【番外】飛騨の円空仏、国立博物館に林立

昨日土曜日は念願の円空を見に上野の東京国立博物館へ。

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東京国立博物館140周年 特別展「飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―」

今年1月から始まった円空展。見る機会を窺ってきましたが、母親の体調もよく行ってみたいという事で、昨日は車で上野の東京国立博物館へ。なるべく空いた時間に見たいという事で朝から出発です。

用賀から首都高で神田橋に向かいますが、自宅から用賀まで世田谷通りが混んだのを除いて高速は渋滞もなくスイスイ。1時間もかからずに上野に到着。上野駅の西郷さん側の山下口目の前の上野パーキングセンターに車を停めます。駐車したのは3階なんですが、ここは階段を上がると上の公園の上に出られる構造らしく、母と嫁さんと階段を登ろうとすると、階段を掃除していた掃除のおじさんが、「おばあちゃんと一緒ならエレベーターにしなさい」と、寒い中での掃除も大変なところ、わざわざご自身も逆に階段を下りて年寄り連れの我々を隣のビルのエレベーターまで丁寧に案内してくれました。造りからすると昔からある駐車場でバリアフリー的にも最新のものではありませんが、心のバリアフリーは完璧でした。東京も捨てたものではありません。おじさん、ありがとうございました!

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エレベーター上がると上野駅を一望できるテラスに出て、なるほどこれなら階段なしに公園側に出られました。なんとなく清々しい気分で、上野公園に入り、東京文化会館、西洋美術館、国立科学博物館の横を通って公園の北の端にある国立博物館を目指します。

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幸いまだ11時前だったので国立博物館もそれほど混雑していませんでした。

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この時期、円空展の他に王羲之展なども開催中。いつも国立博物館の特別展は左奥にある平成館のことが多いのですが、平成館の方は王羲之展、円空展は正面の本館の方でした。本館に入るのは地下のミュージアムショップをのぞくと、実に久しぶり。

展示は1室のみのコンパクトな展示でしたが、展示された仏像は圧巻でした。

円空は1632年、美濃の国(岐阜)に生まれた人。奈良法隆寺、滋賀園城寺、栃木輪王寺などで仏法を学ぶ一方、修験者として奈良大峰山、滋賀伊吹山、栃木二荒山などで修行を行った僧ですが、その傍ら立ち寄った集落で多くの仏像を彫り、現在知られているだけで5000体もの円空仏の存在が確認されているそう。今回の展示は、その中でも飛騨高山市の山中にある千光寺所蔵のものを中心に100体の仏像が展示されています。

本館正面階段左脇の特別5室が展示会場ですが、入るといきなりそそり立つ5体の大きな仏像。木を割りノミで仏を掘り出した円空独特の粗い木肌と生々しいノミの刃跡がスポットライトで強調され、恐ろしく険しい表情がものすごい迫力で迫ってきます。この険しい表情の5体の巨像を最初に配置する展示計画と、円空の非常に深いノミの彫り込みを一層強調するライティングが素晴らしい効果。

展示を一通り見終えると険しい表情ばかりが円空仏の特徴ではないのですが、最初の5体がこの展示のインパクトを決定づけていますね。

丁寧に仕上げられた、穏やかな表情の仏像とは異次元のノミの勢いそのままに、木っ端から仏がそのまま浮かび上がってくるようなもの凄い勢いのある彫刻。大理石から人間のデフォルメされた姿を掘り出したミケランジェロとは表現は異なるものの、芸術性の深さでは劣ってはいないと実感しました。木と言う素材だからこそ成り立つ荒々しい彫り跡。写真や印刷物で見る円空仏では伝わらない迫力を実感できるという意味でも素晴らしい展示だと思います。

ポスターにもなっている「両面宿儺坐像(りょうめんすくなざぞう)」が展示の一番奥の正面に据えられ、異様な迫力に満ちてオーラを発散。大きな像からかなり小さなものまで、どの像も円空のノミの勢いを感じさせるものばかり。どれが良かったというよりは、この100体が比較的コンパクトに、しかも間近に見られるように響き合って展示されていたのが秀逸でした。

展覧会など、広い会場を歩き回るには母親にはちょっと体力的に厳しいので、このコンパクトな展示はありがたかったです。会場はコンパクトでも展示の内容は非常に濃い、素晴らしいものでした。



お昼近くなったので、風が強いなか、上野公園を戻り、車を停めた上野パーキングセンターの隣の上野バンブーガーデン1階の中華料理に入ります。

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食べログ:過門香 上野バンブーガーデン店

過門香はだいぶ前に銀座一丁目のお店に行った事があります。垢抜けたインテリアで食事もかなり美味しかった記憶がありますので、躊躇なく入りました。

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幸いお昼前でしたので、込み合う事もなくすぐ座れました。私と嫁さんはオススメランチセット。このみの料理を2品指定できます。私は麻婆豆腐と牛煮込み、嫁さんは小籠包と牛煮込み。

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母親は酢豚を選びました。どれも味は流石の出来。麻婆豆腐の辛味、煮込みも八角のような良い香り、酢豚の甘みと旨味など、どれもいい味付け。しかも料理が出てくるまでかなりクイックで、なかなか楽しめました。銀座一丁目のお店にいったのはかれこれ10年前くらいでしょうか。続いていてお店も増えているということは、サービスや味がいいからという事でしょう。お昼は満足満足。



