【新着】ハンス・ロスバウトの交響曲集(ハイドン)

最近手に入れたヒストリカルなアルバム。しかも大物です!

HansRosbaudSWR.jpg
TOWER RECORDS / amazon / HMV&BOOKS onlineicon

ハンス・ロスバウト(Hans Rosbaud)指揮のバーデン=バーデン南西ドイツ放送交響楽団(Südwestfunkorchester Baden-Baden)を指揮したハイドンの交響曲と協奏曲などの南西ドイツ放送の放送録音を7枚のCDにまとめたもの。もちろんレーベルはSWR CLASSIC。収録場所はバーデン=バーデン、南西ドイツ放送「ハンス・ロスバウト・スタジオ」でモノラル音源です。収録曲目と収録日は下記の通り。記載はCDへの収録順。

交響曲第12番(1961年6月22日)
交響曲第19番(1961年7月9日)
交響曲第48番「マリア・テレジア」(1961年7月8日)
交響曲第52番(1961年12月15日、16日)
交響曲第58番(1959年2月17日)
交響曲第65番(1959年2月16日)
交響曲第83番「めんどり」(1953年11月7日)
交響曲第87番(1952年6月23日)
交響曲第90番(1957年10月26日)
交響曲第93番(1958年12月19日)
交響曲第95番(1959年5月19日)
交響曲第96番(1954年6月25日)
交響曲第97番(1953年12月28日)
交響曲第99番(1952年6月27日)
交響曲第100番「軍隊」(1953年3月25日)
交響曲第102番(1953年3月25日)
交響曲第104番「ロンドン」(1952年6月27日)
チェロ協奏曲2番(1952年12月21日)
 チェロ:モーリス・ジャンドロン(Maurice Gendron)
トランペット協奏曲(1959年4月9日)
 トランペット:ヴァルター・グライスレ(Walter Gleissle)
ヴァイオリン、チェンバロと弦楽オーケストラのための協奏曲ヘ長調 Hob.XVIII:6(1959年2月18日)
 ヴァイオリン;スザンネ・ラウテンバッハー(Susanne Lautenbacher)、チェンバロ:エディト・ピヒト=アクセンフェルト(Edith Picht-Axenfeld)
ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII:11(1959年4月3日)
 ピアノ:マリア・ベルクマン(Maria Bergmann)
レオポルド・ホフマン(伝ハイドン):フルート協奏曲(1960年7月2日)
 フルート:クラフト=トーヴァルト・ディロー(Kraft-Thorwald Dillo)
交響曲第104番(1962年3月30日、31日)
交響曲第45番「告別」(1958年11月15日-19日)

ただし、最後の「告別」はオケはベルリンフィル、収録場所はベルリンのツェーレンドルフ(Zehlendorf)のプロテスタント教区教会での収録で、この曲のみステレオ収録です。

ハンス・ロスバウトの振るハイドンの交響曲は以前に1度取り上げています。

2013/09/02 : ハイドン–交響曲 : ハンス・ロスバウト/ベルリンフィルのオックスフォード、ロンドン(ハイドン)

これは1956年から57年にかけてベルリンフィルを振った演奏で、1955年にカラヤン体制となったベルリンフィルを見事にコントロールしまとめ上げる匠の技。そのロスバウトがこれほど多くのハイドンの交響曲の録音を残しているということで、リリースを知った時にはかなり驚きました。というよりはやく聴いてみたいということで、すぐに注文を入れそれが先日届いたという次第。ちなみにその驚きの大きさから、amazonに発注していたのうっかり忘れてTOWERにも注文を入れ、なんと手元に2組あります(苦笑)

早速所有盤リストに登録すべくデータを見てみると、交響曲は初期の12番からロンドンまで18曲も収録され、ロンドンは録音交響曲収録時期を見ると1952年から1962年までと、52年と62年の2種が含まれます。また告別のみベルリンフィルと1958年の収録で、先に取り上げたDGとのアルバムの収録の後に南西ドイツ放送の放送録音が残されたことになります。この辺りの経緯を想像すると、この南西ドイツ放送との素晴らしい放送録音がDGに現代音楽で知られるロスバウトにベルリンフィルでハイドンの交響曲集を録音させることを決断させたのではないかと思います。

到着してから色々聴いていますが、骨格のしっかりした演奏で、なおかつハイドンの曲の面白さをしっかりと踏まえた見事な演奏が並び、聴きごたえ充分。ハイドンの交響曲録音、特にドラティによる全集が完成する前の50年代から60年代の交響曲のまとまった録音としては、リステンパルトやアンセルメ、ビーチャムなどと並んで最も完成度が高い演奏であると思います。特にドイツ的なハイドンの面白さを非常によく表現しており、ビーチャムともリステンパルトともアンセルメとも異なる辛口の面白さを感じさせます。この頃の録音は他にも最近CDとしてリリースされたマックス・ゴバーマンとウィーン国立歌劇場管、nonesuchなどからリリースされているレスリー・ジョーンズとリトル・オーケストラ・オブ・ロンドン、アントニオ・アルメイダとハイドン協会管、デニス・ヴォーンとナポリ管など色々ありますが、しっかりと筋の通った演奏はロスバウトが一番です。

ちなみに、いつものペースでレビューするのと1月かかってしまいますので、聴きどころのいくつかの曲を取り上げます。

まずは、このセットの目玉であるベルリンフィルとのステレオ録音。

Hob.I:45 Symphony No.45 "Abschied" 「告別」 [f sharp] (1772)
1楽章は速めのテンポでしかもインテンポでの颯爽とした入り。畳み掛けるようにグイグイと攻めてきますが、決してバランスを崩すことなく秩序を保ちアクセントもくっきり。まさにこの曲の理想的な演奏。続くアダージョは弱音器付の弦楽器が奏でる穏やかなメロディーを淡々と重ねていきます。1楽章からの繋がりにも一貫性があって音楽が淀みなく流れます。静かな気配の中に流れる悲しげなメロディーの美しさが際立ちます。現代音楽を得意とするだけあって、この研ぎ澄まされた感覚は見事の一言。メヌエットも冷静な進行ながらジワリと情感が香る佳演、というかここまで雰囲気に溢れ美しさが滲み出るメヌエットは滅多にありません。聴きどころのフィナーレ、前半はあえてオケが少し乱れるほどに荒く入ります。ただし造形は必要十分に彫り込まれてスタイリッシュ。そして奏者が1人づつ去るアダージョは実に豊かなニュアンスを伴いながら楽器が少しずつ減っていく絶美の進行。最後のヴァイオリンの音が消えいる瞬間の美しさは例えようがありません。これは素晴らしい演奏です。

続いてちょい地味な90番。これが実に素晴らしい。

Hob.I:90 Symphony No.90 [C] (1788)
冒頭から冷静に引き締まったいい流れ。録音はモノラルながら非常に聴きやすく問題ありません。非常に紳士的な気品に溢れた演奏。テンポが落ちる前のジュリーニの演奏を少々ドイツ的にした感じといえばいいでしょうか。続くアンダンテは、これがまた慈愛に満ちた素晴らしい入り。しかも古びた印象は皆無。感傷的な印象も皆無。ゆったりと楔をうつような中間部の余裕も気品が感じられます。そしてあえて淡々としたフルートのソロも見事すぎる出来。メヌエットも気品に満ちたリズムのキレを聴かせます。そして終楽章は、ラトルが繰り返し取り上げていますが、エンディングを終わりそうで終わらないという演出のコミカルさでまとめるだけでなく、音楽の格調高さも感じさせる秀演。ここでもロスバウトの気品の高さが際立ちます。

そして特に気に入ったのが97番。

Hob.I:97 Symphony No.97 [C] (1792)
こちらもザロモンセットの中では比較的地味な曲ゆえ、ロスバウトの見通しのよい構成感と気品が絶妙にマッチする曲。少し足早な1楽章から、2楽章に入ると告別同様の素晴らしい雰囲気を堪能できます。こうした緩徐楽章のしなやかな起伏の表現は絶品。よく聴くとフレーズごとに丹念に表情が変化させる緻密なコントロールがなされていることがわかります。木管楽器の悲しげなハーモニーと全奏の慟哭のコントラストも見事。ハイドンの交響曲に込められた機知と変化を見事に表現しています。極上の音楽。メヌエットはこの曲では優雅で雄大。そしてトリオへのつながりのなんとさりげないこと。このセンスの良さはただならぬものがあります。そしてフィナーレはキレ良く軽やかにまとめます。軽快な吹き上がりとオケのバランスを保つ匠の技。

他の曲もいい演奏ばかりで聴きごたえ十分です。

ハンス・ロスバウトによるハイドンの交響曲集ですが、気負いなくハイドンの曲の面白さを見事に表現した名演揃い。1950年代から60年代という録音年代を考えると非常に垢抜けた演奏であり、現在我々が聴いても古さを感じさせるどころかハイドンの普遍的な魅力に迫る見事な演奏という評価が適正でしょう。レビューした3曲はいずれも[+++++]とします。他の曲もざっと聴いた感じでは[+++++]レベルの演奏が多く、少し癖を感じる演奏も混入しているというところ。ハイドンの交響曲がお好きな方は必聴のアルバムと言っていいでしょう。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 交響曲90番 交響曲97番 告別 ヒストリカル

【新着】飯森範親/日本センチュリー響の交響曲集第3巻(ハイドン)

