【番外】初冬の中部、関西紀行(その8)

その1へ)

この旅4日目の朝。洲本温泉の宿を出て、時間に余裕があったので、すぐ近くの洲本城に立ち寄ってみたところ、これがなかなか見ごたえがあり存外に楽しめました。そして洲本のスーパーでお土産の調達は完了しました。

この日の目的地は愛知県の温泉とだけ書いて来ましたが、行き先は伊良湖岬にあるホテル。伊良湖岬とは愛知県の南の渥美半島の突端なんですね。この日のドライブは淡路島から伊良湖岬ということで、300km以上の距離があります。ということで事前にいろいろ調べていたところ、伊良湖岬の向かいの鳥羽からホテルのすぐ近くの伊良湖港までカーフェリーが出ていることがわかり、鳥羽経由のカーフェリーで行くということで、フェリーもちょうどいい時間の便の予約を入れておいたんですね。ということで、この日の目標は鳥羽のフェリー乗り場に出航時刻の15:10の20分前の14:50に到着することということになりました。

地元スーパーのマルナカを出たのが10時少し前。そして明石海峡大橋を渡ったのが10時半くらいということで、15時前に鳥羽に着くのは余裕の時間。この日はお昼を名神高速の大津辺りでいただくのがちょうどよかろうという計画だったんですが、大津辺りで一箇所寄ろうと思って当てにしていた三井寺だったんですが、行き先について前夜に嫁さんが、今回京都がなかなか良かったので奈良も見てみたいと言っていたので、急遽奈良に行ってみようという流れになりました。行き先が鳥羽ですので、奈良経由でもそれほどの寄り道にはなりません。

ということで、明石海峡を渡って、第二神明高速に入り、神戸市内に差し掛かると、渋滞が発生。実はGoogle Maps上では神戸市内を避けて、神戸淡路鳴門道を進んで神戸の北側の来た時と同じ道を通るよう案内されていたんですが、その分かれ道の高速道路の標識を読み誤って、第二神明高速に入ってしまったという次第。こちらが証拠。

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Googleのストリートビューの写真をコピーしたものですが、行き先案内で、本来進む直進方向にはには「布施畑」「山陽道方面」、左への分岐は「姫路」「神戸」「大阪」とあり、直進を選択しにくい表示。よく見ると右隅に独立した縦の看板に「北神戸線」とあり、この表示をちゃんと見ていればまっすぐ進めたわけです。この辺は車載カーナビにセットしてあれば車線を間違えることはないのですが、Google Mapsの案内はそれほど丁寧でなく、また時折謎な案内もしてくるので、適度の参考にする程度。関西が地元であれば間違えることはないのですが、こちとら関東人ゆえ、大阪神戸あたりの高速は、関西人にとっての首都高のようにわかりにくいわけです(笑)

ということで、神戸市内から大阪にかけて、30分くらいでしょうか、渋滞による遅れを生じさせてしまいました。この遅れがこの先の旅程に大きな影響をもたらします(笑)

神戸から芦屋にかけての渋滞は程なく解消、西宮北ジャンクションから名神高速に入ります。なんだかこの辺は運転の荒い車が多く、名神高速に入ってすぐの料金所で背後に背後にピタリと車がついてそのまましばらくついて走りましたが、こちらは大人なので流れに合わせて走ります。しばらくすると吹田サービスエリアが見えましたので一休み。1時間半ぐらい走りました。

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吹田を出てすぐに吹田ジャンクションから近畿自動車道に入り、大阪市内を横目にグングン南下。こちらは大阪府警が厳しいのか、皆さんマナーの良い運転で流れよく進みました。そして松原ジャンクションから今度は西名阪自動車道路に入り、東に向かいますが、それほど走らないうちに法隆寺インターなる由緒正しいインターで降り、あとはGoogle Mapsに促されるままに進んで、ようやく法隆寺に到着。そう、奈良に寄るなら東大寺か法隆寺かなとは思っていましたが、東大寺あたりを散策する時間の余裕も無かったため、法隆寺を選んだ次第。

門前のお土産やさんの駐車場に車を停めて、いざ拝観です。

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法隆寺

法隆寺に来たのは高校の修学旅行以来でしょうか、大学時代に来たのかも朧げであまり記憶にありません。もちろん世界最古の現存する木造建築ということですが、今は世界文化遺産という方がわかりやすいかもしれません。もちろん国宝がうじゃうじゃあります(笑) 私自身は法隆寺独特の斗栱や、日本最古のお寺の優雅な伽藍配置を今一度見て見たいとの興味もありセレクトいたしました。

上の法隆寺のウェブサイトは見やすく歴史や伽藍のそれぞれの建物について詳しいので参考になります。

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法隆寺前の参道のちょっと離れたお土産やさんに車を停めたので、参道の松並木に沿ってのんびり歩いて行くと、優雅な屋根の南大門が見えてきました。この南大門も国宝です。創建は室町時代の1438年に、その時の西大門を移築したものとのこと。後年の建築よりもかなり屋根の反りを大胆に使った優美で軽やかな造形。屋根が軽く見えます。

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だんだん近づいていくと屋根の優美なプロポーションが際立ちます。もうこれだけで私は昇天(笑) 法隆寺まで来た甲斐があったというものです。

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南大門の正面に立ち、西院伽藍の入り口である中門が見えるはず、、、 ですが、中門のあるところは仮囲いに囲まれどうやら工事中のようです。法隆寺のウェブサイトによれば、修理が完了するのは平成30年度ということで、もう少し先になります。中門も素晴らしいプロポーションですので、これも見たかったですが、次回の訪問に機会を譲ることにいたしましょう。

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気を取り直して南大門の斗栱を眺めてみると、左右の肘木は一般的なものながら、中央の二つ斗がかなりユニークなもの。肘木の下端が丸みを帯びて実に優美。これはあまり見ないものですし、法隆寺は他の建物が皆有名ゆえ、こういったディティールは実物を見てこそわかるものなので、ちょっと発見気分。

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実際に来て見て驚いたのはその広さ。南大門から中門までの間は塔頭が並んでいたとの記憶はありましたが、記憶ではもっとコンパクトだったような気がしていました。南大門を抜け、中門までの間の参道は実に広々として気持ちがいい空間。

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参道を歩いて少し行った左にある昔の塔頭の入り口ですが、今は法隆寺の社務所の入り口になっています。3段の石段に土壁のしっかりとした塀があり、さりげないところですが実に重厚な作り。なんだか気分が盛り上がります。

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中門を正面に、左に回ったところに法隆寺の拝観入口がありました。なかなかいい拝観料を取られますが、メインとなる西院伽藍に加えて、大宝蔵院、東院伽藍の3箇所を拝観できるようになっているんですね。ということで拝観入口を入ると金堂と五重塔を囲む回廊。この回廊も国宝。屋根の構造もシンプルながら太い木材を組んで実に合理的な構造。梁の優美な曲線と太い垂木の作るリズムが響きあうよう。古の職人の気概が伝わります。

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そして回廊の中を見ると五重塔に金堂。いやいや、ちょっと言葉にはできない感動がありました。我が学生時代の師、井上先生の建築学会賞受賞に至った古代から近代に至る日本建築の空間の変遷を著した名著「日本建築の空間」の記述を思い出し、この法隆寺の伽藍のシンメトリカルな配置こそが日本建築の空間構成の原初の姿ということが、いながらにして体感できます。どこかが正面ということではなく、建物自体が彫刻的に圧倒的な姿で建つことがこの伽藍構成の肝。どこから見られるということを考えて作られたわけではない伽藍配置をその伽藍の中で体感する貴重な経験でした。



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五重塔も回廊の中から見上げてもフォルムの良さを感じられる視点はなさそう。後年の建築がどこからか見た視点を感じさせる配置なのに対し、この法隆寺の五重塔は原初のステューパというかオブジェのような存在感が際立ちます。そして深い軒と飛鳥時代の様式を感じさせる斗栱、本体と後からつけられた裳階の構造の違いなど、キョロキョロしながら周りをぐるりと一周。

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裳階の簡便な板葺きの屋根と、それを支える極度にシンプルな斗栱が印象的でした。

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西院伽藍の一番奥は大講堂。この大講堂は創建当初は回廊の外にあったとのことで、現在の大講堂は正暦元年(990年)に再建されたもので、中にある薬師三尊像はその際に造像されたものとのこと。

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大講堂に入る前に伽藍を振り返って見ると、入口から見たときよりも引きが取れ、離れて見ることができますので、五重塔と金堂のフォルムがこちらから見た方がよくわかります。この辺の伽藍配置が面白いところ。

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大講堂の中では、なんと今後の修理で屋根に葺かれる瓦の寄進を受け付けていましたので、金壱千円を支払って寄進させていただきました。寄進すると瓦に墨で名前を書くことができるんですね。ここに墨で名前を入れますので、今後の修理で瓦を葺きかえると私の名前の入った瓦が法隆寺の屋根に乗るわけです。文化財の保存に協力でき流のは嬉しいこと。以前の旅では出雲大社でも同様の寄進をしましたので、結果的には出雲大社と法隆寺という日本を代表する文化財の屋根を葺くのに協力したということで少々パトロン的気分を味わえるわけです(笑)

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大講堂を出たところで金堂と五重塔をもう一枚。光の具合で表情も随分変わって見えますね。

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そして回廊の列柱。柱の太さと間隔が実に優雅なリズムを刻みます。そしてここでも昔来た時のイメージよりもずっと広さを感じさせます。

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実際に回廊を歩くとこのような感じ。今回中門は修理中でしたが、本来参拝する際は中門から大講堂がまっすぐな動線になりますが、この回廊があるということは中門から回廊を通って大講堂に行くのことで、金堂や五重塔は周りから眺めることを想定したのでしょうか。そのように考えると何と無くこの伽藍配置も合点が行きます。この後金堂の釈迦三尊像などをちらりと拝んで、西院を後にします。

ゆっくりと見物しているうちにちょっと時間が気になってきました。西院を見終わった時点で12:30。ちょっとiPhoneで鳥羽のフェリー乗り場までのドライブの予定を確認すると、なんだかかなり危ない時間であることに気づきました。この後、優美なお姿の百済観音像や玉虫厨子のある大宝蔵院や夢殿のある東院伽藍までゆっくり見物する時間はありませんが、ここまで来てスルーするわけにも行かず、フェリーはキャンセルすることにして、法隆寺の見物を続けることにしました。今回の旅は全て予定通りというか、予定を前倒しして順調に来ましたが、ここに来て朝の洲本城の後のスーパーでの買い物と神戸の渋滞による遅れが響いて来た次第(笑) まあ、フェリーには間に合いませんが、致命的なことはありませんので、のんびり見物を続けることにしました。

西院伽藍を出るとすぐに大宝蔵院の入り口のサインがあり、細道を少し入ったところに真新しい建物の大宝蔵院があります。ここは法隆寺の重要な美術品が収められた収蔵庫で美術館のようなものですね。西院の入り口でもらった拝観券を見せて、大宝蔵院に入ります。メインの展示物は国宝の百済観音像ですが、他にも玉虫厨子など国宝がゴロゴロあります。やはり百済観音像の優美なお姿は実物ならではのもの。見事なお姿にうっとり。こちらも法隆寺のウェブサイトで展示物が見られますので、そちらをご参照ください。

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大宝蔵院を出るとすぐに食堂と細殿がありますが、これは食堂の妻面。この切妻の妻面の優美なデザインは見事。虹梁という上に反った梁を二重に掛けた二重虹梁という切妻のデザイン。この後東院に行くと、さらに優美な二重虹梁蟇股の傑作、東院伝法堂がありますが、柱と梁と白壁のみの意匠で梁の優美な曲線と直線のコントラストが実に新鮮。ここも見どころの一つですね。

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食堂のすぐ南にある休憩スペースですが、トタン葺きの簡単なものなのに、なぜか屋根は入母屋造り(笑) 出入りの宮大工におまけで作ってもらったものでしょうか。

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時間が押し気味でしたが、東院の方に歩いて行ってみます。広い参道を歩いて東大門をくぐったところ。遠くに夢殿の屋根が見えて来ました。ここでも紅葉は見事。法隆寺に合わせてか色は渋め(笑)

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しばらくで東院伽藍につきます。またまた拝観券を見せて門をくぐると夢殿です。ここが東院の本堂。創建は天平時代とのことですが、現在の建物は鎌倉時代の修理によるもの。近くから仰ぎ見ると屋根の広がりが迫力あります。

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夢殿の基壇に登って周囲をみるとこちらも回廊に囲われています。時間があれば、回廊を一周して夢殿をぐるっと見てみたかったですね。

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夢殿の斗栱。木部には紅色が残っています。現在は古色の渋い印象ですが、創建当時は朱色がきれいな建物だったものと思われます。

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夢殿から北側の舎利殿を見たところ。舎利殿は鎌倉時代のもので重要文化財。西院が非常に広い境内だったのに対し、東院はコンパクト。これが普通なんでしょうし、これでも非常に立派なもの。感覚が麻痺して来ています(笑)

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舎利殿横の紅葉。枝ぶりからすると枝垂れ梅でしょうか。今は紅葉ですが、花のシーズンはまた違った趣があることでしょう。

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急ぎ足で回った東院でしたが、時刻はすでに13時くらい。一応フルコース見て回ったことになります。嫁さんも叔母も意外に広いことに改めて驚いていた次第。ということで、昼食もまだでしたがどこかに入ってゆっくり昼食を食べる時間もないので、門前のお土産やさんで弁当などを買って車中で食べることにしました。

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ということで、来た参道ではなく南の街中を法隆寺の塀に沿って南大門まで戻ります。この辺りの住所は斑鳩町法隆寺1丁目。なんと由緒正しい住所でしょう。聖徳太子のご利益がありそうですね。

南大門の前にはお土産屋さんが並んでいますが、どうやらこの辺りの名物は柿の葉寿司のようです。昼食にちょうど良さそうということで、嫁さんと叔母に買い物を任せて駐車場に車を取りに行き、南大門前でピックアップ。

そして、どうやっても鳥羽のフェリーに間に合わない時刻となりましたので、ここ法隆寺から名古屋方面に出て、三河湾をぐるっと大回りして伊良湖岬まで250km。Google Mapsに目的地を仕掛けていざ出発です。来た時と同様、西名阪自動車道の法隆寺インターに向かいます。ガソリンもそこをついていたので、インター横のガソリンスタンドで満タンにして、いざ長距離ドライブに出発です!

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法隆寺インターから高速に乗ったところで、お弁当です(笑) 嫁さんが買った柿の葉寿司。

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開けるとこんな感じです。これが旨い。柿の葉寿司は東京でもたまに見かけますがそれほど旨いと思ったことはありませんのでさして期待していませんでした。やはり本場物は違いますね。嫁さんも叔母も「美味しいわね〜」と絶賛。時間がなくて選択したお昼でしたが結果オーライでした!

柿の葉寿司を食べ始めたと思ったら、すぐに西名阪自動車道の高速区間は終了して一般自動車道に変わり、しばらくくねくねとした山道になります。ちょうど箱根を超える国道1号のような感じで制限速度は一般道ですが皆さんスピードは結構出て、高速並みの速度で流れています。しばらく走ると伊賀という何やら物陰に忍びの者がいそうな地域に入り、今度はどんどん下っていくと亀山になります。昔はローソクでしょうが今はシャープで有名でしょう。亀山で東名阪自動車道に入りますが、道路の掲示板には、名古屋港あたりで事故渋滞の予告。この日はあまりついていないですね(笑) 事故とあっては仕方ありませんので、そのまま進みます。幸い流れはそれほど悪くなく、ダメージは少なそう。事故渋滞を抜けた湾岸長島パーキングエリアで一休みして、先を急ぎます。

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渋滞を抜けて流れも良くなり、名古屋港を渡る橋の橋脚が次々と見えて来ます。これは飛島と金城埠頭の間にかかる橋。

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こちらは金城埠頭の先の橋。時刻は15時くらいということで、この先の渋滞表示もなく、どうやら夕刻にはホテルに到着できそうです。そのまま伊勢湾岸道路を進み、豊田ジャンクションで東名高速に入り、岡崎を越え、音羽蒲郡インターで東名高速を降ります。

高速を降りてからも、伊良湖岬の突端まではかなりの距離があります。ちょうど沼津インターから下田に向かう感じ(笑) Google Mapsの指示を見ながら、豊川市街、豊橋市街を抜けていよいよ渥美半島に入ります。

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豊橋市からもうすぐ田原市に入ろうとするところで、空は夕焼け。この時点で16:20。この夕焼け、本来は鳥羽フェリーかホテルでみるはずでしたが、夕焼けに向かってドライブしていくのも悪くありませんね。

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渥美半島の中程まできたところでもう1枚夕焼けをバチリ。時刻は16:40。あの山の向こうが目的地です。

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伊良湖ビューホテル

夕暮れの道を急ぎながら30分ほど走ってようやく伊良湖岬の突端近くにある目的地に到着しました。ここは絶景で有名な伊良湖ビューホテル。すでに暗闇に近い時間ですが、夕焼けの最後の輝きに間に合いました!

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駐車場に車を停め、先ほど来た渥美半島の根元の方を眺めるとネオンが綺麗。

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ホテルのロビーに入ると、ロビーの窓からも夕焼けが見えました。いやいやこの日はロングドライブでした! メーターを見るとほぼ400km! 我ながら疲れました。

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案内された部屋は7階の伊勢湾側のオーシャンビュー。この窓から絶景が広がっているはず、、、

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でしたが、ご覧の通り暗黒寸前のオーシャンビュー(笑) 窓にiPhoneを近づけて無理やり写してこんな感じです。ということで、着替えて風呂です!

