【番外】秋の伊豆紀行

10月は母親姉妹の誕生月。今年で母親は80歳、叔母が76歳、2年前に亡くなった叔父が生きていれば78歳の誕生日を迎える月です。叔父が亡くなる前に母親方の祖母の故郷である出雲に大旅行に出かけた件は以前ブログに書きましたが、それ以来、なんとなく毎年毎年が貴重な時間ということで節目には叔母を伴って旅行に出かけるようになりました。この10月も母親も叔母も旅行に出かける元気は残っているということで、誕生祝いの旅行に出かけることにした次第。タダでさえハイドンのレビュー数が伸びない中ですが、しばし旅行記にお付き合いください。

旅行への出発前夜にパーヴォ・ヤルヴィ/N響のマーラーを聴きに行ってしまい、帰ってきた週中に武満、週末にオッコ・カムとハイドンどころか、コンサート3発、おまけに仕事もバタバタということで、後先考えずに予定を入れたため、なんだかハチャメチャになりながら、コンサートレポートをようやく書き上げ、最後に家族からの暗黙のプレッシャーで旅行記にようやくこぎつけた次第です。

今回は企画も直前。今年の夏休みは7月に叔母を伴って信越方面に2泊3日で出かけましたが、その時泊まった妙高高原の赤倉観光ホテルのグループから、赤倉や中伊豆のホテルのお得意様向けのお得なプランのDMが届きます。それらを眺めながら10月の母親姉妹の誕生祝いに泊まろうかと嫁さんと相談していたのですが、赤倉の方もこの夏で2度目、伊豆の方の宿も母親連れで2度ほど泊まったこともあり、どちらもいい宿なんですが、今回は今まで行ったことがない宿の方が良かろうということで、それほど遠くない伊豆で新たに宿を探して1泊旅行に出かけようということになりました。宿の予約は直前ゆえ土日はむずかしいということで、私が1日仕事を休んで、金曜泊との予定を組んだ次第です。



出発したのは10月7日、体育の日を含む3連休前の金曜日。前日はサントリーホールでパーヴォ・ヤルヴィのマーラーの大曲3番を聴いておおいに楽しみ、反省会でほろ酔い加減で帰宅。帰ってバタンキューと眠りについて、起きたら旅に出発です(笑)

いつもはかなり早い時間に出発するのですが、流石にそれはハードということで、出発したのは朝7時過ぎ。いつものように新宿に叔母を迎えに行きますが、世の中は平日の通勤時間帯。やはり新宿へこの時間に行くのは少し時間がかかります。いつもより少々時間がかかって叔母をピックアップして伊豆に向かおうとしますが、iPhoneのGoogleマップへ伊豆方面をセットすると、なんと新宿から東名ではなく中央高速に乗るようにガイドしてきます。調べてみると東名横浜インターの辺りが真っ赤に渋滞表示。中央高速の八王子から圏央道で東名厚木に抜けて行く方が速いということがわかり、急遽中央高速に乗ることにします。最近は車のカーナビよりもGoogleマップの方が渋滞を踏まえた到着時間が正確に予測されることがわかり、ここぞというときはGoogleマップを使うようにしています。

中央高速は調布辺りまでダラダラしていたものの、あとは渋滞なく、圏央道も快調、スイスイ進んで、東名でいつも立ち寄る御殿場手前の鮎沢パーキングエリアまでひとっ飛び。晴天ではありますが、残念ながら富士山は雲に隠れて顔を出しません。

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手前の海老名サービスエリアとこの先の足柄サービスエリアは広くて色々あるのですが、鮎沢はなんとなくいつも空いててのんびりできるので気に入ってます。何と言っても脚の悪い母親連れだと車からトイレの距離が近いのが一番なんですね。この時点で、もう11時近くになっています。この日の最初の行き先はこの少し先。

鮎沢を出ると、すぐに足柄、御殿場とすぎ、新東名への分岐になります。新東名側に入って間も無く、長泉沼津で新東名を下ります。市街地をくねくね走りながらインターからすぐのところにあるこの日の目的地につきます。

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クレマチスの丘 | Clematis no Oka

以前から目をつけていたところ。叔母が散策好きなので、公園のようなところが良かろうということと、そろそろ昼時なので、ランチスポットもあるということでここを選びました。もちろん10月はクレマチス(鉄線)のシーズンではありませんが、駐車場の脇にはこの季節でも花をつけているものがありました。

初めてのところゆえ、ネットの情報などを頼りに、まずはランチです。クレマチスの丘には高級イタリアンとカジュアルなイタリアンがあり、夜は宿の豪華懐石との予定なので、1ミクロンも迷うことなく、カジュアルな方に向かいます。

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ピッツェリア&トラットリア CIAO CIAO(チャオチャオ)

駐車場からすぐのところにお店がありました。幸い平日の12時前ということで先客が2組ほどいらっしゃるだけで、すぐに席につくことができました。

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カジュアルな方と言っても、厨房の奥にはピッツァを焼く石窯があり、店員さんもそれなりの格好をしていて何やら本格的な雰囲気も漂います。まずは飲み物を頼んで喉を潤しますが、もちろん私は唯一のドライバーかつツアーコンダクターということで、いつも通りノンアルコールビール。周りの皆は赤白とりどりのワイン(涙) ただし、それなりにドライブしてきたので、ノンアルコールビールでもそれなりに沁みます(笑) ということで、前菜にピッツァとパスタを適当に注文します。

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こちらは前菜のリストにあった生ハムサラダ。これで1人前ですが、前菜であるということを考えると恐ろしい盛り。4人で取り分けても多いくらい。若干この後の皿の盛りが気になります。野菜は新鮮で悪くありません!

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続いて出てきたのがお店のオススメのマルゲリータ・ピッツァ。こちらはほぼ予想通り。生地が薄いので、大きくてもそこそこの量。ちなみに石窯焼きらしく香ばしくて美味しい。ピッツァはイタリア人らしきピッツァ職人が焼いていましたので、このお店の看板でしょう。

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続いてパスタその1。箱根西麓野菜のプッタネスカ。パスタは多めではありましたが、4人で取り分けることを考えて、ピッツァ1枚、パスタ2皿と人数分より控えめに注文して正解! 以前の旅行で染み付いた「昼は軽めに」の鉄則を守っていて良かったです(笑)

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そしてパスタその2。もち豚のラグーソースのスパゲッティ。パスタはどちらもしっかりした旨味があり、こちらも満足。もちろん母親も叔母も食は細めなので、必然的に私に多めに回ってきます。お昼にしては食べ過ぎたかしらなどと思いながらノンビリしていると、嫁さん、母親はなんとデザートを注文! 「ご飯しっかり食べないのにお菓子はだめ!」と昔の母親的思考回路のスイッチが入りますが、そもそもこの旅は誕生日を祝う目的であったと我に帰って平静を装います(笑)

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母親が注文したのはアフォガード、もちろん嫁さんの入れ知恵、嫁さんはクレマチスのジェラート。私はエスプレッソ、叔母は水で薬を飲んでます(笑)。別腹とは言いますが、母親はアイスにコーヒーを注いで、アフォガードなるものの不可思議な作法に関心しきり。嫁さんはジェラートを口にするなり、「これバスクリン味」となんだかよく分からないことを口走ってます。叔母は二人の様子を見てケラケラ笑っておりまして、まあなんとなくホノボノとしたランチの時間でした。



レストランでノンビリして、お腹も満ちたので、腹ごなしに散策です。あまり勝手がわからないまま、レストランの裏手にあったクレマチスの丘のチケット売り場に行ってみます。

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チケット売り場の前にはハート型の葉の桂の木があります。最近植物が愛おしい年齢になってきました(笑)。桂の木も以前中禅寺湖畔の「かつら」というおそば屋さんの脇の巨木が印象的で覚えました。以来この形の葉、そしてちょっとささくれた樹皮を見ると見分けられるようになったんですね。

さて、駐車場の守衛さんに尋ねると中は広く、スロープ中心で車椅子も使えるようなので、車のトランクから車椅子を取り出し、母親は車椅子で散策することにしました。これでノンビリ散策できます。

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チケット売り場から抜けるとすぐ手入れの行き届いた芝生の庭園になります。またそこここに彫刻が置かれています。入場時にもらった地図によると、ここは2つのエリアに分かれている、クレマチスの丘の「クレマチスガーデン・エリア」でメインはヴァンジ彫刻庭園美術館という彫刻美術館だそう。

ヴァンジ彫刻庭園美術館

イタリアの現代具象彫刻家ジュリアーノ・ヴァンジの、世界で唯一の個人美術館とのこと。誠に不勉強ながら、ジュリアーノ・ヴァンジという方は知見になく、まるで未知の演奏者によるハイドンを聴くときと同様の誠に新鮮な気分で散策しました。

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といってもまずは庭園の植物に目が行きます。これはルドベキアの一種でしょうか。紫蘇のような葉に黄色の花が映えます。

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芝の上をノンビリ散策して記念にパチリ。芝の上はゆったり散策するのにいいですね。

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そしてこちらはチケット売り場の裏に絡まる蔓花茄子の花。白と薄紫の花の淡いコントラストがなかなかいい雰囲気なんですね。

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丘をなだらかに降りて行くと、そこここに彫刻が配置されています。ジュリアーノ・ヴァンジの彫刻は堅苦しいものではなく、ユーモラスなもの。庭園に溶け込む彫刻。ジュリアーノ・ヴァンジは1931年にイタリアフィレンツェ近郊で生まれた彫刻家。

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そしてこちらは空に溶け込む彫刻。空は青空、風も爽やかで散策日和ですね。

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程なく美術館らしき建物があります。壁面には土着的かつポップな壁画が。これはこの美術館で行われている企画展「生きとし生けるもの」展に合わせて泥で書かれたものとのこと。浅井裕介さんといいう人の作。

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壁画の横から美術館の建物に入ると、建物はなかなか本格的。調べてみると柴原利紀建築計画事務所の設計とのこと。空間構成も光のコントロールもなかなかのものです。私はこの階段を使って下の階に降りて行きますが、車椅子の母親はエレベーターで降ります。階段で降りつくところとエレベーターで降りつくところが違うので若干迷います(笑)

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館内は意外に広く、企画展示の作品群がかなりの量展示されていて見応えがあります。これは三沢厚彦さんによる木彫の動物たち。実物大に近い動物がポップにデフォルメされてかなりの存在感。楠を使った彫刻とのこと。他にも多くの作家の作品が広々とした空間に配置されて、ゆったり楽しむことができます。東京の美術館ではこうはいきませんネ。下調べなしで来ましたので、意外にゆったりと彫刻などを楽しめました。

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展示を抜けると、建物の反対側の庭に出ることができます。

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こちらにも彫刻が配置され、晴天に映えています。こちら側も広々としていて、散策には絶好。季節によっては色々な種類のクレマチスが咲いているのでしょうが、今は秋なので、咲いているのはわずか。代わりに秋の花が色々咲いています。

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こちらは白のクレオメでしょうか。

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こちらは紫の花。サルビアの仲間でしょうか。帰ってから色々調べて花の名前を調べてもわからないものもあります。

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散策中(笑)

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広い庭を奥まで歩いて行くと先には円形の池があり、蓮の花が咲いていました。好天の中池に景色が映り込み、蓮が水面から浮かび上がる絵のような姿。

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池から折り返して帰る途中、これはブラシの木ですね。鮮烈な赤の色が景色の中で一際目立ちます。どうしてこのような花になったのか不思議な形です。彫刻も庭も適度に楽しめる構成になっていて、ゆったり楽しむことができました。

再び美術館の中を通って、のんびり入り口に向かって戻ります。チケット売り場まで戻ると向かいにはIZU PHOTO MUSEUMという建物がありますが、適度な散歩を楽しんだので素通りしました。が、後から調べて見ると、内装設計は世界的に有名な写真家、杉本博司さんでした。これは見ておけば良かったですね。

IZU PHOTO MUSEUM

ということで、クレマチスの丘の散策をひとしきり楽しみました。ここは少し離れたところにビュッフェ・エリアというエリアもあるのですが、年寄り中心の旅行ですので、適度感が重要。時刻も14:30ということで、そろそろ宿に向かおうということになりました。

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クレマチスの丘をでて坂を車で降って行くと、眼下に三島市街を見下ろせます。今日これから向かうのは伊東。伊豆縦貫道に入り、大仁中央インターまで南下して降り、ここから宇佐美大仁道路で東伊豆に出ます。途中峠あたりの大仁まごころ市場というところで一休みして、お土産の野菜などを買い込み、今度は山を下って宇佐美まで出ました。

目的地の伊東はもうすぐです。(つづく)

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【番外】夏の信越紀行(その4)

(づづき) その1

東御のヴィラデストで昼食をすませ、上田菅平インターから上信越道に乗り、この日予約していた妙高高原の宿に向かいます。先ほどヴィラデストに来るときに通った道を更埴ジャンクションからまでもどり、それから長野自動車道を北上。長野、須坂長野東、信州中野、豊田飯山、信濃町と進むと妙高はすぐそこ。程なく妙高高原インターとなり、長野自動車道を降ります。そしてカーナビに案内されるまま妙高山の麓をぐんぐん登っていくと、この日の宿が近づいてきました。

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新潟県妙高高原 赤倉観光リゾート&スパ

この日の宿は以前にも母親連れで泊まった赤倉観光ホテルです。以前の旅での絶景露天風呂が再び楽しみたいとのことでのセレクトです。前回訪問時は8月で、訪問時から青空でしたが、この日は妙高山に登るところから霧がかかっていました。ホテルのスタッフによるとこの時期は朝方は晴れているものの毎日午後になると霧になるとのこと。霧の妙高高原もまたよしということで、車から荷物を降ろしてチェックインです。

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トランクに車椅子が乗せてあるのを見て、スタッフがあわててホテルの車椅子を用意してくれました。車のドアを降りたら車椅子に迎えられて母親もまんざらでもなささそう。いつもながらスタッフがテキパキとしていて気分がいいですね。

ウィングが長い大きなホテルですが、部屋もエレベーターに一番近い部屋を用意してくれていました。部屋に入って荷物を片付け、浴衣に着替えて、まずは絶景露天風呂がある風呂に向かいます。濃い霧のため絶景は期待できませんが、霧の露天風呂も乙なものなはず。

本館から風呂のある新館に向かうと、水盤のあるバルコニーに出ます。

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本当は霧の向こうに斑尾山や野尻湖が夕陽に輝いているはずなんですが、目の前は真っ白。これはこれで幽玄な雰囲気。下界が見えない分、全てを超越した仙人になった気分です。

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振り返って本館方面。ホテルのウィング自体も霧に霞んでます。他のお客さんも霧の中の景色をのんびりと楽しんでいらっしゃいました。

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景色が霧に包まれ、足元の照明がほのかな明かりを灯して、これはこれでいい雰囲気。

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お風呂に行く前に皆で写真をとりました。母親も比較的元気です。

このあと、それぞれ大浴場でお風呂を楽しみました。お風呂からの景色も同じく霧に包まれ、絶景露天風呂転じて天上の露天風呂。ここ赤倉温泉の湯は42度くらいで心地よい温度。泉質は硫酸塩泉・炭酸水素塩泉でお湯のなかには褐色の湯の花が舞います。霧の露天風呂では心地よい風を浴びながらの入浴でしばしお湯と言うより霧を楽しんだ感じ。食事前のひとときをのんびり過ごしました。

ここのお風呂、サウナに水風呂もあるのですが、これは翌朝のお楽しみとしました。

お風呂から上がったらアクアバーで待ち合わせということになってましたが、こちらが早く上がりますのでまずは1人で一杯。

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バーカウンターには先客が2組。ホテルのバーゆえ適当に値が張るのですが、食事前のこの時間はハッピーアワーで実にリーズナブル。まずはビールを注文すると、クリーミーな泡をまとったプレミアムモルツのマスターズドリームがすっとコースターを滑らせ眼前に。ハッピーアワーこそ真のハッピーです(笑) 横のカップルが楽しそうに談笑するなか、1人窓際の席で浴衣姿で袂をそっと気遣いながらグラスに手を差し伸べ、最初の一口をグビリ。湯上りのほてった体に染み渡ります。カウンターの向こうは霧の中。胃から脳にアルコールが少しづつ回り、徐々に幸福指数が上がっていきます(笑) 嫁さんたちが上がってくるまで2〜30分でしょうか。のんびりとビールをちびりながらの至福のひと時です。

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ほどなく嫁さんたちが風呂から上がってきたので、横のソファに席を移し、皆がお酒を注文。嫁さんはハイボール、母親はなんとマティーニ。今まで飲んだことがないからとのことですが、ちょっと心配で、バーテンさんにアルコールを薄くできるかしらと問うと、「マティーニは無理です。すべて濃いめのアルコールのカクテルですので」とのこと。そりゃそうです。ジンにヴェルモットですので。水を入れるくらいしか対策はありませんがそれは野暮というもの。もちろんそのままマティーニを注文。叔母はジントニック。もちろん皆一口飲んだだけで、のこりは私にまわってきますので、風呂上がりのアクアバーで早くも昇天寸前(笑) 極楽浄土の入り口のドア、開いてます。

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なんだか風呂上がりのアクアバーでのんびりとしてしまいました。だんだん暗くなるなか、霧を眺めながらお酒とおしゃべりを楽しみました。時計を見ると、そろそろ夕食の時間。この日は19:30始まりの予定でした。一度部屋に戻って夕食会場になっているレストランに向かいます。

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夕食は洋食を選択したので、前回と同様、ホテルのフレンチレストラン「ル・ソルビエ」に向かいます。メニューはコース料理で、スープやメインの料理、デザートなどを選びます。

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一通り料理を選んだんですが、メインは魚と肉と両方が供されるコースですので、4人で1本ワインを選びます。フランス物も多数あるなか、やはり地元の老舗ワイナリー、岩の原ワインの深雪花(みゆきばな)を選んだ次第。岩の原葡萄園はここ妙高からちょっと北上した上越市にあり、前回赤倉観光ホテルに泊まった際に訪問しています。深雪花にはロゼもあるそうですが、ちょっと甘めの香りということで料理を考え赤にした次第。