飯森範親と日本センチュリー交響楽団が取り組むハイドンマラソン。第3巻がリリースされました。

IImoriVol3.jpg
TOWER RECORDS / amazon / HMV&BOOKS onlineicon

飯森範親指揮の日本センチュリー交響楽団の演奏で、ハイドンの交響曲96番「奇跡」、18番、99番、30番「アレルヤ」の4曲を収めたSACD。収録は99番とアレルヤが2015年11月20日、その他2曲が2016年2月26日、大阪のいずみほホールでのライヴ。レーベルは日本のEXTON。

ハイドンマラソンと名付けられた日本センチュリー交響楽団のいずみ定期演奏会の第3回、第4回のコンサートのライブ収録。ハイドンの全交響曲を演奏するというプロジェクトの壮大さと、アルバムにはどこにも全集を目指すと書かれていないスリリングさ(笑)から注目を集める本シリーズも、無事第3巻までリリースにこぎつけました。もちろん当ブログはこれまでの2巻同様注目のプロジェクトゆえ、重大な関心を持って取り上げます。

2017/07/19 : ハイドン–交響曲 : 【新着】飯森範親/日本センチュリー響の交響曲集第2巻(ハイドン)
2016/11/19 : ハイドン–交響曲 : 【新着】飯森範親/日本センチュリー響の交響曲集第1巻(ハイドン)

そしてもちろん、当ブログの読者の皆さんにとっても関心は高かろうということで、その出来が気になるところでしょう。前2巻については、記事に書いた通り、手放しで賞賛したわけではありません。第1巻ではライブらしくはありますが、かなり力みを感じる演奏もあり、第2巻では肝心の時計が若干一本調子な印象がありました。そして注目の第3巻ですが、ここにきて、飯森範親と日本センチュリー響の精緻なコントロールが素直に楽しめる演奏を揃えてきました。ライヴ収録という面と全集の記録という両面からのバランスが取れてきたと言っていいでしょうか。

Hob.I:96 Symphony No.96 "The Miracle" 「奇跡」 [D] (1791)
比較的残響をたっぷりと残した録音。会場ノイズは全くといっていいほど聴こえません。演奏の方は肩の力が抜けて、このコミカルな交響曲のメロディーをキレ良く演奏することを楽しむような余裕があります。適度な推進力に乗って小気味好く吹け上がるオケが心地良いですね。一糸乱れぬオケの精度もなかなかのもの。
続くアンダンテもキビキビとした歩みを重視した引き締まった演奏。キビキビしたところと少し手綱を緩めるところ、そして全奏部分の対比の面白さを上手くまとめてきます。ハイドンの面白さをしっかりと踏まえた見事な構成。
さり気なく堂々とした響きの迫力を聴かせるメヌエット。トリオのオーボエのソロの愉悦感溢れる演奏も見事。
そして、この曲の最大の聴きどころであるミラクルなフィナーレ。オケはここぞとばかりに前のめりで攻めに入りますが、均整を保ちながらのキレ味充分なクライマックスは素晴らしい出来。拍手が来ないのが不思議なくらい。

Hob.I:18 Symphony No.18 [G] (before 1766)
打って変わってハイドンのごく初期の交響曲。理知的というか冷静にリズムを刻む面白さを味わえと言われているような曲。ヴァイオリンのフレージングが活き活きとしていてリズムの面白さが際立ちます。この曲でも実にリラックスしての演奏だとすぐにわかります。指揮者も奏者もハイドンのユーモラスな曲の演奏を楽しんでいるよう。
快活な2楽章はやはりキレ味充分。ヴァイオリンパートの鮮やかなボウイングにホルンのタンギンングの鮮やかさがワクワクするような音楽のキレをもたらします。これは見事。
終楽章のメヌエットも鮮度の高いキレ味を聴かせます。短調の中間部の可憐な美しさが音楽に深みをもたらします。両端部の鮮度の高さとの組み合わせがこれも見事。

Hob.I:99 Symphony No.99 [E flat] (1793)
とろけるような柔らかな音色を狙ってくる演奏が多い中、ざっくりとした響きをベースにオーボエが一際鮮やかに彩りを加える序奏。主題に入るとキビキビとしたリズムに乗って推進力は充分。非常に引き締まったいい響きに身をゆだねます。アクセントがしっかり効いているので立体感も見事な本格派の演奏。この曲をこれだけ引き締めた表現でまとめてくるとは思いませんでした。
美しいメロディーの宝庫たるアダージョでも感傷的になることなく、冷静にオーケストラをコントロールして音楽のフォルムの美しさを淡々と描いていきます。この楽章の穏やかな起伏を鮮明なライティングで見事な陰影をつけて描き切る匠の技。
メヌエットは俊敏なオケの反応を試すように吹き上がり、オケも俊敏な反応の聴かせどころとばかりに軽々と演奏。そしてフィナーレの最初はかなり抑えて入りますが、すぐに堂々としたピラミッドバランスのオケの迫力に圧倒されるようになります。最後にふっと力を抜いて余裕を見せて終わります。この曲も見事。

Hob.I:30 Symphony No.30 "Alleluja" 「アレルヤ」 [C] (1765)
最後に軽めの曲を持ってきました。18番同様、演奏するオケのメンバーがリラックスして弾いているのが良くわかる演奏。まさにハイドン初期の交響曲の見本のような愉悦感満点の楽しい指揮ぶり。美しいメロディーと美しい響きに包まれる幸せ。ここでも曲の美しさを信じて淡々とコントロールして、適度なメリハリと適度な起伏の面白さが充分に味わえる演奏に仕立てます。
中間楽章のアンダンテではキーになるメロディを即興的な装飾をちりばめながら繰り返していくことで実に楽しげな雰囲気を重ねていきます。終楽章は力をかなり抜いて流すように入りますが、次々と変化するメロディに合わせて表情を変える見事な技でまとめました。

飯森範親指揮の日本センチュリー交響楽団によるハイドンの交響曲集も第3巻になって、ようやく本領発揮といったところでしょう。やはりハイドンに力みは禁物。この巻に収録された4曲はどの曲もリラックスして曲の面白さを的確に捉えた名演奏。ハイドンの交響曲に仕込まれたユーモアや美しいメロディーをしっかりと拾ってイキイキと楽しくまとめ、しかもしっかりとメリハリがついたフォーマル感もある理想的な演奏と言っていいでしょう。これはこの先のリリースが楽しみになりましたね。評価は全曲[+++++]といたします。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 奇跡 交響曲18番 交響曲99番 アレルヤ

フォルカー・シュミット=ゲルテンバッハ/ポーランド室内管の悲しみ(ハイドン)

またまたお宝盤!

IMG_1492.jpg

フォルカー・シュミット=ゲルテンバッハ(Volker Schmidt-Gertenbach)指揮のポーランド室内管弦楽団(Polnisches Kammerorchester)によるハイドンの交響曲44番「悲しみ」、モーツァルトの交響曲29番、ホルストのセント・ポール組曲、エルガーの序奏とアレグロ、ブリテンのシンプル・シンフォニーの5曲を収めた2枚組のLP。収録は1991年6月15日、ドイツのエッセン近郊に建つヴィラ・ヒューゲル(Villa Hügel)でのライヴとあります。レーベルは独KRUPP。

このLP、最近オークションで仕入れました。もちろんハイドン目当てで入手したものですが、このアルバムの奏者を見たときにビビビと電気が走ったのは言うまでもありません。それは当ブログでかなり前に取り上げた名盤であるシュミット=ゲルテンバッバの悲しみが含まれているからに他なりません。

2011/01/16 : ハイドン–交響曲 : シュミット=ゲルテンバッハ/ワルシャワ・シンフォニアの悲しみ

ただし、以前に取り上げたアルバムはワルシャワ・シンフォニア(シンフォニア・ヴァルソヴィア)の演奏、今日取り上げるLPはポーランド室内管の演奏ということで、別の演奏だと思って入手してみると、共通して収録されている悲しみとモーツァルトの29番の演奏時間は完全に一致する上、ちょっと聴いてみると演奏も同一であることが判明。ゲルテンバッハの写る写真も同じ。

IMG_1495.jpg

オケの方はワルシャワ・シンフォニアはポーランド室内管が母体となるオケとのことで一件落着かと思いきや、録音についてはCDの方は1991年4月ポーランドのワルシャワ国立ラジオスタジオでのセッション録音とあり、LPの1991年6月15日ヴィラ・ヒューゲルでのライヴと日付は近いもののエッセンとワルシャワと全く異なるロケーションと不可解です。

LPの方は美麗な解説書がついており、エッセンのヴィラ・ヒューゲルという建物の歴史から奏者、曲の説明まで独、英、仏の3ヶ国語で記載されており、観客を入れてゲルテンバッハが指揮をしているコンサート当日の写真まで載せているので、このコンサートのライヴ録音であるという企画通りの仕立て。しかし録音を聴いてみると、ライヴの会場ノイズは全く聞こえず、音響処理でノイズを消しているというレベルではない感じ。しかもハイドンとモーツァルトはスタジオ収録という感じの音響なのに対し、ホルスト、エルガー、ブリテンの方はこのヴィラでの録音と思わせる残響を感じさせます。ということで、この不思議な状態はもともとこういうわけであろうと想像してみると、、、