このホテルはロビーが3階、お風呂は1階で、ここのお風呂は日帰り温泉客にも解放されています。ドライブで疲れた体を癒すべく、掛け湯をして、露天風呂に出ますが、流石にここは伊良湖岬の突端にあるホテルゆえ風がすごい! 隣のおじさん手ぬぐいを飛ばされてました(笑) 眺めは最高ですが、湯温が低くおそらく40度くらい。そして冷たい強風。ということで風情だけ楽しんで、内湯に戻りますが、なんとサウナ発見! しかも目の前によく冷えた水風呂があるではありませんか。ということでサウナと水風呂を3往復(笑) もちろん口から仏様6体を吐きながら昇天! これでだいぶドライブの疲れが抜けました。ここは温泉ですが岐阜の池田温泉というところから運んで来たお湯を沸かしているとのこと。最後に内湯の温泉にのんびり浸かって上がりました。

部屋に戻る時に事前の打ち合わせ通り、私がビールを廊下の自販機で買って帰ることになっていましたが、サウナに入ったせいか、嫁さんたちの方が先に上がってました。ビールを持って帰ると、風呂に行く前に冷蔵庫に入れて冷やしておいたグラスに注いでぐびっと一杯。いやいやサウナと温泉で絞った体にビールが染み渡ります。極楽浄土とはこのこと(笑)

そんなことをしているうちに夕食の時間となり2階の夕食会場に向かいます。ホテルもかなりの大きさですが、びっくりしたのは広い夕食会場にお客さんが溢れて大にぎわい。夕食はバイキングで、好きなものをとってくるスタイル。このホテル、かなりリーズナブルな値段なせいか、アクセスが悪いにも関わらず人気です。この日は木曜で平日にも関わらずこのお客さんの入りは見事。

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いつもは高級旅館に泊まる叔母も、バイキング会場に溢れる熱気に圧倒されてます。私は適当につまみ的なもの色々とって来ましたが、嫁さんはこういうときは隅から隅までリサーチしてこんなのどこにあったのというものをとって来ます。肉、魚、和洋中華、イタリアンとなんでもござれということで、いろいろな料理が並びました。肉も魚もバイキングゆえ、この旅の前3泊の料理自慢の宿には全く敵いませんが、色々つまんでいるとそれなりに旨いものがありました。

考えてみると、旅館の懐石料理は非常に手間がかかります。それぞれのテーブルに最適なタイミングで料理を供する手間はかなりのもの。バイキングですと料理を並べるとお客さんが勝手にとって行きますので、手間は大きく削減されます。このホテル、これだけ大人数のお客さんを少ないスタッフで回していることを考えると、かなり合理的なシステムですね。ビールやグラスワインをいただきながら、料理というよりホテルの仕組みを楽しませてもらった夕食でした。

部屋に戻ってのんびりしていると、睡魔が襲って来ます。

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この日は嫁さんと叔母がベッド、私が布団ということで、私は布団の上にゴロリ。

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そのまま昇天させていただきました(笑)



翌朝、この旅5日目の朝です。

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目覚めたのは朝6時頃。オーシャンビューのウィンドウからの眺めは昨夜とさして変わらず、暗い海に行き交う船のライトがぽつぽつ見えるくらい。ということで、目覚ましに風呂に行くことにします。

風呂に入ってまずは露天風呂へ。露天風呂の強風は変わらずですが、朝日がさし始めて眺めは絶景。これはいいですね。内風呂で温まって部屋に帰ります。叔母は部屋の風呂に入ってました。

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時刻は7時を回ったところで、外をみるとだいぶ明るくなってきました。これはいい眺めです!

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そして7時半でこんな感じ。Google Mapsを見ると向こうに見えるの鳥羽方面。昨日タイミングが間に合えば、この海峡をフェリーで渡ってくることができたんですね。よく見ると左から右へひっきりなしに貨物船が通ります。名古屋港に入る船ということでしょう。

ひとしきり準備もできたので、前夜と同じ食事会場に向かいます。朝も前夜と同じバイキングです。なんだか2度目なので勝手知ったる感じ(笑) 色々取りましたが、もちろん朝は量は控えめ。美味しかったのは野菜しゃぶしゃぶ。水菜や大根を出汁にくぐらせてさっと茹でていただくもの。あまりに美味しかったのでおかわりしちゃいました(笑) 嫁さんは私より多くとって来ているのは長良川温泉の時と同じ。バイキングはつい色々とってしまうという遺伝子が組み込まれてます(笑)

朝食を終えると屋上に展望スペースがあるとのことなので上がってみますが、屋上のエレベーターを降りたところに宿のサンダルでの屋上の立ち入り禁止とのことで、すごすご引き返し、部屋に戻って靴に履き替えて再び屋上へ。

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露天風呂同様、風は非常に強いですが、眺めは絶景。こちらは鳥羽方面。快晴の青空に海。

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そしてこちらは渥美半島の根元方面。前夜通って来たときは気づきませんでしたが、砂浜が続いていたんですね。

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そしてホテルの屋根と塔屋。白い建物は青空に映えるんですね。

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再び鳥羽方面。部屋から見たのと同じアングルですが、ガラス越しではないのでクリアです。

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そしてこちらは田原市方面。流石に絶景が評判のホテルでした。部屋に戻って支度をしてチェックアウト。

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ロビーからの景色も昨夜とはうって変わって光り輝いてます。

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チェックアウトして外に出ようとすると、前夜は気づかなかった、菊の大きな盆栽がエントランスの左右に飾られているではありませんか。この幹に当たる部分は流木などで、裏からみると、その枝を模して菊が伸びていてそれぞれの枝ごとに株が別れている構造。なかなか見事な細工にうっとり。

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さあ、この旅最後の日のドライブに出発です。時刻は予定通り9:30。幸い天気は快晴です。

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向かったのはもちろん伊良湖岬。ホテルから数分のところです。駐車場に車を停めると、伊良湖岬灯台まで歩いていけるようです。朝食の腹ごなしがてら歩いて見ることにしました。陽が登って行くこところにちょうど雲がかかって、なんとなく幻想的な空に写りました。

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そして強風の中海岸線を歩いて行くとしばらく先に灯台が見えて来ました。

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この伊良湖岬灯台は昭和4年に建てられたもので、日本の灯台50選に選ばれているそう。

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陽を浴びる方向からは白亜の灯台ですが、逆光だとこんな感じ。風が強くて寒いので灯台までのプチ散歩で終わりました。

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帰りがけに遠くを見やると、山の上には前夜に泊まった伊良湖ビューホテルが見えます。丘のてっぺんにありますので眺めがいいわけですね。

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駐車場に戻って、今度は近くに道の駅があるとのことで行って見ますが、そこは鳥羽とのカーフェリーの乗り番のすぐ傍でした。タイミングがよければここに到着していたはずでした(笑)

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道の駅はこの伊良湖旅客ターミナルの中。ここでもお土産を少々仕入れて、あとは東京に帰るだけです! これから伊良湖半島を浜松方面に戻ります。道の駅を出たのが10時半、途中浜松あたりで昼食です。

伊良湖岬は一般道だけ。のんびり走っていきますが、ここはメロンと菊の産地ということで、前夜はまり気づきませんでしたが沿道には温室が並んでいました。

グングン走って、浜名湖の南の浜名大橋を渡って浜松市内に入ります。

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ちょうど浜名大橋を渡ったところ。晴れていて道も空いているので快適なドライブ。そして浜松市内で昼食といえば、、、そう、うなぎです!

目的地に設定したのは、前回叔父も含めて旅したときに立ち寄ったうなぎ屋さん。

食べログ:炭焼きうなぎ うな吉

ここのうなぎは皮目を炭でこんがりしたところまで焼いているので、非常に香ばしいんですね。前回来た時にも皆絶賛。叔父も美味そうにうなぎを食べていたのが印象に残ってます。

ということで浜松市内をGoogle Mapsの指示通りに進んで、12時ちょっと前には目的地に到着! 3人ともこのうなぎ屋さんの旨さを知っていますので、お店につくと脳内はあの香ばしいうなぎのイメージが充満していました。

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非情にもドライバー以外はビールです(笑)

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香ばしいうなぎの焼ける匂いを嗅ぎながら、骨をツマミに一杯飲んで(ノンアルコールビールです!)うなぎが供されるのを待ちます。

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そして出て来たうな重。どうでしょうこの感じ。皮目までこんがり焼いたあのうなぎの味わ変わりありませんでした。嫁さんも叔母も満足げな表情。美味しいもの食べると幸せになるんですね。ここはオススメですので、浜松に行く機会がありましたら、是非お立ち寄りください。

この旅最後のミッションも終了して、うなぎ屋さんから Google Mapsの指示通り新東名の浜松サービスエリアのETC入り口に向かい、そこから一路東京を目指します。

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帰路は好天に恵まれ途中清水あたりから富士山が見え始めます。

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そして富士宮あたりまでくるとさらに大きくなり、一同「お〜〜っ!」。途中駿河湾沼津サービスエリアで一休みして、あとは東京まで一直線。東名から首都高に入るところで渋滞のため、用賀で高速を降りて、叔母を新宿まで送り届けて帰宅したのは17:00ごろ。予定通り無事帰宅できました。

今回の旅の最中、母親はショートステイに6泊7日。ショートステイならぬロングステイでしたが、帰宅後の月曜に母親も元気に戻って来ました。母親を旅に連れ出すのは難しくなってきましたが、帰ってから写真を見せたり、叔父との旅行の思い出話をしたりしました。母親の方もショートステイ先のスタッフとも顔見知りとなり色々楽しんだ様子。それぞれセンチメンタルな旅になったようです。

こうした旅に出かける機会があと何回あるでしょうか。機会があればまたいきたいものですね。



さて、長々と旅行記を書いているうちに12月はレビューをする暇がなく終わってしましました。1月から通常進行に戻ります。なお、このような状態ゆえ、月末恒例のHaydn Disk of the Monthは12月はお休みとさせていただきます。

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【番外】初冬の中部、関西紀行(その7)

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この旅3日目の目的地である、淡路島洲本温泉の宿、渚の庄 花季(はなごよみ)に到着したのはほぼ予定通り16:00過ぎくらい。部屋に通され、前記事の終わりに書いたように、叔父のことを思い出しながらのんびり海を眺めているうちに、陽が落ちて曇り空がだんだんどんよりと暗くなってきました。

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部屋付きの露天風呂があるので、ドアを開けて外に出ると潮風に波の音が近くなり、少々寒いながらいい気分。

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陽が落ちるにつれてならびに建つこのホテルと同じグループのホテルのネオンがなんとなくいい雰囲気になってきました。

荷物を片付けたり、浴衣に着替えたりしているうちに時刻は17:00くらいになり、部屋の露天風呂ではなくまずは1階の大浴場に行ってみようということになり、1階にある大浴場に向かいます。ここ洲本温泉は単純弱ラドン温泉。掛け湯をして、まずは露天風呂に出てみると、先ほど部屋の露天風呂と同じように海を近くに感じることができます。ちょっとぬる目のお湯なのでゆったり入ってられますが、顔は寒い感じ(笑) 内風呂に移って落ち着いてゆっくりとお湯を楽しみます。ラドン温泉といってもそれほど癖のあるものではありませんが、なんとなくあったまる感じ。しばしお湯を楽しんで、部屋に戻ります。

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嫁さんたちはもちろんまだ戻っていませんでしたので、先に冷蔵庫のビールを開けます。風呂に行く前にグラスも冷蔵庫に入れておいたので、いい具合にグラスも冷えてビールが旨い。この一杯のためにロングドライブの苦行に勤しんできたわけです(笑) 静かな部屋で海を眺めながら一人でビールを楽しみました。

そうこうするうちに嫁さんと叔母が風呂から戻ってきて、そろそろ夕食の時間。この旅でも一番楽しみにしていた宿の夕食ということで、いそいそと1階の食事処に足を運びます。

この日は平日ゆえお客さんも少なめで、窓際の海を見下ろせるいい席に案内されました。この宿は料理が自慢の宿。前回2014年に泊まった時は、昼間平等院の近くのカフェで私以外はかなりの分量の抹茶ゼリーなる名物を喰らったため、宿の美味しい夕食を食べきれなかったという苦い思い出があります。学習能力のある我々はそれゆえこの日は京都で鴨南蛮などかなり軽めの食事をしただけにしてありました(笑) しかも部屋でビールをいただいてきましたので、実にいい気分。

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席に着くとまずは八寸。漆塗りの器に配色よく盛り付けられ、実にセンス良くまとめられたもの。最初の一皿は見栄えが重要ですね。これは日本酒を飲みたくなります。

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もちろん、すぐにお酒も注文です。こちらは地元淡路島千年一酒造の「原酒淡路」。ぐっと濃いめの芳醇な味ですが、氷でしっかりと冷やされていてキリリとした舌触り。千年一酒造は前回この宿に来た時に洲本まで下る海岸沿いにある蔵の前を通っています。お酒の味は蔵を知っていると印象に残りやすいんですね。

千年一酒造

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茶碗蒸し。温かい出汁の深い味わいがしっかりした冷酒の余韻と合うんですね、これが。

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そしてお造り。やはり盛り付けのセンスは素晴らしいものがあります。彩りが加えられて実に鮮やか。鯛や蛸はこの辺りの名物でしょう。タチウオの刺身は珍しいですね。鯛は流石に旨いです。もちろん、これだけの刺身を出されるとお酒が進みます。

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3人で冷酒の小瓶はすぐに空いてしまいましたので、今度は千年一酒造の特別純米酒を注文。こちらは純米酒ですが、先ほどの淡路がかなりインパクトがありましたので、スッキリ系に感じます。刺身の繊細な味にはこちらもいいですね。

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そして、この宿の名物である鯛の宝楽焼き。これ、一人分です(笑) すでに叔母は腹具合も厳しくなりつつありますので、インパクト大であります。宝楽焼とは、昔は浜で焼き石の上に昆布で包んだ鯛を置き、砂を被せて蒸し焼きにしたという料理方法が起源で、素焼きの焙烙の上に昆布を敷き、土鍋で蒸し焼きにしているとのこと。蒸すので素材の旨味が逃げないんですね。

そう言われて食べると、野菜も鯛も旨味が濃いように感じます。淡路島名産の玉ねぎに薩摩芋などの野菜も実に旨い。そして鯛も実に美味く、もちろんお酒が進みました(笑)

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実は、この宿の予約をする時に、料理のコースが選べるのですが、嫁さんは関東ではあまり食べない鱧を食べようということで、鱧のコースを頼んだつもりになっていて、実際に予約したのは牛すき焼きのコース。途中ですき焼きのコースと言われて、予約確認のメールなどをチェックした結果、やはりこちらの勘違いですき焼きのコースで頼んであったという次第。そんなやりとりをしていると、今から鱧も対応できますとの案内。叔母の脳内にはすき焼きのイメージが充満していた感もありますが、審議の上鱧を選択。すると大ぶりの鱧の骨切り済みの切り身がかなりの盛り付けで出て来ました!

新鮮な鱧をさっと出汁にくぐらせていただく鱧しゃぶ。いやいや繊細な味ですね。なんだか料理人には迷惑をかけてしまったような形になってしまいましたが、こちらは鱧を堪能。宝楽焼きパンチに鱧しゃぶキックをくらって、私もお腹いっぱいです(笑)

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そして、ようやくご飯。これが不思議にぺろっといけるんですね。味噌汁に漬物とご飯は日本人のDNAに深く刻み込まれていますので、出されると平らげてしまう訳です。適度な酔い心地に適度以上の満腹感。外には夜の海が広がり、ゆっくりとした時間が流れます。脳が適度に麻痺して幸福物質に満たされます(笑)

いやいや、いい食事でした。もちろんデザートも出されましたが、写真も記憶も残っておりません。

部屋に帰って一休みということでうとうと。再び大浴場に入って酔いを覚ましてこの日は休みました。



早めに休んだので翌朝は早めに目が覚めます。カーテンを開けて窓の外をみるとまだ暗く、船のネオンだけが見えます。叔母が部屋の露天風呂に入り、我々は大浴場で一風呂浴びてしゃっきり。

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身支度などをして7時を回ったところでこのくらいの明るさ。

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朝食はバイキング。前夜と同じ1階の食事処に行きます。もちろん夕食はお腹いっぱいいただきましたので、朝は軽め。やはり野菜に手が伸びます。バイキングだとつい色々とってしまいますが、旅行後の体重増加を最小限に抑える自己管理能力が残っておりますので、控えめに(笑) やはり玉ねぎが絶妙な旨さ。前回の朝食時に淡路島の玉ねぎの底力を知った訳ですが、やはり玉ねぎは旨いですね。

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窓の外は海。やはりこの眺望がこの宿の魅力でもあります。皆控えめな朝食を楽しんで、それぞれ薬を飲んで(笑)、出発の準備に取り掛かります。

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部屋に戻って、窓の外を見るとお日様が顔をだし、明るくなってきました。

荷物をまとめてチェックアウト。時刻は8時半くらい。車に荷物を積み込み4日目の旅のスタートです。

この日の宿は愛知県! 結構な距離のドライブが待ち受けていますが、事前の予定より1時間余裕ができたので、ちょっと近くに立ち寄ってみることにしました。

前回この宿に泊まった時、洲本市内から宿に向かう道すがらおかの上に小さな天守閣が見えていましたが、調べて見ると洲本城とのこと。あまり聞いたことのないお城ということと、時間もなかったことからスルーしていました。今回の旅でも、これまでに国宝の犬山城や、京都で数多の国宝を見てきましたので、今回もスルーするつもりでいましたが、朝の1時間の余裕がこの洲本城に行ってみようという気にさせました。

洲本城 WEBガイド

洲本城はもちろん国宝でも重要文化財でもなく国指定の特別史跡でもなく、国指定の普通の史跡。

幸い宿のすぐ脇から洲本城に登る道があり、宿から5分くらいで天守閣の近くの駐車場につきます。もちろん、さして期待もせず、眺めはよかろうくらいの軽いノリで立ち寄りました。

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駐車場で車を降りて、下界を眺めて見ると、先ほどまでいた宿の周りの洲本温泉の旅館の建物を見下ろす、なかなかの景色。叔母も「いい眺めね〜」とご機嫌。

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駐車場から城壁に沿って登って行くと、紅葉も見事ですが、椿が見頃を迎えていました。なかなか手入れが行き届いていていい感じ。

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そしてこちらは枝ぶりからすると櫨の木でしょうか。こちらも紅葉が見頃。意外に散策スポットとしては悪くありません。

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ゆっくりと登って行くと、今度はかなりしっかりした城壁があり、「本丸大石段」と書かれた石組みの階段です。前々日犬山城で結構な階段を登りましたので、叔母に少し不安がよぎります(笑)

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叔母も元気そうに見えますが、70代後半ですので、この石段はそれなりにインパクトはあります。一段づつゆっくり登っていきます。わたしは石垣の迫力に見入りながら登っていきます。いやいやこの石垣は見応えあります。

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登り切ると本丸。紅葉や椿が植えられ、なかなかいい感じ。正面に天守閣が見えますが、これはコンクリート製で歴史的なものではなくランドマークとして作られたもののようです。すでに天守そのものよりも、この丘の上にクレーンなどの重機のない時代にこれだけの石垣を組んで城を築いた殿様の権力に今更ながらに驚きます。

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脚元を見ると散りかけた紅葉がなかなかいい風情。今回の旅はどこも紅葉のベストシーズンで、この落ち葉を踏みしめる風雅の境地を味わえました。

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のんびり散歩しながらいよいよ天守閣。

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登って見ると、天守閣よりも、ここからの眺望が見どころですね。こちらは洲本市内を見下ろしたところ。あいにくの曇りですが、それでもなかなかいい景色。しばらく景色を眺めていると渡鳥でしょうか、どこからともなく数羽の群れが飛んできて天守閣の上を通り過ぎていきます。

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洲本城築城の歴史は先にリンクしたウェブサイトに詳しい記載がありますが、写真に写る現天守は昭和3年に昭和天皇御大典記念として建てられた模擬天守とのこと。この模擬天守は元々の江戸時代の天守を復元したものでありませんが、模擬天守としては日本最古のものということで、一応それなりの歴史はあるということがわかりました。

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なんだかさして期待せずに来た洲本城でしたが、朝早かったせいか、観光客も我々の他は帰り際にポツポツといった具合で、のんびりと散策を楽しめた他、紅葉も絶好の時期でしたし、意外に石垣が素晴らしく見応えもあり十分満足できました。嫁さんも叔母も口を揃えて「行ってよかったわね〜」と笑顔。この旅はアドリブが吉とでて、行くとこ行くとこ満足度が高く、いい流れを保っています。

駐車場に戻って車に乗り込み、洲本温泉側から登って来た道とは逆に洲本市内方面に降りていきます。この旅も後半に入り、そろそろお土産を買おうということで、洲本市内でどこかいいところはないかと思って市内を流していると、格好の場所がありました!