深雪花の葡萄ははこのワイナリーの創設者、川上善兵衛が生み出したマスカット・ベリーA。日本のワインらしい適度な凝縮感と果実味があり、余韻にはさっぱりとした和の雰囲気が残ります。これから出される料理も、フレンチらしい濃厚さもありながら、どこかさっぱりとした余韻があったので、悪くないセレクトでした。

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最初の一皿はホタテにオクラを桃のソースで。味わいというか塩加減が穏やかで、深雪花にピタリと合います。

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スープはアスパラガスの冷製。前回も冷製のかぼちゃのスープでしたので冷製スープはここの夏の定番なんでしょう。

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そして全員に供される魚の料理。メニューの写真を撮り忘れてたので、魚の種類が思い出せません(苦笑) ソースはトマトベースでこちらもあっさりとした味わい。

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そして肉料理。私以外は牛をセレクト。こちらはフィレ肉だったと思いますが、程よい火加減でなかないい味。普段家ではおろし醤油でいただくことが多いので、本格的な洋風ソースは久しぶり。母親は「家で食べる肉の方が美味しいいわ」などとつぶやいておりますが、十分いい味でした。

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あなたが違うもの頼まないと両方味わえないでしょ的無言のプレッシャーから私は豚。豚はイベリコ豚でドングリだけ食べた豚だけあって、赤身に旨味にが乗ってこちらもいい味でした。これまで食べたイベリコ豚では一番美味しかった! パンをつまみながら深雪花を片手にフルコースの料理で、もちろん皆お腹いっぱい。牛肉もわたしに随分回ってきましたので私もお腹いっぱい(笑)

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そしてデザートですが、これが別腹マジック(笑) みなペロリと平らげちゃいました。

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最後にコーヒーとともにまたお菓子。19:30からと遅めに始まった夕食でしたが時刻はもう21:00くらい。クラシカルな雰囲気のル・ソルビエでのんびりと食事を楽しみました。このホテルは常連さんがおおいのか、みな慣れたようすでゆったりと食事を楽しむ姿あちこちのテーブルでみられ、こうした穏やかな雰囲気もくつろげるポイントでしょう。スタッフも手馴れており、料理もサービスも十分に楽しめました。

部屋に戻るとは私はいい具合の良い心地と満腹度会いに寝入ってしまいましたが、嫁さんはしっかり温泉を楽しんできたよう。この日はゆったりと休むことができました。



翌朝目が覚めたのは4:00頃。水をいっぱい飲んで、カーテンを開けて外を見ると、朝焼けが始まりそうです。これはいいタイミングとばかり、朝日を浴びるついでに風呂に行ってみようということで大浴場に行ってみることに。

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部屋を出た廊下の窓から望む妙高山。昨日は霧の中でしたが、今朝はくっきりと姿を現しました。

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本館を出て新館に行く渡り廊下からも、上りつつある朝日に空が赤く焼けてきています。写真の右側に光っているのは野尻湖。

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昨夜風呂に行く前にくつろいだバルコニーに出てみると、水盤に朝焼けが映って見事な景色。しばらくぼーっと朝焼けを眺めます。

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東側に目をやると昨日ビールなどを楽しんだアクアバーの横からまさに朝日が登ろうとしています。

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そして西側、戸隠側のそらは朝焼けを受けて爽やかな青空にかわろうとしているところ。この景色、ここでこの時間しか見られない貴重なもの。清々しい気分になったところで、1階下の大浴場に向かいます。

ここまで、これほどの景色にもかかわらず、あまり他のお客さんとすれ違わないと思っていたところ、大浴場についてみるとお風呂は6:00からとのこと(笑) どうりで他に人がいなかったわけです。これだけの景色が楽しめるんですから、できれば日の出の少し前からお風呂を開放してほしいものです。

仕方なく部屋に戻ります。

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もどるあいだにも陽が刻々と高くなり、ホテルに朝日が映えるようになります。

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なんとなく名残りおしい気持ちのまま部屋に向かいます。



部屋にもどって、ふたたび少し休んで再び起きると6:30近く。もう大浴場がやってる時間ですので嫁さんと大浴場にいきます。

まずは体を流して露天風呂に。ようやく絶景露天風呂を堪能。しばらくお湯に浸かったり風にあたったりをくりかえしたら、つづいてサウナに。昨夜の酒を完全に抜こうという狙いですが、ちと温度が低め。サウナ内の温度計は80度を下回っているでしょうか。普段はすぐに汗が吹き出しますが、この温度では10分くらいかかります。ようやく汗だくになって、いざ水風呂。いやいや別世界のような爽快感。これをもう一度繰り返して体内の水分を入れ替えました。水風呂でひんやりとしたら再び露天風呂に行って景色を楽しみながら温まります。ついに昇天。脳内が癒し物質で満たされお花畑でスキップするがごとき快楽状態。この絶景露天風呂、最高です。

部屋にもどってみると嫁さんはすでに上がってました。普段は嫁さんが早く上がることは100%ありませんので、温泉のあまりの快適さにいつもより長湯してしまったことになります。

身支度と荷造りなどをしているうちに朝食の時間となりました。昨夜と同じ「ル・ソルビエ」に向かいます。

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朝食はホテルでの朝食の定番、卵料理中心のアメリカンブレックファーストと野菜中心のヘルシーブレックファーストから選べます。私はもちろんヘルシーな方(笑)、他の3名はアメリカンを選びます。

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こちらは皆に出されるサラダ。ここ妙高高原は野菜の産地。サラダにされた野菜はみなみずみずしく実に新鮮。単なるサラダにあらず、新鮮なサラダほど美味いものはありませんね。このホテルならではのものでしょう。

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パンかホットケーキが選べますが、嫁さんは珍しさ狙いでホットケーキをセレクト。パンの方は最初にこんがりと焼いたトースト、それからくるみパンなどいろいろでてきますが、パンがまた美味い。このレストランの下の階にパン工房がありまさに焼きたてのパンがだされます。サラダやパンが美味いだけで幸せを感じます(笑)

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こちらは定番、スクランブルエッグ。母親はスクランブルエッグを注文しましたが、以前叔父をともなっての中国四国の旅行の終盤、神戸のオリエンタルホテルのスクランブルエッグをいたく気に入っていたので、その記憶が残っていたのでしょう。一口口にすると、「前の方が美味しかった」と厳しい御裁定。十分美味しいのですが、昔の記憶のイメージが優っていたのでしょう。叔母はベーコンの美味しさに舌鼓。確かにベーコンいい味でした。

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そしてオムレツ。嫁さんはオムレツを注文。

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私は蒸し野菜とハム中心のプレート。もちろん野菜はサラダ同様実にいい味でした。

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最後にフルーツとヨーグルトが供され、再びお腹いっぱい(笑) ここの朝食、新鮮な野菜に焼きたてのパンの美味しさが素晴らしかったですね。卵料理については神戸のオリエンタルホテルで3人とも絶品卵料理を経験しているので少々辛めの評価(笑) ホテルのスタッフの方、このブログを見ていたら、神戸のオリエンタルホテルを視察の上、卵料理のレベルアップを企画する余地ありでしょうか。
朝食の間、ぐっすりと寝ていて朝焼けを見損なった3人に写真を見せたり、卵料理がとうだこうだと話したり、朝食の一品一品を楽しみながらゆったりと食事ができる幸せを感じるべきでしょう。朝も手馴れたスタッフの方のサービスが心地よく、楽しく食事ができました。

食事の後はせっかくなので広い庭に出てみることににします。

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庭への出入り口にも大掛かりな生花が。こうしたところが一流どころ。ほおずきの実が朝日を浴びて赤く輝いています。活ける場所を考えたアイデアですね。

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庭に出てみると、はたで見ているのとは異なり、かなり勾配のきつい下り。ここでは車椅子は使えませんので、母親に「大丈夫か?」と聞いてみると「行ってみる(ニコリ)」とやる気十分。杖をつきながらゆっくり芝と石畳のに庭を降りていきます。振り返るとホテルの全景が見えます。中央が古い本館。右手に続くのが新しい新館。こちらにお風呂などがあるわけです。気になるのが空模様。朝食を終えたくらいから曇ってきました。まさに山の天気は変わりやすいということでしょう。

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すこし降りていくと小川が流れていて。花がいろいろと植えられています。

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これは菊芋でしょうか。

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こちらは西洋風蝶草(クレオーメ)。

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庭の中央にある大木のところまでおりて散策。結構下りましたので、戻るためには登らなくてはなりません。母親も気合を入れ直し、杖をつきつきゆっくりと登って戻りました。薬が効いていたので体の動きも良かったのが幸いでした。普段通院以外に出歩く機会の少ない母親にはいい運動となりました。

散策したあとは、ガーデンの入り口にあるホテルショップで、お土産を物色。普段手紙のやりとりなどのある母親の友人にホテルのクッキーなどを送る手配などをして部屋に戻りました。

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散策後の空模様はこんな感じ。雲が重くたれこめてきました。

部屋にもどって荷物をまとめ、あとはチェックアウトです。我々にとっては2度目の訪問となった赤倉観光ホテルですが、今回も大満足。この景色も新鮮な野菜も手馴れたスタッフのサービスもあってゆったりとくつろぐことができました。前日に泊まった星野リゾートの界松本が若いスタッフによる作られた高級感だったのに対し、こちろらの赤倉観光ホテルは老舗の重厚さと伝統がにじみ出る高級感という感じ。母親もこちらのほうが気に入ったようでした。この赤倉観光ホテルも創業から経営が変わり、新興のR&Mリゾートいう会社が経営していますが、建築の活かし方、サービスのあり方など、星野リゾートとはかなり異なるアプローチ。サービス全体に適度にさりげない感じが本当の高級感につながっている感じがしましたし、特に建築の活かし方は素晴らしいものがあります。スポットライトを効果的に使った照明や花の配置、そこここに品の良い絵画が飾られたりと、見事な手腕。2泊続けて泊まったことでわかる違いのようなものを感じられました。

チェックアウト後は荷物を車に積み込みホテルを後にしますが、チェックアウトの時間にちょうど結婚式の受付が重なってロビーはにぎやか。ここ赤倉観光ホテルでの結婚式とはいいですね。このあたりの人にとっては最高の結婚式ができる場所でしょう。



さて、この日は東京に戻る日。あとはお土産などを買いながら東京にもどるだけです。ここ赤倉からは中央高速経由、上信越道経由、志賀高原経由、十日町から関越経由などの帰り方があります。天気が良ければ志賀高原、白根山から草津にぬけようかと思っていましたが、ちょっと曇り気味ということで、非常に安直な選択肢を選びました。

次なる目的地はホテルから見えた野尻湖です。

昨年夏の旅行の際、日光の湯ノ湖に久しぶりに訪れた際の記憶があり、夏の湖もよかろうということでほぼノーチェックでしたが行ってみることに。赤倉観光ホテルから妙高山を下って国道18号を南下するとすぐに野尻湖。途中信越大橋という1キロ近い橋がありますが、ここから北側が新潟県、この橋を越えると長野県ということで信越大橋というわけです。橋を越えトンネルを過ぎるとすぐに野尻湖という交差点。左に折れるとすぐに湖が見えました。

野尻湖につくと、こんどは灼熱の日照り。朝方結構な距離を散策したからか母親も動きが良くありません。駐車場に車を停め、ちょっとあたりを見回すと、古びた観光地風。お土産屋さんに遊覧船に、観光地の定番、アヒル型のボートがならんでいます。湯ノ湖の落ち着いた雰囲気とはちょっと違ってました。

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まあ、せっかく来たので、遊覧船にでも乗るかと思っていたところ、目の前で遊覧船は出航(笑) 次は1時間後ということで、以前昨年の旅で福島の五色沼で母親ものせて手漕ぎボートにのったことを思い出して。手漕ぎボートはどうだと尋ねると、まんざらでもなさそうな顔つきだったので、船着き場で手漕ぎボートを借ります。五色沼では救命胴衣も進められず、すいすい乗ったんですが、今回は救命胴衣を着せて載せようとしたところ、「私乗らないわ」とのご英断。どうやら薬の効きがわるくふらつくとのこと。あとから聞くと、今回ボートに乗ったら確実に落ちると思っていたとのこと(笑) 母親を載せるために借りたものの主賓が乗らないということで、仕方なく私たち夫婦で出発。叔母はもともとボートは苦手とのことで昨年も湖岸で見物でした。

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湖岸から車椅子の母親とそれを押す叔母に見送られて野尻湖に手漕ぎボートで漕ぎ出します。一旦漕ぎ出すとバシバシ漕ぎたくなってくるのが不思議なところ。ボート乗り場の対岸に赤い鳥居が見えたのであそこまで行ってみようということになり、風を切りながら静かな湖面を進みます。

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湖の中央まで出ると、今朝まで泊まっていた赤倉観光ホテルの赤い屋根が妙高山の中腹に見えるではありませんか。向こうから湖が見えたので不思議はありませんが、なんとなく観光気分がもりあがってきました。途中ボート上から釣りをしている人とすれ違いましたが、まさに獲物がかかった瞬間。湖ですのでニジマスでしょうか。

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漕ぎ出して10分ほどで対岸の鳥居のそばまで来ましたので、石灯籠のまわりをくるっと回って船着き場に戻る方向にUターン。ボート漕ぎは小さい頃から父親に鍛えられてきましたので得意です。帰りはなかばエクササイズのごとくグイグイ漕いであっと言う間に船着き場に戻ります。30分借りたボートですが、20分ほどで返却。しばし湖上の涼を楽しみました。戻ると叔母と母親は途中こちらの船を見失っていた模様。「どこまで行ったの?」との母親の問いに「鳥居まで。赤倉見えたよ」と答えると、「なんだ近いのね」と納得した様子でした。

湖上は涼しいとはいえ、炎天下の直射日光。嫁さんは涼しい顔をしていますが、こちらは汗だく。車に乗り込んでエアコンを最強にして汗を冷やします。

この時点で12時近く。野尻湖は長野県ですが、すぐ隣が新潟。同乗者がここまできたので新潟のお土産を買いたいということで、ふたたび新潟側にもどることに。ネットの情報を見ながら、道の駅のようなところはないかと探します。先ほど渡った信越大橋の袂までくると、道路標識に「関川の関所」とあります。確かホテルで見たパンフレットにも載っていたので、これ幸いと行ってみることに。

標識の示す方向に国道18号を外れ、くねくね道を下りていきます。そうすると5分くらいのところ、しかも新潟県側に関川の関所がありました。

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駐車場には車が1台も停まっていませんし、近くにそれらしい建物もありません。よく見ると、駐車場の脇を流れる川に太鼓橋がかけられ、それを渡っていくよう。その先には階段が見えます。これはいけません。ちょっと動きの悪い母親を車椅子でつれまわろうと思っていたので、太鼓橋に階段ではどうにもなりません。ということでここを諦め別のお土産スポットを探そうということになりました。
※あとで調べたら川向こうにも駐車場があったんですが、、、

先ほど降りてきたくねくね道を再び登り、国道18号に戻ります。信越大橋を新潟側に渡ります。この時天気は晴れ。

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よく見ると山肌に赤い屋根が見えます。先ほど野尻湖の船着き場では見えなかった赤倉観光ホテルが小さく見えるではありませんか。母親たちも「随分上のほうね〜」とようやく確認できた様子。

そうこうしているうちに嫁さんが絶好のお土産スポットをネットでみつけました。国道18号の妙高高原インター入口の少し北にある施設です。

妙高市観光協会:妙高山麓直売センター とまと

いわゆる道の駅ではありませんが、それに近い物。車で10分ほど走るとすぐに見つかりました。着いてみると駐車場はほぼ満車。ひっきりなしに車が出入りしているではありませんか。それもそのはず、中に入ってみると妙高産を中心に野菜が山ほど売っているではありませんか! これは地元の人も来るはずです。しかもみな新鮮そうで安い。昨夜から赤倉観光ホテルで美味しい野菜をたらふくいただいておりますので、これはいいお土産です。なんでも茄子は新潟県が全国一の生産量とのことで、ものすごい種類の茄子がならんでいました。こちらもバイヤーズ・ハイ(笑)状態。モモにきのこにトマトにナスに、、、、会社のお土産のお菓子、そして妙高の酒君の井など、たらふく購入。叔母もバイヤーズ・ハイでかぼちゃを丸ごとお買い上げ(笑) 帰ってここで買ったズッキーニを切ると東京のスーパーで手に入れるズッキンーニとは全くちがって実に瑞々しい! とれたての野菜がいかに素晴らしいかを実感しました。

両手に持ちきれないくらい野菜を買い込んだので、しばらく東京で野菜の購入は必要ありません。絶好のお土産スポットでした。ここでの買い物で皆満足したのか、あとはどこにもよらずのんびり帰ろうという雰囲気になりました。



ということで、再び国道18号で妙高高原インターを目指します。この時12:30頃。妙高高原インターから長野自動車道に乗り、そのまま南下。更埴ジャンクションでどちらに行こうか迷いましたが、上信越道で帰ることとに。昨日通った道を上田菅平くらいまできたところで、どこで昼食をとるかということになり、もちろん軽めが良いということで、ラーメンかお蕎麦の店を車内で検索すると、今まで行ったことのない蕎麦屋さん情報がヒット。ということで、そのお蕎麦やさん目当てで、小諸インターで降りてみることにしました。

小諸インターで降りるとすぐに、今回時間があれば寄りたかった、マンズワイン小諸ワイナリーの案内看板が。ここは日本のワインの最高峰の一つであるSOLARISシリーズを生産するワイナリー。しかし、ワイナリーに寄っているとお昼を食べ損なってしまいますので、残念ながらスルー。目的地に向かいます。この旅最後の食事処はこちら。

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食べログ:井泉庵 (セイセンアン)

小諸インターから小諸市街を抜け、何度か行ったことのあるあぐりの湯方面に進んだところにある一軒家をお店にしたようなお蕎麦屋さん。食べログの評価を見る限り悪くありません。お昼の時間帯をちょっとはずしていましたので、幸いすぐに席に案内されましたが、お店の人はてんてこ舞い。直前まで団体客でごった返していたそうです。

