、自身の音楽に対する揺るぎない自信のようなものでしょうか。ライヴですが、咳払い等の会場ノイズは最小限で、響きに厚みもあり、聴きやすい録音です。音楽がすすむにつれて、オケの力みがゆるみ、音楽がやわらかくダイナミックに変化していきます。
1楽章がゆったり感じたのに対し、2楽章のアンダンテはキビキビしたように感じる珍しい切り替え。途中、オーボエやフルートがメロディーをかぶせるところで、かなりはっきりと浮かび上がらせるように吹かせるのが新鮮です。2楽章で推進力に魅せられるのは珍しい事ですが、一貫してキビキビとした進行が効果的です。音楽に凛とした輝きが乗って、背筋が伸びます。
メヌエットはオーソドックスな演奏ですが一音一音に漲る力感が見事。そしてフィナーレにきてはじめてテンポを上げますが、主なメロディーをくっきり浮かび上がるように描くために序奏や伴奏を担当する楽器の音量を抑えてコントラストをはっきりさせます。ライブでの終盤にターゲットをおいたコントロールでしょうが、ティントナーは冷静に盛り上がりをつけていってくれるよう。ブルックナーとは異なり古典派の交響曲であることを意識して節度ある盛り上がりを聴かせて終了します。聴衆の人数が多くないのか、拍手は熱心ながら割れるようにとは行きません。

Hob.I:104 / Symphony No.104 "London" 「ロンドン」 [D] (1795)
ロンドンの方は、堂々とした一撃と精妙な序奏から入りますが、主題に入ると徐々に拍子を強調して、またフレージングにすこしごつごつとした骨っぽさが加わり、独特の推進力を感じさせます。やはりここでも一貫したリズムに乗っての演奏で、揺るぎなく堅固な音楽の印象が生まれます。聴き慣れたロンドンの1楽章ですが、強めの拍子と一貫したテンポによって骨格が透けて見えるような骨っぽい音楽に。ティントナーがブルックナーで聴かせた贅肉を削ぎ落した響きのコントロールを彷彿とさせる音楽です。徐々に力感も漲りますが、こけおどし的なところはなく、大きな流れのなかでのアクセント。
つづくアンダンテはやさしく流麗な印象で入りますが、前記事のクライバーとはかなり異なり、フレージングに骨っぽさが残ります。よくも悪くもこれがティントナーの個性でしょう。あまり溜める事なく淡々と音量の変化に注意を払いながら進める事で、孤高な感じも加わります。
太鼓連打と同様、楔を打ち込むがごとく一音一音に力がこもったメヌエット。細かいフレーズのコントロールよりはマスのコントロールに感心があるようで、木炭によるデッサンのよう。
フィナーレもいい意味で粗さを残しながら、大規模なソナタをザクザク刻んで描いていくよう。後半に行くに従ってエネルギーが満ちてゆき、筆の勢いも増して墨を飛び散らせながら筆を荒々しく運んでいきます。最後はこちらも拍手に迎えられます。

ゲオルク・ティントナーの手兵シンフォニー・ノヴァ・スコシアとのハイドンの太鼓連打とロンドン。ティントナーがハリファックスに着任してから2年経過したころのコンサートの貴重な記録。武骨さを感じさせながらも、オケのコントロールは歴戦の勇士だけあって、流石に聴かせどころを抑えた上手い演奏。太鼓連打が素直に受け入れられる素晴らしい演奏だったのに対し、ロンドンの方は、上には上がいると思わせる、もう一歩踏み込んでもいい演奏と聴きました。いずれにせよティントナーという無名だった指揮者が、まだ無名の時代の貴重な記録であり、NAXOSレーベルとしては、ティントナーの弔いにリリースせねばならない貴重な録音という事が出来るでしょう。評価は太鼓連打が[++++]、ロンドンは[+++]とします。

このアルバムのレビューを書くためにティントナーの略歴を調べながら、ティントナーのブルックナーの交響曲全集も取り出して、5番を聴き直しましたが、流石に評判の全集だけあって神々しいまでのコアな響き。本来ブルックナーで有名になった人だけに、こちらも見事なものでした。ついでにリンクを。