駐車場を出ると、遠くに東京スカイツリーが見えるではありませんか。ということでスカイツリーの近くまで寄道して帰ることに。

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車を降りてソラマチを探索しても良かったのですが、母親連れゆえ、まわりを車で回って、途中でパチリ。あんまり近いと画角に入りませんね(笑)
こちらも円空仏ばりの大迫力。やはり近くまでくるとその大きさ、迫力はちがいます。帰りは駒形から首都高に乗って高井戸まであっと言う間。途中仙川の伊勢丹クィーンズシェフで買い物をして無事帰着。

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夜は伊勢丹で買ったつまみでビールをゴクリ。ドライブでは飲めませんでしたので染み渡ります(笑)

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活きのいいイワシを手に入れたので3枚に下ろして、ニンニク、香草、オリーブオイルで香草焼きに。最後にレモンをふって酸味を加えます。

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パスタは初めて挑戦、落合シェフの本に載っていた焦がしバターとパルミジャーノのスパゲッティーニ。ワインはシシリーの白。うちで気楽にもいいものです。

だいぶいい気分になって、前記事のセラシの見事なフォルテピアノのレビューを書いていた次第です。

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tag : 展覧会

【番外】表参道にヒストリカルな現代美術見学

台風も過ぎて秋晴れの一日。今日は実は上野の国立博物館でやっている「空海と密教美術」展を見に行こうと思っていたんですが、行きの電車の中で、かなりの人気で入場制限中との国立博物館のホームページの書き込みを見て急遽行き先を変更。最近ご無沙汰をしている外苑前のワタリウムに。

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ワタリウム美術館

水玉の装飾を見てピンと来た方、事情通です!
ネットの都内の展覧会一覧を見て見つけたのは「草間彌生展」。しかもサブタイトルには「Kusama's Body Festival in 60's」とあります。いわば草間彌生が前衛の最先端を走っていた時代の息吹が感じられるのではとの期待が膨らみます。電車のなかで行き先を選択できるとは良い時代になったものです。

ワタリウムといえばスイスの建築家、マリオ・ボッタの設計。1990年にオープンした時をはじめとして、何度か展覧会に通ったことがありますが、かなり久しぶりの訪問。日本人は絶対設計しないような石造りの建物を思わせる重厚な構成、独特の濃いフォルムが印象的な建物。オーナーの努力もあるんでしょうが、建築時と変わらぬ佇まいにアンドしました。マリオ・ボッタと言えば、音楽ファンの方には、ミラノのスカラ座の最近の改修、修復の設計を担当したことでも知られた人でしょう。

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草間彌生展ということで開口部のガラスにはトレードマークの赤い水玉が。

展示は2階、3階、4階のスペースを使って、主に1960年代にアメリカにわたり、世界にその名を知られるようになるまでのセンセーショナルな活動を、本人の自伝にかかれた言葉を大胆に室内に書き込んで、意図とそのもようを伝える写真や映像で見せるスタイルの展示が主体。
狭い空間にかかわらず、なかなか迫力のある展示。草間自身が自分の版画数点を尊敬するジョージア・オーキフに送り返事がきたくだりから渡米するあたりの様子は当時の興奮が良く伝わります。白いキャンバスに描かれたグレーの点を一面にあしらった抽象画、男性器をモチーフにした大量のぬいぐるみの貼付けたオブジェとその前で鋭い視線で写る草間自身など、活動の息吹が良く伝わる展示です。3階は大きなスクリーンに映る映像、そして4階は赤い水玉に包まれる空間と、草間彌生の代表的なイメージが網羅されています。

地下の書籍売り場も昔のまま、美術関係と建築関係の洋書なども充実しており、しばらくブラブラさせてもらい、楽しませてもらいました。草間彌生展は11月27日まで。チケットは会期中何度でも見られるとの粋な設定。中小美術館のフットワークの良さが感じられます。ご興味のあるかたは是非ご覧ください。



遅い朝食をとって出てきたので、ワタリウムのまわりで午後2時過ぎということでそろそろお昼を食べようと言うことに。このあたりで懐かしいお店といえば、、、

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そう、とんかつまい泉です。2時というのに10人以上が並んでいましたが、幸い5分ほどで入口から右奥のもとお風呂屋さんだったところに案内されます。1990年代は青山や六本木あたりは仕事でよく回っていたエリアなので、まい泉も時折寄ってましたので、非常に懐かしいですね。

とんかつ まい泉

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幸い好きなプレミアム・モルツがありましたので、まずは一杯喉を潤します。涼しくなったとはいえ展覧会を歩き回ったので程よく喉が渇いていますので、良く冷えたプレミアム・モルツは効きます。旨い。

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しばし待って、私はヒレカツご膳。ここはブタにもいろいろ種類があって、東京エックスブタなどはいい値段がついてました。わたしは普通のやつで(笑)

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嫁さんは名前は忘れましたがとんかつとお茶漬けのセット。これもいい味でした。まい泉は昔は柔らかい肉とこれも柔らかめのパン粉が特色で、ちょっとそれが度がすぎていてあんまり好きではなかったんですが、今日のとんかつはある意味普通のとんかつでにくもいい味、昔より味が良くなっているように感じました。



さて、程よくお腹も一杯になったところで、ここは表参道。草間彌生展の他に見るべきものがあります。

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そう、岡本太郎のアトリエを改装した岡本太郎記念館です。

岡本太郎記念館

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今日は中庭てアートパフォーマンスが行われていましたので凄い人の数。この美術館のいいのは、入口で「内部は撮影自由です」と声をかけられたこと。ということで、2階にあがったところ(だったと思う)に飾ってあった岡本太郎の昔の写真をパチリ。