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こちらは急ぐ旅ではありませんので、気にせずまずは同行者のビールを注文。何も言わずにでてきたのがキリンの「信州づくり」という瓶ビール。ラベルには「長野の誇りを限定醸造」とあり、もちろん東京では見たことのない商品。なんだか羨ましくなって、ドライバーの私ようにノンアルコールビールを注文しますが、店員さんから「すみません、先ほどまで大勢の団体客で売り切れてしまいました」とのこと。私自身ノンアルコールビールがなくても構いませんが、なんとなくビール(のようなもの)を飲みたい衝動のはけ口もなく、少々寂しい気分に。ノンアルコールビールって大事ですね(笑)

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仕方なく出されたお茶にきゅうりの味噌漬けで業を煮やします。

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ちょっと待つかと思いきや、意外に早くお蕎麦が運ばれてきました。こちらはおろしぶっかけ。行きに奈良井宿のお蕎麦屋さんで叔母が注文したぶっかけが美味しかったので、迷わずぶっかけを注文。

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こちらは季節の天ぷら盛り合わせ。塩と抹茶塩でいただく野菜天ぷら。えのきにオクラ、薩摩芋などは珍しくはありませんが、美味しかったのはトウモロコシ。これが素朴な甘みがあって美味い。

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季節の天ぷら盛り合わせにせいろを3枚頼んで4人でつまみました。ここはまさに民家ですが、外は灼熱の太陽が照りつけるなか冷房はなし。開け放たれた窓から吹き抜ける風が心地よいことといったらありません。静かな部屋で風を楽しみながら蕎麦をすすって、最後の食事も大満足。素朴な食事を楽しみました。



さあ、あとは安全に東京にもどるだけ。焼けた車に乗り込み、小諸インターから一路東京を目指します。最終日は土曜日だったので少々の渋滞は覚悟していたんですが、小諸から乗った上信越道は渋滞なし。佐久、碓氷軽井沢、下仁田、富岡、吉井と過ぎて藤岡ジャンクションで関越に入ります。上里サービスエリアで休んで、再び関越を走ります。練馬の出口前で1kmくらいの渋滞があったほかは予想外に順調で、ほどなく叔母の住む新宿まで無事到着。叔母の荷物とお土産を降ろして、自宅に戻りました。私は荷物を降ろしてレンタカーを返却して、今回の旅のミッションを無事修了。高齢者込みのドタバタ旅行でしたが、今回も無事故で終えることができました。


もともと2泊と無理ない予定でしたので母親も意外に元気。ドライブ中に飲めなかった自分へのご褒美にレンタカーを返した後、鮎を買って帰り、大好きな宮城の乾坤一をちびりながらあゆの塩焼きにソーメンでねぎらいました。

昨年につづいての夏の旅行でしたが、母親も叔母も年齢ゆえ毎年少しづつ体力が落ちていっています。これがいつまでつづけられるかわかりませんが、毎回貴重な体験であることに変わりはありません。今度はどこへ行こうかと相談している間が一番楽しい時間。さて来年の夏休みはどこへいきましょうか。



このところレビューもままならぬ中くだらん旅行記にお付き合いいただきまことに申し訳ありません。このあと、月末恒例の記事を急ぎアップさせていただきます。知らぬ間に(笑)手元の未聴盤の山がさらに高くなっておりますので、レビューに励まねばなりませんね。

やはりハイドンは偉大です。SEO対策(笑)

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【番外】夏の信越紀行(その3)

(づづき) その1

この日泊まった星野リゾートの界松本をチェックアウトして、スタッフの人に教わった中町通りを目指します。宿のある浅間温泉から松本市街の中心部にある中町通りは車で10分ほど。中町通りは一方通行のようで、こう言うときはカーナビの指示通りに行くのが吉です。

ほどなく古びた雰囲気の店が並ぶ中町通りに到着。通り沿いの駐車場に車を停め、スタッフの人にもらったプリントアウトをたよりに履物屋を探します。すると、教えていただいた通り、中町通りのなかほどに目的の履物屋さんがありました!

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中町商店街振興組合:矢口履物店

この商店街、白漆喰になまこ壁の蔵風の建物が多く、ここ矢口履物店もそうした昔ながらの風情ある造り。お店に入ると先ほど界松本の部屋履きとしておいてあった畳敷きの草履そのものがおいてありました。界松本のスタッフの方の予感的中です! いろいろサイズや柄があり試しに履いてみて好みの草履を手に入れることができました。

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この履物屋さんだけでなく、この通りにもあちこちによく手入れされた花が飾られています。奈良井宿もそうでしたが、こうしたところが旅人の心を和ませてくれますね。履物屋さんをしばらく物色しただけですが、駐車場からしばらくの間、朝の中町通りをプチ散策して、観光気分も味わう事ができました。

この日は行きたいところがありましたので、再び車に乗り、目的地に向かいます。途中、松本駅の前の信号で止まっていると気になるものが、、、

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この白いバスに赤い水玉、明らかに草間彌生に侵食されています(笑)。

松本市美術館:草間彌生×タウンスニーカー 草間彌生デザインバス

調べてみると、草間彌生はここ松本市生まれ。そして、現在松本市美術館のシンボルとして草間彌生のオブジェが置かれ、常設展示にも草間彌生の作品が展示されているとのこと。この時は特集展示「草間彌生 魂のおきどころ」という特集が組まれているとのこと。ということで、このバス、松本市内をめぐるタウンスニーカーというバスのうち1台がこのデザインに仕立てられ、その名も「クサマバス《水玉乱舞》号」。しかも上のリンクによると「世界でたった一台」とのことです。

草間彌生の作品は、以前東京外苑前のワタリウムで行われた草間彌生展でいろいろ見ています。若い頃の派手な活動で週刊誌ネタとなり大騒ぎを巻き起こしたり、最近のポップな作風で有名ですが、展示されていた作品の中で、特に興味をもったのが1960年前後の白いキャンバスに無数のドットを配したミニマルアート的な作品群。印刷ではつたわらない微妙なトーンの変化と吸い込まれるように無限に続く一つ一つ異なるドットの響きあう様子に圧倒されました。

私たち夫婦だけの旅だったら、迷わずバスを追いかけて松本市美術館にかけつけたところでしたが、次なる目的地も草間彌生をしのぐアーティスティックなものでしたので、車をそのまま進めることにしました。



目的地はこちら。

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日本浮世絵博物館

長野自動車道松本インターのすぐ脇にある日本浮世絵博物館です。こちらで現在「北斎-森羅万象を描いた絵師-」という企画展が開催されています。もちろん、目的はこの北斎展。

北斎展は2005年に東京国立博物館で開催された北斎展を見て、その凄さを知りました。90歳まで生き、生涯で画号を変える事およそ30回、住まいを移す事93回とのことで、次々と変化する画風、歳をとっても衰えない緻密さ、独特の大胆な構図、そして最晩年に「画狂老人卍」と名乗るようになってからの恐ろしく緻密で澄み切った作風と、北斎の本当の凄さを体感した次第。

今回も浮世絵美術館で北斎展が開催されていると知り、旅程に組み込んでいたものです。

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浮世絵博物館は建物の方も昔から有名で、日本の建築界に大きな影響を与えた篠原一男の代表作です。こちらは初めての訪問です。時刻は11時近く。天気は完全に青空となり、夏の暑い陽射しがまぶしくなりつつあります。

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広い駐車場には車が数台。幸いあまり混んでいないもようです。美術館などでは車椅子が使えるので母親も楽チンです。エントランスホールにはすでに壁一面に有名な浮世絵が飾られていますが、これはお土産用のレプリカ。レプリカと言ってももともと浮世絵は版画ですので、それなりにしっかりしたもの。母親がトイレに行っている間にレプリカの北斎、哥麻呂、広重などを存分に鑑賞しました。

今回の北斎展はもちろん浮世絵中心。国立博物館での北斎展は肉筆画も含まれており、展示のスケールも桁違いでしたが、北斎のエッセンスは浮世絵にも十分感じられます。最初のエリアで有名な富嶽三十六景から十数枚が展示されていましたが、有名な黒富士はやはり印刷物とは迫力が違い、黒富士の赤黒い山肌の迫力は想像以上のもの。他の作品も富士の姿が巧みに風景に溶け込み、巧みな構図設定と洒落心に関心しきり。その他百人一首を題材としたもの、花鳥を題材としたもの、行ったことのあるはずのない琉球八景、諸国名橋奇覧、諸国滝巡りなどのシリーズ物が展示されており、見応え十分。

お客さんはパラパラでしたが、それでも外人のお客さんが多いことからわかるとおり、北斎は世界的に知られて存在なんですね。北斎の凄さはむしろ外人の目でみたほうがわかるのかもしれませんね。

もちろん展示スペースはコンパクトで、ゆっくり北斎を楽しむことができました。東京で北斎展を開催したら人混みを見に行くようなことになってしまいますので、わざわざ松本まで来て見る甲斐があるわけです。

展示スペースを見終わると、脇にミュージアムショップがありますが、そのサインが冴えてます。

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北斎漫画からの引用でしょうか。店の奉公人らしき兄さんが暖簾から顔をのぞかせています。中に入ると、ホールに展示してあったレプリカの浮世絵がジャンル別に整理されて、陳列されています。またテレビには浮世絵の彫り師の仕事、刷り師の仕事を紹介する映像が流されていて、版画で繊細な線を表現する彫りの技法、色をしっかりと乗せていく刷りの技法が紹介されていて、素晴らしい匠の技に見入ってしまいました。

ひとしきり浮世絵博物館の展示を楽しみ、浮世絵博物館を後にします。

外に出るとさらに陽が高くなり、まさに真夏です。時刻は12:00くらいということで、そろそろお昼の時間ですが、この日は松本から離れて東御にあるレストランを予約してありました。東御までは1時間ほど。ちょうど予約の時間に着くことができます。



松本インターから長野自動車道に乗り、一路北上。松本から東御までは鹿教湯温泉経由で行く道もありましたが、カーナビによると高速の方が回り道でもはやく着くということで、迷いなく高速を選択。晴れわたる青空の下、安曇野、麻績(おみ)、姥捨を通り過ぎ、更埴ジャンクションから上信越道に入ります。空いている高速を快適に走り、戸倉上山田温泉のある坂城を過ぎると目的地の上田菅平インターに到着。このあたりは何度も来ているので道もよくわかります。しばらく一般道を走って、東御にある目的地に予定どおり13:00には到着しました。

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ヴィラデストガーデンファーム アンド ワイナリー | 玉村豊男のワイナリー カフェ

この日のお昼の目的地はヴィラデストという玉村豊男さんのワイナリーです。ここはお気に入りで私たち夫婦は4度目の訪問。ブログをしらべて4度目だとわかりました(笑) 母親は以前に1度きていますが、叔母が初めてということでセレクトしました。

ここは玉村豊男さんが自分が飲むためのワインを造りはじめたのがきっかけですが、紆余曲折あって現在の姿になったもの。その経緯は前掲の山本博著日本のワインを造る人々2「長野県のワイン」に書かれておりますが、この本を読むと、この地にワイナリーを作るまでの驚くべき努力の経緯が書かれており、それを読んでこのワイナリーを見直した次第。本を読んでからの訪問は初めてです。

いつもどおり、ヴィラデストの駐車場に車を停め、売店を通ってカフェに行き予約していた名前をつたえると、すぐに窓際の眺めのいい席に案内されました。上のワイン畑の写真は席の窓からの景色です。眼下に上田の街とその先には信州の山々。見事な景色です。西側ですので夕方には夕陽が絶景なことでしょう。

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頼んだのはランチコース。せっかくのワイナリー訪問ですので、ワインも頼みますが、私はドライバーゆえノンアルコールで、いつものフラワーシャンパンを頼みます。これ、華やかな花の香りがしてなかなかいいんです。奥はヴィニュロンズリザーブのシャルドネ。

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こちらはオーガニックのタザワヴィンヤード・メルロー。いずれも国産のワインとしてはとても完成度の高いもの。ちょっと舐めました(笑)

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流石なのがパン。バスケットに盛られたパンを触ってみるとほんのりと暖かい。まさに焼きたてで、どのパンも香ばしい。昨夜と朝、界松本で満腹になったんですがこれは食欲がわきます。

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こちらは皆に供される野菜づくし「盛夏のヴィラデスト」。野菜は朝取りだそうで、みな新鮮で瑞々しい。彩りも目に鮮やか。いつもながら素晴らしいですね。

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メインは五種のメニューから選べます。私はソーセージ。叔母は鮮魚で鱒(写真撮り忘れました)

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嫁さんと母親は鶏と牛。メニューの写真を撮り忘れた上に、メニューもこのあとすぐに替わってしまいましたのでウェブサイトにも手がかりなしです(笑) どのメニューも野菜の旨さを存分に活かして肉や魚を合わせたもの。もちろん肉や魚がメインですが、野菜が脇役に止まらないのがいいところ。まさにこの地で取れる野菜が主役な料理です。

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そしてデザート。おしゃべりを楽しみ、窓の外の景色を楽しみながらの優雅なランチタイムでした。味はいつもどおり、土の香りを感じさせるもの。野菜や肉の素材の味を中心に穏やかにまとめたもの。流石にワインにも見事に調和しているのはワイナリーならではですね。初訪の叔母も満足したようでなによりです。

このあと入り口にある売店でお土産を物色したあとは、炎天下ではありますが、目の前のガーデンを腹ごなしに散策します。

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ここのガーデンの手入れは見事の一言。いつ来ても花で溢れかえってます。これはマーガレットの一種でしょうか。

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こちらはダリアの一種でしょうか。真っ赤な花が夏の青空に映えます。

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これはスモークツリー。

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こちらもスモークツリーに、タチアオイ。

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こちらはラベンダー、奥に白い紫陽花。

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こちらは枕木でつくった休憩スペース。ガーデンを一望できる場所にありますが、それを覆うように夏の花、ノウゼンカズラが赤い花を咲かせています。これがなんとも言えずいい雰囲気。いつきてもここには花がいっぱい。花の咲く季節を考えていろいろ植えているのでしょう。この日も暑いなかスタッフが花の手入れに追われていましたので、きちんと手間をかけているからこそ、いつきても花が満ちているのでしょう。ランチのあと少々の間ですが、清々しい気持ちになりました。



さて、ヴィラデストでゆっくりランチをいただき、ガーデンの散策を楽しんでいるうちに時刻は15:00を回りました。そろそろこの日の宿に向かわなくてはなりません。

ヴィラデストから山を降りて、先ほど降りた上田菅平インターから再び上信越道に乗り、一路北を目指します。

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抜けるような信州の夏の青空のもと、この日の宿のある妙高高原を目指します。

(つづく)

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【番外】夏の信越紀行(その2)

(づづき) その1

奈川渡ダムから、国道158号線を通って松本市街に入り、カーナビに指示されるまま進みます。松本駅のすぐ北側のガードをくぐり、すぐ左折。右に松本城を眺めながら北上し、松本深志高校、護国神社、セイジ・オザワ松本フェスティバルで有名なキッセイ文化ホールなどを横目に、松本市街のはずれの浅間温泉に近づきます。

浅間温泉には、港の湯という共同浴場に2度ほど来たことがあります。素朴な小さな共同浴場ですが、お湯は熱い熱い(笑) 熱い湯好きにはたまらないいい温泉なんですね。今回は叔母と母親連れのため残念ながらスルーです。

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星野リゾート:界 松本

予約してあったのが浅間温泉の中程にある星野リゾートの界 松本という宿。一昨年の5月に叔父、叔母連れで中国四国を旅行した際、出雲の玉造温泉で同じく星野リゾートの界出雲に泊まった時の印象が良かったので、再び星野リゾートを選んだ次第。

宿の入り口から車で入ると、すぐに宿のスタッフが出てきて出迎えてくれます。時刻は当初の予定どおり16:30ぴったり。4人分の荷物を降ろして車を入り口横に停めます。奥に聳える円筒形の大きな建物がエントランスホールのようです。

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エントランスは隠れ家でもあるようにさりげないもの。壁は自然な土壁で藁すさ混じりですが、ちょっと凝った意匠が施されています。誰の設計か調べてみたところ、この宿、星野リゾートになる前は貴祥庵という旅館で、設計は羽深隆雄・栴工房設計事務所というところ。和風をベースとしながらかなり手の込んだ意匠を施す人のようで、日本旅館などを得意としているようです。

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結界のような狭い入り口を入ると、ガラスと鉄骨細工による庇に覆われたアプローチが続きます。

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入り口のドアの前に置かれたワイン樽の上には、ご当地松本、塩尻近辺の代表的なワインが誇らしげにおいてあります。そしてなんと、これまで何度か書いた、五一ワインのエステート・メルローも右に並んでいるではありませんか。中央は同じく五一ワインのエステート・シャルドネ、左はライバル信濃ワインの信濃桔梗が原メルローと、素晴らしい品揃え! ワイン好きにはこの品揃えの見事さがわかります。

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スタッフに促されるままに進むと外から大きな円筒形に見えたエントランスホールになります。やはり和のテイストを残しながらも、オットー・ワグナーのデザインのような幾何学模様がかなり綿密に施されたインテリア。若干意匠が過剰なような印象も漂います。

ソファに案内されてチェックインの手続き。ウェルカムドリンクは信州らしくりんごジュース。宿のスタッフが若い人中心なのは以前泊まった界出雲と同じ。みなさん丁寧で親切でした。すぐに部屋に案内されますが、宿の中の空間構成は複雑。

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フロントのある円筒形のエントランスホールから客室棟への渡り廊下には漆器作家の作品が陳列され、スポットライトに照らされています。

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エレベーターで3階に上がると非常に細かい建具の細工が施された引き戸が何重にも折重なり、まるで部屋に入るのが儀式であるかのように設えられています。なかなか凝った造りですが、こうした細工や手の込んだ仕上げはコストに大きく影響するのでしょう。星野リゾートの前身の貴祥庵、この建設コストの負担に耐えられなかったのだろうと、手の込みまくった内装から想像しちゃいました。