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tag : 太鼓連打 ロンドン ライヴ録音

【新着】アイヴァー・ボルトンの102番、太鼓連打

久しぶりの新着アルバムの紹介。HMV ONLINEに他のアルバムと一緒に注文してあった物が今日着きました。

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アイヴァー・ボルトン(Ivor Bolton)指揮のザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の演奏による、ハイドンの交響曲102番、103番「太鼓連打」の2曲を収めたアルバム。収録は2011年5月17日から19日、ザルツブルクの文化フォーラム、ドロテア・ポルシェ・ホールでのセッション録音。レーベルはOEHMS CLASSICS。

アイヴァー・ボルトンのハイドンはこれまで、3回取りあげています。おそらくこれがボルトンのハイドンの全録音。ボルトンの紹介は天地創造の記事をご覧ください。

2011/05/14 : ハイドン–オラトリオ : アイヴァー・ボルトンの天地創造
2011/05/09 : ハイドン–交響曲 : アイヴァー・ボルトンの奇跡、88番、迂闊者
2010/12/13 : ハイドン–オラトリオ : アイヴァー・ボルトン/モーツァルテウム管弦楽団の四季ライヴ

ボルトンの交響曲がこれが2枚目。記事を読んでいただければわかるとおり、奇跡、88番、迂闊者を収めたアルバムは極上の演奏でした。現代楽器に金管や打楽器は古楽器というザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団との演奏はトーマス・ファイほどエキセントリックではないものの、ハイドンの交響曲の響きの変化とキレを見事に表現して、ハイドンマニアを唸らせる演奏でした。四季も同様、非常に充実したライヴでしたが、天地創造が録音が少し災いしてちょっと評価を下げています。

ボルトンがハイドンの交響曲の2枚目にザロモン・セットのなかでは地味ながら音楽的に充実した102番と太鼓連打を選んでいるところがボルトンのハイドンに対する造詣の深さを物語っています。

Hob.I:102 / Symphony No.102 [B flat] (1794)
最新の録音らしく鮮明な音像。ヴィブラートの少ない現代風の演奏ながらフレージングに滑らかさ、デリケートさもあり、しかも迫力もあるという理想的な演奏。102番の曲想を踏まえた物でしょうか。テンポは中庸。ことさらキレに走らない落ち着いた音楽がボルトンらしいところでしょう。ただ、ここぞという時にもあらぶる事なく響きのバランスに集中しているように感じるところは、多少踏み込み不足感を残してしまいます。
美しい旋律が有名なアダージョは現代風のあっさりとしたフレージングですが、大きなうねりの表現は緻密で、分厚い弦楽器の音響に打たれる演奏。
メヌエットもオケが良くそろって、躍動感もありますが、ボルトンは響きとフレージングのバランスに神経が集中しているようで、冷静に盛り上げてくる感じ。ハイドンのメヌエットの面白さを知的に処理している感じ。音響的には完璧な仕上がり。響きの変化やノリの良さを感じさせるミンコフスキよりも理性的に聴こえます。
フィナーレは予想通り、抑えた部分のに神経が張り巡らされた良くコントロールされた演奏。一貫したリズムのなかでダイナミクスのコントロールに変化をつけて小気味好い感じを上手く出し、振り切れる事はないのですが、迫力も緻密に演出。フィナーレも完璧な演奏。完璧すぎてちょっと没入しきれないという余韻も残します。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
大相撲の櫓太鼓を思わせる太鼓連打。ティンパニ、なかなかいいです。前曲同様、ボルトンの緻密なコントロールに耳を奪われます。ただなぜか前曲よりもすこしノリがよくなり、フレージングにも勢いを感じます。ヴォリューム感の表現が秀逸で、タイトながら迫力ある響きの波が次々と襲ってきます。最後の太鼓連打はドラムソロのような自在な表現で曲を引き締めます。気づいてみると金管の響きがかなり抑えられた録音故、塊のようなオケの一体感ある響きにつながっているようです。
2楽章のアンダンテはあっさりしながらもヴァイオリンの表情が前曲より豊かに聴こえます。奏者の音楽性を優先させたのでしょうか。リズムが弾み、メロディーも活き活きしています。やはり抑えた部分の表情のコントロールは上手い。中間部の図太い響きと木管楽器の軽やかの旋律の掛け合いよくコントロールされて、一貫したボルトンの音楽になっています。
壮麗典雅なメヌエットの入り。速めのテンポによって華やかさが増し、オケは相変わらず良く引き締まった響きを奏でます。中間部は音量をかなり抑えて、繊細な印象で両端部との対比を鮮明にします。終盤は惰性に流される印象をもつ演奏が多い中、緊張感を保ち続けます。
フィナーレは流麗な入りから響きのカオスのような盛り上がりに突入し、オケのエネルギーも高まります。力任せではなく、やはり緩急降りまぜた手綱捌きによって非常に引き締まった演奏になります。終盤ギアがトップに入り、このアルバム一番の盛り上がりを聴かせて終了します。ティンパニが腹にきくような迫力。

