【番外】奥多摩から甲斐路へ

番外つづきでスミマセン。

最近なぜか母親が「奥多摩に行ってみたい」と神の啓示のようなことをつぶやきます。
「奥多摩で何見るの?」
「小河内ダム! 行ったことないから」

母親がダムマニアだと人生51年目にはじめて知りました(笑) ということで、日曜日は早起きして奥多摩に行ってみようということになりました。

いつものように朝6時過ぎには家を出ます。中央高速と圏央道で青梅まで行っても良かったんですが、中央高速は早くも渋滞情報が出ており、たまには一般道でということで、国道20号で行くことに。こちらは幸い渋滞する事なくスイスイ。国道20号から新奥多摩街道を経て、小作から吉野街道へ。ここを走るのはかなり久しぶりで新鮮です。途中吉川英治記念館のそばのコンビニで一休み。そのまま吉野街道で川井まで進み、青梅街道に合流。小河内ダムまで一気に行こうかと思いましたが、奥多摩駅のちょっと手前左側に小さなダムが見えるではありませんか。すかさず脇道に入り立ち寄る事に。

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このダム、白丸ダムと言うそう。

Wikipedia:白丸ダム

駐車場もあったので停めてみると、まず看板が目を引きます。読んでみるとダムを魚が通り抜けられるように魚道というものが整備されているそう。ダムの下から緩やかな階段状の流れが整備され、ダム湖とつながっているそう。よく考えてみると、流石に魚もダムの段差を超えることは出来ないでしょうから、この仕組みは生態系の維持には必要な物なのでしょうね。

看板を読んで妙に納得して、ダムの方を見ると、どうやら階段で降りられるようです。ダム湖は熊の湯温泉のような深い緑色。そしてまわりの木々は紅葉がはじまって色鮮やか。

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情報サイトを見ると重力式コンクリートダムとのことで、規模は小さいながら、構造物としての迫力はなかなかのものがあります。あとで母親も、小河内ダムよりも最初のダムの方が良かったと、「ダムマニア」な発言(笑)

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ダムへ降りる階段を降りてみると、傍らのイチョウの木がこれから真っ黄色に変わろうと色づきはじめています。ダム湖のグリーンに黄色く変わり始めたイチョウの色合いがなんともいい感じ。このイチョウの木の下に小さな慰霊碑が建てられており、裏面には2名の殉職者の名前が刻まれていました。現在のように建設機械が発達していなかった時代の工事故、このようなダムの工事にも危険がつきまとっていたのでしょう。

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ダムまで降りて、下流側を臨むと、説明書きにあった魚道が見えます。ダムの下から階段状の水路が一旦下流川に上り、折り返して川岸沿いにダム側にさらに登ってくる構造。後でネットで調べたら土日は魚道の中に入って見学できるようですが、まだ9時前ということでこちらは叶いませんでした。



朝一番からダム見学ということで、さい先いいんでしょうか(笑)

白丸ダムを出ると小河内ダムはもうすぐそこ。あっという間についてしまいます。幸い朝早いせいか駐車場も空いていて、まだ人も多くありません。

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奥多摩湖畔の駐車場に車を停めてまわりを見渡すと、色づきはじめた紅葉に混じって、不思議な花が見えます。これ、桜の花に見えます。狂い咲きなのでしょうか、それとも今咲く別の花? 詳しい事はよくわかりません。

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隣には紅葉し始めた柿の木が。紅葉した柿と桜が隣同士で咲いているのは、なんかちょっと違和感があります。例年もこうなんでしょうか。

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大きさは先程みた白丸ダムとは段違い。白丸ダムの総貯水量が89万㎥だったのに対し、小河内ダムは約1億9千万㎥と200倍以上の大きさ。大きすぎてなんだか良くわかりませんが、ダムにかかる水圧は恐ろしいものでしょうから、このダムを造るには相当な工事だったことが予想されます。竣工は昭和32年(1957年)ということで、今から56年前。ダムのコンクリートの耐用年数はいったいどのくらいなのでしょうか。