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ここを訪れたのははじめてのこと。こちらも狭い空間ですが、岡本太郎のアトリエだっただけあって、なんとなく作者に近い場所の力がかんじられるよう。

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先程の草間彌生展もそうでしが、美大生でしょうか、若い女性が多かったのが印象的です。

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ここで一番いいのがアトリエ。岡本太郎が創作していた頃そのままのようなリアリティ。

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室内には大量のキャンバスとオブジェが所狭しと並べられています。

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正面の絵は晩年のものでしょう。

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最後の写真はアトリエ手前のおそらく以前リビングにしていた部屋に飾られた岡本太郎の蝋人形。自身の作品にかこまれて決めポーズがうれしそう。こちらも狭いですが、おすすめです。



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このあと、ぶらぶら散歩。途中表参道ヒルズ裏の新潟県のアンテナショップに立ち寄りました。

新潟・食楽園

なんだか表参道ヒルズ以上の賑わい。新潟の名産品が所狭しと並び、栃尾の油揚げや新潟の日本酒のかなりの種類が手に入ります。もちろん日本酒の試飲などもありいいですね。今日は先日新潟の温泉に行った時にお土産に買って美味しかったへぎ蕎麦、妻有蕎麦などを購入。東京で買えるところがあるのはいいですね。

明治神宮前駅まで散歩して、副都心線で新宿3丁目へ。目指すはディスクユニオンとジュンク堂。最近仕事が忙しく、タワーレコードもディスクユニオンもしばらく顔を出してません。今回はいろいろ掘り出し物が手に入りましたので、追ってレビューで紹介して行きましょう。



今日はいろいろ歩いてまたまた喉が渇いたので、夕食も新宿で。嫁さんがフォーが食べたいとのリクエストがあり、しらべたところ、ミロードの上にベトナム料理店がありました。食べログの評価もそこそこゆえ、行ってみることに。

食べログ:バインセオ サイゴン 新宿店

ちなみにミロードは若い女性向けの小田急がやってる商業施設。上に本屋とかCDショップでもない限り立ち寄らない施設です。新宿は良くいくのに最近はまったく白地としています。

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もちろん最初はビール。せっかくなのでベトナムの「333」と書いて「バー・バー・バー」と読んでました。

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嫁さんは鳥のグリルとフォーのセット。

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私は辛めのカレーセット(森のカレーとか言う名前でした)。

どちらもそこそこ美味しく、カレーは後から辛みが追っかけてくるなかなかのもの。ビル全体は若い女性、といっても凄く若い層が中心ですが、この店だけ我々同様中年世代も多く、ビルの中で客層がちょっとズレている感じが微笑ましかったです。味もよく、おすすめのお店ですね。

今日はいろいろ散歩でのんびり過ごしました。明日は手に入れたアルバムのレビューを1本書く予定です。

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tag : 展覧会 ベトナム料理

【番外】東京国立博物館特別展「写楽」

今日は天気が良かったので見たかった展覧会に出かけました。

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東京国立博物館特別展「写楽」公式ホームページ

昼過ぎに家を出て、連休中で賑わう上野公園へ。駅前の西洋美術館はレンブラント展のチケットを求める人で長蛇の列ゆえ写楽展もだいぶ並ぶのかと不安でしたが、東京国立博物館まで行ってみると、チケット売り場の前はそれほどごった返してはいません。一安心。展示会をやっている奥の平成館に進みます。混んではいましたが適度に見られる範囲でした。

展示は写楽の全作品のうち4作品をのぞくほとんどの作品が集められているということで、展示はかなりの量。しっかり見ると2時間くらいはかかるでしょう。

まずは東洲斎写楽は1794年から翌年にかけての10ヶ月間に145点にも及ぶ浮世絵を出版したのみで、その後は一切作品が残されていないという不思議な経歴をもっているとのこと。このブログの読者の方なら察しはつくと思いますが、ハイドンと同時代の人なんですね。1794年から95年といえばハイドンは第2回のロンドン旅行に出かけ、交響曲100番から104番を作曲していた頃。音楽と浮世絵と分野は違いますが、大陸を隔てて2人の天才が創作の絶頂期を迎えていたというのは奇遇なことでしょう。

展示は、最初に写楽の作品数点を見せたあと、写楽以前の歌舞伎役者などの役者絵の変遷を見せ、写楽の大首絵が如何に画期的なものだったかに観覧者の視点をリセットさせるというよく考えられたはじまり。そして浮世絵の版元として写楽をプロデュースした蔦屋重三郎に焦点をあわせた展示、そして写楽と当時ライバルだった歌川豊国、勝川春英などによって描かれた同じ歌舞伎役者のそれぞれの作者の絵をならべて、その違いを鮮明に魅せようと言う展示。この展示もいいですね。写楽独特のデフォルメが際立った作風がよくわかります。

以降は四期に別れる写楽の創作期ごとにほとんどの作品を展示。創作期が10ヶ月という超短期間にもかかわらず、明確に作風が変わって行くこと。有名な歌舞伎役者の大首絵は意外にも初期である第一期の作品。第二期には大首絵はなくなり全身像主体に。全身像に見られる服装の大胆な流れと曲線が写楽の粋な佇まいのポイントのようですね。第三期には時事ネタを織り込んだ役者絵や相撲取の姿など、徐々に力強さと個性がうすらいでくるのがわかります。そして第四期は明らかに力がおとろえた線。とても同じ人の絵とは思えないおとろえ方。