このライヴのLPのリリースにあたり、写真をみるとオケが観客に囲まれるような距離だったので、収録された音は会場ノイズが目立ちすぎるため、コンサートで演奏した曲を観客抜きでコンサートの前か後に収録たものを音源とすることにした。加えてちょうど6月のコンサートの前の4月にハイドンとモーツァルトはワルシャワでの収録が終わっているのでその音源を使い、異なるオケながらメンバーがおそらくダブっている2つのオケなので良しとしたという経緯ではないかと思います。ということでハイドンとモーツァルトの演奏のデータはCDのデータが正しいのではないかと思います。まあ、完全な想像なので事実関係はわかりません。

こうなると、興味はCDとLPの音質の差。CDでも演奏の素晴らしさは存分に味わえましたが、そのLPが手に入ったということで、さらに鬼気迫るダイレクト感が味わえるはずです。実に久しぶりにCDを取り出して、シュミット=ゲルテンバッハの名演奏を味わい、やおらLPに針を落とします。

IMG_1494.jpg

Hob.I:44 Symphony No.44 "Trauer" 「悲しみ」 [e] (before 1772)
やはり響きの自然さはLPの方が一枚上。膨らみ気味の音像もLPは自然になります。1楽章のヴァイオリンの迫真のボウイングは見事。キレキレな上に全奏者が完全に揃って透明感すら感じさせます。シンフォニア・ヴァルソヴィアの弦楽セクション、特にヴァイオリンはベルリンフィル以上の精度。オケの一体感も絶妙。神がかっているとはこのことでしょう。LPはミントコンディションで極上な上DMMカッティングということでノーノイズ。シュミット=ゲルテンバッハの精緻なコントロールに完全に追随するシンフォニア・ヴァルソヴィアの驚愕の演奏が間近に迫ります。ついついヴォリュームを上げてこの名曲の名演奏を堪能。惜しむらくは、この演奏がスタジオ録音ということ。ヴィラ・ヒューゲルで収録されていたらさらに素晴らしかったでしょう。というのも、このアルバムに含まれる、ブリテンのシンプル・シンフォニーも超絶的演奏。精緻なピチカートは驚くべき精度でしかもヴィラの広々とした空間に自然に広がる余韻の美しさも絶妙なんですね。やはりLPの方が演奏の真髄に迫ることができました。

このLPからはリアルなライヴの音を聴くことができませんでしたが、この日のコンサートを聴いた観客は極上の空間での極上の演奏に酔いしれたことは想像に難くありません。ハイドンもモーツァルトもブリテンもエルガーも絶品。ホルストのセント・ポール組曲はアンコールとして演奏されたと記録されています。このアンコールを楽しんだ観客の心情を想像しながらこのLPを楽しみました。

もちろん悲しみの評価は[+++++]。いいアルバムを手に入れることができました。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 悲しみ

マリナー/アカデミー室内管の99番、102番(ハイドン)

今日は珍しいCD。

Marriner99_102.jpg
amazon

サー・ネヴィル・マリナー(Sir Neville Marriner)指揮のアカデミー室内管弦楽団(Academy of St Martin in the Fields)の演奏で、ハイドンの交響曲99番、102番の2曲を収めたアルバム。収録は1990年10月、ロンドンのウォルサムストウ・アッセンブリーホールでのセッション録音。レーベルはPHILIPS。

このアルバムは私も最近までその存在を知らなかったもの。マリナーはPHILIPSにハイドンの交響曲を大量に録音していますが、代表的なものあ名前付き交響曲集としてLPならびにCDでリリースされているものと、パリ交響曲集の6曲。ちなみに名前付き交響曲集は手元のCDを確認すると1968年から1981年までの録音。そしてパリセットの方は1976年から1982年にかけての録音。

ちなみにPHILIPSレーベルのハイドンの交響曲録音にはもちろんコリン・デイヴィスがコンセルトヘボウ管を振ったザロモンセットやパリセットもあり、そちらは1975年から1981年にかけての録音。さらに1986年以降90年代はブリュッヘンと18世紀オーケストラによる録音が本格化し、こちらもザロモンセットやパリセット、加えて初期の交響曲まで録音されている状況なんですね。

このようにPHILIPSレーベルではマリナー以降も2人の名指揮者によるハイドンの交響曲のまとまった録音シリーズが進行していた中、一旦一区切りついていたマリナーのシリーズに、1990年に99番と102番が録音されているという、ちょっといわくありげな状況なわけです。このような流れの中で名前のない99番と102番というザロモンセットでも指折りの傑作交響曲が録音されたということは、おそらく直前のコンサートで取り上げた演奏が評判になったので録音されたというのが最もありそうな流れですね。

ということで、このアルバム、まずは所有盤リストに登録するためにCDプレイヤーにかけてみると、いつものマリナーとは異なり、いきなり渾身の響きが流れ出してきます。しかもオケの響きはコンセルトヘボウよりも味わい深さ! もちろんすぐに演奏に惹きつけられたのは言うまでもありません。

Hob.I:99 Symphony No.99 [E flat] (1793)
分厚くしなやかな序奏から惚れ惚れとする響きが広がります。まるでコンセルトヘボウでの録音のような響きの美しさ。しかも低音の厚みがあるピラミッドバランス! 主題に入るとここはマリナーらしい愉悦感が広がります。しなやかつ流麗なメロディーの美しさが最大限に活かされた演奏。徐々に力感も満ちてくると同時にイキイキとした推進力に満ち溢れます。ハイドンらしい古典の均衡を踏まえた見事な構成。展開部に差し掛かると曲想の変化をさらりとこなして、推進力はそのまま。このさりげないセンスもハイドンの演奏では非常に重要な要素。1楽章のあまりの完成度に驚きます。
続くアダージョはハイドンの美しいメロディーの見本帳のような楽章。ここでもさらりとした表情の中からジワリと湧き上がる暖かな音楽が絶品。オケの響きの美しさと録音の素晴らしさに圧倒されます。一貫して淀みなく流れる音楽。内声部が実に雄弁で何気に起伏がしっかりとついているので聴きごたえ充分。
メヌエットはオケの吹き上がりの良さを楽しむよう。パート間のバランスも音の溶け合いも完璧。これぞハイドンのメヌエット。トリオはそよ風が吹き抜けるように爽やかにこなし、再びオケが活躍してキレ味抜群な演奏で結びます。
ここまで完璧なオーケストラコントロールを聴かされると嫌が応にもフィナーレに期待が集まります。力むことなく実に軽快にオケがマリナーの指示に応えます。木管陣の軽やかさといったら並ではありません。終盤すっと力を抜くところのセンスも抜群。これぞ最上の演奏と言っていいでしょう。見事。

Hob.I:102 Symphony No.102 [B flat] (1794)
99番の出来の良さに惚れ惚れとしていたんですが、続く102番はそれを上回る素晴らしさ。力感の表現が図抜けています。冒頭から不気味な迫力に溢れ、序奏は見事な緊張感に包まれたまま進行します。徐々に力感を増していく件の素晴らしさは他に類を見ないほど。まさに白亜の大神殿が眼前に聳えているような迫力。1楽章だけでもこの曲の真髄をえぐるように押し寄せてきます。
この曲のアダージョも前曲同様美しいメロディーの宝庫です。表現の幅が広がり、奏者もリラックスしての演奏だけに、ゾーンに入って音楽に類希れな一体感が宿ります。メヌエットにも何かが宿ってこちらも類希れな迫力。あえて力を抜いて柔らかくまとめたトリオとの対比も見事。オケも絶好調。フィナーレはオケが指示を待つまでもなくどんどん展開しながらクライマックスに近づいていきます。低音弦の迫力に支えられながら、木管群が響きを乗せていき、最後までセンス良く遊び心を散りばめて終わります。

いやいや、これは素晴らしい。オーソドックスなハイドンの交響曲の演奏を極めた録音と言っていいでしょう。選曲も99番と102番と言うことで問題なし。もしかしたらマリナーは名前のないザロモンセットの録音をすることで、パリセットに続いてザロモンセットの完成を目指していたのかもしれません。このレベルの演奏が補完されればさぞかし素晴らしいザロモンセットが完成していたでしょうね。と言うことでこのアルバム、評価は両曲とも[+++++]を進呈です。未聴の方、是非聴いてみてください!