さて、案内された部屋は両部屋とも広くて快適。窓からは浅間温泉の温泉街を見渡せますが、スクリーンがかけられ、適度に景色をぼかしてくれていて落ち着きます。

ここまで、東京から奈良井経由で運転しっぱなしでしたので、まずはひと風呂浴びてスッキリしたいところ。1階の大浴場に行ってみます。

大浴場は夜中に男女が入れ替わる方式。誰もいなければパチリとするところでしたが、夕食前の時間ということで、何人かお客さんが入られていましたので、そういうわけにも参りません。この日の男風呂は立ち湯やサウナのある祥雲。内風呂で体を慣らしてから、露天風呂でひとしきりぼーっと湯に浸かります。浅間温泉の泉質は弱アルカリ単純泉ということで、無色透明のお湯。ただ、この日は内風呂も露天もかなり温度が低い。おそらく40度ないくらい。翌朝入ったもう一つの大浴場の貴天の方はそうでもありませんでしたので、調整の問題でしょうか。もちろん温めが好きな方にはいいでしょうが、こちらは熱め好きゆえ、少々もの足りません(笑) 立ち湯や寝湯、檜の香りのするサウナのような檜おがくず風呂、サウナなどさらっと一通り入ってみますが、やはり本命は普通の温泉。近くの共同浴場でビシッと熱いいい風呂が楽しめることを考えると、一つくらい熱い風呂を用意してもらいたいものです。のんびり小一時間お風呂を楽しんで、ドライブの疲れを癒しました。

部屋にもどって涼んでいると、程なく夕食の時間となり、2階の夕食会場に皆で移動します。

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夕食会場は個室になっていますが、窓から下を見下ろすと、客室と円筒形のエントランスホールに囲われた中央の池が見えます。これはただの池ではなく、右側が大きな滝になってエントランスホールの額縁窓からその滝の落ちる流れが見えるという凝った趣向になっていますが、肝心の音が館内からあまり聞こえず、凝った仕掛けの魅力があんまり活きていません。なんとなくもったいない感じです。

建物に対して多少辛口なコメントが続きましたが、ホテルのサービスは決して悪くありませんので誤解なきよう(笑)

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食事は日本旅館らしいもの。4人揃うと献立の説明と、いくつか選べるメニューの確認です。もう運転しませんので、安心して飲むことができます(笑) ワイン自慢の宿なんでしょうが、食事のメニューを見ると、正統派の和食。しかも最初に食前酒として日本酒が供されるということで、皆ビールを注文。

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ビールで喉を潤し、まずは先付けと八寸。先付けは「山の刺身」との説明。よく見ると蕎麦を海苔や湯葉で巻いた蕎麦寿司。これに出汁をかけていただきます。奥が八寸で竹籠の中に涼しげに並べられた品々。特に色使いにもこだわっているようで、非常にセンスの良い盛り付け。建物のこってり感とはうって変わって料理は洗練されています。味もさっぱり目に仕上げられていて、我々にはピタリ。スタッフによると、料理長は女性とのことで、この盛り付けのセンスの良さは女性ならではというところでしょう。

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続く椀物も爽やかな配色が見事。手前の椀は冬瓜の鶏つくね射込み。奥はお造りで刺身。ポーションもそれぞれ少なめで、淡い味わいの変化も我々好み。若い人にはちょっと薄味と感じるのではないかと思いますが、そういえば我々のプランは50歳以上をターゲットとしたプランでした(笑)

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揚げ物はなんと、トマト。トマトの揚げ出しとのこと。この変化球はなかなかの切れ味。こちらもさっぱりとしたトーンを保ちながら、しっかり味の変化を感じさせるもの。

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蓋物は蟹養老蒸し。養老蒸しとは山芋を使った蒸し物とのことで、蟹の旨味を山芋と翡翠あんで包んでいます。やわらかな食感もさることながら、皿ごとの色彩の変化が巧み。ここまで、旅館の料理としてはヴォリューム控えめですが、母親や叔母には少し多めということで、そろそろメインが待ち遠しい頃。

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ということで、ようやく台の物。こちらはテーブルで自分で焼く和牛の鉄板焼きか、焼いて出てくる和牛ステーキを選べますが、嫁さん以外は手間をきらって和牛ステーキ。写真は鉄板焼きの方。肉はロース、フィレ、モモがそれぞれ2枚づつ。これは鉄板焼きの方がいい肉でしたね。当然皆で回して食べ比べ(笑) 母親などは「お肉を先に出してくれればいいのにね〜」と半ば満腹に近いところで肉をいただくことにご意見されますが、懐石にはそれなりの順序がありますので、そうもいきませんネ。

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そしてようやく食事へ。こちらは蕎麦と白米を選べますが、私は昼も蕎麦でしたがせっかくの信州ゆえ蕎麦をセレクト。私もそれなりに満腹ですが、蕎麦はするっと入ってしまいます。

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そして最後のデザート。こちらも三種から選べますが、これは「たっぷりフルーツが入ったライチ風味のゼリー」。他に「ほうじ茶のクレームブリュレ」、「淡雪チーズ 木苺ソース」がありましたが、ゼリーが最もカロリーが低かろうとの読みでのセレクト(笑) フルーツの色彩とさりげなく置かれた紅葉のいろどりが最後までセンスの良さを保っていました。

我々の年代に気をつかってか、供されるタイミングもゆっくりしていて、おしゃべりを楽しみながらのんびりと食事を堪能することができました。お酒の方は、このあとワインバーに行くので、生ビールに蕎麦焼酎をいただいたくらい。和食にワインが合わなくはありませんが、ワインバーでのワインがついているプランだけに食事でワインが頼みにくいという面もありますね。



さて、ロビーではサックスとピアノによるミニコンサートが始まっている時刻でしたので、皆でロビーまで降りてみます。ちょうど前半が終わった休憩時間だったようで、照明を落とされたロビーには何組かのお客さんがくつろいでいました。プランに含まれているので、ロビーに顔を出すと、用意されていた席に案内されます。

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この日用意されていたワインは、赤が塩尻の井筒ワインのマスカット・ベリーA、白は安曇野ワイナリーのシャルドネ、ロゼは須坂の楠ワイナリーの鎧塚アミュレットと信濃のワインでちょっと個性的なものがセレクトされていました。ちなみに鎧塚とは有名なパティシエの鎧塚ではなく、須坂市にある鎧塚古墳にちなんだ名前とのこと。この中から好みのもの1杯を選びますが、私以外は食事のお酒で適度な酔い加減ゆえ、みんな私にまわってくるはず。ということで、赤、白2杯、ロゼを選びました。ちょうどワインが運ばれてくるころに休憩が終わり、後半の演奏が始まります。

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演奏は女性2人でサックスと電子ピアノで久石譲などの親しみやすい曲をゆったりと演奏するもの。サックスもピアノもよどみなく、腕前に不安はありません。ホテルのバータイムでの演奏ゆえ、もちろん畳み掛けたり、ダイナミックだったりするわけもなく、ワイン片手にのんびり楽しめる演奏。惜しむらくは、BGMではなくせっかくステージを仕立てているのに、奏者にスポットライトが当てられずなんとなく設定が中途半端な印象。演奏はしっかりとしたものだっただけにもう少し奏者を引き立てても良かったと思います。

ワインの方は、赤のマスカット・ベリーAと白のシャルドネは大体予想どおりの味。ロゼの鎧塚は辛口ですが、最初果実味を感じますが、かなりしっかりとした渋みがあり、個性的なものでした。ロゼ好きな叔母がロゼを頼んだわけですが、ちょっと渋みが予想外の様子でお好みに合わなかったようす。おそらく食後に供されることを考えて、ちょっと変化球といった意図でしょうが、プランを考えると、もう少しオーソドックスなセレクトでも良かったかもしれませんね。調べてみると、ぶどうは4割が巨峰にワイン用ブドウをブレンドしたものとのことで、果実味は巨峰だったんですね。私は楠ワイナリーのワインは初めてでしたので面白いセレクトでした。

ところで、楠ワイナリーですが、これまであまり聞いたことのないワイナリーで、手元のバイブル、山本博著「長野県のワイン」にも掲載されていません。ウェブサイトを調べてみると、2004年に須坂市に就農、2011年にワインを初めてリリースした新しいワイナリーでした。ウェブサイトも垢抜けており、これからが楽しみなワイナリーですね。

北信州 楠ワイナリー

コンサートも程なく終了。私は同行3名の残りのワインをいただいていい気分(笑) テイスティングという程度ではなくぐびぐびいただいちゃいました。皆コンサートとワインを楽しんだよう。母親も意外に元気です。旅の緊張感もあるのでしょう。

部屋に戻ってこの日は良い酔い心地で休むことができました。



翌朝はいつも通り早朝に目が覚めてしまいます。カーテンを開けると浅間温泉の温泉街がうっすらと明るくなってきます。

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床の間にはヒペリカムなどの花が丁寧に生けてありました。昨夜は目がいきませんでしたね(笑) 食事までまだ時間がありますので、もちろん朝風呂に直行です(笑)

夜中に大浴場が男女入れ替わって、この日は貴天です。昨夜入った風呂が温めだったので、さほど期待せずに入ると、こちらは旅館としては適温の42度くらいでしょうか。許容範囲です(笑) こちらの湯にはラディアントバス(輻射熱温浴)といってタイル張りのコンクリートの温かいそふぁに寝転んで岩盤浴のように楽しむお風呂がありますが、大人なので、内湯と露天風呂でのんびり過ごします。ゆったりお湯に浸かって昨夜の酒を抜きました(笑)



ほどなく朝食の時間。朝食会場は昨夜と同じ2階の木蓮という部屋。

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こちらにも綺麗な生花が。こちらも昨夜は目がいってませんでした。なんとなく気分が変わると目の行き場所が変わるということでしょう。

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朝食は信州サーモンの粕味噌漬けを焼いたものを中心に湯豆腐などを合わせたもの。量も少なめで我々のニーズにピタリ。豆腐は有名な富成伍郎商店のお豆腐だそうです。調べたところ浅間温泉のすぐそばですね。

食べログ:富成伍郎商店

適度にお腹も満ちて、腹ごなしにお土産でも見ようとフロントの方に行ってみます。母親が気に入ったものがあるよう。

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途中、1階の食事処の引き戸の組子に目が移ります。精緻な組子のスクリーンが何重か重なって、廊下と食事処の微妙な距離感をつくっています。ここも手の込んだ細工ですね。

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昨夜コンサートを楽しんだエントランスホールでお土産などを物色。エントランスホールの中二階の部分がワインバー兼お土産売り場になっています。お土産の品揃えは少ない方ですが、肝心のワインもあまり食指が伸びるものではありません。昨夜飲んだワインや、入り口のワイン樽の上に置いたワインくらいあってもいいのではないかと思います。また、ここを起点にワイナリー巡りをする人もいらっしゃるでしょうから、ワイナリーの案内ちらしくらいあってもいいですね。

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お土産物色中のご一行(笑)

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母親が気に入ったのは旅館の部屋に用意されていたこの畳敷の草履。どうして気に入ったのか聞くと、足にすっとなじんで歩きやすいとのこと。母親はパーキンソン病で動きが不自由なのに加え、このところリウマチも発症して脚が腫れ気味。そしてもともと外反母趾気味ということで、靴も合うものがなかなかありません。おそらくホテルの草履はそうした母親が気に入ったということで歩きやすいのでしょう。このあたりで作っているもののようなので、お土産としておいているかと思いきや、綺麗な柄の鼻緒がついている下駄はいろいろ売っているのですが、肝心のこの草履は見当たりません。

スタッフに確認すると、取り扱ってないよう。あきらめてのんびりお土産をみていると、先ほど尋ねたスタッフが何枚かのプリントアウトを持ってきてくれ、松本の中町通りにこの草履を取り扱っていそうな履物屋さんがあるとのこと。丁寧に宿のロゴの入ったウェブサイトのプリントアウトを用意してくれました。こうゆう心遣いは実に嬉しいものです。

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さて、あとはチェックアウトと思ってフロントに近づいてみると、昨夜のコンサートに使った電子ピアノの横に誰かのサインがあるではありませんか。よく見るとチック・コリアではありませんか! 日付は2015年5月25日と読めます。おそらくこの宿に泊まったんでしょう。もしかして、この電子ピアノを弾いたんでしょうか(笑)

朝食後すこしのんびりして、時刻は9:00過ぎ。部屋に帰って荷物をまとめてチェックアウトです。

界松本、星野リゾートらしく若いスタッフがキビキビと働いていて、気分良く泊まれました。料理も鮮やかな色彩でまとめられた多彩な味のハーモニーを楽しめるもの。

ただ、豪華絢爛な建物、この浅間温泉という立地、おいしいワインの宝庫である信州という立地、50代向けプランという点では、もうすこし企画を練る余地があるかもしれません。夏休みに入り宿はかきいれどきのシーズンですが、お客さんの入りはほどほど。特に浅間温泉という素晴らしい温泉、近くに桔梗が原や安曇野という素晴らしいワインの産地があり、その魅力をもっと前面にだせば、さらに集客できるような気がします。ワイン好きな人がいつどんなシチュエーションでワインを飲みたいのか、どのようなワインをセレクトするのか、バータイムの音楽のセレクトや演出、お土産のセレクトなど、追い込む余地はまだまだありそうです。温泉好きでワイン好き、そして星野リゾートの宿を楽しむペルソナの研究余地ありですね。 スタッフの皆さん、頑張ってくださいネ。



さて、朝方は曇りがちでしたが、チェックアウトするころには青空がのぞき、この日もいい天気。スタッフに見送られて宿を後にします。行き先はもちろん、草履をゲットすべく中町通りへ、、、

(つづく)

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【番外】夏の信越紀行(その1)

このところ仕事でバタついていておりブログの更新もままならない中、夏季休暇をとって小旅行に行ってきました。ハイドンの曲のレビュー以上に旅行記事に突っ込んでいただく方もあり(笑)、たまには紀行記事も箸休めによかろうということで、何記事かお付き合いください。

このところ週末にはちょこちょこと母親連れで出かけてはいるのですが、記事にはしておりませんでした。記事にしたのは昨年秋に叔母も一緒に行った伊豆旅行。その記事はこちらをごらんください。

2015/10/14 : 旅行・温泉巡り : 【番外】秋の伊豆小旅行(その1)

叔父、叔母と中国・四国を巡った大旅行以来、叔父が亡くなった以降もなんとなく休みの旅行は叔母を誘って行くのがならわしになり、今回も叔母を誘って、母親と私たち夫婦の4人旅となりました。スケジュールは私の仕事が休めるスケジュールに加えて、叔母や母の通院スケジュールなどの合間をとっての、意外とピンポイントなスケジュール(笑)。母親も日頃は元気とはいえ長旅も負担になるということで、今回は2泊3日とコンパクトな旅にしました。身内だけの旅とはいえ高齢者連れということで、日頃は無計画に旅行するのが好きなんですが、いろいろ事前に調べて旅程を組んでの出発。私の役割はツアコン兼唯一のドライバーという、いつも通りのものです(笑)



出発は7月21日木曜日。世の中も夏休みに入って観光地も込み合う季節になっちゃってました。渋滞を避けるため、いつも通り自宅を朝早く出て、新宿の叔母の家に寄ってピックアップする流れですが、忘れ物をしてちょっとドタバタしたり、都内の道が通勤ラッシュだったりして、叔母の家に着いたのが少々遅れて朝8:00ごろ。東京はこの時間土砂降りの雨でした。無事叔母をピックアップして、コンビニで道中の買い物などをして、いざ出発です。

向かうのは長野方面ということで、首都高の初台インターから高速に入り、一路西へ。天気予報では東京は1日曇りでしたが、山梨、長野は晴れ予報でしかも暑そう。重く垂れこめた雲を眺めながらのドライブですが、先が晴れているということでさほど心配もなさそうです。途中八王子の先での事故渋滞がちょっとあったくらいで、流れはスムーズ。予定していた藤野PAを超えて、ワインの仕入れによく訪れる勝沼の一つ先の釈迦堂PAで最初の休憩です。笹子トンネルを抜けたところで日が差し、天気予報通り晴れてきました!