こうしてほぼ全作品を一堂に会して見るのは貴重な機会ですね。正直以前に見た北斎展のインパクトが大きすぎて期待の方が大きく上回ったという感は否めません。生涯を通して表現を極め尽くそうとする執念の塊のような莫大なエネルギーを感じさせる北斎に対して、写楽はセンス勝負の流行画家のような印象を持ちました。

あまり予備知識もなく展示を見た印象ですが、あの作品数を下絵だけとはいえ創るには10ヶ月という期間はあまりに短いように思えます。おそらく書き溜めたものがプロデューサーである蔦屋の目にとまり、その後浮世絵と言う当時の流行の最先端で、次々変化していくマーケットの好みにさらされ、翻弄されたゆえに筆をおいたのではないかと想像しています。

展示も非常によく見応えがありますので、お好きな皆さんは是非ご覧になってください。



上野の展覧会で歩き回って疲れたあとは、いつも音楽の殿堂東京文化会館の2階の精養軒でビールを一杯のんで喉を潤します。人ごみの中を歩き回ると喉が渇くもの。自然の摂理ですね(笑)

食べログ:フォレスティーユ精養軒

今日はそのあと秋葉原でちょっと買い物をしたあと、東北震災支援ということで、東京駅の八重洲北口の地下街にある仙台の名店牛タン喜助で夕食をとりました。

牛タン喜助ホームページ
食べログ:喜助 東京駅八重洲北口店

以前仙台に住んでいた頃良く行った店。仙台と同じ味が東京でも楽しめるので、この辺りにくると良く寄ります。仙台にいた頃は会社が南町通り一番町の近くだったので、明治屋の裏にある喜助に良く行ってました。駅前の映画館のビルの上のお店や、メトロポリタンホテルの地下なども良く行きましたね。
いまは東京でもライバル店の牛タン利休も食べられますが、牛タンの旨味は喜助の方が上。食べ慣れた味ということもありますが、喜助のほうがおすすめです。

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ふだんは、宮城県村田町の乾坤一か、石巻の日高見を頼むんですが、震災の影響からかどちらも今は出せないとのことで、いつも家で飲んでいる塩竈の浦霞を注文。染み渡るうまさ!

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つまみに頼んだ牛タンソーセージ。いつもならホヤから入るところですが、もちろんホヤがとれる筏などは津波の影響で壊滅状態なんでしょう。乾坤一でホヤ刺を楽しめるにはどのくらいかかるでしょうか。

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そしていつもの牛タン定食の塩。いつ食べても美味しいタン。喜助のタンは旨味が抜群でとっても美味しいんですね。テールスープも添えてある漬け物も麦飯も全くいつも通りの美味しさ。このいつも通りの味がいつでも楽しめるのはやはり貴重なのでしょう。いつまでも続いてほしいものですね。

東北新幹線も全線開通したので、近いうちに仙台にもいってみたいと思います。

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tag : 展覧会

近代美術館「生誕100年岡本太郎展」

昨日のお散歩記録のつづきです。

お腹もいっぱいになったところで、竹橋の近代美術館へ。今年は岡本太郎の生誕100年ということで、それを記念しての展覧会のようです。

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近代美術館:「生誕100年 岡本太郎展」

岡本太郎といえば、1970年の大阪万博の太陽の塔が有名ですが、最近ではJR渋谷駅と井の頭戦渋谷駅を結ぶコンコースに「明日の神話」が設置されるなどで話題にもなりました。かくゆう私も渋谷は良く通るので「明日の神話」はしょっちゅう目にしています。生前はテレビなどにもよく出て、「芸術は爆発だ!」というキャッチコピーが有名でした。アーティストというより変わった人と言う印象を持っていましたが、渋谷の「明日の神話」を見て印象が一変。学生のころマドリードのプラド美術館でピカソのゲルニカを見ましたが、それに勝るとも劣らないエネルギー。何よりその大きさからくる迫力はかなりのものです。というわけで、この機会に岡本太郎とはなんぞやとの興味で展覧会に足を運んだ次第。

近代美術館についたのが2時前くらい。10分くらいチケットを買うのに並んで入場。展示内容は7つのテーマに分けて構成され、非常にわかりやすい構成で企画がうまいですね。上のサイトにいろいろ情報がありますので是非見てみてください。展示構成に合わせて紹介と感想を。

プロローグ:ノン
岡本太郎の代名詞でもある光沢感のあるお化けのような、想像上の生き物と言うか光の航跡のような不思議な造形の彫刻が赤い部屋の中に林立し、正面に「ノン」題されたカネゴンのような彫刻が鎮座。まずは岡本太郎の世界への強烈なインパクトを感じてもらうような配置ですね。

ピカソのとの対決/パリ時代
岡本太郎は東京美術学校を出てヨーロッパにわたり哲学や社会学、民族学などを学んだとのこと。ピカソの絵を知り抽象絵画の制作に取り組むように。黒地にシンプルな図形が踊るような覚醒しきったかのような空間認識、鋭利な刃物の後ろ手に隠しているような不思議な迫力のある絵が印象的でした。抽象絵画というよりはシュルレアリスムの匂いが強い作風だったんですね。