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洲本港の目の前に建つ地元スーパーのマルナカ。調べて見ると現在はイオングループですが、高松に本拠があり、四国、山陽などに店舗展開するスーパーでした。ここならお目当ての玉ねぎや地元のお酒なども手に入ります。色々物色して、もちろん玉ねぎは言うに及ばず、宿で飲んだ千年一酒造のお酒なども手に入れられました。叔母は木曜日ということでお気に入りの週刊文春を手に入れご満悦(笑)。のんびり買い物を楽しんだのでスーパーを出たのが10時近くなりました。そろそろ先を急がなくてはなりません。

洲本市内から内陸に進んで、来た時と同じ、神戸淡路鳴門自動車道の洲本インターを目指します。インターから北上して、一気に明石海峡大橋へ。

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来た時もそうでしたが、この日も曇りながら、巨大な橋脚を仰ぎ見ながら走っていきます。

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これを渡ると淡路島ともお別れ。この日の目的地は愛知県の温泉。まだまだ先は長いので、ハンドルを握る手も武者震い(笑)。旅はもう少し続きます。

その8へ)

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【番外】初冬の中部、関西紀行(その6)

その1へ)

この旅3日目は、長良川温泉から淡路島に向かう途中、京都観光を挟みました。午前中に三十三間堂に六波羅蜜寺とメジャーどころとマイナーどころを組み合わせて昼は京風のお蕎麦をいただきもう一件観光して淡路島に向かおうというところ。

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そして京都の3番目の訪問先として、同行者の不安を招きながら哲学の道をスルーして超アドリブで立ち寄ったのが秋の特別公開中のここ霊鑑寺です。事前情報は全くなく、どのようなお寺かも察しがついていませんでしたが、門構えを見るとそれなりな雰囲気なので、胸をなでおろしました(笑)

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先ほど見えた立派な構えの表門を入ってすぐ左のところで拝観料を払うと、左手に大玄関があります。なぜか縁側に大きな犬が2匹寝っ転がっていました。訪問客が連れて来た犬とも思えぬリラックスぶりから察するに、お寺の飼い犬じゃないでしょうか。

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大玄関の先の中門を潜ると目を奪われるのがよく手入れされた庭園。この庭園の左には書院が見えます。あいにくの雨と思われた天気も、小雨に庭の苔や木々がしっとりと濡れて逆に実にいい雰囲気です。そして観光客もまばらで、我々の旅の立ち寄りスポットとしてはなんとなくふさわしいような気配が漂って来ました。全く予備知識なしに来ましたので、いただいたパンフレットにちょっと目を通します。

パンフレットには「谷の御所霊鑑寺門跡」と書かれています。パンフレットからこのお寺の沿革を引用しておきましょう。

当寺は円成山霊鑑寺と称し、臨済宗南禅寺派に属する尼門跡寺院である。承応3年(1654年)、後水尾天皇が「円成山霊鑑寺」の山号と寺号を勅許し、同時に皇女浄法身院宮宗澄を得度入寺させたことにより始まり、以来明治維新まで5人の皇女・皇孫が入寺することになり、「霊鑑寺尼門跡」と称し、また所在する地より「鹿ヶ谷比丘尼御所」や「谷の御所」と呼ばれる。

ちょっと目を通して、まずは順路に沿って雨の庭園を散策しようとすると、今回の特別公開に合わせてか、ボランティアのガイドらしき人が、パンフレットに記載されていたようなこのお寺の説明をしてくれます。ここに住まわれた皇女・皇孫は幼い年代で入寺したので、建物や収められた宝物は幼い女性のために設えられており、御所人形やカルタなども一級のものが残っているとのこと。

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庭園から少し石段を登ったところに本堂があります。

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本堂の前の紅葉は鮮やか。この旅はちょうど紅葉の真っ盛りのタイミングだったので、ここ霊鑑寺の庭の紅葉も絶好の見頃を迎えていました。これまでの旅でも各地で紅葉を楽しんで来ましたが、ここ霊鑑寺の庭園は植木職人によって見事に手入れされた紅葉。やはり洗練度が違います。

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そして何より素晴らしかったのが苔。庭園を覆い尽くす苔がしっとりと雨に濡れ、そして木々から落ちた赤い葉と織りなす見事なコントラスト。順路に従って石段を登って庭園の奥に進みます。

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このお寺は創建時は今の敷地よりも広く、向かいにあるノートルダム女学院まで含んだ寺域を持っていましたが、現在残っている書院と玄関は貞享3年(1686年)に後西天皇の皇女普賢院宮宗栄の時、後西天皇の院御所旧殿のうち御休息所および御番所を賜って現在の地に移築されたものとのこと。そして右に見える本堂は寛政6年(1795年)11代将軍徳川家斉の寄進により建立されたものとのこと。

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霊鑑寺は後水尾天皇が遺愛の椿が植えられており椿のお寺としても知られているそう。庭園には紅葉は言うに及ばず椿の木も数多く植えられており、様々に違った花が楽しめます。

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またガイドの人から教わったのですが、庭園の一番奥にひときわ大きな紅葉の木があり、なんでもこの木が京都市内でも最も樹高の高い紅葉の木で、樹齢350年を超えるタカオカエデとのこと。

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タカオカエデの下にちょっとした休憩スペースが設けられていましたが、その傘にも紅葉の葉がかかって実に風流。この傘の下でしばし雨宿りしていたのは、先ほど本堂の前で説明してくれていたガイドさんが、ことの外熱心に嫁さんと叔母に色々説明をしてくれていて、それを待っていたから。なんでもガイドの仕事で綾瀬はるかさんの撮影を間近で見る機会があり、綾瀬はるかさんがいかに美しかったかを力説していたからなんですね。ガイドの仕事も役得があるんですね(笑)

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歴史を感じる楓の古木もなかなかいい枝ぶり。

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ガイドさんの話を聞きながらのんびりと霧雨の降る庭園を散策。タカオカエデがそそりたつ敷地の隅は小高い丘になっており、再びそこから下りていきます。

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そして降りる石段の周りにはびっしりと苔がついていて、これまた見事に手入れされています。

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石段を降りると先ほどの庭園に、今度は書院と本堂の間から出ます。濡れた落ち葉と苔と石のコントラストが実に味わい深い。

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見上げると軽やかな枝ぶりの紅葉。

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霧雨だから味わい深く見えるかもしれませんね。

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起伏ある地形をうまく利用した庭園構成。そして苔で覆われた地面に石や植木を配して風流を演出する造形力。やはり先人の知恵は素晴らしいものがありますね。

この後別のガイドさんに促されて、書院に上がってみます。もちろん書院内は撮影禁止ゆえ写真はありません。書院の建物は先ほど触れたように後西天皇没後、旧御所御殿の御休憩所が移されたものですが、建物自体の創建は延宝3年(1675年)で、18世紀に増築されているとのこと。書院は奥から上段の間、中段の間、下段の間と続いており、来客時は上段の間に皇女、客人は下段の間で挨拶するとの説明。襖絵は狩野派の作とのことで大規模な書院とは異なりますが、それでも豪華な印象。書院の内部を紹介するいい写真がないかネットを探していたら、いいサイトがありましたので、あとはこちらをご覧ください。リンクフリーとなっておりますのでリンクさせていただきました。

霊鑑寺花紅葉散歩

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この書院、もちろん皇女が上段の間に座ると、正面の障子を開け放てば庭園の池や石灯籠が額縁にハマって見えるということで、最もいい景色が見えるとのことで、言われた通りに縁側から庭園を見ると、その通り。なんとなく建物の中に入ってみると、ここに住まわれた皇女がどのような景色を見て、どのように暮して来たかわかるような気がしました。

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まったくのアドリブで立ち寄った霊鑑寺でしたが、限定公開とのプレミアム感のみならず、手入れの行き届いた庭園と紅葉、苔、椿をゆっくりと堪能したので大満足。アドリブが吉と出てまたもや添乗員の評価が上がりました(笑) やはり京都。ちょっとした所も格が違いますね。時刻は2時を回った所ということで、そろそろ淡路島に向けて歩を進める頃合いになりました。

霊鑑寺を後にして、またもや哲学の道をスルーして、先ほど車を停めた鹿ヶ谷通り沿いのコインパーキングまで戻り、淡路島を目指すことにしました。車に乗り込み、行きと同じく鹿ヶ谷通りから白川通りを経て南禅寺前の信号に向かいますが、南禅寺前の信号までが渋滞。観光シーズンゆえやむなしと思っていのんびり進みますが、カーナビのテレビの音声はちょうど日馬富士の暴行問題でワイドショーがずーっと日馬富士の暴行の様子の解説を続けている始末。おかげで京都霊鑑寺の周りの美しい風景は日馬富士問題とセットで記憶に刻まれることになりそうです。ドライブの時に通った場所とその時かけていた音楽やテレビ番組の音声はなぜか鮮明にセットされてしまうんですね(苦笑)

南禅寺前の信号を抜けるとあとは渋滞なくスイスイ進めました。Google Mapsに言われるまま、府道143号で東山を超えて、この日の朝京都に入った時と同じ京都東インターに向かいます。インターから名神高速に乗るとあとはずっと高速。桂川、前回の関西大旅行で立ち寄ったサントリー山崎蒸留所のある大山崎、吹田と進み、吹田ジャンクションから中国自動車道に入ります。ここからはモノレールと平行して走り、千里を抜け、ちょうど1時間くらい走った西宮名塩サービスエリアで一休み。

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その先の西宮山口ジャンクションから阪神高速北神戸線に入って、一路南下し、神戸の北側の山間部をどんどん進みます。だんだんトンネルが多くなって、あの気配が漂って来ました。

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そう、明石海峡大橋です。橋が視界に入ると車内一同「お〜〜っ!」。前回淡路島に来た時は晴天でしたが今日はあいにくの曇り。それでもちょっと霧にむせぶ感じも悪くありません。

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嫁さんは助手席から橋をパチパチと写真にとってます。

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バス抜かしました(笑) やはりこの大きさは迫力があります。母親のダム好きを見ればわかる通り、当家には巨大構造物マニアの血が流れています。

この先、以前は淡路島側に渡った最初の淡路サービスエリアで降りて、海岸線を走る余裕があったんですが、今回は時間の関係で高速で目的地までたどり着かなくてはなりません。

あまり車のいない神戸淡路鳴門自動車道を飛ばしながら淡路島をどんどん下って行き、目的地のある洲本インターで高速を降り、洲本市街を経由して、海沿いにあるこの日の宿、すなわちこの旅の目的地にたどり着きました。

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淡路島 洲本温泉 渚の庄 花季(はなごよみ)

この宿は旅の最初の記事にも書きましたが、2014年の5月に私たち夫婦と母親、そして母親の兄弟である叔父と叔母の5人の旅行で最初に泊まった宿。それからしばらくで叔父は亡くなってしまいましたが、その叔父は海が好きだったからか、その旅で一番良かったと言っていたのがこの宿。部屋から眺める静かな大阪湾と、その眺望を部屋の露天風呂からも独り占めにできるところが良かったのでしょう。

2014/05/27 : 旅行・温泉巡り : 【番外】関西・四国・中国大紀行(その2)

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叔父が良かったと言っていた宿にもう一度行こうというのがそもそものこの旅の企画の始まり。宿に着くと、3年前に泊まった時と変わらぬ佇まいに一安心。

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そして、部屋に案内され、前回泊まった部屋とほぼ同じつくりの部屋、そして窓の外の景色も同じ。部屋に着くとすぐに冷えたビールを開けて叔父とのんびり話をしたのがついこの前のことのように思い出されます。叔母も海の景色を見て、「前とおんなじね」と感慨深そう。

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そう、この景色。この雰囲気。この海の深い色。これをもう一度味わうためにここまでやって来たんですね。

なぜか沁みる景色なんです。

旅はまだ続きます。

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【番外】初冬の中部、関西紀行(その5)

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この旅3日目の朝。前夜は岐阜長良川温泉に泊まり、豪華な食事と温泉を楽しみました。出発以来続いていた好天から曇天に変わり、この日はこの旅の目的地である淡路島に向かいます。

淡路島に向かう途中、文化財を堪能するということで立ち寄ることにしたのは京都。これまで訪れたところはいずれも紅葉の真っ盛り。旅立つ前のテレビでも京都は紅葉の盛りゆえ、どこも多くの観光客で賑わっているとのこと。もちろん観光のベストシーズンゆえ人が多いのは致し方ありませんが、それでも、知る人ぞ知るというところを探すのが渋好みの我々3人の旅の定石です。

ということで、岐阜長良川温泉の名旅館十八楼の駐車場を中居さんとハッピのおじさんたちに見送られて出発です。もちろん、いつものようにiPhoneのGoogle Mapsに京都の目的地をセットして指示にしたがって進むことにします。

まずは、前日来た長良橋南交差点に出て、金華山の下のトンネルを潜って長良川沿いを鵜飼大橋まで行き、そこから県道77号線、岐阜環状線で一ノ宮方面に向かいます。岐南インター、岐阜各務原インターから東海北陸自動車道に乗り、一宮ジャンクションからいよいよ名神高速で関西を目指します。ここまでは車が多かったものの名神高速に入ると快適なドライブ。途中米原手前の伊吹パーキングエリアで休憩して、一路京都を目指してまた出発。渋滞などすることなくスイスイ走ると米原、彦根、蒲生、栗東、瀬田、大津と関東人には聞くだけで新鮮な地名をやり過ごして、京都東インターまでたどり着きました。岐阜からここまで約2時間の旅。宿を出たのが朝8:30と早かったので、京都東インターを降りたところで10:30とまだ早い時間に到着できました。

インターを降りてから京都市内までは車が多くなりましたが、それでも流れは悪くなくありません。京都東インターから国道1号を新幹線と隣り合って京都市内まで近づきますが、Google Mapsは容赦無く細道に入るように指示して来てそれにしたがって最初の目的地についたのは10:45。予定より45分早い到着です。

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蓮華王院三十三間堂

この日京都で最初の目的地は有名な三十三間堂。嫁さんは仕事では京都に来たことはありますが、観光ははじめて。叔母もここには昔来たきりということ。駐車場に着くなり、修学旅行生が何台も連なるバスから大挙して降りて来て、なんだか凄い人混みです。我々渋好みの旅の目的地としてはかなり異例の展開。なんだかただならぬ雰囲気の中拝観入り口の団体受付とは別に個人受付で拝観料を払って入りますが、直前に修学旅行生が入ったので、肝心の三十三間堂に入るのにかなりの行列待ちとなります。意図せず牛歩のように行列で進み、観光客向けの新しい建物から、薄暗くお香の香りのする三十三間堂に入っても見えるのは修学旅行生の頭ばかり。なんとなくせっかく京都まで来たのに、大混雑に巻き込まれていきなりミスセレクトな印象が漂います。

ただ、それも含めて添乗員役の私の思う壺だったんですね(笑)

少しずつ修学旅行生の列が動いて、10分ほど経ったところでようやく三十三間堂の見所である、1001体の千手観音が見渡せる本堂の北の端までたどり着き、視界が開けると、、、 嫁さんも叔母も目をまん丸にして仰け反ってます。このお堂のものすごいインパクトが伝わったようです。恐ろしく整然とひな壇に並ぶ1001体の千手観音の圧倒的な存在感、北の隅に鎮座する国宝雷神像、そして次々と現れる国宝観音二十八部衆像。その全てが長大な空間に配置され、拝むことすら忘れさせるような迫力で迫ります。旅行前に東京国立博物館で開催された運慶展も見ているのですが、国宝の量とレベルが違います。眼前に物凄い存在感で国宝が束になって見下ろしてくる怒涛の迫力。しかもそれを収める建物のスケール感、闇の中に窓からは入る光を浴びて立つ仏像の荘厳さ、歴史の重み、そして霊気すら感じさせるような仏の気配。全てが嫁さんと叔母の想像を超えて迫ってきました。

「ちゅごいね〜」と嫁さん。

あまりの迫力に実際にはまだ多くの修学旅行生が周りにいるのに、すでに視界から修学旅行生は完全に消え、仏様の存在感と対峙するひとときを味わいました。ゆっくり歩いて行くと、次々と国宝観音二十八部衆像が現れますが、あれも、これも、それも皆国宝。表情を見ると昔の仏師の表現力、造形力の高さに驚きを禁じえません。このスケール感と迫力こそ、私が京都観光の最初に是非見るべき、いや、打たれるべきものとしてこの三十三間堂を選んだ狙いです。京都の社寺や文化財でこれほどの迫力を持つのはここ、三十三間堂と東寺くらいのもの。

ちょっとだけあてが外れたのは、紅葉シーズンゆえ、他の紅葉スポットにお客さんが流れて、三十三間堂はもう少し空いていると思っていたこと。やはり、修学旅行でここは外せませんね。

怒涛の迫力に打たれながら本堂を進んで、ほぼ中ほどに差し掛かると、ひときわ巨大な中尊に辿り着きます。中尊は運慶の長男、湛慶の82歳、建長6年(1254年)作とのことで、運慶展で運慶の作品をいろいろ見て来たことと繋がり、感慨一入。ど迫力に驚き感覚が麻痺しているところに、さらに渾身のアッパーカットをくらったような衝撃。図面で見ると中央の中尊の左右に仏像が並ぶシンメトリカルな静的な配置なのですが、廊を歩いて見て回る人の動線上の視野の変化は誠に劇的でダイナミック。このお堂の構想を考えた先人の緻密な設計に改めて驚きます。

このお堂の圧倒的な迫力にメロメロになりながら歩いてゆくと、さらには中尊の左右に500体ずつ並ぶ千手観音の微妙に一体一体異なる表情と、あまりにも整然と並ぶ姿の醸し出す荘厳な雰囲気にさらに追い打ちをくらい、最後の南隅の風神像を見た時には最初の雷神像の記憶もおぼろげ(笑) 迫力負けですね。

もちろんお堂自体も素晴らしく、平清盛が造進した後焼失し、文永3年(1266年)に再建されて以来700年以上経った建物の豪壮な迫力は、1000体の千手観音像を見終えて裏側に回った時の方がよく見えました。柱や梁の太さ、軒の高さ、歴史の重みを感じる荒々しい造りなど近年の建物とは迫力が違いますね。ゆったり見て回って全幅120mのお堂を一往復。いやいや、久々の訪問でしたが鎌倉時代の鋭気をたっぷりと堪能しました。

再び拝観入口の新しい建物にたどり着いて外の日の光を目にすると、下界に戻ったような心境。もちろんお堂の内部は撮影禁止ですので、リアルな景色をお伝えできないのが惜しいところ。

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外に出て、玉砂利を踏みしめながら本堂の周りを歩いてみることにしました。改めて見てみるとやはりその建物の大きさに驚きます。現代の建物でもこれだけのものを建てるのは大変。それも木造で、これだけの木材を揃えるだけで大変なことです。

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日本建築史を学ぶと、視線は軒の斗栱(ときょう)に。これは組物が二段なので二手先斗栱。肘木の下端の曲線や、部材の太さなどが時代ごとに変わっていきます。現在の本堂は鎌倉時代の建物ですが、鎌倉時代の豪壮な印象と、創建された平安時代の印象ももつ感じ。

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また、軒は大きな屋根をかけて深い庇をつくるため二軒(ふたのき)となっています。木造の寺社建築は構造と意匠が高度に融合したもので、軒の意匠は歴史を経て洗練されてきた構造の表現そのものです。またとない見事な軒を見て感慨深くなっている私を置いて、嫁さんと叔母はトコトコ先に進んでいました。