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ダムの脇を歩いて手前の端まで出た所で下流側を覗くとこんな景色。下に見える建物のうち白い四角いのは東京都交通局の多摩川第一発電所。なかなか面白そうな建物ですが、近づくことはできませんでした。先に見える建物は調べてみると小河内浄化センターという施設。ここから、谷に響き渡るような轟音をたててヘリコプターが離陸するところでした。

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巨大なダムの姿。先程の白丸ダムが建築的にもなかなか面白い造形だったのに対し、小河内ダムの方はのっぺりしていて、頂部に2本の白い塔(奥が展望台)が立っているのみで、造形的には今ひとつな感じがします。

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ダム中央部から下を眺めた所。先程の白丸ダムを見下ろしたところとそっくりな景色なんですが、白丸ダムでは魚道だったものが、こんどは普通の道です。スケール感もまるで違います。ダムの上に2本立つ白い塔のうち奥側は展望台になっているのですが、営業時間は10:00からということで、まだだいぶ前。ということでダムを渡って向こう側まで行ってみます。

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向こう岸から駐車場側を見返します。グーグルマップで距離を計ってみると、車を停めたあたりから歩いて900mくらいありますので、ウロウロしている分、往復2kmくらいの散歩になりますね。

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ダムを渡った側には、ここにも慰霊碑があり、あとで調べてみると、ダム建設工事で87名もの方が亡くなられたそうです。ダム工事とは本当に危険なものだったのですね。竣工は昭和32年、工期はなんと19年、このあたりにあった小河内村の945世帯が移転したとのこと。いまや平和な観光地ですが、歴史の重みを感じざるを得ないところもありますね。

慰霊碑のまわりの木々は紅葉が綺麗。早くも燃えるような赤に染まっていました。

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さて、せっかくここまで来たのでということで、記念撮影。母親も薬が効いているせいか、意外に元気です。

穏やかな朝の日差しの中、いい感じの散歩になったので、ゆっくり歩いて駐車場に戻ります。駐車場の横には「奥多摩 水と緑のふれあい館」なる施設があり、売店や食堂もあるのですが、1階に奥多摩の歴史に触れた展示のコーナーがあり、古来この場所(旧小河内村)の生活がどうだったかや、関連する古文書まで展示してある、なかなかのもの。良い企画だと感じ入った次第。少しの時間でしたが、この場所のオリジンに触れられた気がしました。



このまま東京に戻るルートもありましたが、せっかくここまできましたので、青梅街道をさらに進み、山梨県の塩山に至る道を通ってみようということになり、小河内ダムから奥多摩湖沿いをさらに進む事にしました。奥多摩湖のまわりは、特にイチョウの木の色の変わりかたが見事。きっともう少しすると赤や黄色に変色した森がさらに美しさを増す事になる予感がします。

奥多摩湖を離れるとすぐに山梨県の丹波沢村(たばさわむら)に入ります。途中一際紅葉が綺麗な所で何度か車を停めてちょっと歩いたりしてみました。

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その中の一つがこちら。道の一角に車を停めるスペースがあり、降りてみるとなにやら記念碑が。これは尾崎行雄水源調査記念碑と記載されていました。明治42(1909)年5月、当時の東京市長の尾崎行雄が、多摩川の荒廃した水源地帯を踏査し、これを買収して水源のかん養を自ら行うことを決断、給水100年の計を樹立したとのことで、この記念碑は昭和38(1963)年、この尾崎市長の功績に対し、東京都民の感謝の意を永遠に伝えるために、市長が踏査されたこの地に設置されたものとのことでした。奥多摩湖からさらに奥に位置するこのあたりの森の保全、かん養に務めるとは、どれほどの見識でしょう。記念碑があってもおかしくないですね。似たように何組かの人が車を停め、記念碑やまわりの紅葉を見入っていました。

休憩しながらでしたが、かなり急勾配の青梅街道をさらに進むと、一番高度が高い柳沢峠というところに至ります。峠を越えると、いきなり正面に雄大な富士山の姿が見えるようになります。この日の富士山は頂上あたりに傘のような雲をかぶり、それはそれで幻想的な姿。母親もなにか霊感を得たように、今日の富士山は良かったとしきりに言っているのが印象的でした。