「きれい」な芸術との対決/対極主義
最初は抽象絵画風だった作風が戦後、徐々に派手な色彩と、グロテスクだったりコミカルだったりするイメージが紛れ込むようになり、このあたりに岡本太郎の原点がありそう。抽象絵画ではやはりヨーロッパの最先端の芸術の模倣から入ったという印象が、ここにきて個性と言うか、抑えきれないエネルギーと言うか岡本太郎の個性そのものが開花したと言うことなんでしょう。

「わび・さび」との対決/日本再発見
国を代表する芸術家との地位を得た岡本太郎は当然のようにオリジンである日本とは何かを考えるように。縄文土器のインパクトのある造形に魅せられ、また日本の古いまつりを自身で映した8ミリの映像などを流すなど、当時岡本太郎が何を求めていたかがよくわかる展示。

「人類の進歩と調和」との対決/大阪万博
そして万博。今お祭り広場と太陽の塔の写真をみると、その巨大なスケール感に圧倒されますね。私は子供の頃のに万博には行きませんでしたので広場のスケール感を体感することはありませんでしたが、まさに新たな時代を切り開くかのような圧倒的なスケール感。丹下健三などとのコラボレーションというか対決もあったんでしょうが、芸術家、岡本太郎の創造のパースペクティブから眺める太陽の塔は、これまでの建築の一部、建築を飾る象徴としての彫刻という視点とは全く異なる存在感をもっていたことがひしひしと伝わりました。このブースで流れる岡本太郎のインタビューや縮小モデルを削る姿はまさに貴重なもの。今更ながらその構想力に触れられたという気になりましたね。

「戦争」との対決/明日の神話
そして、明日への神話。正直渋谷の超巨大絵画は、看板に近く、すこし間延びした印象がありますが、下絵は素晴らしい芸術的密度。下絵と言っても十分巨大ですが。それからベトナム戦争へ反対してワシントンポスト紙への意見広告のために書かれた「殺すな」の文字。他の誰にも書けない岡本太郎ならではの文字。不思議と浸透力のある素晴らしいもの。長野などに出かけると岡本太郎の書いた文字を観光用に使った看板やデザインに出会いますが、どれも一目で岡本太郎のものとわかります。

「消費社会」との対決/パブリックアート、デザイン、マスメディア
生前岡本太郎が手がけたデザインやプロダクツ、書籍などを紹介したコーナー。テレビなどにもたびたび出ていたので知名度は抜群でしたからいろいろな仕事が舞い込んだのでしょう。印象に残ったのは堅苦しさがなく、なんでも応じていろいろなものを書いたりデザインしていたこと。渋谷の明日の神話も公共の場所ゆえ汚れなどが気になるところですが、絵など汚れてもかまわないと思っていたから展示に踏み切ったとの背景を知り、その考え方の大きさに感服した次第。

「岡本太郎」との対決
テレビなどに出るのに忙しかった晩年も絵画制作をつづけていたとのことで、晩年の作の目をモチーフにした絵画をところ狭しと展示しまくった最後の部屋。画面からはち切れんばかりの造形と色彩。1996年に亡くなられたとのことですが、晩年に至るまで保ち続けていたエネルギーは流石です。

出口のところに福引きのようなものがあり、一人ひとつ持ち帰ってよいとのこと。引いてみると、「太郎のことば」とあります。私が引いたのはつぎの言葉。

「いのちを賭けて運命と対決するのだ。その時、切実にぶつかるのは己自身だ。己が最大の味方であり、また敵なのである。」(「自分の中に毒をもて」から)

御意でございます。

企画としては良く整理され、企画意図にそって展示をみることで岡本太郎の全容に迫ったように感じられる良い展示でした。5月8日までの開催ですから、興味のある方は是非ご覧になってください。

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おみやげは岡本太郎のぬいぐるみ(笑)と付箋紙。全長20cmの岡本太郎が我が家に降臨。このぬいぐるみはキレてます! こうゆう遊び心のあるお土産は良いですね。



展覧会を楽しんだあとは新宿に移動してジュンク堂でしばらくぶらぶらと本探し。あとはディスクユニオンでいつものハイドンの珍しいアルバムをいくつか手に入れました。こちらは良かったものはレビューで取り上げるつもりです。

さて、ランチがイタリアンフルコースだったので、夕食は軽めにというころで、行ったことがなかった北新宿の麺屋武蔵に行ってみました。

麺屋武蔵:本店

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まずはプレミアムモルツ。少々歩き疲れたのでビールが喉に心地いいです。一杯飲んだとこで店員さんが頼んだラーメンとつけ麺にそれぞれ2こずつついている角煮を、一つずつつまみで出しましょうかと気が利いた提案(笑)。
角煮をつまみにビールを飲みながらラーメンを待ちます。角煮はつまみにはいいですね。しっかり味がついて柔らかく煮えてます。

だいぶ前に話題になったお店故、もうすこしマニアックなお店だと想像していましたが、劇場型ラーメン屋さんでした。麺がゆであがって湯切りするたびに店員さん全員が大声でかけ声をかけるなどお店の中は明るくにぎやか。ただにぎやかなだけでなく、さきほどのように気配りもあり、なかなか良い感じです。