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天気は曇天なものの、ここでも紅葉は見事。

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本堂の南端まで回って千鳥破風の妻飾りを確認。懸魚が3つもついた豪華なもの。懸魚は猪の目のように彫刻がなされた猪目懸魚。

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ぐるりとまわって正面側の前を歩いて行くと、やはり紅葉があちこちにあり、華やかな印象を与えています。

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ちょうど中尊の前あたりが本来の正面玄関となります。本来はここから参拝するものでしょうが、大量の観光客を裁くには現在の北端に拝観入口を設けるしかなかったのでしょう。

ようやくぐるりと一周して三十三間堂を堪能しました。修学旅行の行列にまみれていた時の不安は払拭され、嫁さんも叔母も、流石京都と絶賛。京都で最初に訪れるべきスポットは見事にヒットと相成りました。

ここ三十三間堂の駐車場は無料ですが、車を停めた時に40分以内でお願いしますと声をかけられていましたが、この時すでに小一時間経過していて、時刻は11:30。そそくさと駐車場に戻って、次のスポットへ向かいます。



朝食は長良川温泉でしっかり食べて来ましたので、まだお昼をいただくには早いということで、もう一箇所寄ってみることにします。続いて狙いを定めていたのはこちら。

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六波羅蜜寺

三十三間堂の駐車場から車で北に5分ほど行ったところにある六波羅蜜寺。もちろんGoogle Mapsに行き先を仕掛けると、京の町屋の中を巧みにやり過ごしてすぐに着くことができました。私は4度目の訪問。三十三間堂で同行者の度肝を抜くことに成功した勢いで、今度は、燻し銀の文化財で旅の奥行きを出そうというコンセプトです(笑)

ご存知の方も多いと思いますが、ここ六波羅蜜寺にも素晴らしい文化財があります。六波羅蜜寺については、こちらもお寺の前に掲示してある京都市の案内看板の文面がわかりやすいので掲載しておきましょう。

天暦5年(951年)、疫病平癒のため空也上人により開創された真言宗智山派の寺院で、西国三十三箇所観音霊場の第十七番札所として古くから信仰を集めている。空也上人の自刻と伝えられる十一面観音立像(国宝)を本尊とする。
空也上人は醍醐天皇の第二皇子で、若くして出家し、歓喜踊躍しつつ念仏を唱えたことで知られ、今に伝わる六斎念仏の始祖である。
往時は寺域も広く、平家の邸館や鎌倉幕府の探題が置かれるなど、源平盛衰の史跡の中心でもある。宝物館には定朝の作と言われる地蔵菩薩立像のほか、空也上人立像、平清盛坐像、長快作の弘法大師像など数多くの重要文化財を安置し、境内の十輪院が仏師運慶一族の菩提寺であったことから、本尊の脇に祀られていたという運慶・湛慶坐像も所蔵している。(後略)


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お目当てはこの空也上人立像。寺の入り口にもポスターが貼られているほど。先ほど三十三間堂では圧倒的な数の仏像を見て来ましたが、存在感はこちらも圧倒的なんです。

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お寺のすぐ脇の駐車場に車を停めて、さほど広くない境内に入ると、先ほどの三十三間堂とは打って変わって、観光客もまばら。我々が期待した静けさがありました。ようやく我々の旅に相応しいマイナー感が漂い、嫁さんも叔母も安心したよう(笑)

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まずは本堂にお参り。この本堂は南北朝時代の貞治2年(1363年)に再建されたもので重要文化財。ということで先ほど拝観した三十三間堂の本堂より約100年後のものですが、極彩色が残っているためか印象が全く違います。また、先ほどの紹介文にある本尊の空也上人の自刻と伝えられる十一面観音立像は秘仏とのことで、本堂中央の厨子に安置され12年に一度辰年にのみ開帳されとのこと。

ということで本堂はそこそこに、お目当ての文化財がある本堂裏の宝物館に向かいます。ここのみ拝観料が必要ですので入り口で拝観料を払ってパンフレットをいただき中に入ると、さほど広くない部屋に仏像がひしめくように並んでいます。そのほとんどが重要文化財。国宝こそありませんが、一体一体の存在感は素晴らしいものがあります。

お目当ての空也上人は左手奥にひっそりと展示されていました。何と言ってもインパクトがあるのは口から仏様を吐いている異様な姿。この像の存在を知ったのは幼少期で、父が持っていた仏像辞典を見ていた時に一際異彩を放つこの像だけが鮮明に頭に刻み込まれました。以降、なぜかこの像を見てみたくなり、高校時代、大学時代、仕事で京都に来た時、そして今回の訪問となったわけです。この像は運慶の四男康勝の作。胸に金鼓、右手に撞木、左手で鹿の杖をつき、膝を露に草鞋をはき、念仏を唱える口から六体の阿弥陀が現れたという伝承のままに洗練された写実彫刻とのことです。ガラス越しに見る像からは平安時代に生きた僧のただならぬ気配が今も変わらず感じられ、この彫刻が空也上人の業績を後世にしっかり伝えていることがわかります。

空也上人以外にも素晴らしいものが山ほどあります。写真はもちろん撮れませんので、ネットなどで姿を見ながら読んでいただくと私の感じた印象がわかるかと思います。

まずは運慶とその息子湛慶の坐像。この像がひときわのインパクトを感じさせるのは、旅行前に運慶展を見て、運慶の作った多くの仏像を見ていることに加え、先ほど三十三間堂で湛慶作の巨大な中尊を拝観しているからに他なりません。顔をみると穏やかで達観したような姿なのは当たり前ですが、彫り上げた仏像の素晴らしさを知るだけに、二人の人となりを想像してしまうわけですね。木彫ですが非常に穏やかな表情が実にうまく表現された見事な像です。

それから経を読む平清盛の坐像。妙に目に力があり、往時の隆盛よりも悟りきったような姿が印象的。

他に弘法大師像、閻魔大王像などや入り口右手には薬師如来坐像とその周りを取り巻く多聞天、広目天、持国天、増長天の立像があります。

運慶作の地蔵菩薩立像は国立博物館の運慶展に貸し出し中との札がかかって展示されていませんでしたが、こちらは東京ですでに拝んで参りましたので問題なしです。

狭い展示スペースにところ狭しと置かれた重要文化財の数々に、嫁さんも叔母も、重要文化財が無造作に展示されていること自体に驚いていました。これが京都のすごさでしょう。観光客も我々の他に数組。宝物館も実にゆったりと鑑賞できたということで、2人とも満足げにしていました。宝物館から外に出ると、、、

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ここにも見事に手入れされた紅葉が目を楽しませてくれます。ふとしたこのようなひと時がいいんですね。

京都2軒目の観光スポットもご満足いただいたということで、そろそろお腹もいい具合に減って来ました。時刻はそろそろ12過ぎということでランチスポットに向かうことにします。この日、前夜に調べておいたお店に向かいます。

六波羅蜜寺は京都独特の碁盤の目のように縦横に走る細道に面していますので、よそ者が運転するにはかなりの土地勘が必要ですが、いつも通りGoogle Mapsに目的地をセットすると、細道を我が物顔で走れるようになります。指示通りに細道を進み、すぐに東大路通に出ます。

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そこから北上すると、先日ブラタモリで放送された八坂神社前の交差点に差し掛かります。なんとなく知った景色を見ると落ち着くものです(笑) さらに北上して、東山三条を右折してしばらくのところに目的地がありました。

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そば処桝富

前日長良川温泉で翌日のランチスポットを色々調べていて発見したお店。鴨せいろで有名なお店とのこと。我々の旅の「昼は軽めに」という掟に従ってのセレクトです。お店についたのが12:30で混んでいるかと心配しましたが、幸い5分くらい待ったところで座ることができました。

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もちろん頼んだのが鴨せいろに鴨南蛮、叔母は京風きつね蕎麦。京風ということで出汁が醤油ベースではないのは予想済みでしたがこの出汁の味が深い。ちょっと濁り気味の出汁と蕎麦が実に合うんですね。店内は満席にも関わらず、注文するとそれほど待たずに出てくるのも流石なところ。やはり食べログで評判のいい店だけあって味に抜かりはありません。

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こちらは嫁さんが頼んだ鴨南蛮。こちらも出汁の深さが印象的でした。我々には量もちょうど良く、お昼も狙い通りで、皆満足。

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お店を出ると真向かいがうつわ屋さん。なんとなく京都らしい品のいい店構えとウィンドウ越しに見える蕎麦猪口や徳利などを物色していると、嫁さんから「入ってみる?」と声がかかりますが、この日は淡路島までたどり着かねばならず、この後ももう1箇所くらい京都観光をセットすべしと目論んでいた添乗員のプライドで、ぐっとこらえてお店を後にしました。

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桝富の並びのお店。なんとなくいい雰囲気ですね。この辺りが京都らしいところでしょう。

さて、駐車場で車に乗り込んで、もう一箇所どこに行こうか算段。お蕎麦やさんに入る時から雨がぱらつきはじめましたので、散策するには微妙な天気となって来ましたので、京都の東山あたりをまずは車で流してみることにします。

まずはちょと北に進むとすぐに京都国立博物館の前に出ますが、その前をやり過ごして、今度は南禅寺前の交差点へ。白川通に入り北に進むと、前を走っていた観光バスが右に曲がるではありませんか。ちょっと気になってついて行ってみると、どうやら永観堂に向かっているよう。狭い道を観光バスがこともなげに進み、周りは永観堂に行こうとする人が多くなって来ました。入り口前はバスと人でなんだか三十三間堂の二の前になりそう。雨もぱらついていましたので、やり過ごして、永観堂入り口前の鹿ヶ谷通を北上します。そうすると、今度は哲学の道との看板が目に入り、脳内に電球が灯りました! 車内一同に「哲学の道を少し歩いてみようか」と尋ねると、「それはいいわね」との賛意が得られましたので、少し走った先のコインパーキングに車を停めて、少し散歩してみることにしました。

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鹿ヶ谷通沿いの駐車場から東に50mほど入るともうそこは哲学の道でした。

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私は高校の修学旅行で銀閣に行ったとき以来。雨がぱらつく中でしたが散策する人は少なくありません。なかなかいい雰囲気でしたのでこのまま哲学の道を散策してみてもよかったのですが、私は、気になるシグナルを見落としませんでした。

哲学の道の脇に「秋の特別公開霊鑑寺」と書かれた看板が立てられており、矢印が哲学の道を渡った奥を指しています。同行一同に「霊鑑寺に行ってみる?」と聞くと、「それ何?、有名なの?、行ったことあるの?」と不信感に満ちた質問が寄せられます。もちろん私も行ったこともなければ情報もなし。いわゆる霊感です(笑) 同行一同にとっては誰でも知っている「哲学の道」というネームバリューに対して、誰も知らない「霊鑑寺」というのは不安な訳ですね。

なんとなく気まずい雰囲気を感じながらも添乗員特権と、特別公開というプレミアム感、そして我々の好みに適合するだろうという憶測を頼りに、霊鑑寺に向かうことにしました。

向かう道も完全な住宅街で、なんとなくマイナー感が漂います(笑) 哲学の道から5分くらいのところに霊鑑寺の入り口と、特別公開を案内する看板が立てられていました。

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京都観光Navi 霊鑑寺

もちろん、観光客もまばらで、あいにくの霧雨模様。入口で拝観料を払って、中に入ると、見事な紅葉に目を奪われるではありませんか! この後、この霊鑑寺の素晴らしさに一同うっとり。またしても事前の不安をバッサリ断ち切り、京都の真髄を味わうことができたんですね。添乗員役の私の霊感がピタリと当たった訳です。

この模様は次の記事で(笑)

Google画像 霊鑑寺

次の記事をアップするまで、Googleの画像でお楽しみください。

旅は続きます。

その6へ)

(私伸)
sifareさん、大森の大家さん、イタリア語通訳さん、お寺の娘さん、猫好きさん購読ありがとうございます(笑)

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【番外】初冬の中部、関西紀行(その4)

その1へ)

この旅2日目は奥三河湯谷温泉から岐阜長良川温泉へ向かう旅。途中鳳来峡と犬山城で絶景と文化財を楽しんで、あとは長良川温泉の宿に向かうだけ。

最近は車についているカーナビはあまり使わず、iPhoneのGoogle Mapsをナビ代わりに使います。Google Mapsで目的地を設定して案内をスタートすると、渋滞や交通量などの状況を踏まえた到着時間がかなり正確にわかります。しかも指示してくる道はかなりマニアックで信号をスキップするために小道に入ったりします。おそらく同時に走っている多くの車の情報からのデータを使って到着予想時刻を計算しているのでしょう。時には車が通れない道幅の道を指示して来たり、渋滞状況の変化からか左折を指示されている最中に右折に指示が変わったりと危なっかしいところもありますが、到着時間の正確さは見事です。ということで、一度この便利さを味わうと、車のカーナビには戻れないわけです。

ということで犬山城の駐車場でこの日の宿をGoogle Mapsにセットし出発です。先ほど天守閣から見下ろした木曽川のライン大橋を渡ってしばらくで田んぼの中の小道に入るように指示が出ます。言われるままに田んぼの中の一本道を進み何度か折れながら行くと流石に信号待ちもあまりなくスイスイ進みました。30分ほど走ると長良川べりに出ます。目的地はもうすぐ。そして川沿いを進むと小高い山の上にお城が見るではありませんか。これは金華山と岐阜城です。

先ほど訪れた犬山城と同様、街のランドマークはやはりお城。だんだん近づいて行くと、金華山の下をトンネルで通り抜けたところに本日泊まる宿がありました。トンネルを出たところに長良橋南という交差点があり、Maps上では右折でも良さそうなところ、直進の指示。そして土手沿いを進んで土手の切れ目の細道を右折するように指示が出ましたのでその通りに進みます。そして古い街並みに出ました。これは河原町通りというそう。そして目的地ということで河原町通りを左折しますが、ついたところどうも旅館ぽくありません。本日の宿はそこそこ高級旅館。ハッピを着た従業員の方がお出迎えくらいの対応を期待しましたが、誰もいません。よく見るとどうやら従業員用の駐車場に無事到着してしまったようです(笑)。Google Maps、従業員の利用頻度の方に反応してしまったんでしょう。お見事!

ユーターンして河原町通りを進むと、ハッピのおじさんいらっしゃいました! 本来は先ほど直進した長良橋南の交差点を右折すると正面から来れたのでしょうが、右折信号をスキップするという小技が冴えたわけですね(笑)

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長良川温泉十八楼

本日のお宿はこちら。ここの宿も前日泊まった奥三河湯谷温泉と目的地の淡路島の中間あたりで評判の良い宿を探して見つけた宿。本当はもう少し関西よりの場所にしたかったのですが、やはり紅葉シーズンということで、いくつかのお目当ての宿で予約が取れたのがここだったという流れ。じゃらんの評価は大変素晴らしく、大規模旅館ながら食事も風呂もよしということで選びました。

宿に到着したのがちょうど16時頃。本当の駐車場はイメージ通り広々としていて、すでに車やバスが沢山停まっています。ハッピの従業員さんに誘導されて車を停め、荷物を下ろしてチェックイン。団体さんの到着と重なっていたのでしばしロビーのソファに座ってのんびり。嫁さんと叔母は浴衣を選べるということで浴衣展示場(笑)へ。宿のウェブサイトを見るとカラフルな浴衣を選ぶサービスは有料ですが、今回泊まるプランには含まれているようです。

団体客のチェックインをやり過ごして部屋に案内されますが、嫁さんが選んだこの日のプランは露天風呂付き特別客室「清涼の間」に泊まるプラン。中居さんに案内され、エレベーターで最上階の7階に上がり、一番奥の突き当たりの部屋に案内されます。

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まずは、窓のからの景色。目の前に滔々と流れる長良川が臨めるなかなかの眺望。日暮れが近くなって空がうっすらと赤みを帯びてきました。

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少し左の長良川の下流方向に目を向けるとこんな感じ。宿の目の前に長良川の流れが少しせき止められた流れの静かなところがあり、シーズンにはおそらくこのあたりで鵜飼いによる鮎漁が行われるのではないでしょうか。

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部屋は2部屋あって広々。そして床の間には日本画がかけられ、流石特別室という風格が漂います。

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最近改装したとのことで部屋は隅々まで綺麗。玄関にも花が生けられ玉石が敷かれています。

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そして2部屋目にはマッサージチェアがありました。これが後で大活躍(笑)

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後で撮った部屋付きの露天風呂。かなりの広さですが、中居さんに聞くと温泉ではなく沸かし湯とのことで結局は使わずじまいでした。

部屋について荷物を片付け、浴衣に着替えてまずは風呂に向かいます。お風呂は1階と2階にあり、日替わりで男女が入れ替わり。わたしはこの日男性用だった2階の「川の瀬」に。お風呂も改装直後とあって非常に綺麗。まずはバシャバシャとかけ湯をしてやおら露天風呂に。露天は温泉ではないようですが、目の前に夕暮れ時の長良川の流れを見ながらということでなかなか風情があります。が、演出がちょっと変わってます。湯の底にカラフルなライトが仕掛けられ、お湯が赤くなったり青くなったりと旅館の格にしてはちょっと安っぽい演出。我々関東圏からきた人間にはそう感じられるのですが、ここは名古屋文化圏。名古屋流のおもてなしなんだろうと想像することで納得することにしました。

お湯は循環で風呂の底に注ぎ口があるのがわかります。手前の注ぎ口に近い方から、川べりの方まで行くと少し温度が下がります。しばらく川べりで景色を楽しんだ後、手前の注ぎぐちに近い方に腰掛けて、カラフルなライトの変化をぼおっと眺めていると、白髪の湯守さんらしき人が温度計を持って現れ、お湯の中に温度計を沈めてフリフリ。この時露天風呂にはわたし一人だったので、湯守さんに、「手前の方は41度くらいですかねぇ」と声をかけると、「お客様、41度ピッタリでございます!」と満面の笑顔で答えてくれました。そう、わたしは温泉の温度にはかなり敏感。絶対音感ならぬ絶対温感があるんです。

気を良くして今度は蔵の湯という方に行ってみます。こちらは茶褐色のお湯でこれが長良川温泉のようです。調べてみると中性低張性冷鉱泉とのことで、こちらは40度ないくらいのぬる目。わたしは熱い湯というかビリっとくるくらいの激熱の湯が好みですが、旅館のお風呂にそれを期待するのは無理ですので、ぬる目のお湯をゆっくりと楽しみました。こちらも改装直後で大変綺麗。この日のドライブの疲れを癒すには十分ということで30分ほどで上がりました。

お風呂上がりはビール(笑) もう運転はしませんので心置きなく飲めます。この日のプランには「湯上り生ビール券」という全くもって結構なものがついており、嫁さんと叔母とはロビーで待ち合わせてビールを飲もうという算段。風呂からロビーまでトコトコ歩いてきて、ドリンクコーナーで懐に認めた生ビール券を優雅に取り出し、中居さんに手渡すと、「ソファに掛けてお待ちください」とのこと。

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そしてしばらくで運ばれてきたのがこちら。冷えたグラスに完璧なバランスの泡。流石一流旅館の生ビール。嫁さんと母親が上がってくるまで待つのも野暮なのでグビグビっといただきました。風呂上がりの冷えたビールほど美味いものはありませんね。この日のドライブの自分へのご褒美ということで美味しくいただきました。

程なく2人も上がってきて、すでに勝手がわかっておりますので、あそこのカウンターに生ビール券を出すのだとしたり顔で指示。2人のビールも運ばれてきて、同じくグビグビっといきました!