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クネクネ道が続いたので、嫁さんはちょっとグロッキー気味。ちょっと休みながらすすきの穂を摘んだりして、青梅街道の秋を満喫。柳沢峠を超えると急な下りがずっと続き、時刻もお昼頃。ちょうど通りかかったところが、大菩薩の湯という山梨県甲州市が運営する温泉施設。そろそろ温泉の虫がうずいていましたので、ちょうどいいとばかりに立ち寄ってみる事にしました。

甲州市:交流保養センター・大菩薩の湯

幸い食堂があり、小河内ダムの散歩やら紅葉巡りでお腹も減ってましたので、食事をすることに。やはりここは山梨、名物を喰らいます。

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酒は飲めませんが、馬刺をいただかないわけには参りません。新鮮なんでしょう、絶妙な旨さの馬刺!

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そしてほうとう。ワイン豚のほうとうと、普通のほうとう、なぜか母親は鍋焼きうどん!
これがどれも非常にいい味。食堂が満席だったので、ロビーのテーブル席でいただきましたが、丁寧に案内してくださり、なかなかのサービス。座敷の店内よりも椅子席のほうが母親も楽でしたのでかえってよかったです。ここのほうとうは旨い! オススメです。

食事をして満腹になったので、やおら温泉に入ります。露天風呂もちゃんとしたものがあり、しかも泉質もよし。高アルカリ性泉で入るとお肌にまとわりつくぬめりがあり、至極快適。露天も良い泉質ですし、なによりサウナと水風呂もあるなどツボを押さえたつくり。ゆったり温泉を楽しんで、サウナで汗をかき、源泉の水風呂に浸かって至福のひと時。ドライブの疲れが癒えますね。

一休みして、塩山のあたりを通り、このあたりで寄るべきところということで、勝沼のぶどうの丘に行きます。

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流石に連休中の午後とあってぶどうの丘はかなりの人出。いつも立ち寄るワインショップで、勝沼のワインをみつくろって仕入れます。既に今年の新酒が並んでいました。

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そして、先日勝沼に来た時にも訪れたハーブ園。駐車場のわきに大きな黄色い実のなる木があります。最初はレモンかと思いましたが近寄ってみると明らかにちがいます。カリンのようでしたが、どうやらマルメロだとわかりました。なかなか風情があります。このハーブ園、ハーブはもちろんですが、薔薇やコスモスなどの花が咲き乱れてなかなか見応えがあります。なんとなく母親もいろいろな木々や花を眺めて楽しそうでした。

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以前来たときも池の鯉がしきりに餌をねだってあつまってましたが、これにさらにこどもが群がって、どうやら人気スポットのよう。人がくると口を大きく開けて餌をねだります。のんびり庭園散策を楽しみました。



最後に立ち寄ったのはハーブ園のすぐ近くのグレイスワインで知られる中央葡萄酒のショップ。

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GRACE WINE:勝沼・グレイスワイナリー

最近いろいろ取りあげられて、ちょっと話題になっていた「グリド甲州」がぶどうの丘のワインショップで見当たらなかったので立ち寄ってみた次第。カーナビにグレイスワインと打ち込むと、すぐにセットされ、ぶどうの丘からそれほど遠くありません。ちなみに前出のハーブ庭園は、グレイスワインに行く途中にあったので立ち寄ったもの。勝沼の等々力という交差点のすぐ脇でした。建物にはびっしり蔦がからまり、何となく雰囲気のある建物です。

狭い入口から案内表示に従い暗い階段を2階に上がって行くと、ワインショップが。

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カウンターで何人ものかたが試飲しています。こちらは車のため試飲は出来ません(涙) 車での旅行ゆえ仕方がありませんが、ここでいつもはおとなしくしている嫁さんと母親が「私たちだけ試飲するっていう手もあるわね」と不敵な笑みを浮かべているではありませんか。気づいてみると試飲グラスに何杯か試飲してました(笑) だんだん活動が大胆になってきてます。どうゆう事でしょう。