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頼んだ武蔵ラーメン。カツオの味と豚骨系の味がミックスしたようなしっかりとしたスープにかなり太めの麺、さきほどのしっかりとした味付けの角煮。頼む前にこってり系かあっさり系かどちらが好みか聞かれ、もちろんあっさり系と答えたんですが、それでもしっかりした濃いめの味のスープ。おそらくこってり系と答えると、もう少し油がういてくるようなスープになるんじゃないかと思います。味としては鰹節や煮干しなどのスープの味の引き出し方がうまく、カツオ臭が目立つこともなく程よいバランス。流石人気店という感じですね。麺も腰があって美味しかったです。

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こちらはつけ麺。スープはラーメンのスープに酸味が加わって、こちらも良い味でした。どちらかというとラーメンの方がお薦めでしょうか。

入った時はたまたま空席がありましたが、夕食にちょうど良い時間でもあり、出るときには長蛇の列になってました。他のお店とははっきり違う個性的な感じはあり、話題になってからずいぶんたっても人気がある理由がよくわかります。新宿大ガードの北側の小滝橋通り周辺はラーメン激戦地でもありますので、競争を勝ち抜くのは容易でないはず。いろいろ工夫を重ねているのがよくわかりました。

しばらくレビュー以外の記事が多かったので、再びレビュー中心の構成に戻したいと思います。

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tag : 展覧会

ブリューゲル展へ

昨日のお出かけは渋谷へ。東急文化村でやっているブリューゲル展を見に行きました。

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東急文化村:ブリューゲル版画の世界 ベルギー国立図書館蔵

東急文化村へは久しぶり。渋谷駅からジリジリする日差しのなか文化村までてくてく歩いていきました。
人通りはそれほどでもありませんでしたが、展覧会は人が多かったですね。

ブリューゲル及びブリューゲルの個性を浮き彫りにするために選ばれた約150点の版画。版画ということで大半が幅30cm前後と小さいため、会場では普通の展覧会のときより皆さん絵に近づいてじっくり見てらっしゃったのが印象的。ブリューゲルのユーモアに訪れた人も顔がほころぶ方が多かったです。

展示は、ブリューゲルがイタリア旅行でスイスのアルプス越えのときに受けた風景の感銘を起点として緻密な風景、自然描写に目覚めていくところから、風景の中に現れる人間に後の画風につながる象徴的な姿が早くも現れ始める流れ、上記の展覧会のキャッチにも使われている「聖アントニウスの誘惑」のようなブリューゲルの真骨頂である寓意の限りをつくした表現に至るステップがよくわかる、非常に旨くまとめられた構成になっています。
展示の後半には帆船の緻密な描写の絵が並ぶところがありますが、こうした絵を見ると、すべてのものを自分の世界に緻密に表現しようという表現欲が彼を突き動かしていたことが感じられます。

私が特に気に入ったのは2点。

一つはブリューゲルの代表的な作品で今回もポスターになって駅などに張られている「大きな魚は小さな魚を食う」。これはブリューゲルの不思議な世界を非常にわかりやすく象徴的に表した絵。岸辺に横たわる10メートル以上はあろうかという巨大な魚の口や人が裂く腹の裂け目から大魚が食べた魚が溢れでていますが、それぞれの魚がさらに小さな魚をくわえているというのが構図の中心。その前に船に乗った親子がいたり、岸辺でつりをする人が。解説によると絵の下の書き込みは「息子よ、これが私にはずっと前からわかっていたのじゃ、大きな魚たちが小さな魚を食うことを」とあり、諺であろうラテン語の銘文は「小魚は大魚の餌なり」。まあ、当時の状況を創造するに、権力には丸め込まれてしまうものというようなニュアンスでしょうか。そういったテーマを、これだけのユーモアと造形にまとめるあたりが、当時の多くの画家とブリューゲルの埋められない差を表しているんじゃないでしょうか。

もう一つは「七つの罪源シリーズ」という貪欲、傲慢、激怒、怠惰、嫉妬、大食、邪淫というテーマによる7枚のシリーズ。それぞれのテーマについてブリューゲル流のタッチで緻密に描いたもの。このそれぞれ人間誰にでもある深い罪のテーマでどうしてこのような絵なのかを深く考えさせる不思議なシリーズ。テーマと描かれた絵の深遠な関係を理解するにはじっくり構えなくてはいけませんね。

今回の文化村の企画と展示は素晴らしいの一言。会場がもうすこしゆったりしていればという面もありますが、民間の企業でこれだけしっかりと仕上げているのには頭が下がります。
まずは、ウェブサイト。展示会の案内とは別に特設ページがあり、ブリューゲルのおもしろさを伝えるコンテンツが用意されています。是非ご覧ください。

東急文化村:ブリューゲル展特設ページ

それから展示。上に触れられた通りですが、会場で流される映像、ブリューゲルのモチーフをあしらったソファのカバーリングの張地(笑)など、手のかかることをきちんとやられてました。
そして今回の目玉は図録でしょう。最近は展覧会に行っても図録を買うことはめったにありませんが、今回の図録の内容は素晴らしい。油絵などの場合、本物と図録の映像的にあまりに大きなギャップに興ざめしてしまう面もあるのですが、今回は版画ということでそうゆうこともあまり感じません。むしろ、非常に充実した解説、絵の銘文まですべて翻訳解説があり、展覧会の感動をあとでじっくり紐解くには好適。末尾のクレジットには編集が文化村とありますので、キュレーターの方が関わって作り上げたものでしょう。これは素晴らしい仕事。2500円でしたが、市販の書籍でしたらその何倍もするだけの価値は十分にありますね。ほんとに素晴らしい。
展示会の企画を担当された皆さんの情熱が伝わってくるような仕事ですね。