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4人の荷物と、母親が使う車椅子を積んでの旅行ゆえ、うちの車では役不足なのでレンタカーを借りています。今回の旅程では山道も多いことからワンボックスカーではなくSUVのフォレスターを借りてみました。荷室が広く車椅子を積んでも余裕があり、今回の用途には十分。だいぶ前にレンタカーで借りたスバルのインプレッサの乗り心地が良かったのでセレクトしましたが、四駆でも過度にふわふわせず乗り心地も悪くありませんね。歩くのに苦労する母親のために、障害者用の駐車スペースを使わせてもらってます。

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釈迦堂なぜか埴輪のようなオブジェがありますが、調べてみると、中央高速の建設工事時にこのあたりから大量の縄文土器が出土したとのことで、パーキングエリアのちょっと上にパーキングエリアから直接行ける釈迦堂遺跡博物館が併設されています。この博物館、なんと釈迦堂遺跡出土品5599点を収蔵しているとのことで、なかなか見応えありそうですが、目的地への旅程もあり、またかなりの階段を上らねばならなそうなので、母親連れではちょっと無理。またの機会にしましょう。

釈迦堂遺跡博物館

一休みして、出発。時刻は10:00時過ぎ。再び中央高速で西に向かいます。今回の最初の目的地は木曽路の奈良井宿。釈迦堂を出て、甲府盆地、八ヶ岳山麓、諏訪湖を経て岡谷ジャンクションから長野自動車道に入り、塩尻を目指します。塩尻インターの直前のみどり湖PAで再度休憩。母親が「みどり湖はどこ?」とつぶやきますが、パーキングエリアの周りに湖がある雰囲気もなく、地図もありません。仕方なくiPhoneでグーグルマップを見てみると300mほど南に小さな湖があり、それがみどり湖のよう。パーキングには地図くらいあってもいいですね。

さて、ちょっと休んだところで出発。すぐに塩尻インターとなり高速を降ります。塩尻市街を通り過ぎると、ワイン好きには別格の響きを感じさせる「桔梗が原」という交差点。右に曲がると以前訪問した五一ワインに井筒ワインと信州を代表するワイナリーがあります。以前に飲んだ五一ワインのエステートメルローはメルローの素晴らしい香りが楽しめる素晴らしい仕上がりでしたので、その後も何度か買って楽しんでいます。寄りたいところをぐっとこらえて木曽路に向かいます。

塩尻から国道19号、中山道を南下していくと、ほどなく景色は両側を山に囲まれた木曽谷に。しかも、道の横には清酒「中乗りさん」の看板が。それまで適当なBGMをカーナビにつないだiPhoneのAppleMusicでかけていたんですが、車内から木曽節をかけろという無言のプレッシャーが(笑)。木曽節を検索してみると、あるではありませんか! しかも美空ひばりの木曽節です。かけてみると民謡の伴奏とは一味違った濃厚なムード歌謡の伴奏にのって美空ひばり独特の声が車内に響きわたります。母親も「これひばりさん?」と即座に反応。そうひばりさんです(笑)。このあとこの木曽節が含まれるアルバム「美空ひばり 民謡お国めぐり」で車内は美空ひばり一色(笑) 木曽谷の風景にハイドンは合いませんネ。



そうこうしているうちに奈良井に到着。奈良井という信号を右折すると駐車場がありました。車を降りるとジリジリと照りつける夏の陽射しとアスファルトからの照り返しで、まさに真夏。時刻もちょうど12:00ということで最も陽射しのきつい時間です。駐車場はほぼ満車。しかし人影はまばらです。

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駐車場にはなぜかSLが。「C12 199」との車名ですが、鉄道マニアではないため詳しいことはわかりませんが、調べることはできます。

Wikipedia:国鉄C12形蒸気機関車

国鉄の前身、鉄道省が製造して小型軽量の機関車とのことで、Wikipediaには199を含む製造番号の38両が1938年に製造されたとありますので、製造後80年近く経っているわけですね。小型軽量とはいえこれだけの鉄の塊はかなりの迫力。もちろん前で記念撮影ですが、アチぃ(笑)



奈良井宿にはだいぶ前に私たち夫婦だけで行ったことがあります。古い写真を調べてみたところ2005年の7月22日ということで、11年前の同じころ。木曽には馬籠に妻籠と人気の観光地がありますが、両方とも石段があり、脚の不自由な母親を車椅子で連れて歩くには向いていないのと、奈良井の良い具合に鄙びた雰囲気が高齢者中心の我々の旅にふさわしいということで選んだ次第。

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駐車場の脇には奈良井川が流れており、岸には花が咲いて、炎天下にもかかわらず目を楽しませてくれます。これは桔梗ですね。

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駐車場から中央本線の踏切を渡ると、宿場町の雰囲気になってきます。昔の写真を確認すると道はただのグレーのアスファルトでしたが、今は土色に似せてか、ベージュの特殊な舗装になってます。これも昔の雰囲気に近づける努力でしょうか。駐車場はほぼ満車でしたが、炎天下のせいか道をある人はまばら。ただベージュの舗装のせいか照り返しもさほど厳しくなく、散策できないわけではありません。

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車を停めた駐車場は奈良井宿の奈良井駅とは反対側の端。駐車場でもらったしおりをみると上町とあり、ちょうど奈良井宿民芸会館がある角を曲がると、宿場のメインストリートに出ます。道の両側の古びた町屋の深い軒が織りなす見事なコントラスト。妻籠も馬籠も会津の大内宿もいいんですが、ここ奈良井が昔の雰囲気を最も良く残しているように感じます。直射日光が照りつける中、のんびりと旧中山道の宿場町をそぞろ歩きます。時折吹き抜ける風が涼しく感じられるのも舗装の工夫のおかげでしょう。

中山道木曽路 奈良井宿観光協会

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さて、時刻はそろそろ12:30になろうかというところ。朝食は旅のいつもの掟で車中でコンビニおにぎりということで、お腹も良い具合に空いてきています。事前に食べログで調べていたお蕎麦屋さんは駐車場の近くでしたので立ち寄ってみます。

食べログ:こころ音

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玄関先には、さも涼しげに花が生けられ、旅人をもてなす心使いが感じられます。

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入り口には、「世の中で 目出たきものは 手打ち蕎麦 初めつる鶴 末はかめ亀」と粋な言葉も添えられています。ツルッと口に入れ、噛むのが縁起が良いということでしょう。こうした些細なことが沁みる年代なんですね(笑) 

お蕎麦屋さんの前の道ではドラマかなにかの撮影でスタッフが道の通行人が不自然でないよう見張っています(笑) 我々は慌ててお蕎麦屋さんに避難といったところ。

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先客が何組かいたのですが、幸いすぐに席に案内されました。外観も良い感じに古びているのですが、町屋の中もこんな具合。特に冷房は入れてはいないのですが涼しい風が吹き、麦茶をいただきながら注文した蕎麦を待ちます。

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ほどなく注文したビールが届きます。泡がクリーミーに立つ専用のグラスとのことで、ビールを注いでみるとまさにそのとおり。ドライバー以外はクリーミーな泡が立つビールをゴクリ(涙) 雰囲気だけ味わおうと慌ててノンアルコールビールを発注して同じグラスに注ぎますが、もちろん泡はクリーミーですが肝心なシズル感はありません(笑)

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のんびりとビールなどを楽しんでいると、注文した蕎麦が運ばれてきました。この4人旅ではいろいろ頼んでみんなでつまむのが習わし。こちらは野菜天ざる。お蕎麦は1枚か2枚か選びますが、我々高齢者団体ゆえ、皆1枚(笑)。ただ、我々のあとに隣の席についた高齢のおじいちゃん、我々の席に運ばれてきたざるを見ながら店員さんの問いかけに「2枚!」と答えてペロリと平らげていました。食欲は年齢に関係ないんですね。

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こちらは残雪(ぶっかけそば)。大きな漆塗りのさらに盛られた蕎麦の上にとろろがかけられていて、それを残雪に見立てた粋なネーミング。この残雪、叔母が絶賛。蕎麦の香りが良く、合わせられたキノコやとろろとのハーモニーが絶妙。

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そしてこちらは冷やし山菜。こちらはよく冷えていて、喉越しも良く美味。皆でまわしていろいろ楽しみました。

こちらの蕎麦屋さん、店員さんも皆ほがらかでのんびりとした時間が流れている感じ。旅の最初の食事でしたが、美味しい蕎麦をゆったりと楽しむことができました。

先ほどまでの撮影は終わり、街道に静けさが戻っていました。腹ごなしにすこし散策してみます。

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お蕎麦屋さんのすぐ隣の上問屋資料館。立て札によるとこの建物は天保11年(1840年)に建てられたものを保存したもので、明治13年には明治天皇が泊まられたとのこと。

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炎天下の街道歩きはこんな感じ(笑)

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それから数軒隣の御宿伊勢屋。こちらも花が飾られて旅人をもてなしています。

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ちょっと奥を覗いてみると、長い廊下が続いて良い風が吹き抜けていきます。町屋づくりの伝統的な構造が理にかなったものだと実感出来るそよ風。

このあと、街道を歩いていると郵便局との看板があり、母親が行ってみたいとのこと。街道の旧本陣脇をすこし奥に入ったところに郵便局がありました。お土産用に記念切手がないかとのこと。

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そして手に入れたのがこちら。ずばり奈良井宿の記念切手シートに信州の山をあしらった8月11日山の日制定記念シート。えっ、山の日? 調べてみると、今年から8月11日が国民の祝日としてお休みになったんですね。切手を手に入れたので母親もご満悦。出歩く機会が少ないので、友人や親戚とは手紙のやりとりをしていますので、こうした切手は動静をつたえる貴重なものですね。

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まだまだ街道は先に伸びていますが、炎天下の散策は高齢者には危険(笑)、ということで郵便局とは街道の反対側の線路まで出てみて、また戻って、駐車場の方向に戻ることにします。母親はもうすこし先まで行ってみたそうでした。

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戻る途中街道がクランクしている鍵の手のちょっと手前にあったお土産屋さん、山の市場に立ち寄ってみます。店先には木曽の酒「七笑」の宣伝、その前には丁寧に手入れされた盆栽、そして横のワイン樽に植えられたぶどうの蔓が屋根に伸びてぶどうの実がなっていますが、樽に刺された札には「マスカット・ベリーA」。いやいや、さすが信州といったところでしょう。このお店、お土産の品揃えも素晴らしいのですが、信州の酒、それも日本酒もワインも完璧な品揃え。奈良井に来る途中に通過した五一ワインのエステート・メルローも置いてあり、思わず手が伸びそうでしたが、この炎天下で先の旅程もあり、高温に長時間さらすのも野暮なのでやむなく断念。

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母親たちがお土産屋さんを物色している間に、鍵の手あたりをうろうろ。こちらは鍵の手の水場。昔は旅人の喉を潤したことでしょう。

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水場の周りには、きれいに手入れされた花が旅人の目を楽しませてくれます。こちらは先ほども川沿いに咲いていた桔梗。

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日陰に咲く大きな百合。いやいや、いいものです。

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のんびり歩きながら駐車場にもどります。先ほど通りすぎた伊勢屋の前で奈良井宿駅方面を振り返りパチリ。奈良井の典型的な風景でしょう。遠くの山並みに屋根の勾配が響きあっているよう。

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驚いたのは、今度はちょっと歩いて南側の写真を撮ったとき。屋根の勾配が山と響きあっているというレベルではありません。まるで山を模したような屋根の勾配。古くからの建物ですが、この景色の美しさを多くの旅人が心に刻んだことでしょう。目で楽しみ、心地よい風を楽しみ、陽射しも楽しみ、旅の疲れを癒したことでしょう。

この山と屋根の呼応を見て思い出したのが、大学院のころ研究していたアルヴァー・アアルトの設計によるフィンランドの北のはずれ、ラップランドのロヴァニエミのラッピア・タロ。モダニズムの騎手ながらフィンランドの自然から多くのアイデアを取り入れたアアルトの建物の中でも、もっとも大胆に自然の造形と取り入れた建物。ちょっと写真を紹介しておきましょう。

Alvar Aalto's Architecture

この宿場町の成り立ちは、誰かが設計をして出来上がったものではありませんが、こうした山並みが屋根の勾配なんかにも影響したのではないかなどと想像しながら、帰り道の散策を楽しみました。



駐車場に戻ると時刻は14:00過ぎ。短い時間でしたが、昔の宿場町をのんびり散策できました。この日の宿は、松本の浅間温泉にとってあります。まっすぐ向かえば1時間ですが、北アルプスの麓まできて、まっすぐ向かうのも野暮なので、中山道を少し南下して、鳥居トンネルを抜けてから、上高地方面に向かってみます。

すぐに県道28号に出て、道路の看板には上高地52kmと表示されます。思っていたほどクネクネ道ではなく、快適な山中ドライブ。小一時間走ったところで、高山と松本を結ぶ国道158号に出ます。もちろん、お目当ては梓湖と奈川渡ダム(笑)

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ダム便覧:奈川渡ダム

このダムは遠く槍ヶ岳を水源とする梓川をせき止めて1969年に完成したアーチ式ダム。総貯水量は小河内ダムより少し小さい12億トンですが、アーチ式ダムとしては、黒部ダム、広島の温井ダムについて3番目の高さとのこと。

ここに停まったのはダム見物もありますが、主目的はトイレ(笑) これだけ山奥だと都合よくコンビニや道の駅もありませんので、こうした施設は貴重です。車を停めたのが国道158号の手前側。なにやらレストランらしき建物がありましたが、もうだいぶ前から営業していない感じ。一定の需要があるからか、駐車場の脇には、国道を渡ったダムの管理事務所のトイレが利用出来る旨書かれた張り紙がありますが、管理事務所に行くには一度地下に降りる、歩道橋ならぬ歩道トンネルを経て国道を渡らねばなりません。足の悪い母親には苦行に近いもの。そこで、トイレの緊急度をたづねてみると、ニンマリして「行く!」との一言。緊急度は高いようです(笑)

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トイレの緊急度とは無関係に奈川渡ダムによってせき止められた梓湖は満々と水をたたえています。利根川水系の方は渇水がつたえられていましたが、こちらは十分な貯水量に見えます。

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湖の奥の方へ目を移すと、満々と水をたたえた湖面に傾きかけた陽の光が反射して、ちょっと荘厳な感じ。こちらは景色を楽しむ余裕がありますが、母親は渾身の力を振り絞って地下道の階段を降りて、国道向こうのダムの管理事務所に向かっています。管理事務所は入り口のドアが修理中で入れず、従業員出入り口へ迂回する案内が。しかもトイレの開放時間は午後16:00までということで、この時15時過ぎ。もちょっと遅かったら万事休すでした(笑)

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皆トイレを済ませてスッキリしたところで、ダムをあらためて見下ろしてみると、やはり日本3位の高さを実感します。松本から高山に抜ける国道158号も、このダムの上を走っているんですね。

さて、一休みしたところで、もう宿に向かうにはいい時刻。国道158号を一路松本市街に向けて走ります。途中、昔上高地観光、槍ヶ岳登山に来た際の起点である新島々駅などを通り過ぎて、程なく松本市街に入ります。夕刻近くなり、市街は車が多く、久々の都会のドライブ(笑)

ほどなく浅間温泉に近づき、カーナビの指示に従って宿に到着しました。

(つづく)

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【番外】秋の伊豆小旅行(その3)

(つづき) その1

夕食は部屋のすぐ向かいの懐石茶や水音で。ここの食事は前回もとても良かったので期待です。席は入ってすぐの窓側でとても良い席でした。窓の外はほんのりライトアップされたテラス。最初に飲み物を注文して、ほどなく最初の膳が運ばれてきました。

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前菜は秋刀魚、サヨリ、子持ち鮎など秋の味覚を使ったもの。すすきをあしらった盛り付けは秋らしい風情満点。一昨年、亡くなった叔父と旅行したことを思い出すと、こうした機会も貴重なものと思いながら、乾杯して料理に箸をつけます。

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やはり最初はビールです。散策して風呂に入ったのでビールが滲みます(笑)

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程なく塗りの綺麗な椀が運ばれてきます。椀は蟹真薯。枸杞の実が添えられているのが風流。昔自宅の庭にも枸杞の木があったのを思い出して母親は懐かしそう。

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続いてお造り。お造りは沼津市場直送の魚。金目鯛にさわら、ホタテ、マグロなど。皆一口づつでヴォリュームも我々にはちょうどいい感じ。

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お造りになったところで日本酒を注文。東府やのラベルのお酒ですが、醸造元を見ると富士宮市裾野の富士錦酒造のお酒。キリッとした喉越しと適度な酸味が刺身にぴったり。料理との相性が考えられているのでしょう。

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続いて鍋物。伊豆らしく伊勢海老の茸鍋。伊勢海老はプリプリの食感で、汁には海老の香りが良く乗って旨い。

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そして焼物はカマスの祐庵焼に鰻巻き。どれも味付けが濃すぎず薄すぎず、進むごとに変化があり、舌を楽しませてくれます。

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そして丸茄子をくりぬいて牛肉やトマトを詰めて焼いたもの。ここまでの料理、すべて手の込んだ丁寧なもの。肉や魚をそのままというものはなく、量も適度でちょうどいいです。微妙な味や香りの変化を楽しみながらちびちびとお酒を楽しめ、まさに食事を楽しめる感じ。

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最後に味噌汁と五穀米。ここまでいろいろ食べたのに最後にちょっとご飯が欲しくなるんですね。味噌汁にご飯は至福。日本人ですね。

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そして、スタッフの人がニコニコしながら別腹ですよともってきたデザートのメロンとアイスクリーム。母親も叔母も「別腹ね~(笑)」と言いながらペロリと平らげていました。

いろいろ昔の話などをしながらのんびり楽しめた食事。いつもは四合瓶を一本頼んで結局わたしがかなり飲んで、いい気分すぎる状態になっちゃうんですが、この日は小さい瓶一本をちょびちょび4人で飲んだので、文字通りほろ酔い加減。4人で話も弾んでいい食事でした。本当にのんびり食事ができて、周りのテーブルは皆さん撤収済みで遅くなってしまいました。

部屋に戻って、敷かれた布団にごろりと一休み、、、と思ったら、結構寝てました。嫁さんから、随分寝てたわよといわれてはじめて気づきました。目が覚めたところで部屋の半露天風呂に入ってみます。

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部屋に風呂があるとこうゆう時いいですね。ざぶんとつかって実にいい気分。窓越しに吉奈川のせせらぎを聞きながら、湯に体を沈めてしばし静寂を楽しみます。湯口からトロトロと注がれる温泉のおとが風呂場に響き、川のせせらぎがBGM。いやいや温泉はいいものです。もちろん、上がったらすぐにぐっすり休みました。

朝は川のせせらぎで目が覚めました。

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窓を開けると吉奈川。赤い花のように見えるのはナナカマドの葉先が紅葉しているもの。この日は曇りでしたが、窓から入る風はさすがに爽やか。まずは風呂です。

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朝風呂は本館から道を渡り廊下で渡った西館の端にある河鹿の湯に行ってみます。河鹿の湯へは本館内をクネクネ、途中上の階に上がって渡り廊下を渡り、西館で1階に降りてからまたクネクネ。遠いというより、動線に沿って変化する館内の様子や景色を楽しめという感じ。最後の西館の廊下は、すぐ脇を道路が通っていること気づかせないよう、深い軒でうまく処理して視線を庭と池に集中させるよう仕組んであります。写真の軒のところは石垣の上に道路が走っています。実にうまい設計。

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そしてようやく突き当たりが河鹿の湯。緑の中にある一軒家風の入り口。ランプが私を呼んでいます(笑)

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こちらも昨夜同様どなたもいらっしゃらなかったので、中をパチリ。簾をうまく使って外からの視線を遮ってますが、すぐ横は吉奈川。こちらも昨夜入った行基の湯とお湯は変わらないよう。適度な温度で朝風呂にぴったり。本当はキリッと熱い湯にザブンと入るとよりスッキリするのですが、旅館ではこれが万人向けでいいでしょう。湯に半身沈めながら簾越しに吉奈川の景色を楽しみながらのんびりと温泉を楽しみました。