そんなこんなで時刻はそろそろ18時に。一旦部屋に戻って、夕食会場に向かいます。



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夕食会場は、一旦旅館を出て河原町通りの向かいにある食事処の「時季の蔵」。

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席にはもちろん前菜などが用意されていました。ついさっき生ビールを楽しみましたので、食前酒で用意されていた梅酒で乾杯。

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前菜は長良川らしく鮎の一夜干しに銀杏の松葉串打ち、太刀魚の南蛮漬け、柿なますなど。盛り付けは流石一流旅館、気品が漂います。そしてなますや南蛮漬けの酸味が疲れた体に沁みますな。何しろこの日は鳳来寺に犬山城とかなりの高低差を克服してきましたのでいい運動になってます。おそらく叔母にとってはいい運動という領域はちょっと超えていたでしょう(笑)

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お通しの胡麻豆腐。枸杞の実の朱が鮮やか。

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お酒は十八楼のラベルがついた有機純米酒。こうして竹筒に氷を詰めて冷やして出してくれるので、キリッと冷えたお酒が楽しめますね。

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続いて柚子真丈。椀のフタを開けると湯気が立ち上り、ゆずのいい香りが広がります。

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お造りは白身魚のお刺身。変わっていたのは醤油。杉の木桶で2年熟成させた十八楼オリジナルの醤油が添えられていたのですが、そちらではなく泡醤油と言って卵白をメレンゲ状にしてそのオリジナル醤油を合わせた醤油。これが刺身に実に合います。私は全てこれでいただきました。

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続いて焼き物は鰆の西京焼き。懐石にしては大ぶりな鰆の切り身に叔母が「随分大きいわね〜」というほど。もちろんごく小ぶりの切り身なんですが、懐石で品数も多いのでこの大きさは大きいです。一同頭の中には飛騨牛鍋のイメージがありますので、直前の焼き物のインパクトが気になるわけです(笑)

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脳内の肉のイメージを断ち切るかのように、続いて椀ものの海老の黄身煮が出て、そろそろ満腹感が漂います。

そしてようやく十八楼特性の飛騨牛鍋にたどり着きました。すでに叔母は満腹感に満たされているようで、お肉は一枚のみしか手をつけられませんでした。。わたしの方も脳内の満腹中枢により注意力が低下して、お肉は全ていただいたんですが、飛騨牛鍋は写真を撮り損ねるという失態。後で写真を見ると味を思い出すんですが、写真のないものは味もおぼろげなのが情けないところ。もちろん美味しくいただきました。

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そして食事かと思いきや凌ぎということで松茸の茶碗蒸し。これはいいですね。松茸の香りが味覚中枢を刺激して食欲が盛り返します。良い香りと滑らかな舌触り、銀杏などの風味も楽しみました。

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そして食事は長良川らしく鮎雑炊に香の物。

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最後のデザートはみなさん別腹。果物の盛り合わせもペロリといただきました。いやいや予想通りお腹いっぱい。旅行後の体重の増加が心配です(笑)

皆満腹感に満たされ、時季の蔵から本館に戻ろうとすると、見慣れた像が。

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そう、松尾芭蕉です。松尾芭蕉の像はこの日の午前中、鳳来寺の参道でも見かけました。鳳来寺、岐阜と芭蕉の足跡が残っているということでちょっと調べてみると、この十八楼という宿の名自体が芭蕉の命名であるとのこと。芭蕉は寛永21年(1644年)伊賀国の生まれで、全国を旅しながら俳句を詠んだことで知られますが、ここ岐阜へは貞享5年(1688年)に立ち寄り、長良川畔にあった水楼を「十八楼」と名づけ、かの有名な「十八楼の記」を記しとのこと。この辺りの件は、宿のウェブサイトに詳しく記載されています。女将が訳した芭蕉の十八楼の記の一部分を引用しておきましょう。

かの有名な中国の瀟湘八つの景色と、西湖の十の地も、すがすがしいこの景色の中にあるように思われる。私のいるこの建物に名前を付けるなら、十八楼とでも本当にいいたい事だなあ。
 「このあたり目に見ゆるものは皆涼し」


十八楼について
十八楼物語:松尾芭蕉と岐阜

一方鳳来寺の方へはその3年後の元禄4年(1691年)、京都から江戸に戻る途上に立ち寄ったと思われ、そのさらに3年後の元禄7年(1694年に50歳で亡くなっています。今回の旅は芭蕉の足跡をたどる旅でもあったわけですね。

長良川 芭蕉の歩みに 思い馳せ (笑)

外の風で酔いを覚まして、部屋に戻り、もちろんもう一度風呂に行くつもりでいましたが、私はそのままバタリ(笑) 深い眠りにつかせていただきました。



翌朝、目覚めると前日までの晴天から曇りに変わりました。

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窓を開けて長良川の流れを見下ろします。こちらが上流方向。

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そしてこちらが下流方向。

もちろん朝食前に風呂です。昨日とは男女が入れ替わっていますので1階の「川の音」に向かいます。

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歴史ある宿ゆえ、廊下には長良川や鵜飼、この宿の古い写真などが説明つきで掲示されています。

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そしてエレベーターの横には花が生けられ、泊まり客をもてなしています。

お風呂には、昨日の宴でちょっと二日酔い気味の団体客さんが大勢。昨夜入った2階の大浴場の方が広いですね。こちらは露天が温泉でしたので、私も二日酔い気味の体をぬる目の温泉で癒しました。

一旦部屋に戻って、着替えて荷物をまとめ、朝食会場に向かいます。大規模旅館だけに朝食は本館大広間でバイキング。料理は高山ラーメンまで取り揃えて豪華。油断するとまたお腹いっぱいになっちゃいます(笑) 風呂でスッキリとしたので理性が働きました。

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角皿に色々とって戻った私の皿。右に半分大根おろしとしらす干しが見えますが、50を過ぎた体はこういうものを求めます(笑) それに湯どうぶ、あとは色々ちょっとづつにご飯と味噌汁。

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しばらくすると嫁さんが同じく角皿に色々とって戻ってきました。が、戦闘能力十分です(笑) 私以上に色々盛りよくとってきました。同じく50代なはずなんですが、、、(笑)

奥の方では朝から酒盛りしている団体さんもあり朝食会場は賑やか。せっかくの旅ですから朝から酒盛りする気持ちも良くわかります。ゆっくり朝食を楽しんで、あとはチェックアウトするだけ。

荷物を持ってロビーに降りると、その週末にブラタモリが岐阜編でこの辺りの特集だそうで、帰ってからたまたま見ました! まさに十八楼の目の前の河原町あたりや岐阜城などに触れられ、行ったばかりで土地勘ができたところだけに番組も楽しめました。

その河原町通りに面した駐車場で車に荷物を積み込み、この旅3日目の出発です。この日は旅の目的地である淡路島を目指します。

旅は続きます。

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【番外】初冬の中部、関西紀行(その3)

その1へ)

中部、関西旅行の2日目は、結果的に井伊直虎人気に乗じたような感じになってしまったような形となり、好天のもと、奥三河の鳳来山の散策を楽しみました。本来は1400段以上の石段を登って参拝すべきところ、観光用の駐車場から本堂を、石段の始まりのところを麓の駐車場からと、石段の苦行をスキップして楽しんだ感じ。これでは御利益が、、、とも思いましたが、高齢の叔母連れということでお許しいただきたいと思います。

ということで、ちょうどお昼時でお腹もいい具合に減って来ていましたので、この日の昼食スポットを事前にリサーチしておきましたので、そちらに向かいます。鳳来寺の麓から車で20分くらいの新城市のお店。

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食べログ:野麦

昨日新東名から鳳来峡に分岐した浜松いなさジャンクションの一つ先の新城インターのすぐ脇にあるうどんのお店。鳳来山観光をした後の昼食スポットとして、いつものように食べログで探したお店。我々の旅では、旅館の食事が続くと栄養過多になりがちなため、「昼は軽めに」との体験的教訓が身についているため、昼は蕎麦とかうどんなど軽めの料理がターゲットとなるんですね。この日もそうした流れを予想して事前に調べていたところ、距離といい評価といいなかなかいいお店が見つかったという次第。

食べログの評価もそこそこいいので老舗のうどん屋さんを想像していましがが、立地はインターそばで、しかも周りは工業団地、そして広い駐車場にポツンと1軒建つ立ち食いそば屋さんのような感じのお店でした。なんとなく想像とは違った印象。中に入ると幸いすぐに座れ、メニューをじろりと眺めて3人それぞれ注文しました。

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こちらが私が頼んだ「野菜天ぶっかけ」。上の写真のようにメニューには麺、製法、だしと店主のこだわりが感じられる但し書きが添えられており、このようなこだわりを真正面から受け止めるためにはぶっかけが適当と判断しての注文。

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嫁さんは「にかけうどん」。

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そして叔母は「釜揚げうどん」。

ぶっかけの方は、粉にこだわりがあるとの通り、コシがあり粉の味を味わえというように麺に小麦の味が乗ったもので、期待通り。天ぷらはそれだけで誠に旨いというほどではありませんが、ぶっかけうどんの取り合わせとしては十分。美味しくいただけました。もちろん3人でちょっとづつ回して食べるのが習わしゆえ、にかけと釜揚げもいただきましたが、釜揚げはもちろん麺のコシは柔らかいですがつけ汁に生姜を合わせたなかなかのもの。にかけの方は出汁に深みがありこれもなかなか。何より値段もかなり安いので人気があるのが頷けますね。

注文してから出てくるまでも早く、昼食前に予定から30分押していた旅程もお昼に完全に取り戻すことが出来、予定通り13時に次の目的地に向けて出発することが出来ました。



すぐ近くの新城インターから新東名に乗り、一路西を目指します。この日の宿は岐阜、長良川温泉にとってありましたので、ここ新城から岐阜に向かう道すがら寄ることにしていたのがこちら。

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国宝犬山城

新城インターから新東名を豊田東ジャンクションまで行き、東海環状自動車道に入って北上、土岐ジャンクションから今度は中央道に入り西へ。小牧東インターで中央高速を降り、尾張パークウェイを走って1時間半くらいで目的地の犬山に到着。真っ直ぐに犬山城を目指すはずが、途中で曲がるポイントを一つ間違えて、寂光院の方に入ってしまいました。

犬山寂光院

なんだかえらく細い道に迷い込んだと思ったら、駐車待ちと思われる対向車の列。ギリギリすれ違える道をそろりと進むと寂光院というお寺があることがわかりましたが、どうやらここも紅葉の名所のようです。時間に余裕があれば寄る手もありましたが、駐車するまでに何分かかるかわかりませんので断念。帰ってからウェブで調べたところ、ここも320段の石段を登ると絶景に出会えるとのことで、石段と絶景は午前中に経験してきましたのでスルーで良かったわけです(笑)

程なく細道をすり抜けると滔々と流れる木曽川沿いの道に出ました。正面を見ると小高い丘の上に天守閣が見えるではありませんか! もちろん車内一同「お〜〜〜っ!」

そのまま川沿いを直進して、名鉄犬山遊園駅のところで大通りを渡ってお城に近づきます。程なく犬山城の駐車場に到着です。

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私は犬山城に来るのは学生時代以来2度目。前回来てから30年以上経っています。今回の旅で犬山城に来ようと思ったのは、もちろん湯谷温泉と長良川温泉の途中で寄るには都合が良かったからですが、以前の訪問時に絶景だった記憶があったのと、日本最古の現存する天守閣のため国宝に指定されているということで渋好みの我々に合っているだろうとのコンセプトです。ここにきて今回の旅が「絶景&文化財」というテーマに貫かれていることに気づかれた皆さんも多いことでしょう。もちろん後から気づいただけです(笑)

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駐車場からお城の入り口方面にノンビリ歩いて進みますが、もちろん犬山も紅葉が一番の見頃を迎えていました。

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もちろんお城なので、石積みの城壁に防御されているわけで、石垣を回り込みながら天守閣まで登って行きます。

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文化財かつ観光名所ということの常として、入場料的なものを払って天守閣のある本丸に入るわけですが、その入場券をよく見ると、「入場登閣券」と書いてありました。気になるのは「登」ですね(笑)

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まずはここまで来る途中に車で坂を登って、駐車場から石垣の中を少し登って来ましたので、本丸でも横を流れる木曽川からは結構な高さになっています。本丸の西の端から犬山市街を見渡すとこんな感じ。やはりお城は城下を見渡せるものなんですね。

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そして振り返って天守閣を見るとこんな感じ。桜の季節も良さそうですが、白い漆喰の天守が青空と紅葉に映えます。一通り本丸をそぞろ歩いて、いよいよ天守閣に登ります。もちろん中にエレベーターがあるわけはなく、階段で登った記憶があるのですが、昔の記憶も曖昧。叔母づれでなんら心配なく天守閣に入りましたが、いきなりびっくり。

天守閣の入り口で、靴を脱いでビニール袋に入れて上がるまでは良かったんですが、そこからいきなり超急角度のハシゴに近い登り階段が出現。そう、お城というものはそもそも的からの攻撃に耐える要塞のようなものゆえ、現代の観光客のような訪問者にやさしい造りなわけはないんですね(笑) ここではじめて、入場登閣券の真意がわかりました。そう、お金を払って天守閣に登る苦行を味わえる券だったのです。

もちろん、私も嫁さんも苦行と言うほどのインパクトを感じたわけではありませんが、問題は叔母(笑) 「午前中鳳来山で結構歩いたので結構くたびれたわね〜」と昼食時に言っていたところに急な階段の登りということで、これはインパクト大です。しかもお城ゆえひとつの幅の狭い階段を一方通行ではなく、大勢の観光客の往来に耐えるために肩が触れるような至近距離ですれ違いながらの登りでベリースリリング! なんか、昔の記憶が蘇って来ました。この辺の状況がわかっていれば今回の訪問スポットには選ばなかったんですが、ここまで来て引き返すわけには参りません。

入り口でいただいたチラシによれば石垣の中の地下2階分、その上の地上4階分合わせて6階、高さ19mの狭い急階段を登ることになりました。しかも平日とはいえ紅葉の盛りの絶好の季節ゆえ、見学、もとい、登閣を終えた観光客が途切れず階段を降りて来る中をえっちらおっちら登って行きます。叔母に「大丈夫?」と聞くと、「なんとか!」と一応戦闘意欲は残っておりましたので、ゆっくりとてっぺんの天守閣まで登りました。そして、天守閣の周りの欄干に出てみた景色がこちら!

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4階望楼。最後の階段を登り終えた正面の窓からの景色。ちょうど天守閣の最上階の直下にある唐破風の頂部の獅子口の瓦越しに見る犬山市街の景色。東の方を見ていることになります。これには叔母も「まぁ、絶景ね!」 そして眼下には先ほど歩いて来た本丸内の様子が見下ろせます。

そしてそれだけではなく天守の周りを廻縁で一周できるんですが、これがなかなかスリリング。叔母は背後の壁にくっつきながら腰が引けてます(笑) それでも絶景につられて一周してみることにしました。

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右に回って、こちらが西側。木曽川の下流方面。先のチラシを開くと天守からの景色の解説があり、木曽川にかかる堰を兼ねた橋がライン大橋、正面の山が伊木山。

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こちらが北側。

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そしてこちらが東側で木曽川の上流方面。そして最初の南側の入り口に戻ります。流石にこの外周の回り縁はすれ違うのは危険なので一方通行でした(笑) 叔母もなんとか一周。今回の旅のテーマとなった「絶景&文化財」を堪能です。

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天守の内部の長押の上には、歴代の城主の絵姿が展示されていました。右側が初代城主成瀬正成。在封期間は元和3年(1617年)から寛永2年(1625年)の9年間。左が二代城主成瀬正虎。同じく寛永2年から万治2年(1659年)の35年間とのこと。もともとは織田信長の父、織田信康が天文6年(1537年)に築城したとされ、それ以来江戸初期にかけてめまぐるしく城主が入れ替わり、天正12年(1584年)小牧・長久手合戦では羽柴秀吉が大軍を率いてこの城に入り、徳川家康と戦ったとのこと。先に触れた成瀬正成が城主となってからは代々成瀬家が城を守って来たと言うことです。

眼下に眺める木曽川が物資を運ぶ役割を担っていたとすると、この犬山は重要な拠点。歴代の殿様がこの景色を眺めていたと思うとこの犬山城が現在まで残っている貴重さがわかると言うものです。

ひとしきり絶景を楽しんだので、今度は急な階段を下ります。叔母は「登りより下りが大変なのよ〜」と言いながら下りの苦行に挑みます。

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一つ降りた3階破風の間の破風に開いた窓の裏側。白壁と柱、梁の明快なコントラストだけが主なデザイン要素なのに、実に美しい。書院や寺院と異なり、柱、梁の太さが豪壮さを表しています。

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さらに降りて先ほど登って来たときにはスルーしていた2階武具の間の展示を見学。展示してあった犬山城の柱組模型。このような城がどのような構造かよくわかる模型のため繁々と見入ってしまいました。

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こちらが実際の武具野間の階の構造。天井には図太い垂木。それを支える束にこれまた図太い梁。重い天守閣を支える力の流れを見事に支える木造の軸組みの見事さに唸ります。それだけでなく質実剛健な意匠にまとまっているところが凄いところ。構造解析などない時代の先人の経験のなせる技ですね。

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武具の間には松本城、彦根城、姫路城、松江城など他のお城の写真が展示され、この犬山城の天守閣の写真もそれに混ざって飾られていました。写真で見ると他の城に比べて規模は小さいながらも、実際に登るとこの迫力はどーだと言いたげな展示です(笑)

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そしてこちらが同じ階にある木造の完成模型。個人が材木会社から資材提供を受け製作したものが寄贈されたもののようです。図面だけでなくこうした模型は構造がよくわかるので貴重です。もちろんじっくりと見入ってしまいました。

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こちらは明治維新前の犬山城の図。現在の犬山城の中丸、杉の丸、桐の丸、松の丸などは明治維新当時とほぼ同じものが残っていることがわかります。

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望楼から3階、2階、1階と登る人をかき分け降りて来たわけですが、地下1階、2階を前に最後の力を振り絞って降りる叔母。階段の急さがわかります(笑)。あとちょっとです。

叔母の言う通り登るより降りる方が大変です。我々ですら急な階段には難儀しました。戦国時代は鎧兜、甲冑を着ての上り下りゆえさらに大変だっただろうと想像しますが、城というものは戦いの場ですので、快適さを求めたものではないということを改めて認識した次第。これも実際に見学したからわかることでした。

先ほど靴を脱いだ玄関にたどり着き、再び靴を履き直して、振り返ってみると、、、

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やはり天守閣は偉大でした。流石に国宝。まさに戦国時代にタイムスリップしたような経験ができました。抜けるような晴天のもと、紅葉のベストタイミングで往時の犬山城に想いを馳せたひと時でした。

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先ほど登って来た道をのんびりと戻り、犬山城に並立する針綱神社、三光稲荷神社を通って駐車場に戻りますが、お稲荷さんは縁結びスポットで若い女性が沢山。我々の世代にはあまり関係ないので華麗にスルーして散歩を楽しみました。