(参考:これまで取り上げたマリナーの演奏)
2012/10/26 : ハイドン–交響曲 : ネヴィル・マリナー/アカデミー室内管の「悲しみ」
2012/08/21 : ハイドン–交響曲 : マリナー/アカデミー室内管の86番
2011/08/10 : ハイドン–声楽曲 : 【お盆特番1】マリナー/ドレスデン・シュターツカペレのネルソンミサ
2011/04/24 : ハイドン–協奏曲 : バリー・タックウェル/マリナーのホルン協奏曲
2011/03/03 : ハイドン–協奏曲 : ハーデンベルガー、マリナー/ASMFのトランペット協奏曲
2011/02/27 : ハイドン–オラトリオ : フィッシャー=ディースカウフル登場、マリナー/ASMFの天地創造-2
2011/02/27 : ハイドン–オラトリオ : フィッシャー=ディースカウフル登場、マリナー/ASMFの天地創造
2010/12/06 : ハイドン–声楽曲 : マリナー/ドレスデン・シュターツカペレの戦時のミサ

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 交響曲99番 交響曲102番

リステンパルト/ザール室内管の朝、昼、晩(ハイドン)

今日は秘蔵お宝盤。

Ristenpart6_7_8n.jpg

カール・リステンパルト(Karl Ristenpart)指揮のザール室内管弦楽団(Chamber Orchestra of The Saar)の演奏で、ハイドンの交響曲6番「朝」、7番「昼」、8番「晩」の3曲を収めたLP。ヴァイオリンソロはヘンデル(G. F. Hendel)、チェロソロはヒンドリクス(B. Hindrichs)、フルートソロはクロム(K. Cromm)。収録情報は記されていませんが、ネットを色々調べてみると1965年頃の録音かと思われます。このアルバムはモノラルですが、nonesuchからステレオ盤もリリースされています。レーベルは仏Le Club Français du Disque。

リステンパルトのハイドンはこれまでに何度か取り上げてきています。

2017/11/19 : ハイドン–交響曲 : リステンパルト/ザール室内管の交響曲21番、マリア・テレジア(ハイドン)
2015/12/31 : ハイドン–交響曲 : カール・リステンパルト/ザール室内管の81番、王妃(ハイドン)
2013/01/07 : ハイドン–交響曲 : カール・リステンパルトの驚愕、軍隊、時計
2010/02/04 : ハイドン–交響曲 : 絶品! リステンパルトのホルン信号

特に昨年11月に取り上げたnonesuchの21番、マリアテレジアのアルバムはあまりに素晴らしい演奏と、超絶的な録音によってノックアウトされた名盤。文字通り高雅な演奏によりハイドンの名曲のまろやかな響きに包まれる幸福感に満たされるアルバムでした。ということで今日は手元にあるアルバムからまだ取り上げていないアルバムを選びました。

リステンパルトのハイドンについてはcherubinoさんのブログで何度かに渡って取り上げられていますので、こちらもご参照ください。

毎日クラシック:リステンパルトのハイドン演奏まとめ(その1)
毎日クラシック:リステンパルトのハイドン演奏まとめ(その2)
毎日クラシック:リステンパルトのハイドン演奏まとめ(その3・板起こしCD編)

Hob.I:6 Symphony No.6 "Le matin" 「朝」 [D] (1761?)
朝の霞の中からほのかに光が射してくるような独特の入りのアダージョを得も言われぬような柔らかな響きで見事に描くリステンパルト。最初からあまりに見事な演奏に惹きつけられます。アレグロに入るとテンポは心地よい速さで非常に見通しの良い演奏。オケのアンサンブルは微塵の乱れも外連味もなく、淡々とリステンパルトの棒に合わせた自然極まりない演奏。ソロの多いこの曲だけに各奏者の腕の見せ所が多い曲ですが、木管を中心に実に味わい深い、しかも全てのパートの音楽性がピタリと揃った完璧な演奏。肝心の録音はモノラルながら絶妙な柔らかさで豊かな低音と抜群の安定感。LPのコンディションはほどほどながらモノラルカートリッジの盤石の安定感で非常に聴きやすい録音です。
2楽章のアダージョに入ると今度は弦楽器の艶やかつ味わい深い音色に耳を奪われます。あまりに見事なヴァイオリンソロに昇天。少々古びてはいるものの、独特の弦楽器の燻らせたような響きの味わい深さは異次元。フレーズの一つ一つがかくあるべしと言わんばかりに決まって、素晴らしいまとまり。この楽章の音楽の深さをこれほどまでに感じさせる演奏はありません。
メヌエットは後年のシュトルム・ウント・ドラング期の傑作交響曲の完成度を先取りしたようなわずかに仄暗い雰囲気を感じさせる曲ですが、その独特の響きの香りを見事に描いていきます。フルートやファゴットの見事な演奏が独特の気配を色濃く描きます。
そしてフィナーレは少しテンポを落としてじっくりと描いていこうということでしょう。フルートが軽やかに響き渡るたびに華やかな響きに包まれます。ゆったりと音楽に身を任せる至福のひととき。1曲目からノックアウト気味です。

Hob.I:7 Symphony No.7 "Le midi" 「昼」 [C] (1761?)
朝の完成度そのままに昼に入ります。演奏も録音も聴き進めるうちに全く古さを感じることはなくなります。それどころかハイドンの音楽のあまりに自然であまりに美しい解釈に普遍性を帯びて聴こえるほど。この曲でもヴァイオリンソロの美しさは突き抜けてます。今度は少しゆったりとした弦楽器の刻むリズムに身を任せながら、各楽器のソロが愉悦感たっぷりに飛び回るように自在に妙技を聴かせます。
続く2楽章はレチタティーヴォですが、いつもながら交響曲としては意外な展開に驚くばかり。劇的な楽章を挟んだことで続くアダージョの幸福感が際立つという寸法。この楽章の美しさは筆舌に尽くしがたいもの。柔らかいオケの音色に様々な楽器の音色が織り込まれて、まさに極上の響き。終盤のソロの応酬の部分は雰囲気満点。

IMG_1397.jpg

レコードをひっくり返してメヌエット。実に落ち着いたテンポでゆったりとリズムを刻みます。トリオのゆったりと演奏を楽しむ雰囲気も絶品。何気にホルンのとろけるような音色が心地よいですね。そしてフィナーレに入ると各パートの妙技はさらに冴え渡り、全くブレずに曲をまとめます。

Hob.I:8 Symphony No.8 "Le soir" 「晩」 [G] (1761?)
前2曲ですっかりメロメロになってますので、もはやリステンパルトの術中にハマってます。どこを取っても高雅でゆったりとしたオケの響きの美しさに圧倒されます。モノラル録音にもかかわらず奥行きと広さを感じる素晴らしい録音によって、この曲の真の姿を間近で見るよう。続くアンダンテはただでさえ美しいメロディーがさらに磨かれて聴くものの心に刺さるような浸透力を帯びてきます。時にしなやかに、時に大胆に大きく変化をつけて、この名曲をしっかりと料理していきます。メヌエットは情に溺れることなく堂々とした演奏のなか静けさとくっきりとしたメロディーの余韻がよくマッチしています。最後の大胆な構成のフィナーレも攻めた形になっています。古典のバランスを保ち、オケが破綻しない範囲で、力強いアクセントと大胆なフレージングを印象付けるあたり、ただの古き良き時代の演奏ではありませんね。最後まで刺激に満ちた素晴らしい演奏でした。

リステンパルトと手兵ザール室内管によるハイドンの朝、昼、晩でしたが、この曲集の最良の演奏と言ってもいいでしょう。古い録音でしかもモノラルながら、この曲に仕込まれたアイデアや機知を見事に浮かび上がらせ、しかも絶妙なるセンスの良さでまとめあげた稀有なる名盤です。先日聴いたnonesuchの21番、マリアテレジアはさらに素晴らしい録音で見事な演奏を収録していましたので、この曲のnonesuch盤も捕獲予定リストに追記ですね。もちろん評価は3曲とも[+++++]としました。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag :

【新着】ハリー・クリストファーズ/ヘンデル&ハイドン・ソサエティのラメンタチオーネ、86番など(ハイドン)

ちょっと仕事が忙しくて間が空いてしまいました。今日は新着CD。

HarryChristophers26_86.jpg
TOWER RECORDS / amazon / HMV&BOOKS onlineicon

ハリー・クリストファーズ(Harry Christophers)指揮のヘンデル&ハイドン・ソサエティ(Handel and Haydn Society)の演奏で、ハイドンの交響曲26番「ラメンタチオーネ」、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲3番、ハイドンの交響曲86番の3曲を収めたアルバム。ヴァイオリン協奏曲のソロはアイスリン・ノスキー(Aisslinn Nosky)。収録は2017年1月27日、29日、ボストンのシンフォニーホールでのセッション録音。レーベルはCORO。

ハリー・クリストファーズとヘンデル&ハイドン・ソサエティはこのところハイドンの初期の交響曲とパリセットの交響曲をセットにしたアルバムをシリーズ物としてリリースし続けています。その最新盤が今日取り上げるアルバム。このシリーズはこれまで2度ほど取り上げています。

2016/05/01 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ハリー・クリストファーズ/ヘンデル&ハイドン・ソサエティの昼、雌鶏など(ハイドン)
2013/09/26 : ハイドン–交響曲 : 【新着】ハリー・クリストファーズ/ヘンデル&ハイドン・ソサエティの朝、熊など(ハイドン)

それぞれアメリカの古楽器によるハイドンの交響曲の演奏の現在を伝えるなかなかのものでした。このシリーズ、プログラミングについては明確な企画意図がありそうですね。これまでの演奏から今回のアルバムまでの曲構成を整理してみましょう。

交響曲6番「朝」、ヴァイオリン協奏曲VIIa:4、交響曲82番「熊」(2013年)
交響曲7番「昼」、ヴァイオリン協奏曲VIIa:1、交響曲83番「雌鶏」(2016年)
交響曲8番「晩」、ヴァイオリン協奏曲VIIa:3、交響曲84番(2017年)

そして今回のアルバムが、

交響曲26番「ラメンタチオーネ」、モーツァルトヴァイオリン協奏曲3番、交響曲86番(2017年)

ということで、この後パリセットの85番「王妃」、87番が来るのは確実でしょう。組み合わされる初期交響曲の方は44番「悲しみ」、49番「受難」と来るか、22番「哲学者」、31番「ホルン信号」と来るのか何となく楽しみです。間に挟まれる協奏曲はオケのヘンデル&ハイドン・ソサエティのコンサート・ミストレスのアイスリン・ノスキーがソロを担当するヴァイオリン協奏曲が続いていますので、こちらはモーツァルトのヴァイオリン協奏曲4番、5番というのが順当なところでしょう。このような企画ものの面白さを味合わせてくれる好企画ですね。