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お風呂の中には枯れ枝にスポットライトをあてて、変化をつけています。これがあるなしで雰囲気がかなり違います。

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湯から上がると緑の間を抜ける風が心地よいですね。

のんびり朝風呂に浸かって、目が覚めました(笑) 部屋に戻って着替えて、荷造りなどをしているうちに朝食の時間となります。昨夜はお腹いっぱいいただいたのですが、この時間になると不思議と朝食を迎える準備万端(笑)

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昨夜と同じ、部屋の向かいの懐石茶やに向かいます。母親も叔母も昨夜はゆっくり休めたようで、シャキッと元気そう。

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朝食ももちろん豪華ですが、量も味も我々向けで程よいもの。中でも中央の木の箱が海苔で、中に線香のようなものが入っていて、ほんのりと海苔があったまって出されます。のりがパリッと焙りたてのようになって香りも良いのでご飯が進みます。旅館食は朝もお腹いっぱいになっちゃうものが多いんですが、これはちょうどいいですね。

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食後はフルーツ入りのヨーグルトにコーヒー。叔母も母親も食後にコーヒーが飲みたいと言っていたのでちょうど良かったです。

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朝食後は母親の体調が良かったので、昨日我々と叔母で散歩した庭園に行ってみることにします。行ったのは昨日と同じコースなので景色は省略。母親は花があるといろいろ詳しいので、庭園に咲いていた花の写真を紹介しておきましょう。

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本館の廊下の脇に配された蹲(つくばい)には椿の切り花が浮かべられて実に風流。

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東京では散ってしまった曼珠沙華。庭園の植え込みの根元にひっそりと咲いていました。

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そして庭園のそこここに咲く杜鵑草(ホトトギス)。自宅の庭にも咲いているので、なんとなく親近感のある花。

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こちらは紅要黐(ベニカナメモチ)でしょうか。葉先の鮮やかな赤がアクセント。

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そして椿。うちの庭の椿もそろそろ開花です。

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滝の前にあった赤い小さな花芽。これはなんでしょうか。調べてもわかりませんでした。

昨日同様コースで大正館芳泉、ベーカリーの前を通って、庭園の一番はじの滝の前までまでゆっくりと散歩してきました。幸い母親も薬が効いていて結構な距離の散歩ができました。我々の世代にはこうして緑の中をのんびり散歩するのが一番の楽しみ。一昨年はまったく庭園に入りませんでしたので、これでようやくこの宿の魅力がわかった気がします。

部屋に戻ってあとはチェックアウトするのみ。フロントでお土産と地元野菜をちょっと買って、宿を後にしました。いやいや今回も実に楽しめました。前回同様温泉も食事ももてなしも最高。スタッフの人もいろいろ気遣ってもらって助かりました。母親も叔母もそれぞれ誕生日を満喫したようで何より。この旅のメインのミッションが終了です。

それぞれ一泊にしては大きな荷物を車に積み込み、宿を後にします。

宿を出たのが10:30くらい。この日は私の所用で16:00くらいまでに東京にもどらなくてはなりませんでしたので、ホテルでのんびりしたので伊豆観光をするにはちょっと時間がありません。そこで、昼をどこかで食べてすんなり帰ることにしますが、伊豆に来た時の食事とお土産の定番は、小田原の鈴廣かまぼこの里。一同に聞くと異議なしということで吉奈温泉でカーナビに鈴廣かまぼこの里をセットして出発します。

下田街道を北上して、途中修善寺から修善寺道路、伊豆中央道、伊豆縦貫道を通って三島まで出て、三島から国道1号を通って箱根越え。芦ノ湖半から箱根新道に入って、1時間ちょいで鈴廣かまぼこの里のある風祭まで到着しました。

まずは腹ごしらえに、以前入って良かったかまぼこの里の中にあるお蕎麦屋さんに。

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食べログ:千世倭樓 そば 美蔵

ついたのがお昼直前でしたが、平日なのでさほど混んでなかろうと高を括っていましたが、着いたら満席です。どうやら団体客が入っているようで店内はにぎやか。

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幸運にも1席だけ空いていましたので、すぐに座れました。もちろん朝、旅館食で皆それなりの腹具合ですので、そばだけ頼みます。

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こちらが季節のメニュー、きのこそばと季節の天ぷら。

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こちらが名物のかまぼこかき揚げ。有名店だけあって、いつも手馴れた美味しさです。

食事を終えると、道の向かいの鈴廣でお土産を買います。お目当てはかまぼこではなく干物。ここの干物はお手頃で美味しいんですね。カマスやらえぼ鯛やらの干物に、塩辛、なぜかいつもいなごの佃煮などを買い込んで旅のお土産にします。ここは広くて綺麗なので買い物がしやすくお気に入りです。

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鈴廣の駐車場の脇に咲いていた秋明菊。

お蕎麦も買い物も意外にすんなり終えられあとは帰るだけ。駐車場から出るとすぐに高速入り口なのも便利です。小田原厚木道路から東名高速、首都高を経て、叔母の家のある新宿へ。普段は厚木から町田までダラダラ渋滞するのですが、平日なのと時間が早かったので一切渋滞なし。渋滞がないとあっという間に着きます。土日もこうだといつも楽なんですが、それは致し方ありませんね。

新宿で叔母を下ろして、自宅にすんなりもどって、今回の旅も終了。叔母も母親も楽しんでもらえたようでなにより。そして無事故でミッションを終了でき、こちらもほっとしました。今回の母親と叔母の誕生日を祝う旅、今年亡くなった叔父も10月生まれだったので、なんとなくその供養でもあったような気がします。母親も叔母も立派な高齢者。われわれもいい歳ですので、こうした機会はますます貴重になってきますね。また来年もどこかに出かけられるといいですね。

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自宅に戻ったあと、用事をすませてゆっくり夕食。先ほど鈴廣で自分へのご褒美に手にいれたイナゴをつまみに日本酒を一杯やってのんびり旅の余韻に浸りました。

さて、手元にはハイドンの未聴盤がエベレスト山、もといチョモランマのごとく積み上がっており、大物もちらほら。早く日常に復帰しないと読者の皆さんのお叱りを受けかねません。さっそくレビューに戻ります!

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【番外】秋の伊豆小旅行(その2)

(つづき) その1

修善寺の中伊豆ワイナリーヒルズでランチなどをのんびり楽しんだので、本日の宿に向けて出発しました。ワイナリーヒルズから別荘地をクネクネ車で下り、修善寺市街に出たところで下田街道を南下します。もう、すぐそこは宿ですが、チェックインが3時からということで、ちょっと早い(笑)

ということで、宿の入り口である吉奈入口で曲がらず、そのまま南下。向かったのはこちらです。

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一昨年、伊豆に来た時に立ち寄った浄蓮の滝。ただし今回は滝は見ません(笑)。

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お目当ては、浄蓮の滝の駐車場に面したお土産やさんの一角にある、わさびジェラートのお店。先ほどのワイナリーのレストランのランチではデザートがなかったので丁度いいということで、一昨年にも寄ったこのお店に来た次第。たかがジェラートですが、生わさびを練り込んだジェラートということでなんとなくまた食べたいということになりました。

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いろいろ種類があるのですが、頼んだのはこの店一番人気の「味くらべ」。ちょい辛、中辛、超辛の三種入り。おまけにスプーンのさきっちょに茎入り激辛がちょっと盛ってあるという丁寧さ。

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これが「味くらべ」の勇姿。店員さんの勧めで、辛い方(緑色の濃い方)から食べるようにとのこと。おそらく最後に辛いのが残ると余韻が悪いということではないかと想像(笑) ちなみに母親は言われたとおり辛い方から食べてましたが、「そんなに辛くないわよ~」と余裕の発言。わさびの爽やかな辛味を堪能しました。

浄蓮の滝は、この駐車場からかなりの段数階段を降りたところにあります。「降りててみるか?」と母親に尋ねると、言い終わらぬうちに「降りない!」とピシャリ(笑)。そうです、我々は滝ではなくジェラートを目当てに来たわけですので、滝は見ずにここを後にしました。

さて、時刻は2:40と、これからホテルに向かうと丁度チェックインの時刻。先ほど来た下田街道を北上し、吉奈入口を曲がって、ようやく本日の宿に到着。

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静岡県 伊豆 吉奈温泉 | 東府やResort&Spa-Izu

一昨年、母親の喜寿祝いで泊まってとても良かった東府やという宿。もともと、その前に新潟などを旅した際に泊まった妙高の赤倉観光ホテルに泊まったご縁で、同じ系列の東府やの割引きプランの案内が送られてきたのがきっかけ。今回も東府やからのリピーター向けのプランの案内を見てここに来ようと思ったという流れなので、このホテルのリピーター向けマーケティングにことごとくやられちゃっているということになります。そもそも泊まって良かった体験があり、その後色々なプランを案内すればリピーターは増えるというもの。おそらくこの東府やもリピーター率が高いと思います。

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吉奈入口からしばらく細道を進むと左側に東府やの入口があり、すでにお客さんを迎えるべくスタッフが何人も待ち構えていました。車寄せに車を停めて、荷物を降ろしてホテルに入ると、以前と変わらぬ垢抜けた佇まい。ここはロビーと売店のみの建物。

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ロビーで簡単なホテル内の説明を受けるとすぐに部屋に案内されました。

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玄関棟を出ると、すぐに吉奈川のせせらぎを聞きながら渡り廊下で本館まで渡ります。スポットライトを活かしたセンスの良い空間構成は前回泊まりに来た時の記憶のまま。

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本館に入って、しばらくいったところが今回の部屋。なんと、前回泊まった部屋と同じ部屋にその隣の部屋が今回の部屋でした。前回は3人でしたので一部屋でしたが、今回は叔母がいるので二部屋。脚の悪い母親連れということで、食事をするところに近い部屋を用意してくれたのでしょう。廊下のそここに生花が配され、客人をもてなす雰囲気満点。

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部屋に入ると中にも生花。

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それもひとつひとつ生け方たセンスが良い。私もその昔、大学生の頃日本美を極めるため古流の生花をやっていたので、こうした花ひとつひとつを生ける大変さ、難しさがわかりますので、かなりの手間をかけていることがわかります。

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誕生祝いの旅行と告げてあったので母親と叔母の泊まる部屋には丁寧な書き置きがありました。

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窓の外は吉奈川の清流。川の流れる音が常に聞こえます。水面をよく見ると鮎でしょうか、流れの中に泳いでいるのが見えます。紅葉にはまだ早いじきでしたが向かいの崖には所々葉先の赤くなったナナカマドがあり、雰囲気満点。

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紅葉もほんのりとですが色づきはじめたというところ。部屋について一休みしたので、広いホテルの庭に出てみようということに。前回の旅行は生憎雨だったので、この宿自慢の庭園を見ていません。母親は少々お疲れということで部屋でのんびりしていることにして、叔母と3人でホテル内を散策することにしました。

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この東府や、建物の配置、軒を実にうまくつかった景色の切り取り方、そして灯りや花の配置が実に巧み。こうしたところに凝るとどうしてもそれが目立ってしまうのですが、実に自然で、センスが良いですね。歩き回る楽しみがあります。

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私たちの泊まる部屋の真向かいが食事の場所になる懐石茶や水音。

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その前のテラスを超えていくと吉奈川を渡る橋があります。

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いつかけられたものでしょうか。作りは古く、朽ちかけたコンクリートの欄干には「芳泉橋」とあります。このホテル自体は現在の経営となってかなり手が入り、建物は新しいものも多く非常に綺麗です。温泉は奈良時代行基によって発見された伊豆最古の温泉とのことで、江戸時代には徳川家康の側室お万の方がこの温泉に入り子宝を授かったと伝えられる温泉。幕末には米国公使ハリスの侍女となった「唐人お吉」が晩年に逗留した歴史をもつ宿です。幕末までは遡らないでしょうが、この橋の造りを見ると、この宿の歴史に触れたような気分になります。

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橋を渡って振り返ると先ほどの懐石茶やが茅ぶきだったことがわかります。こちらも手入れが大変でしょう。

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橋からしばらく歩くと、右側に大正館芳泉という建物があります。先ほどの橋が芳泉橋で、大正館と名付けられているところみると、この建物は大正時代に建てられたものなのでしょうか。

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目の前にはクラシックカーが置かれ、これ一台でいい雰囲気。ちなみにこの写真では小さくしか写ってませんが、車の向こうに植木職人が木の刈り込みをしています。最近自宅の庭木がぼうぼうに茂っているので、週末は草むしりに庭木の手入れに奔走していますが、植木職人さんの見事な刈り込みの技術を盗みとろうと、クラシックカーそっちのけで植木職人さんのアーティスティックなハサミの入れ方をしばし凝視。いい勉強になりました(笑)

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前に来た時は玄関でウエルカムドリンクが供されたような気がしますが、今回はここ大正館芳泉までくると宿泊者にはドリンクが供されるということになっています。庭園に客人を誘導するというねらいでしょう。広大な庭園ですので、ここも見所ということでしょう。スパークリングワインに生ビール。私は生ビールでドライブの疲れを癒します。大正館芳泉の中はこの建物そのままの風情のカフェや、アールデコ風に手が入れられたところなどありますが、新しく手をいれたところよりも古い風情の空間の方が落ち着きますね。

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しばらく散策したところで、一杯飲んだのでしばらく叔母とおしゃべりに興じてのんびりくつろげました。

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大正館を出ると、空は夕方に差し掛かり、すこしひんやりしてきました。抜けるような秋の空に、夕方の陽の光が射し込んでいい雰囲気。

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さらに進んでいくとまた古い橋がかかっていました。欄干には「み登里(みどり)の橋 昭和3年竣功」とあります。こちらは年代がわかりました。昭和3年といえば父が生まれた年。1928年ですから今から87年前になるわけですね。この橋を渡ったところにこのホテルのベーカリー「Bakery & Table 足湯テラス」があります。さきほどビールやスパークリングワインをいただいたばかりですので、ここは素通り。

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そしてさらに吉奈川沿いもホテルの庭園になっていて、滝や魚釣りができる場所があります。のんびりと散歩を楽しみましたので、そろそろ部屋に戻ることにします。

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庭園はよく手入れされていて、秋の草花が楽しめます。これはテラスにあった萩。秋の風情を感じさせます。

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部屋にもどると、のんびりくつろいでいたはずの母親が、心配顔。考えてみれば随分のんびり散歩していましたので、どこにいったのか心配していたとのこと。ちなみにわれわれ家族の携帯は皆ソフトバンクで、このホテルの周りは電波が届きません。「電話したけど出ないから川に流されたと思ったわよ」とは母親の弁。散歩に興じていたとわかって一安心。

一休みして、ようやく風呂に。この宿にはいろいろお風呂がありますが、私はこの時間男性専用だった行基の湯へ。

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ホテルに着いたとき渡ってきた渡り廊下はいい感じになってます。

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玄関棟の脇にある行基の湯。玄関棟を出て石段をちょっと昇るサバイバルコースです。遠景は私たちの泊まっている部屋。

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幸いどなたもいらっしゃらなかったので、お風呂の様子もパチリ。川沿いの露天なのでせせらぎの音を聞きながらのんびり湯につかります。お湯の温度は41度くらいでしょうか。のんびりと浸かれる温度、泉質はアルカリ性単純泉なので無色透明で、肌に染み込む感じの湯ざわり。お湯を楽しむという以上にこの川沿いの風情を楽しめるいいお風呂です。湯につかってしばらくぼーっとしてリフレッシュ。

涼しい風を楽しみながら部屋にもどってしばらくすると夕食の時刻です。

(つづく)

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【番外】秋の伊豆小旅行(その1)

手元の未聴盤の山もいろいろあるのですが、また珍道中の旅行記にお付合いください。

今年の8月、母と叔母をつれて灼熱の東北旅行に出かけた件はブログの記事にしておりますが、そのとき日光の湯ノ湖が存外に良かったので、また出かけようという相談をしていました。そして今月は母親と叔母の誕生月。母親この10月で79歳、叔母は75歳になります。我々夫婦は50代と人生後半もいいところにさしかかっております。ということで、皆にとって貴重な誕生日ということで母親と叔母の誕生祝いに旅行に出かけるという企画にして湯ノ湖の宿などを調べ始めたところ、一昨年母親連れで泊まって良かった伊豆の東府やからもDMが届き、そちらも捨て難いということで迷った挙句、母親の希望で東府や再訪、再び伊豆旅行にすることにしたという次第です。

一昨年の旅行記はこちら。

2013/10/08 : 旅行・温泉巡り : 【番外】母親の喜寿に伊豆旅行-1

出かけたのは10月4日の日曜から1泊。人気の宿ゆえ日祝前日はなかなか予約がとれないので、日曜夜狙いで予約して決めた日程。ということで5日の月曜は会社をお休みしての旅行です。

出発の日はいちおう日曜なので渋滞を避けるため、早朝に出発です。いつものように朝6:00過ぎに自宅を出発。新宿で叔母をピックアップして、初台でコンビニに寄ってから首都高に乗り、いざ伊豆を目指します。

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シルバーウィークと3連休の合間の日曜だからか、天気もいいのに渋滞もなくスイスイ進みます。厚木を過ぎると最近のドライブでは曇りがちで見えなかった富士山がくっきり見えるようになります。この写真は大井松田あたりから見た富士山。10月初旬ということでまだ雪はありません。

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1時間ほど走っていつも休憩する鮎沢パーキングエリアで一休み。

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見上げると空は秋晴れ。ドライブ日和ですね。しばらく休んで出発、いつも通り新東名に入り、長泉沼津まであっと言う間に到着。いつもながら新東名は道がきれいで走りやすいです。以前伊豆に来たときには韮山の反射炉、伊豆の国パノラマパークのロープウェイに乗ってますので、同じ轍は踏めません。事前に母親に聞いても違うところがいいということで、散策好きな叔母の好みを考えて選んだ最初の行き先はこちら。