時刻は15時を少し回ったところ。この日の観光スポットはこれでおしまい。車に乗り込み、先ほど天守閣から見下ろした木曽川のライン大橋を渡って、この日の宿のある長良川温泉に向かうことにしました。目的地まではあと1時間もかかりません。

旅は続きます。

その4へ)

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【番外】初冬の中部、関西紀行(その2)

その1へ)

中部、関西旅行の1日目は奥三河の川のせせらぎを聴きながらゆっくり過ごしました。前日は良い子なので11時に就寝。いつもベッドで寝ているのでちょっと硬い旅館の布団の寝心地は今ひとつでしたが、朝まで起きることなくぐっすりと寝ることができました。起きたのは6時。

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窓を開けると、昨日同様宇連川が心地よい音を立てて流れています。パンフレットにこのあたりの宇連川は板を敷いたように流れているので、板敷川とよばれていると書いてありました。

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こちらが上流側。

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こちらが下流側。窓を開けて透き通った川の流れを見ているだけで癒されます。目が覚めました(笑)



さて、8時になって朝食の時間。1階の朝食会場に向かいます。

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朝食も昨夜の夕食同様素朴な味付けで我々の世代にピッタリ(笑) 席に着くまえに半数の皿が出されていますが、ご飯や味噌汁は我々が席についてから運ばれ、この日は玉子焼きが湯気を立てて最後に供されました。箸をつけてみるとアツアツでまさに焼きたて。大根おろしをさっと乗せ醤油を一差し。たかが玉子焼きですが、焼きたては旨いですね。魚は虹鱒甘露煮、ご飯は地元愛知産の「あいちのかおり」とのこと。

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目玉は朴葉味噌です。朴葉味噌は飛騨とか長野あたりでは何度もいただいていますが、このあたりの奥三河でもよく出されるものなのでしょうか。火にかけてしばらく経つと朴葉のうえで味噌が焦げて実にいい香り。これだけでご飯ペロリといけます。あとで朝食の品書きを見ると味噌は飛騨高山のものとのことでした。

量も味付けもまことに結構。これは満足度が高いわけですね。

部屋に戻って、一休み。すると食後に窓を開けて川を眺めていた嫁さんが大きな声で「トリ、トリ」と叫んでいます。あわてて窓の外を見てみると、ものすごい数のトンビが乱れ飛んでいます。トンビの「ピーヒョロロ~」という鳴き声がうるさいくらい。あとからコーヒーを運んできた仲居さん尋ねると、なんでも近くのホテルがトンビの餌付けをしており8:30頃になるとトンビが集まってくるのだそう。これだけ沢山トンビが川の上飛ぶ姿は壮観。しばらく見ていると対岸に生える木の上で休んでいるトンビもいます。残念ながらトンビの写真はありません。

なんだかトンビの姿を見ているうちに荷造りも済んで、チェックアウト準備ができました。

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昨夜散歩した宿の前の通りはご覧の通り晴天で朝日が眩しいくらい。宿の前で写真をとってもらっていざ出発です。



車に乗り込んで、昨日歩いたところを通り過ぎ、昨日大滝を見た吊り橋よりさらに下流にかかる橋にまわって温泉街を見渡してみます。

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まさに好天。温泉街が深い峡谷の底にあることがよくわかりますね。

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カメラを少し上に向けると抜けるような青空が輝いています。

温泉街をくるりと一周して、湯谷温泉に別れを告げます。この旅2日目の最初の目的地は、この近くにある鳳来寺山。叔母との旅行ではあまり人がいない自然の中の散策が好みということで、湯谷温泉の宿を予約した際に地図から探したスポット。事前には鳳来寺と東照宮があり、石段を登ると絶景があるとの情報を軽く調べただけでした。

ということで、湯谷温泉で先ほど写真を撮った橋のすぐ近くに鳳来寺山に登る道の入り口があり、「鳳来寺山パークウェイ」という看板の矢印に向かって進みます。しばらく紅葉を楽しみながら山道を進むと「鳳来寺・東照宮」は右折するようにとの看板があり、それに従って右折。またしばらく登ると鳳来寺駐車場に到着です。

まだ朝10時くらいということで、駐車場には車もまばら。

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駐車場の端から下界を臨みます。南西方向を見ていることになるので新城市から豊橋市方面を眺めていることになります。

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駐車場から鳳来寺に向かう歩道を歩き始めると、ピンクののぼりが目につきます。そう、この辺り、奥三河は井伊家ゆかりの地なんですね。もちろん現在大河ドラマの井伊直虎が放送中なので、観光に力が入っているわけです。大河ドラマを見ているわけでもなく、井伊直虎人気にあやかってここにきたわけでもなく、叔母の散歩スポットという視点で選んだところが、たまたま人気スポットだったということです(笑)

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それより見事だったのが、この歩道の両脇に植えられた紅葉の赤。朝の光を浴びて真っ赤に輝いています。結果的に人気スポットにベストタイミングで来たことになります。

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なおも紅葉のトンネルは続きます。

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枝ごとに黄色から赤に変わる色のグラデーションが折り重なって実に見事。

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しばらく歩くと左側の眺望が開けてきました。下に見えるのは後で行くことになる鳳来寺の門前。先程車を停めた駐車場ができる前は下から石段を登って参拝していたのでしょう。

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そして少し右を眺めると、遠くに鳳来寺らしき屋根とそれを取り囲む山々、むき出しの断崖などが見えてきました。事前情報に違わぬ絶景です。(写真ではその迫力が伝わらず、、、)

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そのまま歩いていくとまずは東照宮ののぼりが目に入ります。

鳳来山東照宮

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この東照宮の由緒はウェブサイトによれば、徳川三代将軍家光が慶安元年(1648年)日光の東照宮に参拝の折、下記の「東照社の縁起」を見てこの鳳来山に東照宮を新設することを思い立ったのがそもそもの建立に繋がったとのこと。

東照(家康公)神君のお父君であられる贈大納言廣忠卿が子どものないことを憂いて、お母君であられる北の方傳通院と御一緒に鳳来寺峯薬師へ御参籠され御祈願をなされたら、その証があって、ある夜、北の方傳通院殿(於代の方)は、「東の方より老翁が来て、金珠を与えられる」という夢を見られました。それから間もなく北の方傳通院殿が身ごもられ、12ケ月過ぎ、天文11年壬寅年(1542)12月26日に御出産遊ばされたのが東照神君でした。

慶安元年4月に家光が造営を命じ、四代将軍家綱の代の慶安4年9月17日に落成創祀されたとのこと。現在の建物は平成15年の大修理により創建当初の姿になったとのことです。

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これが現在の姿。もちろん日光の東照宮には遠く及びませんが、それでも絢爛たる感じはよく出ていますね。

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本殿の周りは鬱蒼たる杉木立ち。

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皆巨木です。

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本堂の横にお守りなどが売っていましたので、旅行中はショートステイに行っている母親へのお土産で買ったのがこちら。本殿の正面にも同じものが置いてありましたので由緒正しいものでしょう。これは「寅童子」というもの。詳しくは下記をご覧ください。

三遠南信特産品GUIDE:寅童子

本来は黄色い方ですが、直虎人気で赤バージョンができたとのこと。赤い方は直虎ですので「虎」童子なんですね。仕組みは会津の起き上がり小法師と同じで倒しても起き上がります。自力歩行が難しくなってきた母親にも歩く励みになるといいですな。

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車を停めた駐車場からここまでは700mくらいで、階段はなくなだらかな道でしたが、東照宮の前は急な石段。叔母はもちろん自力歩行できますが、そろそろ母親の4つ下の叔母にも急階段はちょっとしんどいようです。

石段を降りると、その先に徳川家康を授けた霊験あらたかな鳳来寺があるよう。

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紅葉の中を進みます。

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鳳来寺側から東照宮に入るところにある鳥居。その奥に鳳来寺は右にとの看板があります。

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しばらく行くと本堂にたどり着きました。

鳳来寺に家康の母が参詣したとのところまで遡りましたが、そもそも鳳来寺の起源をWikipediaで調べてみると、概ね次のようなことでした。

大宝2年(702年)に利修仙人という人がが開山したと伝られているそう。利修は霊木の杉から本尊・薬師如来、日光・月光菩薩、十二神将、四天王を彫刻したとも伝わる人で、文武天皇の病気平癒祈願を再三命じられて拒みきれず、鳳凰に乗って参内したという伝承があり、鳳来寺という寺名及び山名の由来となっている。利修の17日間の加持祈祷が功を奏し、天皇は快癒し、この功によって伽藍が建立されたとのこと。本堂は最近のものですが、これより下ったところにある仁王門が重要文化財とのことです。

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本堂の前にこの寺の由来のついて記載した説明書きがありましたので文面を掲載しておきましょう。

<徳川家康出生ゆかりの名刹鳳来寺>
鳳来寺はおよそ千三百年前に利修仙人によって開かれ、大宝三年(七〇三)に文武天皇から鳳来寺の名を賜って建立されたと伝えている。以来広い信仰圏を持って栄え、源頼朝も厚く信仰し七堂伽藍を寄贈し隆盛期を迎えた。特に子授けの薬師如来と評判高く天平文化の華光明皇后、浄瑠璃の主人公となった浄瑠璃姫も授かり人と伝う。松平広忠夫妻が天下人となる男子を祈願して授かったのが徳川家康であったという。現在は真言宗五智教団の本山で、本堂は昭和四十九年に再建されている。


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本堂前の広場からは眼下に絶景が広がります。

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抜けるような青空。

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そして本堂の裏手にさらに石段が続き、この先奥の院まで登れるようになっていますが、歩程は1時間程とのこと。石段1時間は叔母の体力では少々無理ということで、すぐ上にあるお堂までとしました。

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この日の最高到達地点です(笑) 後ろの断崖からこの寺の険しいロケーションがわかります。

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本堂の屋根越しに新城市街が広がります。この景色を目に焼き付けて、駐車場に戻ることにしました。

先ほど来た紅葉に包まれた道を戻りますが、陽が高くなって光の加減がちょっと変わっただけなのに朝の方が赤が綺麗に見えるよう。駐車場に戻った時点で11時くらい。この日のお昼はすぐ近くで取る予定だったので、まだ少々時間があります。ということで、先ほど本堂の前の広場などから見えた、鳳来寺の石段の登り口の方に行ってみることにしました。



車に乗り込んで、先ほど来た道を戻り、分岐を湯谷温泉とは逆の方に折れてしばらく走ると再び「鳳来寺山」と右折を促す看板が見えました。右折してしばらくで広い駐車場がありましたので車を停め、少し散歩してみることに。

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車を置いた駐車場の周りも紅葉が萌えていました。手前は葉の縁がギザギザしていますので山茶花でしょう。こちらの花は見頃を過ぎていますね。

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駐車場の隣家のピラカンサ。こちらはたわわに実がなっています。

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駐車場から鳳来寺に続く参道。左側には鳳来寺から流れて来る小川が流れています。この川は下流で豊川となって、湯谷温泉を流れていた宇連川と合流して豊橋で三河湾にそそいでいます。

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しばらく歩いて行くと、参道の右側に若山牧水と松尾芭蕉の像と説明書きがあります。二人ともこの鳳来山に滞在し、このあたりの家に泊まったとあります。昔から信仰と観光の対象だったことがわかりますね。

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そしてさらに進むと、これまでは住宅地の中の参道だったのが、旅館や硯屋さんが出て来て参道らしくなって来ました。正面の山の上には先ほど訪れた鳳来寺の本堂があります。

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参道を少し登るとすぐに鳳来寺山への石段の始まりでした。この両脇には「殺生禁断」の石碑が立っています。

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そして石段の入り口の横には旧鳳来町による「天竜奥三河国定公園」の立派な看板が立っており、この先は森の中。

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門をくぐって石段を数段登ってみます。先ほど鳳来寺あたりで結構歩いていますので、このあたりでやめておくことにしました。ここが石段の登り始めの最高到達地点(笑)
後から調べてわかったのですが、この先はしばらくなだらかな登りで、この先100m少しで重要文化財である仁王門、その先少しで有名な傘スギがあったんですね。この程度とわかっていれば見ておけばよかったですね。

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来た道をのんびり戻りますが、叔母が同じ幹から枝わかれした紅葉が枝によって黄色かったり赤かったりするのを発見。この写真に写る紅葉も根元は同じ木なんですね。



予定外に鳳来寺山で2箇所の散歩を存分に楽しみました。紅葉もベストタイミングで絶景も楽しみ叔母も満足げ。時計を見るとお昼になろうかという時間。予定では11:30に鳳来寺山を出て近くの新城市にあるお店でお昼を食べることになっており、この旅で初めて予定時刻より押してます。こりゃまずいということで、そそくさと駐車場から出発し、この日のランチスポットに向かいました。

旅は続きます。

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【番外】初冬の中部、関西紀行(その1)

世の中すでに師走なんですね。

最近私の仕事では年に2回1週間の休暇取得が義務付けられており、このお休みを年末や年度末を避けて11月の最終週に取ることにして、旅に出ることにいたしました。このところ私たち夫婦と母親、そして叔母の4人で旅することが多かったんですが、すでに母親は長旅が難しい体調になってしまい、最近は週に4回、デイサービスに通い、我々に夜の用事などがある場合にはショートステイ(お泊まり)を常用するようになってきています。ということで、今回の旅は母親はショートステイに泊まってもらうことにして、私たち夫婦と叔母の3人旅ということに相成りました。

そもそも発端は、以前ブログに書いた叔父を含めた5人旅の企画から始まります。

2014/05/26 : 旅行・温泉巡り : 【番外】関西・四国・中国大紀行(その1)

2014年の5月に5人で旅した大旅行。叔父はそのあと1年経たずに食道がんで亡くなってしまいました。その時、海が好きだった叔父が一番良かったと言っていた淡路島の旅館に叔母が行ってみたいと言ったのが今回の旅のきっかけ。それではということで目的地を淡路島に定めて参加する3人の予定が許す行程を組んでみたわけです。もちろん母親も同行するという可能性もあったのですが、やはり長時間のドライブは厳しく、特に頻繁にトイレにいかなくてはならない身ではちょっと辛いんですね。最近も近くにドライブに行くのも母親自身が躊躇するようになりましたので、やむなく3人旅ということになりました。

また、日頃デイサービスのない日には嫁さんが一日中介護生活。私も帰宅以降夜中のトイレの世話で夜起こされることもしょっちゅうのため、なかなか疲れが抜けない日々が続いておりますので、ちょっと嫁さんの息抜きという意味もあり、いつも通りゆるゆるの旅に出かけるという流れです。



ということで、11月27日月曜日、4泊5日の旅に出発です。天気は快晴。今週は穏やかな天気が続く予報です。日頃の行いがいいのでしょう(笑)

10:30と予定どおりに自宅を出発して、最初に向った先は、母親を預かってもらうショートステイ先です。自宅から車で30分ほどのところにある施設で、スタッフとも顔見知りとなりつつあるので、長い旅行期間中不安に思っていた母親もスタッフの顔を見たとたん安心したのか、笑顔で施設の中に入って行きました。まずは最初で最大のミッションがつつがなく終わり一安心。

つづいて新宿に住む叔母を迎えに調布インターから高速に乗って新宿を目指します。平日のお昼どきとあって高速道路もそれなりの交通量。軽い渋滞のなかを新宿にむかい、こちらも予定通り叔母をピックアップして、いざ、本当の旅に出発です。

新宿から初台南インターに向かい首都高、3号線経由で東名高速に入り、一路名古屋方面を目指します。この日の東京は天気はそこそこ。雲間に青空が顔を出しています。東名に入ると渋滞もなくスイスイ進みます。大井松田が近づいてきたところで雲の上から雪化粧をした富士山がちょっと頭を出すと、、、

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車内一同「お~~〜っ!」 やはり富士山は偉大ですね。

御殿場が近づいてきたところで、この日に最初の休憩を予定していた駿河沼津サービスエリアが電光掲示板の情報で「混雑」と表示されたため、御殿場手前の足柄サービスエリアで休憩することに。

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ここまで時間はオンタイム。渋滞に巻き込まれることなくここまで非常に順調にきました。一休みして出発です。この日の目的地までは新東名の方が便利ですので御殿場を過ぎてしばらくでの分岐を新東名側に進みます。天気は晴れ間が増えてきて、右の方をみると富士山がさらにくっきり見えます。

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一同再び「お~~〜っ!」

さらに新富士あたりまでくると、今度は右後方に富士山の勇姿が。あの山の形はやはり日本の風景の代表格。東京とはちがって裾野の広がりの雄大さも味わえる見事な景色ですね。

新東名は道路幅も広く快適ですが途中から実験として追越車線の制限速度が110キロになっていてさらに快適。一方走行車線の方はトラックが走りやすいように90キロということで、これはいいですね。

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ふたたび浜松サービスエリアで休憩して、サービスエリアから少し走った浜松いなさジャンクションから北に伸びる三遠南信道に入ります。この道路で奥三河を目指しますが、10分少し北上する間、ほとんどトンネルという道。こりゃ掘るのがたいへんだったことでしょう。終点の鳳来峡まであっという間について、そこから南下して、本日の目的地である湯谷温泉に到着です。到着予定は16:30だったんですが、首尾良く16:00前に到着できました。

初日の宿はこちら。

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奥三河 湯谷温泉 鳳来峡 旅荘みつい

この宿、今回の旅の目的地である淡路島までの道のりで1日目は名古屋あたりで一泊できると楽だなと思って探したところ、奥三河の温泉が目に入ったという流れです。叔母と一緒の旅は豪華旅館を取ることが多いんですが、今回はわりかしカジュアルな料金の宿です。

この湯谷温泉はすぐ脇に宇連川(うれがわ)という川が流れていて、川沿いの温泉地。部屋に通されると川沿いリバーサイドな部屋。

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この宇連川、川底が岩盤のようになっていてなかなか趣深いです。そして対岸には紅葉が赤く染まってまさに秋の景色。遠くに滝の音が聞こえます。

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宿のフロントにおいてあったなかなか雰囲気のある湯谷温泉のマップ。題して「伝説の湯と人情 奥三河国定公園 蓬莱峡 湯谷温泉全図」。この地図をみて、ちょっと散歩をしてみたくなり、16:00をすこし過ぎて薄暗くなりかけた中、ちょっと宿の周りをそぞろ歩いてみることにしました。

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湯谷温泉に来る途中の山も紅葉がいい感じでしたが、間近に見る紅葉は見事。道路脇の石積みの塀が趣き深く、夕方暗くなりかけた中紅葉の赤がいい色になってます。

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たわわに実った南天の実。

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そして、冬なのになぜか桜の花が。しばらく歩いていくとこの温泉街のそこここに咲いているではありませんか。紅葉と桜が並ぶ不思議な風景。あとで宿の人に聞くと、これは四季桜といって年に2回咲く桜とのこと。

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こちらはお隣の宿。最初こちらを取ろうとしたんですが空きがなかったんですね。

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しばらく歩くと宿の部屋で聴こえた滝の音の元が見えてきました。イラストマップによると大滝とあります。すこし上流では広く浅い流れがここで一気に絞られて轟音をたてて勢い良く流れ出しています

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もう少し歩いていくと飯田線の踏切り。電車は通る気配はありません(笑) 踏切りを渡らずに横の細い道を降りていくと吊り橋があって橋の上から滝が見えます。