演奏の方も最初の方は硬さを感じさせるところもあったんですが、ここにきて響きの自然さが際立つようになり、いい感じになってきました。

Hob.I:26 Symphony No.26 "Lamentatione" 「ラメンタチオーネ」 [d] (before 1770)
この曲の刷り込みはハイドンにのめり込むきっかけとなったピノック盤ですが、ピノック盤に近い颯爽とした入りが好印象。速めのテンポで爽快感あふれる演奏。響きはピノックよりしなやかで、ファイやアントニーニらのようなキレキレな弾けた感じはなく、古楽器の響きの自然な美しさを生かした演奏。これまでリリースされた4枚の中では力が抜けて自然な美しさが聴きどころとなるまでの洗練を感じさせてきました。程よいしなやかさに、程よいアクセント。単調さはなく音楽がしっかり脈打ってハイドンの曲の面白さがいきいきと描かれます。
独特の美しいメロディーで知られるアダージョは、クリストファーズの自然なデュナーミクのコントロールによって淡々と演奏されることで、かえって深い情感を感じさせる秀演。このアダージョや哲学者の1楽章はシンプルな音形だからこそか、淡々とした演奏が深みを感じさせます。よく聴くとオケのパート間の音量バランスや溶け合うような響きが緻密なコントロールによって生まれていることがわかります。凛とした美しいいメロディーから時代の気配が立ち上ります。まさに至福のひととき。
意外に良かったのが終楽章のメヌエット。仄暗い短調のメロディーを適度な緊張感と透明感の心地よいバランスでまとめた演奏。そしてトリオではセンス良く力を抜いてメリハリをつけます。流れの良さと響きの自然さが際立つ見事なコントロールで曲をまとめました。

続くモーツァルトも基本的に外連味なく素直にまとめた演奏ですが、同様にバランスよくしなやかさで聴かせる演奏ですが、古楽器の響きの美しさが抜きん出ているので聴きごたえ十分。アイスリン・ノスキーのヴァイオリンも流石にこのオケのコンサート・ミストレスだけあって見事な調和。協奏曲のソロとしてはもう少し踏み込みを期待したいところもありますが、ソロの存在感ではなくアンサンブルの楽興で聴かせるという珍しい例として悪くありません。ライナーノーツに写るノスキーの姿はちょっとパンクロッカー風ですが、その姿でオーセンティックな響きの魅力を繰り出すという存在がパンクなのでしょう(笑) これはこれで楽しめる演奏でした。

Hob.I:86 Symphony No.86 [D] (1786)
さて、期待の86番。ラメンタチオーネの演奏から想像するに、悪かろうはずはありません。序奏はアッサリした感じも残しながら、響きの美しさで聴かせる演奏。主題に入ると予想通り速めのテンポで畳み掛けるようにグイグイいきます。やはりこの曲はリズムのキレが最もインパクトがありますね。起伏も見事について素晴らしい躍動感に包まれます。速めでキレのあるリズムの連続による血湧き肉躍る陶酔感。この曲に仕込まれたハイドンの機知を見事に汲み取り、様々な楽器が代わる代わるにリズムを打っていく見事な連携。ディティールも何気に凝ったところも散りばめられ、一筋縄では行かないところを印象付けます。1楽章の見事さにすっかり呑まれました。
続くラルゴもアッサリしなやかながら濃い情感をまといます。速めのテンポによる見通しの良さも併せ持ち、続くメヌエットでは、その見通しの良さを保ちながらダイナミックに弾みます。響きの余韻を味わいながらの重なる響きとのコントラストを楽しむ余裕があります。そしてトリオでのコミカルな展開でスッと力を抜いて再びダイナミクスに圧倒される見事な構成。一貫した推進力。
このアルバムの最後を飾るフィナーレはこのオケの機能美を見せつける素晴らしい展開。ハイドンのフィナーレはこうでなくては! 各パートのソロのふわりとした軽さとオケの全奏部の重厚感の対比をくっきりと浮かび上がらせながら頂点に向けて盛り上がっていく快感。強奏部分でもフォルムの美しさを保っているのが完成度の高さを印象付けます。最後は見事にフィニッシュ。これは名演ですね。

ハリー・クリストファーズと手兵、ヘンデル&ハイドン・ソサエティによる交響曲集の4枚目ですが、ここにきて演奏レベルが上がって、これまでの4枚の中では一番の出来。昨今古楽器、あるいは古楽器風の演奏も少なくありませんが、アントニーニやファイやアーノンクール、ピノックなどそれぞれに個性的な響きを持つ中、このアルバムの録音会場となったボストンのシンフォニーホールの響きの良さも手伝って、オーソドックスなタイプの演奏の中でも、最も聴きやすい録音の名演奏盤というのがこのアルバムの位置づけでしょう。もちろんファイやアントニーニもいいんですが、この演奏を聴くとハイドンの曲の純粋な良さを味わえる気がします。評価はハイドンの良曲とも[+++++]とします。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : ラメンタチオーネ 交響曲86番 モーツァルト

オットー・マツェラート/ヘッセン放送響の95番(ハイドン)

このところ古い録音の交響曲を続けて取り上げています。昔はLPをリリースするためにかなりの労力が必要だったからか、それぞれ素晴らしい完成度であることに今更ながらに驚きます。

Matzerath95.jpg

オットー・マツェラート(Otto Matzerath)指揮のヘッセン放送交響楽団(Symphonieorchester des Hessischen Rundfunks)の演奏でハイドンの交響曲95番他を収めたLP。収録情報は記載がありませんし、ネットを調べてもこのアルバムの情報に巡り合いませんが、マツェラートの略歴とステレオ収録であることから1957年から61年あたりの録音だと思います。レーベルはCHRISTOPHORUS。

このアルバムも最近オークションで仕入れたもの。指揮者のマツェラートは全く未知の人。オケの方は現在hr交響楽団と呼ばれ、しばらく前まではフランクフルト放送交響楽団と呼ばれていた楽団。インバルによるマーラーの交響曲の録音で日本でも知られていますね。この楽団の首席指揮者は2013年までパーヴォ・ヤルヴィが務めていましたが、そこから遡るとパリセットの名録音があるヒュー・ウルフ、ドミトリー・キタエンコ、エリアフ・インバル、ディーン・ディクソンそして1955年から61年までが今日取り上げるアルバムの指揮者であるオットー・マツェラート。この辺りの経緯はWikipediaのhr交響楽団のページをご参照ください。

オットー・マツェラートは現代の日本ではほとんど知る人がいないのではないでしょうか。調べてみると1914年デュッセルドルフに生まれたドイツの指揮者。地元デュッセルドルフの現ロベルト・シューマン音楽院でヴァイオリンとピアノ、オペラを学び、指揮は独学とのこと。歌劇場で経験を積み1942年、フルトヴェングラーによりコンサート指揮者として見出され、ベルリンフィルなども振っていたそう。戦後もドイツを中心に活躍し、先に触れた通り、1955年から61年までヘッセン放送響の指揮をしていたようです。その後なんと1963年9月から読響の首席指揮者となりましたが、直後の11月、相模原のキャンプ座間の米軍病院で亡くなったそうです。日本とも関係があった人ですが、わずか2ヶ月で急死してしまったということで、記憶に残っている方も少ないのではないかと思います。

さて、そのマツェラートの振るハイドンですが、堂々としたオーソドックスな名演奏として見事なものでした。

IMG_1103.jpg

Hob.I:95 Symphony No.95 [c] (1791)
このころの録音に共通する引き締まったオケの響き。オーソドックスさがそのまま演奏の特徴となっているような正統派の演奏。各パートはバランスよく鳴り響き、細密画のように一糸乱れぬ見事なアンサンブルで指揮者の律儀さが伝わって来るよう。各パートのメロディーが実によく聴こえます。1楽章はまるで教材のような完璧なアンサンブル。
続くアンダンテでもメロディーラインのクリアさを保ちながら、しなやかさも加わりしっとりとした情感が乗ってこの曲の陰りがよく表現されています。実に緻密な演奏。
ハイドンの交響曲の楽しみはメヌエット。曲毎に千変万化するメロディーの想像力にいつもながら驚かされます。マツェラートはザクザクとではなく、しっとりとしたメヌエットできました。律儀なフレージングの中にほっこりとするような安らぎを感じるメヌエット。
そしてフィナーレもオーソドックスなアプローチながらくっきりとしたメロディーが印象に残ります。フーガの幽玄さを感じさせながら徐々にオケに力が漲っていきますが、最後まで余裕を失わず、古典の均衡を守ったクライマックスで曲を閉じます。

なんとなくもう一歩踏み込んで欲しい感は残りますが、ハイドンの交響曲の演奏としては、バランスの良くまた各パートの動きもクリアに追えるレベルの高い演奏です。オットー・マツェラートという指揮者の清廉な音楽が浮かび上がってきているのでしょう。それがこの95番という振り方によっては険しさに焦点が当たりすぎる曲の穏当な解釈として貴重な存在とも言えます。評価は[++++]とします。ネットの情報ではこの95番の他にも何曲かハイドンの交響曲の録音があるようですので、気長に探してみたいと思います。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 交響曲95番 ヒストリカル

エーリヒ・ラインスドルフ/ボストン響の93番、奇跡(ハイドン)

またまた素晴らしい演奏にめぐり合いました!