アイヴァー・ボルトンとザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団による最新録音のこのアルバム。ボルトンらしい現代風のコントロールの行き届いた完璧な演奏でした。太鼓連打の方はボルトンもオケも演奏を楽しんでいるような印象だったのに対し、102番の方は響きのコントロールに神経が集中しているようで、もう一段の生気を求めたいところです。両曲とも質の高いいい演奏であるのは書いた通り。ボルトンはおそらくライヴをアルバムにした方がいいような印象を持ちました。ということで評価は102番が[++++]、太鼓連打は[+++++]とします。

今日から年末のお休み。音楽を聴く環境も引越し後調整等特にしていませんでしたが、時間が出来たので少し調整しました。引越し前はスピーカーとアンプが少し離れていたので、スピーカーケーブルは長かったのですが、引越し後もそまま長めに使っていました。今日は一念発起して、新しい部屋に合わせてケーブルを切り縮めたところ響きと定位感が一段鮮明になりました。どうやら余った長さを巻いていたのが良くなかったようです。こうしたちょっとした事の積み重ねで、少しづつ音がなじんでいくんですね。鮮明な音響となって、ボルトン盤の鮮明な響きの魅力がいっそう高まりました。

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tag : 交響曲102番 太鼓連打

ミヒャエル・ギーレン/バーデンバーデン・フライブルクSWR交響楽団の太鼓連打

ちょっと苦手な指揮者シリーズの続きです(笑)

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ミヒャエル・ギーレン(Michael Gielen)指揮のバーデンバーデン・フライブルクSWR交響楽団(SWR Sinfonieorchester Baden-Baden und Freiburg)の演奏による、ハイドンのネルソン・ミサと交響曲103番「太鼓連打」を収めたアルバム。今日はこの中から交響曲103番を取りあげます。収録は2004年3月4日、フライブルクのコンツェルト・ハウスでのセッション録音。レーベルはGLOR CLASSICS。

指揮者のミヒャエル・ギーレンも名前は知ってはいるものの、どのような音楽を奏でる人か把握していません。先日暗黒街のボスのような風体のクルト・マズアのアルバムを取りあげたばかりですが、このアルバムも上目遣いにこちらをにらむギーレンのアップのジャケット。ただし、マズアの迫力とは異なり、優しい落ち着いた眼差しを感じる普通の写真。むしろ優しい人に見えます。ギーレンもこれまで食わず嫌いのため、あまりそのアルバムを聴いていないということです。

ミヒャエル・ギーレンは1927年、旧東独のドレスデンに生まれた指揮者、作曲家。1940年に南米アルゼンチンのブエノスアイレスに移住し、哲学、ピアノ、音楽理論、作曲などを学びます。このころカルロス・クライバーに出会い、その後もともに音楽を学んだそう。手元にあるクライバーの伝記を確認してみると、ギーレンによるクライバーの話が随所に出てきて親密ぶりが窺えます。1950年にヨーロッパに戻り、ウィーン国立歌劇場の練習指揮者やコレペティトールとして働いた後、1960年よりストックホルム王立歌劇場音楽監督、1968年よりベルギー国立管弦楽団首席指揮者、1977年から87年までフランクフルト歌劇場芸術総監督、1978年から81年までBBC交響楽団首席客演指揮者、1980年から86年までシンシナティ交響楽団音楽監督などを歴任しました。このアルバムのオケである南西ドイツ放送交響楽団(現バーデンバーデン・フライブルクSWR交響楽団)は1986年から首席指揮者となり、現在は名誉指揮者となっています。