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ワイナリーのショップでは作り手の貴重な話が聞けるとあって、多くのひとが訪れていました。お目当てのグリド甲州やら何本かいただいて、グレイスワインを後にしました。



意外とのんびり過ごしましたので、夕方も良い時間。おそらく3連休中で帰りの中央高速も渋滞が予想されますので、この辺で切り上げることに。すでに勝沼インターに行く一般道が込み始めていましたので、ちょっと回り道をして勝沼から中央高速に乗って帰途に。渋滞といっても流れが良かったので、それほどストレスにはなりませんでしたが、途中久しぶりに談合坂サービスエリアに入ったら、こちらは大混雑。一休みしたのは良いのですが、サービスエリアから出るまでが大変でした。やはり皆考えることが一緒なんですね。東京まで一息というところで休みたくなっちゃうんです。

そしてなんとか無事帰宅。今回もダム、紅葉、ほうとう、温泉、ワインと言うことなしの旅でした。

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非公開コメント

山梨にいらしていただき、ありがとうございました。

我山梨におこしいただき、ありがとうございました。
『ワイントンのほうとう』は美味しいです。
ワイントンは、某社の飼料法に則って醸造した白ワインを餌として、ある一定期間与えた豚の肉で、上品な味と肉質なんだそうです。
因みにその飼料たるワインですが、人間が呑んでも辛口で美味しいとの事。
某有名ソムリエが絶賛したとか、しないとか???。
ダム見物、お母様も喜ばれたご様子、良かったですね。

Re: 山梨にいらしていただき、ありがとうございました。

MKさん、コメントありがとうございます。
山梨は東京から近くて、手軽に楽しめる素晴しい所ですね。昔は夜行列車で3時頃甲府に降りてから、北岳や鳳凰三山などに良く登ったものです。甲府市内の温泉もいろいろ楽しませてもらってます。以前JRのツアーでワイナリー見物(そのときは山梨ワイン醸造でした)をしてから、ワインも楽しみの一つです。奥多摩から山梨に抜ける道は、今回はじめてのドライブだったので、とても新鮮でした。
ワイントン、絶品でした! 旨い酒を飲んで育った豚も旨いということですね(笑)

良い秋の一日

こんにちは~
冒頭から笑わせて頂きました(^^)

私まで良い秋の一日を、珍しい魚道や勇壮なダムを見て過ごせたようです。有難うございます~

それにしてもドライバーは辛い(>_<)

Re: 良い秋の一日

sifareさん、いつもコメントありがとうございます。
まあ、お役目ゆえドライバーはきちんと務めませんと(笑) ドライブ後の美味い酒が楽しみということでなんとかやってます。
この記事を書いてから何人かの方からダムマニアとのカミングアウトがありました。意外に裾野は広いぞ〜(笑)

タグにダムがない(>_<)

こんにちは~

昨日の読売新聞夕刊に「ダムにトキメキ」と言う結構大きい記事がありました!
ツアーがあったり、「ダムカード」(各管理事務所で入手できるそう)や「ダムガール」の話も!

今回の旅行ではダムもまた入ってますか?(笑)ごゆっくり楽しい旅を!

Re: タグにダムがない(>_<)

sifareさん、突っ込みありがとうございます。
旅先で、過去の記事を検索して、ダムタグを作りました。PC表示の左ペインの下の方のユーザータグに「ダム」と表示されるようになりました。なんか、設定した記事が全部出てこないので、反映にちょっと時間がかかるのでしょうか、、、
取り急ぎ、顧客サービス強化です(笑)
プロフィール

Daisy


Author:Daisy

なぜかハイドン(Franz Joseph Haydn)が特に気に入り膨大な録音をコツコツ集めてレビューしております。好きなものはお酒全般(ワイン、日本酒、モルトなど)、美味しいものを食べること、料理、鄙びた温泉めぐり、歌舞伎見物、スポーツクラブで泳ぐこと(美味しいお酒を呑むため!)などなど。東京在住のごく普通のサラリーマンです。

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