この展覧会はおすすめですね。見る予定の方は8月29日までにどうぞ。

展覧会後は出口目の前のドゥ・マゴ・パリで一休み。

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文化村の吹き抜けのテラス席で一休み。

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ビールを頼むとハイネケンの生。日本のビールのキレはありませんが、透明感のあるのどごしが悪くありません。ハイネケンは久しぶり。

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吹き抜けを見上げて。

東急文化村は1989年のオープンとのこと。設計は石本設計事務所とフランス人建築家ジャン・ミッシェル・ヴィルモット。流石に東急のフラッグシップ施設だけに手入れも良く、古さを感じさせませんでした。
この施設はデザイン的な善し悪し以前に、計画が良く出来ていると感じます。エントランスからの動線、文化施設が中庭を中心に配されてるところ、カフェやレストランの巧い配置など。人が漂うということの楽しみをわかっている計画なんじゃないでしょうか。この計画が石本のアイデアなのかヴィルモットのものかはわかりませんが、当時官公庁庁舎などの仕事が多かった石本単独では難しいでしょう。

ヴィルモットはインテリアや家具などに非常に拘る人。テラスのカフェのグリーンのチェアもフランス人ならではのデザイン。塗装がちょっとはげていたくらいで、十分綺麗でしたね。
カフェの内部、1階のロビーラウンジともに優雅にお茶やお酒を楽しめるいい設計です。インテリアという意味では、空間構成や素材の選び方もさることながら、家具やカウンターなどのフォルムの雰囲気に与える印象は大きく、これがヴィルモットの空間だと差別化するポイントとなっています。

このカフェのこと、文化村のことなど下記のブログで紹介されており、専門家の視点でとってもわかりやすくまとめられていますので、是非ご覧ください。

ブログ:東急文化村/ドゥ マゴ パリ-ミュジアム カフェ 東京

ビールで喉を潤したので、町中に。
ディスクユニオンの渋谷店を発見して少し散策、隣のブックオフ、先日久しぶりに訪問したBEAMのレコファンなどブラブラし、流行りのH&Mに。一時の混雑はなくなり、ゆっくり巡回。やはり安いというのはいいんでしょうね。

それから渋谷にヤマダ電気が出来ていたんですね。はじめて足を踏み入れます。最近買い替え周期に入った冷蔵庫と炊飯器を見てみようと上の方に。ちょっと説明を聴いてみたら、ずるずると。双方お買い上げです。人は押してくれれば買うんですね(笑)

散歩も一段落したので、なじみのインドカレー、ラージ・マハールに。宇田川町交番横。というよりディスクユニオン渋谷店隣のビルの5階です。

IMG_0504.jpg

再び生ビールで喉を潤し、カレーです。今日はマトンのほうれん草カレー、ピーマンのジャガイモ詰めのトマト仕立てのカレー。いつものように最高です。スパイスの奥深い香りと野菜の甘さ、そして舌にビリッとくる心地よい辛み。
ほうれん草系とトマト系でコントラストも良く、楽しめました。
あと以前よりナンの大きさが適度になりましたね。昔はガリバー用の自転車のサドルのような大きいナンが特徴でしたが、現在くらいの大きさがいいです。ナンももちろん美味しい。
ラージマハールは新宿の三越裏にお店があったため良く通ってましたが、去年くらいになくなってしまいました。インドカレーはいろいろ食べてますが、いまだここが最高です。ウェブサイトのリンクを張っておきましょう。

ラージマハール

今日は、最近仕入れたアルバムの整理やら、掃除やら、スコットランド歌曲集のサイトづくりやらでのんびりやりたいと思います。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 展覧会 東急文化村

オルセー&ユトリロ

今日はお散歩ついでに都内美術館巡り。半蔵門で用事をすませて、お昼は久しぶりにイタリアンの名店、エリオ・ロカンダ・イタリアーナへ。

IMG_0206.jpg
エリオ・ロカンダ・イタリアーナ ウェブサイト
昔この近くに勤めていたことがあり、そのころに行っていた店。イタリアンとしては昔から有名なお店です。

IMG_0201.jpg
今日はランチの1600円のコース。

IMG_0195.jpg
最初はレンズ豆のスープ。野菜の旨味があふれてさっぱりしているのに濃厚。このあとサラダ。

IMG_0196.jpg
パスタは海老のトマトソース。家でもつくりますが、なかなかここまでの味は出せません。完璧な茹で加減のパスタに濃厚な海老の香りがのったトマトソース。しっかりした味付けで絶品の仕上がり。

IMG_0198.jpg
デザートはパンナコッタ。舌触りが絶品。

IMG_0199.jpg
そして、至福のエスプレッソ。体中に幸せが満ちあふれてきますね(笑)
旨いものを食べる幸せ。

久しぶりでしたが、エリオのイタリアンを満喫。いつも通りテキパキしたギャルソンが絶妙のタイミングで料理を運んできます。今日も満員のところタイミングよくすぐ座れましたが、あっという間に料理が運ばれ、気持ちよく食事が出来ました。

お腹がいっぱいになったところで、乃木坂の国立新美術館へ。
IMG_0208.jpg

今は亡き黒川紀章の晩年の代表作。

黒川紀章のウェブサイトの国立新美術館のページ

黒川紀章の作品に共通するのはマクロ的な発想、コンセプトとアクの強い独特のデザインアクセント。この国立新美術館はアクの強さが影を潜め、美術館としてなかなかまとまった作品に仕上がりました。
プランは箱形の特に工夫のないものですが、ロビー部分の空間と大地に楔を打つようなレストランなどの構成が斬新です。