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こちらは下流側。イラストマップによると「馬ノ背」という天然記念物があります。

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こちらが上流側。さきほど上から見下ろした滝が遠方に見えます。日が沈みだんだん暗くなってきたので、今日の散策はこのあたりで終了。来た道をもどることにします。

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帰り道に飯田線の湯谷温泉駅に立ち寄ってみます。散歩をはじめてから1時間近く経ちますが今まで電車の通る気配はなく、駅は無人。静寂に包まれていました。ダイヤを見ると1から2時間に1本。終電は11時でした。

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駅にもちろん改札はなく、ホームから降りた所にも桜の木があるところみると、このあたりの名物なんでしょう。

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駅を出ると「歓迎湯谷温泉」の昭和の薫りたっぷりの懐かしい看板が出迎えてくれます。夕暮れ時の短時間の散歩でしたが、湯谷温泉街の情緒をたっぷりと楽しむことができました。

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散歩に出た時にはまだ明るかった空がすでに夕闇に包まれていました。



宿に戻って、夕食前に楽しみにしていた温泉に入ります。

この宿には浴室が2つあり、男女が夜9時に入れ替わる仕組み。露天風呂は片方にしかありません。しかも浴室の入口前に掲示してある温泉の成分分析表を見ると、それぞれ源泉が違うようです。

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9時まで男性用になっていた方の温泉。湯谷温泉7号泉。ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性中性温泉)とあります。源泉の温度は35.9度とありますので、加温しているのでしょう。

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こちらが女性用の温泉。湯谷温泉5号線で泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性中性温泉)と同じ。細かい成分は多少異なりますが、違いは源泉温度。こちらは25.0度。

露天風呂は女性用にしかないとのこと。

さっそくお風呂に入ってみると、内風呂は3人が入れるくらいの小さな浴槽。ほのかに灰色に濁ったお湯が注ぎ口からトロトロと流れていていい感じ。入ってみると40度くらいとちょっとぬる目でしたが、なかなか温まります。しばらくで他のお客さんが入って来たので上がりましたが、なかなかいいお湯でした。夕食後に今度は露天がある方を楽しみたいと思います。



風呂から上がると食事です。

予定の18時を少し過ぎたところで中居さんが部屋に呼びに来て、夕食の準備ができた別の部屋に案内されます。そこそこリーズナブルな旅館なので、生ビールありません(涙) ただ、料理自慢の宿ということで料理は期待できそうです。

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こちらは先付、煮もの、そしてアマゴとスズキの刺身。先付のさつま芋が素朴な感じでいいですね。アマゴとは珍しいので仲居さんに前の川で釣ったものかと尋ねると、「上流で養殖されたものですので安全です」とニコリ。

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刺身のアップ! 刺身はアマゴが絶妙な旨さ。これは東京では食べられませんね。

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そして固形燃料で温められた猪鍋。味噌仕立てで旨味がつまってます。こりゃ旨い

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絶品だったのがアマゴの塩焼き。アマゴがこれほど香りがいい魚とは思いませんでした。

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アマゴの塩焼きを出されては冷酒を注文せざるを得ませんね。もちろんアマゴにピッタリ。

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こちらは冬瓜のスープ。クコの実がアクセント。昔庭にクコがはえていたのでクコを見ると懐かしくなります。

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ご飯の前の最後の料理が揚げ物。これがまた旨かった。サーモンのあられ揚げに柿とかぼちゃの天ぷら。サーモンの香ばしいこと!

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そしてご飯とデザート。ご飯はさつま芋ご飯。これも大好評。この日のメニューは50歳以上限定の量より質プランでしたが、それでもお腹いっぱい(笑) 味付けもしつらえもとても楽しめました。



部屋に戻ってのんびりして9時を回るのを待って、露天風呂がある方の風呂に行ってみます。
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幸いどなたも入っていなかったのでパチリ。先程入った風呂と内風呂はほぼ同じ大きさ。入ってみると温度は42、3度。先程の風呂より温度が上がっていい感じ。私としては熱めの45度が適温なんですが、それでも熱い方がシャキッとします。

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露天風呂の方は川に面していて川のせせらぎ心地良く響く中お湯に浸かりますが、内風呂は源泉掛け流しなのに対し、露天は循環でちょっと塩素臭が漂います。川のせせらぎとひんやりとした空気をしばし楽しんで、内風呂に戻りやおら身を沈めて温泉を楽しんで上がりました。いやいやいいお湯でした。

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部屋にもどって、テレビはつけずに、持参したiPadでこの日の旅行記を書いて休むことにしました。嫁さんが冷蔵庫で冷酒を発見。一杯やりながらこの日の記憶を文章にしておきます。11時近くなって普段母親の介護で寝不足気味ですので、早く寝ることにします。



旅はつづきます。

その2へ)

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【番外】初夏の尾瀬、奥日光紀行(その5)

その1へ)

この旅3日目の朝、奥日光湯元温泉を出ると、天気は快晴。ハイキング日和の朝を迎えました。宿からすぐ近くの湖畔の駐車場に車を駐め、1時間のハイキングの準備をして出かけます。暑くなりそうではありましたが日陰はまだ寒いくらい。ということで上着を1枚羽織って出かけます。

日光湯元ビジターセンター:ハイキングコース:湯ノ湖一周

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まずは湖畔のレストハウスの自販機で飲み物を仕入れます。1時間とはいえ水分が不足すると大変。どちら周りで行こうかと嫁さんと相談しますが、一昨年はレストハウスから左に回って湯元まで来た国道沿いに歩きましたので、今回は反対側から行くことにします。レストハウスの裏の道をしばらくまっすぐ行くと湯ノ湖に注ぐ小川を渡る橋に出ます。

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橋から山側を仰ぎ見ると、まさに抜けるような青空。

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そして湖側を見るとこちらも青空と陽の光を浴びる湖面が眩しいばかりに輝いています。

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しばらく車も通れる道を歩いて行くと、周回線歩道の入り口に差し掛かります。標識によるとここから湖の反対の端にある湯滝までは1.5kmとさして遠くはありません。そして車椅子でもこの先200mのところにある展望デッキまで進めるとのこと。ウッドデッキが歩きやすいのは前日尾瀬でも実証済み。木漏れ日を浴びながらウッドデッキを進みます。

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途中赤紫の花が気になりました。ドウダンツツジの一種のようですね。

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しばらくで湖面に近い展望デッキに出ます。さすがに展望デッキというだけあって良い眺め。ボートを浮かべて釣りを楽しむ人もちらほら。そして湖面の先にそびえる山は男体山です。

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展望デッキを過ぎるとウッドデッキは終わり、湖岸の山道に入ります。山道といっても高低差はあまりなく、ハイキングの延長で楽しめる道。木々の間からずっと湖が見えるまさに湖岸の道です。時折反対周りでハイキングを楽しむ人とすれ違いますが、皆さん軽装ですので、この先の道も心配なさそう。

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しばらく進むと少し視界がひらけて、先ほど飲み物を買ったレストハウスがすでに遠くに見えます。

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さらに歩いて行くと湖岸の木の種類もいろいろ変わり、木のシルエットもなかなかいい感じ。

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そして約1kmくらい歩いたところで湖岸に出られる広いスペースが現れ、湖岸にはベンチが置かれています。

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山側の斜面にはコケやシダの新芽が伸びています。

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湖には倒木がちらほら見えるようになり、少々フォトジェニック。湖面に対岸の山々が映るようになってきます。

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遠くから滝の音が聞こえるようになり、そろそろ湯滝が近くなって来たのでしょう。手元の地図を確認すると湯滝の手前には半島のようなものが突き出ているので、まさにその半島が右に見え始めたことになります。風はさして強くないので湖面に映る山々もさらにくっきりして来ます。

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歩くごとに景色がスペクタクルに変化して、散歩コースとしては抜群の眺望ですね。日向に出ても湖面を渡る風は涼やかで暑くはありませんでした。

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歩き始めの展望デッキからここまでは基本的に土の道。歩く人も多いでしょうから踏み固められて歩きにくいところはありません。途中立派な木の根が目を奪います。土の養分を余すところなく吸い取ろうとして成長したということでしょう。

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そしてコース上2つある橋の一つめに差し掛かります。この橋の下を流れる湖水が湯滝に注ぎます。橋を渡ると島というか、湯滝に注ぐ流れの中洲に渡ることになります。

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橋の上からの湯ノ湖の眺め。空も湖面も湖面に映る山々も刻々と表情を変えていきます。

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中洲にはお社が。

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そして中洲を渡って2つ目の橋からの眺望。歩き始めに見かけたドウダンツツジが綺麗ですね。背後は湯滝が流れ落ちる滝口があり、ほんのりと硫黄臭が漂います。橋から音のする滝口まで50mくらいでしょうか、一周コースがら外れて行ってみます。

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前日泊まった宿のすぐ脇に源泉があり湯ノ湖岸に温泉が流されていましたので、湯ノ湖の水にはかなりの温泉成分が含まれているのでしょう。その水が一気に駆け落ちる湯滝の飛沫が硫黄臭なのも頷けます。

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滝口の向こうには日光を取り囲む山々が遠望できます。方角的には足尾の方をになりますでしょうか。遊歩道は湯滝の滝口から滝壺まで続いており、滝と一緒に下って行くこともできますが、一昨年に日光に来た時に滝壺には行っていますので断念。下りはいいですが戻ってくる登りがきついのは容易に想像できますので(笑)

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ということで湯ノ湖を一周するコースに戻ります。滝口から橋までの間の流れは非常になだらか。いつのまにか鴨が2羽しきりに水の中に潜って餌の魚を探しているのでしょう。

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すぐ近くに寄っても逃げずに餌取り。途中の看板には、湯ノ湖にはニジマスをはじめとして多くの魚種が放流されているそうですので、それを餌にしているのでしょう。

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湯ノ湖一周のコースに戻ろと、あとはレストハウスがある出発点までは国道沿いに進みます。ポツポツと釣り人が湖に入っています。写真に写っている方はフライフィッシング。前後に竿を振ってしなやかに糸を繰り出し、釣りを楽しんでいる様子。水に浸かって涼風を楽しんでるのがうらやましくもあります。

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右側には国道があり、車の走る音を聞きながらのハイキングはやはりちょっと落ち着きませんね。しばらく歩くと木道が整備され、国道から少し離れます。脇にはツツジの花が。

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これはレンゲツツジでしょうか。レンゲツツジは蜜に毒があるとのことで注意が必要です。

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また見上げると木の幹にキノコが3つ。このあたりで湖に飛び出た兎島という半島に出る道と分かれますが、半島に出る道には木道がないため断念。しばらく歩くと歩き始めたポイントが見えてきます。このあたりまでは一昨年に叔母と散歩で歩いた記憶があります。

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ちょうど湯元温泉の入り口が見えます。前夜に泊まった美や川は右の木のすぐ後ろ。この辺りに湯元温泉の源泉があり、あたりは先ほどの湯滝とは比べ物にならないくらいの硫黄臭が漂います。

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ここだけ湖面が濁り、源泉が湖に流れてでていおることがわかります。この時10:30くらい。歩き始めから1時間10分ほど。途中のんびりと写真を撮りながらのハイキングでしたが1時間少しで1周できたことになります。陽が高くなりましたが、抜けるような青空は変わらず。少し気温が上がり陽射しが眩しくなりましたでしょうか。

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しばらく行くと源泉が流されるところがありました。転落注意という注意書きが恐怖感を煽ります。おそらく以前誰か覗き込んで落ちたのでしょう(笑)

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源泉からレストハウスまでは葦の原になっています。

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ほぼ一周したので湯元温泉の看板の前でパチリ。嫁さん昨日に続いてのハイキングでも疲れた様子もなく元気です。

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葦の原に桟橋がありボートが繋がれていましたので、これは観光用ではなく地元のひと用でしょう。これでニジマス釣りに出かけるのでしょうか。

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程なく最初にスタートしたレストハウスに戻ります。すると嫁さんのアンテナがピピピ。ソフトクリームののぼりに反応しました。ということで嫁さんはいそいそとソフトクリームを頼みにレストハウスに入って行きます。私はレストハウスの脇に咲くシャクナゲの花をパチリ。このあとレストハウスに入ると「スカイベリー」という高級なフルーツのソフトクリームを抱えてニンマリする嫁さん。写真は撮ったのですが名誉のために載せずにおきます(笑)

あまり計画もせず、好天に恵まれたため湯ノ湖を一周しましたが、これはオススメですね。歩く距離もほどほどですし、コースの眺めは写真を載せたように素晴らしく、歩くのが楽しいコースでした。途中に湯ノ湖の自然を理解することを意図したクイズが出されていたりと工夫もされていて実に楽しめました。



ということで、あとは東京に戻るだけですが、日光方面から戻るのと、金精峠を超えて群馬側から戻る道のふた通り。湯ノ湖から仰ぎ見る白根山がくっきり見えたのと、金精峠は今まで通ったことがないので、それではということで金精峠から群馬経由で帰ることにしました。時刻は11時ちょっと前。湯ノ湖畔の駐車場から出発し、日光方面に少し戻ると金精峠方面に入る分岐があり、そこから山道をくねくねとのぼります。途中どんどん湯ノ湖が小さくなり、登りもきつくなって行きます。峠はトンネルでした。

トンネルを越えるとそこは群馬県片品村。トンネルは白根山に続く金精岳と温泉岳の間の金精峠の下を潜るように掘られているのですね。トンネルを越えると道は日本ロマンチック街道と名付けられているよう。あんまりロマンチックという響きがマッチしている感はありませんが、気にせず進むと道は白樺の樹林帯をどんどん下って行き、間も無く湖が見えて来ます。まずは菅沼。そしてしばらく行くと丸沼。どちらも湯ノ湖よりは少し大きな湖ですね。道すがら気になるのは丸沼高原ロープウェイの看板。宿にもパンフレットが置いてあり、特に気にしていませんでしがが、道を進むごとに看板が次々と現れ、走っているうちに、ロープウェイの印象が刷り込まれていきます。そうこうするうちに、スキー場とロープウェイの山麓駅がある入り口についてしまいました。

脚の悪い母親連れの旅行ではロープウェイは手軽に高原に行けるので見かけると乗るようになりましたが、今回は母親連れではありません。ただし、この数年で刷り込まれたロープウェイは見かけたら乗る的条件反射は今回も反応。嫁さんとまあ乗ってみようかという軽いノリで車を駐め、ロープウェイに乗ってみることにしました。

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なんだかとっても整然と整備されたお土産屋さんからサインに促されるままにエスカレーターに乗るとチケット売り場に。チケットを買って外に出ると眼前にロープウェイが間断なく動いているではありませんか。

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お客さんもそれほど多くないため、すぐに乗ることができました。山麓駅ではおりて来たゴンドラがゆっくりとUターンしている間に乗り込みます。定員は8人のところ2人で乗りますのでゆったり。

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最初は山麓から見えていたところ進みますので、勝手知ったる感じ。山麓からグイグイ高度をあげていきます。

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だんだん高度を上げていきますが、このロープウェイ、高度が上がるに連れて尾根を越えるたびにロープの勾配がかなりダイナミックに変わります。最初に超えた尾根までは大体予想どおりでしたが、尾根を超えて終点が見えるかと思いきや延々とロープが上がっていきます。しかも途中からかなりの急勾配。勾配が変わる谷の部分は相当のロープの張力が加わるものとみえ、支柱が3本も集中して建っています。だんだんこのロープウェイのすごさが伝わって来ました!

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急勾配を上っているさいちゅうに下を見下ろすとかなりの迫力。山麓駅の施設群は豆粒ほどになってしまいました。

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上を仰ぎ見るとまだまだ登ります。しかも正面に見えるスキー場の勾配はものすごい角度。直滑降でもこんな角度は恐怖を感じる角度でしょう。このロープウェイ、往復のチケットは2,000円なんですが、なぜか嫁さんはこれは安いと言い出します。なんでもタクシーに2,000円乗ってもここまでの迫力は味わえないと(笑) なんだかわかりませんが素晴らしい迫力に違いありません。

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進行方向左側を見下ろすと、先ほど脇を走って来た丸沼が見えます。

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今度は後ろを見ると、高度が上がって来たので浅間山、谷川岳、至仏山、燧ケ岳までが遠望できます。前日は尾瀬で燧ケ岳を眺めながら尾瀬散策を楽しんだのが思い出されます。早朝など空気が澄んでいればよりクッキリ見えることでしょう。

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進行方向を見るとようやく山頂駅が見えて来ました。ここまで15分くらいでしょうか。ロープウェイの15分は長く感じますね。あとで調べたところ、このロープウェイ、全長2,500m、高低差600mとのこと。山頂駅の背後にそびえるのは日光白根山。今朝までは裏側を湯ノ湖から眺めていましたが、群馬側から見ると三つのこぶが印象的な姿ですね。

山頂駅に着くと、やはり600mの高度差で涼しい! 山頂駅は標高2,000mとのこと。

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脇の小高い展望台に登ってみると、先ほどゴンドラの中から見えた山々がさらにはっきりと見られます。看板には「標高2,000mから望む日本100名山」として、浅間山、四阿山(あづまやさん)、草津白根山、武尊山(ほたかやま)、苗場山、谷川岳、巻機山(まきはたやま)、至仏山、平ヶ岳、燧ケ岳などの山々の名が連なります。なかなか壮観な景色。

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この壮観な景色はただ見るだけでなく、足湯に入りながら見えるというのが観光地ぽいところ(笑) これはなかなかのアイデアですな。

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足湯から白根山を望むとこんな感じ。山頂駅の周りは散策できるよう整備されています。

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この足湯、「天空の足湯」と名付けられています。確かに天空です。

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このあたりに咲いていた花。シラネアオイというそう。今が見ごろですね。

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山頂駅の周りには足湯の他に二荒山神社もありますが、調べたところこれは平成15年に建立されたもの。もともと白根山頂にあった二荒山神社が荒廃してしまったため、このあたりの土地を保有する日本製紙が復興したものとのこと。

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このロープウェイでここまで登り、ここから白根山登山ができるとのことで、往復5時間とのこと。今度は白根山登山を目的にくるのもいいかなとおもいつつこの日は朝、湯ノ湖でハイキングを楽しんで来たばかりですので、山頂駅をぶらぶらするだけにとどめることとしました。登山道の方に行って見ると、そこには鉄の門にネット。よく見ると熊や鹿が出るらしく、山頂駅の管理区域をネットで守っているとのこと。いやいやこのネットが必要というのが迫力がありますね。それでは下ろうかと思って時計を見るとちょうどお昼を回ったところ。朝食は8時でしたのでそろそろお腹もすいて来ました。下に降りてから食べるより山頂の景色を見ながら食べた方が良かろうということで、ここで昼食をとることに。

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立ち寄ったのは山頂駅の隣にある山頂喫茶しらね。観光地に良くある感じのお店です。

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嫁さんは堂々と生ビール! そして玉こんにゃくにとろろ蕎麦、舞茸蕎麦を注文。なぜか海の家やこうしたところのラーメンや蕎麦は沁みるんですね。窓の外には白根山をのぞみ、しばしゆっくりとさせてもらいました。平日なので観光客も適度でゆったり過ごせるのがいいですね。

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お腹も満ちたので、ロープウェイに乗り、下ります。お昼を過ぎて、雲が増えて来ましたね。1時間少しで山の表情も随分変わるものです。再び15分の絶景パノラマを楽しみ、これまたアドリブで立ち寄った白根山ロープウェイを堪能。山麓駅のお土産屋さんでちょっとお土産を買い込んで白根山を後にしました。

今度は本当に帰るだけ。時刻は1時くらい。Google Mapsで帰り道を調べると、金精峠を再び超えて日光に戻る道も選択肢に出ます。それも野暮なので、片品村から関越の沼田インターに出る方に進みます。先ほどロマンチック街道との表示がありましたが、走っているうちに知らぬ間にとうもろこし街道に変わってます(笑) 道の看板にはとうもろこしの文字が乱舞。おそらくこの辺の名物なんでしょうが、ロマンチック街道とマーケティングがマッチしてません。気にせずどんどん下って行くと、尾瀬への分かれ道の案内があります。ここを右折すると、前日歩いた尾瀬沼の三平峠の入り口まで行けることになります。尾瀬の周りは車が通れませんので、大回りしてここまで来たことになりますね。

そのまま沼田市街を目指しますが、途中またしても巨大な看板につられて「尾瀬市場」という農産物屋さんに立ち寄ります。巨大看板の広告効果を身を以て実証するような行動ですね(苦笑)。ということで珍しい山菜やら新鮮な野菜などを買い込んで帰途につきます。ガソリンも心許なくなって来ましたので、沼田インターのそばで補充。そして関越沼田インターから一路、東京を目指します。

梅雨時にも関わらず、この旅は天気に恵まれましたが関越から圏央道に入り青梅あたりに差し掛かると、空模様が怪しくなって来ました。青梅あたりはトンネルが多いのですが、いくつかトンネルを抜けたあたりで電光掲示板にトンネル出口雨注意の文字が出るようになったと思いきや、トンネルを抜けると、土砂降り! それもちょっとやそっとの土砂降りではなく、ワイパーを最速にしても全く前が見えないほどの土砂降り。いやいや危ないですね。平日の圏央道はトラックがかなり走っていますが、トラックも急にスピードを落とし徐行になります。これは事故ってもおかしくない集中豪雨。雨の勢いはしばらくで弱まりましたが、危ない目に逢いました。

特段渋滞もなかったので、早めに帰着できそうでしたので、自宅ではなく母親の入院する病院に直行し、旅の無事を報告。お土産をいくつかおいて帰ることができました。

今回は、ハイキングでだいぶ体を動かしましたし、宿でそれほど大酒も飲みませんでしたので、健康的な旅となりました。毎度のことですがノートラブルで旅を終えられ良かったです。

7月予定の母親の退院後、体調が良ければまた旅に連れ出したいと思います。いつも通りだらだらとした旅紀行でスミマセン。手元には未聴盤が積み上がっておりますゆえ、ブログ正常化に励みます!