Leinsdorf9396.jpg

エーリヒ・ラインスドルフ(Erich Leinsdorf)指揮のボストン交響楽団(Boston Symphony Orchestra)の演奏で、ハイドンの交響曲93番、96番「奇跡」の2曲を収めたLP。収録年、収録場所の表記は有りませんが1968年にリリースされたようです。レーベルは米RCA VICTOR RED SEAL。

このLPは最近オークションで手に入れたもの。ラインスドルフはあまり馴染みの指揮者ではありませんが、手元には米MCAからリリースされていたモーツァルトの1番から15番までの初期交響曲の2枚組CDがあり、バランスの良い引き締まった辛口の響きを作る人との印象が残っています。なんとなくモーツァルトよりもハイドンの方が良かろうとの想像が働きます。

一応略歴などをWikipediaからさらっておきましょう。1912年ウィーンで生まれ、モーツァルテウム音楽院で指揮を学び、その後ウィーン大学、ウィーン音楽大学などでチェロとピアノを学んだそう。1934年から1937年までザルツブルク音楽祭でワルター、トスカニーニの助手を務め、その頃から本格的に指揮活動を始めます。1937年、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場でワルキューレを振り、副指揮者となると翌1938年には常任指揮者となり、特にワーグナーの指揮で名声を得て1939年にはドイツ系レパートリーの責任者に抜擢されるなどとんとん拍子に出世しました。1942年にはアメリカの市民権を得て帰化し、クリーヴランド管、ニューヨーク州ロチェスターフィル、ニューヨークシティオペラなどの音楽監督を歴任。1962年には今日取り上げるアルバムのオケであるボストン交響楽団の音楽監督に就任しRCAレーベルに多くの録音を残しました。ボストン交響楽団の音楽監督は1969年まで務め、その後ウィリアム・スタインバーグが3年務めた後1972年に小澤征爾が就任することとなります。ボストンを退任後は一時ベルリン・ドイツ交響楽団の首席指揮者を務めますが、世界の著名オケへの客演が中心になり、亡くなったのは1993年でした。オケに厳しい指揮者として知られた人とのこと。

Hob.I:93 Symphony No.93 [D] (1791)
冒頭から図太い低音の響きに支えられたピラミッドバランスなオケの響きに耳を奪われます。キレのいい見事な響き。この曲は赤熱した鉄の塊を打ち出すようなカレル・アンチェルの剛演が耳に残っていますが、それに近い引き締まった響きが険しい規律とバランスを纏って流れてきます。まさに鍛え抜かれたオケが生み出すタイトな響きの魅力に溢れた素晴らしい演奏。しかも小気味よくスタイリッシュときていますので言うことなし。
続くラルゴ・カンタービレでもテンションを緩めることなく一貫してタイトな響きが続きます。テンポはもちろん落ちますがフレーズのエッジをキリリと強調して緊張感を保つ見事なコントロール。モーツァルトでは表情の硬さも感じられたのに対し、ハイドンではラインスドルフの引き締まった音楽が見事にハマり、素晴らしい説得力を帯びています。
これまでの演奏から予想される通り素晴らしかったのが続くメヌエット。彫りの深さと響きの険しさがこの曲の本質をえぐる快演。重くもならず軽くもなくがっちりとした推進力に満ちた揺るぎない音楽。音量を上げて聴くと素晴らしいオケの響きに包まれます。力強い筆さばきの魅力全開です。これぞハイドンのメヌエット!
そして最後は正攻法で仕上げたフィナーレ。全盛期のアメリカのオケの底力を思い知らされます。セルのクリーヴランド、ライナーのシカゴ、オーマンディとフィラデルフィアなどに比べても全く劣らぬ素晴らしい響きをラインスドルフがボストン響から絞り出しました。最後まで手に汗握る迫力を冷静に生み出す見事なコントロールに驚きます。

IMG_1087.jpg

Hob.I:96 Symphony No.96 "The Miracle" 「奇跡」 [D] (1791)
LPをひっくり返して続く奇跡。ラインスドルフの見事なコントロールは変わるはずもなく、冒頭から引き締まりまくった響きに耳を奪われるのは言うまでもありません。中庸なテンポでこの曲なミラクルな感じをじっくり描いていくのは先日レビューしたオーマンディ盤と同様。この曲は淡々と険しく攻め込むのがいいようです。オーマンディの方が化粧が上手く表情豊かではありますが、こちらは剛直な良さがあり甲乙つけ難いですね。
続くアンダンテは落ち着き払った入りから、徐々に険しく盛り上がり、起伏の大きさと鮮明な陰影によって実に深い音楽を奏でます。弱音部のリラックス度合いも音楽の深さを増す要因。そしてメヌエットは前曲とは異なり少し力を抜いてきます。この曲ではアンダンテに力点をおいたからでしょう。ザクザクと刻む低音弦に支えられた揺るぎない音楽。中間部のオーボエの明るい響きがこの演奏に華やかさを加えています。
フィナーレはオケの底力の見せ所。軽やかな入りから不気味な迫力が漂い、曲が進むにつれ徐々に力感を増しながらザクザクと低音弦が唸り始めます。気づくと力みとは無縁の余裕たっぷりのクライマックスに到達。やはりラインスドルフは冷静でした。

ジャケットを見ると微笑みを浮かべながら椅子に座るラインスドルフの姿。この演奏の自信のほどをうかがわせる微笑みと受け取るのが正しいでしょう。全盛期のボストン響の鍛え抜かれた響きが堪能できる見事な演奏でした。険しい響きを生み出しながらもニュートラルでスタイリッシュさを感じさせるのがラインスドルフの真骨頂でしょう。LPの録音の良さもありますが、手元のモーツァルトの交響曲集と比べてもハイドンとの相性の方が良いのは明らか。この2曲以外にラインスドルフのハイドンの録音があるかどうかはわかりませんが、他の曲も聴いてみたくなる出来でした。評価は両曲とも[+++++]とします。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 交響曲93番 奇跡

ラースロー・ショモギー/ウィーン放送管の78番、哲学者(ハイドン)

ごく一部で話題(笑)のラースロー・ショモギー(ソモジ)のハイドンの交響曲のLPをもう一枚発掘しました。

Somogyi7822.jpg

ラースロー・ショモギー(Laszlo Somogyi)指揮のウィーン放送管弦楽団(Vienna Radio Orchestra)の演奏で、ハイドンの交響曲78番、22番「哲学者」を収めたLP。収録は1964年6月、ウィーンのコンツェルトハウスのモーツァルトザールでのセッション録音。レーベルは米Westminster。

ショモギーのアルバムは以前に1度取り上げております。

2014/08/06 : ハイドン–交響曲 : ラースロー・ショモギー/ウィーン響の89番、90番(ハイドン)

以前取り上げたアルバムですが、ラースロー・ショモギーという未知の指揮者の振る89番と90番という超地味な選曲ながら、あまりに素晴らしい演奏に痺れた思い出のアルバム。最近そのショモギーのことを調べていた毎日クラシックのcherubinoさんから、前記事にコメントをいただき、ショモギーという指揮者が1967年にウィーンで開催された芸術祭のマーラーの全作品演奏ツィクルスでバーンスタインやアバド、マゼール、クーベリックなど居並ぶ名指揮者に混じってウィーン響を振り5番の演奏を担当するほどの人だということがわかり、しかも、今日取り上げる哲学者と78番のアルバムの存在も教えていただいていました。そんなことがあったなあと思いながらこの週末にディスクユニオンを覗いてみると、まさにそのショモギーの哲学者のLPが売り場の棚にひっそりと置かれているではありませんか。おそらくここで私のことを待っていてくれたのだろうと、優雅に取り上げ、いつものように若干過呼吸気味になりながら、レジに向かったのは言うまでもありません(笑)

改めて確認してみると、以前取り上げたアルバムはウィーン交響楽団を振ったもので録音は1963年6月、レーベルは英HIS MASTER'S VOICE、今日取り上げる方はあまり馴染みのないウィーン放送管弦楽団を振ったもので録音は翌年1964年6月、レーベルは米Westminsterとレーベルは異なりますが、ジャケットのデザインはショモギーの同じ肖像画をあしらった似たようなデザイン。よく見るとSOMOGYIの名前のフォントが全く同一でした。HIS MASTER'S VOICE盤の記載をみてみると”Recorded by Westmister Recording Co, Inc., U.S.A,”と書かれており、Westminsterが原盤であることがわかりました。この2枚は見た目通りシリーズ物だった訳ですね。

