作曲家ヨーゼフ・ハイドンの作品のアルバム収集とレビュー。音楽、旅、温泉、お酒など気ままに綴ります。

テンシュテットの王妃

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今日はテンシュテットの85番王妃です。以前オークションで手に入れたCD-R盤。

Tennstedt85.jpg

テンシュテット指揮のボストン交響楽団。1976年7月31日タングルウッドでのライヴ録音。
曲目はハイドンの交響曲85番王妃とマーラーの巨人。

ライヴ感抜群の録音。生々しい音に会場のざわめき、冒頭に子供の声が聴こえたり、2楽章後、3楽章後に拍手が入りかけたり、アメリカのライヴらしい録音です。こうゆう録音好きです。

先日取り上げた57番とは打って変わって、非常に生き生きと、そしてリアリティの高い演奏。ハイドンの交響曲がこれまでとは違う高みに達したパリ交響曲集の典雅な曲想を弦楽器を中心に畳み掛けるように奏でていきます。
生成りのさらしのような肌触りの弦楽器がとても心地よいです。飾ったところはどこにもないんですが、所々にアクセントが利いていて、リズム感のよさを浮き立たせているのと、テンシュテット特有のゆっくりした部分のフレージング、特に木管の寂しげなメロディーがハイドンの交響曲にぴったりハマってます。
終楽章のめくるめくメロディーとリズムとアクセントの変化。盛り上がりも期待通り。
最後はブラヴォーの嵐。これは、いい演奏ですね。ロンドン・フィルよりもオーケストラの良さを味わえる演奏に仕上がってます。

もちろん、一般的なこの盤の聴き所はマーラーに他なりません。私は違いますが(笑)

巨人も同じ日の演奏故、会場のざわめきまで克明にとらえた録音の良さは変わりません。
基本的に王妃の良さの延長上の演奏。そして期待通り、終楽章は爆発して終わりますが、なんとなく巨人の終楽章のフィニッシュは曲自体の単調さも垣間見えてしまうので、手放しには喜べません。
会場は瞬時にブラヴォーの嵐で無事終了。

私の結論は、やはりこの盤の聴き所は王妃。楽章途中の拍手などご愛嬌がなければ[+++++]ですが、冷静に(笑)、[++++]としておきます。演奏自体はテンシュテットのライヴという期待に応えた見事なものでした。

ワールドカップは韓国がアルゼンチンに力の差を見せつけられちゃいましたね。
それにしてもメッシの身のこなしの素晴らしさ。神様降りてきてますね!
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