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三島のすこし南にある柿田川公園。伊豆観光地をいろいろ調べている際に探しあてた地味な観光地。先ほど休憩した鮎沢パーキングエリアでカーナビに目的地をセットしてあったので、苦労せず到着。ちょっと山のなかにあるようなイメージだったんですが、実は国道1号線沿いで向かいには大手家電量販店があるという意外に街中な立地。ただし、入ってみるとこれがなかなかなところでした。この公園については下記のサイトに詳しいのでご覧ください。

静岡県清水町:柿田川関連情報

この柿田川は全長1.2kmの川で狩野川に合流して沼津港で駿河湾にそそぎます。水源がは「わき間」と言って湧き水ですが、その水量は1日70万トンから100万トンとものすごい水量。そのわき間が見所です。

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駐車場についたのが朝9:00過ぎ。まだまだ人も少ないですが、駐車場にはすでに何台も車が停まっており、観光客もちらほら。駐車場の看板を見て、今来た道や今日泊まる東府やはこの辺とか母親に教えるとしげしげと見ていました。

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この公園、湧水地のまわりに木道などが整備され、適当に散歩できるようになっています。脚がわるい母親にもこれなら大丈夫そう。少し階段を降りて歩いていくと、さっそくわき間がありました。以前は産業用に使われていたためか、丸い土管のようなものの中からこんこんと水が湧いています。この柿田川の水は環境省から名水100選に選ばれ、現在はこのあたりの水道水の水源となっているとのこと。

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ここ柿田川の湧水地にこれほどの湧き水が湧くのは、今から8500年前の富士山の爆発で流れ出した三島溶岩流という大量の溶岩によるもの。溶岩自体は多孔質で水を通し、その下の地盤は水を通さないため、富士山の雪解け水などが三島溶岩流を通ってここに水を大量に湧き出させているということ。公園内のそこここから水がこんこんと湧きだしているのはそうゆうわけからです。三島市とこの清水町にはそういった湧き水が湧く場所が他にも多数あるそうです。

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整備された木道を歩くと、柿田川の清流をいろいろ眺められて、とても国道1号のすぐ脇とは思えません。この一帯、砂地のほうぼうから水が湧き出し、まわりにはその清流に合った植物が茂っています。

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途中木道の脇にあった木の実。調べてみるとシロタモのよう。写真に撮っておくとあとで調べられるんですね。

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しばらく散策して、今度は国道1号沿いの方に歩いてみると、第1展望台、第2展望台との案内がありました。ちょっと階段があったので、母親をベンチで休んでもらって第2展望台に降りてみると、ここがメインのわき間でした。直径5m以上はあろうかという巨大な土管の底から砂を巻き上げながら水がこんこんと湧いています。湧いた水が隅から川に注ぐところの水量はかなりのもの。見ていると自然の神秘を感じるよう。昔見た忍野八海と同じような感じですが、忍野八海は富士山のすぐ近く。こちらほもう駿河湾のちょい手前ということで、これだけ離れたところにこれだけの水が湧くというのが本当に不思議なものです。しばし見とれて、今度は第1展望台まで行ってみます。

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第1展望台はもう国道1号のすぐ脇。富士山の雪解け水が多くなると国道1号の地盤が心配なくらいの近さです。こちらは瀬のようなところから水が湧き出していきなり川になっています。流れを良く見ると魚が泳いでいたりして、なんとなく涼やかな気分です。

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ひとしきり散策して、母親の待つベンチにもどろうとすると、大きな石碑が目に入ります。「霊峰富士山の名水 柿田川 守り続けて 子や孫に」とあります。確かに富士山の雪解け水を溶岩で何重にも濾過した名水がこれだけの量湧きだしている貴重な自然の恵み、次の世代にも残していかなくてはなりませんね。

来てみるまでわからなかったのですが、ここは寄ってみた甲斐がありました。小一時間の散策でした皆楽しんだようで、今回も出だしから幸先よい旅となりました。この時点で10時くらい。もう少し時間がかかると踏んでいたので、昼に寄ろうと考えていた沼津の和食屋さんに行くには時間が早い。ということでネットでいろいろ調べていると、なかなかいいところが見つかりました。

向かったのはこちら。

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中伊豆ワイナリー シャトーT.S.

普段ワインは好きなので、勝沼や長野などでいろいろワイナリー巡りはしているのですが、伊豆にワイナリーがあるとは失礼ながら知りませんでした。先ほど寄った柿田川公園の駐車場でネットをいろいろ調べて、このワイナリーのレストランが評判が良さそうということを探り当てて、目的地にした次第。柿田川公園から中伊豆を修善寺まで南下し、修善寺から東の山に登ってしばらくいったところにあります。

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別荘地を抜けると垣根仕立ての広大なブドウ畑が出現。着いてビックリ。まずはブドウ畑の素晴らしいこと広さといい手入れが行き届いていて整然とした感じといい、これまでに見たどの畑よりも整っています。早速駐車場に車を停め、石城のような建物に入り、ベランダに出ると広大なブドウ畑を見渡せます。

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ベランダにはどのエリアにどのブドウが植えられているかを示すマップがあり、カベルネ・ソーヴィニオン、メルロー、シャルドネ、プティ・ヴェルドなどの欧州系品種に加え、信濃リースリングやヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニオンの交配種であるヤマ・ソーヴィニオンなども植えられていて、かなり本格的。まずはブドウ畑で度肝を抜かれました。

玄関を入ってうろうろすると、すぐにワインの有料試飲コーナーがありましたので、このワイナリーの代表的なワインらしきものを赤、白選んで頼んでみます。それぞれ20mlということでワイングラスに少々の量。もちろんまわし飲みで、わたしも最後に香りと舐めるくらいいただいてみます。ワインのラベルには「志太」と記されています。白は志太シャルドネ2014、赤は志太シンフォニールージュ2013。白は非常にマイルドに仕上がったシャルドネ。赤も穏やかな柔らかを感じるもので、それぞれなかなかの出来。ここでなんとなく気づいたのですが、ここはシダックスの所有するワイナリーだったんですね。ワインのラベルの志太はシダックスの社長の名の志太。まったく予備知識なしに訪れたので、ブドウ畑の素晴らしさ、ワインの出来に嬉しい驚きを感じました。

その後ブドウ畑などを見ながらのんびりしているうちにレストランを予約した時間になりましたので、建物の4階にあるナパ・バレーというレストランに行ってみます。レストランに入ると窓際の席に通され、窓からは先ほど眺めたブドウ畑がさらに雄大に感じられる絶景。天気も良かったのでなおさら気分がいいです。一つ下の階のベランダではまさに結婚式の真っ最中。なるほどワイナリーでの結婚式とはいいものです。

中伊豆ワイナリーヒルズ:レストラン紹介 ナパ・バレー

頼んだのはパスタランチ。4人それぞれ別々のパスタを頼んでみました。サラダにカボチャのスープ、パスタ、そしてコーヒーに加えて、グラスワインもついています。ちなみに運転手向けにこちらのワイナリー製のブドウジュースもセレクト可能(涙)。そして同行者向けに先ほど有料試飲して美味しかったワインをいくつか頼んでみます。

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こちらはサラダにカボチャのスープ。どちらもこなれた出来。

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4人で違うパスタを選んで取り分けていただきましたが、こちらはヤリイカと春菊のラグーレモン風味。しっかり塩味がのってイカの旨味がでてます。

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こちらは地元駿河湾産のしらすと大葉のぺペロンチーノ。おそらく生しらすから炒めているのかしらすの香りがパスタによく乗ってうまかった。

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自家製ベーコンと季節野菜のアラビアータ。

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国産牛スジ肉と茄子のボロネーゼ温泉卵添え。どれも具材の香りがしっかりパスタに乗っていい出来。旅行時の昼は軽めにとの教訓があるのですが、皆さん綺麗に平らげました。

パスタセットについてきたグラスワインはどれもこのワイナリーのものですが、店員さんのお勧めで頼んだ白の甘口ワインに母も叔母も舌鼓。普段甘口ワインは飲まないんですが、ちょっと舐めてみると、ほんのりと程よい甘さ。冷やして飲むと美味しいとの勧めのとおり、これはこれでいけます。最後にコーヒーで落ち着いてのんびり食事を楽しみました。

お腹も満ちたところで屋上に出てみます。

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屋上に出ると塔屋に鐘があり、昇ると突けるようで、皆さん鐘を鳴らしています。もちろん満腹の我々高齢者一向は階段はパスして周りのブドウ畑の景色を楽しみます。

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先ほど見たブドウ畑の景色ですが、屋上からだと一層雄大。このブドウ畑、あとでわかったのですが、シダックスの社長がナパ・バレーのオーパス・ワンに惚れ込んで、道楽で始めたものとのことですが、道楽というレベルではありません。食を業とする企業のプライドと執念の塊のよう。これだけの畑を維持しながらワインを作り、われわれ観光客をもてなすという志の高さに打たれます。

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すこし左をみると下には三角屋根のチャペルがあります。この景色の中での結婚式はいいですね。

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ひとしきりのんびりしたので、今度は1階(ロビーは2階)の志太コレクションワインセラーなどを見てまわります。一転して暗く静かな地下蔵。

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このワイナリーは今年で15周年とのこと。すでに歴史の重みを感じる雰囲気があります。

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ワインセラーの壁にはブドウの収穫を楽しむ志太社長の写真が飾ってありました。いやいやあっぱれです。気になってオーパス・ワンをネットで調べてGoogle Earthで空から見てみると、広大なブドウ畑の真ん中にワイナリーの建物がある構成は瓜ふたつ。志太社長、本当にオーパス・ワンを手本に本格的なワイナリーを作ってしまい、15年かけてこれほどまでに育てあげたわけです。愛読する日本のワインを紹介する山本博さんのシリーズ本の中の1冊「日本のワインを作る人々 東日本のワイン」で、このワイナリーは「規模とその内容から日本屈指のワイナリーの一つ」と評されるほど本格的なものです。当初はマンズワインの技術指導を受けたとのことで、このまま成長することで、オーパス・ワンと肩を並べるまでに成長することも夢ではないような気がします。

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ワインセラーの中にはオーパス・ワンをはじめとするこのワイナリーのコレクションワインが静かに眠っていました。ワインセラーのフロアの周りにはワインを醸造する工場、樽詰めワインを保管する蔵などがあり見学することができます。

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再び外にでてまじまじとブドウ畑に見入ります。いやいや、東京からこんな近くにこれほどまでのワイナリーがあるとはまったく知りませんでした。一通り見学して母親も叔母も大満足。ロビーに戻って、もちろんショップでお土産にワインを購入。先ほどレストランでいただいて良かったので、珍しく甘口の白もお土産に加わりました。ワイナリーを思い出しながら飲むワインもいいものです。帰ってからのんびり楽しむことにしましょう。

さて、この時点で13:30くらい。先に進むことにいたしましょう。

(つづく)

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【番外】浜松市楽器博物館詣で+うなぎ!

前の前の週の土曜日、9月5日ですが、いろいろな都合が予定調和的にぴたりと合って浜松に行ってきました。目的は以前取り上げたアルバムが素晴らしかったことから一度見学してみたかった浜松市楽器博物館に行ってみたかったということ。実は目的は一つではなく、もう一つあって、昨年5月に母親三兄弟で6泊7日で関西、四国、中国を旅した最後に立ち寄った浜松のうなぎ屋さんが絶品のうまさだったことで、再び浜松のうなぎを喰らおうということ。特に母親は浜松のうなぎに強烈にモチベーションがかかっております(笑)。

ということで、母親を連れ出し、浜松行きを狙っていましたが、日帰りで名古屋の手前の浜松を刺すにはいろいろ条件があります。まずは母親の体調。体調がいい時にはスイスイ歩けるんですが、薬の効きが悪いと歩くのも辛くなってしまいます。それから高速道路の渋滞。休みの日に朝起きると、まずは高速各路線の渋滞情報を見ます。あんまり混んでいる日に出かけると渋滞しにいくみたいになってしまいますね。そして最後は私のやる気。一週間働いて土曜、日曜に長距離ドライブをしてみようという気になるかどうかは、結構重要なパラメーターです(笑)

以上の3要素がぴたりと揃ったのが9月5日だったということです。ちなみにその前の週までは夏休み期間ゆえ、やはり各高速道路は渋滞気味。9月に入っての最初の週末に照準を合わせて、仕事の方も心持ちセーブ(笑)。前日に飲み会など入れないことはもちろん、なるべく早く帰って英気を養っておりました。

ちなみに、5月に浜松でうなぎをいただいた件と浜松市楽器博物館に関連した記事をリンクしておきましょう。

2014/06/23 : 旅行・温泉巡り : 【番外】関西・四国・中国大紀行(その18)
2015/05/23 : ハイドン–声楽曲 : 【新着】野々下由香里/桐山建志/小倉貴久子の歌曲集(ハイドン)

ということで、朝早く荷物をまとめて自宅を出発。9月最初の週末ということで、東名高速は大和トンネル手前でちょっとノロノロしたほか、ほとんど渋滞はなく、スイスイ進みました。

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東名高速を走る時に東京からちょうど休むタイミングとなる鮎沢パーキングエリア。パーキングエリアの中では、ちょっと佇まいが建築的でお気に入りのパーキングエリアです。

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海老名とか巨大なサービスエリアだとかなり歩くので、母親連れの場合にはかえって小さいパーキングエリアの方がいいんですね。ちょっと休んだところで出発し、御殿場を過ぎたところから新東名に入ります。建設中は巨額の建設費がかかるので必要なのかという議論もありましたが、運転する方にとっては広くて空いているので運転が非常に楽ですね。スイスイ飛ばして(大人ですので突っ込まないでネ)沼津、富士、清水、静岡、掛川と進んでいよいよ浜松です。

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浜松サービスエリアで一休み。こちらも昨年5月の旅行で休んだことがあるので、ちょっと見慣れた風景。こちらのスマートICで高速を降ります。この時点で11:00くらい。ここから楽器博物館を目指すのかといえば、そうではありません。もちろん、まずは腹ごしらえ、うなぎです!

向かったのはこちら。

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鰻処 うな正
食べログ:うな正

実は昨年5月に訪れたのはこのお店ではありませんでした。このお店を選んだのは、いつも私の所有盤リストにないアルバムを貸して頂く関西在住の湖国JHさんからの推薦があったから。湖国JHさん、以前このお店を訪れてノックアウトされた経験をお持ちとのこと。ハイドンの音楽に対する格別な選択眼をお持ちの湖国JHさんの推薦ということで、まったく疑うことなくこのお店を選んだ次第。

東名を走りながら浜松への到着時間が見えたところで、車中から予約の電話を入れ、席を確保してありました。店に到着すると脳内には鰻にありつける幸福感が満ち溢れ、アドレナリンに満たされます(笑) すでに楽器博物館のことは脳内にありません(苦笑)

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お先に団体さんが入っているようで、注文してから少し時間掛かりますとのことですが、はい、鰻が目的ですので、少々時間がかかるというのは折り込み済みです。

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もちろん私はノンアルコールビールに甘んじますが、家人は遠慮なくビールを注文。

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くぅ~。泊りでもなければ酒は飲めないのは宿命とはいえ、うなぎを前にしてビールが飲めないとは、、、

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ほどなく肝焼きが来て、つまみながらうなぎを待ちます。ここのうなぎ、大井川共水うなぎということで、浜名湖産ではなく、焼津市にある共水というところが養殖しているブランドうなぎのようです。

幻の鰻 大井川 共水うなぎ

後からわかったんですが、恵比寿の松川、麹町の秋本など東京で何度か行ったことのあるうなぎ屋さんもこの共水うなぎをつかっているようですね。恵比寿の松川は以前の職場に近かったこともありお昼にランチでよく寄ってましたが、このうな正のマスターは松川のご主人の弟子だったとのことで、意外といろいろつながりがあるんですね。

ちなみに、しばらく待ったところで焼く前の串に刺したうなぎをちゃんとお客さんに見せに来るあたり、うなぎへのこだわりが感じられます。お店中にうなぎを焼く香りが満ちる中、注文した、白焼きとうな重が次々と運ばれてきました。

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白焼きにはわさびが鮫皮のおろしとともに添えられてきます。流石静岡県。

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わさびを添えていただく白焼きはうなぎの旨みがさわやかに感じられます。共水うなぎは普通のうなぎと比べると旨み成分がかなりこく、歯ごたえは少し弾力を感じるもの。この旨みが一番の特徴でしょう。

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うな重の方も、うなぎの旨みがじつに濃い。これより柔らかいうなぎはありますが、旨みはこれまでいただいた中では最高でしょう。やはり評判だけのことはあります。昨年5月に行ったうな吉の方は、焼き方が絶妙で、皮のコンガリした食感が最高でしたが、旨みはこちら、焼きはうな吉といったところでしょうか。まあ、どちらも素晴らしい仕上がりであり、双璧といったところでしょう。

稚魚の不漁からうなぎの値段も随分上がってしまいましたが、やはり日本人にとってたまには旨いうなぎをいただきたいもの。浜松まで通った甲斐がありました。湖国JHさん情報ありがとうございました!

ちなみに、この共水うなぎ、限られたお店にしか卸してないようですが、浜松以外でも食べらることがわかりましたので、こんどは共水うなぎ指定で、どこかでトライしてみたいと思います。共水うなぎがいただけるお店は上に紹介したウェブサイトでわかります。



さて、本来は第二ミッションのはずのうなぎが、欲望直結脳のおかげで第一ミッションとなってしまいましたが、まだミッションは残っております。浜松市の郊外のうなぎ屋さんの駐車場を出て、浜松駅に隣接する浜松市楽器博物館を目指します。腹ごしらえも十分。母親も博物館見学する体調が整ってます(笑)

うなぎ屋さんから浜松駅までは30分弱くらい。事前に場所は確認済みだったのですぐわかりました。地下の駐車場に車を停め、エレベーターを上がると楽器博物館の入り口にすぐ出られました。

浜松市楽器博物館

入り口で入場券を買いますが、大人400円、高齢者無料!と極めて良心的。流石楽器の街浜松です。母親は荷物を車に置いてきたので証明書がありませんでしたが、見るからに高齢者ですので、生年月日をおっしゃってくださいと言われ、すんなりパス。こうした柔軟な対応もいいですね。

入り口を入るといきなりアジアンテイストで楽器という枠におさまりきらない豪華さ。

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くわしくは博物館のウェブサイトをご覧いただきたいのですが、主な展示は1階と地下。まずは1階をみてまわります。

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あらゆる種類の楽器が展示されているのですが、個人的に興味があるのは和楽器と、もちろん鍵盤楽器です。こちらは雅楽の楽器。笙、楽太鼓、高麗笛、鉦鼓(しょうこ)など。あまり近くで見る機会もないので、なかなか興味深い。楽器の展示の前にはヘッドホンが置かれ、一部の楽器の音色が確認できる仕組み。これがあることで音色が確認できますが、このデジタル時代ゆえ、ハイレゾな高音質で聞かせでもすれば一層リアルだと思います。ちょっと音がよろしくないですね。

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こちらは琵琶。左が薩摩琵琶、右が筑前琵琶。左の琵琶の撥(ばち)が巨大!