ということで、いつものようにVPIのレコード洗浄機で盤を綺麗にして針を落としてみると、予想通り、素晴らしい響きが溢れ出しました。

Hob.I:78 Symphony No.78 [c] (1782?)
前盤もそうでしたが、ハイドンの数多ある交響曲の中からなぜこの地味な曲を選んで録音したのか定かではありません。Westminsterの当時のカタログ充足状況などが関係するのでしょうか。針を落とすと短調の引き締まった響きが流れ出します。非常に見通しの良い落ち着いたコントロールで入ります。録音は非常に鮮明で、LPは表面に少し汚れがありましたが再生には全く影響なくノイズレスなグッドコンディション。徐々に力感が満ちてきて低音弦のザクザクとキレのいい力強さが印象的。パリセットの作曲を目前に控え、メロディーの派手さはないものの、曲の構成の緊密さはかなりのもので、曲の構造も完成度が上がっています。その構成を落ち着いて見事に組み上げるショモギーの手腕はかなりのもの。
続くアダージョは癒されるような気配を感じさせながら、静かな音楽に時折オケの大波が押し寄せるハイドンには珍しい構成。特に弦の響きは鍛え上げられた筋肉のように引き締まった見事なもので、気にトスカニーニ的な険しさを感じさせる見事な造形。この曲を辛口にまとめるあたりのショモギーのセンスとオケのコントール能力も抜群です。
そして、辛口の酒の後に出汁の旨味の効いた椀ものをいただいた可能ような愉悦感に満ちたメヌエットに入ります。明るいメロディーが弾むのですが、ショモギーの眼力が演奏にただならぬ緊張感を与え、実に風雅で引き締まった演奏。隅々にまで料理人の感性が行き渡っています。
短調のフィナーレは険しい慟哭のようなメロディーの連続からふと素朴なユーモアを垣間見せる見事な展開。ショモギーはオケをキリリと引き締めると同時にユーモラスな部分でさっと気配を変え、ハイドンの機知を見事に表現。最後は大団円で終えます。この演奏を聴くと100曲以上あるハイドンの交響曲からこの曲をなぜショモギーが選んだか、なんとなくわかる気がしました。

IMG_0955.jpg

Hob.I:22 Symphony No.22 "Philosopher" 「哲学者」 [E flat] (1764)
さて、盤をひっくり返してお目当ての哲学者です。なぜか、前曲の引き締まったオケの響きとは全く異なり、とろけるように柔らかい響きに包まれます。各パートは鋭さを隠して楽器を実に柔らかく響かせ、冒頭からこの素朴なメロディーの醸し出す夢見心地のような雰囲気にどっぷりと浸かることができます。よく聴いてみるとゆったりとしたメロディーにゆったりと意外にも大きな起伏をつけて音楽に生気を与えていることがわかります。ハイドンだけが書ける見事なハーモニーに酔いしれます。大河のようにゆったりと流れる音楽。
2楽章のプレストはもっと険しくくるかと思いきや、1楽章の流れを受けてむしろしなやかな演奏にまとめてきました。前曲が凛とした筆の運びが印象的な楷書だったのに対し、こちらは力の抜けた行書のように流れの良さとハーモニーのまとまりを意識した演奏。曲によって明確にコンセプトを変えてきますが、そのコンセプト自体がよく考えられていて深い。
メヌエットも行書のままですが、筆の勢いがよく硬軟織り交ぜながら、流れよくしなやかに流します。そしてフィナーレも同様、見事に力が抜けて1楽章から一貫した流れの一部のように通してきました。最後にくっきりメリハリをつけてまとめました。

今ではその存在がほとんど知られていないラースロー・ショモギーの振るハイドンの交響曲2曲を収めたLPでしたが、前盤同様、絶品の出来。このアルバムを聴くと、ショモギーという人、曲の本質に迫ろうとする類い稀な洞察力の持ち主と見ました。地味な78番についてはこの曲の見事な構成をキリリと描ききり、哲学者の方は夢見るように美しいハーモニーを活かしてしなやかにまとめてきました。記事を書くために2度聴きましたが、最初は哲学者が図抜けて素晴らしいという印象を持ったんですが、よく聴くと78番も見事。評価はもちろん両曲とも[+++++]とします。78番は録音も少ないため、ニコラス・ウォード盤とともに曲のベスト盤といってもいいでしょう。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 哲学者 交響曲78番

オーマンディ/フィラデルフィア管の奇跡、時計(ハイドン)

オーマンディをもう1枚。

Ormandy96101.jpg

ユージン・オーマンディ(Eugene Ormandy)指揮のフィラデルフィア管弦楽団(Philadelphia Orchestra)による、ハイドンの交響曲96番「奇跡」、101番「時計」を収めたLP。収録は奇跡が1961年12月11日、時計が1962年1月28日、収録場所の記載はありません。レーベルは日本のCBS SONYで「オーマンディ”音”の饗宴1300」というシリーズの36巻。

前記事で取り上げた99番と軍隊があまりに良かったので、オークションでオーマンディの他のアルバムを探して仕入れたもの。99番と軍隊が1950年代の録音でモノラルだったのに対し、こちらは1960年代に入っての録音でステレオ。国内盤のCBS SONYということで録音はあんまり期待していなかったのですが、盤のコンディションは最高で針を落とすと素晴らしい響きに包まれるではありませんか。ということで、2記事連続でオーマンディを取り上げることになった次第。これまでのレビューは下記をご覧ください。

2018/01/07 : ハイドン–交響曲 : ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管の99番、軍隊(ハイドン)
2013/06/03 : ハイドン–交響曲 : ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管の時計旧盤
2012/05/24 : ハイドン–協奏曲 : ユージン・オーマンディ/フィラデルフィア管のトランペット協奏曲、協奏交響曲
2011/03/28 : ハイドン–交響曲 : オーマンディ/フィラデルフィア管の88番1958年モスクワライヴ

さて、手元にあるオーマンディのハイドンの録音の中では最も新しい録音であるこのアルバム、フィラデルフィアサウンドが炸裂するんですね〜!

Hob.I:96 Symphony No.96 "The Miracle" 「奇跡」 [D] (1791)
冒頭の序奏から透明感あふれる素晴らしい響きが広がります。CBSの国内盤がこれほど音がいいとはちょっと驚きです。オーマンディのコントロールが行き渡って、オケは絶妙なバランス。前記事で取り上げた99番と軍隊が1楽章の主題でかなりテンポを上げてきたので、この奇跡でもそうくるかと身構えていると、そう来ません! 実に落ち着いたテンポでじっくり練り上げるような演奏。むしろ録音が良いので曲のディティールの美しさを聴かせようというコンセプトでしょうか。なぜかミラクルな感じがするこの曲の1楽章を実に丁寧にコントロールしていきます。フレーズごとの隈取りも前記事の時とは異なり自然体に近いもの。耳をすますと各パートの演奏は非常にくっきりとして見事。そしてパート間のバランスも完璧でオーマンディのコントロールが行き渡っています。最後は落ち着いたクライマックスでキリリと締めます。
続くアンダンテも実に落ち着いた展開。それぞれのパートがくっきりと滑らかなに響きあい、ここまでの展開は細密な模写のように曲を緻密に描いていきます。奇跡のアンダンテのメロディの展開の素晴らしさを存分に味わうことができます。ヴァイオリンや木管のソロの神がかったような上手さが手に取ったようにわかります。
メヌエットは見事な録音によって彫りの深い音楽がくっきりと三次元的に浮かび上がる快感に酔いしれます。家がホールと化したような素晴らしい録音。鳥肌ものですね。途中のオーボエのソロのなんと見事なこと!そしてビロードのような弦楽セクション。迫力、バランスが高度に融合した素晴らしい演奏に打たれます。
そしてこの曲の聴きどころであるフィナーレは期待通りというか、あまりに素晴らしい演奏に言葉も出ません。爽快なのに素晴らしい切れ味、迫力、そして完璧なオーケストラのバランス。オーマンディの鍛えあげたフィラデルフィア管の面目躍如。フィラデルフィア管の底力を思い知らされたようです。ブラヴォー!

IMG_0949.jpg

Hob.I:101 Symphony No.101 "Clock" 「時計」 [D] (1793/4)
奇跡で完全にノックアウトされましたが、同じ調子で時計も演奏されるかと思うとゾクゾクしながらLPをひっくり返して針を落とします。実に精妙な序奏は、、、これは来そうです! 主題に入ると精緻な大迫力の響きが襲ってくるではありませんか。迫力がありながら落ち着いたコントロールでこの時計の1楽章の素晴らしいメロディーと次々と襲いくる波状攻撃に痺れます。まさにフィラデルフィアサウンド!
時計のアンダンテは予想通り落ち着いたテンポで入り、正確にリズムを刻みながらコミカルなメロディを描いていきます。展開部での迫力も期待通り。特に音量のコントラストを鮮明につけ、強奏部は未曾有の迫力と弱音部のデリケートなコントロールが見事に決まります。オーケストラコントロールの緻密さのレベルが違います。何度も言いますがオケのパート間のバランスと弦の美しい響きの素晴らしさは段違いです。
そしてメヌエットはもうオーマンディの独断場。これより素晴らしい演奏はありえないと思わせる完成度。中間部のフルートやファゴットの見事なソロも絶品。音楽の神様が降りて来ているよう。力が抜けた真のダイナミックさが味わえる奇跡的な演奏と言っていいでしょう。
フィナーレはなんと気高い入りでしょう! この演奏の総決算にふさわしい品格と迫力。オーソドックスなアプローチながら、描写の性格さとコントラストの付け方があまりに美しいので、完璧に美しいフォルムに仕上がっています。無限に広がるようなフーガの雰囲気も素晴らしく、最後は怒涛の迫力で結びます。

これは驚愕の名盤、人類の至宝です。これまで聴いた全てのオーマンディの演奏の頂点をなす演奏です。正直に言うとオーマンディについては同時代的にはちゃんと聴いてきませんでした。クラシックを聞き始めた頃は、カラヤンにベーム、バーンスタインなど知名度で上回る指揮者のレコードは色々買いましたが、オーマンディはちゃんと聴いていなかったのが正直なところ。今改めてこの演奏を聴き、オーマンディの偉大さがやっとわかりました。ベートーヴェンやモーツァルトはともかく、ハイドンの交響曲に関して、特にこのアルバムに収められた奇跡と時計についてはこれ以上の演奏があろうかと思わせる素晴らしい説得力に満ちたものでした。全盛期のフィラデルフィア管のすばらしさもこの1枚に凝縮されています。評価はもちろん両曲とも[+++++]です。「オーマンディ”音”の饗宴」と言うシリーズ名に偽りなし! まだ未入手のアルバムもありますので、もう少し集めてみたいと思います。

にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

tag : 奇跡 時計

プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

最新記事
カテゴリ
タグリスト
クリックするとそのタグに関する記事が表示されます。特定の曲に関する記事の表示ができます。

ベートーヴェン紀尾井ホールショスタコーヴィチストラヴィンスキードビュッシーラヴェルピアノ三重奏曲ミューザ川崎オーボエ協奏曲LP協奏交響曲日の出ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタピアノソナタXVI:32ピアノソナタXVI:49ピアノソナタXVI:40ピアノソナタXVI:50ピアノソナタXVI:29ピアノソナタXVI:20ピアノソナタXVI:38サントリーホールスタバト・マーテルピアノソナタXVI:37ピアノソナタXVI:48ピアノソナタXVI:46ピアノソナタXVI:39マーラーブルックナーヒストリカル十字架上のキリストの最後の七つの言葉告別交響曲90番交響曲97番交響曲99番交響曲18番奇跡アレルヤひばり弦楽四重奏曲Op.64フルート三重奏曲悲しみ交響曲102番ラメンタチオーネ交響曲86番モーツァルトヴァイオリン協奏曲驚愕哲学者ニコライミサミサブレヴィス小オルガンミサ交響曲95番交響曲93番弦楽四重奏曲Op.20交響曲78番時計軍隊ピアノソナタXVI:23王妃ピアノソナタXVI:52アンダンテと変奏曲XVII:6武満徹ライヴ録音SACDチェロ協奏曲交響曲19番交響曲81番古楽器交響曲80番交響曲全集交響曲21番マリア・テレジアクラヴィコード豚の去勢にゃ8人がかり無人島騎士オルランドBlu-rayチェロ協奏曲1番東京オペラシティ交響曲9番交響曲11番交響曲10番交響曲12番太鼓連打ロンドン交響曲15番交響曲2番交響曲4番交響曲1番交響曲37番弦楽四重奏曲Op.54ピアノソナタXVI:14ピアノソナタXVI:42ピアノソナタXVI:8ピアノソナタXVI:25ピアノソナタXVI:12ピアノソナタXVI:2ピアノソナタXVI:5ピアノソナタXVI:1ピアノソナタXVI:4ピアノソナタXVI:3天地創造ディヴェルティメントリヒャルト・シュトラウス東京芸術劇場交響曲98番ピアノソナタXVI:36ピアノソナタXVI:7ピアノソナタXVI:35ドニぜッティライヒャロッシーニピアノソナタXVI:34弦楽三重奏曲皇帝ピアノ協奏曲XVIII:3シェーンベルク東京文化会館ホルン協奏曲フルート協奏曲弦楽四重奏曲Op.2弦楽四重奏曲Op.17弦楽四重奏曲Op.9剃刀弦楽四重奏曲Op.103弦楽四重奏曲Op.77ファンタジアXVII:4ピアノソナタXVI:26ピアノソナタXVI:31パレストリーナタリスモンテヴェルディアレグリバードすみだトリフォニーホールピアノ協奏曲XVIII:11ピアノソナタXVI:6美人奏者四季交響曲70番迂闊者ピアノ協奏曲XVIII:4アコーディオンピアノ協奏曲XVIII:7バリトン三重奏曲スコットランド歌曲ヴェルナーガスマンシューベルト交響曲67番ピアノソナタXVI:24交響曲46番交響曲35番交響曲51番DVD交響曲47番テレジアミサピアノソナタXVI:28ピアノソナタXVI:21アリエッタと12の変奏XVII:3ラ・ロクスラーヌ帝国ハイドンのセレナード弦楽四重奏曲Op.76ピアノソナタXVI:51ラルゴ五度ピアノソナタXVI:44ラウドン将軍弦楽四重奏曲Op.33弦楽四重奏曲Op.1弦楽四重奏曲Op.74騎士交響曲17番ピアノソナタXVI:27シベリウス時の移ろい交響曲42番ベルリンフィルホルン信号弦楽四重奏曲Op.55交響曲87番トランペット協奏曲リュートピアノソナタXVI:10ピアノ五重奏曲ピアノとヴァイオリンのための協奏曲XVIII:6チェチーリアミサラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン東京国際フォーラム雌鶏交響曲39番冗談英語カンツォネッタ集ナクソスのアリアンナピアノ協奏曲XVIII:5ピアノ協奏曲XVIII:9ヴァイオリンソナタバッハ交響曲52番ピアノ協奏曲XVIII:2交響曲79番ロンドン・トリオ交響曲88番オックスフォードオフェトリウムドイツ国歌カノンモテット弦楽四重奏曲Op.50よみうり大手町ホールパッヘルベルアダージョXVII:9受難パリセット交響曲84番ベルクブーレーズ主題と6つの変奏弦楽四重奏曲Op.71オペラアリアピアノソナタXVI:41スクエアピアノ交響曲57番交響曲68番リラ・オルガニザータ協奏曲リーム交響曲89番交響曲50番CD-R偽作トビアの帰還ホルン三重奏曲薬剤師オルガン協奏曲交響曲38番火事リベラ・メピアノ協奏曲XVIII:10交響曲77番交響曲34番温泉フルートソナタドイツ舞曲誕生日校長先生音楽時計曲ピアノソナタXVI:11ピアノ小品ピアノソナタXVI:47bisカートリッジ雅楽プロコフィエフヘンデルサン=サーンス交響曲36番リストオーディオバリトン二重奏曲交響曲75番交響曲66番交響曲91番長岡鉄男歌舞伎おすすめ盤ピアノソナタXVI:47読売日響第九オペラ歌舞伎座スケルツァンド弦楽四重奏曲op.33ザルツブルク音楽祭ピアノソナタXVI:22変奏曲XVII:7オペラ序曲天地創造ミサジャズネルソンミサ弦楽四重奏曲Op.42交響曲76番ピアノソナタXVI:43古楽器風東急文化村ノットゥルノヴェーベルン哲学者の魂、またはオルフェオとエウリディーチェライヴ府中の森芸術劇場裏切られた誠実バリトン五重奏曲ハイドン入門者向け歌曲ピアノソナタXVI:G1ウィーンフィル月の世界交響曲72番建築ファリャマリアテレジア交響曲56番交響曲27番2つのホルンのための協奏曲展覧会ピアノソナタXVI:19弦楽四重奏曲全集シャンゼリゼ劇場皇帝讃歌交響曲24番大オルガンミサ新橋演舞場交響曲5番テ・デウムサルヴェ・レジーナカッサシオン室内楽曲ピアノソナタXVI:45ベトナム料理国立新美術館高音質CD交響曲28番交響曲13番交響曲107番変わらぬまこと交響曲108番交響曲62番ジプシー・ロンドチェンバロ四重奏曲交響曲3番スカルラッティ声楽曲カンタータ戦時のミサ珍盤ザロモンセットN響ハルモニーミサミサ曲全集NHKホールハインリッヒミサピアノソナタ全集ジュピターレコードマーキュリー管弦楽曲室内楽変奏曲XVII:5交響曲54番交響曲41番ギターピアノソナタXVI:33府中交響曲58番ピアノソナタXVI:30カラヤンスウェーリンク書籍交響曲65番交響曲71番アプラウスピアノソナタXVI:13魂の歌仙台ヤナーチェク現代音楽狩りピアノソナタ

ハイドン所有盤リスト
Joseph Haydn Discography at H. R. A.
所有盤をジャンル別にリスト化しています。基本的に録音年順とし、録音年不明のものは末尾に記載。演奏者名はジャケットなどの表記に合わせています。

2017年7月のデータ(2017年7月31日)
登録曲数:1,361曲 登録演奏数:10,291
月別(表示数指定)
リンク
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

カウンター
カレンダー
05 | 2018/06 | 07
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ブログ内検索
Translation(自動翻訳)
ブログランキング等
当Blogへお越しの際は、下のバナーをクリックの上お仲間のBlogも是非お楽しみください。
クラシック音楽鑑賞の情報満載。
にほんブログ村 クラシックブログ クラシック音楽鑑賞へ

クラシックの膨大なブログランキング。更新もクイック。
人気ブログランキングへ

音楽家、音大生、音楽愛好家のブログランキング。
音楽ブログランキング

このブログの成分解析。キーワードによるブログランキング。
blogram投票ボタン

大家さんFC2のクラシックブログランキング。


おすすめ(音楽)
当ブログが発掘した超名演盤
ViventeR.jpg
衝撃の爆演(記事1 記事2

PetersenQ.jpg
Op.1の超名演(記事

Destrube.jpg
美音の饗宴(記事

書籍もCDも送料1点から無料。配送クイック


クラシックの独自企画・復刻盤は要注目


クラシックのアルバム・日本語解説が一番充実
HMVジャパン
HMV & BOOKS ONLINEでハイドンのアルバムを検索icon
HMV & BOOKS ONLINEでハイドン関係書籍・楽譜を検索 icon

おすすめ(音楽以外)





アクセスランキング(FC2)
[ジャンルランキング]
音楽
104位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
クラシック
10位
アクセスランキングを見る>>
twitter
ブログの更新情報などをつぶやいています。
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