ギーレンのアルバムはHänssler CLASSICなどからバーデンバーデン・フライブルクSWR交響楽団(南西ドイツ放送交響楽団)やベルリン放送交響楽団などを振ったアルバムがかなりの枚数リリースされており、特にマーラーの交響曲を得意としているようです。ギーレンのマーラーはおそらく1枚も所有しておらず、ちょっとなじみがありませんが、現代曲やマーラーを得意とするということはオーケストラコントロールに秀でた人なのでしょう。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
遠雷タイプのティンパニの入りと思いきや、ぐっとクレッシェンドしてドラムソロのような乱れ打ちを聴かせ、遠ざかっていきます。意表をつく太鼓連打の入り。最新の録音だけあって引き締まったティンパニとオケの響き。ヴィブラートを抑え気味にしたクリアな響き。主題に入ると透明感溢れるオケによる堂々とした響きに惹き付けられます。中庸なテンポでかなり純音楽的な構成。音楽の大きな構えをしっかり描いていきます。ところどころヴァイオリンパートで意図的にレガートをきかせてくるのがギーレン流の演出でしょう。大曲を得意とするギーレンのまさに王道を行くような堂々とした演奏。最後も太鼓連打は乱れ打ちで締めます。
つづくアンダンテは速めのテンポであっさりとした入り。叙情的なところは一切なく、フレーズをクッキリと刻みながらメロディーラインの面白さにスポットライトを当てた演奏。古楽器の演奏に近いニュアンスを帯びているのは最近のトレンドを踏まえたものでしょう。
メヌエットに入ると期待通りざっくりと迫力ある音響で、陰影の深い演奏。メヌエットが引き締まっていると曲が締まります。大オーケストラのコントロールを得意としているギーレンらしく、自然ながらここぞと言う時の盛り上がりは見事。おおらかな表情ながら立体感溢れる大理石の巨大な彫像のよう。
フィナーレは冷静さを保ちながら、郷愁溢れるメロディーをじわりと表現。オケに漲る迫力に耳を奪われます。良く聴くとフレーズごとにかなり緻密に表情をつけていますが、それでも基本的に自然さとあっさりとした感触を失わないのがギーレン流でしょうか。現代オケの最新のトレンドでの見本的な演奏。素晴らしい盛り上がりでフィニッシュ。

ミヒャエル・ギーレンの太鼓連打は、まさに現代オケでの見本的な好演。なるほどオーケストラコントロールは見事ですが、一番いいのは自然さを失っていない事。最初はもう一歩の踏み込みが欲しいと思う演奏と感じましたが、聴き進むうちにこの自然さとスケール感、あっさりとした感触がギーレンらしさなのだと感じるようになりました。ともに音楽を学んだカルロス・クライバーは血沸き肉踊るような圧倒的な陶酔感で人々を魅了しましたが、ギーレンは冷静な視点から俯瞰した音楽をスケール感豊かに描き、音楽の面白さをじわりと聴かせる玄人好みの音楽を奏でる人でした。太鼓連打の評価は[++++]とします。

このアルバムには太鼓連打のまえに名曲ネルソン・ミサが置かれ、こちらもギーレンらしさが良く出た演奏。また別の機会に取りあげたいと思います。

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tag : 太鼓連打

レナード・スラットキン/フィルハーモニア管の太鼓連打

前記事が思い切りマイナーな曲だったので、今日は交響曲のアルバム。

Slatkin103.jpg
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レナード・スラットキン(Leonard Slatkin)指揮のフィルハーモニア管弦楽団の演奏で、ハイドンの交響曲103番「太鼓連打」、96番「奇跡」、102番の3曲を収めたアルバム。収録は102番と「太鼓連打」が1994年10月、「奇跡」が1993年8月、何れもロンドンにあるアビー・ロード・スタジオのNo.1でのセッション録音。レーベルはRCA VICTOR RED SEAL。

スラットキンは1944年、ロサンゼルス生まれのユダヤ系アメリカ人指揮者。父は指揮者、ヴァイオリニストで、ハリウッド弦楽四重奏団を創設したフェリックス・スラットキン、母は同四重奏団チェリストのエレノア・アラーと音楽家の家庭で育った人です。インディアナ総合大学とロサンジェルス市立大学で学んだ後、ジュリアード音楽院にて指揮法を学び、1966年に指揮者としてのキャリアをスタート、1968年にセントルイス交響楽団の指揮者助手となります。1977年よりニューオーリンズ・フィルハーモニー管弦楽団(現ルイジアナ・フィルハーモニー管弦楽団)の指揮者、1979年にセントルイス交響楽団に音楽監督、1996年よりワシントンD.C.のナショナル交響楽団の指揮者、2000年~2001年シーズンからはBBC交響楽団首席指揮者などの経歴の持ち主です。近年は2008年~2009年のシーズンからデトロイト交響楽団の音楽監督、2011年~2012年シーズンからリヨン国立管弦楽団の音楽監督となっています。レパートリーは幅広く、とりわけ20世紀アメリカ合衆国の音楽を得意としています。最近確かN響にも客演していましたね。