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【番外】初夏の尾瀬、奥日光紀行(その4)

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檜枝岐の駒の湯でハイキングの汗を流し終わってスッキリしたのがこの旅2日目の14:30くらい。この日の宿である、奥日光の湯ノ湖畔まで行きます。地図上の距離は25kmくらい。もちろん直線でいけるはずもなく大回りして行かねばなりませんが、嫁さんが温泉から上がってくるまでの間に先の旅程をiPhoneのGoogle Mapsで調べていると、なんと3時間かかることが判明。2時間くらいと先を読んでいましたので、ちょっと余裕がなくなった次第。このまま行くと宿に到着するのが17:30となります。食事の前に風呂に入るというミッションが危うくなります(笑)。

嫁さんが風呂から上がってくるやいなや、一般の方にはどうでも良い情報ながら、こちらにとっては比較的重大な事実を共有し、先を急ぐことにしました。檜枝岐のお土産は朝、宿で仕入れましたので、これで檜枝岐を後にします。

心持ち飛ばし気味に沼田街道を北上。来た時に潜り抜けた防雪シェードをやり過ごし、宇都宮方面と書かれた分岐を右折し、来た道を戻ります。途中、木賊への分かれ道、前沢曲家集落、湯の花温泉への分かれ道をやり過ごしてどんどん進むと、昨日寄った道の駅番屋に差し掛かります。行きにソフトクリームのオブジェに引っかかりましたが、帰りも嫁さんが車中でソフトクリームと一言。まだ走り始めて1時間も経っていませんが、ナビ役の指示で立ち寄ることにしました。

建物の中に入って行った嫁さんが、しばらくしてソフトクリームを持って出て来ます。先の旅程を考えるとのんびりもしていられませんので車中でナメることになります。前日はエゴマソフトでしたが、今日は蕎麦ソフト。一口ナメるなり、「蕎麦の旨味がよく出ているわ〜」とご満悦。ソフトクリームは人類の平和に大きな貢献がありますね(笑)

5分ほどの停車で再度出発し、さらに東に進みます。少しクネクネした道を下ると右に会津鉄道が見えてきて、程なく会津田島と宇都宮方面の分岐へ。もちろん宇都宮方面に進みます。以前はこの道で会津に入ったものですが、この旅では初めて通ります。しばらく登りが続きますが、福島県に別れを告げ、栃木県に入ると今度は下りが続きます。今度は那須塩原方面と日光・鬼怒川・川治方面の分岐となり、もちろん日光方面へ。この道は初めて通ることになります。

分岐を別れると林の中のなだらかな道。通る車も少なく快適なドライブです。道の看板によると、ここは会津西街道というそう。途中、「なかみよりおんせん」という看板にびっくり。途中で「なかみより」は地名の「中三依」だとわかりなるほどと納得。中三依からしばらく行くとクネクネ道になり、どんどん下って行くと、ダム湖のようなものが見えてきます。調べてみると五十里ダムによって堰きとめられた五十里湖。普段ならダムに立ち寄るところですが、夕食前の風呂に入るミッションと天秤にかけると、立ち寄る選択肢は選べません(笑) ということで、ダム見物はスキップとします。湖を渡っていると途中で湯西川温泉の入り口の分岐。湯西川温泉は嫁さんは行っていますが私は未踏。またの機会にと思って、先を急ぎます。

しばらく行くと今度は川治温泉の旅館街へ。古びた旅館が立ち並びます。川治温泉をやり過ごすと、塩原方面のもみじライン有料道路と日光方面の龍王峡ライン有料道路の分かれ道に。もちろん日光方面の有料道路に進みます。短い有料道路を抜けると、今度は鬼怒川温泉の温泉街と日光方面の鬼怒川有料道路の分かれ道に。こちらももちろん有料道路に進みます。徐々に日光が近づき道の周りも商店が多くなって来ますが、妙に目立つのがたまり漬けの巨大な看板。このあたりの名物なんでしょうが、先を急ぐためやり過ごします。どんどん進むとGoogle Mapsの指示は今市インターから日光宇都宮道路に入るような経路を指しています。車のカーナビだと予定到着時刻はあまりあてにならないのですが、Google Mapsは渋滞予測まで織り込み済みのため、この時点でも到着は17:25分くらい。これは指示に従った方が良さそうですので、高速に乗ります。そして高速を清滝まで進んで、いろは坂を登り、中禅寺湖、竜頭ノ滝、戦場ヶ原、湯滝などをやり過ごすと、ようやく湯ノ湖畔に到着です。なんとついたのは17:25と到着予定とピタリ。Google Mapsを見ている車の流れる速度なども計算しているのでしょうか、見事な精度です。

この日泊まるのはこちら。

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奥日光湯元温泉 ゆ宿美や川

湯ノ湖畔のすぐ脇に建つ旅館。湯元温泉で最初に目に入る宿なのですぐにわかりました。ここ湯ノ湖は一昨年8月、母親と叔母を連れた旅行で実に久しぶりに訪れて、湖畔の散策を楽しんだところ。母親が退院したら来られるかどうかの視察も兼ねての宿泊です。宿はいつも通り嫁さんのセレクト。

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宿について荷物を降ろし終わって車のキーをロックして宿に戻ろうとすると入り口に可憐な花があるではありませんか。なんとなく心和む瞬間です。すぐにチェックインですが、くる道すがら宿に電話して、到着が17:30くらいになることを告げていましたので、夕食は一風呂浴びることを考慮して当初予定の18:00を18:30にしてくれました。

そもそも湯ノ湖へきた最初は中学校の修学旅行だったと思います。戦場ヶ原のハイキングの後湯滝などに寄った記憶があります。その後大学時代に、高徳牧場から切込湖、刈込湖などを歩いて最後に湯元温泉に泊りましたが、この時は確か文化の日あたりで、紅葉もすっかり終わってかなり寒かった覚えがあります。それ以降は一昨年まで来ていませんが、大学時代にどの宿に泊まったのかは全く記憶がありません。

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部屋は2階で、すぐ横に露天風呂があります。部屋に入って浴衣に着替えるとすぐに温泉です!

この宿には内湯が1階に2つ、露天風呂が2階に2つ、全て貸切風呂。部屋は5部屋のみの小さな宿ゆえこのシステムはリーズナブル。しかも露天の2つはそれぞれ自家源泉で異なる源泉。内湯は共同源泉ということで、源泉が3つ引かれていることになります。日光の温泉は結構きつめの硫黄泉が多いのですが、湯ノ湖はその代表格。湯ノ湖周辺に来ただけでも硫黄臭が漂います。

入ったのは露天風呂のうち手前の方。おかみさんからうちの風呂は熱いのでよくかき混ぜて入ってくださいと注意されていましたが、その注意を聞いただけでこちらは武者震い(笑) 高温好きの魂に火が灯ります!

夕刻の涼やかな風が心地よい露天風呂。薄くグリーンがかった白濁泉に手を突っ込むとビリっと熱い。きました! これはいい。少しかき混ぜてみると滔々と掛け流される熱い温泉が上に溜まっているだけで少し温度が下がります。それでも45度くらいでしょうか。この旅で一番熱い風呂です。しばらく身を沈めると素晴らしい爽快感。源泉の注ぎ口に近づくと温度が上がり、46度くらいにはなるでしょうか。湯の中には湯の花が舞い上を見上げると木々が風にそよぐ極楽浄土のようなひととき。この日の尾瀬ハイキングにここまでの3時間のドライブの疲れが一気に吹き飛びます。いやいや素晴らしい。硫黄泉の強い臭いもさほど気にならず、むしろグッと落ち着きますね。30分ほどでしたが食前の入浴を楽しみました。他の風呂は食後の楽しみとしましょう。

露天風呂を楽しんで、部屋でのんびりとしていると、電話で夕食の準備が整ったとの連絡が入ります。この時iPhoneを見ると18:28。なんたる正確さでしょう。階段を降りて食事処に入ると18:30ピタリではありませんか。

4組がすでに食事を初めていました。食事処は簾で仕切られ適度の落ち着きます。

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席に着くとすでに彩り鮮やかなお膳が揃っていました。

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水無月御献立と書かれた和紙が添えられています。上の写真の右手が食前酒の梅酒。正面が季節の野菜の盛り合わせでもろみ味噌と梅たたきが合わされています。目で料理を確認し食前酒をクイと煽ったタイミングで頼んでおいた生ビールが運ばれてきました。全く絶妙なタイミングです。

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珍しいのがメインの肉がもう出されています。この日は牛ではなく鶏を頼んでいましたが、献立によると伊達鳥の鉄板焼きとのこと。

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乾杯して生ビールを飲み始めるとやおら鉄板に火を灯すではありませんか。御献立上は後に書かれた鶏の鉄板焼きに最初に火をつけます。こ、こ、これは母親が夢にまで見た「肉先の技」ではありませんか! いつも旅館の食事ではお肉が出る頃にはお腹いっぱいになってしまうので、旅館の夕食時に肉が出た時の母親の常套句が「お肉だけ先に出してくれないかしらね〜」ですが、この宿は、懐石の作法に縛られず、いきなり肉を焼くという母親の願いを叶える宿たったんです! これは帰って母親に伝える価値大です!

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刺身は縞鯵のたたき。これを見ると日本酒が飲みたくなりますね。

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これまたタイミングよく食前に頼んでおいた冷酒が運ばれてきます。このお酒は湯元温泉と澤姫で知られる宇都宮の井上清吉商店のコラボ商品ということ。生酒らしいフレッシュな喉越しが縞鯵に合いますね。このあともタイミングよくお皿が運ばれてきます。

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こちらが揚げ胡麻豆腐。衣がサクサクで美味い。

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こちらが炊き合わせ。揚巻湯葉に南瓜、茄子、絹さや。

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海老春巻きに隠元を揚げたもの。春巻きはアツアツです!

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そして定番前日の宿に続き岩魚の塩焼き。酒が進みます(笑) このあとご飯に味噌汁をいただきもちろんお腹いっぱい。

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そして最後のデザート。アイスに白玉もちにスイカ。デザート別腹理論が実証できます(笑)

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食事中から気になっていた食事処にかけられていた書。「至誠如神」とありますが、調べてみると中国の古典である四書五経の一つである「中庸」の中の言葉であり、「まごころ」を尽くし続ければ、とても人間がおこなうものとは思えない、神の領域のようなおこないが出現するとの意とのこと。食事の時間の正確さから始まり、どの皿も実に美味い。そして接客も非常に丁寧で見事な夕食でしたが、それは宿の主人がこの書の志を保っていると解した次第。いやいや見事な食事でした。

部屋に帰ると心地よい満腹感に嫁さんは「ちょっと寝る〜」と言ってベットにバタリ。それではということで私も一休みすることにしました。

目が覚めるとそろそろ11時になろうかという時間。他のお客さんはすでに就寝済みでしょう。まだ内湯に入っておりませんので、温泉でシャッキリしようということで内湯に向かいます。もちろん2つとも誰も入っていない模様なので、まずは手前の内湯に入ります。

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内湯は浴槽が2つに分かれ、源泉は奥の湯船に注がれ、そのオーバーフローが手前の浅い湯船に注がれているよう。熱いのを期待して入りますが、ちょっと混ぜて入ると、さして熱くはありません。43度くらいでしょうか。これには少々がっかり。宿に着いた時熱い場合は水でうめてくださいと案内していたので、おそらく先客がうめたのでしょうね。それでも源泉の近くは熱い湯が注がれ悪くありません。

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こちらはビシッと身の引き締まるような熱さを期待していましたので少々当てが外れました。夕食前に入った露天風呂は覆っている木々の緑が反射しているのか白濁泉でも少し緑がかって少し透明度があったのですが、こちらは濁りが少し強く感じ、緑がかった感じはありません。なんとなく露天のあの熱さが恨めしい感じ(笑)

それではということで、もう一つの内風呂にも行ってみることにします。

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私だけ浴衣に着替えてスパイのように廊下の様子を探り、隣の内湯に誰もいないことを確認すると、タオルだけ巻いた嫁さんが忍びの者のようにスササと隣の内湯に無事移ります。造りはほぼ同じですが窓枠の装飾が菱形から円形に変わり、広さもこちらの方が広くなります。

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期待した湯の温度もこちらの方がさらにぬる目でした。まあ、こちらも万人向けとしてはこの温度が適切でしょうと諦め、源泉の近くに浸かって湯を楽しむこととしました。しばらく湯に浸かって酒が抜け、爽快な気分に。部屋に帰ってちょっとテレビなどを見てこの旅2日目の夜は就寝。



翌朝、目が覚めるたのは6時過ぎ。梅雨にもかかわらず天気は良さそうです。前夜内湯は両方とも制覇しましたので、今度は入ってない方の露天風呂に入ることにします。前日宿に着いた直後に入った手前の露天風呂はビリっと熱くて最高でした。ということで期待して奥の露天風呂に入ってみます。

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形は隣の露天風呂と対称形、自家源泉で隣とは異なる源泉ということですが、お湯は隣より濁り気味でしょうか。注がれる源泉はかなりの熱さであるものの、かき混ぜるとそれほど熱くありません。43度くらいでしょうか。朝はビシッと熱い風呂でシャキッとしたかったんですが、これも一般向けですね。もしかしたら宿の人が適度な温度に調整してくれているのかもしれませんが、熱い湯好きの我々、もとい、私にはちょっとぬる目でした。

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まあ、雰囲気といい、硫黄臭といい申し分なしでしょう。しばらく温泉に浸かってもちろんシャッキリしました。

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見上げると隣接する山の斜面に生えた木々の緑に覆われています。この緑が温泉を緑がかった色に見せているのですね。

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ひとしきり温泉を楽しんで、部屋に戻って窓を開けると、空は抜けるような青空。正面に見えるのは日光白根山に続く峰々。この旅3日目も天気に恵まれたようですね。朝食前に荷造りをだいたい終え、テレビなどを見ていると、電話で朝食の案内がありました。この時8:00ドンピシャです。気持ちいいほど時間に正確な案内。前夜と同じ階下の食事処に降りて行くと、フロントで主人がおはようございますと深々と頭を下げてお出迎え。

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前夜と同じ席に向かうとすでに朝食の品が並んでいました。前夜の食事は素晴らしかったので、朝食も期待が持てます。真ん中の空いたスペースにはあとでシャケを焼いたものが来ます。旅館の朝食としては一般的なものですが気になるのは右手に豚ばら肉が供されていること。なんでも中央の湯豆腐をいただくと残った出汁に豆乳が溶け出すので、それで一口豆乳しゃぶしゃぶを楽しめるようにとのこと。これもユニークなサービス。

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湯豆腐の土鍋の蓋を取ると、豆腐に白しめじに野菜で、煮立ってしばらくすると豆腐が溶けてくるので、溶け始めが食べごろとのこと。前夜同様、どの皿も新鮮で味もよく楽しめました。特にご飯がツヤツヤして見事な炊き上がり。日本人は美味しいご飯に漬物があれば満足しちゃいます。もちろん湯豆腐の鍋で最後に豚ばらをしゃぶしゃぶして一口いただきました。朝食も満足度高いですね。

セルフサービスですがコーヒーも用意されていて言うことなし。

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フロント横の囲炉裏端でコーヒーをいただくことができます。朝食を食べ終わったのが8時半くらい。この日は特段予定を決めていませんでしたが、改修工事が終わった東照宮の陽明門を見に行くか、あるいは一昨年ちょっと散歩を楽しんだ湯ノ湖一周に挑むか嫁さんに尋ねると、前日尾瀬をかなり歩いたにもかかわらず、湯ノ湖の周りが1時間くらいで一周できると知り、ハイキングを選択。それではということで、ハイキングにふさわしい格好に着替えて宿を後にすることにしました。

この美や川、夕食の「肉先の技」といい、親切なサービスといい、満点の宿。今度母親と叔母を連れてきても良いなと思っていましたが、一点だけ欠点が。そう客室が2階でエレベーターがないので、脚の悪い母親にはちょっとハードルが高いこと。母親も温泉は比較的熱いのが好きなので言うことなしなんですが、現在のリハビリで階段の上り下りまでたどり着けるかが勝負になりますね。

目の前の駐車場に駐めてあった車に荷物を積み込み、宿を後にして、すぐそばにある湯元本通り湖畔駐車場に車を駐め直します。1時間のハイキングに備えて靴を履き直して湖畔に出ると、実にいい天気。

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湯ノ湖の標高は1,450m。快晴とはいえ朝9時過ぎの風は爽やか。空は青々と澄み渡り、背後に荒々しい白根山が輝いています。ハイキングには絶好の天気に期待が高まります。

旅はまだ続きます!

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Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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