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そして三味線。左から地歌三味線、長唄三味線、義太夫三味線といろいろな種類があります。これは弾く人にとっては興味深いですね。奥の方には国産のピアノの展示がありました。

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こちらは1950年製の山葉フルコンサートグランド(FC型)。戦後初の国産フルコンサートグランドピアノとのことで、水戸公会堂でつかわれていたもの。一部塗装がはがれ木部が露出していて、歴史を感じます。ヤマハはリヒテルやグールドが愛用するなど世界にも通用する一流の楽器ですが、こうしたものを見ると、先人の努力があって今の評判があるのだとわかりますね。

ひとしきり1階を見たあとはお目当ての鍵盤楽器コレクションを見に、地下におります。すると鍵盤楽器は一部屋にまとめられ、素晴らしい数のコレクション。

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こちらはハープとピアノの合いの子のような形のジラフピアノ。グランドピアノを立ててスケルトンになっていると考えるといいのでしょうか。現在のピアノに至るまでにはいろいろ試行錯誤があったことがわかる展示ですね。

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ハイドンの時代よりすこし後の1830年製、ロンドンのブロードウッドのピアノ。お手を触れないでくださいと書かれた札が置かれ、鍵盤が保護されいますが、いやいや鳴らしてみたい衝動にかられます。楽器の丁寧な作りはいまでも輝きを失っていません。いったいどのような音がするのか興味深々です。

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今回見たかった楽器の一つ。1805年頃に造られたトーマス・ラウドのスクエアピアノ。この楽器は冒頭にレビューした浜松氏楽器博物館のコレクションシリーズの「スクエアピアノとイギリス家庭音楽の楽しみ」というCDで音は知っています。非常にバランス良い響きの楽器。音を知って楽器を見ると一層興味深い。コンディションも完璧。楽器の詳しい解説がCDにありますから、興味ある方はCDの方を入手されるといいと思います。

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こちらはブロードウッドのスクエアピアノ。会社や楽器のコンディションによって音も様々なんでしょう。想像力だけが膨らみます(笑)

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こちらは、ピアノの元祖と言われる1720年頃作成のクリストフォリピアノの河合楽器による複製品。ピアノについては打鍵機構の発達の様子がわかるように楽器に解説が付けられており、現代ピアノに至るまでに様々な改良がほどこされたことがわかります。解説を読んでいくとなおさら弾いてみたくなりますね。

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こちらはブロードウッドピアノにつけられたウナコルダペダルの解説。ペダルを踏むと鍵盤が左右にすこしずれて、通常は3弦同時に打つものが、2弦(デュエコルダ)、1弦(ウナコルダ)となり、音量と音色が変わる仕組みについて触れられています。こちらはもっぱら聴く方専門ですので、こうした楽器の関する解説は実に興味深いんですね。

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最後は録音によく使われるアントン・ワルターのフォルテピアノ。こちらもお目当てにしていた1つです。こちらも手元に浜松市楽器博物館コレクションシリーズ4のフォルテピアノのCDがあり、小倉喜久子さんの弾くシューベルトの即興曲がこのワルターで弾かれており、音がわかります。こちらは先ほどのトーマス・ラウドのスクエアピアノほどコンディションがよくないのか、低音弦の音程の安定感にちょっと難ありでしょうか。しかしながら1808年から1810年とハイドンの晩年と同じ空気の中に生まれた楽器ということで、実物を見ると感慨深いものがあります。鍵盤楽器のコレクションはまだまだたくさんありますが、興味のある楽器をいろいろ見たので、隣の部屋に移ります。

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隣はヨーロッパの鍵盤楽器以外の楽器がいろいろ展示されています。こちらは弦楽器ですが、そのほかにも管楽器、打楽器など圧倒的な展示量。楽器好きな人にはたまりませんね。うろうろしていると、先ほどまで見ていた鍵盤楽器の部屋で楽器のミニ演奏があるようです。

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見ると、先ほどまでフロアの隅に腰掛けてフロアの監視をしていた職員さんが一台のハープシコードの前に集まるように促し、楽器の説明が始まりました。これは1750年製のロンドンのJ.カークマンのハープシコード。打鍵機構の説明。上段と下段の鍵盤の音色の違いの説明と実演、そしてペダルの説明など、わかりやすく丁寧に教えてくれますが、ビックリしたのは実演演奏が実に上手いこと。プロ並みの演奏です。先ほどまでフロアの監視をしていた職員の方ですが、楽器の知識、説明、演奏ともに完璧。いやいや、音楽を学んだ人にとってここは実にいい職場ですね。あまりに見事な説明と演奏に関心しきり。

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こちらが演奏に使ったハープシコード。それほど長い時間ではありませんでしたが、やはり楽器は音を聴いてなんぼです。タイミングが良かっただけですが、こうした取り組みは重要ですね。

それほど広い博物館ではありませんが、それでもフロアを行ったり来たりで、母親もそれなりに消耗。ということで楽器博物館を後にすることにしました。



せっかく浜松まできたので、この後は浜名湖を見て帰ろうということで、浜松から国道1号を西に向かって、弁天島から浜名湖岸を走って景色を楽しみます。どこかに停まってのんびりしようかと思っているうちに舘山寺温泉まで来てしまいましたが、よく見るとロープウェイがあるではありませんか。母親に「乗ってみるか?」と聞くと、やる気ありな反応(笑) せっかくなので乗ることにしました。

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かんざんじロープウェイ

駐車場に車を停めすぐ横のロープウェイ乗り場で切符を買ってロープウェイに乗り込みます。それほどの距離ではありませんのですぐ展望台に到着してしまいますが、それでも浜名湖を見下ろすような大パノラマで、眺望は最高。

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時刻は4:00近くですので、そろそろ陽が傾いてくるころ。

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見下ろすと、先にはさきほど通ってきた弁天島方面や浜名湖岸がよく見えます。浜名湖はやはり広いですね。

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頂上駅に着くと、駅の建物の屋上が展望台になってました。この日も暑い日でしたが、展望台は爽やかな風が吹き抜け流石に涼しい。ちょっとの高度の差でだいぶ違います。雲はすでに秋模様。

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北の方をみると下には東名高速が走り、浜名湖の北端方面が穏やかな表情。いやいや自力で登らずして、この眺望。やはりロープウェイはいいですね。母親によると、ここには勤めはじめた頃(60年前くらい?)に一度来たことがあるそう。学生時代の友人とこの辺りのホテルに泊まってこの舘山寺にも登ったことを思い出したようです。

私にとって浜名湖は今年1月に亡くなった叔父にドライブで連れてきてもらったのが最初。当時叔父が手に入れたスカイライン2000GT、通称箱スカのならし運転でのドライブでした。これもかれこれ40年以上前のことです。

東名高速で浜名湖を通るとこの舘山寺あたりはちょうど目に入るところですので、なんとなく記憶に残っています。それぞれ思い出に浸りながらの夕方のひと時を過ごし、山頂をあとにしました。

これから東京に帰ることを考えると、そろそろいい時間です。うなぎに楽器博物館に舘山寺を楽しんだ今回の旅。あとは帰るだけです。舘山寺から東名(新東名ではなく)高速の浜松西インターに向かい、あとはひたすら高速運転です。途中焼津近くの日本坂パーキングエリアで一休みついでに干物やジャコ天などお土産を買って帰ります。幸い帰りも大きな渋滞にはあわずに比較的スムーズに帰れました。

なんとなくタイミングが合ったので急遽出掛けた浜松でしたが、思いの他楽しめました。浜松市楽器博物館のコレクションシリーズ、まだハイドンの録音で手に入れていないものがありますので、これも近日中に手にいれなくてはなりませんね。素晴らしい展示の気骨ある施設ゆえ応援しなくてはなりません!

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【番外】夏の東北温泉紀行(その9)

(つづき) その1

この旅最後の夜は懐かしいお店をはしごしていい気分。ホテルには大浴場がありましたので、風呂に入って汗を流して休みました。

翌日の朝食はホテルのビュッフェ。フロントと同じフロアにある「バローロ」という名のレストラン。ちょっと名前負けじゃないでしょうか。

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昨年5月の旅では神戸でオリエンタルホテルに泊まり、優雅な朝食を楽しみましたので、ホテルの朝食は一同馴染んでおります。ここ三井ガーデンホテルの朝食もビジネスホテルとしては悪くありません。イタリアワインの最高峰バローロの名を語るほどではありませんが、ここでバローロを飲む気にはなりませんね(笑) まあ朝食ですからいろいろ取って母親も叔母もまんざらでもなさそうです。遅い時間は混み合うとのことで早めに朝食をとったのでゆったりと食事を楽しむことができました。あとは部屋に帰って荷造りをして出発するだけですが、昨夜飾り付けが終わっていなかった七夕を観に行こうということになり、部屋に戻らず、そのまま外を散歩することに。

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ホテルからちょっと歩くとアーケード。母親も叔母も昨夜行った居酒屋のある仙台駅方面は歩きましたので、今度は東二番丁通りを渡って一番町方面に歩いてみます。こちらのアーケードはマーブルロードおおまち。時刻は朝8:00過ぎということで、私たちは休みですが世の中はウィークデイ。通勤の方々が信号が変わる度に足早に歩いていきます。もちろん七夕飾りは全て飾り終え昨夜とは華やかさが異なります。飾りは商店街のそれぞれの店舗が担当しているのでしょう、この飾りはKALDIのもの。七夕という織姫と彦星の物語の雰囲気とは異なり、現代の七夕は企業の広告宣伝の場でもあるのですね(笑) でも従業員の人がこの準備をする気持ちを考えると、なんとなくお祭り気分も感じられて悪くはありません。

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飾り付けはお店ごとに異なり、力の入れ具合も異なります。いろいろな飾りつけを見て歩くだけでもなんとなく華やかなお祭り気分を味わえます。昨夜10:00過ぎにはなかった飾りが、朝8:00には揃っているということは、本当に深夜作業なのでしょうね。

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一番町まであるいたところで引き返し、東二番丁通りを再び渡り、今度はクリスロードを仙台駅方面に歩いてみます。心なしかこちらのクリスロード側のほうがそれぞれの飾りが豪華な気がします。こちらはこの商店街の横にあるダイエーの飾り。大規模資本にまかせて力が入っているかというとそうでもありません(笑)

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ほとんどの飾りつけが終わっていましたが、こちらはクリスロードでまだ飾りつけが終わっていないところがありました。かえって通行人から注目を浴びています。

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同じく飾りつけ最中のDHC。スタッフがまさに飾りを引き上げようとしていました。

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よく見ると、タコの頭にあたるところ、脚にあたるところ、それぞれ趣向をこらしています。脚が千羽鶴でできているものなどあり、これだけの数を集めるには相当な労力が必要だということがわかります。飾りを競う気持ちがわかりますね。

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タコの頭は丸い形ばかりではありません。

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私たちがみたのはごく一部ですが、その中でも一際目を引いたといいうか、多くの人が足をとめて見入っていたのがこちら。脚はすべて千羽鶴です。そして説明書きには七夕の始まる8月6日に広島に原爆が落とされてから70年ということで全国から千羽鶴が送られてきて、それで作った飾りだとのこと。「ノーモアヒロシマ」とのメッセージが刻まれた飾り。鶴1羽1羽に込められてた思いがつたわってくるようですね。

30分ほど歩いたでしょうか。母親の体力も心配なので、そろそろホテルに戻ります。

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陽が高くなるにつれ、だんだん気温も上がってきました。ホテルに帰って荷造りをして、4泊4人分の大荷物をホテルに台車を借りて車に積み込みます。これだけで汗だく(笑) 4泊目の三井ガーデンホテルも非常に良い宿でした。



さて、あとは帰途につくだけですが、この日も少し予定を入れてありました。仙台まできて松島を見ずに返すのは忍びありません。ということで、ホテルを後にして、最初に私たちが仙台在住時に住んでいたマンションの前を通ったりしながら、松島方面に向かいます。国道45号でしばらく進み、仙台港北インターから三陸自動車道に乗ります。高速に乗ったところで、松島からちょっと先に行けば石巻。思うところあって石巻まで足をのばすことにしました。仙台在住時には松島にも行きましたし、塩釜、石巻、女川、鮎川、金華山、気仙沼、陸前高田などよくドライブに行きました。これらの地域は震災により大きな被害を受けてしまいましたが、震災後このあたりにくるのははじめてのことなので、復興度合いを見ておきたいとの気持ちで足を進めました。高速を石巻河南で降り、向かったのはこちら。

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石巻の港が一望できる丘の上にある日和山公園です。震災時に多くの人が避難したところでもありますが、ここからみた石巻の映像がなんどもテレビで流れ、津波のあまりの破壊力をまざまざと見せつけられました。高速を降り、石巻駅をすぎてしばらく商店街の中を進み、ナビの指示どおりに細い急坂道を上がっていった先にある公園。ここまでくる間の商店街も、今でこそ瓦礫などは片付いているものの、3階の高さまで津波がきていたとわかるところもあり、なにか普通の心境にはなれません。

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車を降りるとこの旅一番の暑さ。おそらるアスファルトの照り返しで40度くらいあるでしょう。メラメラと照りつける太陽のなか、テレビで知っている景色が目の前に飛び込んできます。

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日和山公園から海側を望むと、護岸工事などがそこここで進んでいます。多くの建物が倒壊したでしょう、まだまだ空き地が目立ちます。このあたりは公園として整備が進むそう。

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そしてちょっと歩いて北上川側をみると、やはりそこここに空き地が目立ちます。4年の月日が経ってもまだまだ津波の傷跡は消え去ることはありません。暑いなかまんじりともせず景色を眺めていると、こんがりと陽に焼けた高齢の男性が来訪者に震災の時の話をしていました。後で聞くとご自身も奥さんと猫が津波に流されたとのこと。暑さを感じる余裕もなくなるほど、聞き耳をたて、当時のことを想像してしまいました。

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何もなければ青い空と海の恵みに満たされた街なのでしょうが、震災の残した傷の大きさに触れたような気持ちになりました。足をのばして来てよかった。

さて、炎天下長時間の滞在は本当に危険です。ほどなく母親と叔母を車にのせ、再び来た道を帰ります。あとは松島、そして最期の昼食です。ついでに前夜飲んだ日高見がとても美味しかったと叔母がいっていたことから、日高見の蔵元、平孝酒造に寄ろうかと思って探したのですが、見学できるような風情ではなかったので諦め、松島に向かいます。

再び高速に乗って、松島北インターまで進み、松島海岸に出ます。食べログでいろいろ調べると松島に牛タン利休がありましたので、そこを目的地に定めて進みます。お店の前までくると、なにやら長蛇の列。これはいけません。気温は先ほどと変わらず本当に灼熱。待っている間に干物になっちゃいます。ということで、適当な駐車場に停め、入れるところに入ろうということになりました。

ということでこの旅最後のランチスポットはこちら。

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食べログ:松吟庵

車を停めた駐車場からすぐのところにある玉手箱館というビルの3階にあるお店。灼熱の駐車場からの移動距離が短く、松島の眺めが良さそう、そしてすぐ入れそうという条件で選んだお店。流石に夏の松島は人が多い。駐車場もほとんど満車、海岸沿いの道は観光客だらけ、そしてお土産やさんも人がいっぱいということで、観光地としてはいいことですが、こちらは高齢者連れ。やはりあんまり歩くわけにもいかず、すぐ入れたので、選んだというより運良く入れたといった感じ。

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注文したのは皆が牛タンとお蕎麦のセット、私が天ぷらとお蕎麦のセット。この旅で仙台に来てから牛タンを食べていませんでしたので頼んだ次第。牛タンならば本当は喜助に行きたかったんですが、この人出と天気、それに帰りの行程を考えると、選択の余地はありませんでした。母親と叔母にはちょっとタンが硬かったでしょうか。それでも冷房の効いた窓際の席で松島を遠くに眺めながらの食事は楽しめました。

このあとお隣のおみやげ屋さんで少々お土産を買い込み、東京への帰途につきます。

外は本当に灼熱。本当に危険ですね。熱くなった車に乗り込み、エアコン全開で冷やします。道路の看板を頼りに松島海岸インターから三陸自動車道に乗り、利府で東北自動車道方面へ。富谷ジャンクションから東北自動車道に入ってあとは南下するだけ。途中何回か休みましたが、栃木県に入ると稲光が見えます。やはり栃木は雷が多いようですね。

事故渋滞でちょっとつかえましたが、ほぼ予定通りに東京に到着。新宿で叔母と叔母を下ろして、夜9時前には無事自宅に到着しました。

荷物を下ろしてレンタカーを予定通り返却。今回の旅を無事終えることができました。

亡くなった叔父の供養を兼ねての母親姉妹の夏の東北旅行。避暑のつもりがこの週は全国的に酷暑。東北も日中の日照りは凄まじいものでした。それゆえ旅程は高原、滝、湖、沼などが中心となりました。やはり東京とは異なり東北の自然は豊か。青い空と綺麗な水の色、爽やかな風、そして最後に震災の爪痕の景色が心に刻まれました。

このメンバーであと何度旅行できるでしょうか。

長らくの番外記事失礼いたしました。次の記事からハイドンのレビューに戻ります。

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プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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