スラットキンのハイドンはオーソドックスなスタイルながら、小気味好いキレの良さと、盛り上がりが楽しめるなかなかのもの。手元にはフィルハーモニア管弦楽団とのザロモンセットの録音がバラで4枚あり、このアルバムはそのVol.2にあたるものです。これまで取りあげたアルバムだとジェフリー・テイトの演奏に近いでしょうか。

今日はこの中から「太鼓連打」を取りあげましょう。

Hob.I:103 / Symphony No.103 "Mit dem Paukenwirbel" 「太鼓連打」 [E flat] (1795)
わりとはっきりとした遠雷タイプの太鼓連打から入ります。テンポは少し速めでしょうか。アビーロード・スタジオ特有のオンマイク気味ながらオケがマイルドに溶け合うなかなかいい録音。序奏はかなりゆったり展開する演奏も多い中、秩序をたもってキビキビしたやや速めの入り。主題に入るとオケにエネルギーが宿り、推進力が出てきます。非常にオーソドックスな演奏ながら、リズムのキレが良く、素晴らしい迫力。ご存知のとおり私の好きなタイプの演奏。スラットキンはこういったプレーンな曲をオーケストラをフルに鳴らしてコントロールすることに長けているよう。特に個性的なフレージングがある訳ではないのですが、紡ぎ出される音楽は濃厚。特に分厚いオケが小気味好くメロディを刻んでいくあたりが、ハイドンの真髄をつく表現でしょう。終盤リズムに溜めをつくって迫力を表現するあたりのバランス感覚は見事。このオーソドックスさと表現の充実ぶりの高度な融合は本当に見事。純粋無垢なハイドンの交響曲の理想的な演奏。
2楽章のアンダンテは速めのテンポで一気に進めます。スラットキンの意図はフレーズをじっくり描くのではなく、楽章としての構造を鮮明にしようとしたものでしょう。良く聴くと意図的にアクセントをきっちりつける事で速めでもフレーズの印象をしっかり残せるよう工夫しています。中間部のヴァイオリンソロが出てくるところでちょっとテンポを落として繊細さを表現。ヴァイオリンがちょっとリズム感が悪いところがあるのはご愛嬌。テンポの上でのメリハリはそこそこながら、音量と表情ではかなりきっちりメリハリをつけて盛り上げます。
メヌエットも基本的に速めの展開、同様音量と表情でかなりクッキリとした印象。拍子を早く打つ事で活き活きとした表情になってます。
冒頭のホルンとエコーのように重なるホルンのテクスチャーがなかなかの美しさ。序奏は音量の抑えが効いて、主題に入った際のエネルギーの注入が非常にうまく表現されています。スラットキンの得意とするスペクタクルな部分のキレは流石なもの。人によってはもう一段情感が乗った演奏もありますが、スラットキンは純音楽的に響きの快感を追求しているよう。折り重なるようにオケの各楽器の響きが混ざり合って音楽的エクスタシーを表現。フィナーレの盛り上がりも見事です。

レナード・スラットキンの指揮する「太鼓連打」は、交響曲としてのハイドン最盛期の傑作を純音楽的な魅力ある響きで再現。オーケストラコントロールの上手さを感じる堅実な手綱捌きを楽しめます。灰汁の強い部分はないので、曲を理解するためには非常にいい演奏でしょう。聴かせどころも心得ており、ハイドンの複雑な構成のフィナーレが大迫力で楽しめます。ハイドンをいろいろ聴いている人にこそ聴いていただきたい、職人指揮者の手腕と言ったところでしょう。評価は[++++]とします。

続く「奇跡」では、そうしたスラットキンのよさが、より素直に味わえる演奏。こちらはまた機会があれば取りあげましょう。

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なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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