展覧会のウェブサイト:オルセー美術館展2010

肝心の展示ですが、流石にビッグネーム、オルセーということで、人が多くてつかれました。パリのオルセーには3度も足を運んでいるので、作品は見ているはずですが、本場のオルセーの膨大な作品にまみれて、記憶もおぼろげ。
今回の展示は、モネ、セザンヌ、ゴーギャン、ゴッホ、ルソー、ピカソなど一流どころの有名な作品を含む100点以上の作品。

特に心にのこったのが、セザンヌの静物と同じ展示室にあったピカソのキュビズム期の静物。そしてルソーの2枚の大作。ルソーはイラスト調の作風という先入観から、あまり本格派として見ていませんでしたが、実物を見てその迫力を肌で感じることが出来ました。この印象は本や写真集では得ることが出来ないんですね。やはり、本物はいいものです。

国立新美術館が混んでいてあまりゆっくり見られなかったので、以前に招待券をもらっていた、新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で開催されているユトリロ展へ。

モーリス・ユトリロ展 -パリを愛した孤独な画家-

こちらは、西新宿損保ジャパン本社ビル(旧安田火災本社ビル)の42階にある美術館。
意外といっては失礼ですが、ユトリロの多数の作品がゆったり見られて、非常に満足。パリのモンマルトルの風景を中心に、多数の油絵、グワッシュ画などが展示され、まるでモンマルトルを歩いているような風情。
ユトリロは若くしてアル中になり、その治療のために絵を描き始めたと知りビックリ、ただ、治療中もその後も自由の身とはほど遠く、一生拘束され生きたとのこと。

ほの暗いパリの風景。風景の中に描かれる人はほとんど後ろ姿の女性。絵のテーマは常に街角と風景でした。詩情溢れる画風の陰に、画家の孤独な人生があることを知りました。

展示は良かったものの、損保ジャパン本社ビルはちょっと古さが目立ちました。これより古い近くの三井ビルは非常に管理が行き届いており、1972年竣工とは思えない綺麗さ。建設時に日本建築学会賞(作品賞)を受賞した高層ビルの足下広場の空間構成、動線設計の素晴らしさが今も変わらず楽しめます。高層ビルはビルの形ばかりに目がいきますが、三井ビルの足回りの空間設計は日本の大規模事務所の力を示した傑作だと私は思ってます。

展覧会のはしごで疲れたので、居酒屋で一杯。ディスクユニオンとジュンク堂でいろいろ物色してさきほど帰宅。

ハイドンのCDもいろいろ仕入れましたので、追って紹介することといたしましょう。

テーマ : 絵画
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 展覧会 建築 国立新美術館

尾形光琳の燕子花図屏風

今日は新築されてから行っていなかった青山の根津美術館へ。

Nezu.jpg
http://www.nezu-muse.or.jp/index.html

今日から、国宝燕子花図屏風展。尾形光琳の有名な屏風が展示されるということで、久しぶりに赤坂から、青山、表参道の散策がてら根津美術館に立ち寄りました。

新しい建物は隈 研吾氏の設計。和風を基調にしたものながら、シンプルな空間構成に現代的な感覚を折り込み、また建築家の手になるものらしく、展示空間と大きく取られた窓から入る外光とのコントラストが過度にならないよう、スクリーンを巧みに用いて室内照度を段階的にコントロールするなどの工夫が行き届いたもの。小規模美術館として理想的な出来上がりじゃないでしょうか。
それとなにより見事なのが庭園。都心の一等地にこれだけの自然が私有地として残っているだけで奇跡的です。

http://www.kkaa.co.jp/J/main.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/隈研吾

肝心の燕子花図屏風は、国宝だけにやはり見事。
先日の長谷川等伯の屏風も見事でしたが、光琳は金の地に筆の勢いそのままに書き上げた緑の葉と、意外とデリケートに書き込まれたかきつばたの紫の花による群生を右隻と左隻にリズミカルに配置して、見事な景色を作り上げています。思ったよりも少ない色数で書かれているものの、やはり緑と深い紫と、歴史の重みを感じる金箔の色彩感が圧倒的な迫力を生み出しています。

等伯の萩と芒の屏風を見たときは構図からゴッホを連想したんですが、こちらは色とリズムからマチスの絵との創意の重なりを感じてしまいます。

いや、本物はいいものですね。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 展覧会 建築

長谷川等伯展

今日は、上野の国立博物館で長谷川等伯展を堪能。

http://www.tohaku400th.jp/

等伯といえば有名な国宝「松林図屏風」ですが、それに至る系譜を俯瞰できる貴重な展示です。余白に語らせる画風に至る経緯がよくわかります。
個人的には、金箔をつかった屏風を描き始めた頃の作品が最も等伯の個性がでていると感じました。展示番号44番の「萩芒図屏風」が圧巻。ゴッホの「花咲くアーモンドの小枝」を見たとき以上の衝撃を受けました。自然を描いてこれだけの詩情を画面に漂わせるエネルギーにただ、ただ感じ入りました。

展示期間が短いので、この機会に皆さんも、等伯の本物の迫力に是非触れてみてください。

テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

tag : 展覧会

プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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